JP2015010834A - 発光体の発光波長推定方法とその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 分光測定器と同等の性能を備えつつ、高スループットで発光体の波長推定ができる方法及び装置を提供する。【解決手段】 正常発光の判定基準となる第1の波長よりも長い波長の光を透過させて観察する第1観察部と、正常発光の判定基準となる第2の波長よりも短い波長の光を透過させて観察する第2観察部とを備え、第1の波長は第2の波長よりも短く設定され、発光体から発せられる光のうち、第1観察部で観察された当該特定部位の輝度を第1観察輝度値として出力する、第1観察輝度値出力部と、第2観察部で観察された当該特定部位の輝度を第2観察輝度値として出力する、第2観察輝度値出力部と、第1観察輝度値と第2観察輝度値との比率を観察輝度比率として出力する、観察輝度比率出力部を備え、予め登録しておいた波長推定関数と、観察輝度比率とに基づいて、発光体の推定波長を推定する方法及び装置。【選択図】 図1

Description

本発明は、発光体の発光波長を推定する方法及びその装置に関する。
蛍光灯,プラズマディスプレの背面板,LEDチップなどの蛍光(ルミネッセンス)特性を有する材料(つまり、蛍光発光体)や、LED照明や有機ELなどの発光体など(つまり、狭義の発光体),白色バックライトと組合せ配置された液晶用カラーフィルタなど(つまり、広義の発光体)の発光波長は、それら製品の品質・性能に関わるものであり、分光型の二次元輝度計などを用いて、波長測定が行われている(例えば、特許文献1)。
また、発光色の異なる複数のLED(例えば、赤色LEDと緑色LED)について、それぞれの発光色のLEDの異常を検知する手法として、2系統のフィルタとセンサを用い、検出した輝度値の比率を先ず算出し、後に当該比率を判定用閾値と比較するといった検査が行われている(例えば、特許文献2)。
特開2006−177812号公報 特開2002−195882号公報
しかし、特許文献1のような分光型の二次元輝度計では、発光体が多数ある場合や1枚の基板上に複数配列されている場合に、1点1点の計測に時間がかかるため、スループットが低くなってしまう。
また、特許文献2のような構成では、高スループットでの異常検知が可能であっても、発光波長の推定を行うまでには至っていない。
そこで本発明は、分光測定器と同等の性能を備えつつ、高スループットで発光体の波長推定ができる方法及び装置を提供することを目的とする。ここで、推定する波長とは、発光する光の波長分布の平均値や中央値、最頻値などの代表値とする。
以上の課題を解決するために、第1の発明は、
発光体から発せられる光のうち、正常発光の判定基準となる第1の波長よりも長い波長の光を透過させて観察する第1観察ステップと、
前記蛍光発光した光のうち、正常発光の判定基準となる第2の波長よりも短い波長の光を透過させて観察する第2観察ステップとを有し、
前記第1の波長は、前記第2の波長以下に設定されており、
前記発光体の特定部位から発せられる光のうち、第1観察ステップで観察された当該特定部位の輝度を第1観察輝度値として出力する、第1観察輝度値出力ステップと、
前記発光体の特定部位から発せられる光のうち、第2観察ステップで観察された当該特定部位の輝度を第2観察輝度値として出力する、第2観察輝度値出力ステップと、
前記第1観察輝度値と前記第2観察輝度値との比率を観察輝度比率として出力する、観察輝度比率出力ステップを有し、
予め登録しておいた波長推定関数と、前記観察輝度比率とに基づいて、前記発光体から発せられる光の推定波長を算出する、発光波長推定ステップを有する、
発光体の発光波長推定方法である。
第2の発明は、第1の発明において、
前記波長推定関数が、
予め既存の発光体の特定部位から発せられる光の波長を特定する発光波長特定ステップと、当該既存の発光体の特定部位における前記観察輝度比率に基づいて算出されている
ことを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明において、
前記蛍光観察ステップでは、前記蛍光発光した光の光束を分岐させ、
前記第1観察ステップと前記第2観察ステップとが、前記検査対象となる蛍光発光体を同時に観察することを特徴とする。
第4の発明は、第3の発明において、
前記観察対象となる発光体は、1枚の基板上に複数配置されており、
前記蛍光観察ステップでは、検査対象となる複数の発光体を一度に観察できる視野サイズが同じに設定されていることを特徴とする。
第5の発明は、第1〜第4の発明のいずれかにおいて、
前記観察対象となる発光体がフォトルミネッセンス特性を有する蛍光発光体であり、
前記蛍光発光体に向けて励起光を照射するための励起光照射ステップをさらに有し、
前記第1観察ステップ及び前記第2観察ステップでは、前記蛍光発光体から発せられる蛍光成分の光を観察することを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明において、
前記観察対象となる蛍光発光体が、フォトルミネッセンス特性を有するLEDチップであることを特徴とする。
第7の発明は、
発光体から発せられる光のうち、正常発光の判定基準となる第1の波長よりも長い波長の光を透過させて観察する第1観察部と、
前記蛍光発光した光のうち、正常発光の判定基準となる第2の波長よりも短い波長の光を透過させて観察する第2観察部とを備え、
前記第1の波長は、前記第2の波長以下に設定されており、
前記発光体の特定部位から発せられる光のうち、第1観察部で観察された当該特定部位の輝度を第1観察輝度値として出力する、第1観察輝度値出力部と、
前記発光体の特定部位から発せられる光のうち、第2観察ステップで観察された当該特定部位の輝度を第2観察輝度値として出力する、第2観察輝度値出力部と、
前記第1観察輝度値と前記第2観察輝度値との比率を観察輝度比率として出力する、観察輝度比率出力部を備え、
予め算出しておいた波長推定関数を登録する波長推定関数を登録部と、
前記波長推定関数と前記観察輝度比率に基づいて前記発光体から発せられる光の推定波長を算出する発光波長推定部を備えた、
発光体の発光波長推定装置である。
本発明を適用した発光体の波長推定は、分光測定器と同等の性能を備えつつ、高スループット化が達成できる。
本発明を具現化する形態の一例を示す正面図である。 本発明を適用して観察する発光体の一例を示す平面図である。 本発明を具現化する形態の一例を示すフロー図である。 本発明を具現化する形態で得られた観察輝度比率の波長特性の一例を示す図である。 本発明を具現化する形態の一例を示すフロー図である。 本発明を具現化する形態で得られた波長推定値と実測値との相関図である。 本発明を具現化する形態の別の一例を示すフロー図である。 本発明を具現化する形態の別の一例を示すフロー図である。 本発明を具現化する形態の別の一例を示す正面図である。
以下、観察対象となる発光体として、蛍光発光体の一類型であるLEDチップを例示し、図を用いながら説明をする。ここでは、LEDチップは、波長440〜450nmで正常に発光するものと、440nm以下の波長で発光するものと、450nm以上の波長で発光するものとが混在している。
図1は、本発明の使用に用られる装置の一例を示す側面図である。
図1には、本発明の使用に用られる装置の一つの類型である、LEDチップ検査装置1の構成が示されている。このLEDチップ検査装置1は、第1観察部2Aと、第2観察部2Bと、第1観察輝度値出力部3Aと、第2観察輝度値出力部3Bと、観察輝度比率出力部4と、波長推定関数登録部5と、発光波長推定部6と、励起光照明部7とを備えて構成されている。
第1観察部2Aと、第2観察部2Bとは、それぞれLEDチップCを観察するためのものであり、観察した画像を外部へ出力することができる構成をしている。具体的には、第1観察部2Aは撮像カメラ21とレンズ22を備えて構成されており、下述するLEDチップCから放出される光の一部72aを観察することができる。同様に、第2観察部2Bは、撮像カメラ26とレンズ27を備えて構成されており、下述するLEDチップCから放出される光の一部72bを観察することができる。
また、第1観察部2Aには、基準波長となる第1の波長よりも長い波長の光を透過させるための、ロングパスフィルタ23が備えられている。つまり、観察カメラ21では、LEDチップCから放出される光の一部72aの内、ロングパスフィルタ23を通過した光29aを観察できる。一方、第2観察部2Bは、基準波長となる第2の波長よりも長い波長の光を透過させるための、ショートパスフィルタ28が備えられている。つまり、観察カメラ26では、LEDチップCから放出される光の一部72bの内、ショートパスフィルタ28を通過した光29bを観察できる。さらに、上記第1の波長は、上記第2の波長よりも短く設定されている。具体的には、第1の波長を440nm、第2の波長を450nmとし、第1観察部2Aのロングパスフィルタ23は、波長440nm以上の光を透過させ、第2観察部2Aのショートパスフィルタ28は、波長450nm以下の光を透過させる。
第1観察輝度値出力部3Aは、第1観察部2Aで観察されたLEDチップCの特定部位の輝度を、第1観察輝度値として出力するものである。同様に、第2観察輝度値出力部3Bは、第2観察部2Bで観察されたLEDチップCの特定部位の輝度を、第2観察輝度値として出力するものである。具体的には、LEDチップCの特定部位について、第1観察部2A,第2観察部2Bの撮像カメラから出力された画像信号(アナログ信号)をA/D変換するなどして輝度値として出力したり、当該撮像カメラから出力される輝度に対応したデータ値を出力したりするものが例示できる。
観察輝度比率出力部4は、第1観察輝度値と第2観察輝度値との比率を算出し、観察輝度比率(X)として出力するものである。
波長推定関数登録部5は、予め規定しておいた波長推定関数fを登録しておくものである。波長推定関数fについては、詳細を後述する手順により算出し規定しておく。
発光波長推定部6は、波長推定関数fと、第1観察部2Aと第2観察部2Bを用いて得られた観察輝度比率(X)とに基づいて、LEDチップCの特定部位から発せられる光の推定波長(Y)を算出するものである。
励起光照明部7は、LEDチップCに向けて励起光71を照射するものである。励起光71の波長としては、波長365nmの紫外光を例示することができる。励起光71が照射されたLEDチップCは、蛍光発光し、LEDチップCから放出される光の一部72a,72bが、それぞれレンズ22,27へ向けて放出される。
なお、LEDチップ検査装置1は、必要に応じて、ウエハーWを載置する載置台Sを備えた構成としても良い。そうすれば、検査対象となるLEDチップCが、下述の様なウエハーWに複数配置されいる場合、LEDチップ検査装置1は、ウエハーWを所定の位置へ移動させて、ウエハーW上に配置された任意の位置のLEDチップCを第1観察部2A及び第2観察部2Bで観察することができるからである。また、載置台Sは、下述のX方向やY方向に、ウエハーWを移動できるような移動機構(いわゆる、XYステージ機構)に取り付けて構成しても良い。
図2は、本発明を適用して観察する対象の一例を示す平面図である。
図2では、ウエハーW上に、観察対象となるLEDチップCが複数配置された様子が示されいる。これらのLEDチップCは、最終製品に組み込むために個片化される前の状態、つまり製造工程中の半完成状態ではあるが、フォトルミネッセンス特性を有する状態にある。なお、図2において、ウエハーWの表面をX,Y方向とし、それに直交する厚み方向をZ方向とし、Z方向の矢印側を上方と表現する(以下、各図について同じ)。
ウエハーWに配置されている各LEDチップCは、外見上は良品/不良品の見分けが付かないが、A1の領域が波長440nm以下、A2の領域が波長440〜443nm、A3の領域が波長443〜447nm、A4の領域が波長447〜450nm、A5の領域が波長450nm以上で、それぞれ発光している。
なお、図2では説明のために、発光波長の違いを異なるハッチングにて示している。
<波長推定関数の算出フロー>
本発明を実施する前段階として、このウエハーWを用いて、波長推定関数fを算出する。以下、波長推定関数fの算出手順について述べる。
図3は、本発明を具現化する形態の一例を示すフロー図であり、波長推定関数fの算出フローが示されている。
まず、分光観察する位置へ移動し(ステップs1)、その位置で分光観察を行い(ステップs2)、発光波長を特定する(ステップs3)。
この分光観察する位置は、発光波長特性の異なる部位、若しくは、発光波長特性が異なると思われる部位を、予めサンプリング対象として複数箇所選択しておく。具体的には、図3に示す様に、ウエハーW上に45点のサンプリング対象部位S1〜S45を設定しておく。次に、サンプリング対象部位S1〜S45ついて、既存の分光型二次元輝度計(いわゆる分光測定器)を用いて、発光波長を計測する。この分光測定器は、発光体の発する波長スペクトルを測定し、発光する光の波長についての平均値や中央値、最頻値、代表値などを出力することができる。
続いて、上記分光観察したサンプリング対象部位が第1観察部2Aで観察できる位置へ移動し(ステップs10)、第1観察部2Aによる観察を行い(ステップs11)、第1観察輝度値を出力する(ステップs12)。さらに、この分光観察したサンプリング対象部位が第2観察部2Bで観察できる位置へ移動し(ステップs20)、第2観察部2Bによる観察を行い(ステップs21)、第2観察輝度値を出力する(ステップs22)。
続いて、第1観察輝度値と第2観察輝度値とから、観察輝度比率(X)を算出する(ステップs31)。
全てのサンプリング対象部位S1〜S45について、全ての観察が終了したかどうかを判断し(ステップs32)、全ての観察が終了していなければ、上記ステップs1〜s32を繰り返し、全ての観察が終了していれば、波長推定関数fを算出する(ステップs41)。
下記に、波長推定関数fの算出手順の一例を示す。
まず、上述のフロー(ステップs1〜s32)に基づいて、サンプリング対象部位S1〜S45について、分光測定器で特定された発光波長を測定するとともに、第1観察部2Aでの観察により取得した第1観察輝度値と、第2観察部2Bでの観察により取得した第2観察輝度値とから、観察輝度比率(X)を算出する。
次に、サンプリング対象部位S1〜S45について、発光波長と観察輝度比率(X)とを対応させてデータテーブルに記録する。そして、データテーブルに記録されたデータに基づいて、横軸を観察輝度比率、縦軸を発光波長とし、サンプリング対象部位S1〜S45についてのデータをプロットする。
図4は、本発明を具現化する形態で得られた観察輝度比率の波長特性の一例を示す図であり、第1観察輝度値と第2観察輝度値との比率である観察輝度比率(X)と、分光測定器で特定された発光波長とを相関させてプロットした分布図である。
次に、波長推定関数fの基本関数を規定する。基本関数としては、線形関数、多項式関数、指数関数、対数関数、累乗関数などを適用することができ、これら規定した基本関数がサンプリング対象部位S1〜S45により近似するように、最小二乗法などを用いて基本関数の係数を決定する。
本例においては、第1観察輝度値と第2観察輝度値との観察輝度比率(X)から、推定波長(Y)を算出するための波長推定関数fは、
Y=10・log(100X)+400
で表すことができる。
以上が波長推定関数fの算出手順であり、上述の様にして算出した波長推定関数fは、LEDチップの検査装置1の波長推定関数登録部5に登録しておく。
<未知の部位に対する波長推定フロー>
以下に、本発明に係る発光体の発光波長推定方法について説明する。
図5は、本発明を具現化する形態の一例を示すフロー図であり、発光波長が未知の部位に対する波長推定フローが示されている。なお、上記手順に基づいて算出した波長推定関数fは、予め登録してある。
先ず、LEDチップCの観察対象部位が第1観察部2Aで観察できる位置へ、ウエハーWを移動させる(ステップs100)。そして、LEDチップCの観察対象部位を第1観察部2Aにて観察し(ステップs111)、第1観察輝度値を出力する(ステップs112)。さらに、この観察対象部位が第2観察部2Bで観察できる位置へ、ウエハーWを移動させ(ステップs120)、第2観察部2Bによる観察を行い(ステップs121)、第2観察輝度値を出力する(ステップs122)。
続いて、第1観察輝度値と第2観察輝度値とから、観察輝度比率(X)を算出する(ステップs131)。
続いて、予め登録しておいた波長推定関数fと、この観察輝度比率(X)とに基づいて、観察対象部位の推定波長(Y)を算出する(ステップs141)。
全ての観察対象部位について、全ての観察が終了したかどうかを判断し(ステップs142)、全ての観察が終了していなければ、上記ステップs100〜s142を繰り返し、全ての観察が終了していれば、次のウエハーWと交換する。
このようにして、未知の部位に対して発光体から発せられる光の推定波長(Y)を算出することができる。つまり、発光体の発光波長を推定することができる。
図6は、本発明を具現化する形態で得られた波長推定値と実測値との相関図である。つまり、発光波長が未知の部位について、本発明を適用させて波長推定した結果(波長推定値)と、実際の分光測定器で測定した波長(実測値)との相関関係を対比させた図である。この図をみれば、本発明を適用させて算出した推定波長(Y)が、実測値と極めて高い相関関係にあり、波長推定が正しいと言える。なお、このときの相関係数は、0.99であった。
<波長推定関数の算出の類型>
本発明の実施において、サンプリングに基づく波長推定関数fの算出については、以下の類型が例示でき、必要に応じて適宜採用すれば良い。
1)同一ウエハーついては毎回行う(つまり、観察するウエハー毎に算出)。
2)同一ロットのウエハーについては代表する1つのウエハーを選択して行う(つまり、ロット毎に算出)。
3)同一品種のウエハーについては代表する1つのウエハーを選択して行う(つまり、品種毎に算出)。
4)同一品種のウエハーについて、基本構成を同じにする他の装置で算出された波長推定関数fを使用する(つまり、他機種と共有)。
<別の形態>
第1観察部2Aと第2観察部2Bとが、LEDチップCの特定部位について、同時に観察できる形態としておき、1度に観察できる形態とすることが望ましい。
つまり、第1観察ステップと、第2観察ステップが同時に行われる形態である。
具体的には、図7で示したステップs100〜s132を、図7に示す様なフローに基づいて、同じ位置で未知の波長で発光する部位について観察を行い、輝度値算出を並列的に行う形態である。
このような形態で観察することで、観察対象物が複数ある場合に、別々の場所で観察する形態と比較して、次の観察位置に移動するための移動回数を減らすことができる。
さらに、上記の形態は、波長特定関数fを算出するために第1観察部2Aと第2観察部2Bとで観察する際にも、適用することができる。つまり、図2で示したステップs10〜s22を、図8に示す様になフローに基づいて、同じ位置でサンプリングのための観察を行い、輝度値算出を並列的に行う形態である。
このような形態で観察することで、サンプリング対象物が複数ある場合に、別々の場所で観察する形態と比較して、次のサンプリング位置に移動するための移動回数を減らすことができるので、波長推定関数fが算出されていない未知の発光体に対して、迅速に対処することができる。
<別の形態>
上述した本発明を適用するにあたり、第1観察部2Aと第2観察部2Bとは、一度に観察できる視野サイズが同じでなくても良く、適宜視野サイズを調整する処理などを行うことにより、両画像の視野サイズを揃えてから比較処理を行うことができる。
しかし、観察対象となるLEDチップCが1枚のウエハーW上に複数配置されていれば、第1観察部2Aと、第2観察部2Bとは、波長推定対象となるLEDチップCを一度に観察できる視野サイズが同じに設定されている形態とすることが好ましい。そうすることにより、当該両画像の視野サイズを調整する処理にかかる時間を短縮したい場合に好適である。
図9は、本発明を具現化する形態の別の一例を示す正面図であり、上述とは別の形態のLEDチップの検査装置1bが示されている。
具体的には、LEDチップの検査装置1bは、LEDチップCを観察するための対物レンズ(図示せず)が取り付けられた鏡筒33と、ハーフミラーや、ビームスプリッタ等と呼ばれる光学素子からなる分岐手段34と、励起光照明部7bを備えて構成されている。励起光照明部7bからLEDチップCに向けて、励起光(例えば、波長365nmの紫外光)71bを照射する。そうすると、LEDチップCが蛍光発光し、LEDチップCから放出される光の一部73が、鏡筒33へ向けて放出される。そして、LEDチップCから放出される光の一部73は、分岐手段34で分岐され、それぞれ分岐した光25a,25bは、第1撮像部2Aと第2撮像部2Bとで観察するように構成されている。このとき、分岐手段34から第1観察部31,第2観察部32までの光路長は同じにしておく。さらに、それらの間にレンズ等が配置されていれば、観察倍率も同じになるようにしておく。
また、上述のLEDチップの検査装置と同様に、第1撮像部2Aは、撮像カメラ21とロングパスフィルタ23を備えており、分岐手段34で分岐された光25aのうち、440nm以上の波長の光29aを観察できるように構成されている。また、第2撮像部2Bは、撮像カメラ26とショートパスフィルタ28を備えており、分岐手段34で分岐された光25bのうち、450nm以下の波長の光29bを観察できるように構成されている。
LEDチップの検査装置1bに示す様な構成の装置を用いて検査対象となるLEDチップCを検査すれば、第1観察部2Aと第2観察部2Bで同時に観察することができるだけでなく、一度に観察する視野サイズも同じであり、両画像のマッチングのための変換処理などに要する時間を短縮できる。そのため、より迅速な観察・検査ができるようになるため、より好ましい。
<別の形態>
上述の説明では、観察対象物として、フォトルミネッセンス特性を有するLEDチップを例示した。LEDチップの製造工程中において、従来の検査方法では迅速に検査を行うことが出来なかったが、本発明を適用すれば、迅速に発光波長を推定することができる。
また、本発明は、上述のLEDチップの発光波長の推定に限らず、蛍光灯,プラズマディスプレの背面板など、他の蛍光発光体の発光波長の推定に適用することができる。
さらに本発明は、蛍光発光体に限らず、LED照明や有機ELなどの発光体など(つまり、狭義の発光体)や、白色バックライトと組合せ配置された液晶用カラーフィルタなど(つまり、広義の発光体)の発光波長の推定にも適用することができる。なお、この場合は、上述した励起光照明部7を備えない構成で本発明を具現化できる。
なお、上述では、第1の波長と第2の波長とのオーバーラップ幅が10nmの場合を例示した。これは、第1の波長と第2の波長とがオーバーラップしていれば、測定範囲が広くなるため、半値幅が20nm程度のLEDチップの蛍光検査などに好適となるからである。
しかし、本発明の適用に当たり、第1の波長と第2の波長とは、上記範囲に限定されず、検査対象の発光波長の実体に応じて適宜設定すれば良い。つまり、第1の波長と第2の波長とのオーバーラップがより多くなるように設定することで、半値幅の広い発光体に対して波長推定を好適に行うことができる。一方、第1の波長と第2の波長とのオーバーラップがより少なくなるように設定することで、より半値幅の狭い発光体に対して波長推定を好適に行うことができる。
さらに、第1の波長と第2の波長とが同じ波長となるように設定しても良い。このような構成であれば、発光体の発光波長が基準波長付近でばらつきがあっても、正確に波長推定ができるようになる。
1 LEDチップ検査装置
2A 第1観察部
21 撮像カメラ
22 レンズ
23 ロングパスフィルタ
2B 第2観察部
26 撮像カメラ
27 レンズ
28 ショートパスフィルタ
25a 分岐した光
25b 分岐した光
29a ロングパスフィルタを通過した光
29b ロングパスフィルタを通過した光
3A 第1観察輝度値出力部
3B 第2観察輝度値出力部
4 観察輝度比率出力部
5 波長推定関数登録部
6 発光波長推定部
7 励起光照明部
71 励起光
72a LEDチップCから放出される光の一部
72b LEDチップCから放出される光の一部
73 LEDチップCから放出される光の一部
s2 分光観察ステップ
s3 波長特定ステップ
s11 第1観察ステップ(波長特定部位)
s12 第1観察輝度出力ステップ(波長特定部位)
s21 第2観察ステップ(波長特定部位)
s22 第2観察輝度出力ステップ(波長特定部位)
s31 観察輝度比率出力ステップ(波長特定部位)
s41 波長推定関数算出ステップ
s111 第1観察ステップ(未知波長部位)
s112 第1観察輝度出力ステップ(未知波長部位)
s121 第2観察ステップ(未知波長部位)
s122 第2観察輝度出力ステップ(未知波長部位)
s131 観察輝度比率出力ステップ(未知波長部位)
s141 発光波長推定ステップ
f 波長推定関数
C LEDチップ(発光体)
S 載置台
W ウエハー
X 観察輝度比率
Y 推定波長

Claims (7)

  1. 発光体から発せられる光のうち、正常発光の判定基準となる第1の波長よりも長い波長の光を透過させて観察する第1観察ステップと、
    前記蛍光発光した光のうち、正常発光の判定基準となる第2の波長よりも短い波長の光を透過させて観察する第2観察ステップとを有し、
    前記第1の波長は、前記第2の波長以下に設定されており、
    前記発光体の特定部位から発せられる光のうち、第1観察ステップで観察された当該特定部位の輝度を第1観察輝度値として出力する、第1観察輝度値出力ステップと、
    前記発光体の特定部位から発せられる光のうち、第2観察ステップで観察された当該特定部位の輝度を第2観察輝度値として出力する、第2観察輝度値出力ステップと、
    前記第1観察輝度値と前記第2観察輝度値との比率を観察輝度比率として出力する、観察輝度比率出力ステップを有し、
    予め登録しておいた波長推定関数と、前記観察輝度比率とに基づいて、前記発光体から発せられる光の推定波長を算出する、発光波長推定ステップを有する、
    発光体の発光波長推定方法。
  2. 前記波長推定関数が、
    予め既存の発光体の特定部位から発せられる光の波長を特定する発光波長特定ステップと、当該既存の発光体の特定部位における前記観察輝度比率に基づいて算出されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載の発光体の発光波長推定方法。
  3. 前記蛍光観察ステップでは、前記蛍光発光した光の光束を分岐させ、
    前記第1観察ステップと前記第2観察ステップとが、前記検査対象となる蛍光発光体を同時に観察することを特徴とする、
    請求項1又は請求項2に記載の発光体の発光波長推定方法。
  4. 前記観察対象となる発光体は、1枚の基板上に複数配置されており、
    前記蛍光観察ステップでは、検査対象となる複数の発光体を一度に観察できる視野サイズが同じに設定されている
    ことを特徴とする、請求項3に記載の発光体の発光波長推定方法。
  5. 前記観察対象となる発光体がフォトルミネッセンス特性を有する蛍光発光体であり、
    前記蛍光発光体に向けて励起光を照射するための励起光照射ステップをさらに有し、
    前記第1観察ステップ及び前記第2観察ステップでは、前記蛍光発光体から発せられる蛍光成分の光を観察することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の発光体の発光波長推定方法。
  6. 前記観察対象となる蛍光発光体が、フォトルミネッセンス特性を有するLEDチップであることを特徴とする、請求項5に記載の発光体の発光波長推定方法。
  7. 発光体から発せられる光のうち、正常発光の判定基準となる第1の波長よりも長い波長の光を透過させて観察する第1観察部と、
    前記蛍光発光した光のうち、正常発光の判定基準となる第2の波長よりも短い波長の光を透過させて観察する第2観察部とを備え、
    前記第1の波長は、前記第2の波長以下に設定されており、
    前記発光体の特定部位から発せられる光のうち、第1観察部で観察された当該特定部位の輝度を第1観察輝度値として出力する、第1観察輝度値出力部と、
    前記発光体の特定部位から発せられる光のうち、第2観察ステップで観察された当該特定部位の輝度を第2観察輝度値として出力する、第2観察輝度値出力部と、
    前記第1観察輝度値と前記第2観察輝度値との比率を観察輝度比率として出力する、観察輝度比率出力部を備え、
    予め算出しておいた波長推定関数を登録する波長推定関数を登録部と、
    前記波長推定関数と前記観察輝度比率に基づいて前記発光体から発せられる光の推定波長を算出する発光波長推定部を備えた、
    発光体の発光波長推定装置。
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