JP2014228055A - パーキングロック機構とその解除方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転手がパーキングロックを解除する意思があって、シフトレバーを操作したときに、パーキングロックの解除が出来ない状態が発生した場合に、その状態を正確に検出することができるパーキングロック機構とその解除方法を提供する。【解決手段】シフトレバー11とディテントプレート15との間に、スプリングバネ20を有した解除待機機構21を備え、シフトレバー11をPレンジに操作したときに、スプリングバネ20が変形せず、パーキングポール19をパーキングギヤ10に係合し、一方、シフトレバー11をRレンジに操作したときに、パーキングポール19の係合部がパーキングギヤ10から抜けない状態でも、スプリングバネ20が変形して、シフトレバー11をPレンジからRレンジに移動可能に構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、パーキングポールをカム部材によりリフトさせて、パーキングギヤに噛み込ませた後、カム部材の上下面に発生する摩擦保持力によって、噛み込ませた状態を自己保持させるパーキングロック機構とその解除方法に関する。
乗用車においては、運転手の操作を電気信号に変換し、その電気信号に基づいてアクチュエータなどの駆動装置を駆動することで操作するシフトバイシフト式で変速操作を行っているが、トラックなどの大型車両の変速操作などにおいては、このシフトバイシフト式ではなく、操作性を重視して、機械的な機構により操作している。例えば、運転手がシフトレバーをパーキング(P)レンジ、リバース(R)レンジ、ニュートラル(N)レンジ、及びドライブ(D)レンジなどにシフトレンジ操作することにより、その操作力をワイヤやロッドなどの伝達機構で直接的にパーキングロック機構やマニュアルバブルに伝達している。
このパーキングロック機構は、坂道で車両を一端停止させるなどの場合に使用され、シフトレバーをPレンジにしたときに、トランスミッション内のパーキングギヤがロックされ、駆動輪がロックされることで、車両が不用意に動かないようにする機構である(例えば、特許文献1参照)。
ここで、従来のパーキングロック機構の動作を説明する。図10に示すように、パーキングロック機構1Xは、運転手がシフトレバー11をPレンジに動かすと、その操作が伝達機構12から回動部材13に伝達されて回動部材13が回動し、その動きに合わせてディテントプレート15が回動する。そして、そのディテントプレート15の回動によりパーキングロッド18がカム部材17を押す方向に進む。
このとき、パーキングギヤ10の凹部とパーキングポール19の係合部が係合するタイミングであれば、カム部材17によりパーキングポール19をリフトし、パーキングギヤ10がロックされる。一方、係合できないタイミングであれば、カムスプリング16が縮んで付勢力を蓄え、係合できるタイミングになったときにその付勢力によりカム部材17がパーキングポール19をリフトし、パーキングギヤ10がロックされる。
車両が坂道などで停止した場合に、このパーキングギヤ10がロックされた状態では、パーキングギヤ10に坂道の勾配や車重などに比例して増大するトルクTが生じる。このとき、パーキングポール19は、パーキングギヤ10から荷重を受け、抜け出す方向に回動しようとする。すると、パーキングポール19の先端部に抜け出し力F1が発生する。この抜け出し力F1はパーキングギヤ10に発生するトルクTに比例し、パーキングギヤ10の半径Rに反比例する。このような場合では、カム部材17の摩擦保持力F2が大きくなり、カム部材17が抜けない状態となり、ロックを解除することができなくなる。
特に、シフトレバー11とディテントプレート15が、伝達機構12などの機械的な機構で直接的に接続されている場合には、上記のような状態が発生するとシフトレバー11を動かすこともできない。そして、最悪の場合、人の力ではロックを解除できなくなったり、パーキングロック機構1の部分が破損してしまったりする。
このような状態を回避するためには、例えば、パーキングギヤ10の半径Rをより大きくするか、シフトレバー11を長くする必要があるが、その場合には、サイズの増加、レ
イアウトの悪化、及び操作性の悪化を招く。
そもそも、シフトレバー11を動かすことができなくなった状態では、運転手がパーキングロックを解除する意思があることを伝達する術がなくなってしまい、運転手がパーキングロックを解除したいのか、あるいは継続したいのかを検出することができない。よって、運転手がパーキングロックを解除する意思があっても、一度上記のようにシフトレバー11を動かすことができない状態となってしまうと、パーキングロックを解除できなくなってしまう。
実開昭64−47473号公報
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その課題は、運転手がパーキングロックを解除する意思があって、シフトレバーを操作した場合に、パーキングロックの解除が出来ない状態が発生したときに、その状態を正確に検出することができるパーキングロック機構を提供することであり、更に、パーキングロックの解除が出来ない状態を検出した場合には、速やかにその状態を回避することができるパーキングロック機構とその解除方法を提供することである。
上記の課題を解決するための本発明のパーキングロック機構は、操作具と接続され、該操作具の操作により回動が引き起こされる回動部材と、ディテントスプリングと係合可能な複数の凹部を有し、該回動部材により回動可能なディテントプレートと、一端部にカムスプリングにより付勢されるカム部材を有し、該ディテントプレートの回動により進退移動するパーキングロッドと、変速機の回転軸に固定されているパーキングギヤの歯間の凹部と係合する係合部を有し、前記カム部材により前記パーキングギヤと係合するパーキングポールと、を備えたパーキングロック機構において、前記操作具と前記カムスプリングとの間に弾性体を有した解除待機機構を備え、前記操作具をパーキングロック位置に操作した場合に、前記解除待機機構の前記弾性体が変形せず、前記パーキングポールを前記パーキングギヤに係合し、一方、前記操作具をパーキングロック解除位置に操作した場合に、前記パーキングポールの係合部が前記パーキングギヤから抜けない状態でも、前記解除待機機構の前記弾性体が変形して、前記操作具を前記パーキングロック解除位置に移動可能に構成される。
なお、ここでいう操作具とは、例えば、シフトレバーのことをいい、本発明は、このシフトレバー、回動部材、及びディテントプレートは、ワイヤやロッドなどの伝達機構により直接的に接続されているものに適用することができる。また、パーキングロック位置とは、例えば、Pレンジのことをいい、パーキングロック解除位置は、例えば、Rレンジのことをいう。
この構成によれば、パーキングロックを解除しようとする場合で、パーキングポールの係合部がパーキングギヤから抜けないときは、解除待機機構の弾性体が変形することで、操作具がパーキングロック解除位置に位置するが、パーキングポールとパーキングギヤとの係合状態が解除されていないという状態を生み、運転手にパーキングロックを解除する意思があるが、パーキングギヤに坂道の勾配や車重によるトルクが発生していて、パーキングポールがパーキングギヤから抜けない状態であることを容易に、且つ正確に検出することができる。
このように、パーキングギヤにトルクが発生していることを検出することができれば、そのトルクを打ち消す動作を開始するなどして、パーキングポールの係合部をパーキングギヤから抜くことができる。
また、解除待機機構の弾性体を変形させることで、弾性体の付勢力がカム部材を引き抜く方向に加えられて、カム部材を抜く力が大きくなるので、容易にパーキングロックを解除できる。
また、上記のパーキングロック機構において、前記操作具を操作したときの前記カム部材を移動させる方向に関する前記弾性体の付勢力に関して、前記解除待機機構を前記ディテントプレートと前記操作具の間に設ける場合は、前記弾性体の付勢力を前記カムスプリングの付勢力と前記ディテントスプリングの付勢力のそれぞれよりも大きくし、前記解除待機機構を前記カムスプリングと前記ディテントプレートとの間に設ける場合は、前記弾性体の付勢力を前記カムスプリングの付勢力よりも大きく、且つ前記ディテントスプリングの付勢力よりも小さくするように構成すると、解除待機機構を弾性体のみで構成してもパーキングロックする際に問題とならない。
例えば、パーキングロックする場合には、解除待機機構の弾性体よりも先にカムスプリングが縮むように構成することで、従来技術で説明したようにパーキングポールがパーキングギヤに係合することができる。一方、パーキングロックを解除する場合には、パーキングポールからパーキングギヤが抜けない状態になったときに、弾性体のみが変形するので、操作具をパーキングロック解除位置に動かすことができる。
加えて、上記のパーキングロック機構において、前記解除待機機構が、前記弾性体と、前記弾性体の一方向への変形を制限する一方向変形制限部材とを備え、前記パーキングポールを前記パーキングギヤに係合する方向に対しては前記一方向変形制限部材により前記弾性体の変形を制限し、前記パーキングポールを前記パーキングギヤから抜く方向に対しては前記一方向変形制限部材による制限がなく、前記弾性体が変形するように構成されると、パーキングロックする際に一方向変形制限部材により弾性体の変形を制限することができる。
例えば、パーキングロックする場合には、一方向変形制限部材の制限により弾性体は変形せずに、従来技術で説明したようにパーキングポールがパーキングギヤに係合する。一方、パーキングロックを解除する場合には、弾性体が変形するので、パーキングポールの係合部がパーキングギヤから抜けない場合でも、操作具をパーキングロック解除位置に動かすことができる。
さらに、上記のパーキングロック機構において、前記操作具の位置を検出する操作位置検出装置と、前記パーキングポールと前記パーキングギヤとの係合を検出する係合検出装置とを備えると共に、前記操作位置検出装置が、前記操作具の位置が前記パーキングロック解除位置であると検出した場合で、前記係合検出装置が、前記パーキングポールと前記パーキングギヤとが係合していることを検出したときに、その状態を運転手に報知する報知装置を備えて構成すると、運転手がパーキングロックを解除する意思があり、パーキングロックが解除できない状態の場合に、報知装置によって、運転手にブレーキを効かせるように喚起することができる。
例えば、運転手がパーキングロックを解除する意思があり、パーキングロックが解除できない状態の場合に、ブレーキを効かせておかないと、その状態を解除する際に車両が動く可能性があり危険であるが、ブレーキを効かせれば車両が動くことが無く安全である。
よって、車両にブレーキが効いていなければ、報知装置により、運転手にブレーキを効かせるように喚起して、運転手がブレーキペダル、あるいはブレーキレバーを操作する。
なお、報知装置によって運転手にブレーキを効かせるように喚起する前に、ブレーキペダルやブレーキレバーが操作されているか否かを検出して、車両にブレーキが効いているか否かを判断してもよい。
その上、上記のパーキングロック機構において、前記操作具の位置を検出する操作位置検出装置と、前記パーキングポールと前記パーキングギヤとの係合を検出する係合検出装置とを備えると共に、前記操作位置検出装置が、前記操作具の位置が前記パーキングロック解除位置であると検出した場合で、前記係合検出装置が、前記パーキングポールと前記パーキングギヤとが係合していることを検出したときに、前記パーキングギヤに発生しているトルクを相殺する制御を行う制御装置を備えて構成すると、操作具の操作に対して、パーキングポールとパーキングギヤの係合が追従していない状態を容易に検出し、その状態を検出した場合には、パーキングギヤに掛かるトルクを逃がす制御を行い、解除待機機構の弾性力でカム部材を抜く力が増加したことと相まって、容易にパーキングロックを解除することができる。
上記の課題を解決するための本発明のパーキングロック機構の解除方法は、操作具と接続され、該操作具の操作により回動が引き起こされる回動部材と、ディテントスプリングと係合可能な複数の凹部を有し、該回動部材により回動可能なディテントプレートと、一端部にカムスプリングにより付勢されるカム部材を有し、該ディテントプレートの回動により進退移動するパーキングロッドと、変速機の回転軸に固定されているパーキングギヤの歯間の凹部と係合する係合部を有し、前記カム部材により前記パーキングギヤと係合するパーキングポールと、を備えたパーキングロック機構の解除方法において、前記操作具をパーキングロック解除位置に操作した場合に、前記パーキングポールの係合部が前記パーキングギヤから抜けない状態では、前記操作具と前記カムスプリングとの間に備えた解除待機機構に設けた弾性体が変形して、前記パーキングポールの前記係合部が前記パーキングギヤから抜けない状態のまま、前記操作具を前記パーキングロック解除位置に移動することを特徴とする方法である。
また、上記のパーキングロック機構の解除方法において、前記操作具の位置を検出する操作位置検出装置が、前記操作具の位置が前記パーキングロック解除位置であると検出した場合で、且つ前記パーキングポールと前記パーキングギヤとの係合を検出する係合検出装置が、前記パーキングポールと前記パーキングギヤとが係合していることを検出したときに、その状態を運転手に報知することが望ましい。
加えて、上記のパーキングロック機構の解除方法において、前記操作具の位置を検出する操作位置検出装置が、前記操作具の位置が前記パーキングロック解除位置であると検出した場合で、且つ前記パーキングポールと前記パーキングギヤとの係合を検出する係合検出装置が、前記パーキングポールと前記パーキングギヤとが係合していることを検出したときに、前記パーキングギヤに発生しているトルクを相殺することが望ましい。
本発明によれば、解除待機機構の弾性体が変形することで、操作具はパーキングロック解除位置に位置するが、パーキングポールとパーキングギヤとの係合状態が解除されていないという状態を生み、運転手にパーキングロックを解除する意思があるが、パーキングギヤに坂道の勾配や車重によるトルクが発生していて、パーキングポールがパーキングギヤから抜けない状態であることを正確に検出することができる。
これにより、運転手にブレーキを効かせるように喚起したり、パーキングギヤに掛かるトルクを逃がす制御を行ったりすることで、容易にパーキングロックを解除することができる。
本発明に係る第一の実施の形態のパーキングロック機構を示す構成図である。 本発明に係る第二の実施の形態のパーキングロック機構を示す斜視図である。 本発明に係る第三の実施の形態のパーキングロック機構を示す構成図である。 本発明に係る第四の実施の形態のパーキングロック機構を示す斜視図である。 図4に示す矢印Vを示す矢視図である。 図4に示すパーキングロック機構の制御方法を示したフローチャートである。 図4に示すパーキングロック機構のパーキングロックを解除する動作の第一段階を示す構成図である。 図4に示すパーキングロック機構のパーキングロックを解除する動作の第二段階を示す構成図である。 図4に示すパーキングロック機構のパーキングロックを解除する動作の第三段階を示す構成図である。 従来のパーキングロック機構を示す構成図である。
以下、本発明に係る実施の形態のパーキングロック機構について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態では、操作具、回動部材、及びディテントプレートが、ワイヤやロッドなどの機械的な機構で接続されているものを例に説明する。この機械的な機構については、特に限定せずに、図1、図3、及び図7〜図9では、太い点線で示し、その詳細な説明は省略する。
また、シフトレバーの配置については特に限定されないが、以下の実施の形態では、パーキングロック位置をパーキング(P)レンジとし、パーキングロック解除位置をリバース(R)レンジとした。
まず、本発明に係る第一の実施の形態のパーキングロック機構について、図1を参照しながら説明する。図1に示すように、パーキングロック機構1が搭載される車両は、エンジン(内燃機関)2の駆動力をクラッチ3とトランスミッション(変速機)4のギヤ部4aを介してプロペラシャフト(回転軸)5に伝達し、そのプロペラシャフト5からディファレンシャル6とドライブシャフト(駆動軸)7を介して駆動輪8を駆動している。このとき、TCM(トランスミッションコントロールモジュール;制御装置)9により、クラッチ3の断接動作とギヤ部4aの変速動作は制御されている。
本発明のパーキングロック機構1は、そのプロペラシャフト5に設けたパーキングギヤ10をロックする機構であり、シフトレバー(操作具)11、ワイヤやロッドなどの伝達機構(機械的な機構)12、回動部材13、ディテントスプリング14、ディテントプレート15と、カムスプリング16、カム部材17、パーキングロッド18、及びパーキングポール19を備える。
回動部材13は、シフトレバー(操作具)11とワイヤやロッドなどの伝達機構(機械的な機構)12により接続され、シフトレバー11の操作により回動が引き起こされるように構成される。ディテントスプリング14は、ディテントプレート15の複数の凹部15aと係合可能で、ディテントプレート15が正しく回動するように、ディテントプレート15を上から付勢するように構成される。ディテントプレート15は、自身が回動することで、パーキングロッド18を進退移動するように構成される。
パーキングロッド18は一端部にカムスプリング16により付勢されるカム部材17を設けて構成される。パーキングポール19は、パーキングギヤ10の歯間10aの凹部10bと係合する係合部19aと、カム部材17に当接する先端部19bを備えて構成される。これらの構成は特に限定されるものではなく、周知の技術のパーキングロック機構の構成であればよい。
そして、このパーキングロック機構1は、シフトレバー11とディテントプレート15との間に、詳しくは伝達機構12の途中にスプリングバネ(弾性体)20を有した解除待機機構21を備え、シフトレバー11をPレンジ(パーキングロック位置)に操作したときに、スプリングバネ20が変形せず、パーキングポール19をパーキングギヤ10に係合し、一方、シフトレバー11をRレンジ(パーキングロック解除位置)に操作したときに、パーキングポール19の係合部がパーキングギヤ10から抜けない状態でも、スプリングバネ20が変形して、シフトレバー11をPレンジからRレンジに移動可能に構成される。
解除待機機構21は、カムスプリング16が、パーキングロック時にパーキングポール19とパーキングギヤ10が係合するタイミングを待つ機構として機能することに対して、パーキングロックの解除時に、パーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けるタイミングを待つ機構である。
この解除待機機構21を備えることで、運転手がパーキングロックを解除しようとする場合に、パーキングポール19の係合部がパーキングギヤ10から抜けないときでも、解除待機機構21のスプリングバネ20が変形することで、シフトレバー11をPレンジからRレンジに動かすことできる。
これにより、運転手にパーキングロックを解除する意思があるが、パーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けずに、パーキングロックが解除できない状態を正確に検出することができる。
また、運転手がシフトレバー11をPレンジからRレンジにシフトしたときに、解除待機機構21のスプリングバネ20がカム部材17を引き抜く方向に付勢力を蓄えることになるので、よりカム部材17を引き抜く力が大きくなり、容易にカム部材17を引き抜くことができる。
なお、この解除待機機構21のスプリングバネ20は、シフトレバー11とディテントプレート15の間に設けられる場合には、その付勢力は、カムスプリング16の付勢力とディテントスプリング14の付勢力のそれぞれよりも大きくなるように設定されることが好ましい。
この構成によれば、パーキングロック時には、解除待機機構21のスプリングバネ20よりも先にカムスプリング16が縮むので、従来技術で説明したように、パーキングポール19とパーキングギヤ10を係合させることができる。一方、パーキングロックの解除時には、スプリングバネ20が伸びて、上記で説明した通りにシフトレバー11をPレンジからRレンジに動かすことを可能にすると共に、スプリングバネ20の付勢力を加えることで、カム部材17を引き抜く力を増大することができる。
なお、解除待機機構21をカムスプリング16とディテントプレート15の間に設ける場合には、その付勢力は、カムスプリング16の付勢力よりも大きく、且つディテントスプリング14の付勢力よりも小さくなるように設定される。
また、このパーキングロック機構1は、シフトレバー11の位置を検出するポジション検出スイッチ(操作位置検出装置)22と、パーキングポール19とパーキングギヤ10との係合を検出するロック検出スイッチ(係合検出装置)23とを備えると共に、ポジション検出スイッチ22が、シフトレバー11の位置がRレンジであると検出した場合に、ロック検出スイッチ23が、パーキングポール19とパーキングギヤ10とが係合していることを検出したときに、その状態を運転手に報知する警報ブザー(報知装置)24を備えて構成される。
ポジション検出スイッチ22とロック検出スイッチ23は特に限定されないが、それぞれ、スイッチのように、物理的にON及びOFFされるものでよい。例えば、ポジション検出スイッチ22はシフトレバー11がPレンジのときにONとなり、RレンジのときにOFFとなるように構成され、ロック検出スイッチ23はパーキングロックされた状態のときにONとなり、パーキングロックが解除されたときにOFFとなるように構成される。
よって、ポジション検出スイッチ22がOFFで、且つロック検出スイッチ23がONの場合に、その信号がTCM9に送られ、TCM9が、運転手にパーキングロックを解除する意思があり、シフトレバー11をRレンジに動かしたが、パーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けない状態と判断することができる。
警報ブザー24は、シフトレバー11をRレンジに動かしたが、パーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けない状態を、音によって、運転手に知らせることができるように構成される。この実施の形態では、報知装置として警報ブザー24を備えたが、運転手が、そのような状態を目視で確認できるように、シフトインジケータやウォーニングランプなどが設けられているメータ機器25にその状態を示すランプなどを設けてもよい。
加えて、このパーキングロック機構1は、ポジション検出スイッチ22が、シフトレバー11の位置がRレンジであると検出した場合に、ロック検出スイッチ23が、パーキングポール19とパーキングギヤ10とが係合していることを検出したときに、TCM9が、Gセンサ(加速度センサ)30などのパーキングギヤ10に発生しているトルクを検出可能なセンサの検出信号に基づいて、パーキングギヤ10に発生したトルクを相殺する制御を行うように構成される。
この他、アクセルペダル31の操作を検出するアクセルセンサ32とも接続されたTCM9は、運転手がシフトレバー11をPレンジからRレンジに操作した場合に、その操作に反してパーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けずにパーキングロックが解除できない状態であるか否かを判断するパーキングロック状態判断手段M1と、そのパーキングロック状態判断手段M1によりパーキングロックが解除できない状態であると判断された場合に、警報ブザー24を鳴らす制御を行う報知手段M2と、パーキングギヤ10に発生したトルクを相殺する制御を行うトルク相殺手段M3を備えて構成される。
パーキングロック状態判断手段M1は、ポジション検出スイッチ22とロック検出スイッチ23に基づいて、運転手のシフト操作とパーキングロックの状態が一致しているか否かを判断する手段である。例えば、この実施の形態では、ポジション検出スイッチ22がOFFで、ロック検出スイッチ23がONの場合に、運転手がシフトレバー11をPレンジからRレンジに操作したときに、その操作に反してパーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けずにパーキングロックが解除できない状態であると判断する。
報知手段M2は、パーキングロック状態判断手段M1で、シフトレバー11をRレンジに動かしたが、パーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けない状態と判断された場合に、警報ブザー24を鳴らすように制御する手段である。また、この報知手段M2は、ブレーキセンサ27とパーキングブレーキセンサ29の検出信号からブレーキが効いていない場合に、警報ブザー24を鳴らすように構成すると、シフトレバー11をRレンジに動かしたが、パーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けない状態と判断された場合で、且つ車両にブレーキが効いていない場合にのみ警報ブザー24を鳴らすので、好ましい。
この報知手段M2によれば、運転手にパーキングロックを解除する意思があり、シフトレバー11をRレンジに動かしても、パーキングロックが解除されない状態を、運転手に知らせることができる。これにより、運転手にブレーキを効かせるように喚起することができる。
トルク相殺手段M3は、シフトレバー11をPレンジからRレンジに動かしたが、パーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けない状態で、且つ、ブレーキペダル26及びブレーキレバー28のいずれかによって車両にブレーキが効いている場合に行われる手段であり、パーキングギヤ10に発生したトルクを相殺する手段である。
このトルク相殺手段M3は、パーキングロックが解除できない状態であると判断された場合で、且つ車両にブレーキが効いている場合に、パーキングギヤ10に発生するトルクを相殺するために、Gセンサ30などのセンサ類の信号に基づいて行われるが、この実施の形態では、元々トランスミッション4に設けられ、急勾配ではギヤ部4aの最低速ギヤ段を選択するように勾配を感知するGセンサ30を用いて、車両の状態が上りか下りかを検出し、パーキングギヤ10に発生するトルクがどちら向きに作用しているか判断するように構成した。
なお、パーキングギヤ10に発生するトルクがどちら向きに作用しているか検出することができれば、Gセンサ30位外のセンサを用いてもよい。
このトルク相殺手段M3によれば、シフトレバー11の操作に対して、パーキングポール19とパーキングギヤ10の係合が追従していない状態を容易に検出し、その状態が検出された場合には、パーキングギヤ10に発生しているトルクを相殺する制御を行い、解除待機機構21のスプリングバネ20でカム部材17を抜く力が増加したことと相まって、容易にパーキングロックを解除することができる。
次に本発明に係る第二の実施の形態のパーキングロック機構について、図2を参照しながら説明する。なお、図1と同様の構成については省略する。このパーキングロック機構40は、図1に示す第一の実施の形態の伝達機構12の途中に設けたスプリングバネ20を有する解除待機機構21に代えて、図2に示すように、回動部材13とディテントプレート15との間に捻りバネ41を有する解除待機機構42を備えて構成される。
このパーキングロック機構40は、回動部材13が、回動部材本体13aにシフトレバー11と接続される接合部13bと、ディテントプレート15に遊嵌されたシャフト13cと、捻りバネ41の一端側を固定する固定部13dとを備える。
捻りバネ41は、一端側が固定部13dに設けた挿通孔13eに挿通されて固定され、他端側がディテントプレート15に設けた挿通孔15bに挿通されて固定される。そして、回動部材13とディテントプレート15とが捻りバネ41を介して接続されるように構成されて、回動部材13とディテントプレート15のそれぞれが回動方向に別々に回動可能とするように構成される。
なお、この実施の形態では、捻りバネ41の端部をそれぞれ挿通孔13e及び挿通孔15bに挿通して固定したが、本発明はこれに限定されずに、例えば、捻りバネ41の一端側を固定部13dに巻きつけて固定してもよい。
従来技術のパーキングロック機構では、回動部材13とディテントプレート15は一体固定部品であるが、この第二の実施の形態では、その回動部材13とディテントプレート15が別々に回動するように構成され、且つその回動が捻りバネ41を介して行われるように構成される。
図1に示す第一の実施の形態のパーキングロック機構1と、図2に示す第二の実施の形態のパーキングロック機構40は、解除待機機構21及び42の弾性体として、スプリングバネ20又は捻りバネ41という違いはあるが、その動作は同様となるが、装置の組み込みの容易さなどの理由から捻りバネ41を有する解除待機機構42を用いた構成が好ましい。
なお、この捻りバネ41の付勢力も第一の実施の形態と同様に、カムスプリング16の付勢力とディテントスプリング14の付勢力のそれぞれよりも大きくなるように設定されることが好ましい。
次に、本発明に係る第三の実施の形態のパーキングロック機構について、図3を参照しながら説明する。この第三の実施の形態のパーキングロック機構50は、図3に示すように、伝達機構12の途中に、スプリングバネ20を有する解除待機機構51に突当て部材(一方向変形制限部材)52を備えて構成される。
この突当て部材52は、弾性体であるスプリングバネ20の変形を一方向に制限する部材である。この突当て部材52により、スプリングバネ20は、シフトレバー11をRレンジからPレンジに動かす場合には、突当て部材52が突き当ることで変形せず、一方、シフトレバー11をPレンジからRレンジに動かす場合には、突当て部材52が離れることで変形が許可される。
これにより、パーキングロックする場合には、解除待機機構51のスプリングバネ20は変形せずにカムスプリング16が縮んで、従来技術で説明したようにパーキングポール19がパーキングギヤ10に係合する。一方、パーキングロックを解除する場合には、スプリングバネ20が変形するので、パーキングポール19の係合部がパーキングギヤ10から抜けない場合でも、シフトレバー11をRレンジに動かすことができ、且つスプリングバネ20の付勢力によりカム部材17を引き抜く力を増大することができる。
次に、本発明に係る第四の実施の形態のパーキングロック機構について、図4を参照しながら説明する。この第四の実施の形態のパーキングロック機構60は、図2に示す第二の実施の形態の構成に加えて、図4に示すように、捻りバネ41を有する解除待機機構61に突当て部材62を設けて構成される。
この解除待機機構61の捻りバネ41は、回動部材13とディテントプレート15との間に設けられ、パーキングロック解除時に捻られるように一端側が固定部13dの側面に接触した状態で引っ掛けられ、他端側がディテントプレート15に設けた挿通孔15bに挿通されて固定される。
なお、この実施の形態の捻りバネ41の一端側は固定部13dに引っ掛けられるように
構成されているが、本発明はこれに限定されずに、例えば、第二の実施の形態のように、固定部13dに挿通孔13eを設けて、捻りバネ41の一端側を挿通して固定する、あるいは固定部13dに一端側を巻き付けて固定する構成としてもよい。
また、解除待機機構61の突当て部材62は、その捻りバネ41の捻られる方向を一方向に制限するものである。この突当て部材62は、図5に示すように、ディテントプレート15の裏側に固定された突き当て本体62aと、ディテントプレート15の裏側から突出し、且つ回動自在に設けられた回動部材13のシャフト13cに挿入され固定された突当てピン62bと、突当て本体62aに設けられ、突当てピン62bの回動を一区間に制限する突当て部62cとから構成される。
この突当て部材62により捻りバネ41の変形は一方向に制限されるが、捻りバネ41に初期セット荷重を与えて組み込まない場合には、パーキングロックを行っていない通常時に突当て部材62と突当て部62cの間に遊びを設けるようにしてもよい。この場合、捻りバネ41はパーキングロック時にも多少変形することになる。
好ましくは、捻りバネ41の変形を一方向にのみに限定するように構成されるとよく、この場合、捻りバネ41は、予め定めた初期セット荷重を有するように組み立てられており、この初期セット荷重により、突当てピン62bが突当て部62cに押し付けられることで、回動部材13とディテントプレート15は押し付けられている。
この構成によれば、パーキングロック機構60は、通常時に、回動部材13とディテントプレート15が初期セット荷重により、一体として動作するが、一方、運転手がパーキングロックを解除しようとする場合に、パーキングポール19の係合部がパーキングギヤ10から抜けないときに、運転手のシフトレバー11の操作力が初期セット荷重を上回った時点で捻りバネ41が変位し、回動部材13とディテントプレート15に相対変位が生じ、シフトレバー11をRレンジに移動することを可能とする。
よって、この捻りバネ41の初期セット荷重は、通常時の運転手のシフトレバー11の操作力よりも大きく、一方、運転手がパーキングロックを解除しようとする場合に、パーキングポール19の係合部がパーキングギヤ10から抜けないときの、運転手のシフトレバー11の操作力よりも小さくなるように設定されることが望ましい。
このように、捻りバネ41に初期セット荷重を与えて組み込むことで、シフトレバー11の操作フィーリングを向上することができる。
カム部材17を入れる場合に、捻りバネ41の初期セット荷重により回動部材13とディテントプレート15は押し付けられており、突当てピン62bが突き当て本体62aの突き当て部62cに突き当たっているので、図5の白抜き矢印方向にシャフト13cが回動すると、突当てピン62bが直接、ディテントプレート15を回動させる。
逆に、カム部材17を抜く場合に、図5の塗り潰し矢印方向にシャフト13cが回動すると、パーキングポール19がパーキングギヤ10から容易に抜ける場合には、回動部材13とディテントプレート15は一体として動作する。一方、パーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けない場合には、運転手のシフトレバー11の操作力が捻りバネ41の初期セット荷重よりも大きくなったときに、突当てピン62bが突き当て部62cに突き当たるまで動くと共に、シャフト13cからのトルクは捻りバネ41を介してディテントプレート15に伝わる。このとき、捻りバネ41が捻られて、回動部材13とディテントプレート15に相対変位が生じ、シフトレバー11をPレンジからRレンジに動かすことができると共に、捻りバネ41にカム部材17を抜く方向の付勢力を蓄えさせることができる。
次に、本発明に係る第一から第四の実施の形態のパーキングロック機構の動作について、図6に示すフローチャート、及び図7〜図9を参照しながら説明する。なお、この動作の説明では、第四の実施の形態のパーキングロック機構60を例に説明するが、第一から第三の実施の形態も略同様に動作するためその説明は省略する。
このパーキングロック機構60のパーキングロック時の制御方法については、解除待機機構61が設けられていても、突当て部材62により、従来技術で説明したように動作するので、ここではその説明は省略する。
パーキングロックを解除する時の制御方法(パーキングロック機構60の解除方法)は、図6に示すように、まず、運転手がシフトレバー11をPレンジからRレンジに操作するステップS10を行う。このステップS10が行われるまで、ポジション検出スイッチ22とロック検出スイッチ23は共にONであり、TCM9のパーキングロック状態判断手段M1では、運転手にパーキングロックを解除する意思がなく、パーキングロックされている状態と認識されている。そして、ステップ10で、シフトレバー11がPレンジからRレンジに操作されると、図7に示すように、ポジション検出スイッチ22はOFFとなる。このとき、解除待機機構61の捻りバネ41には、カム部材17を引き抜く方向に付勢力F3が蓄えられる。これにより、パーキングロッド18には、捻りバネ41のテンションによるカム部材17を抜こうとする力が残留する。
次に、TCM9のパーキングロック状態判断手段M1が、パーキングロックが解除されたか否か、つまりパーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けたか否かを判断するステップS20を行う。このステップS20では、ロック検出スイッチ23がOFFの場合は、ポジション検出スイッチ22とロック検出スイッチ23の両方がOFFで一致することから、パーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けた(YES)と判断され、この制御方法は完了する。
ステップS20で、ロック検出スイッチ23がONの場合は、ポジション検出スイッチ22とロック検出スイッチ23の検出結果が異なることから、パーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けていない(NO)と判断される。このとき、ポジション検出スイッチ22はOFFであり、運転手はパーキングロックを解除する意思があり、シフトレバー11をRレンジに動かしたが、ロック検出スイッチ23はONであり、パーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けていない状態となる。
ステップS20でNOと判断されると、次に、報知手段M2が、車両にブレーキが効いているか否かを判断するステップS30を行う。このステップS30では、ブレーキセンサ27とパーキングブレーキセンサ29のどちらか一方がONであれば、ブレーキが効いている(YES)と判断し、ステップS50へ進む。一方、ブレーキセンサ27とパーキングブレーキセンサ29の両方ともがOFFであれば、ブレーキが効いていない(NO)と判断する。
ステップS30でNOと判断されると、次に、報知手段M2が、警報ブザー24を鳴らすステップS40を行う。このステップS40では、運転手のパーキングロックを解除する意思に反して、パーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けていない状態であることを運転手に知らせると共に、運転手にこれから行うパーキングロックの解除に際して、ブレーキを効かすように促すことができる。この実施の形態では、警報ブザー24を鳴らして運転手にブレーキを効かすように喚起したが、メータ機器25に警告表示のランプを点灯させてもよい。
また、ステップS30の後にステップS40を行うようにしたが、ステップS30を行う前に、運転手にパーキングロックを解除する意思があり、シフトレバー11をRレンジに動かしたが、パーキングポール19がパーキングギヤ10から抜けていない状態を報知するように警報ブザー24を鳴らすように構成してもよい。
ステップS40で運転手への喚起が終了した後に、再度ステップS30を行いブレーキが効いているか否か判断し、ブレーキが効いていると判断されると、次に、パーキングギヤ10に発生しているトルクTの方向を検出するステップS50を行う。このステップS50では、Gセンサ30を用いて、車両の勾配を検出してトルクTの方向を検出する。このステップS50は、パーキングギヤ10に発生しているトルクTの方向を検出することができればよく、例えば、パーキングギヤ10にトルクセンサを設け、そのトルクセンサに基づいてトルクTの方向を検出してもよい。
次に、パーキングギヤ10に発生しているトルクTを相殺する方向にエンジン2の動力が伝わるようにトランスミッション4のギヤ部4aのギヤ段を選択し、その選択したギヤ段にシフトするステップS60を行う。このステップS60では、例えば、車両が上り向きに傾いていれば、ドライブギヤを選択し、一方、車両が下り向きに傾いていれば、リバースギヤを選択する。
なお、車両がエンジンの他に走行用モータを搭載したハイブリット車両であれば、このステップS60では、走行用モータを、パーキングギヤ10に発生しているトルクTを相殺する方向に駆動するように制御してもよい。
ステップS60でギヤ段のシフトが完了した後に、クラッチ3を徐々に接するステップS70を行う。このステップS70で、図8に示すように、プロペラシャフト5にトルクTを相殺する相殺トルクT’が発生し、パーキングギヤ10に発生したトルクTが徐々に相殺される。それに伴いパーキングポール19の先端部19bに掛かる抜け出し力F1及びカム部材17の摩擦保持力F2も低下を始める。
ステップS10で、シフトレバー11はPレンジからRレンジに動かされており、解除待機機構61の捻りバネ41には、カム部材17を抜く方向に付勢力F3が蓄えられている。よって、その付勢力F3がカム部材17の摩擦保持力F2に勝った時点で、カム部材17はその付勢力F3により引き抜かれることになり、図9に示すように、パーキングロックが解除される。パーキングロックが解除されるとロック検出スイッチ23がOFFとなり、ポジション検出スイッチ22とロック検出スイッチ23の両方がOFFになるとこの制御方法は完了する。
この制御方法によれば、運転手がパーキングロックを解除する意思があって、シフトレバー11を操作した場合に、パーキングロックの解除が出来ない状態が発生したときに、その状態を正確に検出することができる。
また、その状態を検出した場合には、パーキングギヤ10に発生するトルクTを相殺する制御を行い、解除待機機構61の捻りバネ41の付勢力F3でカム部材17を抜く力が増加したことと相まって、容易にパーキングロックを解除することができる。
これにより、パーキングギヤ10のサイズの増加やシフトレバー11のレバー比を増加することなく、パーキングロックを解除するために必要な力が極端に増加した場合でも、パーキングロックを解除することができ、車両の走行不良やパーキングロック機構60の破損を未然に防ぐことができる。
また、パーキングロックを解除する際に、警報ブザー24により運転手にブレーキを効かすように喚起し、且つブレーキが効いた状態を確認してから行うので、車両が動くこと無く安全にパーキングロックを解除することができる。
上記で説明した構成及び制御方法は、シフトレバー11とディテントプレート15が機械的な機構により接続されたパーキングロック機構1、40、50、及び60を例に説明したが、本発明の課題は、シフトレバー11とディテントプレート15が機械的な機構により接続されておらず、シフトレバー11やシフトボタンの操作信号により駆動するアクチュエータなどを備え、そのアクチュエータによりディテントプレート15を回動させる、所謂シフトバイシフト式のパーキングロック機構にも共通する課題である。
よって、そのシフトバイシフト式のパーキングロック機構においても、運転手にパーキングロックを解除する意思があり、シフトレバー11やシフトボタンを操作しても、同様の理由からパーキングロックが解除できない場合には、上記の制御を行うことで、その課題を解決することができる。
本発明のパーキングロック機構は、解除待機機構の弾性体が変形することで、操作具はパーキングロック解除位置に位置するが、パーキングポールとパーキングギヤとの係合状態が解除されていないという状態を生み、運転手がパーキングロックを解除する意思があるが、パーキングギヤに坂道の勾配や車重によるトルクが発生していて、パーキングポールがパーキングギヤから抜けない状態であることを正確に検出することができるので、特に操作具とディテントプレートが機械的な機構で直接的に接合されたトラックなどの大型車両に利用することができる。
1、40、50、60、1X パーキングロック機構
2 エンジン(内燃機関)
3 クラッチ
4 トランスミッション(変速機)
5 プロペラシャフト(回転軸)
10 パーキングギヤ
11 シフトレバー(操作具)
12 伝達機構
13 回動部材
14 ディテントスプリング
15 ディテントプレート
16 カムスプリング
17 カム部材
18 パーキングロッド
19 パーキングポール
20 スプリングバネ(弾性体)
21、42、51、61 解除待機機構
22 ポジション検出スイッチ(操作位置検出装置)
23 ロック検出スイッチ(係合検出装置)
24 警報ブザー(報知装置)
25 メータ機器
27 ブレーキセンサ
29 パーキングブレーキセンサ
30 Gセンサ
41 捻りバネ(弾性体)
52、62 突当て部材(一方向変形制限部材)
M1 パーキングロック状態判断手段
M2 報知手段
M3 トルク相殺手段

Claims (8)

  1. 操作具と接続され、該操作具の操作により回動が引き起こされる回動部材と、ディテントスプリングと係合可能な複数の凹部を有し、該回動部材により回動可能なディテントプレートと、一端部にカムスプリングにより付勢されるカム部材を有し、該ディテントプレートの回動により進退移動するパーキングロッドと、変速機の回転軸に固定されているパーキングギヤの歯間の凹部と係合する係合部を有し、前記カム部材により前記パーキングギヤと係合するパーキングポールと、を備えたパーキングロック機構において、
    前記操作具と前記カムスプリングとの間に弾性体を有した解除待機機構を備え、
    前記操作具をパーキングロック位置に操作した場合に、前記解除待機機構の前記弾性体が変形せず、前記パーキングポールを前記パーキングギヤに係合し、
    一方、前記操作具をパーキングロック解除位置に操作した場合に、前記パーキングポールの係合部が前記パーキングギヤから抜けない状態でも、前記解除待機機構の前記弾性体が変形して、前記操作具を前記パーキングロック解除位置に移動可能に構成されることを特徴とするパーキングロック機構。
  2. 前記操作具を操作したときの前記カム部材を移動させる方向に関する前記弾性体の付勢力に関して、
    前記解除待機機構を前記ディテントプレートと前記操作具の間に設ける場合は、前記弾性体の付勢力を前記カムスプリングの付勢力と前記ディテントスプリングの付勢力のそれぞれよりも大きくし、前記解除待機機構を前記カムスプリングと前記ディテントプレートとの間に設ける場合は、前記弾性体の付勢力を前記カムスプリングの付勢力よりも大きく、且つ前記ディテントスプリングの付勢力よりも小さくすることを特徴とする請求項1に記載のパーキングロック機構。
  3. 前記解除待機機構が、前記弾性体と、前記弾性体の一方向への変形を制限する一方向変形制限部材とを備え、
    前記パーキングポールを前記パーキングギヤに係合する方向に対しては前記一方向変形制限部材により前記弾性体の変形を制限し、前記パーキングポールを前記パーキングギヤから抜く方向に対しては前記一方向変形制限部材による制限がなく、前記弾性体が変形するように構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のパーキングロック機構。
  4. 前記操作具の位置を検出する操作位置検出装置と、前記パーキングポールと前記パーキングギヤとの係合を検出する係合検出装置とを備えると共に、
    前記操作位置検出装置が、前記操作具の位置が前記パーキングロック解除位置であると検出した場合で、前記係合検出装置が、前記パーキングポールと前記パーキングギヤとが係合していることを検出したときに、その状態を運転手に報知する報知装置を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパーキングロック機構。
  5. 前記操作具の位置を検出する操作位置検出装置と、前記パーキングポールと前記パーキングギヤとの係合を検出する係合検出装置とを備えると共に、
    前記操作位置検出装置が、前記操作具の位置が前記パーキングロック解除位置であると検出した場合で、前記係合検出装置が、前記パーキングポールと前記パーキングギヤとが係合していることを検出したときに、前記パーキングギヤに発生しているトルクを相殺する制御を行う制御装置を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のパーキングロック機構。
  6. 操作具と接続され、該操作具の操作により回動が引き起こされる回動部材と、ディテントスプリングと係合可能な複数の凹部を有し、該回動部材により回動可能なディテントプレートと、一端部にカムスプリングにより付勢されるカム部材を有し、該ディテントプレ
    ートの回動により進退移動するパーキングロッドと、変速機の回転軸に固定されているパーキングギヤの歯間の凹部と係合する係合部を有し、前記カム部材により前記パーキングギヤと係合するパーキングポールと、を備えたパーキングロック機構の解除方法において、
    前記操作具をパーキングロック解除位置に操作した場合に、前記パーキングポールの係合部が前記パーキングギヤから抜けない状態では、前記操作具と前記カムスプリングとの間に備えた解除待機機構に設けた弾性体が変形して、前記パーキングポールの前記係合部が前記パーキングギヤから抜けない状態のまま、前記操作具を前記パーキングロック解除位置に移動することを特徴とするパーキングロック機構の解除方法。
  7. 前記操作具の位置を検出する操作位置検出装置が、前記操作具の位置が前記パーキングロック解除位置であると検出した場合で、且つ前記パーキングポールと前記パーキングギヤとの係合を検出する係合検出装置が、前記パーキングポールと前記パーキングギヤとが係合していることを検出したときに、その状態を運転手に報知することを特徴とする請求項6に記載のパーキングロック機構の解除方法。
  8. 前記操作具の位置を検出する操作位置検出装置が、前記操作具の位置が前記パーキングロック解除位置であると検出した場合で、且つ前記パーキングポールと前記パーキングギヤとの係合を検出する係合検出装置が、前記パーキングポールと前記パーキングギヤとが係合していることを検出したときに、前記パーキングギヤに発生しているトルクを相殺することを特徴とする請求項6又は7に記載のパーキングロック機構の解除方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104358866A (zh) * 2014-10-28 2015-02-18 长城汽车股份有限公司 一种驻车机构、变速器及汽车
CN111379854A (zh) * 2018-12-28 2020-07-07 舍弗勒技术股份两合公司 驻车锁止系统
WO2021054307A1 (ja) * 2019-09-20 2021-03-25 株式会社デンソー 車両用制御装置

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