JP2015139355A - 線材被膜剥離装置 - Google Patents

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康二 沢井
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Abstract

【課題】剥離刃を線材に押圧する力の制御を可能とし、被膜の内側部分の芯材を傷つけることを抑制する線材被膜剥離装置を提供する。【解決手段】線材被膜剥離装置10を、電動モータ31によって回転する支持軸40と、支持軸40に軸支される複数の可動片50、51と、可動片50、51に取り付けられる剥離刃60、61と、を備える構成とし、支持軸40の外側に、比例ソレノイド70を配置する。可動鉄心77を、円錐台形状に形成される摺接部77bを有して、支持軸40の外側に嵌め込むとともに、支持軸40に対して支持軸40の軸線C方向に沿って摺動可能に形成する。コイル76の励磁により、可動鉄心77が固定鉄心71に接近するときに、摺接部77bと、当接部50c、51cと、が摺接して可動片50、51が回動することにより、各剥離刃60、61が支持軸40の軸線C側に移動する。【選択図】図3

Description

本発明は、エナメル線等の線材に施される被膜を剥離する線材被膜剥離装置に関する。
従来の線材被膜剥離装置として、特許文献1に記載されるものがあった。これによれば、後端口より先端口へ導かれるように中心部に線材の通るガイド孔を有し回転及び軸方向に摺動可能な回転管軸と、回転管軸を回転及び摺動可能に保持する保持台と、回転管軸の先端にガイド孔先端口の周りに配置され、かつ、回転による遠心力で互いに寄り合うように中間支持部を支点に揺動自在に支持された複数のカッタと、回転管軸に間欠的に回転を伝達するクラッチ付き駆動装置と、回転伝達中の回転管軸を前後方へ一定のストロークスライド移動させる押動機構と、回転管軸の後方スライド移動時にガイド孔先端口の前方位置において線材の一部をつかんで線材の移動を阻止する開閉自在なストップ機構と、を備えていた。
また、カッタは、中間支持部を支軸で枢支され、かつ、ばねにより開方向に付勢されたカッタレバーの先端に配設されていた。
上記構成の線材被膜剥離装置は、駆動装置の駆動により回転管軸が回転し、カッタレバーの先端に配設されたカッタがばねの付勢力に抗して、互いに寄り合うように移動して、一定長ずつ送り出される線材の被膜を剥離することとされていた。
実開平02−122509号公報
上記の線材被膜剥離装置では、カッタレバーの閉方向への移動は、カッタレバーの後端部と当接する調整ねじにより、線材に対するカッタの食い込みは、一定となるように規制されているが、カッタの駆動装置の回転軸からの距離、回転軸の回転の速さ等の回転による遠心力とばねの付勢力とを考慮しなければならないので、カッタを線材に押圧する力の制御が困難であり、被膜の内側部分の芯材を傷つけるおそれがあった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、カッタ(剥離刃)を線材に押圧する力の制御を可能とし、被膜の内側部分の芯材を傷つけることを抑制する線材被膜剥離装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明では、芯材と芯材の外側を覆う被膜とを有する線材の被膜を剥離する線材被膜剥離装置であって、本体部と、本体部に配設される駆動装置と、駆動装置によって回転する支持軸と、支持軸に軸支される複数の可動片と、可動片に取り付けられる剥離刃と、を備え、支持軸の外側に、ソレノイドが配置され、ソレノイドは、コイルと、固定鉄心と、コイルの励磁により固定鉄心に接近する可動鉄心を有し、固定鉄心は、可動鉄心より駆動装置に近い側で本体部に固定され、可動鉄心は、固定鉄心側に位置する基部と、基部から固定鉄心から離れる側に向かって広がる円錐台形状に形成される摺接部と、を有して、支持軸の外側に嵌められるとともに、支持軸に対して支持軸の軸線方向に沿って摺動可能に形成され、可動片は、支持軸の軸線に沿うとともに支持軸の軸線方向からみて支持軸の軸線の周りに配置され、支持軸の軸線方向における中間部分で軸支され、可動片の軸心を挟んで、可動片の固定鉄心から離れる側の端部には剥離刃が配設され、可動片の固定鉄心側の端部には、摺接部の外周面と摺接可能な当接部が設けられ、駆動装置によって支持軸が回転すると、支持軸の回転の遠心力により、可動片が回動して各剥離刃が支持軸の軸線から離れるように移動し、コイルが励磁されることにより、可動鉄心が固定鉄心に接近するときに、摺接部と、当接部と、が摺接して可動片が回動することにより、各剥離刃が支持軸の軸線側に移動する。
これによれば、可動鉄心の摺接部の支持軸の軸線に対する角度、当接部の位置、形状を調整することで、可動鉄心の移動量を調整することが可能となり、それにともない可動片の移動量も調整することが可能となるため、剥離刃を線材に押圧する力の制御を可能とし、被膜の内側部分の芯材を傷つけることを抑制することができる。
また、ソレノイドを、比例ソレノイドとすれば、上記効果に加えて、電流の調整により可動鉄心の移動量を調整することが可能となり、それにともない可動片の移動量も調整することが可能となるため、剥離刃を線材に押圧する力の制御の精度を高めることができる。
また、剥離刃を、平板状に形成し、線材の被膜を剥離するときに、支持軸の軸線に直交する面に対して傾斜するように配置することとすれば、線材の被膜に剥離刃の角部が当りやすくなるので、被膜を剥離しやすくすることができる。
また、剥離刃を、線材の被膜を剥離するときに、線材をガイドするガイド部を有することとすれば、線材の移動を規制して、被膜の剥離作業を安定させることができる。
また、可動片に取り付けられた各剥離刃が支持軸の軸線から離れるように付勢する付勢部材を、可動片に配設すれば、駆動装置を駆動させて支持軸を回転させなくとも、可動片を支持軸の軸線から離れた位置に配置させることができる。
本発明の第一の実施形態の線材被膜剥離装置を示す一部破断斜視図である。 同実施形態の線材被膜剥離装置の可動片が開いた状態の側面図である。 同実施形態の線材被膜剥離装置の可動片が閉じた状態の側面図である。 同実施形態の線材被膜剥離装置の正面図である。 同実施形態の剥離刃の取り付け状態を示す部分拡大平面図である。 作業室の拡大側面図である。 剥離刃の取り付け状態を示す部分拡大斜視図である。 可動片が、(a)開いた状態の部拡大正面図であり、(b)閉じた状態の部分拡大正面図である。 同実施形態の駆動装置及び比例ソレノイドの電気回路図である。 剥離刃の線材の被膜を剥離するときの、(a)は側面視における、(b)は正面視における、作用説明図である。 剥離刃の線材の被膜を剥離するときの、平面視における作用説明図である。 本発明の第二の実施形態の線材被膜剥離装置の可動片が開いた状態の側面図である。 同実施形態の線材被膜剥離装置可動片が閉じた状態の側面図である。 同実施形態の剥離刃の取り付け状態を示す部分拡大斜視図である。 同実施形態の線材被膜剥離装置の正面図である。
本発明の線材被膜剥離装置の第一の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明では、各図面の矢印の、Fを前、Bを後ろ、Rを右、Lを左、Uを上、Dを下、とする。
線材被膜剥離装置10は、図1〜3に示すように、概略的には、本体部20と、本体部20に配設される駆動装置30と、駆動装置30によって回転する支持軸40と、支持軸40に軸支される複数の可動片50と、可動片50に取り付けられる剥離刃60と、を備えて、図10、11等に示す、芯材Mと芯材Mの外側を覆う被膜Fとを有する線材Wの被膜Fを剥離するものである。
本体部20は、図1〜4、6に示すように、金属製で矩形箱状に形成され、前後方向における中間部分に矩形平板状の仕切板21が配設され、前側に位置して線材Wの被膜Fの剥離作業を行なう作業室22と、後側に位置して駆動装置30が配置される駆動室26と、に区画されている。なお、図1においては、本体部20の壁面の一部を省略している。
仕切板21の中央部には、前後方向に貫通して、後述する電動モータ31の回転軸32を挿通可能とする挿通孔21aが形成されている。
仕切板21の上端部には、蝶番23が配設され、作業室22を構成する、底壁以外の上壁、左右壁、前壁部分が左右方向を軸として開閉可能とされている。底壁の上側には、剥離した被膜Fを回収する引き出し24が、前後方向に沿って移動可能に配置されている。本体部20の作業室22を構成する前壁には、挿通孔20aが設けられ、挿通孔20aには線材Wをガイドするガイド部材25が嵌められている。
駆動装置30は、本実施形態では、電動モータ31が用いられ、図1〜3に示すように、本体部20の駆動室26内に配設され、回転軸32を仕切板21の挿通孔21aに挿通させて作業室22に進入させている。電動モータ31は、ハウジング33の仕切板21側の面を仕切板21に密接させて、剥離した被膜Fが駆動室26側に入り込まないように配置されている。
支持軸40は、図1〜4、6、8に示すように、金属製で前後方向に沿って貫通する挿通孔40aを有して円筒状に形成されている。支持軸40は、前後方向における中央より前側に、図2、3の状態において、前後方向からみて、径方向外側に突出する一対の取付部41、42が配設されている。本実施形態では、図1〜4の状態において、上下方向にそれぞれ突出するように形成されている。
取付部41、42は、図1〜4に示すように、矩形平板状に形成され左右方向に間隔を設けて互いに平行となるように配置された一対の軸支板41a、42aをそれぞれ有して略コの字状に形成されている。取付部41は軸支板41a間に可動片50、取付部42は軸支板42a間に可動片51を、配置可能とされている。軸支板41a、42aには、図2、3の状態において、左右方向に沿って軸支孔41b、42bがそれぞれ形成され、可動片50、51をそれぞれ軸支可能とされている。
各取付部41、42の後側の面は支持軸40の軸線Cに対して直交するように形成され、後述する可動鉄心77の前側の面を受け止める受け止め面41c、42cとして形成されている。
支持軸40の側の後端部には、止め輪43が装着され、後述するばね79の側の後端部を受け止め可能とされている。
支持軸40は、挿通孔40aの後端部に電動モータ31の回転軸32が嵌められ、電動モータ31の駆動力によって回転可能に形成されている。
可動片50、51は、図1〜8に示すように、金属製で、前後方向からみて支持軸40の軸線C方向に沿うとともに、左右方向からみて略くの字状に屈曲して形成されている。可動片50、51の前後方向における中央左よりの位置には、左右方向に沿って貫通する軸支孔50a、51aが形成されている。軸支板41aの軸支孔41bと可動片50の軸支孔50a、軸支板42aの軸支孔42bと、可動片51の軸支孔51a、が連通するように配置され、それぞれ軸52が挿通されることによって、可動片50は取付部41に、可動片51は取付部42に、左右方向を軸としてそれぞれ軸支されている。
可動片50、51は、可動片50、51の軸心Sを挟んで、前側(可動片の固定鉄心から離れる側)の端部には剥離刃60、61を取り付け可能な取付面50b、51bがそれぞれ形成され、後側(可動片の固定鉄心側)の端部には、に向かって屈曲して摺接部77bの外周面と摺接可能な当接部50c、51cがそれぞれ設けられている。
取付面50bは、図1、3、5、7に示すように、平面視において、支持軸40の軸線Cに直交する面に対して左側が右斜め後方に傾斜するとともに、側面視において、支持軸40の軸線Cに直交する面に対して、上側が斜め後方に傾斜して配置されている。
取付面51bは、図1、3、5、7に示すように、平面視において、支持軸40の軸線Cに直交する面に対して右側が左斜め後方に傾斜するとともに、側面視において、支持軸40の軸線Cに直交する面に対して下側が斜め後方に傾斜して配置されている。
可動片50、51は、偏心した位置で取付部41、42にそれぞれ軸支され、つまり、可動片50、51の軸心Sより剥離刃60、61が配設される前側部分が、可動片50、51の軸心Sより後ろ側より重量が重くなるように形成されている。そして、電動モータ31による支持軸40の回転の遠心力により、可動片50、51の剥離刃60、61が配設される前側が支持軸40の軸線Cから離れるように構成されている。
可動片50、51は、可動片50、51の軸心Sを挟んで、前側(可動片の固定鉄心から離れる側)の端部には剥離刃60、61が配設されている。
剥離刃60、61は、図1〜9に示すように、矩形平板状に形成され、支持軸40の軸線Cに直交する面に対して、斜め方側に傾斜するとともに、斜め方に傾斜して配置されている。図2、3の状態における、側面視において、80度〜85度傾斜して配置され、平面視において、1度〜20度傾斜して配置されていることが望ましい。
支持軸40の外側には、図1〜4、6、8に示すように、比例ソレノイド70が配置されている。比例ソレノイド70は、固定鉄心71と、コイル76と、コイル76の励磁により固定鉄心71に接近する可動鉄心77を有している。
固定鉄心71は、可動鉄心77より右側(駆動装置に近い側)の端部で本体部20の仕切板21に固定されている。固定鉄心71は、電動モータ31の回転軸32及び支持軸40を挿通可能に形成されている。
固定鉄心71は、内筒部72と、外筒部73と、連結部75と、を有して、二重円筒状に形成されている。
内筒部72は、前後方向に貫通する挿通孔72aを有する円筒状に形成され、元部72bと、テーパ部72cと、を有している。テーパ部72cは、外径が前側に行くに従って狭小に形成されている。可動片50、51の当接部50c、51cが、テーパ部72cの外周面を摺接可能に形成されている。
内筒部72の挿通孔72aは、後側に位置する小内径部72dと、テーパ部72cに対応する部分で小内径部72dより大径に形成された大内径部72eと、を有している。大内径部72eは、後述する可動鉄心77の小径部77cが摺動可能に形成されている。
外筒部73は、円筒状に形成されている。外筒部73の前端縁部から支持軸40の軸線Cに向かって延びる円環状のつば部74が配設されている。元部72bの外径と、つば部74の内周径とは、略同一に形成されている。
連結部75は、円環板状に形成され、内筒部72の後側の端部と、外筒部73の後側の端部と、を連結している。
固定鉄心71の、内筒部72と、外筒部73と、つば部74と、連結部75で囲まれる部分にコイル76が配置されている。
固定鉄心71の後側の面は、支持軸40の軸線Cに直交するように形成され、固定鉄心71は仕切板21に固定されている。
可動鉄心77は、後側(固定鉄心側)に位置する円柱状の基部77aと、基部77aから前側(固定鉄心から離れる側)に向かって広がる円錐台形状に形成される摺接部77bと、を有している。
基部77aは、小径部77cと、大径部77dと、を有し、小径部77cにおいて、固定鉄心71の内筒部72の大内径部72e内を摺動可能とされている。
可動鉄心77は、支持軸40の軸線C方向において貫通する貫通孔77eが設けられ、貫通孔77eの前後方向(支持軸の軸線方向)における両端部に軸受部材78が配置され、支持軸40の外側に嵌められるとともに、支持軸40に対して前後方向に沿って(支持軸の軸線方向に沿って)摺動可能に形成されている。
可動鉄心77の後端面は、支持軸40の軸線Cに直交するように形成され、ばね79を受け止め可能とされている。支持軸40の後端部側に装着された止め輪43と、可動鉄心77の後端面との間に、ばね79が配置され、可動鉄心77を前側に付勢している。
駆動装置30及び比例ソレノイド70の電気回路を、図9に基づいて説明する。
駆動装置30としての電動モータ31は、モータコントローラ80、ブレーカー81を介して電源83に接続され、比例ソレノイド70は、ソレノイド電源84、ブレーカー81を介して電源83に接続されている。
また、電動モータ31は、モータコントローラ80を介してスピード調整ボリューム85に接続され、スピード調整ボリューム85の接点の移動による電流値の変化により、電動モータ31の回転軸32の回転数を適宜変化可能に構成されている。
また、電動モータ31は、モータコントローラ80を介してモータ起動スイッチ86に接続され、電動モータ31の運転、運転停止を切り替え可能とされている。
比例ソレノイド70は、ソレノイド電源84を介して押圧調整ボリューム87に接続され、押圧調整ボリューム87の接点の移動による電流値の変化により、可動鉄心77の移動量を適宜調整可能とされている。また、比例ソレノイド70は、足踏スイッチ88と接続され、足踏スイッチ88のオン、オフの切り替えにより、可動鉄心77の吸着、離脱を切り替え可能とされている。
上記構成の線材被膜剥離装置10の使用態様及び作用機能を説明する。
モータ起動スイッチ86をオンにすることで、電動モータ31の駆動により、回転軸32が回転すると、連結している支持軸40が回転する。支持軸40が回転すると、図2、8(a)に示すように、可動片50、51が遠心力により、支持軸40の軸線Cから離れるように移動する。可動片50、51は、偏心して軸支されているので、剥離刃60、61の配設されている前側が支持軸40の軸線Cから離れるように移動する。また、当接部50c、51c側は支持軸40の軸線Cに近づくように移動する。そして、摺接部77bの外周面と、当接部50c、51cとが、当接する。
手で線材Wを、支持軸40の軸線Cに沿うように、ガイド部材35、支持軸40の挿通孔40aに挿通させる。足踏スイッチ88で比例ソレノイド70のコイル76を励磁させ、可動鉄心77を固定鉄心71側に吸引させる。可動鉄心77が固定鉄心71に接近するときに、図3、8(b)に示すように、摺接部77bの外周面と、当接部50c、51cと、が摺接して可動片50、51が回動する。
摺接部77bは、前側に向かって広がる円錐台形状であるので、可動鉄心77が前側に移動すると、当接部50c、51cは、支持軸40の軸線Cから離れるように移動する。それにともない、可動片50、51の剥離刃60、61が配設された前側が支持軸40の軸線Cに近づいて行く。つまり、挿入された線材Wに近づいていく。
剥離刃60、61は、図2に示す線材Wの被膜Fを剥離する状態において、図10(a)、(b)に示すような側面視において、支持軸40の軸線Cに対し80度〜85度傾斜するように配置されている。これにより、剥離刃60、61が線材Wに押圧する状態で、剥離刃60、61の角部が線材Wに当たるようにすることで、被膜Fの剥離性を良くすることを可能としている。
また、剥離刃60、61は、図2に示す線材Wの被膜Fを剥離する状態において、図11に示すような平面視において、支持軸40の軸線Cに対し1度〜20度傾斜するように配置されている。剥離刃60、61が線材Wに押圧する状態で回転することで、矢印の方向に進もうとするが、剥離刃60、61が可動片50、51に固定されているので、相対的に線材Wを後方向に引き込もうとする。これにより、線材Wを手で前側に引き出す動きと相乗して線材Wの被膜Fを効率よく剥離することを可能とする。
上記構成の線材被膜剥離装置10では、芯材Nと芯材Nの外側を覆う被膜Fとを有する線材Wの被膜Fを剥離する線材被膜剥離装置であって、本体部20と、本体部20に配設される電動モータ31と、電動モータ31によって回転する支持軸40と、支持軸40に軸支される複数の可動片50、51と、可動片50、51に取り付けられる剥離刃60、61と、を備え、支持軸40の外側に、比例ソレノイド70が配置され、比例ソレノイド70は、コイル76と、固定鉄心71と、コイル76の励磁により固定鉄心71に接近する可動鉄心77を有し、固定鉄心71は、可動鉄心77より電動モータ31に近い側で本体部20に固定され、可動鉄心77は、固定鉄心71側に位置する基部77aと、基部77aから固定鉄心71から離れる側に向かって広がる円錐台形状に形成される摺接部77bと、を有して、支持軸40の外側に嵌められるとともに、支持軸40に対して支持軸40の軸線C方向に沿って摺動可能に形成され、可動片50、51は、支持軸40の軸線Cに沿うとともに支持軸40の軸線C方向からみて支持軸40の軸線Cの周りに配置され、支持軸40の軸線C方向における中間部分で軸支され、可動片50、51の軸心Sを挟んで、可動片50、51の固定鉄心71から離れる側の端部には剥離刃60、61が配設され、可動片50、51の固定鉄心71側の端部には、摺接部77bの外周面と摺接可能な当接部50c、51cが設けられ、電動モータ31によって支持軸40が回転すると、支持軸40の回転の遠心力により、可動片50、51が回動して各剥離刃60、61が支持軸40の軸線Cから離れるように移動し、コイル76が励磁されることにより、可動鉄心77が固定鉄心71に接近するときに、摺接部77bと、当接部50c、51cとが摺接して、可動片50、51が回動することにより、各剥離刃60、61が支持軸40の軸線C側に移動する。
これによれば、可動鉄心77の摺接部77bの支持軸40の軸線Cに対する角度、当接部50c、51cの位置、形状を調整することで、可動鉄心77の移動量を調整することが可能となり、それにともない可動片50、51の移動量も調整することが可能となるため、剥離刃60、61を線材Wに押圧する力の制御を可能とし、被膜Fの内側部分の芯材Mを傷つけることを抑制することができる。
また、ソレノイドを、比例ソレノイド70としているので、上記効果に加えて、電流の調整により可動鉄心77の移動量を調整することが可能となり、それにともない可動片50、51の移動量も調整することが可能となるため、剥離刃60、61を線材Wに押圧する力の制御の精度を高めることができる。
また、剥離刃60、61を、平板状に形成し、線材Wの被膜Fを剥離するときに、支持軸40の軸線Cに直交する面に対して傾斜するように配置することとしているので、線材Wの被膜Fに剥離刃60、61の角部が当りやすくなるので、被膜Fを剥離しやすくすることができる。
本発明の線材被膜剥離装置10は、上記構成に限定されるものではない。即ち、本発明の要旨を逸脱しない限り各種の設計変更等が可能である。
本発明の第二の実施形態を説明する。以下の説明において、第一の実施形態と同じ構成については、同一符号を付し全部又は一部の説明を省略する。
線材被膜剥離装置10Aは、可動片50、51に、可動片50、51の後端部に、前側(各剥離刃が取り付けられた側)が支持軸40の軸線Cから離れるように付勢する付勢部材53としてのリングばね54を、配設している。
詳説すれば、可動片50、51の軸支孔50a、51bの後側に、右方向に貫通する取付孔50d、51dが設けられ、リングばね54を取付孔50d、51d間に架け渡すように配置して、図12の状態において、可動片50、51の前側が、支持軸40の軸線Cから離れるように付勢されている。なお、図15では、軸支孔41b、42b、軸支孔50a、51b、軸52は、省略している。
これにより、電動モータ31を駆動させて支持軸40を回転させなくとも、可動片50、51を支持軸40の軸線Cから離れた位置に配置させることができる。
また、図13に示す線材Wの被膜Fを剥離する状態において、図14、15に示すように、上側の剥離刃62には、左側の端部から下方に延びるガイド部62aが、下側の剥離刃63には、右側の端部から上方に延びるガイド部63aが、配設されている。
このような構成とすれば、線材Wの移動を規制して、被膜Fの剥離作業を安定させることができる。
また、ソレノイドは、比例ソレノイド70を用いているが、オンオフタイプのソレノイドを用いることができる。
また、ガイド部62aを、上側の剥離刃62の左右の端部から下方に延びる構成としたり、ガイド部63aを下側の剥離刃63の左右の端部から上方に延びるが構成としたりすることもできる。
10 線材被膜剥離装置
10A 線材被膜剥離装置
20 本体部
30 駆動装置
31 電動モータ
32 回転軸
40 支持軸
40a 挿通孔
41 取付部
42 取付部
50 可動片
51 可動片
53 付勢部材
54 リングばね
60 剥離刃
61 剥離刃
62 剥離刃
62a ガイド部
63 剥離刃
63a ガイド部
70 比例ソレノイド
71 固定鉄心
76 コイル
77 可動鉄心
77a 基部
77b 摺接部
C 軸線
S 軸心
F 被膜
M 芯材
W 線材

Claims (5)

  1. 芯材と前記芯材の外側を覆う被膜とを有する線材の前記被膜を剥離する線材被膜剥離装置であって、
    本体部と、前記本体部に配設される駆動装置と、前記駆動装置によって回転する支持軸と、前記支持軸に軸支される複数の可動片と、前記可動片に取り付けられる剥離刃と、を備え、
    前記支持軸の外側に、ソレノイドが配置され、
    前記ソレノイドは、コイルと、固定鉄心と、前記コイルの励磁により前記固定鉄心に接近する可動鉄心を有し、
    前記固定鉄心は、前記可動鉄心より前記駆動装置に近い側で前記本体部に固定され、
    前記可動鉄心は、前記固定鉄心側に位置する基部と、前記基部から前記固定鉄心から離れる側に向かって広がる円錐台形状に形成される摺接部と、を有して、前記支持軸の外側に嵌められるとともに、前記支持軸に対して前記支持軸の軸線方向に沿って摺動可能に形成され、
    前記可動片は、前記支持軸の軸線に沿うとともに前記支持軸の軸線方向からみて前記支持軸の軸線の周りに配置され、前記支持軸の軸線方向における中間部分で軸支され、前記可動片の軸心を挟んで、前記可動片の前記固定鉄心から離れる側の端部には前記剥離刃が配設され、前記可動片の前記固定鉄心側の端部には、前記摺接部の外周面と摺接可能な当接部が設けられ、
    前記駆動装置によって前記支持軸が回転すると、前記支持軸の回転の遠心力により、前記可動片が回動して各前記剥離刃が前記支持軸の軸線から離れるように移動し、
    前記コイルが励磁されることにより、前記可動鉄心が前記固定鉄心に接近するときに、前記摺接部と、前記当接部と、が摺接して前記可動片が回動することにより、各前記剥離刃が前記支持軸の軸線側に移動することを特徴とする線材被膜剥離装置。
  2. 前記ソレノイドが、比例ソレノイドであることを特徴とする請求項1記載の線材被膜剥離装置。
  3. 前記剥離刃が、平板状に形成され、
    前記線材の前記被膜を剥離するときに、前記支持軸の軸線に直交する面に対して傾斜するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の線材被膜剥離装置。
  4. 前記剥離刃が、前記線材の前記被膜を剥離するときに、前記線材をガイドするガイド部を有していることを特徴とする請求項3記載の線材被膜剥離装置。
  5. 前記可動片に取り付けられた各前記剥離刃が前記支持軸の軸線から離れるように付勢する付勢部材が、前記可動片に配設されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の線材被膜剥離装置。
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