JP2014202183A - ディーゼルエンジンの制御装置 - Google Patents

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【課題】気筒内に残留するEGRガスの掃気とエンジン停止時に生じる振動の抑制とを図るとともに、運転者が感じるランオン感を緩和させることができるディーゼルエンジンの制御装置を提供する。【解決手段】キースイッチが「OFF」位置に切り替えられることによりディーゼルエンジンを停止させる前に、EGR制御弁とスロットルバルブとを順に閉弁させるディーゼルエンジンの制御装置において、キースイッチが「OFF」位置に切り替えられた時に燃料噴射量をその直前の燃料噴射量よりも少なくした。【選択図】図2

Description

本発明はディーゼルエンジンの制御装置に関する。
従来、ディーゼルエンジンの制御装置では、NOxの排出量を低減させるために排気の一部を吸気通路に還流させる排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)が実行されている。しかしながら、こうしてEGRにより還流されたEGRガスがエンジン停止時に気筒内に残留すると、エンジン温度が低下したときに硫酸が生成されて気筒内壁や燃料噴射弁噴孔が腐食するおそれがある。
また、エンジン停止によってエンジン回転数が低下したときに気筒内に多量の空気が残留していると、空気が圧縮、膨張するときの反力によって回転変動が生じ、エンジンが振動する場合がある。
特許文献1に記載の制御装置では、これら不都合を解消するために、次のような制御を実行している。
上記制御装置は、運転者によるエンジンの停止操作がなされた場合に、先ずEGR制御弁を閉弁させる。そして、この状態で所定時間、エンジンを運転状態に維持することにより気筒内に残留するEGRガスを掃気する。EGRガスが掃気されると、次にスロットルバルブを閉弁させる。そして、吸気マニホールド内の圧力が十分に低下するまで燃料噴射を継続する。これにより、気筒内に残留する空気の量を減少させてエンジン停止時に生じる振動を抑制する。そして、これらの制御を実行した後に燃料噴射を停止させてエンジンを停止させる。
実開昭61‐152741号公報
ところで、上述した特許文献1に記載の制御装置では、運転者がエンジンの停止操作を行ったにも拘わらずしばらくはエンジン回転数が低下しないため、運転者は停止操作後にエンジンが素早く停止しない感覚、いわゆるランオン感を感じるおそれがある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、気筒内に残留するEGRガスの掃気とエンジン停止時に生じる振動の抑制とを図るとともに、運転者が感じるランオン感を緩和させることのできるディーゼルエンジンの制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するためのディーゼルエンジンの制御装置は、ディーゼルエンジンの停止操作により同ディーゼルエンジンを停止させる前に、EGR制御弁とスロットルバルブとを順に閉弁させる。そして、こうしたディーゼルエンジンの制御装置において、停止操作がなされた時に燃料噴射量を停止操作の直前の燃料噴射量よりも少なくするようにしている。
上記構成では、エンジンの停止操作により同エンジンを停止させる前に、EGR制御弁を閉弁させてその後にスロットルバルブを閉弁させるため、エンジン停止前に気筒内に残留するEGRガスを掃気できる。また、スロットルバルブが閉弁した後にも燃料噴射が継続されるため、エンジンの停止前に吸気マニホールド内の圧力を低下させ、気筒内の空気を減少させることができる。
そしてさらに、エンジンの停止操作がなされた時に、燃料噴射量を停止操作の直前の燃料噴射量よりも少なくしているため、エンジンの停止操作とほぼ同時にエンジン回転数が低下する。このため、運転者は、エンジンの停止操作後に同エンジンが停止状態に移行しつつあると感じることができ、運転者が感じるランオン感を緩和させることができる。
また、上記制御装置において、停止操作がなされた時に燃料カットを開始し、同燃料カットの実行後に停止操作の直前の燃料噴射量よりも少ない燃料噴射量で燃料噴射を再開するようにすれば、停止操作がなされた時のエンジン回転数の低下度合いが大きくなる。したがって、こうした構成によれば、運転者が感じるランオン感を緩和させることができる。なお、エンジン回転数が過度に低下すると、エンジン振動が生じる場合がある。この点、上記制御装置において、燃料カットの実行中におけるエンジン回転数に応じて燃料カットの実行時間を変更すれば、エンジン回転数の低下に起因する振動が大きくなる前に燃料噴射を再開することができる。また、例えばフリクションの影響により、燃料カットの実行中におけるエンジン回転数の低下度合いが異なる場合でもその低下度合いに応じて適切な時期に燃料噴射を再開することができる。
また、上記制御装置では、燃料噴射を再開した後は、燃料噴射量を徐々に減少させることが好ましい。
上記構成によれば、燃料噴射の再開後、燃料噴射量が徐々に減少するのに伴ってエンジン回転数も徐々に低下する。このため、運転者はエンジンが停止状態に移行していると認識しやすくなり、ランオン感を更に緩和させることができる。
ディーゼルエンジンの制御装置の概略構成を示すブロック図。 (a)〜(f)は、ディーゼルエンジンの制御装置によって実行されるエンジンの停止制御の一例を示すタイミングチャート。 (a)、(b)は、エンジンの停止制御の別例を示すタイミングチャート。 (a)、(b)は、エンジンの停止制御の他の例を示すタイミングチャート。
以下、ディーゼルエンジンの制御装置の一実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
図1に示すように、ディーゼルエンジンを搭載する車両には、同ディーゼルエンジンを統括的に制御する制御装置1が設けられている。制御装置1には、車両に搭載される各種センサ類から信号が入力される。こうしたセンサ類としては、例えば、車両の運転席に設けられるキースイッチ2、エンジン回転数を検出するための回転数センサ3、吸気マニホールド内の圧力を検出するための圧力センサ4等が設けられている。
制御装置1は、こうした各種センサ類から入力される信号に基づいて、種々の制御を実行する。例えば、キースイッチ2が「OFF」位置から「ON」位置に切り替えられた場合には燃料噴射弁5からの燃料噴射を開始してエンジンの始動制御を実行する一方、キースイッチ2が「ON」位置から「OFF」位置に切り替えられた場合にはエンジンを停止させる停止制御を実行する。また、EGR制御弁6の開度を調節してEGRガスの還流量を調節するEGR制御や、スロットルバルブ7の開度を調節して吸気マニホールド内の圧力を制御する圧力制御等も実行する。
次に、図2のタイムチャートを参照して、上述したエンジンの停止制御について詳細に説明する。なお、以下では、ディーゼルエンジンがアイドル運転状態にあるときの停止制御を例に説明する。
図2(a)に示すように、運転者によってキースイッチ2が「ON」位置から「OFF」位置に切り替えられる、すなわち停止操作がなされると(タイミングT1)、制御装置1は、図2(b)に示すように、EGR制御弁6を閉弁させるとともに、図2(d)に示すように、燃料カットを開始する。このため、タイミングT1では、EGRが停止するとともに、図2(e)に実線で示すようにエンジン回転数がアイドル回転数Niから徐々に低下する。
そして、図2(d)及び(e)に示すように、エンジン回転数が低下して所定の回転数Na以下になったときには(タイミングT2)、制御装置1は燃料カットを終了して燃料噴射を再開する。なお、燃料噴射を再開するときの燃料噴射量は、停止操作の直前、すなわちアイドル運転時における燃料噴射量よりも少ない。そして、燃料噴射を再開した後は、その燃料噴射量を徐々に減少させる。これにより、タイミングT2以降では、燃料噴射量の減少に応じてエンジン回転数が低下する。ただし、その低下度合いは燃料カットの実行中(タイミングT1〜T2)におけるエンジン回転数の低下度合いに比べて小さくなる。
一方、図2(c)〜(f)に示すように、制御装置1は、スロットルバルブ7をEGR制御弁6が閉弁した後に閉弁させる(タイミングT3)。そして、スロットルバルブ7が閉弁した後に燃料噴射を停止する(タイミングT5)。これにより、スロットルバルブ7が閉弁した後にも燃料噴射が継続されてエンジンが運転状態に維持され、吸気マニホールド内の圧力が徐々に低下する。その後、吸気マニホールド内の圧力が十分に低下して所定圧となり気筒内の空気が減少した後に、燃料噴射を停止してエンジン回転数を「0」とする、すなわちエンジンを停止させる。なお、燃料噴射を停止するタイミングT5は、スロットルバルブを閉弁させた後における吸気マニホールド内の圧力の低下速度を考慮して予め設定されている。
次に、本実施形態のディーゼルエンジンの制御装置1の作用について説明する。
本実施形態の制御装置1では、キースイッチ2が「OFF」位置に切り替えられることによりエンジンを停止させる前に、EGR制御弁6を閉弁させて同EGR制御弁6が閉弁した後にスロットルバルブ7を閉弁させているため、気筒内に残留するEGRガスが掃気される。また、スロットルバルブ7が閉弁した後にも燃料噴射が継続されるため、エンジンの停止前に吸気マニホールド内の圧力が低下して、気筒内の空気が減少する。
また、図2(d)及び(e)に一点鎖線で示すように、キースイッチ2が「OFF」位置に切り替えられてから所定時間Tsが経過した後(タイミングT4)に、燃料噴射を停止する場合には、キースイッチ2が「OFF」位置に切り替えられてからエンジン回転数が低下し始めるまでに長い時間を要する。
これに対し、本実施形態では、キースイッチ2が「OFF」位置に切り替えられたタイミングT1において燃料カットを開始しているため、エンジンの停止操作とほぼ同時にエンジン回転数が低下する。このため、運転者は、エンジンの停止操作後に同エンジンが停止状態に移行しつつあると感じることができる。
また、エンジン回転数が所定の回転数Na以下となったとき(タイミングT2)に燃料カットを終了して燃料噴射を再開するようにしている。すなわち、燃料カットの実行時間が燃料カットの実行中のエンジン回転数に応じて変更される。このため、エンジン回転数の低下に起因する振動が大きくなる前に燃料噴射が再開される。また、例えばフリクションの影響により、燃料カットの実行中におけるエンジン回転数の低下度合いが異なる場合でもその低下度合いに応じて適切な時期に燃料噴射が再開される。
また、燃料噴射を再開したときの燃料噴射量をアイドル運転時の燃料噴射量よりも少なくしているため、燃料噴射を再開したときにエンジン回転数の吹き上がりが抑制される。
また、燃料噴射を再開するタイミングT2以降は、燃料噴射量を徐々に減少させているため、これに伴ってエンジン回転数も徐々に低下する。このため、運転者はエンジンが停止状態に移行していると認識しやすくなる。
以上説明した一実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)キースイッチ2が「OFF」位置に切り替えられた時に燃料カットを実行しているため、運転者は、エンジンの停止操作後に同エンジンが停止状態に移行しつつあると感じることができ、運転者が感じるランオン感を緩和させることができる。また、気筒内に残留するEGRガスの掃気とエンジン停止時に生じる振動の抑制とを図ることができる。
(2)エンジン回転数が所定の回転数Na以下になったときに燃料カットを終了してアイドル運転時における燃料噴射量よりも少ない燃料噴射量で燃料噴射を再開するようにしたため、エンジン回転数の低下に起因する振動が大きくなる前に燃料噴射を再開することができる。また、例えばフリクションの影響により、燃料カットの実行中におけるエンジン回転数の低下度合いが異なる場合でもその低下度合いに応じて適切な時期に燃料噴射を再開することができる。
(3)燃料噴射を再開した後は、燃料噴射量を徐々に減少させるようにしたため、運転者はエンジンが停止状態に移行していると認識しやすくなり、ランオン感を更に緩和させることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。なお、上記実施形態及び以下の変更例を適宜組み合わせて実施することもできる。
・上記実施形態では、燃料噴射を再開した後は燃料噴射量を徐々に減少させたが、例えば以下に説明するように燃料噴射量を変化させてもよい。
図3(a)に示すように、制御装置1は、キースイッチ2が「OFF」位置に切り替えられたタイミングT1において燃料カットを開始する。そして、図3(b)に示すようにエンジン回転数が低下して所定の回転数Na以下になると、燃料噴射を再開する。このとき、燃料噴射量をアイドル運転時の燃料噴射量よりも少ない量に設定する。その後、燃料噴射量を一定に維持し、タイミングT5にて燃料噴射を停止する。なお、こうした制御では、タイミングT5にて燃料噴射が停止された後にエンジン回転数が低下する。こうした構成によっても、上記(1)及び(2)と同様の効果を得ることはできる。
・上記各実施形態において、燃料噴射を再開した後、燃料噴射量を段階的に減少させるようにしてもよい。こうした構成によっても上記(1)及び(2)と同様の効果を得ることはできる。
・上記各実施形態では、エンジン回転数が所定の回転数Na以下になったときに燃料カットを終了するようにしていたが、例えば予め燃料カットの基本実行時間を設定し、この基本実行時間をエンジン回転数の低下度合いに応じて補正するようにしてもよい。なお、この場合には、エンジン回転数の低下度合いが大きいほど燃料カットの実行時間を補正により短くすることで、早期に燃料噴射を再開するようにすればよい。こうした構成によっても、上記(1)及び(2)と同様の効果は奏する。
・上記各実施形態では、燃料カットの実行時間をエンジン回転数に応じて変更したが、予め定めた一定時間、燃料カットを実行するようにしてもよい。こうした構成によっても、上記(1)に記載の効果は得られる。
・上記各実施形態では、キースイッチ2が「OFF」位置に切り替えられた時に燃料カットを開始し、その後に燃料噴射を再開させたが、例えば以下に説明するように燃料噴射量を変化させてもよい。
図4(a)に示すように、キースイッチ2が「OFF」位置に切り替えられたタイミングT1では、燃料噴射量をアイドル運転時の燃料噴射量よりも少ない第1の燃料噴射量とする。その後、この燃料噴射量を一定に維持し、図4(b)に示すようにエンジン回転数が所定の回転数Na以下になると、燃料噴射量を第1の噴射量よりも多く且つアイドル運転時の燃料噴射量よりも少ない第2の噴射量とする。そして、燃料噴射量を第2の噴射量としたタイミングT6以降は、その燃料噴射量を徐々に減少させる。こうした構成によっても、(1)に記載した効果と同様の効果を得ることはできる。
・停止操作がなされたときから燃料噴射量を徐々に減少させるようにしてもよい。こうした構成によっても上記(1)と同様の効果を得ることはできる。
・上記各実施形態では、キースイッチ2が「OFF」位置に切り替えられたタイミングT1においてEGR制御弁を閉弁させたが、タイミングT1よりも少し後にEGR制御弁を閉弁させるようにしてもよい。
・上記各実施形態では、停止操作としてキースイッチ2を「OFF」位置に切り替える操作を例示したが、停止操作はこうしたものに限られない。例えば、運転席にボタンを備え、このボタンを操作することによって停止操作を行うようにしてもよい。
・上記各実施形態では、ディーゼルエンジンがアイドル運転状態にあるときの停止制御を例に説明したが、アイドル運転状態以外のときに停止操作がなされたときであっても、上述した制御を適用することはできる。
・上記各実施形態では、燃料噴射を停止するタイミングT5を予め設定していたが、例えば吸気マニホールド内の圧力をその都度モニターして、同検出結果に基づいて燃料噴射の停止タイミングを設定してもよい。要は、吸気マニホールド内の圧力が十分に低下した後に燃料噴射が停止されるように燃料噴射の停止タイミングを設定すればよい。
1…制御装置、2…キースイッチ、3…回転数センサ、4…圧力センサ、5…燃料噴射弁、6…EGR制御弁、7…スロットルバルブ。

Claims (4)

  1. ディーゼルエンジンの停止操作により同ディーゼルエンジンを停止させる前に、EGR制御弁とスロットルバルブとを順に閉弁させるディーゼルエンジンの制御装置において、
    前記停止操作がなされた時に燃料噴射量を前記停止操作の直前の燃料噴射量よりも少なくする
    ことを特徴とするディーゼルエンジンの制御装置。
  2. 前記停止操作がなされた時に燃料カットを開始し、同燃料カットの実行後に前記停止操作の直前の燃料噴射量よりも少ない燃料噴射量で燃料噴射を再開する
    請求項1に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
  3. 前記燃料カットの実行中におけるエンジン回転数に応じて同燃料カットの実行時間を変更する
    請求項2に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
  4. 前記燃料噴射を再開した後は、燃料噴射量を徐々に減少させる
    請求項3に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
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