JP2014508601A - シリンジ用の密栓と製造方法 - Google Patents
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Abstract
一つのシリンジシリンダ(5)と、シリンジシリンダ(5)の先端(D)に備えられる一つのニードルアタッチメント(7)とを有しており、シリンジ(1)が一つの密栓(3)を有しており、密栓(3)が前記ニードルアタッチメント(7)を密封式に閉止する一つのシーリングキャップ(9)と一つのロッキングキャップ(11)とを有しており、ロッキングキャップ(11)が、シーリングキャップ(9)の周囲を把持すると共に、一つの保持リング(13)を介してニードルアタッチメント(7)に取り付けられているシリンジが提案される。シリンジは、少なくともロッキングキャップ(11)とシーリングキャップ(9)とが一体式に構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【選択図】 図1
Description
本発明は、シリンジとシリンジ用の密栓、及び密栓の製造方法に関する。
ここで論じる種類のシリンジ、密栓、及び方法は知られている。公知であるシリンジは、一つのシリンジシリンダと、その先端に備えられる一つのニードルアタッチメントとを有している。そのようなシリンジ、好適には医薬製剤が前もって充填されるプレフィルドシリンジは、シリンジの保管中に、若しくはシリンジの使用時まで、シリンジを密封式に閉止するための一つの密栓を有している。この密栓は、ニードルアタッチメントを密封式に閉止する一つのシーリングキャップと、このシーリングキャップの周囲を把持するようになっている、一つの保持リングを介してニードルアタッチメントに取り付けられている一つのロッキングキャップとを有している。即ち、好ましくは医療目的に適している、医療用として定められているこのシリンジは、シリンジ内に備えられた薬剤の漏出や、外部から侵入する物質及び/又は病原菌による薬剤の汚染が起こり得ないようにするために、その保管中にはニードルアタッチメントの領域をシーリングキャップにより密封式に閉止されるようになっている。公知である密栓は、複数の個別部品を組み立てることにより構成されている。特にロッキングキャップとシーリングキャップは、別体の部品としてしつらえられている。これらは、相互に異なる製造工程で製造され、シリンジの組み立てのために組み立てられるようになっている。これらは小さな部品であるために、ともすれば紛失しがちである。このように生産工程が分離され、部品の保管が部品毎に切り離されて行われることにより、かなりのロジスティクスの負荷を招くことになる。密栓のこれらの個別部品を一つに繋ぎ合わせるためには、組付け工程を更に追加しなければならないが、それにより密栓の製造コストが押し上げられ、ひいてはシリンジの製造コストも押し上げられることになる。
従って本発明の課題は、上述の短所を持たないシリンジ、密栓、及び密栓の製造方法を提供することにある。
上述の課題は、請求項1の各特徴を具備した密栓が提供されることによって解決される。この密栓は、少なくともロッキングキャップとシーリングキャップとが一体式に構成されていることを特徴としている。このために両方のキャップを一緒に取り扱って保管することが可能となり、その結果、キャップの一方を紛失する怖れがなくなる上に、シリンジの最終組付け工程の前又は間に、両者を組み立てる作業も不要となる。それによりロジスティクスコストがかなり低減される上に、余計な生産工程も省略されることになる。
更に別の有利な構成形態は、従属請求項から明らかにされる。
上述の課題は、他にも請求項4の各特徴を具備したシリンジ用の密栓が提供されることによっても解決される。この密栓は、シリンジを密封式に閉止するための一つのシーリングキャップと、このシーリングキャップの周囲を把持する一つのロッキングキャップと、密栓をシリンジに取り付けるための一つの保持リングと、ロッキングキャップが切り離しを可能として取り付けられている、保持リングの周囲を把持する一つのロッキングリングとを有している。この密栓は、少なくともシーリングキャップとロッキングキャップが一体式に構成されていることを特色とする。その場合は、シリンジとの関係で上記で既に論じた様々な長所がもたらされることになる。
好ましいのは、ロッキングキャップ、保持リング、及び/又はロッキングリングが比較的硬質の材料を含有していることを特徴とする密栓である。それによりロッキングキャップは、シーリングキャップを支持して、特に、さもなければ場合によってはシーリングキャップの意図しない取り外しを来しかねないような外力を吸収することができる。保持リングとロッキングリングは、これらに硬質の材料が含有される場合は、保持機能並びにロッキング機能を果たすために必要な安定性を兼ね備えていることになる。この硬質の材料は、熱可塑性ポリマであると非常に好ましく、特にポリプロピレンであると非常に好ましい。他にもロッキングキャップ、保持リング、及び/又はロッキングリングは、この硬質の材料製であること、好適にはポリプロピレン製であること、特に非常に好ましくはポリプロピレン製であることが好ましい。
好ましいのは他にも、シーリングキャップが軟質の材料若しくは弾性材料を含有していることを特徴とする密栓である。この密栓により、好適にはシーリングキャップよりも大きな硬さを有しているニードルアタッチメントにシーリングキャップが弾性接触して、ひいてはニードルアタッチメントに密封式に接触することが可能となる。この軟質の材料若しくは弾性材料は、熱可塑性エラストマ(TPE)であることが好ましい。シーリングキャップは、この軟質の材料製、好適にはTPE製であると非常に好ましい。
非常に好ましいのは他にも、ロッキングキャップとシーリングキャップとが、一体型の要素として、一回の二成分射出成形プロセスにおいて製造されている密栓である。この場合は、ロッキングキャップを比較的硬質の材料から成形し、シーリングキャップを比較的軟質の材料若しくは弾性材料から成形することが可能となり、その際には両者を同じ一回のプロセスで一体式に製造することが可能となる。
更に別の有利な構成形態は、従属請求項から明らかにされる。
上述の課題は、他にも請求項11の各特徴を具備した密栓の製造方法が提供されることによっても解決される。この方法は、次の各工程から成ることを特徴としている。ロッキングキャップを、第1の好適には硬質の材料から射出成形する。シーリングキャップを、第2の好適には軟質の材料から射出成形する。そこではシーリングキャップがロッキングキャップに射出成形されるか、又はロッキングキャップがシーリングキャップに射出成形されるようになっている。これらの部品の射出成形をどの順序で行うかは、つまるところあまり重要ではない。肝要であるのは、シーリングキャップとロッキングキャップとが、それぞれ異なる材料から一体式に製造される点、その際には射出成形プロセスにおいて一方の要素が他方の要素に一体式に成形される点である。
好ましいのは、ロッキングリングを、ロッキングキャップ及びシーリングキャップと同じ多成分射出成形プロセスにおいて成形する方法である。ロッキングリングをロッキングキャップに一体式に成形できるようにすると好適である。保持リングについても、それと同じ多成分射出成形プロセスにおいて成形されるようにすると非常に好ましい。それにより、そうでない場合には別途実施しなければならない工程段階を、一回の多成分射出成形プロセスに組み込むことが可能となる。
非常に好ましいのは、ロッキングキャップ、ロッキングリング、及び好ましくは他にも保持リングを、一回の工程で同一材料から成形する方法である。この場合は特に密栓全体を、多成分射出成形プロセスにおいて、一つの一体型要素として製造することが可能となる。
最後に好ましいのは、ロッキングキャップとシーリングキャップとを、射出成形時に相互係止させる方法である。シリンジを使用するためにはロッキングキャップが取り去られることになるが、その際に、シーリングキャップがロッキングキャップに係止されている場合は、シーリングキャップもロッキングキャップに引き連れられてこれと一緒に取り去られることになる。この場合は一回の工程でニードルアタッチメントに触れることができるようになり、ロッキングキャップとシーリングキャップを別々に取り去る作業は不要となる。
更に別の好ましい構成形態は、従属請求項から明らかにされる。
以下では本発明を図面に基づき詳しく解説する。
図1には、縦断面図で、密栓3がまだ完全にはシリンジ1に被せられていない状態にあるシリンジ1の実施例の図が示されている。シリンジ1は一つのシリンジシリンダ5を有しているが、これには、好適には医薬製剤が入れられるようになっている。このシリンジ1は、好ましくは医療目的で利用されるものである。好適にはプレフィルドシリンジであるこのシリンジ1のシリンジシリンダ5は、好ましくは基端P領域を図示されない一つの栓により封止されている。この栓は、先端Dに備えられた一つのニードルアタッチメント7を介して薬剤を押し出せるようにするために、シリンジシリンダ5の内部で変位できるようになっている。
このニードルアタッチメント7は、シリンジ1に薬剤放出手段を繋げるために利用されるものである。この放出手段は、ここではニードルアタッチメントという用語が示唆するように一本の針又はカニューレであるとよい。しかし、医療部門において広く一般に使用されるような、例えば注入システムのホース又はその他の医療装置等の放出手段が、このニードルアタッチメント7に繋げられるようにしてもよい。
密栓3は、ニードルアタッチメント7をそれによって密封式に閉止可能であるように構成されている一つのシーリングキャップ9を有している。密栓3は更に、このシーリングキャップ9の周囲を把持する一つのロッキングキャップ11を有している。
完全に被せられた状態にある時に、ロッキングキャップ11は、一つの保持リング13を介在してニードルアタッチメントに取り付けられている。そのためには、ロッキングキャップ11が切り離しを可能として取り付けられている一つのロッキングリング15が備えられることが好ましい。ロッキングキャップ11とロッキングリング15とを接合する、引き裂いて開封するための開封帯を少なくとも一つ備えることによって、これらの要素が言わば一種の基準破断地点を間に挟んで互いに接続されているようにすると非常に好ましい。別の実施例において、ロッキングリング15とロッキングキャップ11とを互いに接合する複数の開封帯を、―円周方向に好適には他方からの角距離が等しくなるように分散させて―備えることも考えられる。
他にもロッキングリング15及び/又はロッキングキャップ11に、他方の要素の方向に向かって延びる複数の突起を備えることも可能である。ロッキングキャップ11とロッキングリング15とが、―シリンジ1の長手方向に、即ち軸方向に―互いに向かって変位される時には、これらの突起に支持力を導入することができる。それにより、ロッキングキャップ11にこれを軸方向に押し付ける力が導入された時に、開封帯が誤って引き裂かれてしまうのを回避している。逆にロッキングキャップ11にこれを軸方向に引っ張る力が導入される時には、開封帯が規定通りに引き裂かれることになる。
シリンジ1は、ニードルアタッチメント7の領域に、保持リング13をニードルアタッチメント7に取り付けることができるために利用される一つの取付け手段、好適には一つの溝、一つのビード部、又は―ここに図示される実施例の場合のように―一つのアンダカット部17を有している。図1に示される実施例においては、保持リング13が上からニードルアタッチメント7に押し嵌めされて、アンダカット部17の下側のところに嵌まり込んでそこで係止されるようになっている。その後、好適にも保持リング13を再び引き抜くことは最早不可能となる。
ロッキングリング15は、半径方向内向きに突出した好適には一つの環状の突起19を有しており、被せられた状態にある時にロッキングリング15はこの突起19により保持リング13のアンダカット部21を背後から把持するようになっている。即ち好ましいことに、このロッキングリング15は、図1に示される実施例においては同様に上から保持リング13に押し嵌めされ、最終的にはその突起19がアンダカット部21のところに嵌まり込んでこれを背後から把持するようになっている。その後、好適にはロッキングリング15を壊さずに保持リング13から切り離すことが最早不可能となる。従ってロッキングキャップ11は、軸方向にこれを引っ張る力が導入されると、少なくとも一つの開封帯の領域でロッキングリング15から引き裂かれるようになっている。
ニードルアタッチメント7は、コーンとして構成されると好ましく、特にルアーコーンとして構成されると非常に好ましい。保持リング13は、ニードルアタッチメント7の向きに沿って、即ち軸方向に延びる、図示の実施例においてはねじとして、好ましくはルアーロック用のねじとして構成されている、一つの壁面領域23を有することが好ましい。それにより、オールラウンドに適用可能な公然周知のルアーロックシステムを、シリンジ1においておしなべて実現することが可能となる。
シーリングキャップ9とロッキングキャップ11は、一体式に構成されている。そうすることによって両方の要素を一緒に取り扱って一緒に保管することができる。
シーリングキャップ9は、軟質の材料を含有することが好ましい。シーリングキャップ9は、この軟質の材料製であると好適である。特にこの材料は、ニードルアタッチメント7の材料よりも軟質である、若しくはそれよりも弾力に富んでいることが好ましい。シーリングキャップ9をニードルアタッチメント7に被せる際には、シーリングキャップ9が、好適にもその弾性により延伸されることによって、ニードルアタッチメント7に密封式に接触できるようになっている。シーリングキャップ9は、被せられた状態にある時には、密封効果を更に高めるために、ニードルアタッチメント7の一つの開口部27との係合状態に入ってこれを密封するようになっている一つの中央突起25を有することが好ましい。
上述の軟質の材料若しくは弾性材料は、熱可塑性エラストマ(TPE)であると好ましい。更に別の実施例において、この材料を架橋型熱可塑性エラストマ(TPE-V)とすることも可能である。これらの材料は、特に医薬製剤との一次的接触に適したものである。密栓3及びシリンジ1全体は、医薬製剤が一次的接触に適した材料だけとの接触状態に入るように構成されていることが好ましい。ニードルアタッチメント7は、ガラスを含有することが好ましい、若しくはガラス製であると好適である。更に別の実施例においては、好適にも硬質の材料がニードルアタッチメント7用の材料として検討されるようになっている。ニードルアタッチメント7は、シリンジシリンダ5と一体式に構成されていると好適であり、またこれと同じ材料を含有していると非常に好ましい。
ロッキングキャップ11は、比較的硬質の材料を含有することが好ましい、若しくはこの硬質の材料製であると好適である。特にこの材料は、シーリングキャップ9の材料よりも硬質であると好適であり、それによりロッキングキャップ11は、シーリングキャップ9を支持して、それに導入される外力を受け止めることが可能となる。他にもロッキングキャップ11は、シーリングキャップ9を外部からこれに作用する力から保護するためにも利用されるようになっており、それによりシーリングキャップ9が誤って取り去られることがないようにしている。
上述の硬質の材料は、熱可塑性ポリマであると好適であり、ポリプロピレンであると非常に好ましい。
ロッキングリング15も、また好ましくは保持リング13も、比較的硬質の材料を含有しているか、又はこの硬質の材料製となっている。これらは、ロッキングキャップ11と同じ材料を含有するか、又はそれと同じ材料製であると非常に好ましい。ロッキングリング15と保持リング13は、これらが比較的硬質の材料製である場合は、ロッキング機能並びに保持機能を極めて良好に果たすことになる。
しかしながら保持リング13の材料は、ニードルアタッチメント7に含有される材料よりも少なくとも僅かだけ弾力に富んだものとすると好適である。この場合は、図1においてはニードルアタッチメント7の直径が円錐状に拡大していることからも、保持リング13を弾性変形させながらニードルアタッチメント7に押し嵌めすることが可能となる。その後保持リング13は、アンダカット17の下側で弾性により跳ね返ることによって、好ましいことには半径方向の予荷重下で、アンダカット部17に―押し嵌め方向で見て―背後からしっかりと接触できるようになっている。そのために保持リング13の内径は、シリンジ1の図1においてはアンダカット部17の下側の領域の外径に合わせて、適切な方法により調整されるようになっている。その後、保持リング13を壊さずにニードルアタッチメント7から引き抜くことが最早不可能となる。
ロッキングリング15は、その板厚の選定を通じて、保持リング13に押し嵌めする際に若干の拡幅が可能であるように構成されて、最終的にはその突起19が―押し嵌め方向で見て―アンダカット部21の向こう側で弾性により跳ね戻るようにすることが好ましい。この時にはロッキングリング15も同様に、好ましくは予荷重の作用下で保持リング13に接触するために、これを壊さずに再び引き抜くことは最早不可能となる。
図示されない実施例において、ロッキングリング15と保持リング13は一体式に構成されたものであってもかまわない。その場合はこれらのリングは、上述のように繋ぎ合わされるのではなく、単一の一体型要素を形成しており、これがニードルアタッチメント7の上から被せられるようになっている。これらのリングは、特に一回の射出成形プロセスで一体型要素として製造されたものであるとよい。これらのリングに含有されるのが同一材料である場合は、これを製造するために、単独の射出成形工程で十分である。しかしながらこれらのリングは、含有される材料を異にするものであってもよく、その場合は、一回の二成分射出成形プロセスにおいて、これらを製造できるようにすることが好ましい。
ロッキングキャップ11とシーリングキャップ9についても、両者が一体型要素として一回の二成分射出成形プロセスで製造されるようにすることが好ましい。
ロッキングキャップ11とロッキングリング15を、同一材料から単独の射出成形工程で一体型要素として製造することも可能である。その際には、両方の部品を接合する少なくとも一つの開封帯も成形されるようになっている。この場合はシーリングキャップ9が更にもう一回の射出成形工程において作製されるようにすると好適である。
保持リング13は、別工程で作製されてもかまわない。しかし、好適にもロッキングキャップ11及びロッキングリング15と一緒に、同一材料から同じ射出成形工程でこれを作製することも可能である。
それにより全てをまとめると、好ましい実施例において、密栓3全体を一体型要素として一回の多成分射出成形プロセスにおいて製造可能であることが明らかである。
その後には、シリンジ1を封止するために、保持リング13が―押し嵌め方向で見て―アンダカット部17の向こう側にスナップオン式に嵌まり込むまで、密栓3をニードルアタッチメント7の上から押し嵌めることのみが必要となる。
図2には、縦断面図で、封止された状態にある図1のシリンジ1の実施例の詳細図が示されている。同一要素及び同等の機能を兼ね備えた要素には同じ符号が付されているために、これらについては上記の説明を参照されたい。図2には、この実施例においては保持リング15がその突起19によりアンダカット部21を背後から把持してこれに係止されている様子が示されている。ロッキングキャップ11は、少なくとも一つの開封帯を介してロッキングリング15に接合されているために、ロッキングキャップ11は、保持リング13を介して間接的にニードルアタッチメント7に取り付けられていることになる。というのも、ロッキングリング15は保持リング13に取り付けられており、更にこの保持リング13が、ニードルアタッチメント7に、アンダカット部17を背後から把持して、言わばニードルアタッチメント7に係止されるように取り付けられているからである。
ニードルアタッチメント7とシーリングキャップ9は、言わば重なり合っているかのように図示されているが、これは、図2においては、シーリングキャップ9の軟質の材料若しくは弾性材料に配慮していないからである。しかしこの図からも明らかなように、実際にはシーリングキャップ9が、ニードルアタッチメント7の上に被せられる際には弾性変形されることによって、これに密封式に接触するようになっている。特に突起25は、開口部27を密封式に覆い隠すようになっている。
以下では密栓の製造方法を詳しく解説する。
まず最初にロッキングキャップ11が第1の好適には硬質の材料から射出成形されるか、又はシーリングキャップ9が第2の好適には軟質の材料から射出成形される。続いてシーリングキャップ9がロッキングキャップ11に射出成形されるか、又はロッキングキャップ11がシーリングキャップ9に射出成形される。いずれにせよ両方の要素は、一回の二成分射出成形プロセスにおいて相互に一体式に成形されることが好ましい。
ロッキングリング15もまた、同じ多成分射出成形プロセスにおいて成形されることが好ましい。特にロッキングリング15がロッキングキャップ11と同じ材料を含有している場合は、ロッキングリング15をロッキングキャップ11と同じ射出成形工程で成形することが可能となる。その際には同時に、両方の要素を互いに接合する少なくとも一つの開封帯も成形されるようになっている。続いてシーリングキャップ9が、ロッキングキャップ11とロッキングリング15とから成るユニットに適宜一体式に成形されるか、又はこのユニットがシーリングキャップ9に一体式に成形される。
保持リング13もまた、ロッキングキャップ11及びシーリングキャップ9と同じ多成分射出成形プロセスで成形されるようにすると好適である。
本方法の一つの実施例においては、ロッキングキャップ11、ロッキングリング15、及び保持リング13を、同一材料から一回の射出成形工程で成形することが可能となっている。引き続いてシーリングキャップ9がこのユニット内に一体式に成形されるか、又はこのユニットがシーリングキャップ9に一体式に成形されるとよい。それにより、シリンジ1を封止するためにニードルアタッチメント7の上から被せることだけでよい、完全に一体型の要素として構成される密栓3が成立することになる。
本方法の別の実施形態においては、ロッキングリング15及び保持リング13を、ロッキングキャップ11及びシーリングキャップ9と同じ多成分射出成形プロセスで成形することが可能となっているが、そこでは、ロッキングリング15及び/又は保持リング13を成形するために少なくとも更にもう一回の射出成形工程が備えられるようになっている。特にその場合は、ロッキングキャップ11のロッキングリング15及び/又はシーリングキャップ9の保持リング13が、互いに異なる材料を含有することができる。
ロッキングキャップ、ロッキングリング、及び/又は保持リングは、ポリプロピレンを含有している材料から、好適にはポリプロピレンから成る材料から、射出成形されると非常に好ましい。
シーリングキャップは、熱可塑性エラスト(TPE)を含有している材料から、好適にはそれから成る材料から、射出成形されることが好ましい。本方法の別の実施形態においては、シーリングキャップを、架橋型熱可塑性エラストマ(TPE-V)を含有した材料から、好適にはそれから成る材料から、射出成形することが可能となっている。
本方法の別の好ましい実施形態においては、ロッキングキャップ11とシーリングキャップ9の相互係止が射出成形の際に行われるようになっている。これについては、シーリングキャップ9に少なくとも一つのリセス29を設け、これにロッキングキャップ11の少なくとも一つの突起31が嵌まり込むようにすると好適である。他にも、ロッキングキャップ11に一つのリセスを設け、これにシーリングキャップ9の対応する一つの突起が嵌まり込むようにすることも可能である。最後には、両方の要素に少なくとも一つのリセスと少なくとも一つの突起を設け、それらが互いに嵌まり合うことによって相互係止が行われるようにすることも可能である。
その場合は、説明するまでもなく、シーリングキャップ9及びロッキングキャップ11が、それぞれ対応する係止手段、即ち突起及び/又はリセスを有することになる。
少なくとも一つのリセス29及び少なくとも一つの突起31は、ロッキングキャップ11からシーリングキャップ9内に軸方向力を導入可能であるように構成されていると好ましい。それにより、ロッキングキャップ11がシーリングリング15から切り離されて取り去られる際には、シーリングキャップ9を一緒に引き連れて行くことが可能となる。シリンジ1を使用するためにニードルアタッチメント7を取り外すには、最初にロッキングキャップ11を、そしてその後シーリングキャップ9を取り去ることは必要でなく、ロッキングキャップ11を取り去る時に、この両方の要素を同時に取り去る。
少なくとも一つの突起31及び少なくとも一つのリセス29は、他にも、ロッキングキャップ11からシーリングキャップ9内に、又はその逆に、円周方向に作用する力を導入可能であるように構成されていると好適である。それによりロッキングキャップ11とシーリングキャップ9間の相対回転が効果的に阻止されることになる。それにより、ロッキングキャップ11の内側でのシーリングキャップ9の運動、特に回転が不可能となるために、密栓3の封止性が向上する。ここでは―円周方向に見て―複数のリセス29及び突起31が、非常に好ましくは他方からの角距離が等しくなるように備えられることが好ましい。
ロッキングキャップ11とシーリングキャップ9が一体型要素として構成されることにより、特に両方の要素が相互係止されることにより、密栓3の―長手方向即ち軸方向に見た時の―全高若しくは全長を低減することができる。即ち、若しこれらの要素がツーピース構造として構成されていたなら、ロッキングキャップ11及びシーリングキャップ9を、損失や不正な取り去りから保護したり、両者に―軸方向に見た時の―安定性をもたせるためには、ロッキングキャップ11が、シーリングキャップ9の周囲を単に把持するだけではなく、それと完全に重なり合わなければならない。逆に両方の要素が一体式に構成される場合、特に相互係止される場合は、図1及び図2に示されるように、ロッキングキャップ11が―円周方向に見て―シーリングキャップ9の周囲を把持するだけで十分となる。図2の図においてはシーリングキャップ9に上から触れることができるようになっているにもかかわらず、ロッキングキャップ11がロッキングリング15に接合されている限り、シーリングキャップ9をニードルアタッチメント7から取り去ることは不可能となっている。従って密栓3は、―長手方向に見た時に―より短い全長若しくはより低い全高を有することができる。
以上をまとめて明らかであるように、上述のシリンジ、密栓、及び方法は、極めて効率的である上に、製造コスト、保管コストと並んで、小さな部品の損失が実効的に回避されるために、コスト節減効果も併せ持つ。それと同時に、このシリンジ1に関するロジスティクスコストも公知であるシリンジの場合よりも格段に低減される。
Claims (16)
- シリンジであって、
‐一つのシリンジシリンダ(5)と、
‐前記シリンジシリンダ(5)の先端(D)に備えられる一つのニードルアタッチメント(7)と
を有しており、
‐シリンジ(1)が一つの密栓(3)を有しており、前記密栓(3)が、
‐前記ニードルアタッチメント(7)を密封式に閉止する一つのシーリングキャップ(9)と、
‐一つのロッキングキャップ(11)と、を有しており、
‐前記ロッキングキャップ(11)が、前記シーリングキャップ(9)の周囲を把持すると共に、
‐一つの保持リング(13)を介在して、前記ニードルアタッチメント(7)に取り付けられている、シリンジにおいて、
少なくとも前記ロッキングキャップ(11)と前記シーリングキャップ(9)とが一体式に構成されていることを特徴とする、シリンジ。 - 前記ニードルアタッチメント(7)の領域に、前記保持リング(13)を取り付けるための取付け手段、好適には一つの溝、一つのビード部、又は一つのアンダカット部(17)が備えられていることを特徴とする、請求項1に記載のシリンジ。
- 前記ロッキングキャップ(11)が切り離しを可能として取り付けられている、前記保持リング(13)の周囲を把持する一つのロッキングリング(15)を特徴とする、請求項1又は2に記載のシリンジ。
- シリンジ(1)用、特に請求項1に記載のシリンジ(1)用の密栓であって、
‐前記シリンジ(1)を密封式に閉止するための、一つのシーリングキャップ(9)と、
‐前記シーリングキャップ(9)の周囲を把持する一つのロッキングキャップ(11)と、
‐前記密栓(3)を前記シリンジ(1)に取り付けるための、一つの保持リング(13)と、
‐前記ロッキングキャップ(11)が切り離しを可能として取り付けられている、前記保持リング(13)の周囲を把持する一つのロッキングリング(15)と、を有している密栓において、
少なくとも前記シーリングキャップ(9)と前記ロッキングキャップ(11)とが一体式に構成されていることを特徴とする、密栓。 - 前記ロッキングキャップ(11)、前記保持リング(13)、及び/又は前記ロッキングリング(15)が、硬質の材料、好適には熱可塑性ポリマ、非常に好ましくはポリプロピレンを含有しており、特に非常に好ましくは、硬質の材料製、好適には熱可塑性ポリマ性、非常に好ましくはポリプロピレン製であることを特徴とする、請求項4に記載の密栓。
- 前記シーリングキャップ(9)が、軟質の材利用、好適にはTPEを含有しており、非常に好ましくは軟質の材料製、好適にはTPE製であることを特徴とする、請求項4又は5に記載の密栓。
- 前記ロッキングリング(15)と前記保持リング(13)とが一体式に構成されていることを特徴とする、請求項4から6のいずれか一項に記載の密栓。
- 前記ロッキングキャップ(11)と前記シーリングキャップ(9)が、一体型要素として一回の二成分射出成形プロセスにおいて製造されていることを特徴とする、請求項4から7のいずれか一項に記載の密栓。
- 前記ロッキングリング(15)と前記保持リング(13)が、一体型構成要素として一回の射出成形プロセスにおいて製造されていることを特徴とする、請求項4から8のいずれか一項に記載の密栓。
- 密栓(3)全体が、一体型要素として一回の多成分射出成形プロセスにおいて製造されていることを特徴とする、請求項4から9のいずれか一項に記載の密栓。
- 密栓(3)、特に請求項4から10のいずれか一項に記載の密栓(3)の製造方法において、
‐一つのロッキングキャップ(11)を、第1の好適には硬質の材料から射出成形する工程であって、前記シーリングキャップ(9)を前記ロッキングキャップ(11)に射出成形する工程と、
‐一つのシーリングキャップ(9)を、第2の好適には軟質の材料から射出成形する工程であって、前記ロッキングキャップ(11)を前記シーリングキャップ(9)に射出成形する工程と、を特徴とする、方法。 - 前記ロッキングリング(15)及び好ましくは前記保持リング(13)も合わせて、前記ロッキングキャップ(11)及び前記シーリングキャップ(9)と同じ多成分射出成形プロセスにおいて成形する工程を特徴とする、請求項11に記載の方法。
- 前記ロッキングキャップ(11)、前記ロッキングリング(15)、及び好ましくは前記保持リング(13)も合わせて、同じ材料から一回の工程で射出成形する工程を特徴とする、請求項11又は12に記載の方法。
- 前記ロッキングキャップ(11)、前記ロッキングリング(15)、及び/又は前記保持リング(13)を、ポリプロピレンを含有している材料、好適にはポリプロピレンから成る材料から射出成形する工程を特徴とする、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記シーリングキャップ(9)を、TPEを含有している材料、好適にはTPEから成る材料から射出成形する工程を特徴とする、請求項11から14のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ロッキングキャップ(13)及び前記シーリングキャップ(9)を、前記射出成形工程において相互係止する工程を特徴とする、請求項11から15のいずれか一項に記載の方法。
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Legal Events
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| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20150902 |