JP2015137298A - 熱可塑性樹脂組成物及び成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリカーボネート樹脂、エチレン・α−オレフィン系ゴムからなる重合体部と、シアン化ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位を含むビニル系共重合体部とを有するゴム質重合体強化樹脂、並びに、ジエン系ゴム、アクリル系ゴム又はシリコーン系ゴムからなる重合体部と、シアン化ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位を含むビニル系共重合体部とを有するゴム質重合体強化樹脂を含有し、融点(JIS K 7121)が0℃〜100℃の範囲にある組成物であり、これら2種のゴム質重合体強化樹脂は、いずれも、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位の含有量の異なるゴム質重合体強化樹脂の少なくとも3種からなる熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
1.〔A〕ポリカーボネート樹脂、〔B〕ジエン系ゴム質重合体、アクリル系ゴム質重合体及びシリコーン系ゴム質重合体から選ばれた少なくとも一種のゴム質重合体に由来する重合体部と、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(mx)、及び、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(my)を含むビニル系共重合体部とを備えるゴム質重合体強化ビニル系樹脂、並びに、〔C〕エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体に由来する重合体部と、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(nx)、及び、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(ny)を含むビニル系共重合体部とを備えるエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物において、上記ゴム質重合体強化ビニル系樹脂〔B〕は、(B−1)上記構造単位(mx)の含有量が5質量%以上s1質量%以下であるビニル系共重合体部を備えるゴム質重合体強化ビニル系樹脂と、(B−2)上記構造単位(mx)の含有量がs1質量%を超えてs2質量%以下であるビニル系共重合体部を備えるゴム質重合体強化ビニル系樹脂と、(B−3)上記構造単位(mx)の含有量がs2質量%を超えて60質量%以下であるビニル系共重合体部を備えるゴム質重合体強化ビニル系樹脂とからなり、且つ、(s2−s1)≧3(質量%)であって、上記樹脂(B−1)、(B−2)及び(B−3)の含有割合は、これらの合計を100質量%とした場合に、それぞれ、1〜95質量%、1〜98質量%及び0.1〜90質量%である混合樹脂であり、上記エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂〔C〕は、(C−1)上記構造単位(nx)の含有量が5質量%以上t1質量%以下であるビニル系共重合体部を備えるエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂と、(C−2)上記構造単位(nx)の含有量がt1質量%を超えてt2質量%以下であるビニル系共重合体部を備えるエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂と、(C−3)上記構造単位(nx)の含有量がt2質量%を超えて60質量%以下であるビニル系共重合体部を備えるエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂とからなり、且つ、(t2−t1)≧3(質量%)であって、上記樹脂(C−1)、(C−2)及び(C−3)の含有割合は、これらの合計を100質量%とした場合に、それぞれ、1〜95質量%、1〜98質量%及び0.1〜90質量%である混合樹脂であり、上記熱可塑性樹脂組成物の融点(JIS K 7121−1987)が0℃〜100℃の範囲にあることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
2.s1が10〜30質量%であり、s2が15〜45質量%であり、t1が10〜30質量%であり、t2が15〜45質量%である上記1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
3.上記ポリカーボネート樹脂〔A〕、上記ゴム質重合体強化ビニル系樹脂〔B〕と、上記エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂〔C〕との含有割合は、これらの合計を100質量%とした場合に、それぞれ、5〜99質量%、0.5〜70質量%及び0.5〜70質量%である上記1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
4.上記エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体の融点(JIS K 7121−1987)が0℃〜100℃の範囲にある上記1乃至3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
5.上記ゴム質重合体強化ビニル系樹脂〔B〕が、ジエン系ゴム質重合体、アクリル系ゴム質重合体及びシリコーン系ゴム質重合体から選ばれた少なくとも一種のゴム質重合体の存在下、シアン化ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物を含むビニル系単量体をグラフト重合するに際し、上記シアン化ビニル化合物及び上記芳香族ビニル化合物を、質量比で、5〜25:95〜75から27〜60:73〜40へ、又は、27〜60:73〜40から5〜25:95〜75へと、仕込み量を変化させつつ、グラフト重合して得られた樹脂である上記1乃至4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
6.上記エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂〔C〕が、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体の存在下、シアン化ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物を含むビニル系単量体をグラフト重合するに際し、上記シアン化ビニル化合物及び上記芳香族ビニル化合物を、質量比で、5〜25:95〜75から27〜60:73〜40へ、又は、27〜60:73〜40から5〜25:95〜75へと、仕込み量を変化させつつ、グラフト重合して得られた樹脂である上記1乃至5のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
7.ジエン系ゴム質重合体、アクリル系ゴム質重合体及びシリコーン系ゴム質重合体から選ばれた少なくとも一種の上記ゴム質重合体に由来する重合体部と、上記エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体に由来する重合体部との含有割合が、これらの合計を100質量%とした場合に、それぞれ、10〜90質量%及び10〜90質量%である上記1乃至6のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
8.更に、〔D〕シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(dx)、及び、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(dy)を含む共重合体(但し、上記成分〔B〕及び〔C〕を除く)を含有し、上記共重合体〔D〕は、(D−1)上記構造単位(dx)を、5質量%以上r1質量%以下で含む共重合体と、(D−2)上記構造単位(dx)を、r1質量%を超えてr2質量%以下で含む共重合体と、(D−3)上記構造単位(dx)を、r2質量%を超えて60質量%以下で含む共重合体とからなり、且つ、(r2−r1)≧3(質量%)であって、上記共重合体(D−1)、(D−2)及び(D−3)の含有割合が、これらの合計を100質量%とした場合に、それぞれ、1〜80質量%、3〜80質量%及び1〜80質量%である上記1乃至7のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
9.r2が15〜45質量%である上記8に記載の熱可塑性樹脂組成物。
10.他の部材と動的に接触した際に発生する軋み音が低減される成形品の形成に用いられる上記1乃至9のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
11.上記1乃至10のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物を含むことを特徴とする成形品。
12.上記成形品が、孔部又は凹部を有する他の部材における該孔部又は該凹部への嵌挿に用いられる部材、及び、孔部又は凹部を有する部材、の少なくとも一方である上記11に記載の成形品。
13.車両内装部品として用いられる上記11又は12に記載の成形品。
また、JIS K 7121−1987に準ずる融点(以下、「Tm」と表記する)は、DSC(示差走査熱量計)を用い、1分間に20℃の一定昇温速度で吸熱変化を測定し、得られた吸熱パターンのピーク温度を読みとった値である。
更に、「複合体」は、少なくとも二つの部材からなるものであり、そのうちの少なくとも一つが熱可塑性樹脂組成物からなる成形品であり、二つの部材からなるものとした場合、以下の態様が挙げられる。
(a)両者が、必要により連結具を用いて、直接接触している態様(いずれか一方又は両者が摺動等の自由な動きが可能であってもよい)
(b)両者の界面の一部に接着層を備え、他の界面において両者が直接接触して一体化している態様
(c)両者が、必要により連結具を用いて、一体化しているが、直接接触しておらず、且つ、他所からの力により、いずれか一方又は両方が移動又は変形して、動的に接触し得る態様
本発明の熱可塑性樹脂組成物を含む成形品は、例えば、図1〜図6、図8、図9、図10及び図12に示されるように、1の部材(10、12、14、16又は18)と、他の部材(20、22、24、26又は28)とから、複合体を構成する、少なくともいずれか一方の成形品として好適に用いられる。特に、本発明の熱可塑性樹脂組成物を含む部材と、他の部材とが動的に接触した際、又は、本発明の熱可塑性樹脂組成物を含む部材どうしが動的に接触した際に、軋み音(擦れ音)の発生が抑制される複合体とすることができる。
更に、上記成分〔A〕の分子量は、溶媒としてメチレンクロライドを用い、25℃で測定した溶液粘度より換算した粘度平均分子量(Mv)で、好ましくは10,000〜50,000、より好ましくは15,000〜30,000、更に好ましくは17,500〜27,000である。粘度平均分子量が10,000〜50,000であると、成形加工性及び機械的強度に優れる。
また、上記成分〔A〕のMFR(温度240℃、荷重10kg)は、好ましくは1〜70g/10分、より好ましくは2.5〜50g/10分、更に好ましくは4〜30g/10分である。
尚、本発明に係る成分〔B〕としては、ジエン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂、アクリル系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂及びシリコーン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂から選ばれた一種のみを用いてよいし、これらの中の二種又は三種の組み合わせで用いることもできる。
上記のジエン系ゴム質重合体及びアクリル系ゴム質重合体は、いずれも、単独重合体であってよいし、共重合体であってもよい。また、各ゴム質重合体は、架橋重合体であってよいし、非架橋重合体であってもよい。更に、各ゴム質重合体は、それぞれ、単独であるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
上記2官能性(メタ)アクリル酸エステルとしては、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。
上記3官能性(メタ)アクリル酸エステルとしては、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート等が挙げられる。
上記4官能性(メタ)アクリル酸エステルとしては、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート等が挙げられる。
上記5官能性(メタ)アクリル酸エステルとしては、ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールペンタメタクリレート等が挙げられる。
上記6官能性(メタ)アクリル酸エステルとしては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート等が挙げられる。
上記多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステルとしては、(ポリ)エチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。
その他、アリルメタクリレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレート、ジアリルフマレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ビスフェノールAのビス(アクリロイルオキシエチル)エーテル等を用いることができる。
これらのうち、アリルメタクリレート及びトリアリルシアヌレートが好ましい。
〔R1 nSiO〕(4−n)/2 (1)
(式中、R1は置換又は非置換の1価炭化水素基であり、nは0〜3の整数を示す。R1が複数ある場合、互いに同一であっても異なってもよい。)
尚、上記オルガノシロキサン(i)は、上記一般式(1)で表される化合物の1種以上を用いて、予め縮合された、例えば、重量平均分子量(Mw)が500〜10,000程度のポリオルガノシロキサンであってもよい。そして、このポリオルガノシロキサンにおいて、その分子鎖末端が、ヒドロキシル基、アルコキシ基、トリメチルシリル基、メチルジフェニルシリル基等の官能基で封止されたポリオルガノシロキサンであってもよい。
上記オルガノシロキサン(i)が、重合性不飽和結合を含む場合、使用するグラフト交叉剤(ii)は、重合性不飽和結合を有しても有さなくてもよい。
上記変性ポリオルガノシロキサンゴムの製造に際して、耐衝撃性を改良するために、架橋剤を添加することもできる。架橋剤としては、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等の3官能性架橋剤、テトラエトキシシラン等の4官能性架橋剤等が挙げられる。架橋剤を用いる場合、その使用量の上限は、オルガノシロキサン(i)及びグラフト交叉剤(ii)の合計量を100質量部とした場合に、通常、10質量部、好ましくは5質量部である。
上記変性ポリオルガノシロキサンゴムの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは30,000〜1,000,000、より好ましくは50,000〜300,000である。この範囲であると、本発明の熱可塑性樹脂組成物における耐衝撃性及び流動性のバランスに優れる。
エステル部が炭化水素基を含む(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。
また、エステル部がヒドロキシアルキル基を含む化合物としては、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記カルボキシル基含有不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸等が挙げられる。これらの化合物は、単独であるいは二つ以上を組み合わせて用いることができる。
上記アミド基含有不飽和化合物としては、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド等が挙げられる。これらの化合物は、単独であるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
上記オキサゾリン基含有不飽和化合物としては、ビニルオキサゾリン、4−メチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、5−メチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4−メチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、5−メチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン等が挙げられる。
(1)ジエン系ゴム質重合体部、アクリル系ゴム質重合体部又はシリコーン系ゴム質重合体部と、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(mx)及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(my)からなるビニル系共重合体部(BX)とを有するゴム質重合体強化ビニル系樹脂
(2)ジエン系ゴム質重合体部、アクリル系ゴム質重合体部又はシリコーン系ゴム質重合体部と、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(mx)、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(my)及びマレイミド系化合物に由来する構造単位からなるビニル系共重合体部(BX)とを有するゴム質重合体強化ビニル系樹脂
(3)ジエン系ゴム質重合体部、アクリル系ゴム質重合体部又はシリコーン系ゴム質重合体部と、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(mx)、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(my)及び(メタ)アクリル酸エステル化合物に由来する構造単位からなるビニル系共重合体部(BX)とを有するゴム質重合体強化ビニル系樹脂
s1は、好ましくは10〜30質量%、より好ましくは15〜30質量%、更に好ましくは17〜28質量%、特に好ましくは22〜28質量%である。構造単位(mx)の含有量が5質量%以上s1質量%以下である共重合体を二種以上含む場合、「ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(B−1)のビニル系共重合体部を構成するビニル系共重合体に含まれる構造単位(mx)の含有量」として示す値は、ビニル系共重合体部を構成する各ビニル系共重合体に含まれる構造単位(mx)の含有量から算出された平均値である。
上記ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(B−2)のビニル系共重合体部を構成するビニル系共重合体は、構造単位(mx)を、s1質量%を超えてs2質量%以下で含む、構造単位(mx)及び(my)を含む共重合体であり、上記のように、構造単位(mx)及び(my)からなる共重合体であってよいし、構造単位(mx)、(my)及び(mz)からなる共重合体であってもよい。また、上記のように、このビニル系共重合体部を構成するビニル系共重合体は、構造単位(mx)の所定量を含む共重合体の少なくとも一種からなるものとすることができる。例えば、二種の共重合体からなる場合であって、s1<s21<s22≦s2とした場合、構造単位(mx)をs21質量%含む共重合体と、構造単位(mx)をs22質量%含む共重合体と、からなるビニル系共重合体部を含むゴム質重合体強化ビニル系樹脂を用いることができる。
s2は、好ましくは15〜45質量%、より好ましくは20〜42質量%、更に好ましくは22〜40質量%、より更に好ましくは25〜35質量%、特に好ましくは27〜33質量%である。構造単位(mx)の含有量がs1質量%を超えてs2質量%以下であるビニル系共重合体を二種以上含む場合、「ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(B−2)のビニル系共重合体部を構成する共重合体に含まれる構造単位(mx)の含有量」として示す値は、ビニル系共重合体部を構成する各ビニル系共重合体に含まれる構造単位(mx)の含有量から算出された平均値である。
また、本発明において、耐衝撃性及び成形品の外観性のバランスの効果が顕著となることから、s1及びs2の関係は、(s2−s1)≧3(質量%)であり、好ましくは(s2−s1)≧4(質量%)、より好ましくは(s2−s1)≧4.5(質量%)である。但し、通常、(s2−s1)≦10(質量%)、好ましくは(s2−s1)≦9(質量%)、更に好ましくは(s2−s1)≦7(質量%)である。(s2−s1)<3(質量%)では、本発明の効果が十分に得られない。
上記ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(B−3)のビニル系共重合体部を構成するビニル系共重合体は、構造単位(mx)を、s2質量%を超えて60質量%以下で、好ましくはs2質量%を超えて60質量%以下で含む共重合体であり、上記のように、構造単位(mx)及び(my)からなる共重合体であってよいし、構造単位(mx)、(my)及び(mz)からなる共重合体であってもよい。また、上記のように、このビニル系共重合体部を構成するビニル系共重合体は、構造単位(mx)の所定量を含む共重合体の少なくとも一種からなるものとすることができる。例えば、二種の共重合体からなる場合であって、s2<s31<s32≦60とした場合、構造単位(mx)をs31質量%含む共重合体と、構造単位(mx)をs32質量%含む共重合体と、からなるビニル系共重合体部を含むゴム質重合体強化ビニル系樹脂を用いることができる。
構造単位(mx)の含有量がs2質量%を超えて60質量%以下であるビニル系共重合体を二種以上含む場合、「ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(B−3)のビニル系共重合体部を構成する共重合体に含まれる構造単位(mx)の含有量」として示す値は、ビニル系共重合体部を構成する各ビニル系共重合体に含まれる構造単位(mx)の含有量から算出された平均値である。
また、組成物の成形加工性(流動性)及び耐衝撃性が顕著となるのは、s1が15〜30質量%であり、s2が22〜40質量%であり、上記ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(B−1)、(B−2)及び(B−3)の含有割合が、これらの合計を100質量%とした場合に、それぞれ、好ましくは3〜90質量%、5〜90質量%及び2〜70質量%、より好ましくは7〜65質量%、20〜80質量%及び3〜55質量%、更に好ましくは10〜50質量%、30〜70質量%及び4〜40質量%の組合せである。
また、上記レドックス型重合開始剤としては、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、アスコルビン酸、硫酸第一鉄等を還元剤とし、ペルオキソ二硫酸カリウム、過酸化水素、クメンハイドロパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド等を酸化剤としたものを用いることができる。
乳化重合により得られたラテックスに対しては、通常、凝固剤による樹脂成分の凝固が行われ、粉体等とされる。その後、水洗等によって精製し、乾燥して回収される。凝固に際しては、従来、公知の凝固剤が用いられ、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム等の無機塩;硫酸、塩酸等の無機酸;酢酸、乳酸等の有機酸等が用いられる。
グラフト率(%)={(S−T)/T}×100
上記式中、Sはゴム強化樹脂(BR)1グラムをアセトン20mlに投入し、25℃の温度条件下で、振とう機により2時間振とうした後、5℃の温度条件下で、遠心分離機(回転数;23,000rpm)で1時間遠心分離し、不溶分と可溶分とを分離して得られる不溶分の質量(g)であり、Tはゴム強化樹脂(BR)1グラムに含まれるゴム質重合体の質量(g)である。ゴム質重合体の質量は、重合処方及び重合転化率から算出する方法、赤外分光分析、熱分解ガスクロマトグラフィー、CHN元素分析等により得ることができる。
尚、予め、ゴム質重合体部の種類により、その分解又は除去を行った後、液体クロマトグラフィーに供することもできる。
約0.4gの成分〔B〕を入れた容器に、酢酸エチル20mL及びメタノール20mLを加えて撹拌する。次いで、容器をドライアイス/エタノール中に浸漬して冷却した状態で、容器内にオゾンガスを通気して、ジエン系ゴムを分解させる。分解反応の終了は、容器内の液中における過剰のオゾンによる青色の呈色により判断することができる。その後、室温条件下、容器内の液中の青色が消失するまで窒素ガスを供給する。次いで、容器を氷水中に浸漬し、水素化ホウ素ナトリウム0.5gを加えて1時間撹拌し、酢酸を滴下する。酢酸の滴下により気泡が発生するので、気泡発生が終了するまで酢酸を添加する(約2mL)。その後、メタノール20mLを加えて1時間撹拌した後、減圧下、5mL程度にまで濃縮する。得られた濃縮液を、メチルエチルケトン100mLに溶解させ、細孔径1μmのフッ素樹脂製フィルターを用いて濾別し、沈殿物を回収する。この沈殿物を乾燥した後、秤量すると、ジエン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(B−1)、(B−2)及び(B−3)における各ビニル系共重合体部(BX)を構成するビニル系共重合体の合計質量が得られる。
次いで、上記沈殿物を、n−ヘプタン、1,2−ジクロロエタン、アセトニトリル等を用いた液体クロマトグラフィーのグラジエント分析に供すると、構造単位(mx)の割合を横軸とし、特定量の構造単位(mx)を含む共重合体(ビニル系共重合体部(BX)を構成するビニル系共重合体)の量を縦軸とする分布を得ることができる。
α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、1−エイコセン等が挙げられる。これらのα−オレフィンは、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。α−オレフィンの炭素原子数は、軋み音の低減効果及び耐衝撃性の観点から、好ましくは3〜20、より好ましくは3〜12、更に好ましくは3〜8である。
上記シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリルが好ましく、芳香族ビニル化合物としては、スチレンが好ましい。
また、上記構造単位(nz)を与える単量体としては、(メタ)アクリル酸エステル化合物及びマレイミド系化合物が好ましい。
(1)エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体部と、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(nx)及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(ny)からなるビニル系共重合体部(CX)とを有するエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂
(2)エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体部と、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(nx)、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(ny)及びマレイミド系化合物に由来する構造単位からなるビニル系共重合体部(CX)とを有するエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂
(3)エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体部と、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(nx)、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(ny)及び(メタ)アクリル酸エステル化合物に由来する構造単位からなるビニル系共重合体部(CX)とを有するエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂
t1は、好ましくは10〜30質量%、より好ましくは15〜30質量%、更に好ましくは17〜28質量%、特に好ましくは22〜28質量%である。構造単位(nx)の含有量が5質量%以上t1質量%以下である共重合体を二種以上含む場合、「エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(C−1)のビニル系共重合体部を構成するビニル系共重合体に含まれる構造単位(nx)の含有量」として示す値は、ビニル系共重合体部を構成する各ビニル系共重合体に含まれる構造単位(nx)の含有量から算出された平均値である。
上記エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(C−2)のビニル系共重合体部を構成するビニル系共重合体は、構造単位(nx)を、t1質量%を超えてt2質量%以下で含む、構造単位(nx)及び(ny)を含む共重合体であり、上記のように、構造単位(nx)及び(ny)からなる共重合体であってよいし、構造単位(nx)、(ny)及び(nz)からなる共重合体であってもよい。また、上記のように、このビニル系共重合体部を構成するビニル系共重合体は、構造単位(nx)の所定量を含む共重合体の少なくとも一種からなるものとすることができる。例えば、二種の共重合体からなる場合であって、t1<t21<t22≦t2とした場合、構造単位(nx)をt21質量%含む共重合体と、構造単位(nx)をt22質量%含む共重合体と、からなるビニル系共重合体部を含むエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂を用いることができる。
t2は、好ましくは15〜45質量%、より好ましくは20〜42質量%、更に好ましくは22〜40質量%、より更に好ましくは25〜35質量%、特に好ましくは27〜33質量%である。構造単位(nx)の含有量がt1質量%を超えてt2質量%以下であるビニル系共重合体を二種以上含む場合、「エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(C−2)のビニル系共重合体部を構成する共重合体に含まれる構造単位(nx)の含有量」として示す値は、ビニル系共重合体部を構成する各ビニル系共重合体に含まれる構造単位(nx)の含有量から算出された平均値である。
また、本発明において、軋み音の低減効果、耐衝撃性及び成形品の外観性のバランスの効果が顕著となることから、t1及びt2の関係は、(t2−t1)≧3(質量%)であり、好ましくは(t2−t1)≧4(質量%)、より好ましくは(t2−t1)≧4.5(質量%)である。但し、通常、(t2−t1)≦10(質量%)、好ましくは(t2−t1)≦9(質量%)、更に好ましくは(t2−t1)≦7(質量%)である。(t2−t1)<3(質量%)では、本発明の効果が十分に得られない。
上記エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(C−3)のビニル系共重合体部を構成するビニル系共重合体は、構造単位(nx)を、t2質量%を超えて60質量%以下で、好ましくはt2質量%を超えて60質量%以下で含む共重合体であり、上記のように、構造単位(nx)及び(ny)からなる共重合体であってよいし、構造単位(nx)、(ny)及び(nz)からなる共重合体であってもよい。また、上記のように、このビニル系共重合体部を構成するビニル系共重合体は、構造単位(nx)の所定量を含む共重合体の少なくとも一種からなるものとすることができる。例えば、二種の共重合体からなる場合であって、t2<t31<t32≦60とした場合、構造単位(nx)をt31質量%含む共重合体と、構造単位(nx)をt32質量%含む共重合体と、からなるビニル系共重合体部を含むエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂を用いることができる。
構造単位(nx)の含有量がt2質量%を超えて60質量%以下であるビニル系共重合体を二種以上含む場合、「エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(C−3)のビニル系共重合体部を構成する共重合体に含まれる構造単位(nx)の含有量」として示す値は、ビニル系共重合体部を構成する各ビニル系共重合体に含まれる構造単位(nx)の含有量から算出された平均値である。
また、組成物の成形加工性(流動性)、軋み音の低減効果及び耐衝撃性が顕著となるのは、t1が15〜30質量%であり、t2が22〜40質量%であり、上記エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(C−1)、(C−2)及び(C−3)の含有割合が、これらの合計を100質量%とした場合に、それぞれ、好ましくは3〜90質量%、5〜90質量%及び2〜70質量%、より好ましくは7〜65質量%、20〜80質量%及び3〜55質量%、更に好ましくは10〜50質量%、30〜70質量%及び5〜40質量%の組合せである。
上記ゴム強化樹脂(CR)をグラフト重合により製造する場合、上記ゴム強化樹脂(BR)と同様の方法を適用することができる。
尚、予め、ゴム質重合体部の種類により、その分解又は除去を行った後、液体クロマトグラフィーに供することもできる。
他の熱可塑性樹脂としては、上記成分〔B〕及び〔C〕と異なる構成のゴム質重合体強化ビニル系樹脂、ビニル系単量体に由来する構造単位を含む(共)重合体(芳香族ビニル系(共)重合体、アクリル系(共)重合体、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、フッ素樹脂等)、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。これらは、単独で用いてよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D−1)構造単位(dx)を、5質量%以上r1質量%以下で含む共重合体
(D−2)構造単位(dx)を、r1質量%を超えてr2質量%以下で含む共重合体
(D−3)構造単位(dx)を、r2質量%を超えて60質量%以下で含む共重合体
尚、(r2−r1)≧3(質量%)である。また、上記の構成において、構造単位(dx)は、上記構造単位(mx)又は(nx)と同じ、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位に由来するものであるが、構造単位(dx)と、構造単位(mx)又は(nx)とは、互いに同一であってよいし、異なってもよい。更に、構造単位(dy)は、上記構造単位(my)又は(ny)と同じ、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位に由来するものであるが、構造単位(dy)と、構造単位(my)又は(ny)とは、互いに同一であってよいし、異なってもよい。
上記成分〔D〕が、上記構成を有する共重合体(D−1)、(D−2)及び(D−3)からなることにより、成分〔A〕と、成分〔B〕との間の相溶性(成分〔C〕を含む場合、成分〔A〕と、成分〔B〕及び〔C〕との間の相溶性)の向上効果が高く、更に、軋み音の低減効果、耐熱性及び耐衝撃性のバランスに優れた成形品を効率よく製造することができる。
r1は、好ましくは10〜30質量%、より好ましくは15〜30質量%、更に好ましくは17〜28質量%、特に好ましくは22〜27質量%である。構造単位(dx)の含有量が5質量%以上r1質量%以下である共重合体を二種以上含む場合、「共重合体(D−1)に含まれる構造単位(dx)の含有量」として示す値は、各共重合体に含まれる構造単位(dx)の含有量から算出された平均値である。
上記共重合体(D−2)は、構造単位(dx)を、r1質量%を超えてr2質量%以下で含む、構造単位(dx)及び(dy)を含む共重合体であり、上記のように、構造単位(dx)及び(dy)からなる共重合体であってよいし、構造単位(dx)、(dy)及び(dz)からなる共重合体であってもよい。また、上記のように、この共重合体(D−2)は、構造単位(dx)の所定量を含む共重合体の少なくとも一種からなるものとすることができる。例えば、二種の共重合体からなる場合であって、r1<r21<r22≦r2とした場合、構造単位(dx)をr21質量%含む共重合体と、構造単位(dx)をr22質量%含む共重合体と、からなる共重合体(D−2)を用いることができる。
r2は、好ましくは15〜45質量%、より好ましくは20〜42質量%、更に好ましくは22〜40質量%、より更に好ましくは25〜35質量%、特に好ましくは27〜33質量%である。構造単位(dx)の含有量がr1質量%を超えてr2質量%以下である共重合体を二種以上含む場合、「共重合体(D−2)に含まれる構造単位(dx)の含有量」として示す値は、各共重合体に含まれる構造単位(dx)の含有量から算出された平均値である。
本発明において、r2が15〜45質量%であると、本発明の組成物において、特に、成分〔B〕(成分〔C〕を含む場合、成分〔A〕と、成分〔B〕及び〔C〕の両方)と、共重合体(D−2)との相溶性が向上し、更に、成分〔A〕と、共重合体(D−1)及び(D−3)との相溶性も向上するため、結果として、成分〔A〕と、成分〔B〕及び〔C〕との間の相溶性に優れたものとなり、得られる成形品において、耐衝撃性及び耐熱性のバランスが優れる。
また、本発明において、耐熱性及び耐衝撃性のバランスの効果が顕著となるr1及びr2の関係は、(r2−r1)≧3(質量%)であり、好ましくは(r2−r1)≧4(質量%)、より好ましくは(r2−r1)≧4.5(質量%)である。但し、通常、(r2−r1)≦10(質量%)、好ましくは(r2−r1)≦9(質量%)、更に好ましくは(r2−r1)≦7(質量%)である。(r2−r1)<3(質量%)では、成分〔D〕による本発明の優れた効果が十分に得られない。
上記共重合体(D−3)は、構造単位(dx)を、r2質量%を超えて60質量%以下で含む共重合体であり、上記のように、構造単位(dx)及び(dy)からなる共重合体であってよいし、構造単位(dx)、(dy)及び(dz)からなる共重合体であってもよい。また、上記のように、この共重合体(D−3)は、構造単位(dx)の所定量を含む共重合体の少なくとも一種からなるものとすることができる。例えば、二種の共重合体からなる場合であって、r2<r31<r32≦60とした場合、構造単位(dx)をr31質量%含む共重合体と、構造単位(dx)をr32質量%含む共重合体と、からなる共重合体(D−3)を用いることができる。
構造単位(dx)の含有量がr2質量%を超えて60質量%以下である共重合体を二種以上含む場合、「共重合体(D−3)に含まれる構造単位(dx)の含有量」として示す値は、各共重合体に含まれる構造単位(dx)の含有量から算出された平均値である。
また、組成物の流動性、並びに、得られる成形品の耐熱性及び耐衝撃性のバランス、の効果が顕著となるのは、r1が10〜30質量%であり、r2が20〜40質量%であり、上記共重合体(D−1)、(D−2)及び(D−3)の含有割合が、これらの合計を100質量%とした場合に、それぞれ、好ましくは5〜70質量%、10〜70質量%及び2〜55質量%、より好ましくは10〜55質量%、20〜65質量%及び3〜40質量%、更に好ましくは15〜50質量%、25〜60質量%及び3〜35量%、特に好ましくは20〜50質量%、35〜60質量%及び3〜30質量%である。
上記共重合体(D−2)は、好ましくは、構造単位(dx)及び(dy)からなる共重合体であり、この共重合体は、構造単位(dx)、(dy)及び(dz)からなる共重合体と併用してもよい。構造単位(dz)を形成する単量体としては、N−フェニルマレイミド等のマレイミド系化合物、メタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸エステル化合物が好ましい。
また、上記共重合体(D−3)は、好ましくは、構造単位(dx)及び(dy)からなる共重合体であり、この共重合体は、構造単位(dx)、(dy)及び(dz)からなる共重合体と併用してもよい。構造単位(dz)を形成する単量体としては、N−フェニルマレイミド等のマレイミド系化合物、メタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸エステル化合物が好ましい。
上記のように、シアン化ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物を含むビニル系単量体を用いて上記成分〔B〕又は〔C〕を製造した際に副生したシアン化ビニル・芳香族ビニル系共重合体(ゴム強化樹脂に含まれる未グラフト重合体)が、重合体(D−1)、(D−2)又は(D−3)に含まれることがあるので、その場合には、この未グラフト重合体を、適宜、利用することができる。
その他、水酸化アルミニウム、酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、ジルコニウム系化合物、モリブデン系化合物、スズ酸亜鉛等を用いることができる。
上記オレフィン系ワックスとしては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、オレフィン共重合体ワックス(例えば、エチレン共重合体ワックス)等が挙げられ、これらは、部分酸化物であってもよい。尚、上記オレフィン系ワックスが共重合体である場合、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−デセン、4−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のオレフィンに由来する構造単位を二つ以上含む共重合体;オレフィンに由来する構造単位の少なくとも一つと、オレフィンと共重合可能な単量体(不飽和カルボン酸又はその酸無水物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等)に由来する構造単位とからなる共重合体等が挙げられる。これらの共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体及びグラフト共重合体のいずれでもよい。
また、上記オレフィン系ワックスの粘度(140℃)は、離型性の観点から、好ましくは100〜10,000cps、より好ましくは100〜5,000cpsである。
上記変性シリコーンオイルとしては、アルキル変性シリコーンオイル、アルキル・アラルキル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、高級アルコキシ変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、メチルスチリル変性シリコーンオイル、メチル塩素化フェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジエンシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、アクリル変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル等が挙げられる。
他の部材は、本発明の熱可塑性樹脂組成物と同一であってよいし、それと異なる他の材料からなるものであってもよい。後者の場合、他の熱可塑性樹脂組成物、硬化樹脂組成物、架橋ゴム(加硫ゴムを含む)、繊維集合体(木材を含む)、金属(合金を含む)、ガラス、セラミックス等が挙げられ、これらを単独で又は二種以上の組み合わせで含むものとすることができる。
他の熱可塑性樹脂組成物としては、上記成分〔A〕又は成分〔B〕を含む組成物や、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、PMMA、ポリスチレン、EVA、ポリアミド、ポリエステル、ポリ乳酸等を含む組成物等とすることができる。
硬化樹脂組成物としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の硬化性樹脂を含む原料組成物を、熱、光等により硬化させたもの等とすることができる。
架橋ゴム(加硫ゴム)としては、クロロプレンゴム、ポリブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、SEBS、SBS、SIS等の合成ゴム、天然ゴム等を含む原料組成物を用いて得られた架橋ゴム組成物(加硫ゴム組成物)等とすることができる。
図1は、1の部材10と、他の部材20とが隣接している態様である。図2及び図3は、1の部材10が、他の部材20に形成された凹部に嵌挿されている態様である。図4は、他の部材20が、1の部材10に形成された凹部に嵌挿されている態様である。図5は、1の筒状部材10の内壁面に密着するように他の部材20が配設されている態様である。
また、図6は、1の部材10と、他の部材20とが、所定の空隙をもって配置されている態様であり、このような場合、振動、ねじれ、衝撃等により一方若しくは両方が移動又は変形して動的に接触(面接触、線接触又は点接触)しても、軋み音の発生が抑制される。
図9は、図7のように図示していない部材14の外表面と、部材24の内表面とを接着剤を用いて形成された部分接着層25により接合させてなる複合体である。尚、この図9に類似する態様として、部材14の外表面の一部が部材24に対して溶着している態様とすることもできる。部材24が熱可塑性樹脂組成物からなる場合も同様である。
図10は、図7のように図示していない部材16の外表面の一部と、部材26の内表面とを、両者に形成した貫通孔を利用してボルト27により固定し一体化させてなる複合体である。尚、連結具としてボルト以外のものを用いることもでき、ネジ、ピン、ビス、リベット、ブシュ、ブラケット、ヒンジ、釘等を利用することができる。
図12(A)及び(B)から分かるように、部材28は、複数の開口部29を備えるので、図12の複合体は、例えば、気体を、所望の方向へ供給又は排出する際に、その方向(角度)を調節する機能を有する。従って、例えば、図11の部材を、エアコン、空気清浄機、送風機等におけるフィンとして用いることができ、図12に示すような構成を備える装置用の部材として好適である。
車両用成形品としては、ドアトリム、ドアライニング、ピラーガーニッシュ、コンソール、ドアポケット、ベンチレータ、ダクト、エアコン、メーターバイザー、インパネアッパーガーニッシュ、インパネロアガーニッシュ、A/Tインジケーター、オンオフスイッチ類(スライド部、スライドプレート)、グリルフロントデフロスター、グリルサイドデフロスター、リッドクラスター、カバーインストロアー、マスク類(マスクスイッチ、マスクラジオ等)、グローブボックス、ポケット類(ポケットデッキ、ポケットカード等)、ステアリングホイールホーンパッド、スイッチ、カーナビゲーション機器の筐体等が挙げられる。
電気・電子機器用成形品としては、コネクター、スイッチ、リレー、プリント配線板、電子部品用の筐体、コンセント等が挙げられる。
建材用成形品としては、机、整理棚等に配設された引き出し、デスクロック部品、シェルフ扉、チェアダンパー、テーブル折りたたみ脚可動部品、扉開閉ダンパー、引き戸レール、カーテンレール等が挙げられる。
熱可塑性樹脂組成物の製造に用いた原料(樹脂成分及び重合体成分)は、以下の通りである。尚、グラフト率、極限粘度[η]等の測定は、上記記載の方法に準じて行った。
ポリカーボネート樹脂(P1)として、三菱エンジニアリングプラスチックス社製ポリカーボネート「NOVAREX 7022PJ」(商品名)を用いた。粘度平均分子量(Mv)は、22,000であり、MFR(温度240℃、荷重98N)は、9g/10分である。
原料〔Q〕は、下記の合成例1〜5により得られた、ゴム質重合体強化ビニル系樹脂を含むゴム強化樹脂(Q1)〜(Q5)であり、いずれも、ジエン系ゴム質重合体又はアクリル系ゴム質重合体からなる部分と、シアン化ビニル化合物(アクリロニトリル)に由来する構造単位及び芳香族ビニル化合物(スチレン)に由来する構造単位を含むビニル系共重合体(アクリロニトリル・スチレン共重合体)からなる部分とを含むゴム質重合体強化グラフト樹脂、並びに、未グラフトのビニル系共重合体(アクリロニトリル・スチレン共重合体)からなる樹脂混合物である。合成例1〜4は、ジエン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(ジエン系グラフト樹脂)を主とする樹脂混合物の合成例であり、合成例5は、アクリル系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(アクリル系グラフト樹脂)を主とする樹脂混合物の合成例である。
攪拌機を備えたガラス製フラスコに、窒素気流中で、イオン交換水92部、ロジン酸カリウム0.3部、tert−ドデシルメルカプタン0.18部、平均粒子径300nmのポリブタジエンゴム(ゲル含有率80%)40部を含むラテックス70部、スチレン9.6部及びアクリロニトリル5.4部を収容し、攪拌しながら昇温した。内温が38℃に達したところで、ピロリン酸ナトリウム0.2部、硫酸第一鉄7水和物0.004部及びブドウ糖0.25部を、イオン交換水8部に溶解した溶液を加えた。その後、クメンハイドロパーオキサイド0.066部を加えて重合を開始した。
1時間重合させた後、イオン交換水21.6部、ロジン酸カリウム0.7部、スチレン36部、アクリロニトリル9部、tert−ドデシルメルカプタン0.12部及びクメンハイドロパーオキサイド0.11部を、3時間かけて連続的に添加した。その後、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を加えて更に1時間重合を継続し、重合を完結させた。
次いで、反応生成物を含むラテックスに、硫酸水溶液を添加して、樹脂成分を凝固、水洗した。その後、乾燥し、ゴム強化樹脂(Q1)を得た。この樹脂(Q1)に含まれるジエン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂のグラフト率は76%であり、このジエン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂を構成するビニル系共重合体部における、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(mx)及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(my)の含有割合(平均値)は、両者の合計を100%とした場合に、それぞれ、24%及び76%であり、未グラフトのビニル系共重合体(以下、「アセトン可溶分」という)の含有率は30%であり、このアセトン可溶分の極限粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃)は、0.36dl/gであった。尚、このゴム強化樹脂(Q1)のTmは観測されなかった。
攪拌機を備えたガラス製フラスコに、窒素気流中で、イオン交換水92部、ロジン酸カリウム0.3部、tert−ドデシルメルカプタン0.18部、平均粒子径300nmのポリブタジエンゴム(ゲル含有率80%)40部を含むラテックス70部、スチレン10.95部及びアクリロニトリル4.05部を収容し、攪拌しながら昇温した。内温が38℃に達したところで、ピロリン酸ナトリウム0.2部、硫酸第一鉄7水和物0.004部及びブドウ糖0.25部を、イオン交換水8部に溶解した溶液を加えた。その後、クメンハイドロパーオキサイド0.066部を加えて重合を開始した。
1時間重合させた後、イオン交換水21.6部、ロジン酸カリウム0.7部、スチレン36部、アクリロニトリル9部、tert−ドデシルメルカプタン0.12部及びクメンハイドロパーオキサイド0.11部を、3時間かけて連続的に添加した。その後、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を加えて更に1時間重合を継続し、重合を完結させた。
次いで、反応生成物を含むラテックスに、硫酸水溶液を添加して、樹脂成分を凝固、水洗した。その後、乾燥し、ゴム強化樹脂(Q2)を得た。この樹脂(Q2)に含まれるジエン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂のグラフト率は74%であり、このジエン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂を構成するビニル系共重合体部における、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(mx)及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(my)の含有割合(平均値)は、両者の合計を100%とした場合に、それぞれ、22%及び78%であり、アセトン可溶分の含有率は30%であり、このアセトン可溶分の極限粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃)は、0.35dl/gであった。尚、このゴム強化樹脂(Q2)のTmは観測されなかった。
攪拌機を備えたガラス製フラスコに、窒素気流中で、イオン交換水92部、ロジン酸カリウム0.3部、tert−ドデシルメルカプタン0.18部、平均粒子径300nmのポリブタジエンゴム(ゲル含有率80%)40部を含むラテックス70部、スチレン8.25部及びアクリロニトリル6.75部を収容し、攪拌しながら昇温した。内温が38℃に達したところで、ピロリン酸ナトリウム0.2部、硫酸第一鉄7水和物0.004部及びブドウ糖0.25部を、イオン交換水8部に溶解した溶液を加えた。その後、クメンハイドロパーオキサイド0.066部を加えて重合を開始した。
1時間重合させた後、イオン交換水21.6部、ロジン酸カリウム0.7部、スチレン24.75部、アクリロニトリル20.25部、tert−ドデシルメルカプタン0.13部及びクメンハイドロパーオキサイド0.1部を、3時間かけて連続的に添加した。その後、更に1時間重合を継続し、重合を完結させた。
次いで、反応生成物を含むラテックスに、硫酸水溶液を添加して、樹脂成分を凝固、水洗した。その後、水酸化カリウム水溶液を用いて、洗浄・中和し、更に、水洗した後、乾燥し、ゴム強化樹脂(Q3)を得た。この樹脂(Q3)に含まれるジエン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂のグラフト率は80%であり、このジエン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂を構成するビニル系共重合体部における、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(mx)及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(my)の含有割合(平均値)は、両者の合計を100%とした場合に、それぞれ、45%及び55%であり、アセトン可溶分の含有率は28%であり、このアセトン可溶分の極限粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃)は、0.40dl/gであった。尚、このゴム強化樹脂(Q3)のTmは観測されなかった。
攪拌機を備えたガラス製フラスコに、窒素気流中で、イオン交換水92部、ロジン酸カリウム0.3部、tert−ドデシルメルカプタン0.18部、平均粒子径300nmのポリブタジエンゴム(ゲル含有率80%)40部を含むラテックス70部、スチレン12部及びアクリロニトリル3部を収容し、攪拌しながら昇温した。内温が38℃に達したところで、ピロリン酸ナトリウム0.2部、硫酸第一鉄7水和物0.004部及びブドウ糖0.25部を、イオン交換水8部に溶解した溶液を加えた。その後、クメンハイドロパーオキサイド0.066部を加えて重合を開始した。
1時間重合させた後、イオン交換水21.6部、ロジン酸カリウム0.7部、スチレン36部、アクリロニトリル9部、tert−ドデシルメルカプタン0.12部及びクメンハイドロパーオキサイド0.11部を、3時間かけて連続的に添加した。その後、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を加えて更に1時間重合を継続し、重合を完結させた。
次いで、反応生成物を含むラテックスに、硫酸水溶液を添加して、樹脂成分を凝固、水洗した。その後、乾燥し、ゴム強化樹脂(Q4)を得た。この樹脂(Q4)に含まれるジエン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂のグラフト率は59%であり、このジエン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂を構成するビニル系共重合体部における、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(mx)及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(my)の含有割合(平均値)は、両者の合計を100%とした場合に、それぞれ、20%及び80%であり、アセトン可溶分の含有率は36%であり、このアセトン可溶分の極限粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃)は、0.32dl/gであった。尚、このゴム強化樹脂(Q4)のTmは観測されなかった。
攪拌機を備えたガラス製フラスコに、窒素気流中で、イオン交換水85部、ロジン酸カリウム0.7部、炭酸水素ナトリウム0.45部、炭酸ナトリウム0.15部、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合のナトリウム塩0.5部、亜二チオン酸ナトリウム0.03部を添加した。単量体として、n−ブチルアクリレート5部を加え、攪拌しながら昇温した。内温75℃で過硫酸カリウム0.12部を添加し、重合を開始した。
1時間重合させた後、過硫酸カリウム0.06部、n−ブチルアクリレート44.5部、アリルメタクリレート0.5部を3時間かけて連続的に添加し、更に1時間重合を継続し、アクリル系ゴムを含むラテックスを得た。次いで、このラテックスを65℃まで冷却し、イオン交換水33部、ロジン酸カリウムを0.8部、tert−ブチルハイドロパーオキサイド0.07部を加え、更にピロリン酸ナトリウム0.4部、硫酸第一鉄7水和物0.01部、ブドウ糖0.3部をイオン交換水15部に溶解した溶液、スチレン9.6部、アクリロニトリル5.4部を加え、75℃まで昇温した。1時間重合させた後、スチレン28部、アクリロニトリル7部、tert−ドデシルメルカプタン0.1部及びtert−ブチルハイドロパーオキサイド0.2部を4時間かけて連続的に添加した。そして、更に1時間重合を継続し、重合を完結させた。
次いで、反応生成物を含むラテックスに、硫酸マグネシウム水溶液を添加して、樹脂成分を凝固、水洗した。その後、乾燥し、ゴム強化樹脂(Q5)を得た。この樹脂(Q5)に含まれるアクリル系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂のグラフト率は42%であり、このアクリル系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂を構成するビニル系共重合体部における、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(mx)及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(my)の含有割合(平均値)は、両者の合計を100%とした場合に、それぞれ、25%及び75%であり、未グラフトのビニル系共重合体(アセトン可溶分)の含有率は29%であり、このアセトン可溶分の極限粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃)は、0.45dl/gであった。尚、このゴム強化樹脂(Q5)のTmは観測されなかった。
原料〔R〕は、下記の合成例6〜9により得られた、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂を含むゴム強化樹脂(R1)〜(R4)であり、いずれも、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体からなる部分と、シアン化ビニル化合物(アクリロニトリル)に由来する構造単位及び芳香族ビニル化合物(スチレン)に由来する構造単位を含むビニル系共重合体(アクリロニトリル・スチレン共重合体)からなる部分とを含むゴム質重合体強化グラフト樹脂、並びに、未グラフトのビニル系共重合体(アクリロニトリル・スチレン共重合体)からなる樹脂混合物である。尚、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体として、エチレン単位及びプロピレン単位の含有割合が、それぞれ、78%及び22%であり、Tmが40℃であり、ガラス転移温度が−50℃であり、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が20である、エチレン・プロピレン共重合体ゴムを用いた。
リボン型攪拌機翼、助剤連続添加装置、温度計等を装備したステンレス製オートクレーブに、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体25部、スチレン9.6部、アクリロニトリル5.4部、tert−ドデシルメルカプタン0.5部及びトルエン110部を仕込み、内温を75℃に昇温して、オートクレーブ内容物を1時間攪拌して均一溶液とした。その後、tert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート0.09部を添加し、内温を更に昇温して、100℃に達した後は、この温度を保持しながら、攪拌回転数100rpmとして重合反応を行った。1時間重合した後、スチレン48部、アクリロニトリル12部、tert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート0.36部を3時間かけて連続的に添加した。重合反応開始後4時間目から、反応液を120℃に昇温し、この温度を保持しながら更に2時間反応を行って重合反応を終了した。重合転化率は97%であった。その後、反応液を100℃まで冷却し、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)−プロピオネート0.2部を添加した。次いで、反応混合物をオートクレーブより抜き出し、水蒸気蒸留により未反応物と溶媒を留去し、更に40mmφベント付き押出機(シリンダー温度220℃、真空度760mmHg)を用いて揮発分を実質的に脱気させて、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂を含むゴム強化樹脂(R1)からなるペレットを得た。この樹脂(R1)に含まれるエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂のグラフト率は50%であり、ビニル系共重合体部を構成するシアン化ビニル化合物に由来する構造単位(nx)及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(ny)の含有割合は、両者の合計を100%とした場合に、それぞれ、23%及び77%であり、エチレン・プロピレン共重合体ゴムに由来するエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体部の含有量は25%(重合処方及び重合転化率から計算)であった。また、アセトンを用いて抽出した、ゴム強化樹脂(R1)に含まれる未グラフトのビニル系共重合体(以下、「アセトン可溶分」という)の含有率は63%であり、このアセトン可溶分の極限粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃)は0.47dl/gであった。その後、このペレットを用いてゴム強化樹脂(R1)のTmを測定したところ、40℃であった。
リボン型攪拌機翼、助剤連続添加装置、温度計等を装備したステンレス製オートクレーブに、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体25部、スチレン10.9部、アクリロニトリル4.1部、tert−ドデシルメルカプタン0.5部及びトルエン110部を仕込み、内温を75℃に昇温して、オートクレーブ内容物を1時間攪拌して均一溶液とした。その後、tert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート0.09部を添加し、内温を更に昇温して、100℃に達した後は、この温度を保持しながら、攪拌回転数100rpmとして重合反応を行った。1時間重合した後、スチレン48部、アクリロニトリル12部、tert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート0.36部を3時間かけて連続的に添加した。重合反応開始後4時間目から、内温を120℃に昇温し、この温度を保持しながら更に2時間反応を行って重合反応を終了した。重合転化率は97%であった。その後、反応液を100℃まで冷却し、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)−プロピオネート0.2部を添加した。次いで、反応混合物をオートクレーブより抜き出し、水蒸気蒸留により未反応物と溶媒を留去し、更に40mmφベント付き押出機(シリンダー温度220℃、真空度760mmHg)を用いて揮発分を実質的に脱気させて、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂を含むゴム強化樹脂(R2)からなるペレットを得た。この樹脂(R2)に含まれるエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂のグラフト率は48%であり、ビニル系共重合体部を構成するシアン化ビニル化合物に由来する構造単位(nx)及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(ny)の含有割合は、両者の合計を100%とした場合に、それぞれ、21%及び79%であり、エチレン・プロピレン共重合体ゴムに由来するエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体部の含有量は25%(重合処方及び重合転化率から計算)であった。また、ゴム強化樹脂(R2)に含まれる未グラフトのビニル系共重合体(アセトン可溶分)の含有率は63%であり、このアセトン可溶分の極限粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃)は0.46dl/gであった。その後、このペレットを用いてゴム強化樹脂(R2)のTmを測定したところ、40℃であった。
リボン型攪拌機翼、助剤連続添加装置、温度計等を装備したステンレス製オートクレーブに、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体25部、スチレン8.2部、アクリロニトリル6.8部、tert−ドデシルメルカプタン0.5部及びトルエン110部を仕込み、内温を75℃に昇温して、オートクレーブ内容物を1時間攪拌して均一溶液とした。その後、tert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート0.09部を添加し、内温を更に昇温して、100℃に達した後は、この温度を保持しながら、攪拌回転数100rpmとして重合反応を行った。1時間重合した後、スチレン33部、アクリロニトリル27部、tert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート0.36部を3時間かけて連続的に添加した。重合反応開始後4時間目から、反応液を120℃に昇温し、この温度を保持しながら更に2時間反応を行って重合反応を終了した。重合転化率は97%であった。その後、反応液を100℃まで冷却し、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)−プロピオネート0.2部を添加した。次いで、反応混合物をオートクレーブより抜き出し、水蒸気蒸留により未反応物と溶媒を留去し、更に40mmφベント付き押出機(シリンダー温度220℃、真空度760mmHg)を用いて揮発分を実質的に脱気させて、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂を含むゴム強化樹脂(R3)からなるペレットを得た。この樹脂(R3)に含まれるエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂のグラフト率は55%であり、ビニル系共重合体部を構成するシアン化ビニル化合物に由来する構造単位(nx)及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(ny)の含有割合は、両者の合計を100%とした場合に、それぞれ、45%及び55%であり、エチレン・プロピレン共重合体ゴムに由来するエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体部の含有量は25%(重合処方及び重合転化率から計算)であった。また、ゴム強化樹脂(R3)に含まれる未グラフトのビニル系共重合体(アセトン可溶分)の含有率は61%であり、このアセトン可溶分の極限粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃)は0.49dl/gであった。その後、このペレットを用いてゴム強化樹脂(R3)のTmを測定したところ、40℃であった。
リボン型攪拌機翼、助剤連続添加装置、温度計等を装備したステンレス製オートクレーブに、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体25部、スチレン12部、アクリロニトリル3部、tert−ドデシルメルカプタン0.5部及びトルエン110部を仕込み、内温を75℃に昇温して、オートクレーブ内容物を1時間攪拌して均一溶液とした。その後、tert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート0.09部を添加し、内温を更に昇温して、100℃に達した後は、この温度を保持しながら、攪拌回転数100rpmとして重合反応を行った。1時間重合した後、スチレン48部、アクリロニトリル12部、tert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート0.36部を3時間かけて連続的に添加した。重合反応開始後4時間目から、反応液を120℃に昇温し、この温度を保持しながら更に2時間反応を行って重合反応を終了した。重合転化率は97%であった。その後、反応液を100℃まで冷却し、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)−プロピオネート0.2部を添加した。次いで、反応混合物をオートクレーブより抜き出し、水蒸気蒸留により未反応物と溶媒を留去し、更に40mmφベント付き押出機(シリンダー温度220℃、真空度760mmHg)を用いて揮発分を実質的に脱気させて、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂を含むゴム強化樹脂(R4)からなるペレットを得た。この樹脂(R4)に含まれるエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂のグラフト率は45%であり、ビニル系共重合体部を構成するシアン化ビニル化合物に由来する構造単位(nx)及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(ny)の含有割合は、両者の合計を100%とした場合に、それぞれ、20%及び80%であり、エチレン・プロピレン共重合体ゴムに由来するエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体部の含有量は25%(重合処方及び重合転化率から計算)であった。また、ゴム強化樹脂(R4)に含まれる未グラフトのビニル系共重合体(アセトン可溶分)の含有率は64%であり、このアセトン可溶分の極限粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃)は0.44dl/gであった。その後、このペレットを用いてゴム強化樹脂(R4)のTmを測定したところ、40℃であった。
原料〔S〕として、下記の合成例10及び11により得られた、いずれも、複数のアクリロニトリル・スチレン共重合体からなる樹脂混合物(S1)〜(S2)を用いた。各原料は、シアン化ビニル化合物(アクリロニトリル)に由来する構造単位の含有割合が広い範囲にあるアクリロニトリル・スチレン共重合体を複数含む。
リボン翼を備えたジャケット付き重合用反応器を、2基連結した合成装置を用いた。各反応器内に、窒素ガスをパージした後、1基目の反応器に、スチレン76部、アクリロニトリル24部及びトルエン25部からなる混合物と、分子量調節剤であるtert−ドデシルメルカプタン0.40部をトルエン5部に溶解した溶液と、重合開始剤である1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)0.1部をトルエン5部に溶解した溶液とを連続的に供給し、110℃で重合を行った。供給した単量体等の平均滞留時間は2時間であり、2時間後の重合転化率は56%であった。
次いで、得られた重合体溶液を、1基目の反応器の外部に設けられたポンプにより、連続的に取り出して、2基目の反応器に供給した。連続的に取り出す量は、1基目の反応器に供給する量と同じである。尚、2基目の反応器においては、140℃で2時間重合を行い、2時間後の重合転化率は83%であった。
その後、2基目の反応器から、重合体溶液を回収し、これを、2軸3段ベント付き押出機に導入した。そして、直接、未反応単量体及びトルエン(重合用溶媒)を脱揮し、組成の異なる複数のアクリロニトリル・スチレン共重合体を含むアクリロニトリル・スチレン共重合体(S1)を回収した。
このアクリロニトリル・スチレン共重合体(S1)を構成するシアン化ビニル化合物に由来する構造単位(dx)及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(dy)の含有割合(平均値)は、両者の合計を100%とした場合に、それぞれ、24%及び76%であり、極限粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃)は、0.42dl/gであった。尚、この原料S1のTmは観測されなかった。
本合成例では、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド0.1部、tert−ドデシルメルカプタン0.13部、スチレン36.5部及びアクリロニトリル13.5部の混合物からなる第1単量体(合成開始時には、第1供給源に収容)と、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド0.1部、tert−ドデシルメルカプタン0.13部、スチレン40部及びアクリロニトリル10部の混合物からなる第2単量体(合成開始時には、第2供給源に収容)と、を用いて、以下の要領で重合を行った。
攪拌機を備えたガラス製フラスコに、窒素気流中で、イオン交換水184部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.0部及び炭酸水素ナトリウム0.5部を収容し、攪拌しながら昇温した。内温が45℃に達したところで、エチレンジアミン四酢酸・四ナトリウム・二水塩0.06部、硫酸第一鉄7水和物0.002部及びナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.12部を、イオン交換水16部に溶解した溶液を添加した。その後、更に昇温し、内温が50℃に達したところで、第1供給源から反応系に対して、1時間あたり33.3部の速度で、第1単量体の連続的な供給を開始し、重合を行った。そして、この第1単量体の供給と同時に、第2単量体を、第2供給源から第1供給源に、1時間あたり16.7部の速度で連続的に供給した。その結果、経時とともに、第1供給源における単量体の組成が変化し、この第1供給源から反応系に供給される単量体の組成も、逐次的に変化するようにした。すべての単量体の供給に要した時間は、約3時間である。
上記単量体の供給終了と同時に、重合を完結させ、組成の異なる複数のアクリロニトリル・スチレン共重合体を主とした重合体混合物を含むラテックスを得た。
その後、上記ラテックスに、硫酸マグネシウム溶液を添加して、重合体を凝固し、水洗した。その後、乾燥し、アクリロニトリル・スチレン共重合体(S2)を回収した。
このアクリロニトリル・スチレン共重合体(S2)を構成するシアン化ビニル化合物に由来する構造単位(dx)及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(dy)の含有割合(平均値)は、両者の合計を100%とした場合に、それぞれ、24%及び76%であり、極限粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃)は、0.51dl/gであった。尚、この原料S2のTmは観測されなかった。
各原料〔S〕の10mgを、アセトニトリル・1,2−ジクロロエタン混合液(体積比6:4)10mLに投入し、振とう機により、25℃で2〜3時間、振とうを行った。その後、不溶分(夾雑物)を除去し、可溶分を液体クロマトグラフィーに供した。装置は、東ソー社製スーパーシステムコントローラ「SC8020」(型式名)であり、カラムとして、東ソー社製「TSK Silica−60」(商品名)を用いた。n−ヘプタン・1,2−ジクロロエタン混合液(体積比7:3)からアセトニトリル・1,2−ジクロロエタン混合液(体積比6:4)へ勾配をかけた移動相により、試料を展開し、UV検出器で波長260nmの吸収値から組成の分布を測定した。カラム温度は35℃である。尚、試料中の重合体組成及び分布の決定は、予め、種類及び含有量が既知の構造単位を含む、アクリロニトリル・スチレン共重合体を用いて検量線を作製しておき、それを利用した。
実施例1〜7及び比較例1〜6
原料〔P〕、〔Q〕、〔R〕及び〔S〕を、表1〜表2に記載の割合で用いて、ヘンシェルミキサーにより混合した後、この混合物を、日本製鋼社製2軸押出機「TEX44αII」(型式名)に供給して溶融混練し、熱可塑性樹脂組成物(X1)〜(X13)からなるペレットを得た。尚、溶融混練の際のシリンダー設定温度は、180℃〜260℃とした。そして、これらの熱可塑性樹脂組成物(X1)〜(X13)について、Tmを測定した。
原料〔Q〕は、その合成方法によって、本発明に係る成分〔B〕を構成するゴム質重合体強化ビニル系樹脂(B−1)、(B−2)及び(B−3)の中の一部又は全てを含む場合がある。そこで、s1=25及びs2=30を選択し、ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(B−1)、(B−2)及び(B−3)の合計を100%とした場合の各ゴム質重合体強化ビニル系樹脂の割合、並びに、ビニル系共重合体部(BX)を構成する構造単位(mx)及び(my)の割合を、オゾン分解及び液体クロマトグラフィーを組み合わせた方法(上記に記載)等により求めて、その値を各表に示した。液体クロマトグラフィーによる測定条件は、上記における<原料〔S〕に含まれる重合体(D−1)、(D−2)及び(D−3)の組成分析>と同じである。
また、原料〔R〕は、その合成方法によって、本発明に係る成分〔C〕を構成するエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(C−1)、(C−2)及び(C−3)の中の一部又は全てを含む場合がある。そこで、t1=25及びt2=30を選択し、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂(C−1)、(C−2)及び(C−3)の合計を100%とした場合の各ゴム質重合体強化ビニル系樹脂の割合、並びに、ビニル系共重合体部(CX)を構成する構造単位(nx)及び(ny)の割合を、ビニル系単量体(原料)の連続添加に伴って一定時間ごとに反応系の組成(エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体に化学的に結合していない、ビニル系単量体(原料)に由来する構造単位を含むビニル系共重合体(アクリロニトリル・スチレン共重合体)及び未反応原料の割合等)を液体クロマトグラフィー等により分析したり、重合転化率を利用する等により求めて、その値を各表に示した。液体クロマトグラフィーによる測定条件は、上記における<原料〔S〕に含まれる重合体(D−1)、(D−2)及び(D−3)の組成分析>と同じである。
更に、原料〔Q〕として用いるゴム強化樹脂(Q1)〜(Q5)及び原料〔R〕として用いるゴム強化樹脂(R1)〜(R4)は、いずれも、アクリロニトリルに由来する構造単位の含有量が5〜60%の範囲にあるアクリロニトリル・スチレン共重合体を含むので、各ゴム質重合体強化ビニル系樹脂におけるグラフト率、アセトン可溶分(アクリロニトリル・スチレン共重合体)の組成等を用いて、本発明に係る成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計量に対する、これら各成分の含有割合を算出し、その値を各表に示した。そして、アセトン可溶分(アクリロニトリル・スチレン共重合体)を含む原料〔Q〕及び原料〔R〕、並びに、アクリロニトリル・スチレン共重合体である原料〔S〕は、他の熱可塑性樹脂に相当するが、複数のアクリロニトリル・スチレン共重合体の中には、成分〔D〕の構成を満たすものがあるかもしれないので、構造単位(dx)の含有割合が5〜60%の範囲にある共重合体については、重合体(D−1)、(D−2)及び(D−3)により構成されることから、r1=25及びr2=30を選択し、これらの合計を100%とした場合の各重合体の割合を下記の方法により分析した。また、この成分〔D〕について、成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計量に対する割合を算出した。
尚、各表の原料〔Q〕及び〔R〕についても、ゴム強化樹脂(Q1)〜(Q5)におけるアセトン可溶分及びゴム強化樹脂(R1)〜(R4)におけるアセトン可溶分が、いずれも、成分〔D〕、即ち、アクリロニトリル・スチレン共重合体であるので、各アセトン可溶分に対して、下記分析を行い、r1=25及びr2=30とした場合の重合体(D−1)、(D−2)及び(D−3)の割合を併記した。
熱可塑性樹脂組成物に含まれる成分〔D〕10mgを、アセトニトリル・1,2−ジクロロエタン混合液(体積比6:4)10mLに投入し、振とう機により、25℃で2〜3時間、振とうを行った。その後、不溶分(夾雑物)を除去し、可溶分を液体クロマトグラフィーに供した。装置は、東ソー社製スーパーシステムコントローラ「SC8020」(型式名)であり、カラムとして、東ソー社製「TSK Silica−60」(商品名)を用いた。n−ヘプタン・1,2−ジクロロエタン混合液(体積比7:3)からアセトニトリル・1,2−ジクロロエタン混合液(体積比6:4)へ勾配をかけた移動相により、試料を展開し、UV検出器で波長260nmの吸収値から組成の分布を測定した。カラム温度は35℃である。尚、試料中の重合体組成及び分布の決定は、予め、種類及び含有量が既知の構造単位を含む、スチレン・アクリロニトリル共重合体を用いて検量線を作製しておき、それを利用した。
<物性評価用組成物>
上記のように、表1〜表2に記載の割合で、原料〔P〕、〔Q〕、〔R〕及び〔S〕を、ヘンシェルミキサーに供給した後、これらの合計100部に対して、酸化防止剤であるトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(商品名「アデカスタブ2112」、ADEKA社製)0.2部と、安定剤である2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート(商品名「スミライザーGS(F)」、住友化学社製)0.2部とを添加し、25℃で混合した。次いで、この混合物を、日本製鋼社製2軸押出機「TEX44αII」(型式名)に供給して溶融混練し、ペレット(物性評価用組成物)を得た。尚、溶融混練の際のシリンダー設定温度は、180℃〜260℃とした。
その後、上記ペレットを十分に乾燥した後、シリンダーの設定温度を240℃〜260℃、金型温度を60℃とした東芝機械社製射出成形機「EC60」(型式名)又は「J35AD」(型式名)を用いて、評価項目に適した試験片を作製し、評価に供した。
(1)耐衝撃性
ISO 179に準じて、シャルピー衝撃強さを、温度23℃及び−30℃で測定した。単位は「kJ/m2」である。
(2)耐熱性
ISO 75に準じて、荷重たわみ温度を、曲げ応力1.8MPaで測定した。単位は「℃」である。
(3)流動性
ISO 1133に準じて、メルトフローレートを、温度240℃、荷重98Nで測定した。単位は「g/10分」である。
大きさが80mm×55mm×2.4mmの試験片を、島津製作所社製高速衝撃試験機「HITS−P10」(型式名)にセットし、落錘試験(重錘のポンチ先端直径:12.7mm、受け台穴径:43mm、試験速度:6.7m/秒、試験温度:−30℃)に供し、試験片の衝撃部を目視観察した。試験を5回行い、観察結果から点数の合計を算出した。
「3点」:延性破壊し、陥没した。
「2点」:延性破壊し、配向割れを起こした(樹脂の流れ方向にひびが入った)。
「1点」:脆性破壊し、尖った破片が飛散した。
合計点から平均点を算出し、耐面衝撃性を、下記基準で判定した。
「A」:平均点が2.8点以上である。
「B」:平均点が2.0〜2.7点である。
「C」:平均点が1.9点以下である。
熱可塑性樹脂組成物を、東芝機械社製射出成形機「IS−170FA」(型式名)を用いて射出成形(シリンダー温度:250℃、射出圧力:50MPa、金型温度:60℃)に供し、板状成形品を得た。次いで、この成形品を、ディスクソーを用いて切削加工し、60mm×100mm×4mm及び50mm×25mm×4mmの二種の試験片を切り出した。その後、番手#100のサンドペーパーで試験片の端部を面取りし、細かいバリを除去し、大小2枚の軋み音評価用試験片を作製した。
次に、これらの軋み音評価用試験片を、80℃±5℃に調整したオーブン内に300時間放置した後、取り出して、25℃で24時間静置し、熱老化(エージング)させた試験片を得た。そして、ジグラー(ZIEGLER)社製スティックスリップ試験機「SSP−02」(型式名)に、大小2枚の軋み音評価用試験片をセットし、両者を3回擦り合わせて、異音リスク指数を測定した。測定条件は、温度:23℃、湿度:50%RH、荷重:40N、速度:10mm/秒、振幅:20mmである。
異音リスク指数が小さいほど、軋み音の発生リスクが低くなる。
熱可塑性樹脂組成物を、日本製鋼所社製射出成形機「J−100E」(型式名)を用いて射出成形に供し、ISOダンベル試験片10枚を得た。そして、これらのうち、5枚の試験片を80℃に調整したギアオーブン内に400時間放置した。
次に、熱処理した試験片と、熱処理をしていない試験片とを交互に重ね合わせて複合体とし、この両端を手でひねって、軋み音の発生の有無を確認した。この試験を5回行い、下記基準に基づき判定した。
「○」:5回の評価全てにおいて、軋み音の発生はわずかであった。
「△」:5回の評価において、軋み音の発生が顕著な場合が含まれていた(5回の評価全てにおいて、軋み音の発生が顕著なものは除く)。
「×」:5回の評価全てにおいて、軋み音の発生が顕著であった。
一方、表1から、本発明の構成を有する組成物である実施例1〜7は、耐衝撃性、耐熱性及び耐面衝撃性のバランスに優れ、軋み音が発生しにくい構成を有することが明らかである。
実施例8
実施例1で得た熱可塑性樹脂組成物(X1)を射出成形に供し、図7に示される部材12を得た。この部材12は、外形が直方体(30mm×60mm×15mm)であって、図7において下面側の全てが開口し、上面側の中央付近が開口した構造体であり、且つ、側面の1面側及び他面側のそれぞれ中央付近に断面が正方形の凸部13を形成させたものである。この部材12においては、片手で変形ができる程度に、肉厚を1.5mmとした。
一方、テクノポリマー社製ABS/PCアロイ樹脂「エクセロイCK20」(商品名)を用いて、図8に示される部材22を得た。この部材22は、外形が直方体であって、大面積の面の一方の全てが開口した構造体であり、且つ、側面の1面側及び他面側のそれぞれ中央付近に断面が正方形の貫通孔を形成させたものである。この部材22もまた、片手で変形ができる程度に、肉厚を1.5mmとした。
次に、部材12を、凸部13が部材22の貫通孔に嵌挿されるように、部材22の凹部の中に収容してスナップフィットさせ、複合体を得た(図8参照)。
その後、複合体を変形させて、軋み音が発生するかどうかを確認した。即ち、図8(C)に示す要領で、2つの凸部13の外側から内側に向かって、矢印の方向に負荷をかけて変形させたところ、軋み音は確認されなかった。
熱可塑性樹脂組成物(X1)に代えて、実施例2〜7で得た熱可塑性樹脂組成物(X2)〜(X7)を用いた以外は、実施例8と同様にして、複合体を製造した。その後、軋み音の発生確認を行ったが、いずれの実施例においても、軋み音は確認されなかった。
実施例8で作製した部材12及び部材22の材料を、それぞれ、上記ABS/PCアロイ樹脂及び熱可塑性樹脂組成物(X1)に変更した以外は、実施例8と同様にして、複合体を製造した。その後、軋み音の発生確認を行ったが、軋み音は確認されなかった。
実施例8で作製した部材12及び部材22の材料を、それぞれ、上記ABS/PCアロイ樹脂及び熱可塑性樹脂組成物(X2)に変更した以外は、実施例8と同様にして、複合体を製造した。その後、軋み音の発生確認を行ったが、軋み音は確認されなかった。
実施例8で作製した部材12及び部材22の材料を、それぞれ、上記ABS/PCアロイ樹脂及び熱可塑性樹脂組成物(X3)に変更した以外は、実施例8と同様にして、複合体を製造した。その後、軋み音の発生確認を行ったが、軋み音は確認されなかった。
実施例8で作製した部材12及び部材22の材料を、それぞれ、上記ABS/PCアロイ樹脂及び熱可塑性樹脂組成物(X4)に変更した以外は、実施例8と同様にして、複合体を製造した。その後、軋み音の発生確認を行ったが、軋み音は確認されなかった。
実施例8で作製した部材12及び部材22の材料を、それぞれ、上記ABS/PCアロイ樹脂及び熱可塑性樹脂組成物(X5)に変更した以外は、実施例8と同様にして、複合体を製造した。その後、軋み音の発生確認を行ったが、軋み音は確認されなかった。
実施例8で作製した部材12及び部材22の材料を、それぞれ、上記ABS/PCアロイ樹脂及び熱可塑性樹脂組成物(X6)に変更した以外は、実施例8と同様にして、複合体を製造した。その後、軋み音の発生確認を行ったが、軋み音は確認されなかった。
実施例8で作製した部材12及び部材22の材料を、それぞれ、上記ABS/PCアロイ樹脂及び熱可塑性樹脂組成物(X7)に変更した以外は、実施例8と同様にして、複合体を製造した。その後、軋み音の発生確認を行ったが、軋み音は確認されなかった。
実施例8で作製した部材22の材料を、熱可塑性樹脂組成物(X1)に変更した以外は、実施例8と同様にして、複合体を製造した。その後、軋み音の発生確認を行ったが、軋み音は確認されなかった。
実施例9で作製した部材22の材料を、熱可塑性樹脂組成物(X2)に変更した以外は、実施例9と同様にして、複合体を製造した。その後、軋み音の発生確認を行ったが、軋み音は確認されなかった。
実施例10で作製した部材22の材料を、熱可塑性樹脂組成物(X3)に変更した以外は、実施例10と同様にして、複合体を製造した。その後、軋み音の発生確認を行ったが、軋み音は確認されなかった。
実施例11で作製した部材22の材料を、熱可塑性樹脂組成物(X4)に変更した以外は、実施例11と同様にして、複合体を製造した。その後、軋み音の発生確認を行ったが、軋み音は確認されなかった。
実施例12で作製した部材22の材料を、熱可塑性樹脂組成物(X5)に変更した以外は、実施例12と同様にして、複合体を製造した。その後、軋み音の発生確認を行ったが、軋み音は確認されなかった。
実施例13で作製した部材22の材料を、熱可塑性樹脂組成物(X6)に変更した以外は、実施例13と同様にして、複合体を製造した。その後、軋み音の発生確認を行ったが、軋み音は確認されなかった。
実施例14で作製した部材22の材料を、熱可塑性樹脂組成物(X7)に変更した以外は、実施例14と同様にして、複合体を製造した。その後、軋み音の発生確認を行ったが、軋み音は確認されなかった。
13:凸部
19:突起部
20、22、24、26、28:他の部材
25:(部分)接着層
27:ボルト
29:開口部
Claims (13)
- 〔A〕ポリカーボネート樹脂、
〔B〕ジエン系ゴム質重合体、アクリル系ゴム質重合体及びシリコーン系ゴム質重合体から選ばれた少なくとも一種のゴム質重合体に由来する重合体部と、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(mx)、及び、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(my)を含むビニル系共重合体部とを備えるゴム質重合体強化ビニル系樹脂、
並びに、
〔C〕エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体に由来する重合体部と、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(nx)、及び、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(ny)を含むビニル系共重合体部とを備えるエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂、
を含有する熱可塑性樹脂組成物において、
上記ゴム質重合体強化ビニル系樹脂〔B〕は、(B−1)上記構造単位(mx)の含有量が5質量%以上s1質量%以下であるビニル系共重合体部を備えるゴム質重合体強化ビニル系樹脂と、(B−2)上記構造単位(mx)の含有量がs1質量%を超えてs2質量%以下であるビニル系共重合体部を備えるゴム質重合体強化ビニル系樹脂と、(B−3)上記構造単位(mx)の含有量がs2質量%を超えて60質量%以下であるビニル系共重合体部を備えるゴム質重合体強化ビニル系樹脂とからなり、且つ、(s2−s1)≧3(質量%)であって、上記樹脂(B−1)、(B−2)及び(B−3)の含有割合は、これらの合計を100質量%とした場合に、それぞれ、1〜95質量%、1〜98質量%及び0.1〜90質量%である混合樹脂であり、
上記エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂〔C〕は、(C−1)上記構造単位(nx)の含有量が5質量%以上t1質量%以下であるビニル系共重合体部を備えるエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂と、(C−2)上記構造単位(nx)の含有量がt1質量%を超えてt2質量%以下であるビニル系共重合体部を備えるエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂と、(C−3)上記構造単位(nx)の含有量がt2質量%を超えて60質量%以下であるビニル系共重合体部を備えるエチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂とからなり、且つ、(t2−t1)≧3(質量%)であって、上記樹脂(C−1)、(C−2)及び(C−3)の含有割合は、これらの合計を100質量%とした場合に、それぞれ、1〜95質量%、1〜98質量%及び0.1〜90質量%である混合樹脂であり、
上記熱可塑性樹脂組成物の融点(JIS K 7121−1987)が0℃〜100℃の範囲にあることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。 - s1が10〜30質量%であり、s2が15〜45質量%であり、t1が10〜30質量%であり、t2が15〜45質量%である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 上記ポリカーボネート樹脂〔A〕、上記ゴム質重合体強化ビニル系樹脂〔B〕、及び、上記エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂〔C〕の含有割合は、これらの合計を100質量%とした場合に、それぞれ、5〜99質量%、0.5〜70質量%及び0.5〜70質量%である請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 上記エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体の融点(JIS K 7121−1987)が0℃〜100℃の範囲にある請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 上記ゴム質重合体強化ビニル系樹脂〔B〕が、ジエン系ゴム質重合体、アクリル系ゴム質重合体及びシリコーン系ゴム質重合体から選ばれた少なくとも一種のゴム質重合体の存在下、シアン化ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物を含むビニル系単量体をグラフト重合するに際し、上記シアン化ビニル化合物及び上記芳香族ビニル化合物を、質量比で、5〜25:95〜75から27〜60:73〜40へ、又は、27〜60:73〜40から5〜25:95〜75へと、仕込み量を変化させつつ、グラフト重合して得られた樹脂である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 上記エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂〔C〕が、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体の存在下、シアン化ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物を含むビニル系単量体をグラフト重合するに際し、上記シアン化ビニル化合物及び上記芳香族ビニル化合物を、質量比で、5〜25:95〜75から27〜60:73〜40へ、又は、27〜60:73〜40から5〜25:95〜75へと、仕込み量を変化させつつ、グラフト重合して得られた樹脂である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- ジエン系ゴム質重合体、アクリル系ゴム質重合体及びシリコーン系ゴム質重合体から選ばれた少なくとも一種の上記ゴム質重合体に由来する重合体部と、上記エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体に由来する重合体部との含有割合が、これらの合計を100質量%とした場合に、それぞれ、10〜90質量%及び10〜90質量%である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 更に、〔D〕シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(dx)、及び、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(dy)を含む共重合体(但し、上記成分〔B〕及び〔C〕を除く)を含有し、
上記共重合体〔D〕は、(D−1)上記構造単位(dx)を、5質量%以上r1質量%以下で含む共重合体と、(D−2)上記構造単位(dx)を、r1質量%を超えてr2質量%以下で含む共重合体と、(D−3)上記構造単位(dx)を、r2質量%を超えて60質量%以下で含む共重合体とからなり、且つ、(r2−r1)≧3(質量%)であって、上記共重合体(D−1)、(D−2)及び(D−3)の含有割合が、これらの合計を100質量%とした場合に、それぞれ、1〜80質量%、3〜80質量%及び1〜80質量%である請求項1乃至7のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。 - r2が15〜45質量%である請求項8に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 他の部材と動的に接触した際に発生する軋み音が低減される成形品の形成に用いられる請求項1乃至9のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物を含むことを特徴とする成形品。
- 上記成形品が、孔部又は凹部を有する部材、及び、孔部又は凹部への嵌合に用いられる部材の少なくとも一方である請求項11に記載の成形品。
- 車両内装部品として用いられる請求項11又は12に記載の成形品。
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