JP2015019353A - 補聴器の外部入力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】補聴器と、音声信号を補聴器に送信するよう構成された外部入力装置とを備えた補聴器システムを提供する。
【解決手段】補聴器回路40は、前方マイクロホン42と任意に後方マイクロホン44とを備え、周囲からの音響音信号を、マイクロホン42、44から出力される対応するマイクロホン音声信号46、48に変換する。マイクロホン音声信号46、48は、それぞれのA/D変換器でデジタル化され、信号処理装置50で、任意に前置フィルタによる処理が行われ、指向性を持つ音声信号および全指向性の音声信号が選択的に形成されるように、選択的に合成される。処理装置50はさらに、聴力低下補償出力信号52を生成するように構成されており、聴力低下補償出力信号52は、補聴器システム10のユーザの鼓膜に向けて伝送するための音響音に変換するためにレシーバ54へ入力される。
【選択図】図3
【解決手段】補聴器回路40は、前方マイクロホン42と任意に後方マイクロホン44とを備え、周囲からの音響音信号を、マイクロホン42、44から出力される対応するマイクロホン音声信号46、48に変換する。マイクロホン音声信号46、48は、それぞれのA/D変換器でデジタル化され、信号処理装置50で、任意に前置フィルタによる処理が行われ、指向性を持つ音声信号および全指向性の音声信号が選択的に形成されるように、選択的に合成される。処理装置50はさらに、聴力低下補償出力信号52を生成するように構成されており、聴力低下補償出力信号52は、補聴器システム10のユーザの鼓膜に向けて伝送するための音響音に変換するためにレシーバ54へ入力される。
【選択図】図3
Description
補聴器と、音声信号を補聴器に送信するよう構成された外部入力装置とを備えた新規な補聴器システムを提供する。
聴力の不自由な人々は、以下の少なくとも2つの異なる問題を経験する場合が多い。
1)聴覚閾値レベルの増大である聴力の低下と、
2)聴力正常者との比較において騒音下での語音を理解する能力の低下。
1)聴覚閾値レベルの増大である聴力の低下と、
2)聴力正常者との比較において騒音下での語音を理解する能力の低下。
聴力が不自由な多くの患者にとって、増幅によって入力音声の聞こえ具合が回復される場合でも、聴力正常者と比べると、騒音下での語音の理解度の検査におけるパフォーマンスは悪い。語音聴取閾値(SRT)は、語音を理解する能力の低下に関してのパフォーマンス尺度であり、騒音下での聴取検査において50パーセント正しく単語を認識するのに要する、提示された信号における信号対雑音比として定義される。
聴力の低下を補うために、今日のデジタル補聴器は、一般にマルチチャンネルの増幅および圧縮信号処理を用いて、聴力の不自由な人の音声の聞こえ具合を回復する。このように、これまで聴き取れなかった語音の手がかりを聴き取れるようにすることで、患者の聴力機能を改善する。
しかし、多数の話者がいる環境での語音を含む、騒音下での語音を理解する能力の低下は、多くの補聴器のユーザにとって依然重要な問題である。
特定の話者から発せられる語音の信号対雑音比を大きくするために補聴器のユーザが利用可能な手段のひとつは、対象の話者に、スパーズマイクロホンとよく呼ばれるマイクロホンを装着することであり、このマイクロホンは、話者に近いため高い信号対雑音比で対象の話者の語音を拾う。スパーズマイクロホンは、高い信号対雑音比で語音を対応する音声信号に変換して、信号を好ましくはワイヤレスで補聴器に送信して、聴力の低下を補う。このように、語音の信号が、対象のユーザのSRTよりもはるかに高い信号対雑音比でユーザに与えられる。
例えば、教会、講堂、劇場、映画館などの公共の場で大勢の人に向けて話す話者など、補聴器ユーザが聴きたい話者からの語音の信号対雑音比や、鉄道の駅、空港、ショッピングモールなどにある場内放送設備を通しての語音の信号対雑音比を大きくする他の方法は、テレコイルを用いて、例えば、電話、(ネックループ付の)FMシステム、および(「ヒアリングループ」とも呼ばれる)誘導ループシステムによって生成される変化する磁界として送信される音声信号を拾うことである。このようにして、音声が補聴器ユーザのSRTよりはるかに高い信号対雑音比で補聴器に伝送されうる。
テレコイルは、磁界、例えばレシーバなどの補聴器内の他の部品からもともと発生している磁界を含む、に対して非常に高い感度を有する。そのため、テレコイルを補聴器内に適切に配置することは、その結果として生じる、テレコイルが所望の磁界を受信できるかどうかのパフォーマンスに重要な意味を持つ。
設計の容易さとコストの削減のためにテレコイルを備えない補聴器が多く製造されている。代わりに、テレコイルは、外部入力装置に備えられてもよい。外部入力装置は、テレコイルが受信した信号を補聴器に送信するように構成されている。
外部入力装置は、そのハウジングが2つ以上の異なる姿勢とされた状態で用いられることがある。例えば、この装置のユーザは、衣服にまたは首のまわりに取り付けた装置を、ハウジングの第1の姿勢で、例えば垂直姿勢で装着することがある。または、ユーザは、テーブルの上に外部入力装置をハウジングの第2の姿勢、例えば、水平姿勢で置くことがある。
このように、外部入力装置は、少なくとも2つのテレコイルを備える必要があり、これらのテレコイルは、ハウジングの姿勢に関連して異なる姿勢で配置される必要がある。これにより、この少なくとも2つのテレコイルの一方は、装置がハウジングの第1の姿勢、例えば、垂直姿勢で用いられるときに最大受信感度を示す姿勢で配置され、この少なくとも2つのテレコイルの他方は、装置がハウジングの第2の姿勢、例えば、水平姿勢で用いられるときに最大受信感度を示す姿勢で配置される。
望ましくは、この少なくとも2つのテレコイルのうち適切なものが自動的に選択されて、信号が補聴器の入力部に送信されてもよい。
このため、次の補聴器システムを提供する。すなわち、この補聴器システムは、ハウジングを有する外部入力装置に接続される入力部を有する補聴器であって、ハウジングが、ハウジング内に異なる姿勢で収容される少なくとも2つのテレコイルと、ハウジングの姿勢を感知するよう構成された姿勢センサと、を収容する補聴器と、
感知された姿勢に応じて、少なくとも2つのテレコイルのうちの1つの、補聴器の入力部への接続を制御するよう構成されたセレクタと、を備える。
感知された姿勢に応じて、少なくとも2つのテレコイルのうちの1つの、補聴器の入力部への接続を制御するよう構成されたセレクタと、を備える。
同様に、磁界として送信される信号を受信する方法を提供する。すなわち、この方法は、
磁界を受信するための、異なる姿勢の少なくとも2つのテレコイルを装置内に収容するステップと、
装置の姿勢を感知するよう構成された姿勢センサを収容するステップと、
感知された装置の姿勢に応じて、磁界によって誘導される装置の出力を供給するためにテレコイルのうちの1つを選択するステップと、を備える。
磁界を受信するための、異なる姿勢の少なくとも2つのテレコイルを装置内に収容するステップと、
装置の姿勢を感知するよう構成された姿勢センサを収容するステップと、
感知された装置の姿勢に応じて、磁界によって誘導される装置の出力を供給するためにテレコイルのうちの1つを選択するステップと、を備える。
姿勢センサは、加速度計、ジャイロスコープ、ロールボールスイッチ等であってもよい。
例えば、外部入力装置が、ハウジングが垂直姿勢とされた状態で、例えば補聴器システムのユーザなどの人に装着される場合、少なくとも2つのテレコイルのうちの第1のテレコイルが選択されてもよい。この第1のテレコイルは、ハウジングが垂直姿勢とされたときに、ヒアリングループの磁界に対して最大受信感度を示す姿勢で配置されており、この第1のテレコイルが選択されて、補聴器に入力信号が供給されてもよい。第1のテレコイルは、ハウジングの両方の垂直姿勢、すなわち、第1の垂直姿勢と、ハウジングを180°ひっくり返した第2の垂直姿勢の両方で選択されてもよい。
さらに、補聴器システムのユーザは、外部入力装置を、ユーザの前方のテーブルなどのユーザに近接した水平面に、ハウジングを水平姿勢とした状態で配置することを選んでもよい。水平姿勢では、少なくとも2つのテレコイルのうちの第2のテレコイルが選択されてもよい。この第2のテレコイルは、ハウジングが水平姿勢とされたときに、ヒアリングループの磁界に対して最大受信感度を示す姿勢で配置されており、この第2のテレコイルが選択されて、補聴器に入力信号が供給されてもよい。第2のテレコイルは、ハウジングの両方の水平姿勢、すなわち、第1の水平姿勢と、ハウジングを180°ひっくり返した第2の水平姿勢の両方で選択されてもよい。
外部入力装置は、少なくとも1つのマイクロホン、例えば、1つの全指向性マイクロホンをさらに備え、ユーザが聴きたい人(話者)が、外部入力装置を、例えば、話者の衣服に、一般的には話者の口から10cmから20cmの距離をおいてクリップ留めすることによって装着するとき、高い信号対雑音比で語音信号が供給されてもよい。外部装置のこの少なくとも1つのマイクロホンは、話者の口に近いために高い信号対雑音比で話者からの語音を受信することになる。これにより、少なくとも1つのマイクロホンを有する外部入力装置が、ハウジングが第1の垂直姿勢とされた状態で装着されると、この少なくとも1つのマイクロホンが選択されて入力信号が補聴器に供給される。そして、外部入力装置が、反対の第2の垂直姿勢で、すなわち、第1の垂直姿勢に対して180°ひっくり返された状態で装着されると、第1のテレコイル、すなわち、ハウジングが垂直姿勢とされたときにヒアリングループの磁界に対して最大受信感度を示す第1のテレコイルが選択されて、入力信号が補聴器に供給されてもよい。
外部入力装置は、少なくとも2つの離間したマイクロホン、例えば、2つの離間した全指向性マイクロホンと、この少なくとも2つの離間したマイクロホンのマイクロホン出力信号を、指向性マイクロホン信号、例えば、補聴器の技術において周知である、カージオイド型の指向性特性を有する指向性マイクロホン信号、に合成するビームフォーマと、をさらに備えていてもよい。
好ましくは、この少なくとも2つのマイクロホンは、外部入力装置が第1の垂直姿勢で装着され、それにより、ハウジングが第1の垂直姿勢で話者に装着されると外部入力装置が話者の口の方向に向くように装着されたときに、合成されたマイクロホン出力信号が、垂直上向き方向に最大受信感度を有する指向性パターンを形成するように、配置される。その結果、最大感度方向が上向きである外部入力装置が、ハウジングが第1の垂直姿勢とされた状態で装着されると、指向性マイクロホン信号が補聴器への入力として選択されうる。外部入力装置が、例えば、ハウジングが、反対の第2の垂直姿勢で、すなわち、第1の垂直姿勢に対して180°ひっくり返された状態でユーザに装着されると、ハウジングが垂直姿勢とされたときにヒアリングループの磁界に対して最大受信感度を示す姿勢に配置されている、少なくとも2つのテレコイルのうちの第1のテレコイルが選択されて、補聴器に入力信号が供給されてもよい。
ミーティングでは、ユーザが外部入力装置を、ハウジングが第1の水平姿勢とされた状態でミーティングテーブルの上に置くことで、少なくとも1つのマイクロホンが選択されて、入力信号が補聴器に供給されてもよく、好ましくは、ミーティングのすべての参加者からの語音を等しく受信する全指向性特性で、入力信号が補聴器に供給されてもよい。外部入力装置が、ハウジングが、反対の第2の水平姿勢で、例えば、第1の水平姿勢に対して180°ひっくり返された状態で配置される状況では、ハウジングが水平姿勢とされたときに垂直な磁界に対して最大受信感度を示す姿勢に配置されている、少なくとも2つのテレコイルのうちの第2のテレコイルが選択されて、出力信号が補聴器の入力部に送信されてもよい。
以下において、新規な補聴器の好ましい実施形態が図面を参照してより詳細に説明される。
新規な外部入力装置の一例を示す斜視図である。
ミーティングでの新規な外部入力装置の使用法を概略的に説明する図である。
新規な補聴器システムの一例を示す概略ブロック図である。
新規な方法と補聴器システムを、添付の図面を参照して、以下にさらに詳しく説明する。添付の図面には新規な方法と補聴器システムの種々の例が示されている。しかし、添付の請求項による新規な方法と補聴器システムは、異なる形態で具体化されてもよく、ここで説明する例に制限されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの例は、この開示を十分かつ完全なものにして、添付の請求の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。
なお、添付の図面は概略的なものであり、明確にするために簡略化されており、新規な方法と補聴器システムとを理解するために重要である細部のみを示しており、他の細部は省略した。
全体を通して、同じ参照符号は同じ要素を指す。このため、同じ要素を、各図面の説明に対して詳細には述べない。
図1は、新規な補聴器システムの外部入力装置12の斜視図であり、装置12の前方かつやや上方の位置から見た図を示す。
図示された外部入力装置12は、ライターと同じくらいの大きさのハウジング14を有する。ハウジング14は、上面16と、上面16の反対側の底面(不可視)と、前面18と、前面18の反対側の後面20と、左面22と、左面22の反対側の右面24とを有する。
外部入力装置12は、新規な補聴器システムのユーザが、より良く語音を理解できるように、またはその他の音声信号を聴くことができるようにするためのものである。装置12は、装置12のハウジング14内に収容されたマイクロホン(不可視)またはテレコイル(不可視)からの信号、あるいは他のオーディオ装置からの信号をワイヤレス補聴器に送信するよう構成されている。外部入力装置12は、外部入力装置12の充電式バッテリ(不可視)を充電するためのミニUSBコネクタ26を有する。さらに、外部入力装置12は、ハウジング14の上面16に配置されたマイクロホン入力ポート28と、メディアプレーヤ、テレビ会議システム、ラジオ、テレビ、電話などのオーディオ装置に接続して、出力音声信号を補聴器にストリーミングするためのミニジャックコネクタ30とを有する。
オン/オフスイッチ32がハウジング14の左面22に配置され、音量制御部34がハウジング14の右面24に配置される。ペアリングボタン36がハウジング14の上面16に備えられ、これにより、ユーザは外部入力装置12と補聴器(不図示)とをペアリングすることができる。
外部入力装置12は、ハウジング14の底面にクリップ(不可視)も有しており、装置12をユーザまたは話者の衣服に取り付けることができ、好ましくは、垂直姿勢で、すなわち、ハウジング14が、上面16、左面22、および右面24が実質的に垂直姿勢であると同時に前面18と後面20は実質的に水平姿勢であるように、ユーザまたは話者の衣服に取り付けられる。
図示された外部入力装置12は、ハウジング14内に2つのテレコイルを収容する。2つのテレコイルの一方は、外部入力装置12が水平姿勢で配置されるとき、すなわち、上面16が実質的に水平姿勢であるときに、誘導ループシステム、すなわち、いわゆる「ヒアリングループ」が出す磁界に対して最大受信感度を示す姿勢にある。2つのテレコイルの他方は、外部入力装置12が前面18と後面20が実質的に水平姿勢である垂直姿勢にあるときに、誘導ループシステムが出す磁界に対して最大受信感度を示す姿勢にある。
ハウジング14内に収容された、重力を感知する3軸MEMS加速度計の形態での、図示された外部入力装置12内の姿勢センサは、ハウジングの姿勢を感知するよう構成されており、特に外部入力装置12が実質的に水平姿勢および実質的に垂直姿勢にある場合、すなわち、3軸加速度計の2軸が、ハウジングがそれぞれ水平姿勢および垂直姿勢にある場合に、重力方向と一致する場合を感知するように構成されている。
外部入力装置12は、入力ポート28を持つ2つの離間した全指向性マイクロホンと、この少なくとも2つの離間したマイクロホンの全指向性マイクロホン出力信号を、最大感度方向が後面20への方向となり、それにより、後面20が上方を向いた垂直姿勢にある外部入力装置を装着した話者の口への方向となる指向性を有する信号に合成するよう構成されたビームフォーマとを有する。
ハウジング14内に収容されたセレクタは、3軸加速度計のセンサ信号に応じて、テレコイルとマイクロホンの出力信号の、補聴器の入力部へのワイヤレス接続を制御するよう構成されている。図示された外部入力装置12において、セレクタは、外部入力装置12の4つの異なる姿勢における適切な出力信号を選択するよう構成されている。4つの異なる姿勢とは、すなわち、1)マイクロホン入力ポート28を有する上面16が実質的に水平で上を向いた第1の水平姿勢、2)上面16が実質的に水平で下を向いた第2の水平姿勢、3)上面16、右面24、および左面22が実質的に垂直で、水平な後面20が上を向いた第1の垂直姿勢、と4)上面16、右面24、および左面22が実質的に垂直で、水平な前面18が上を向いた第2の垂直姿勢である。
第1の水平姿勢では、セレクタは、全指向性特性を持つマイクロホン音声信号の、補聴器の入力部への接続を制御する。
第2の水平姿勢では、セレクタは、ヒアリングループからの磁界に対して最大受信感度を示す姿勢に配置されているテレコイルの出力の、補聴器の入力部への接続を制御する。
第1の垂直姿勢では、セレクタは、指向性特性を有するビームフォーマの出力の、補聴器の入力部への接続を制御する。
第2の垂直姿勢では、セレクタは、ヒアリングループからの磁界に対して最大受信感度を示す姿勢に配置されているテレコイルの出力の、補聴器の入力部への接続を制御する。
図2は、この新規な補聴器システムのユーザがミーティングに参加して、マイクロホン入力ポートが上を向いた第1の水平姿勢でミーティングテーブルの上に外部入力装置12を置いた、ユーザの状況を示す。この姿勢では、全指向性特性を有するマイクロホン音声信号が、ミーティングの参加者のひとりが装着する補聴器(不図示)の入力部に接続される。全指向性特性を有することにより、ミーティングの参加者全員からの語音を等しく良好に受信することが保証される。
他の状況では、補聴器システムのユーザは、ヒアリングループを備えた部屋にいてもよく、このユーザは、外部入力装置を、第2の水平姿勢で、すなわち図2に示す第1の姿勢に対してひっくり返された姿勢で、すなわち上面16を下に向けて、自分の前方の水平面上に置いてもよく、それによって、この部屋の磁界に対して最大受信感度を示す姿勢に配置されたテレコイルが補聴器の入力部に接続される。あるいは、補聴器システムのユーザは、第2の垂直姿勢で、水平な前面18を上に向けてユーザの衣服に外部入力装置12をつけてもよく、それによって、この部屋の磁界に対して最大受信感度を示す姿勢に配置されたテレコイルが補聴器の入力部に接続される。
さらに他の状況では、ユーザが例えば展示会でのガイドなどの特定の話者の話を聴きたい場合には、ユーザは、最大感度方向が話者の口に向かう方向となるように、外部入力装置12を第1の垂直姿勢で水平な後面20を上に向けてガイドの衣服に付けて、指向性マイクロホン出力信号が、補聴器の入力部に接続されてもよい。
図3は、新規な補聴器システム10の回路の一例を概略的に示す。新規な補聴器システム10は、補聴器40と外部入力装置12とを有する。補聴器40は、周知のタイプ、すなわち、BTE(耳かけ型補聴器)、ITE(耳あな型補聴器)、ITC(カナル型補聴器)、CIC(CIC型補聴器)などの、外耳道挿入タイプ、部分的に外耳道に挿入するタイプ、耳の後ろに装着するタイプ、あるいは耳甲介に装着するタイプなど任意の適切な機械的な設計のものでよい。
図示された補聴器回路40は、前方マイクロホン42と任意に後方マイクロホン44とを備え、周囲からの音響音信号を、マイクロホン42、44から出力される対応するマイクロホン音声信号46、48に変換する。マイクロホン音声信号46、48は、それぞれのA/D変換器(不図示)でデジタル化される。このデジタル化では、マイクロホン音声信号46、48は、デジタルマイクロホン音声信号46、48にそれぞれ変換され、このデジタルマイクロホン音声信号46、48は、信号処理装置50で、任意に前置フィルタによる処理が行われ(前置フィルタは不図示)、補聴器の技術では周知である、指向性を持つ音声信号および全指向性の音声信号が選択的に形成されるように、選択的に合成される。処理装置50はさらに、聴力低下補償出力信号52を生成するように構成されており、聴力低下補償出力信号52は、補聴器システム10のユーザの鼓膜(不図示)に向けて伝送するための音響音に変換するためにレシーバ54へ入力される。
図示された補聴器40はさらに、外部入力装置12からストリームされるデジタル音声を受信するよう構成されている。外部入力装置12は、補聴器40に、ワイヤレスでデジタル音声を送信する。補聴器40は、無線レシーバ58に接続されたアンテナ56によってワイヤレスデジタル音声を受信する。無線レシーバ58は、受信した無線信号から、デジタル音声を含む、デジタルデータを取り出す。デジタル音声は、複数のソースからの音声を含んでいてもよい。音声の各ソースに対して1つの入力信号となるように、デジタル音声は、処理装置50に対して複数の入力信号を形成してもよい。音声のソースは、処理装置50内でマイクロホン音声信号46、48と混合されて、ユーザは1つ以上の音声ソースと周囲からの音を同時に聴くことができる。
図示された外部入力装置12は、ハウジング14内に2つのテレコイル60、62を収容する。そのうちの一方のテレコイル62は、外部入力装置12が水平姿勢にある場合、すなわち、上面16が実質的に水平である場合、誘導ループシステム、すなわち、いわゆる「ヒアリングループ」が出す磁界に対して最大受信感度を示す姿勢にあり、他方のテレコイル60は、外部入力装置12が垂直姿勢にある場合、すなわち、上面16、右面24、および左面22が実質的に垂直である場合、誘導ループシステムが出す磁界に対して最大受信感度を示す姿勢にある。
ハウジング14に収容された、重力を感知する3軸加速度計の形態での、図示された外部入力装置12内の姿勢センサ64は、ハウジングの姿勢を感知するように構成されている。特に、姿勢センサ64は、外部入力装置12が実質的に水平姿勢および実質的に垂直姿勢にある場合を、すなわち、3軸加速度計が3つの直交する方向の加速度を測定し、これら直交する方向のうちの2方向、以下でX軸とY軸と称する、が、ハウジングが垂直(X軸)姿勢および水平(Y軸)姿勢にそれぞれある場合に、重力方向と一致する場合を感知するよう構成されている。垂直姿勢にあるハウジング14では、X軸加速度計は、重力gのプラスまたはマイナスの加速度を測定し、Y軸およびZ軸加速度計は加速度ゼロを測定する。同様に、水平姿勢にあるハウジング14では、Y軸加速度計は重力gのプラスまたはマイナスの加速度を測定し、X軸およびZ軸加速度計は加速度ゼロを測定する。このようにして、第1および第2の水平姿勢ならびに第1および第2の垂直姿勢が容易に区別できる。ハウジングの姿勢は、場合によっては所定のヒステリシスを伴って、所定の閾値内で判別してもよい。例えば、ハウジング14の姿勢が水平から変更される場合、X軸が垂直線と30°未満の角度を成すと、セレクタは垂直に変更された姿勢に対応するであろう。同様に、ハウジング14の姿勢が垂直から変更される場合、Y軸が水平線と30°未満の角度を成すと、セレクタは、変更された姿勢に対応するであろう。
加速度の判定は、例えば、外部入力装置の装着者の体の動きによって起こるランダム変動を排除するために、平均化されてもよい。例えば、装置の速い動きによる高加速度の測定値は無視してもよい。
外部入力装置12は、入力ポート28を持つ2つの離間した全指向性マイクロホン66、68と、この少なくとも2つの離間したマイクロホン66、68の全指向性マイクロホン出力信号を、最大感度方向が後面20への方向となり、それにより、水平な後面20が上方に向いた垂直姿勢にある外部入力装置を装着した話者の口への方向となる指向性を有する信号に合成するよう構成されたビームフォーマ70とを有する。
ハウジング14内に収容されたセレクタ72は、3軸加速度計64のセンサ信号に応じて、テレコイル60、62とマイクロホン66、68の出力信号74、76、78、80から選択された1つを補聴器40の入力部56に接続するようにスイッチ82を制御するように構成されている。図示された外部入力装置12において、セレクタ72は、外部入力装置12の4つの異なる姿勢に応じて適切な出力信号を選択するよう構成されている。4つの異なる姿勢とは、すなわち、1)マイクロホン入力ポート28を有する上面16が実質的に水平で上を向いた第1の水平姿勢、2)上面16が実質的に水平で下を向いた第2の水平姿勢、3)右面24と左面22が実質的に垂直で、後面20が上を向いた第1の垂直姿勢、と4)右面24と左面22が実質的に垂直で、前面18が上を向いた第2の垂直姿勢である。
第1の水平姿勢では、セレクタはスイッチ82を制御し、全指向性特性を有するマイクロホン音声信号78を無線機84に接続して、アンテナ86を経由して補聴器40の入力部56に送信する。
第2の水平姿勢では、セレクタはスイッチ82を制御し、ヒアリングループからの磁界に対して最大受信感度を持つテレコイル62の出力を無線機84に接続して、アンテナ86を経由して補聴器40の入力部56に送信する。
第1の垂直姿勢では、セレクタはスイッチ82を制御し、指向性特性を有するマイクロホン音声信号80を無線機84に接続して、アンテナ86を経由して補聴器40の入力部56に送信する。
第2の垂直姿勢では、セレクタは、ヒアリングループからの磁界に対して最大受信感度を持つテレコイル60の出力の、無線機84への接続を制御して、アンテナ86を経由して補聴器40の入力部56に送信する。
Claims (10)
- ハウジングを有する外部入力装置に接続される入力部を有する補聴器であって、前記ハウジングが、前記ハウジング内に異なる姿勢で収容される少なくとも2つのテレコイルと、前記ハウジングの姿勢を感知するよう構成された姿勢センサと、を収容する補聴器と、
感知された姿勢に応じて、前記少なくとも2つのテレコイルのうちの1つの、前記補聴器の前記入力部への接続を制御するよう構成されたセレクタと、を備えた補聴器システム。 - 前記姿勢センサは、加速度計、ジャイロスコープ、およびロールボールスイッチからなる群から選ばれる、請求項1に記載の補聴器システム。
- 前記外部入力装置が少なくとも1つのマイクロホンをさらに備えた、請求項1または2に記載の補聴器システム。
- 前記外部入力装置が、
少なくとも2つの離間したマイクロホンと、
前記少なくとも2つの離間したマイクロホンのマイクロホン出力信号を指向性マイクロホン信号に合成するよう構成されたビームフォーマと、を備えた請求項3に記載の補聴器システム。 - 前記セレクタは、前記外部入力装置の前記ハウジングが第4の姿勢にあるとき、前記指向性マイクロホン信号の、前記補聴器の前記入力部への接続を制御するよう構成された、請求項4に記載の補聴器システム。
- 前記セレクタは、前記外部入力装置の前記ハウジングが第1の姿勢にあるとき、前記少なくとも2つのテレコイルのうちの第1のテレコイルの、前記補聴器の前記入力部への接続を制御するよう構成された、請求項1乃至5のいずれかに記載の補聴器システム。
- 前記セレクタは、前記外部入力装置が第2の姿勢にあるとき、前記少なくとも2つのテレコイルのうちの第2のテレコイルの、前記補聴器の前記入力部への接続を制御するよう構成された、請求項1乃至6のいずれかに記載の補聴器システム。
- 前記セレクタは、前記外部入力装置が第3の姿勢にあるとき、前記少なくとも1つのマイクロホンの出力信号の、前記補聴器の前記入力部への接続を制御するよう構成された、請求項3乃至7のいずれかに記載の補聴器システム。
- 磁界として送信される信号を受信する方法であって、
前記磁界を受信するための、異なる姿勢の複数のテレコイルを装置内に収容するステップと、
前記装置の姿勢を感知するよう構成された姿勢センサを収容するステップと、
感知された前記装置の姿勢に応じて、前記磁界によって誘導される前記装置の出力を供給するために前記テレコイルのうちの1つを選択するステップと、を備えた方法。 - 前記装置内に少なくとも1つのマイクロホンを収容するステップをさらに備え、
前記選択するステップは、感知された前記装置の姿勢に応じて、前記少なくとも1つのマイクロホンと前記複数のテレコイルのうちのいずれか1つを選択するステップを含む、請求項9に記載の方法。
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