JP2014205294A - 熱成形用樹脂積層体及びその成形方法 - Google Patents

熱成形用樹脂積層体及びその成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な耐擦傷性を持つ表面保護層を有する樹脂積層体でありながら、熱成形により三次元形状に成形可能な樹脂積層体を提供する。【解決手段】三次元架橋型硬化性組成物を硬化させて得られた硬質樹脂層Aと、ガラス転移温度が200℃未満の熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂層Bとを備えてなる熱成形用の樹脂積層体であって、硬質樹脂層Aの厚みが0.05mm以上0.5mm未満、樹脂積層体の総厚みが0.1mm以上5mm未満、硬質樹脂層Aと熱可塑性樹脂層Bとの厚み比A/Bが1未満であり、少なくとも硬質樹脂層Aの最表面は、厚さ0.2mmの板状に硬化させた場合の鉛筆硬度が7H以上を示す三次元架橋型硬化性組成物を用いて形成されており、かつ、熱可塑性樹脂層Bを含む樹脂積層体とした場合の当該硬質樹脂層Aの最表面が、鉛筆硬度6H以上である熱成形用樹脂積層体である。【選択図】図1

Description

本発明は、熱成形では形状付与が困難であった三次架橋型硬化性樹脂層を有する樹脂積層体を形状付与可能とする熱成形用樹脂積層体及び成形方法に関するものであり、三次元架橋型硬化性樹脂層の優れた特徴を有しながらも熱による賦形が可能となる熱成形用樹脂積層体及び樹脂積層体の成形方法に関する。
樹脂製のシート、フィルムを加熱溶融しながら金型等に密着させ形状を付与する成形方法は真空成形、真空圧空成、プレス成形等の方法があり、食品容器や雑貨製品の製造に幅広く用いられている。
従来、これらの成形方法に用いられる樹脂材料はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、塩化ビニルなどの汎用プラスチックやポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートに代表される汎用エンジニアリングプラスチックと称される熱可塑性樹脂からなるシート、フィルムを用いることが一般的であった。
昨今では、このような三次元成形品に対して、その表面の耐久性や意匠性を高める要求があり、その目的で、転写層を有するフィルムを予め成形品の外形形状に熱成形した後、金型内に装填し、金型を閉じてキャビティ内に加熱、溶融状態の樹脂を充填させ、冷却後金型を開いて転写層(表面保護層)を有した成形品を得る方法が提唱されている(特許文献1〜3参照)。これらは、耐候性、耐擦傷性、耐薬品性に優れた加飾成型品を提供するものであるが、表面保護層は、あらかじめ架橋されているため、三次元形状への追従性を出そうとすると表面保護層の厚みに制限があり耐擦傷性の付与に不十分であった。
表面保護層を有する三次元形状の成形品を得る他の方法としては、射出成形品にハードコートを施す手段も開示されているが(特許文献4参照)、この方法では三次元成形品を射出成形する工程と表面保護層をコーティングする工程とが必要になり、生産性に劣り、また同時に加飾を施すことは困難である。
特開2000−079796号公報 特開2012−081628号公報 特開2012−213928号公報 特開2004−035610号公報
本発明は、上記従来技術の問題を鑑みてなされたものであり、十分な耐擦傷性を持つ表面保護層を有する樹脂積層体でありながら、熱成形により三次元形状に成形可能な樹脂積層体を提供するものである。
本発明者らは、元来、熱成形が困難な三次元架橋型硬化性樹脂を、十分な耐擦傷性を発現させる厚みとしながら、熱成形によって任意の形状を付与することができる樹脂積層体、及びそれを用いた成形方法について鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、三次元架橋型硬化性組成物を硬化させて得られた硬質樹脂層Aと、ガラス転移温度が200℃未満の熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂層Bとを備えてなる熱成形用の樹脂積層体であって、硬質樹脂層Aの厚みが0.05mm以上0.5mm未満、樹脂積層体の総厚みが0.1mm以上5mm未満、硬質樹脂層Aと熱可塑性樹脂層Bとの厚み比A/Bが1未満であり、少なくとも硬質樹脂層Aの最表面は、厚さ0.2mmの板状に硬化させた場合の鉛筆硬度が7H以上を示す三次元架橋型硬化性組成物を用いて形成されており、かつ、熱可塑性樹脂層Bを含む樹脂積層体とした場合の当該硬質樹脂層Aの最表面が、鉛筆硬度6H以上であることを特徴とする熱成形用樹脂積層体である。
本発明においては、硬質樹脂層Aの最表面は、かご型シルセスキオキサン構造を有する多官能(メタ)アクリル単量体を含有する三次元架橋型硬化性樹脂組成物を硬化させて得られるものであることが好ましい。
また、本発明は、上記熱成形用樹脂積層体を真空成形法、圧空成形法、真空・圧空成形法、又は、プレス成形法のいずれか一種類の成形法により熱成形することを特徴とする熱成形用樹脂積層体の成形方法である。
本発明の熱成形用樹脂積層体は、十分な耐擦傷性を有しながら、フィルム・シートから三次元形状に成形可能であり、意匠性に優れた高表面硬度成形品を提供することを可能とする。また、本発明に係る熱成形用樹脂積層体は、成形方法として真空成形法、圧空成形法、真空・圧空成形法、プレス成形法を用いることができ、生産性に優れるとともに、安定して形状を精度よく保持することができる。
本発明の第1態様発明の積層体を模式的に示した説明図である。 本発明の第2態様発明の積層体を模式的に示した説明図である。 本発明における成形後の樹脂積層体を示す平面図である。 本発明における成形後の樹脂積層体のA-A’断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の熱成形用樹脂積層体に係る硬質樹脂層Aを構成する三次元架橋型硬化性組成物(以下、硬化性組成物という)については、不飽和二重結合を有している化合物を含有するものであればよい。但し、少なくとも硬質樹脂層Aの最表面は、厚さ0.2mmの板状に硬化させた場合の鉛筆硬度が7H以上を示す三次元架橋型硬化性組成物を用いて形成される必要がある。ここで、不飽和二重結合を有している化合物としては、ビニル化合物、(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。このうち、ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、無水マレイン酸、マレイミド等の単官能ビニル化合物やジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジビニルナフタレン等の2官能ビニル化合物が例示される。
一方の(メタ)アクリレート化合物としては、単官能、二官能、三官能以上の(メタ)アクリレートも使用可能であり、単官能(メタ)アクリレート化合物としてはメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ネオペンチルアクリレート、イソアミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘプチルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ノニルアクリレート、イソノニルアクリレート、デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、ウンデシルアクリレート、ドデシルアクリレート、トリデシルアクリレート、テトラデシルアクリレート、ペンタデシルアクリレート、イソミリスチルアクリレート、ヘキサデシルアクリレート、ヘプタデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、ノナデシルアクリレート、エイコデシルアクリレート、n−ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート等のアルキルアクリレート類、アクリロイルモルホリン、シクロへキシルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピルアクリレート、1,4−ブタンジオールモノアクリレート、2−ヒドロキシアルキルアクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノアクリレート、ネオペンチルグリコールモノアクリレート、上記の水酸基含有アクリル酸エステル系化合物にε−カプロラクトン等の環状エステル化合物を付加させたもの、アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート等のグリシジル基含有化合物とアクリル酸との付加反応により得られる化合物、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、(2−エチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアクリレート、(2−イソブチル−2−メチル−1,3ジオキソラン−4−イル)メチルアクリレート等が挙げられる。
また、二官能アクリレートとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、長鎖脂肪族ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、プロピレンジ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンジ(メタ)アクリレート、トリグリセロールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、アクリル化イソシアヌレート、ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジ(メタ)アクリレート、リン酸ジ(メタ)アクリレート、亜鉛ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
更に、三官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、リン酸トリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カルボン酸変性ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート、ウレタントリ(メタ)アクリレート、エステルトリ(メタ)アクリレート、ウレタンヘキサ(メタ)アクリレート、エステルヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらのビニル化合物、(メタ)アクリレート化合物は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。さらに硬質樹脂層Aは一種類の硬化物の単層であってもよいし、複数種の硬化性組成物からなる複数の層を積層して硬質樹脂層Aを構成してもよい。積層する方法としては、フィルム状の基材上に逐次塗工・硬化することで複数層を形成してもよいし、多層ダイで押し出し法により複数層が形成されたフィルムとして得ることもできる。
本発明の樹脂積層体において、硬質樹脂層Aを形成する硬化性組成物は、かご型シルセスキオキサン樹脂を含有することが好ましい。特に、硬質樹脂層Aの最表面を形成する硬化性組成物として、かご型シルセスキオキサン樹脂が含有されたものが好適である。かご型シルセスキオキサン樹脂を含有させた硬化性組成物からなる硬化物においては鉛筆硬度が向上し、耐擦傷性に優れたものとなる。ここで、かご型シルセスキオキサン樹脂は、下記式(1)
(RSiO3/2(RSiO2/2(RSiO1/2 (1)
(式中R〜Rは炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリロイルオキシアルキル基、ビニル基、又はオキシラン環を有する基であり、それぞれ同一の基であっても異なった基を含んでもよいが、式中に少なくとも2個の(メタ)アクリル基を有し、また、n、m、lは平均値であって、nは6〜14の数であり、mは0〜4の数であり、lは0〜4の数を示し、かつm≦lを満たす)で表されるものが好ましい。
本発明で使用される硬化性組成物はこれをラジカル重合することにより、三次元架橋型樹脂となる。三次元架橋型樹脂の特性を改良するため又はラジカル重合を促進するためなどの目的で、本発明の硬化性組成物に種々の添加剤を配合することができる。反応を促進する添加剤として熱重合開始剤、熱重合促進剤、光重合開始剤、光開始助剤、鋭感剤等を例示することができる。光重合開始剤又は熱重合開始剤を配合する場合、その添加量は硬化性組成物の合計100重量部に対して、0.1〜5重量部の範囲とすることがよく、0.1〜3重量部の範囲とすることが好ましい。この添加量が0.1重量部に満たないと硬化が不十分となり、得られる硬質樹脂層の強度、剛性が低くなり、一方、5重量部を超えると硬質樹脂層の着色等の問題が生じるおそれがある。
硬化性組成物を光硬化性組成物とする場合に用いられる光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系、チオキサンソン系、アシルホスフィンオキサイド系等の化合物を好適に使用することができる。より具体的には、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-ヒロドキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、1.2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(0-アセチルオキシム)、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−オン、ビス−2,6−ジメトキシベンゾイル−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ベンゾフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンを例示することができ、これらは一種単独で用いるほか、二種以上を併用することができる。
本発明で使用される硬化性組成物は、ラジカル重合開始剤を配合して加熱又は光照射によってスチールベルト上や基材フィルム上に塗布流延させ、硬化させることでシート・フィルムに加工される。熱により硬化を行う場合は熱重合開始剤と促進剤の選択により、室温から200℃前後までの広い範囲から硬化条件を選択することができる。
また、光照射によって硬質樹脂層を製造する場合、波長10〜400nmの紫外線や波長400〜700nmの可視光線を照射することで得ることができる。用いる光の波長は特に制限されるものではないが、特に波長200〜400nmの近紫外線が好適に用いられる。紫外線発生源として用いられるランプとしては、低圧水銀ランプ(出力:0.4〜4W/cm)、高圧水銀ランプ(40〜160W/cm)、超高圧水銀ランプ(173〜435W/cm)、メタルハライドランプ(80〜160W/cm)、パルスキセノンランプ(80〜120W/cm)、無電極放電ランプ(80〜120W/cm)等を例示することができる。これらの紫外線ランプは、各々その分光分布に特徴があるため、使用する光開始剤の種類に応じて選定される。
前述の手段を用いて硬化性組成物はフィルム・シート状に形成されるが、上述したように、少なくとも硬質樹脂層Aの最表面は、硬化後の樹脂の鉛筆硬度が7H以上であることが必要である。硬化樹脂の鉛筆硬度が7Hに満たない場合は樹脂積層体の鉛筆硬度が低下する。ここで、硬化後の樹脂の鉛筆硬度とは、硬化性組成物を用いて0.2mmの厚みで板状の硬化物を作成し、JIS K 5600に準拠して測定される値である。
一方、本発明の樹脂積層体においてはガラス転移温度が200℃未満の熱可塑性樹脂よりなる熱可塑性樹脂層Bを有する必要がある。ガラス転移温度が200℃未満の熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリカーボネート(PC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、シクロオレフィンポリマー(COP)シクロオレフィンコポリマー(COC)等が例示される。熱成形品の形状を保持するためには常温での弾性率が高いものが望ましく、PS、PMMA、二軸延伸PET、二軸延伸PENTAC、PC、COP、COCが好ましい。
ここで、前述したように、樹脂積層体を構成する硬質樹脂層Aは一種類の硬化物の単独層であってもよいし、複数種の硬化性組成物からなる複数の層であってもよいが、硬質樹脂層Aの厚みは0.05mm以上0.5mm未満であることが必要である。層Aの厚みが0.05mm未満では樹脂積層体の鉛筆硬度が低下し、本来の目的である耐擦傷性を向上することができない。0.5mm以上になると熱成形により三次元形状を付与する際に割れ等の問題点が生じる。熱成形時の形状付与の容易さの観点からはより薄いほうが好ましく、また、鉛筆硬度に代表される耐擦傷性を担保するのには十分な厚みが必要であることから、硬質樹脂層Aの厚みは、より好ましくは0.05mm以上0.25mm未満であることが好ましい。
また、本発明において、樹脂積層体の総厚みは0.1mm以上5mm未満である。0.1mm未満では熱成形後に形状を維持することが困難になる。5mmを超えると熱成形に著しく時間を要し、生産性に劣る。熱成形のサイクルの観点からは樹脂積層体の厚みは0.1mm以上2mm未満であることが好ましい。
本発明において、硬質樹脂層Aと熱可塑性樹脂層Bとの厚み比A/Bは1未満であることが必要である。A/Bが1を超えると熱成形後に形状を維持することが困難になる。熱成形のしやすさ、及び熱成形後の形状保持の観点からはA/Bは0.02以上、0.8以下であることが好ましい。
本発明において、樹脂積層体の鉛筆硬度は6H以上であることが必要である。すなわち、硬質樹脂層Aと熱可塑性樹脂層Bとを備えた樹脂積層体において、硬質樹脂層Aの最表面は鉛筆硬度が6H以上を示す。6H未満では外装材として使用した場合、傷がつき易く、外観品位の低下を招く。
樹脂積層体を構成する熱可塑性樹脂層Bは一種類の熱可塑性樹脂の単独層であってもよいし、複数種の熱可塑性樹脂からなる複数の層であってもよく、それらは直接積層されていてもよいし、バインダー層を介して積層されたものであってもよい。また、熱成形時に硬質樹脂層Aを保護する目的で、硬質樹脂層Aのさらに外側に熱可塑性樹脂層Bを設けることもできるが、このような保護層は熱成形後に剥離、除去されることを前提とする。この保護層の厚みも熱可塑性樹脂層Bの厚みの中に含まれる。
熱可塑性樹脂層Bを複数層用いる際に使用するバインダー層の厚みは特に限定されるものではないが、その厚みが0.01〜30μmであることが好ましい。0.01μm未満では十分な接着効果を得られない場合があり、30μm以上では層Aに使用した場合、積層体の鉛筆硬度が十分得られなくなるおそれがある。なお、熱可塑性樹脂層Bを複数層とした際に用いたバインダー層、及び、硬質樹脂層Aと熱可塑性樹脂層Bとの間に接着剤や易接着処理剤としてバインダー層を設けた場合はこれも熱可塑性樹脂層Bの厚さに含まれる。
また、接着層としてのバインダー層を構成するものとしては、粘着性接着剤、感圧性接着剤、光硬化性接着剤、熱硬化性接着剤及びホットメルト接着剤を用いることもできる。このようなものとしてアクリル接着剤、ウレタン接着剤、エポキシ接着剤ポリエステル接着剤、ポリビニルアルコール接着剤、ポリオレフィン接着剤、変性ポリオレフィン接着剤、ポリビニルアルキルエーテル接着剤、ゴム接着剤、塩化ビニル・酢酸ビニル接着剤、スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体(SBS共重合体)接着剤、その水素添加物(SEBS共重合体)接着剤、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン−スチレン共重合体などのエチレン接着剤、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体などのアクリル酸エステル接着剤、などを挙げられるが、接着性、透明性、加工性が良好であれば特に限定されるものではない。
また、上記以外のバインダー層としては、易接着処理が挙げられる。易接着処理は難接着性である樹脂層の表面に化学的易接着能もしくは物理的易接着能を施す処理である。化学的易接着能とは熱可塑性樹脂層B上に官能基を有する樹脂の薄膜層を形成し、硬質樹脂層Aと化学的結合を形成することで密着力を得るものであり、物理的易接着能とは、熱可塑性樹脂層B上に凹凸を有する樹脂薄膜層又は無機薄膜層を形成することで、アンカー効果により硬質樹脂層との密着力を得るものである。化学的易接着能を有する材料としては、多官能(メタ)アクリレート類、エポキシ類、チオール基含有化合物等が挙げられ、物理的易接着能を有する材料としては、SiO、SiN、SiC等の蒸着膜等が挙げられる。
本発明の樹脂積層体に三次元形状を付与するためには、真空成形法、圧空成形法、真空・圧空成形法、プレス成形法のいずれかを用いることが好ましい。これらの成形法により得られた成形物は加工時の残留歪みが小さく、形状保持性に優れる。
成形方法についてさらに詳しく説明する。図1は熱成形用樹脂積層体の第1の態様を示した断面図である。図1においては熱可塑性樹脂層Bの両面に易接着処理層を介して硬質樹脂層Aが積層されている。このような層構成とすることで、熱可塑性樹脂層Bと硬質樹脂層Aとの線膨張係数の差によるそりの発生を低減することができる。このような熱成形用樹脂積層体を得るには、たとえば、両面に易接着処理された熱硬化性樹脂フィルム(熱可塑性樹脂層B)に光ラジカル開始剤が配合された硬化性組成物を所定の厚みに塗工したのち、図示しない剥離処理されたPET等の透明カバーフィルムで被覆し、次に熱可塑性樹脂フィルムの反対面に同じ硬化性組成物を塗工し、同様に透明カバーフィルムで被覆した後、両面より紫外線を照射して硬化性組成物を硬化せしめ、上記透明カバーフィルムを剥離除去することで硬化された硬質樹脂よりなる硬質樹脂層A1及び硬質樹脂層A2を有する熱成形用樹脂積層体を得ることができる。なお、下記図2を含めて、図面中では硬質樹脂層Aを単に層Aとし、また、熱可塑性樹脂層Bを単に層Bと略して記載している。
ここで、図1の態様とした場合、例えば硬質樹脂層A1が表面として暴露され、硬質樹脂層A2は裏面として他の基材等に密着あるいは接着されて用いる場合、硬質樹脂層A1の最表面の鉛筆硬度が7H以上であることが必須であり、硬質樹脂層A1及び硬質樹脂層A2が両方とも表面として暴露される場合には硬質樹脂層A1及び硬質樹脂層A2ともに最表面の鉛筆硬度が7H以上であることは必要となる。すなわち、本発明においては、樹脂積層体の露出面を形成する硬質樹脂層Aの最表面は、厚さ0.2mmの板状に硬化させた場合の鉛筆硬度が7H以上を示す三次元架橋型硬化性組成物を用いて形成されていればよい。なお、いずれの場合も硬質樹脂層A1と硬質樹脂層A2の厚みの合計が本発明の樹脂積層体における硬質樹脂層Aの厚みであり、図1のように複数の硬質樹脂層Aを備える場合は、それらの合計の厚みが0.05mm以上0.5mm未満となる。
得られた熱成形用樹脂積層体は、真空成型法、圧空成形法、真空・圧空成形法、プレス成型法のいずれかの方法で成形することができる。このうち、真空成型法、圧空成形法、真空・圧空成形法、プレス成型法はほぼ同様の手順にて実施することが可能である。すなわち、あらかじめ予熱した熱成形用樹脂積層体を準備し、所望の形状の成形型に沿うように配置したのち、成形型側から真空引きするか、成形型の対面の雰囲気を加圧するか、真空引きと加圧の両方を行うか、或いは成形型と対になるプレス型によってプレスを行うかすればよい。このときの予熱温度及び成形型温度は、熱可塑性樹脂層が十分に成形型に追従して変形できる温度であればよく、目安としては熱可塑性樹脂層のTg(ガラス転移温度)〜Tg+50°程度である。この範囲外であっても熱成形そのものは可能であるが、予熱温度又は成形型の温度が低いと成形時間が長くなったり、強く真空引きしたり圧力を高くしなければならなくなる。また、温度が高すぎても成形後の積層体を取り出すための型の冷却時間が長くなり生産性が低下する。
図2は本発明の熱成形用樹脂積層体の第2の実施態様である。図2の態様においては、易接着処理された熱可塑性樹脂フィルムよりなる熱可塑性樹脂層B2の易接着処理面に、前記と同様に光ラジカル開始剤が配合された硬化性組成物を塗工し、剥離処理された図示されない透明カバーフィルムを被覆した後、紫外線を照射して硬質樹脂層Aを形成し、透明カバーフィルムを剥離するとともに、剥離可能な粘着剤を介して別の熱可塑性フィルムをラミネートすることで熱可塑性樹脂層B1を積層している。このような構成とすることで、熱成形処理前の積層体のそりの発生を低減させることができるとともに、熱成形時に熱可塑性樹脂層B1は熱可塑性樹脂層B2の熱成形を一時的に補助する役目を担うことができる。すなわち、本来熱成形しにくい硬質樹脂層Aを熱可塑性樹脂層B1、B2で挟み込むことにより熱成形時及び熱成形直後に発生する可能性がある熱可塑性樹脂層B2と硬質樹脂層Aの剥離による不良を熱可塑性樹脂層B1が抑え込む働きをするためである。したがって、熱可塑性樹脂層B2と熱可塑性樹脂層B1は同じ種類の熱可塑性樹脂フィルムであることがより望ましい。成形方法は第1の態様と同様にして行うことができ、最終的に熱可塑性樹脂層B1を剥離除去することで、樹脂積層体の露出面として硬質樹脂層Aを最表面に有する樹脂積層体を得ることができる。
なお、剥離可能な粘着剤としては市販のものを適宜使用することができる。代表的なものとして、アクリル系の粘着剤があり、剥離に際しては粘着力の弱いものは物理的に簡単に剥離できるもの、温度によって粘着力が変化するものなど、所望の粘着強度から最適のものを選択することができる。
また、図2の構成とした場合、インサート成形によってさらに熱可塑性樹脂層を追加形成された成形体を得ることもできる。すなわち、図2の層構成よりなる熱成形用樹脂積層体をインサート成形用の型の受け側の型に図2の熱成形用積層体を可能な限り密着させて配置し、送り側の型でもって閉締した型内に、送り側に有する射出成型用樹脂の射出ゲートより射出成型用樹脂を射出しする。この時、射出成形用樹脂の射出成型が行われ、射出成形用樹脂と熱成形用樹脂積層体とが賦形されつつ一体化される。成形型より樹脂積層体を取り出した後、熱可塑性樹脂層B1及び粘着剤を除去することで、熱可塑性樹脂層B2にさらに射出成型用樹脂が付加された成形体とすることができる。射出成形用樹脂の厚みは特に制限は無いが、硬質樹脂層A、熱可塑性樹脂層B及び射出成型用樹脂の総厚みが0.1mm以上5mm未満であることが好ましい。
インサート成形時の射出成形用樹脂としては熱可塑性樹脂層Bと一体化し得て、かつ透明性を有する熱可塑性樹脂であれば特に限定されないが、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、PET樹脂、スチレン樹脂等が望ましく、単独でも混合されてもよい。
このようにインサート成形により熱可塑性樹脂層Bと射出成形用樹脂とが一体化された成形体とするプロセスにすることで、熱成形時には熱成形しやすい薄い熱成形用樹脂成形体を用い、のちに射出成型用樹脂を付加することで成形体としての強度を付与することができる。
本発明により得られた三次元形状を付与した成形品は、そのまま構造部材として用いる他に、0.3mm未満の厚みのフィルムは高表面硬度層転写用のフィルムインサート成形用フィルムとしても用いることができる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明する。なお、本発明で用いた評価方法及び記号は以下のとおりである。
1)鉛筆硬度:JIS K 5600に準じて測定した。
2)硬質樹脂単層および樹脂積層体の膜厚:(株)ミツトヨ製ID−SXを用いて測定した。
3)樹脂積層体における各層の膜厚:目盛りつきの光学顕微鏡にて測定した。
4)成形性:成形により得られた成形体を観察し、割れ、ひび、破断のいずれかが見られたものを×、白化のみが見られたものを△、いずれも見られなかったものを○とした。
5)形状保持性:成形後、24時間放置し、成形直後との形状のずれを目視で判定した。形状がほとんど変化しないものを○、明らかに変化したものを×とした。
[合成例]
撹拌機、滴下ロート、温度計を備えた反応容器に、溶媒として2−プロパノール(IPA)400mlと塩基性触媒として5 % テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液( TMAH水溶液) を装入した。滴下ロートにIPA150mlと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MTMS:東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製SZ−6030)126.9 g を入れ、反応容器を撹拌しながら、室温でMTMSのIPA 溶液を30分かけて滴下した。MTMS 滴下終了後、加熱することなく2時間撹拌した。2間撹拌後溶媒を減圧下で溶媒を除去し、トルエン500mlで溶解した。反応溶液を飽和食塩水で中性になるまで水洗した後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することでメタクリロイル基を全てのケイ素原子上に有したかご型シルセスキオキサン化合物を86g得た。このシルセスキオキサンは種々の有機溶剤に可溶な無色の粘性液体であった。
[参考例1]
(硬質樹脂シートの作成、評価)
上記合成例で得たメタクリロイル基を全てのケイ素原子上に有したかご型シルセスキオキサン化合物:23重量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:39重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:32重量部、ウレタンアクリレートオリゴマー1:6重量部、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン:2.5重量部を混合し、透明な硬化性組成物を得た。
次に、ロールコーターを用いて、厚さ0.2mmになるように剥離処理されたPET上に硬化性組成物を流延し、別の剥離処理されたPETを流延された硬化性組成物にラミネートしたのち30W/cmの高圧水銀ランプを用い、4000mJ/cm2の積算露光量で硬化させ、剥離処理されたPETをすべて剥離除去することで所定の厚みとしたシート状の三次元架橋型硬化物を得た。得られた硬化物について鉛筆硬度とフィルム厚みを測定した。結果を表1に示す。
Figure 2014205294
なお、表1中の略号の意味は次のとおりである。A…合成例1で得られた化合物
B…ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート (日本化薬(株)製KAYARAD DPHA)
C…ペンタエリスリトールトリアクリレート (共栄社化学(株)製ライトアクリレートPE−3A)
D…カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2 (日本化薬(株)製KAYARAD DPCA-30)
E…ジシクロペンタニルジアクリレート (共栄社化学(株)製ライトアクリレートDCP−A)
F…ジシクロペンタニルジメタクリレート (新中村化学(株)製NKエステルDCP)
G…ウレタンアクリレートオリゴマー1(共栄社化学(株)製UF−503:数平均分子量約8800)
H…ウレタンアクリレートオリゴマー2(新中村化学(株)製NKオリゴUA−122P:数平均分子量約1100)
I…1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(重合開始剤)
[参考例2〜4]
表1に記載したように、各反応性化合物を表1記載の重量比率で配合し硬化性組成物を得た後、参考例1記載の方法と同様にして所定厚みのシート状の硬化物を得た。得られた硬化物について鉛筆硬度とフィルム厚みを測定した。結果を表1に示す。
[実施例1]
参考例1の硬化性組成物を両面に易接着処理が施された0.25mm厚みの二軸延伸PET(Tg:70℃、熱可塑性樹脂層B1)上にロールコーターを用いて、厚さ0.1mmになるように流延し、別の剥離処理された0.1mmの二軸延伸PETを流延された硬化性組成物にラミネートしたのち30W/cmの高圧水銀ランプを用い、4000mJ/cm2の積算露光量で硬化させ硬質樹脂層A1を形成した。さらに反対の易接着面にも同様に厚さ0.1mmになるよう参考例1の硬化性組成物を流延して光硬化させて硬質樹脂層A2を設けた後、剥離処理された二軸延伸PETを剥離し、熱成形用樹脂積層体を得た。得られた熱成形用樹脂積層体を加熱ヒーター及び圧空機構を持つ金型内に配置し、樹脂積層体シートの表面温度が200℃に達するまでヒーターで加熱した後に、圧空5気圧、上下の型温150℃〜250℃で熱成形用樹脂積層体を圧空までのディレイ10秒、圧力保持時間30秒の条件で圧空成形を行った。金型は直径50mm、深さ5mmの時計皿形状のものを用いた。成形後の樹脂積層体の平面図、A-A’断面図をそれぞれ図3、図4に示す。得られた樹脂積層体の鉛筆硬度、各層の膜厚、膜厚比、真空成形時の成形性、形状保持性を表2に示す。
Figure 2014205294
[実施例2〜5]
硬化性組成物および硬質樹脂層Aの膜厚を表2に示した通りに変更した以外は、実施例1と同様にして熱成形用樹脂積層体、及び圧空成形品を得た。各種評価結果を表2に示す。
[実施例6]
熱可塑性樹脂層B1に易接着処理を施した0.5mmのPC(Tg:150℃)を用いた以外は実施例1と同様にして熱成形用樹脂積層体、圧空成形品を得た。各種評価結果を表2に示す。
[実施例7]
参考例1の硬化性組成物を、易接着処理が施された0.1mm厚みのPC(Tg:150℃、熱可塑性樹脂層B2)上にロールコーターを用いて、厚さ0.1mmになるように流延したのち、別途用意した易接着処理されていない0.1mmのPC(Tg:150℃、熱可塑性樹脂層B1)を流延された硬化性組成物上にラミネートし、実施例1と同様に硬化性組成物の硬化を行い、熱可塑性樹脂層B2、硬質樹脂層A及び熱可塑性樹脂層B1の3層よりなる熱成形用樹脂積層体を得た。各種評価結果を表2に示す。また、この熱成形用樹脂積層体を用いてフィルムインサート成形にて予め120℃で24時間乾燥せしめた射出成形用PC樹脂(サビック社製、商品名「HFD1810」)を、樹脂温度320℃、金型温度90℃〜120℃、型内圧力300−500kg/cm、射出時間5秒の条件で射出することによって0.5mm厚の射出成形用PC樹脂と一体化した後に、熱可塑性樹脂層B1を剥離して成形品を得た。熱可塑性樹脂層B1を剥離した後の硬質樹脂層A表面の鉛筆硬度は6Hであった。
[比較例1〜6]
硬質樹脂層A1、A2の硬化性組成物種、膜厚、熱可塑性樹脂層B1(Tgは実施例と同じ)の樹脂種、膜厚を表2に示した通りに変更した以外は、実施例1と同様にして熱成形用樹脂積層体、及び真空成形品を得た。各種評価結果を表2に示す。

Claims (3)

  1. 三次元架橋型硬化性組成物を硬化させて得られた硬質樹脂層Aと、ガラス転移温度が200℃未満の熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂層Bとを備えてなる熱成形用の樹脂積層体であって、硬質樹脂層Aの厚みが0.05mm以上0.5mm未満、樹脂積層体の総厚みが0.1mm以上5mm未満、硬質樹脂層Aと熱可塑性樹脂層Bとの厚み比A/Bが1未満であり、少なくとも硬質樹脂層Aの最表面は、厚さ0.2mmの板状に硬化させた場合の鉛筆硬度が7H以上を示す三次元架橋型硬化性組成物を用いて形成されており、かつ、熱可塑性樹脂層Bを含む樹脂積層体とした場合の当該硬質樹脂層Aの最表面が、鉛筆硬度6H以上であることを特徴とする熱成形用樹脂積層体。
  2. 硬質樹脂層Aの最表面は、かご型シルセスキオキサン構造を有する多官能(メタ)アクリル単量体を含有する三次元架橋型硬化性樹脂組成物を硬化させて得られることを特徴とする請求項1記載の熱成形用樹脂積層体。
  3. 請求項1又は2に記載の熱成形用樹脂積層体を真空成形法、圧空成形法、真空・圧空成形法、又は、プレス成形法のいずれか一種類の成形法により熱成形することを特徴とする熱成形用樹脂積層体の成形方法。
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