JP2015148317A - 車両用ディスクブレーキ - Google Patents
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Abstract
【課題】 パッド戻しスプリングの組み付け性の向上とコストの低減化とを図ることができる車両用ディスクブレーキを提供する。
【解決手段】 摩擦パッド6の裏板6aに、パッド戻しスプリング7の先端に設けられた摩擦パッド係合部7cが係合する係合孔6dを形成する。シム板14の第1覆い部14bに、ガイド部14dを形成する。ガイド部14dは、係合孔6dに対応する位置に形成される開口部14eと、第1覆い部14bのディスクロータ側端部14fから開口部14eに向けて斜めに切り欠いた切欠き部14gとを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】 摩擦パッド6の裏板6aに、パッド戻しスプリング7の先端に設けられた摩擦パッド係合部7cが係合する係合孔6dを形成する。シム板14の第1覆い部14bに、ガイド部14dを形成する。ガイド部14dは、係合孔6dに対応する位置に形成される開口部14eと、第1覆い部14bのディスクロータ側端部14fから開口部14eに向けて斜めに切り欠いた切欠き部14gとを備えている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、自動車や自動二・三輪車等の走行車両に搭載される車両用ディスクブレーキに関し、詳しくは、制動解除時に摩擦パッドを反ディスクロータ側に引き戻すパッド戻しスプリングを備えた車両用ディスクブレーキに関する。
従来、車両用ディスクブレーキでは、ディスクロータの両側部に配置された一対の摩擦パッドのディスク半径方向外側に、制動解除時に前記一対の摩擦パッドを反ディスクロータ側に引き戻すパッド戻しスプリングを懸架したものがある。パッド戻しスプリングとしては、一対のスプリング部と、該スプリング部の先端から摩擦パッド側に突出する摩擦パッド係合部とを備え、該摩擦パッド係合部を、前記一対の摩擦パッドのディスク半径方向外側に開口する係合孔にそれぞれ装着し、スプリング部を一対の摩擦パッド間のディスクロータ外周側に配置したものがあり、摩擦パッドの裏板に、摩擦パッド係合部を係合孔へ案内するガイド部を設けたものがあった(例えば、特許文献1参照。)。また、摩擦パッドのディスク半径方向外端面に凹部を形成すると共に、摩擦パッドの裏板に配置するシム板に、前記凹部を覆う覆い部を形成し、該覆い部に、パッド戻しスプリングの摩擦パッド係合部を挿通させる挿通孔を形成したものがあった(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、上述の特許文献1のものでは、摩擦パッドの裏板に、係合孔とガイド部とを形成することから、裏板の加工工数が増加していた。また、特許文献2のものでは、シム板に形成した小径の挿通孔に、摩擦パッド係合部を挿通させなければならないことから、パッド戻しスプリングの組み付けが煩わしかった。
そこで本発明は、パッド戻しスプリングの組み付け性の向上とコストの低減化とを図ることができる車両用ディスクブレーキを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の車両用ディスクブレーキは、ディスクロータの両側部に配置された一対の摩擦パッドの裏板に、シム板をそれぞれ取付けると共に、前記摩擦パッドのディスク半径方向外側に、制動解除時に前記一対の摩擦パッドを反ディスクロータ側に引き戻すパッド戻しスプリングを懸架した車両用ディスクブレーキにおいて、前記裏板に、前記パッド戻しスプリングの先端に設けられた摩擦パッド係合部が係合する係合孔が形成されると共に、前記シム板に、前記摩擦パッド係合部を前記係合孔に案内するガイド部が形成されることを特徴としている。
また、前記係合孔は、前記裏板のディスク半径方向外端面に形成され、前記ガイド部は、前記裏板のディスク半径方向外端面を覆う覆い部に形成され、該覆い部の前記係合孔に対応する位置に形成される開口部と、前記覆い部のディスクロータ側端部から前記開口部に向けて斜めに切り欠いた切欠き部とを備えていると好ましい。
本発明の車両用ディスクブレーキによれば、摩擦パッドの裏板に、パッド戻しスプリングの摩擦パッド係合部が係合する係合孔を形成し、シム板にパッド戻しスプリングの摩擦パッド係合部を係合孔に案内するガイド部を形成したことにより、裏板の加工工数を極力少なくして、コストの削減化を図りながら、パッド戻しスプリングの組み付け性を向上させることができる。
また、シム板に形成するガイド部は、裏板のディスク半径方向外端面を覆う覆い部に形成され、前記係合孔に対応する位置に形成される開口部と、該覆い部のディスクロータ側端部から、前記係合孔に向けて形成された切欠き部とで形成されていることから、切欠き部に沿ってパッド戻しスプリングの摩擦パッド係合部をスライドさせるだけで、該摩擦パッド係合部を良好に係合孔に案内することができる。また、シム板に簡単な加工を施すだけでガイド部を形成できることから、コストの削減化を図ることができる。
図1乃至図8は、本発明の車両用ディスクブレーキの一形態例を示す図で、矢印Aは車両前進時に車輪と一体に回転するディスクロータの回転方向であり、以下で述べるディスク回出側及びディスク回入側とは車両前進時におけるものとする。
この車両用ディスクブレーキ1は、前記ディスクロータ2と該ディスクロータ2の一側部で車体に固設されるキャリパブラケット3と、該キャリパブラケット3のキャリパ支持腕3a,3aに、一対のスライドピン4,4を介してディスク軸方向へ移動可能に支持されるキャリパボディ5と、該キャリパボディ5の作用部5aと反作用部5bとの内側で、ディスクロータ2を挟んで対向配置される一対の摩擦パッド6,6とからなっており、摩擦パッド6,6には、制動解除時に摩擦パッド6,6を反ディスクロータ側に引き戻すパッド戻しスプリング7が懸架されている。
キャリパボディ5は、ディスクロータ2の両側に配設される上述の作用部5a及び反作用部5bと、これらをディスクロータ2の外縁を跨いで連結するブリッジ部5cとから成っていて、作用部5aには、ディスクロータ2側を開口したシリンダ孔5dが設けられている。シリンダ孔5dには、有底円筒状のピストン8がピストンシール9とダストシール10とを介して収容され、ピストン8は、シリンダ孔底部に画成される液圧室11に供給される液圧によって、シリンダ孔5dをディスクロータ方向へ移動するようになっている。また、作用部5aの側部には、スライドピン取付腕5e,5eが突設されており、各スライドピン取付腕5eの先端には、それぞれ上述のスライドピン4が取付ボルト12にて突設されている。
キャリパ支持腕3a,3aは、キャリパブラケット3の両側部から、ブリッジ部5cの両側を挟みながらディスクロータ2の外縁をディスク軸方向に跨ぎ、さらにディスクロータ2の他側部で、反作用部5bの側壁に沿ってディスク中心方向へ延びる形状となっている。キャリパ支持腕3a,3aの先端部はタイロッド3bで連結され、制動トルクの掛かるキャリパ支持腕3a,3aの剛性力を高めている。
各キャリパ支持腕3a,3aは、上述のスライドピン4を収容するガイド孔3cが穿設され、また、双方のキャリパ支持腕3a,3aには、ディスクロータ2のそれぞれの側部で互いに向き合う4つのパッドガイド溝3dが設けられている。ディスクロータ2の側面で互いに向き合う一対のパッドガイド溝3dは、断面コ字状に形成され、パッドガイド溝3dのディスク半径方向外側には、パッドリテーナ13を取り付けるパッドリテーナ取付部3eが設けられている。
各摩擦パッド6は、裏板6aの一側面にライニング6bが貼着されると共に、裏板6aの両側部には耳片6c,6cが突設され、該耳片6c,6cをディスク回入側と回出側のパッドガイド溝3dにパッドリテーナ13を介して支承させる。裏板6aは、ディスク半径方向外側のディスク周方向の幅寸法が、ディスクブレーキ半径方向内側のディスク周方向の幅寸法よりも長い略扇形に形成されており、裏板6aのディスク回入側のディスク半径方向外側には、ディスク半径方向外側に開口するパッド戻しスプリング7の係合孔6dが形成されている。また、裏板6aの他側面には、シム板14が取り付けられている。
シム板14は、ステンレス鋼等の金属製の薄板で形成され、裏板6aの他側面の外形に略沿った本体部14aと、裏板6aのディスク半径方向外端面6eのディスク回入側と中央部とディスク回出側とを覆う3つの第1覆い部14bと、裏板6aのディスク半径方向内端面6fのディスク回入側とディスク回出側とを覆う2つの第2覆い部14cとを備えており、第1覆い部14bと第2覆い部14cとによりシム板14が裏板6aに係止されている。ディスク回入側の第1覆い部14bには、パッド戻しスプリング7の摩擦パッド係合部7cを係合孔6dに組み付ける際のガイド部14dが設けられ、該ガイド部14dは、係合孔6dに対応する位置に形成された、係合孔6dの外径よりも大径の開口部14eと、第1覆い部14bのディスクロータ側端部14fから開口部14eに向けて斜めに切り欠いた切欠き部14gを備えている。
パッド戻しスプリング7は、線ばねを折曲して形成され、該線ばねの中央部を円弧状に折り返した折返し部7aと、該折返し部7aの両端部から互いに離間し、ディスクロータ2の外周に沿って延出する一対のスプリング部7b,7bと、各スプリング部7bの先端から、ディスクロータ2の中心側に突出する摩擦パッド係合部7cとを備えた略V字状に形成され、摩擦パッド係合部7cは、スプリング部7bに対して略直角に折曲して形成されている。このパッド戻しスプリング7は、摩擦パッド6,6をキャリパブラケット3に組み付けた後に、折返し部7aをディスク回出側に、摩擦パッド係合部7cをディスク回入側に向けて、スプリング部7b,7bを互いに近づけるように弾性変形させ、摩擦パッド係合部7c,7cを、一対の摩擦パッド6,6に取り付けられたシム板14,14のディスク回入側の第1覆い部14b,14bのディスクロータ側端部14f,14fにそれぞれ当接させる。次いで、図3及び図4の想像線に示すように、摩擦パッド係合部7c,7cをディスクロータ側端部14f,14fに沿ってディスク回入側にスライドさせることにより、摩擦パッド係合部7c,7cは、切欠き部14g,14gによって係合孔6d,6dに案内され、図3及び図4の実線及び点線に示すように、それぞれ係合孔6d,6dに挿入されて組み付けられる。
このように形成された車両用ディスクブレーキ1は、運転者の制動操作によって、昇圧した作動液が液圧室11に供給されると、ピストン8がシリンダ孔5dを前進して、作用部5a側の摩擦パッド6を、ディスクロータ2側に押圧する。作用部5a側の摩擦パッド6は、各耳片6c,6cがパッドリテーナ13,13に案内されながら、パッドガイド溝3d,3dをディスクロータ2側に移動し、ライニング6bをディスクロータ2の一側面に摺接させる。次に、この反力によってキャリパボディ5がスライドピン4,4に案内されながら、作用部5a方向へ移動し、反作用部5b側に設けられた反力爪5fが反作用部5b側の摩擦パッド6を、ディスクロータ2の他側面側へ押圧する。反作用部5b側の摩擦パッド6は、各耳片6c,6cがパッドリテーナ13,13に案内されながら、パッドガイド溝3d,3dをディスクロータ2側に移動し、ライニング6bをディスクロータ2の他側面に摺接させる。このとき、パッド戻しスプリング7は、摩擦パッド6,6のディスクロータ2側への移動に伴って、折返し部7aとスプリング部7b,7bとが弾性変形し、スプリング部7b,7bが互いに近付いた状態となる。
一方、上述の制動操作を解除して、ピストン8がピストンシール9の復元力でロールバックし、ピストン8と反力爪5fとが制動開始前の位置へ後退すると、パッド戻しスプリング7の復元力により、スプリング部7b,7bが折返し部7aを中心に、互いに離間した初期状態に復帰し、これに伴って、摩擦パッド係合部7c,7cが、係合孔6d,6dを介して、双方の摩擦パッド6,6を反ディスクロータ側に移動させ、ライニング6b,6bをディスクロータ2の側面から離間させる。
上述のように本形態例では、シム板14の第1覆い部14bに設けられた切欠き部14gに沿って、パッド戻しスプリング7の摩擦パッド係合部7cをスライドさせるだけで、摩擦パッド係合部7cを係合孔6dに、簡単、且つ、確実に係合させることができる。また、加工が簡単なシム板14の第1覆い部14bにガイド部14dを形成したことにより、裏板6aの加工工数を極力少なくして、コストの削減化を図りながら、パッド戻しスプリング7の組み付け性を向上させることができる。
尚、本発明は上述の形態例に限るものではなく、摩擦パッドのディスク回出側にも係合孔を形成すると共に、シム板にガイド部を設け、ディスク回出側にもパッド戻しスプリングを配置しても良く、また、ディスク回出側にのみパッド戻しスプリングを配置するものでも良い。また、パッド戻しスプリングの折返し部やスプリング部の形状は任意であり、摩擦パッドの形状も任意である。
1…車両用ディスクブレーキ、2…ディスクロータ、3…キャリパブラケット、3a…キャリパ支持腕、3b…タイロッド、3c…ガイド孔、3d…パッドガイド溝、4…スライドピン、5…キャリパボディ、5a…作用部、5b…反作用部、5c…ブリッジ部、5d…シリンダ孔、5e…スライドピン取付腕、5f…反力爪、6…摩擦パッド、6a…裏板、6b…ライニング、6c…耳片、6d…係合孔、6e…ディスク半径方向外端面、6f…ディスク半径方向内端面、7…パッド戻しスプリング、7a…折返し部、7b…スプリング部、7c…摩擦パッド係合部、8…ピストン、9…ピストンシール、10…ダストシール、11…液圧室、12…取付ボルト、13…パッドリテーナ、14…シム板、14a…本体部、14b…第1覆い部、14c…第2覆い部、14d…ガイド部、14e…開口部、14f…ディスクロータ側端部、14g…切欠き部
Claims (2)
- ディスクロータの両側部に配置された一対の摩擦パッドの裏板に、シム板をそれぞれ取付けると共に、前記摩擦パッドのディスク半径方向外側に、制動解除時に前記一対の摩擦パッドを反ディスクロータ側に引き戻すパッド戻しスプリングを懸架した車両用ディスクブレーキにおいて、
前記裏板に、前記パッド戻しスプリングの先端に設けられた摩擦パッド係合部が係合する係合孔が形成されると共に、前記シム板に、前記摩擦パッド係合部を前記係合孔に案内するガイド部が形成されることを特徴とする車両用ディスクブレーキ。 - 前記係合孔は、前記裏板のディスク半径方向外端面に形成され、前記ガイド部は、前記裏板のディスク半径方向外端面を覆う覆い部に形成され、該覆い部の前記係合孔に対応する位置に形成される開口部と、前記覆い部のディスクロータ側端部から前記開口部に向けて斜めに切り欠いた切欠き部とを備えていることを特徴とする請求項1記載の車両用ディスクブレーキ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2014022823A JP2015148317A (ja) | 2014-02-07 | 2014-02-07 | 車両用ディスクブレーキ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2014022823A JP2015148317A (ja) | 2014-02-07 | 2014-02-07 | 車両用ディスクブレーキ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2015148317A true JP2015148317A (ja) | 2015-08-20 |
Family
ID=53891829
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2014022823A Pending JP2015148317A (ja) | 2014-02-07 | 2014-02-07 | 車両用ディスクブレーキ |
Country Status (1)
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Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2022153924A (ja) * | 2021-03-30 | 2022-10-13 | 日立Astemo株式会社 | 車両用ディスクブレーキ |
-
2014
- 2014-02-07 JP JP2014022823A patent/JP2015148317A/ja active Pending
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| JP2022153924A (ja) * | 2021-03-30 | 2022-10-13 | 日立Astemo株式会社 | 車両用ディスクブレーキ |
| JP7475305B2 (ja) | 2021-03-30 | 2024-04-26 | 日立Astemo株式会社 | 車両用ディスクブレーキ |
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