JP2014238533A - 光学部材および画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
1つの実施形態においては、上記印刷層の傾斜部の傾斜角θは1°〜15°である。
1つの実施形態においては、上記前面板は、20μm〜100μmの厚みを有する樹脂フィルムである。別の実施形態においては、上記前面板はガラス板である。さらに別の実施形態においては、上記前面板はハードコート層を有する樹脂板である。
1つの実施形態においては、上記平滑化層は粘着剤で構成されている。別の実施形態においては、上記平滑化層はエネルギー線硬化型樹脂の硬化層である。
1つの実施形態においては、上記印刷層の平坦部の厚みは3μm〜5μmであり、上記平滑化層の厚みは8μm〜50μmである。
1つの実施形態においては、上記位相差フィルムの面内位相差Re(550)は100nm〜180nmであり、かつ、Re(450)<Re(550)<Re(650)の関係を満たす。
1つの実施形態においては、上記偏光子の吸収軸と上記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は、35°〜55°である。
本発明の別の局面によれば、画像表示装置が提供される。この画像表示装置は、上記の光学部材を備える。
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定したフィルムの面内位相差である。例えば、「Re(450)」は、23℃における波長450nmの光で測定したフィルムの面内位相差である。Re(λ)は、フィルムの厚みをd(nm)としたとき、式:Re=(nx−ny)×dによって求められる。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
「Rth(λ)」は、23℃における波長550nmの光で測定したフィルムの厚み方向の位相差である。例えば、「Rth(450)」は、23℃における波長450nmの光で測定したフィルムの厚み方向の位相差である。Rth(λ)は、フィルムの厚みをd(nm)としたとき、式:Rth=(nx−nz)×dによって求められる。
(4)Nz係数
Nz係数は、Nz=Rth/Reによって求められる。
(5)フィルムおよび板
「フィルム」とは可撓性を有する膜状の成形物を意味し、「板」とは剛直な平板状の成形物を意味する。
(6)ロールトゥロール
ロールトゥロールとは、長尺のフィルム同士をロール搬送しながら、その長尺方向を揃えて連続的に貼り合わせる方法をいう。
(7)(メタ)アクリル
(メタ)アクリルとは、アクリルまたはメタクリルをいう。
図1(a)は、本発明の1つの実施形態による光学部材の概略断面図である。本実施形態の光学部材100は、前面板10と平滑化層20と偏光子30と位相差フィルム40とをこの順に有する。前面板10の平滑化層20側の面の周縁部には、印刷層12が形成されている。本実施形態においては、平滑化層20は、粘着剤で構成されている(詳細は後述する)。本実施形態においては、図示するように、平滑化層20と偏光子30との間に保護フィルム50が配置されてもよい。なお、すべての図面について、見やすくするために、図面における長さ、幅、厚み等の縮尺は実際とは異なっている。
前面板10としては、所望の位置に印刷層12を形成することが可能である限りにおいて、任意の適切なフィルムおよび板が採用され得る。代表例としては、ガラス板、樹脂板、樹脂フィルムが挙げられる。これらは、代表的には透明である。
印刷層12は、図1(a)〜図1(c)ならびに図2に示すように、前面板10の平滑化層20側の面の周縁部、より具体的には平面視で画像表示装置のベゼルに対応する位置に形成されている。印刷層12は、所定のデザインが施された意匠層であってもよく、ベタの着色層であってもよい。印刷層12は、好ましくはベタの着色層であり、より好ましくは黒色の着色層である。黒色の着色層をベゼルに対応する位置に形成することにより、非表示領域を隠蔽することができるので、本発明の光学部材を用いれば、ベゼルを用いない画像表示装置を実現することができる。その結果、最表面に段差のない、きわめて優れた外観を有する画像表示装置を提供することができる。
平滑化層は、1つの実施形態においては、粘着剤で構成され得る。このような構成によれば、平滑化層と前面板とを貼り合わせる工程が省略され得るので、光学部材の生産性を向上させることができる。この実施形態においては、図1(a)に示すように、平滑化層20と偏光子30との間に保護フィルム50が配置され得る。平滑化層を構成する粘着剤としては、代表的にはアクリル系粘着剤が挙げられる。アクリル系粘着剤の詳細は、例えば、特開2010−275522号公報に記載されており、その記載は参考として本明細書に援用される。
偏光子30としては、任意の適切な偏光子が採用され得る。具体例としては、ポリビニルアルコール(PVA)系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質による染色処理および延伸処理が施されたもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等が挙げられる。好ましくは、光学特性に優れることから、ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸して得られた偏光子が用いられる。
位相差フィルム40は、屈折率特性がnx>nyの関係を示し、遅相軸を有する。偏光子30の吸収軸と位相差フィルム40の遅相軸とのなす角度は、好ましくは30°〜60°、より好ましくは38°〜52°、さらに好ましくは43〜47°、特に好ましくは45°程度である。なお、本明細書において角度に言及するときは、特に明記しない限り、当該角度は時計回りおよび反時計回りの両方の方向の角度を包含する。位相差フィルムの面内位相差Re(550)は、好ましくは100nm〜180nm、より好ましくは135nm〜155nmである。位相差フィルムの遅相軸の角度および面内位相差がこのような範囲であれば、所望の円偏光特性を有する光学部材を得ることができる。
必要に応じて配置され得る保護フィルム50は、偏光子の保護層として使用できる任意の適切なフィルムで形成される。当該フィルムの主成分となる材料の具体例としては、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂や、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリノルボルネン系、ポリオレフィン系、(メタ)アクリル系、アセテート系等の透明樹脂等が挙げられる。また、(メタ)アクリル系、ウレタン系、(メタ)アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂等も挙げられる。この他にも、例えば、シロキサン系ポリマー等のガラス質系ポリマーも挙げられる。また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムも使用できる。このフィルムの材料としては、例えば、側鎖に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用でき、例えば、イソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを有する樹脂組成物が挙げられる。当該ポリマーフィルムは、例えば、上記樹脂組成物の押出成形物であり得る。
1つの実施形態においては、平滑化層20の偏光子30側の表面および/または位相差フィルム40の偏光子30側の表面に易接着層(図示せず)が設けられてもよい。易接着層は、好ましくは、反応性官能基を有するシランを含む。このような易接着層を設けることにより、偏光子30と平滑化層20および/または位相差フィルム40との間の所望の接着力の実現が促進され得る。易接着層の詳細は、例えば、特開2006−171707号公報に記載されており、その記載は本明細書に参考として援用される。位相差フィルムに易接着層を設ける場合、位相差フィルム40は、上述の表面処理が施されていてもよく、施されていなくてもよい。好ましくは、位相差フィルム40には表面処理が施されている。易接着層と表面処理とを組み合わせることにより、偏光子30と位相差フィルム40との間の所望の接着力の実現が促進され得る。
図示しないが、光学部材の位相差フィルム40の外側には、粘着剤層が設けられていてもよい。粘着剤層が予め設けられていることにより、他の光学部材(例えば、液晶パネル)へ容易に貼り合わせることができる。なお、この粘着剤層の表面には、使用に供されるまで、剥離フィルムが貼り合わされていることが好ましい。
本発明の画像表示装置は上記光学部材を備える。画像表示装置としては、例えば、液晶表示装置および有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置が挙げられる。一例として、液晶表示装置について簡単に説明する。液晶表示装置は、上記A項で説明した本発明の光学部材と液晶セルと偏光板とを視認側からこの順に備える。このような液晶表示装置は、本発明の光学部材の印刷層により周縁部の非表示領域が隠蔽されており、かつ、当該光学部材は実用上許容可能な機械的強度および表面硬度を有するので、ベゼルを使用することなく装置を構成することができる。しかも、光学部材の位相差フィルムにより色つきのない黒表示を実現できる。したがって、このような液晶表示装置は、最表面に段差がなく、黒表示時に色つきがなく、表示領域と非表示領域の境目が目立たないという、きわめて優れた外観を有する。加えて、このような液晶表示装置は、前面板に印刷層が形成されているにもかかわらず当該印刷層端部に気泡が発生しないので、この点でもきわめて優れた外観を有し、商品価値が高い。なお、液晶表示装置の具体的な構成は業界で周知であるので、詳細な説明は省略する。
実施例および比較例で得られた有機EL表示装置について、光学顕微鏡(OM)または電子顕微鏡(SEM)を用いて気泡の有無について観察を行った。この評価は、平滑化層として粘着剤を用いた場合とエネルギー線硬化型樹脂の硬化層を用いた場合の両方について行った。
○・・・気泡が観察されなかった。
×・・・1つ以上の気泡が観察された。
(2)エッジ部見栄え
実施例および比較例で得られた有機EL表示装置について、蛍光灯点灯下での視認評価を行った。評価は、エッジに沿った反射光の有無を評価基準とした。
○・・・反射光が観測された。
×・・・反射光が観測されなかった。
(前面板および印刷層)
トリアセチルセルロースフィルム(厚み60μm、富士フイルム社製、商品名:TD60UL)の一方の面に反射防止処理を施した。このフィルムを400mm×250mmに切り出した後、周縁部に黒色インクをグラビア印刷により印刷し、内側端部に傾斜部を有する印刷層(黒色の着色層)を形成した。黒色インクの処方は以下のとおりであった:バインダー樹脂(アクリル系樹脂:共栄社化学社製、商品名:ライトアクリレートPE−3A)100部、カーボンブラック100部、粘度調整のための溶媒(メチルエチルケトン:MEK)200部。これらの混合物を、超音波による高分散化処理に供し、拡散性向上を図った。印刷層の傾斜部は、前回の塗工時の塗膜の内側端部を露出させるようにしてインクを3回塗工することにより形成した。このようにして、内側端部に傾斜部を有する印刷層が一方の面に形成された前面板を得た。印刷層の厚みは3μm、全光線透過率は0.005%であった。さらに、印刷層の幅は3mmであり、傾斜部の幅は28μmであった。傾斜部の傾斜角は、6°であった。
(平滑化層)
剥離ライナー上に形成されたアクリル系粘着剤を、重合後の厚みが25μmとなるように、前面板の印刷層が形成されている面に転写した。
(偏光子)
長尺状のポリビニルアルコールフィルムを、ヨウ素を含む水溶液中で染色した後、ホウ酸を含む水溶液中で速比の異なるロール間にて6倍に一軸延伸し、長手方向に吸収軸を有する長尺状の偏光子を得た。この長尺状の偏光子は延伸後、巻き取って巻回体とした。
(保護フィルム)
保護フィルムとして、長尺状のトリアセチルセルロース(TAC)フィルム(厚み60μm、富士フイルム社製、商品名:TD60UL)を用いた。この保護フィルムは巻回体として用意した。なお、この保護フィルムの面内位相差Re(550)は5nmであり、厚み方向の位相差Rth(550)は45nmであった。
(位相差フィルム)
逆分散の波長依存性を示す市販の位相差フィルム(帝人社製、商品名「ピュアエースWR」)を用いた。この位相差フィルムの面内位相差Re(550)は147nmであり、Re(450)/Re(550)は0.89であり、光弾性係数は65×10−12Pa−1(m2/N)であった。
上記の偏光子、保護フィルムおよび位相差フィルムを、それぞれ400mm×250mmに切り出した。印刷層および平滑化層が形成された前面板と保護フィルムとを平滑化層(粘着剤)を介して貼り合わせた。さらに、保護フィルムの前面板と反対側の面に、ポリビニルアルコール(PVA)系接着剤を介して偏光子を貼り合わせた。前面板/平滑化層/保護フィルム/偏光子の積層体と位相差フィルムとを、PVA系接着剤を介して偏光子と位相差フィルムとが隣接するようにして貼り合わせ、前面板/平滑化層/保護フィルム/偏光子/位相差フィルムの構成を有する光学部材Aを作製した。なお、位相差フィルムは、貼り合わせた際に、その遅相軸と偏光子の吸収軸とが45°の角度をなすように切り出した。また、偏光子は、吸収軸が長辺方向に平行となるように切り出した。得られた光学部材Aは、位相差フィルムの外側に粘着剤層を設け、当該粘着剤層表面に剥離フィルムを貼り合わせて保護した。
上記で得られた光学部材AおよびBを用いて、画像表示装置として有機EL表示装置をそれぞれ作製した。具体的には以下のとおりである。有機ELパネル(LGディスプレイ社製、商品名15EL9500)から反射防止フィルムを剥離し、保護ガラスがむき出しの状態にした。次いで、この有機ELパネルの底部と横面を保護する筐体を設置した後、保護ガラス面に上記光学部材をハンドローラーで貼り合せた。なお、保護ガラス面からはみ出た光学部材はレーザー照射でトリミングし、取り除いた。得られた有機EL表示装置を上記の評価に供した。結果を表1に示す。
前面板としてハードコート層付ポリカーボネート板(旭硝子社製、製品名「カーボグラス」:合計厚み1500μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、光学部材CおよびDをそれぞれ作製した。なお、光学部材Cが平滑化層として粘着剤を用いる構成であり、光学部材Dが平滑化層としてエネルギー線硬化型樹脂の硬化層を用いる構成であった。光学部材CおよびDを用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機EL表示装置をそれぞれ作製した。得られた有機EL表示装置を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
傾斜部を有さない印刷層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、光学部材EおよびFをそれぞれ作製した。なお、光学部材Eが平滑化層として粘着剤を用いる構成であり、光学部材Fが平滑化層としてエネルギー線硬化型樹脂の硬化層を用いる構成であった。印刷層は、1回の塗工で厚み3μmとなるようにしてグラビア印刷により印刷した。印刷層と前面板表面とのなす角度は90°であった。光学部材EおよびFを用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機EL表示装置をそれぞれ作製した。得られた有機EL表示装置を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
傾斜部を有さない印刷層を形成したこと以外は実施例2と同様にして、光学部材GおよびHをそれぞれ作製した。なお、光学部材Gが平滑化層として粘着剤を用いる構成であり、光学部材Hが平滑化層としてエネルギー線硬化型樹脂の硬化層を用いる構成であった。印刷層は、比較例1と同様にして形成した。光学部材GおよびHを用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機EL表示装置をそれぞれ作製した。得られた有機EL表示装置を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、傾斜部を有する印刷層を形成した本発明の実施例の光学部材および有機EL表示装置は、印刷層端部に気泡が発生せず、非常に優れた外観を有することがわかる。一方、傾斜部を有さない印刷層を形成した比較例の光学部材および有機EL表示装置は、粘着剤を平滑化層とする場合には気泡を除去できないことがわかる。さらに、比較例の有機EL表示装置は、外観も不満足であることがわかる。
12 印刷層
20 平滑化層
20’ 平滑化層
30 偏光子
40 位相差フィルム
100 光学部材
100’ 光学部材
Claims (11)
- 前面板と平滑化層と偏光子と位相差フィルムとをこの順に有し、
該前面板の平滑化層側の面の周縁部に印刷層が形成されており、該印刷層が、平坦部と、該印刷層の内側端部に形成された、内側に向かって厚みが減少する傾斜部と、を有する、
光学部材。 - 前記印刷層の傾斜部の傾斜角θが1°〜15°である、請求項1に記載の光学部材。
- 前記前面板が、20μm〜100μmの厚みを有する樹脂フィルムである、請求項1または2に記載の光学部材。
- 前記前面板がガラス板である、請求項1または2に記載の光学部材。
- 前記前面板がハードコート層を有する樹脂板である、請求項1または2に記載の光学部材。
- 前記平滑化層が粘着剤で構成されている、請求項1から5のいずれかに記載の光学部材。
- 前記平滑化層がエネルギー線硬化型樹脂の硬化層である、請求項1から5のいずれかに記載の光学部材。
- 前記印刷層の平坦部の厚みが3μm〜5μmであり、前記平滑化層の厚みが8μm〜50μmである、請求項1から7のいずれかに記載の光学部材。
- 前記位相差フィルムの面内位相差Re(550)が100nm〜180nmであり、かつ、Re(450)<Re(550)<Re(650)の関係を満たす、請求項1から8のいずれかに記載の光学部材。
- 前記偏光子の吸収軸と前記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が、35°〜55°である、請求項1から9のいずれかに記載の光学部材。
- 請求項1から10のいずれかに記載の光学部材を備える、画像表示装置。
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