JP2014236877A - 肌の美しさの測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】肌の美しさを測定する簡便な方法を提供する。
また、肌の状態の改善のために有効な成分をスクリーニングする方法を提供する。
【解決手段】色温度が4500〜5500Kの範囲にある光を肌に照射し、肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度をを測定し、前記光の強度を指標として、肌の美しさを測定する。前記光の強度が大きいほど、肌が美しいと判定し、皮膚に存在するNADHを含む、肌色改善因子量を推定することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光を利用した、肌の美しさの測定方法、肌色改善因子量の推定方法、皮膚状態の改善のための有効成分のスクリーニング方法に関する。
美容の分野において、肌の美しさを実現することは最も重要な課題の一つであり、この課題を解決するために、各種の美容的手段、例えばエステティック、基礎化粧料、メークアップ化粧料、健康食品、美容整形等が存する。
見た目の肌の美しさは、上記各種美容手段の効果を測定するための指標として重要である。
従来、見た目の肌の美しさの評価は、専門パネラーにより行うことが主流であった。
このような背景において、専門パネラーによる評価に代えて、見た目の肌の美しさを簡易かつ正確に評価する方法が模索されている。
そのうち、光を利用した評価方法として、以下が知られている。
特許文献1には、皮膚に可視光を入射角度の異なる少なくとも2方向から照射し、これに対する反射光のスペクトルの各波長における(皮膚に対する入射角の小さい照射光に対する反射率)/(皮膚に対する入射角の大きい照射光に対する反射率)を算出し、得られた算出値の内の最大値を指標とし、皮膚の美しさを鑑別する方法が開示されている。
特許文献2には、(1)偏光照明の下で対象肌を撮像してデジタル画像データを得る工程、(2)偏光照明の下で、この偏光照明の偏光面に対し直交する偏光面を有する偏光フィルターをかけて同じ対象肌を撮像してデジタル画像データを得る工程、(3)工程(1)および(2)で得たデジタル画像データから、鏡面反射光成分のデータを取り出す工程、(4)工程(3)で取り出した鏡面反射光成分のデータを多重解像度解析に付して、複数の異なる周波数成分のデータに分離し、複数の高周波数成分データを選ぶ工程、(5)選び出した複数の高周波数成分を合成して再構成画像データとする工程、(6)再構成画像データについて、各ピクセル成分の分散を求める工程、(7)上記(6)で得られた分散の値の平均値と肌の美しさを関連づける工程を含むことを特徴とする肌の美しさの評価方法が開示されている。
特開2003−161656号公報 特開2005−000429号公報
特許文献1に記載される方法は、皮膚に2方向から可視光を照射し、それぞれの反射光スペクトルを取得するものであるため、また、特許文献2に記載される方法は、偏光照明及び偏光フィルターを用いて撮像画像データを取得するものであるため、いずれも、特殊な照明装置を要する点で利用しやすいものとは言い難かった。
そこで、本発明は、肌の美しさを測定する簡便な方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、肌の美しさを測定する簡便な方法を提供することにより、肌の状態の改善のために有効な成分をスクリーニングする方法を提供することを課題とする。
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、肌の美しさを測定するための新規な指標を求めて鋭意研究努力を重ねた結果、肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度が、肌の美しさと深く関連していることを見出した。
さらに、本発明者らは、肌から生ずる上記波長領域の光の強度が、肌色改善因子の存在量と関連していることを見出した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明は、肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度を指標として、肌の美しさを測定することを特徴とする、肌の美しさの測定方法である。
本発明の測定方法によれば、肌から生ずる特定の波長領域の光の強度を検出することで、簡便に肌の美しさを測定することが可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記光の強度が大きいほど、肌が美しいと判定することを特徴とする。
本発明の測定方法は、特に、肌色の美しさ、肌年齢を測定するのに有用である。
本発明の好ましい形態では、上記測定方法は、色温度が4500〜5500Kの範囲にある光を肌に照射し、前記光の強度を測定することを含む。
当該色温度の範囲にある光を照射したときに肌から得られる前記波長域の光の強度が大きいほど、特に肌が美しく見えることを本発明者らは見出した。そのため、この指標を用いることにより、より正確に肌の美しさを測定することが可能である。
本発明は、肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度を指標として、皮膚に存在する肌色改善因子量を推定することを特徴とする、肌色改善因子量の推定方法である。
本発明の推定方法によれば、肌から生ずる特定の波長領域の光の強度を検出するのみで、生体組織を分離することなく皮膚に存在する肌色改善因子量を推定することが可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記光の強度が大きいほど、肌色改善因子量が多いと推定することを特徴とする。
本発明の好ましい形態では、上記推定方法は、色温度が4500〜5500Kの範囲にある光を肌に照射し、前記光の強度を測定することを含む。
当該色温度の範囲にある光を照射したときに肌から得られる前記波長域の光の強度が大きいほど、特に肌色が良好であることを本発明者らは見出した。そのため、この指標を用いることにより、より正確に皮膚の肌色改善因子の量を推定することが可能である。
前記肌色改善因子としては、NADHが挙げられる。
本発明はまた、候補物質から皮膚状態の改善のための有効成分をスクリーニングする方法であり、被験物質の生体への適用前後における、肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度の差を指標として、前記有効成分をスクリーニングすることを特徴とする。
本方法によれば、被験物質の生体への適用前後に、肌から生ずる特定の波長領域の光の強度を測定するという簡便な方法により、被験物質の皮膚への効果を評価することが可能となる。これにより、有効成分のスクリーニングを簡便に行うことが可能となる。
本発明の好ましい形態では、被験物質の生体への適用前の前記光の強度に比して、前記被験物質の前記生体への適用後の前記光の強度が大きい場合に、前記被験物質を皮膚状態の改善のための有効成分としてスクリーニングする。
本発明の方法でスクリーニングする有効成分としては、肌色改善のための成分、例えば、NADH等の肌色改善因子の産生促進能を有する成分が好ましく挙げられる。
本発明の好ましい形態では、本方法は、色温度が4500〜5500Kの範囲にある光を肌に照射し、前記光の強度を測定することを含む。
当該色温度の範囲にある光を照射したときに肌から得られる前記波長域の光の強度を用いることにより、特に見た目の肌の美しさに寄与する皮膚状態の改善のための有効成分を、精度よくスクリーニングすることが可能となる。
本発明によれば、肌から得られる特定波長域の光の強度を測定することによって、簡便に、肌の美しさを測定できる。
また、本発明によれば、肌から得られる特定波長域の光の強度を測定することによって、簡便に、NADHなどの肌色改善因子の量を推定でき、その結果を皮膚状態の評価などに応用することができる。
また、本発明によれば、肌から得られる特定波長域の光の強度を測定することによって、簡便に、皮膚状態の改善のための有効成分をスクリーニングすることが可能となる。
これにより、従来専門パネラーによる官能評価により、あるいは特殊な装置やキットを用いて行われていた肌の美しさや皮膚状態の評価、皮膚外用剤の有効成分の効果の測定を、より簡便に行うことができるようになる。
本発明の肌の美しさの測定方法の工程例を示す図である。 本発明の肌の美しさの測定方法に使用する測定装置の一例を示す図である。 本発明の肌色改善因子量の推定方法の工程例を示す図である。 本発明の肌色改善因子量の推定方法に使用する推定装置の一例を示す図である。 色温度が異なる13種の光を顔に照射した場合の顔写真である。 5000Kの色温度を有する、27種の光のスペクトルを示す図である。 5000Kの色温度を有する、スペクトルの異なる27種の光を顔に照射した場合の写真である。 上記27種の光を顔に照射した場合の額から得られる反射光スペクトルを示す図である。 肌の美しさのスコアが上位の顔写真(条件1、条件4)と、該スコアが下位(条件9)の顔写真である。 上記各条件において、被験者の額から得られる反射光スペクトルを示す図である。 他の被験者において、肌の美しさのスコアが上位の顔写真(条件1、条件5)と、該スコアが下位(条件6、7)の顔写真である。 上記各条件において、被験者の額から得られる反射光スペクトルを示す図である。 他の被験者において、肌の美しさのスコアが上位の顔写真(条件1、条件4)と、該スコアが下位(条件6、7)の顔写真である。 上記各条件において、被験者の額から得られる反射光スペクトルを示す図である。 皮膚外用剤の使用前後の被験者の顔写真である。 上記皮膚外用剤の使用前後における、被験者の額から得られる反射光スペクトルを示す図である。 皮膚外用剤の使用前後の他の被験者の顔写真である。 上記皮膚外用剤の使用前後における、被験者の額から得られる反射光スペクトルを示す図である。 皮膚外用剤の使用前後の他の被験者の顔写真である。 上記皮膚外用剤の使用前後における、被験者の額から得られる反射光スペクトルを示す図である。
[1]肌の美しさの測定方法
本発明は、肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度を指標として、肌の美しさを測定することを特徴とする、肌の美しさの測定方法である。
本発明で測定の対象とする「肌の美しさ」は、視認できる要素から生ずる肌の美しさである。本発明の測定方法は、特に素肌の美しさを測定するのに適している。視認できる要素としては、例えば、きめ、はり、滑らかさ、肌色が挙げられる。
中でも、本発明は、肌色の美しさを測定するのに有用である。これは、上記460〜500nmの波長領域の光の強度が、肌色の美しさ、特に素肌の肌色の美しさと密接に関係するためである。後述する実施例に示す通り、460nm〜500nmの波長領域の光の強度と肌の美しさの関係は、本発明者らが新規に見出したものである。
以下、本発明の肌の美しさの測定方法の一形態について説明する。
肌の美しさは、相対的にその大小が決まるものであるため、その測定においては、再現性を担保するために基準を設けておくことが好ましい。
例えば、あらかじめ、複数の人の肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度を測定するとともに、専門パネラーによってその上記複数の人の見た目の肌の美しさを評価して結果をスコア化しておき、両者の相関関係を求めておく。
この際に、専門パネラーによる評価項目を、「肌色の美しさ」としたり、「肌年齢」としたりすることにより、肌色の美しさや肌年齢の測定を行うことができる。
肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度と肌の美しさ、あるいは肌色の美しさ、肌年齢との相関関係は、回帰分析等の多変量解析により求めることができる。
肌の美しさの測定においては、肌の美しさを測定しようとする対象者の肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度を測定し、その測定値を、上記相関関係に当てはめることにより、前記対象者の肌の美しさを算出することができる。
また、化粧料の使用による肌の美しさの変化を評価する目的においては、化粧料の使用前の対象者の肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度の測定値を基準とし、前記対象者の化粧料の使用後の肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度の測定値の増加を測定することが好ましい。
これにより、化粧料の有効性を評価することが可能となる。
本発明の測定方法を用いた、肌の美しさの測定方法の工程例を図1に示す。即ち、肌の美しさを測定すべき対象者の肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度を測定する。
光強度の測定は、以下のようにして行うことができる。
まず、対象者の顔に光を当てる。顔に当てる光は、通常の生活で人が受ける光の色温度を有する光であればよいが、4500〜5500K程度の光であることが好ましく、4800〜5200K程度の光であることがより好ましく、5000K付近の光であることが特に好ましい。後述する実施例に示すように、上記色温度の光を顔に当てた際に得られる特定の波長領域の反射光が肌の美しさに密接に影響するためである。なお、光照射工程は、通常の照明下に被験者を置くことによっても実現される。
このような光を肌に当てて得られる反射光をスペクトル分解し、460〜500nmの波長領域の光の強度を測定する。反射光を測定する顔の部位は特に制限されないが、額や頬などの比較的面積の広い部分を選択することができる。
続いて、予め作成した、「肌の美しさのスコアと肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度との関係」を示す式(回帰式等)に、上記で測定した対象者の肌から生ずる460〜500nmの波長領域の反射光の強度を代入する。
その結果、肌の美しさのスコア値を算出することができる。
本発明の測定方法に使用する測定装置の一例を図2に示す。
測定装置1は、対象者の肌(仮想線で示す)に光を照射する光源2と、前記対象者の肌からの反射光を分光する分光器3と、前記分光器3により分光された光のうち、460〜500nmの波長領域の光の強度を測定する光強度測定器4と、肌の美しさのスコアと肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度との相関関係を示す相関データ(たとえば回帰式)を記憶する記憶手段5と、前記光強度測定器4により測定された光強度を、前記記憶手段5に記憶された相関データと照合して、前記対象者の肌の美しさのスコアを算出するコンピュータ6内のスコア算出手段61と、を備える。
なお、分光器3と光強度測定器4が一体となった装置として、分光測色計(CM−2600d、コニカミノルタ株式会社)などを用いることもできる。
[2]肌色改善因子量の推定方法
本発明は、肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度を指標として、肌色改善因子量を推定することを特徴とする、肌色改善因子量の推定方法である。
本発明で推定の対象とする「肌色改善因子」は、良好な肌色に寄与する因子である。肌色改善因子としては、たとえば、皮膚に存在するNADH、エラスチンが挙げられる。中でも、本発明の推定方法はNADH量を推定するのに好適である。また、本発明の推定方法は、NADH及びエラスチンの総量を推定するのにも好適である。
なお、NADH及びエラスチンが自家蛍光を有することは従来知られていたが、これらの成分を含む肌色改善因子の量を推定するのに、細胞等を単離せずに肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度を検出する方法については検討されたことはなかった。
以下、本発明の肌色改善因子量の推定方法の一形態について説明する。
あらかじめ、複数の人の肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度を測定するとともに、従来知られている方法により、肌色改善因子量を定量しておき、両者の相関関係を求めておく。
例えば、肌色改善因子がNADHである場合には、皮膚に含まれるNADH量は以下の方法により定量することができる。
[NADHの定量]
皮膚由来線維芽細胞を6 well plateに1.0×10cells/well播種し、一晩培養する。培養後、オートファジーを停滞させる作用を有することが知られているリソソーム酵素阻害剤LeupeptinとPepstatin(文献1:Boland B., et al, J. Biol. Chem., 285, 37415−37426,2010を参照)を各100μM、又はDMSO(溶媒コントロ−ル)を添加し、24時間後の細胞を回収し、細胞中のNADH産生量を、NAD/NADH assay kit(abcam社製)を用いて測定する。
肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度と肌色改善因子量との相関関係は、回帰分析等の多変量解析により求めることができる。
肌色改善因子量の推定においては、肌色改善因子量を推定しようとする対象者の肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度を測定し、その測定値を、上記相関関係に当てはめることにより、前記対象者の肌色改善因子量の推定値を算出することができる。
また、化粧料の使用による肌色改善因子量の変化を評価する目的においては、化粧料の使用前の対象者の肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度の測定値を基準とし、前記対象者の化粧料の使用後の肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度の測定値の大小を測定することができる。
これにより、化粧料の効果を評価することが可能となる。
本発明の推定方法を用いた、肌色改善因子量の推定方法の工程例を図3に示す。
まず、対象者の顔に光を当てる。顔に当てる光は、上述した美しさの測定方法と同様の条件で選択することができる。
このような光を肌に当てて得られる反射光をスペクトル分解し、460〜500nmの波長領域の光の強度を測定する。
続いて、予め作成した、「肌色改善因子量と肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度との関係」を示す式(回帰式等)に、上記で測定した対象者の肌から生ずる460〜500nmの波長領域の反射光の強度を代入する。
その結果、肌色改善因子量の推定値を算出することができる。
本発明の推定方法に使用する推定装置の一例を図4に示す。なお、図2に示す測定装置と同様の構成については、同一の符号を付することにより、説明を省略する。
推定装置12は、光源2と、分光器3と、光強度測定器4とを備える。また、記憶手段52は、肌色改善因子量と肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度との相関関係を示す相関データ(たとえば回帰式)を記憶する。また、コンピュータ6内にある推定値算出手段62は、前記光強度測定器4により測定された光強度を、前記記憶手段52に記憶された相関データと照合して、前記対象者の肌色改善因子量の推定値を算出する。
[3]皮膚状態の改善のための有効成分のスクリーニング方法
本発明は、候補物質から皮膚状態の改善のための有効成分をスクリーニングする方法であり、被験物質の生体への適用前後における、肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度の差を指標として、前記有効成分をスクリーニングすることを特徴とする。
本発明の方法は、特に、肌色の改善に寄与する成分、NADH、エラスチンなどの肌色改善因子の産生促進に寄与する成分のスクリーニングに有用である。
本発明の利点は、人の肌を用いて、簡便に有効成分の直接的な効果を評価できる点にある。
具体例を挙げると、たとえば、安全性が確認できている被験物質を人の肌に一定期間塗布し、塗布前後における肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度を測定し比較することにより、その被験物質が、肌色改善に有効であるか否か、皮膚の改善に寄与するか否かを判定することができる。
以下に実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明がこれら実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
<1>色温度と肌の美しさの関係の解析
2500〜8000Kの間にある色温度が異なる13種の光を特定の被験者の顔に照射し(図5参照)、専門パネラーによって、肌が美しく見える順に並べた。その結果、4500〜5500Kの範囲の色温度の光を当てた場合に肌が美しく見えること、5000Kの光を当てた場合に最も肌が美しく見えることを見出した。
<2>照射光スペクトルの解析
続いて、スペクトルの異なる27種の5000Kの色温度の光(図6参照)を、被験者の顔に照射し(条件1〜27、図7参照)、専門パネラーによって、肌が美しく見える順に並べた。
<3>反射光スペクトルの解析
続いて、上記27種の光を顔に照射した場合の額から得られる反射光スペクトル(図8)を用いて、肌の美しさと反射光スペクトルとの関係を解析した。
その結果、460〜500nmの波長領域の反射光の強度が大きいほど、専門パネラーによる肌の美しさの評価が高いという結果となった。
図9に、肌が美しく見えるか否かの判定において、上位の条件で撮影した顔写真(条件1、条件4)と、下位の条件で撮影した顔写真(条件9)を示す。また、図10に、上記各条件における、被験者の額から得られた反射光スペクトルを示す。図9及び10から、肌が美しく見えるか否かの判定において上位の条件と下位の条件では、460〜500nmの波長領域の反射光の強度に顕著な差があることが分かった。
同様に、他の被験者2名を用いて試験を行ったが、いずれの場合も、肌から得られる460〜500nmの波長領域の反射光の強度が大きいほど、専門パネラーによる肌の美しさの評価が高いという結果となった(図11〜14)。
これより、460〜500nmの波長領域の反射光の強度を指標とすることにより、肌の美しさを測定することが可能であることが分かった。
<4>有効成分の評価
ユキノシタ科アジサイ属アマチャの抽出物(アマチャ抽出物)の評価を以下の方法で行った。なお、本発明者らにより、アマチャ抽出物には、肌色改善作用、NADH量の産生促進作用があることが解明されている。
以下のアマチャ抽出物を含有する皮膚外用剤を、被験者に、2か月間、顔に塗布してもらった。
<アマチャ抽出物の製造例>
ユキノシタ科アジサイ属アマチャの葉部及び枝先部の粗砕物100gを60%(容量)エタノール溶媒4000Lに投入し、穏やかに攪拌しながら3時間、70℃に保った後、ろ過した。ろ液を40℃で減圧下にて濃縮し、更に減圧乾燥機で乾燥し、固形分の植物抽出物を得た。
皮膚外用剤の使用前後において、上記条件1の光を顔に照射し、額から得られる反射光スペクトルを測定した。皮膚外用剤の使用前後の顔写真を図15に、反射光スペクトルを図16に示す。
その結果、皮膚外用剤の使用前に比して、皮膚外用剤の使用後の460〜500nmの波長領域の反射光の強度が顕著に増大し、顔の肌色が改善し、美しさが向上していることが分かった。
同様に、他の被験者2名を用いて試験を行ったが、いずれの場合も、皮膚外用剤の使用前後で、少なくとも460〜500nmの波長領域の反射光の強度が明らかに増大し、顔の肌色が改善しており、肌の美しさが向上していた(図17〜20)。
これより、460〜500nmの波長領域の反射光の強度を指標とすることにより、皮膚外用剤の有効性を評価することが可能であることが分かった。
特に、460〜500nmの波長領域の反射光の強度を指標とすることにより、皮膚外用剤の肌色改善作用に関する評価を簡便に行うことができることが分かった。また、本結果から、460〜500nmの波長領域の反射光の強度が、肌色改善のための有効成分をスクリーニングするために有用であることも分かった。
また、NADHやエラスチンの量が増大することによって、肌色が改善されることの知見と併せると、460〜500nmの波長領域の反射光の強度が、NADHやエラスチン等の肌色改善因子の産生を促進する有効成分をスクリーニングするための指標として有用であることが推認される。
本発明は、エステティック美容の場面におけるカウンセリング、化粧料の開発などの場面で利用することができる。
1 測定装置
2 光源
3 分光器
4 光強度測定器
5 記憶手段
6 スコア算出手段
12 推定装置
52 記憶手段
62 推定値算出手段

Claims (13)

  1. 肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度を指標として、肌の美しさを測定することを特徴とする、肌の美しさの測定方法。
  2. 前記光の強度が大きいほど、肌が美しいと判定することを特徴とする、請求項1に記載の肌の美しさの測定方法。
  3. 前記肌の美しさが、肌色の美しさであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の肌の美しさの測定方法。
  4. 色温度が4500〜5500Kの範囲にある光を肌に照射し、前記光の強度を測定することを含む、請求項1〜3の何れかに記載の肌の美しさの測定方法。
  5. 肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度を指標として、皮膚に存在する肌色改善因子量を推定することを特徴とする、肌色改善因子量の推定方法。
  6. 前記光の強度が大きいほど、肌色改善因子量が多いと推定することを特徴とする、請求項5に記載の肌色改善因子量の推定方法。
  7. 色温度が4500〜5500Kの範囲にある光を肌に照射し、前記光の強度を測定することを含む、請求項5又は6に記載の肌色改善因子量の推定方法。
  8. 前記肌色改善因子が、NADHを含む、請求項5〜7の何れかに記載の肌色改善因子量の推定方法。
  9. 候補物質から皮膚状態の改善のための有効成分をスクリーニングする方法であって、
    被験物質の生体への適用前後における、肌から生ずる460〜500nmの波長領域の光の強度の差を指標として、前記有効成分をスクリーニングすることを特徴とする、皮膚状態の改善のための有効成分のスクリーニング方法。
  10. 被験物質の生体への適用前の前記光の強度に比して、前記被験物質の前記生体への適用後の前記光の強度が大きい場合に、前記被験物質を皮膚状態の改善のための有効成分としてスクリーニングすることを特徴とする、請求項9に記載のスクリーニング方法。
  11. 前記有効成分が、肌色改善のための成分である、請求項9又は10に記載のスクリーニング方法。
  12. 前記有効成分が、NADH産生促進能を有する成分である、請求項9〜11の何れかに記載のスクリーニング方法。
  13. 色温度が4500〜5500Kの範囲にある光を肌に照射し、前記光の強度を測定することを含む、請求項9〜12の何れかに記載のスクリーニング方法。

JP2013121274A 2013-06-07 2013-06-07 肌の美しさの測定方法 Active JP6196073B2 (ja)

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