JP2015105686A - 油圧作業機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】油圧アクチュエータの減速時の戻り油のエネルギーの回生と吸込み側でのキャビテーションの発生を簡素な構造で防止する油圧作業機械を提供する。【解決手段】油圧作業機械は、コントロールバルブ51から油圧アクチュエータ44への供給ラインと、油圧アクチュエータ44からコントロールバルブ51への戻りラインと、戻りラインとは別の背圧保持ライン58と、背圧保持ライン58に背圧を生じさせる背圧保持弁60と、ブレーキ弁62A,62Bと、アンチキャビテーション用ライン64A,64Bと、回生モータ68と、その上流側及び下流側の回生一次ライン70及び回生二次ライン72と、回生切換装置74A,74B,76,78と、を備える。回生二次ライン72は、回生モータ68から排出される作動油を背圧保持ライン58に導入する。【選択図】図1
Description
本発明は油圧ショベル等の油圧作業機械であってエネルギー回生機能を有するものに関する。
従来、油圧ショベル等の油圧作業機械において、当該作業機械に含まれる油圧アクチュエータが持つエネルギーを回生する機能を有するものが知られている。具体的に、特許文献1には、エンジンと、油圧アクチュエータと、前記エンジンに連結される回生モータと、を備えた作業機械であって、前記油圧アクチュエータから排出される油によって前記回生モータを回転させることにより前記エンジンをアシストするものが、開示されている。この作業機械を、図2及び図3を参照しながら説明する。図2は、特許文献1に記載される作業機械である油圧ショベルの概略を示し、図3はこれに搭載される油圧回路を示している。当該油圧作業機械に設けられる油圧回路を示している。
図2に示す油圧ショベルは、下部走行体1と、その上に地面に対して垂直な軸X回りに旋回可能に搭載される上部旋回体2と、掘削アタッチメント3と、を備え、掘削アタッチメント3は、ブーム4、アーム5、バケット6、ブーム4を起伏させるブームシリンダ7、ブーム4に対してアーム5を回動させるアームシリンダ8、及びアーム5に対してバケット6を回動させるバケットシリンダ9を備える。
図3に示される油圧回路は、エンジン11により駆動される油圧ポンプ10と、上部旋回体2を旋回させる旋回モータ12と、旋回モータ12の制御のためのコントロールバルブ13と、右旋回用及び左旋回用管路14,15と、右側及び左側ブレーキ用リリーフ弁16,17と、右側及び左側アンチキャビテーション用のチェック弁18,19と、回生回路20と、を備える。
前記コントロールバルブ13は、前記油圧ポンプ10及びタンクTと前記旋回モータ12との間に設けられ、図示しないリモコン弁からのパイロット圧によって切換操作される油圧切換弁からなる。このコントロールバルブ13は、旋回モータ12に対する作動油の給排の流路を切換えるように作動し、これにより、旋回モータ12の回転/停止の切換、回転方向、回転速度、の制御を可能にする。具体的に、コントロールバルブ13は、前記リモコン弁が操作されないときは図示の中立位置13aを保ち、リモコン弁が操作されるとその操作量に対応したストロークで前記中立位置13aから右旋回位置13bまたは左旋回位置13cに開弁作動する。前記右側及び左側旋回用管路14,15は、前記コントロールバルブ13と前記旋回モータ12の右旋回用及び左旋回用ポート12a,12bとをそれぞれ接続するように配管される。
コントロールバルブ13は、前記中立位置13aでは、前記油圧ポンプ10から前記右側及び左側旋回用管路14,15をブロックして旋回モータ12の回転を阻止する一方、前記右旋回位置13bまたは左旋回位置13cでは、前記油圧ポンプ10を右旋回管路14または左旋回管路15に接続し、これにより旋回モータ12を右回転または左回転させて上部旋回体2を右旋回または左旋回させる。
前記リリーフ弁16,17は、右旋回用及び左旋回用管路14,15と、タンクTにつながるタンクライン30との間にそれぞれ介在し、対応する管路14または15の圧力が設定圧以上になったときに開弁して当該管路14または15をタンクTに連通する。前記各チェック弁18,19は前記各リリーフ弁16,17とそれぞれ並列に配置され、前記右旋回用管路14及び左旋回用管路15と前記タンクライン30との間にそれぞれ介在する。各チェック弁18,19は、タンクライン30から右側及び左側旋回用管路14,15への作動油の流れは許容する一方で右旋回用管路14及び左旋回用管路15からタンクライン30への作動油の流れを阻止する。
前記回生回路20は、回生モータ21と、回生切換弁22と、前記左旋回用管路15から分岐する右旋回用回生ライン23と、前記右旋回用管路14から分岐する左旋回用回生ライン24と、タンクTに通ずる回生用タンクライン25と、を有する。
前記回生モータ21は、可変容量型油圧モータからなり、前記油圧ポンプ10とともにエンジン11の出力軸に連結されている。この回生モータ21は、前記回生用タンクライン25に設けられ、この回生用タンクライン25をタンクTに向かって流れる作動油(戻り油)により回転させられ、これにより前記エンジン11による油圧モータ10の駆動をアシストする。
前記回生切換弁22は、前記両回生ライン23,24と前記回生用タンクライン25との間に介在する。回生切換弁22は、図略のコントローラにより切換制御可能な例えば3位置電磁切換弁により構成され、中立位置22aと、右旋回用回生位置22bと、左旋回用回生位置22cと、を有する。回生切換弁22は、前記中立位置22aでは両回生ライン23,24を前記回生用タンクライン25からブロックし、前記右旋回用回生位置22bでは前記右旋回用回生ライン23を前記回生用タンクライン25に接続し、前記左旋回用回生位置22cでは前記左旋回用回生ライン24を前記回生用タンクライン25に接続する。
この回路において、たとえばコントロールバルブ13が右旋回位置13bから中立位置13aに復帰すると、旋回モータ12及び両旋回管路14,15がポンプ10及びタンクTからブロックされ、これにより、旋回モータ12への圧油の供給及び旋回モータ12からタンクTへの油の戻りが阻止される。その一方、旋回モータ12は上部旋回体2の慣性によって右旋回に対応する方向の回転を続けようとするため、排出側管路すなわちメータアウト管路に相当する左旋回管路15に圧力が立つ。そして、当該圧力が左側リリーフ弁17の設定圧に達した時点で当該左側リリーフ弁17が開き、左旋回管路15の作動油がタンクライン30に流れることを許容する。従って、当該左側リリーフ弁17の設定圧に相当するブレーキ力が旋回モータ12に作用する。
一方、前記旋回モータ12の右旋回管路14が負圧傾向になると、タンクTの作動油がタンクライン30から右側チェック弁18を経由して右旋回管路14に吸い上げられ、これによりキャビテーションが防止される。すなわち、当該右旋回管路14に、図3に黒矢印で示されるようなアンチキャビテーション用作動油が自動的に供給される。
さらに、この右旋回減速時において、回生切換弁22は右旋回側回生位置22bに切換えられ、これにより、旋回モータ12の左旋回ポート12bから排出される作動油を右旋回側回生ライン23及び回生用タンクライン25を通じて回生モータ21に流す。この作動油の導入により当該回生モータ21が回転し、エンジン11による油圧モータ10の駆動をアシストする。このように、回生モータ21は旋回モータ12から排出される作動油のエネルギーを回転エネルギーに変換すなわち回生する。
図3に示される回路では、旋回モータ12の入口側の管路の負圧によってタンク内の作動油をアンチキャビテーション用作動油として吸い上げるものであるため、当該入口側の圧力が十分に上がらない可能性、つまり、キャビテーションの防止が十分に行われない可能性がある。
この不都合を解消する手段として、前記特許文献1には、旋回モータから排出される戻り油の一部をアキュムレータに導入して蓄え、旋回減速時に当該アキュムレータから旋回モータの吸込み側にアンチキャビテーション用作動油を供給する技術が開示されているが、この技術ではアンチキャビテーション用のアキュムレータ及びこれに付随する複数の切換弁が必要であり、構造の複雑化及びコストの増大は免れ得ない。また、前記戻り油の一部は回生モータの回転駆動に用いられるため、前記アキュムレータから旋回モータの吸込み側に補充されるべきアンチキャビテーション用作動油が不足するおそれがある。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、油圧モータ等の油圧アクチュエータを備えた油圧作業機械であって、当該油圧アクチュエータの減速時にその戻り油のエネルギーの回生を行いながら当該油圧アクチュエータの吸込み側でのキャビテーションの発生を簡素な構造でより確実に防止することが可能なものを提供することを目的とする。
本発明が提供する油圧作業機械は、エンジンと、このエンジンにより駆動されることにより作動油を吐出する油圧ポンプと、この油圧ポンプが吐出する作動油の供給を受ける入口ポート及び当該作動油を排出する出口ポートを有し、当該作動油の供給を受けて駆動される油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータとの間に介在し、当該油圧アクチュエータを当該油圧ポンプ及びタンクからブロックする駆動停止位置と当該油圧ポンプから当該油圧アクチュエータの入口ポートへの作動油の供給及び当該油圧アクチュエータの出口ポートから前記タンクへの作動油の排出を許容する流路を形成する駆動位置とに切換わることが可能なコントロールバルブと、前記コントロールバルブと前記油圧アクチュエータの入口ポートとを接続する供給ラインと、前記コントロールバルブと前記油圧アクチュエータの出口ポートとを接続する戻りラインと、前記戻りラインとは別の経路で前記油圧アクチュエータから排出される作動油を戻り油としてタンクに戻すための背圧保持ラインと、前記背圧保持ラインと前記タンクとの間に介在し、当該背圧保持ラインに一定の背圧を生じさせる背圧保持弁と、前記油圧アクチュエータと前記背圧保持ラインとの間に介在し、前記コントロールバルブが前記駆動停止位置にあるときに前記油圧アクチュエータの出口側にブレーキ圧を発生させながら当該出口側を前記背圧保持ラインに連通するブレーキ弁と、前記コントロールバルブが前記駆動停止位置にあるときに前記背圧保持ラインを流れる作動油がアンチキャビテーション用作動油として前記油圧アクチュエータの入口側に供給されるのを許容するアンチキャビテーション用ラインと、エンジンの出力軸に連結され、前記戻り油の供給を受けることにより回転して当該エンジンをアシストする回生モータと、前記戻りラインから分岐して前記油圧アクチュエータから排出される戻り油を前記回生モータの入口に導入する回生一次ラインと、前記回生モータの出口から排出される作動油を前記背圧保持ラインに導入する回生二次ラインと、前記回生一次ラインを連通する回生許容状態と遮断する回生阻止状態とに切換わり可能であり、油圧アクチュエータの減速時に前記回生許容状態に切換わる回生切換装置と、を備える。
この油圧作業機械によれば、前記背圧保持弁と前記回生二次ラインとの組み合わせが、効率のよい回生を行いながら油圧アクチュエータの吸込み側でのキャビテーションの発生の確実な防止を可能にする。
まず、この油圧作業機械の基本的な減速動作として、コントロールバルブがその駆動位置から駆動停止位置に切換えられるときに、ブレーキ弁が当該油圧アクチュエータの出口側にブレーキ圧を発生させながら当該油圧アクチュエータから排出される作動油の一部を背圧保持ラインに逃がすことにより油圧アクチュエータが減速されるとともに、当該背圧保持ラインにおける作動油がアンチキャビテーション用ラインを通じて前記油圧アクチュエータの入口側すなわち吸込み側に補給されることにより、当該吸込み側の圧力が少なくとも前記背圧またはそれに近い圧力に保持され、これにより、当該吸込み側でのキャビテーションが防がれる。
さらに、この減速時には回生切換装置が回生許容状態に切換わることにより、前記油圧アクチュエータの出口から排出される戻り油の一部であって前記ブレーキ弁の上流側の比較的高い圧力を有する作動油が回生一次ラインを通じて回生モータに導入され、当該回生モータを回すことにより、当該戻り油のエネルギーが高い効率で回生される。しかも、この回生モータから排出される作動油すなわち当該回生モータの回転に寄与した戻り油が回生二次ラインを通じて背圧保持ラインすなわち背圧保持弁の上流側のラインに還元されることにより、前記ブレーキ弁を通過した作動油だけでなく前記回生モータの回転に寄与した作動油もアンチキャビテーション用作動油として油圧アクチュエータの入口側に補給されることができる。すなわち、前記油圧アクチュエータから排出される戻り油のほぼ全量が当該油圧アクチュエータの入口側にアンチキャビテーション用作動油として補給されることが可能であり、これにより、当該アンチキャビテーション用作動油の不足が解消され、キャビテーションの防止がより確実になる。
また、前記背圧保持弁は、例えば、バネ付チェック弁であって前記背圧保持ラインの圧力が前記設定圧以上のときに開弁して当該背圧保持ラインから前記タンクへの作動油の流れを許容する一方で当該タンクから当該背圧保持ラインへの作動油の流れを阻止する弁、といった簡素なもので、構成されることが可能である。
以上のように、本発明によれば、油圧モータ等の油圧アクチュエータを備えた油圧作業機械であって、当該油圧アクチュエータの減速時における当該油圧アクチュエータの吸込み側でのキャビテーションの発生を簡素な構造でより確実に防止することが可能なものが提供される。
本発明の実施形態を図1〜図3によって説明する。
この実施形態は、本発明が前記の図3に示される油圧ショベルに適用されたものであって、図1に示すような構成要素を具備する。すなわち、この油圧ショベルは、主要な構成要素として、エンジン40と、第1油圧ポンプ41と、第2油圧ポンプ42と、旋回モータ44を含む複数の油圧アクチュエータと、コントロールバルブ46〜48,50〜52と、リモコン弁54と、第1モータライン56Aと、第2モータライン56Bと、背圧保持ライン58と、背圧保持弁60と、ブレーキ弁として機能する第1及び第2リリーフ弁62A,62Bと、第1及び第2アンチキャビテーション用ライン64A,64Bと、回生回路CRと、回生切換装置と、を備える。
前記第1油圧ポンプ41及び前記第2油圧ポンプ42はともに前記エンジン40の出力軸に連結され、このエンジン40により駆動されることによりそれぞれ作動油を吐出する。第1油圧ポンプ41及び第2油圧ポンプ42の吐出口にはそれぞれセンターバイパスライン43A,43Bが接続され、これらのセンターバイパスライン43A,43BはいずれもタンクTに至っている。
前記各コントロールバルブ46〜48,50〜52は、それぞれ、対応する油圧アクチュエータへの作動油の供給及び当該油圧アクチュエータからの作動油の排出の切換を行うように作動する。これらのうち、コントロールバルブ46〜48は前記センターバイパスライン43Aに沿って配置され、コントロールバルブ50〜52は前記センターバイパスライン43Bに沿って配置される。前記各コントロールバルブ46〜48は、前記センターバイパスライン43Aを開通する中立位置と、当該センターバイパスライン43Aを通じて流入する作動油を対応するアクチュエータに供給する駆動位置とを有する。同様に、前記各コントロールバルブ50〜52は、前記センターバイパスライン43Bを開通する中立位置と、当該センターバイパスライン43Bを通じて流入する作動油を対応するアクチュエータに供給する駆動位置とを有する。
前記旋回モータ44は、前記複数の油圧アクチュエータのうちの一つであって、図2に示される上部旋回体2を旋回させるための油圧モータである。具体的に、旋回モータ44は第1ポート44a及び第2ポート44bを有し、両ポート44a,44bのうちの一方のポートが作動油の供給を受けることにより当該ポートに対応する方向に回転して同方向に上部旋回体2を旋回させるとともに他方のポートから作動油を排出する。
前記コントロールバルブ46〜48,50〜52のうちのコントロールバルブ51が、前記旋回モータ44に対応する。このコントロールバルブ51は、当該旋回モータ44と前記油圧ポンプ42との間に介在する。前記第1モータライン56Aは前記コントロールバルブ51を前記旋回モータ44の第1ポート44aに接続し、前記第2モータライン56Bは前記コントロールバルブ51を前記旋回モータ44の第2ポート44bに接続する。
前記コントロールバルブ51は、一対のパイロットポートを有する3位置のパイロット式油圧切換弁により構成され、駆動停止位置である中立位置51aと、第1駆動位置51bと、第2駆動位置51cと、を有する。コントロールバルブ51は、前記中立位置51aでは、前記旋回モータ44の両ポート44a,44bを当該油圧ポンプ42及びタンクTからブロックし、これにより旋回モータ44の駆動を阻止する。コントロールバルブ51は、前記第1駆動位置51bでは、前記油圧ポンプ42から前記第1モータライン56Aを通じて前記旋回モータ44の第1ポート44aに作動油が供給されるのを許容する油路を形成するとともに当該旋回モータ44の第2ポート44bから前記第2モータライン56Bを通じて前記タンクTに作動油が排出されるのを許容する油路を形成し、これにより旋回モータ44を第1の方向(例えば左方向)に回転させて当該方向に上部旋回体2を旋回させる。同様に、コントロールバルブ51は、前記第2駆動位置51cでは、前記油圧ポンプ42から前記第2モータライン56Bを通じて前記旋回モータ44の第2ポート44bに作動油が供給されるのを許容する油路を形成するとともに当該旋回モータ44の第1ポート44aから前記第1モータライン56Aを通じて前記タンクTに作動油が排出されるのを許容する油路を形成し、これにより旋回モータ44を第2の方向(例えば右方向)に回転させて当該方向に上部旋回体2を旋回させる。
前記リモコン弁54は、前記コントロールバルブ51の位置を切換えて旋回モータ44を駆動しまたは停止させるために操作される。リモコン弁54は、操作レバー及びリモコン弁本体を有する。リモコン弁本体は、操作レバーが中立位置から操作されないときはパイロット圧を出力せず、これによりコントロールバルブ51は中立位置51aを保つ。一方、操作レバーが中立位置から左右いずれかの側に操作されたときは、リモコン弁本体はコントロールバルブ51の両パイロットポートのうち前記操作レバーの操作方向に対応するパイロットポートに対して当該操作レバーの操作量に対応した大きさのパイロット圧を供給する。これにより、当該コントロールバルブ51は前記第1及び第2駆動位置51b,51cのうち前記パイロット圧の供給を受けたパイロットポートに対応する駆動位置へ前記パイロット圧に相当するストロークだけ作動する。
前記背圧保持ライン58は、前記戻りライン56Bまたは56Aとは別の経路で前記旋回モータ44から排出される作動油を戻り油としてタンクTに戻すための管路である。前記背圧保持弁60は、前記背圧保持ライン58とタンクTとの間に介在し、当該背圧保持ライン58に一定の背圧を生じさせる。具体的に、この実施の形態に係る背圧保持弁60は、簡易なバネ付チェック弁により構成され、タンクTから背圧保持ライン58への作動油の流れは阻止し、背圧保持ライン58からタンクTへの作動油の流れについては当該背圧保持ライン58内の圧力が一定のバネ圧以上となったときにのみ開弁して当該作動油の流れすなわち前記背圧保持ライン58からタンクTへの作動油の流出を許容する。従って、当該背圧保持弁60は前記背圧保持ライン58内に前記バネ圧に相当する背圧を生じさせることが可能である。
前記第1リリーフ弁62A及び前記第2リリーフ弁62Bは、それぞれ、前記第2モータライン56B及び第1モータライン56Aと前記背圧保持ライン58との間に介在し、後述のようなコントロールバルブ51の中立位置51aへの復帰による旋回モータ44の減速時にブレーキ弁として機能する。具体的に、第1リリーフ弁62Aは、その一次圧すなわち前記第2モータライン56B内の圧力が当該第1リリーフ弁62Aに与えられた設定圧以上である場合にのみ開弁し、当該第2モータライン56Bから当該背圧保持ライン58への作動油の流入を許容する。同様に、第2リリーフ弁62Bは、その一次圧すなわち前記第1モータライン56A内の圧力が当該第2リリーフ弁62Bに与えられた設定圧以上である場合にのみ開弁し、当該第1モータライン56Aから当該背圧保持ライン58への作動油の流入を許容する。
前記第1及び第2アンチキャビテーション用ライン64A,64Bは、前記コントロールバルブ51が前記中立位置51aにあるときに前記背圧保持ライン58を流れる作動油がアンチキャビテーション用作動油として前記第1及び第2モータライン56A,56Bにそれぞれ供給されるのを許容するための管路である。具体的に、第1アンチキャビテーション用ライン64Aは、前記第1モータライン56Aと前記背圧保持ライン58との間に介在するとともに、当該背圧保持ライン58から当該第1モータライン56Aへ向かう方向にのみ作動油の流れを許容する第1チェック弁66Aを含む。同様に、第2アンチキャビテーション用ライン64Bは、前記第2モータライン56Bと前記背圧保持ライン58との間に介在するとともに、当該背圧保持ライン58から当該第2モータライン56Bへ向かう方向にのみ作動油の流れを許容する第2チェック弁66Bを含む。
前記回生回路CRは、前記旋回モータ44から排出される戻り油のもつエネルギーを回生エネルギーとして回収し、前記エンジン40による油圧ポンプ41,42の駆動のアシストに還元するための回路である。この実施の形態に係る回生回路CRは、回生モータ68と、回生一次ライン70と、回生二次ライン72と、を有する。
前記回生モータ68は、前記エンジン40の出力軸に連結され、前記戻り油の供給を受けることにより回転して当該エンジン40をアシストする。詳しくは、当該回生モータ68は、前記旋回モータ44から排出される戻り油の供給を受ける入口と、当該戻り油を排出する出口と、を有し、当該戻り油の供給を受けることにより前記エンジン40が油圧ポンプ41,42を駆動するのをアシストする方向に回転する。
前記回生一次ライン70は、前記旋回モータ44から排出される戻り油を前記回生モータ68の入口に導入するための管路であり、第1分岐ライン70aと、第2分岐ライン70bと、シャトル弁71と、導入ライン70cと、を有する。第1及び第2分岐ライン70a,70bは、それぞれ前記第1モータライン54A及び第2モータライン54Bから分岐し、前記シャトル弁71の一対の入口にそれぞれ接続される。シャトル弁71は、各入口から導入される作動油のうち圧力の高いものを高位選択し、出口から排出する。導入ライン70cは、前記シャトル弁71の出口と前記回生モータ68の入口とを接続し、当該シャトル弁71の出口から排出される作動油を前記回生モータ68の入口に導入する。
前記回生二次ライン72は、前記回生モータ68の出口側に設けられる管路である。その特徴として、当該回生二次ライン72は、前記回生モータ68の出口から排出される作動油を前記背圧保持ライン58に導入するように、当該出口と当該背圧保持ライン58とを接続する。
前記回生切換装置は、前記回生回路CRによる回生のオンオフを行う装置であって、前記回生一次ライン70を連通する回生許容状態と遮断する回生阻止状態とに切換わり可能であり、旋回モータ44の減速時に前記回生許容状態に切換わる。この実施の形態に係る回生切換装置は、旋回モータ44が減速状態にあるか否かを検出する検出部と、前記回生一次ライン70の開通及び遮断の切換を行う切換部と、当該切換部を制御する制御部と、を有する。
より具体的に、この実施の形態に係る回生切換装置は、前記検出部を構成する圧力センサ74A,74Bと、前記切換部を構成する回生切換弁76と、前記制御部を構成するコントローラ78と、を備える。
前記圧力センサ74A,74Bは、それぞれ、前記第1及び第2モータライン56A,56B内の圧力を検出する。具体的には、当該圧力に対応する検出信号を生成して前記コントローラ78に入力する。前記コントローラ78は、前記圧力センサ74A,74Bが検出する圧力と前記旋回モータ44の回転方向とに基づいて、当該旋回モータ44が減速状態にあるか否かを判断し、減速状態にあると判断した場合にのみ回生一次ライン70の開通を行うように前記回生切換弁76の切換を制御する。
前記回生切換弁76は、前記回生一次ライン70における導入ライン70cの途中に設けられ、当該導入ライン70cを開通する開き位置76aと当該回生一次ライン70を遮断する閉じ位置76bとを有する。この回生切換弁76は、例えば、図1に示されるようにソレノイド77を有する2位置の電磁切換弁により構成されることが可能であり、前記ソレノイド77に電気信号が入力された場合にのみ前記閉じ位置76bから前記開き位置76aに切換えられる。
本発明に係る回生切換装置は図1に示されるものに限られない。例えば、この回生切換装置の切換部はリモコン弁54の操作レバーの操作に基づいて旋回の減速を判断するものでもよい。また、前記回生切換弁76及び前記シャトル弁71に代えてこれらを複合した機能をもつ3位置切換弁、すなわち、第1及び第2分岐ライン70a,70bを回生モータ68から遮断する遮断位置と、第1及び第2分岐ライン70a,70bをそれぞれ択一的に回生モータ68に連通する第1及び第2開通位置と、を有する切換弁、を具備してもよい。
次に、この回路の作用を説明する。
エンジン40が作動して油圧ポンプ41,42が作動している状態で、リモコン弁54の操作レバーが操作され、これによりコントロールバルブ51が例えば第1駆動位置51bに切換えられると、前記油圧ポンプ42から吐出される作動油が当該コントロールバルブ51及び第1モータライン56Aを経由して旋回モータ44の第1ポート44aに供給され、これにより当該旋回モータ44を第1の方向に回す。当該旋回モータ44は第2ポート44bから作動油を排出し、この作動油は戻り油として第2モータライン56B及び前記コントロールバルブ51を経由してタンクTに戻される。このとき、回生切換装置のコントローラ78は回生切換弁76を閉じ位置76bに保ち、回生モータ68への作動油の流入を阻止する。
この状態から前記操作レバーが中立位置に戻され、これによりコントロールバルブ51が中立位置51aに戻ると、当該コントロールバルブ51が第1モータライン56A及び第2モータライン56Bをともに油圧ポンプ42及びタンクTから遮断し、これにより、油圧ポンプ42から旋回モータ44への作動油の供給を阻止する。
この時点では、上部旋回体2の慣性モーメントにより旋回モータ44が回転を続け、その第2ポート44bから第2モータライン56Bに作動油を出力する。この第2モータライン56Bはタンクから遮断されているため、当該作動油の排出に伴って当該第2モータライン56B内の圧力が上昇する。そして、この圧力が第1リリーフ弁62Aの設定圧に達した時点で当該第1リリーフ弁62Aが開弁し、前記第2モータライン56Bから背圧保持ライン58への作動油の流出を許容する。従って、当該第1リリーフ弁62Aは、第2モータライン56B内の圧力を当該第1リリーフ弁62Aの設定圧に相当する圧力に保ち、この圧力をブレーキ圧として旋回モータ44の制動に働かせる。
一方、旋回モータ44の吸込み側の管路である第1モータライン56Aでは、この第1モータライン56Aに作動油が供給されないにもかかわらず前記旋回モータ44の回転による作動油の吸込みが継続されるため、当該第1モータライン56Aの圧力が低下する。しかし、この圧力が前記背圧保持弁60により保持される背圧保持ライン58内の圧力すなわち背圧よりも下がった時点で、当該背圧保持ライン58から第1アンチキャビテーション用ライン64を通じて(換言すれば、第1リリーフ弁62Aから背圧保持ライン58及び第1アンチキャビテーション用ライン64Aを通じて)前記第1モータライン56Aにアンチキャビテーション用作動油が当該背圧によって補給され、これにより、前記第1モータライン56A内の圧力が少なくとも前記背圧またはそれに近い圧力に保持されて当該第1モータライン56内でのキャビテーションが防がれる。
さらに、回生切換装置においては、圧力センサ74A,74Bが検出する圧力に基づいてコントローラ78が旋回減速時であると判定し、回生切換弁76のソレノイド77に指令信号を入力して当該回生切換弁76を開き位置76aに切換える。これにより、回生回路CRによる戻り油のエネルギーの回生が行われる。具体的に、前記第2モータライン56Bを流れる戻り油は第2分岐ライン70b、シャトル弁71及び導入ライン70cを経由して回生モータ68の入口に流れ込み、当該回生モータ68を回す。これにより、当該戻り油のエネルギーが回生モータ68の回転エネルギーに変換され、エンジン40による油圧ポンプ41,42の駆動のアシストに利用される。
さらに、この回路の特徴として、前記回生モータ68の回転に寄与した後の戻り油、すなわち当該回生モータ68の出口から排出される戻り油が回生二次ライン72を経由して背圧保持ライン58すなわち背圧保持弁60の上流側のラインに導入される。これにより、この回生モータ68の回転に用いられた戻り油もアンチキャビテーション用作動油として利用されることが可能となる。つまり、この回路では、旋回モータ44から排出される作動油が第1リリーフ弁62A(または第2リリーフ弁62B)と回生モータ68とに分流するが、いずれの作動油も背圧保持ライン58に導入されるため、背圧保持弁60が閉じているときは前記旋回モータ44から排出される作動油のほぼ全量が背圧保持ライン58を経由してアンチキャビテーション用作動油として利用されることになる。従って、アンチキャビテーション用作動油の不足によるキャビテーションの発生がより確実に防がれる。
しかも、この効果は、背圧保持ライン58の背圧を保持する背圧保持弁60と、その上流側に回生モータ68からの戻り油を還元する回生二次ライン72との組合せという簡素な構成で得ることができる。従って、従来のようにアキュムレータやこれに付随する複雑な切換弁を要することなく良好な回生及びキャビテーション防止の双方が達成される。また、前記背圧保持弁60は、例えば図1に示されるようなバネ付チェック弁といった簡易な弁によって構成されることが可能である。
本発明において、回生の対象となる油圧アクチュエータは旋回モータに限られない。例えば、図2に示される油圧ショベルのブーム4の倒伏の減速時にブームシリンダ7から排出される戻り油のエネルギーを回生する場合にも本発明を有効に適用することが可能である。
また、本発明が適用される作業機械は油圧ショベルに限られない。減速の対象となる油圧アクチュエータを含む種々の油圧作業機械について本発明を適用することができる。
CR 回生回路
T タンク
40 エンジン
42 油圧ポンプ
44 旋回モータ
44a 入口ポート
44b 出口ポート
51 コントロールバルブ
51a 中立位置(旋回停止位置)
51b,51c 駆動位置
56A 第1モータライン
56B 第2モータライン
58 背圧保持ライン
60 背圧保持弁
62A 第1リリーフ弁
62B 第2リリーフ弁
64A 第1アンチキャビテーション用ライン
64B 第2アンチキャビテーション用モータライン
68 回生モータ
70 回生一次ライン
72 回生二次ライン
74A,74B 圧力センサ
76 回生切換弁
78 コントローラ
T タンク
40 エンジン
42 油圧ポンプ
44 旋回モータ
44a 入口ポート
44b 出口ポート
51 コントロールバルブ
51a 中立位置(旋回停止位置)
51b,51c 駆動位置
56A 第1モータライン
56B 第2モータライン
58 背圧保持ライン
60 背圧保持弁
62A 第1リリーフ弁
62B 第2リリーフ弁
64A 第1アンチキャビテーション用ライン
64B 第2アンチキャビテーション用モータライン
68 回生モータ
70 回生一次ライン
72 回生二次ライン
74A,74B 圧力センサ
76 回生切換弁
78 コントローラ
Claims (2)
- 油圧作業機械であって、
エンジンと、
このエンジンにより駆動されることにより作動油を吐出する油圧ポンプと、
この油圧ポンプが吐出する作動油の供給を受ける入口ポート及び当該作動油を排出する出口ポートを有し、当該作動油の供給を受けて駆動される油圧アクチュエータと、
前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータとの間に介在し、当該油圧アクチュエータを当該油圧ポンプ及びタンクからブロックする駆動停止位置と当該油圧ポンプから当該油圧アクチュエータの入口ポートへの作動油の供給及び当該油圧アクチュエータの出口ポートから前記タンクへの作動油の排出を許容する流路を形成する駆動位置とに切換わることが可能なコントロールバルブと、
前記コントロールバルブと前記油圧アクチュエータの入口ポートとを接続する供給ラインと、
前記コントロールバルブと前記油圧アクチュエータの出口ポートとを接続する戻りラインと、
前記戻りラインとは別の経路で前記油圧アクチュエータから排出される作動油を戻り油としてタンクに戻すための背圧保持ラインと、
前記背圧保持ラインと前記タンクとの間に介在し、当該背圧保持ラインに一定の背圧を生じさせる背圧保持弁と、
前記油圧アクチュエータと前記背圧保持ラインとの間に介在し、前記コントロールバルブが前記駆動停止位置にあるときに前記油圧アクチュエータの出口側にブレーキ圧を発生させながら当該出口側を前記背圧保持ラインに連通するブレーキ弁と、
前記コントロールバルブが前記駆動停止位置にあるときに前記背圧保持ラインを流れる作動油がアンチキャビテーション用作動油として前記油圧アクチュエータの入口側に供給されるのを許容するアンチキャビテーション用ラインと、
エンジンの出力軸に連結され、前記戻り油の供給を受けることにより回転して当該エンジンをアシストする回生モータと、
前記戻りラインから分岐して前記油圧アクチュエータから排出される戻り油を前記回生モータの入口に導入する回生一次ラインと、
前記回生モータの出口から排出される作動油を前記背圧保持ラインに導入する回生二次ラインと、
前記回生一次ラインを連通する回生許容状態と遮断する回生阻止状態とに切換わり可能であり、油圧アクチュエータの減速時に前記回生許容状態に切換わる回生切換装置と、を備える油圧作業機械。 - 請求項1記載の油圧作業機械であって、前記背圧保持弁は、設定圧が与えられたバネ付チェック弁であり、前記背圧保持ラインの圧力が前記設定圧以上のときに開弁して当該背圧保持ラインから前記タンクへの作動油の流れを許容する一方で当該タンクから当該背圧保持ラインへの作動油の流れを阻止する弁である、油圧作業機械。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2013247227A JP2015105686A (ja) | 2013-11-29 | 2013-11-29 | 油圧作業機械 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2013247227A JP2015105686A (ja) | 2013-11-29 | 2013-11-29 | 油圧作業機械 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2015105686A true JP2015105686A (ja) | 2015-06-08 |
Family
ID=53435927
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2013247227A Pending JP2015105686A (ja) | 2013-11-29 | 2013-11-29 | 油圧作業機械 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2015105686A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015152099A (ja) * | 2014-02-14 | 2015-08-24 | コベルコ建機株式会社 | 建設機械の油圧制御装置 |
| WO2017170352A1 (ja) * | 2016-03-29 | 2017-10-05 | 住友重機械工業株式会社 | ショベル |
| CN113789827A (zh) * | 2021-08-30 | 2021-12-14 | 江苏汇智高端工程机械创新中心有限公司 | 一种挖掘机斗杆控制阀系统 |
| CN116601062A (zh) * | 2020-12-17 | 2023-08-15 | 株式会社电装 | 集成泵装置 |
-
2013
- 2013-11-29 JP JP2013247227A patent/JP2015105686A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| CN116601062B (zh) * | 2020-12-17 | 2026-04-14 | 株式会社电装 | 集成泵装置 |
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