JP2015169902A - 反射型表示装置の駆動方法 - Google Patents

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多 浩 之 本
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Abstract

【課題】電子回路の寿命低下及び消費電力の増大をそれぞれ抑制しながら、各表示用領域における表示色の劣化を抑制できる反射型表示装置の駆動方法を提供する。
【解決手段】第2色から第1色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、第1電位を第1時間長だけ接続し、その後第2電位を接続し、第1色から第2色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、第2電位に対して第1電位とは逆極性の第3電位を第2時間長だけ接続し、その後第2電位を接続し、第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、第1電位を第1時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後第2電位を接続し、第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、第3電位を第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後第2電位を接続する。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子ペーパー等に応用されている反射型表示装置の駆動方法に関する。
反射型表示装置として、最近、表示媒体に含まれる電気応答性材料として電気泳動体を用いた電気泳動表示装置が広く用いられている。電気泳動表示装置とは、空気中または溶媒中の電気泳動体(通常は電気泳動する粒子)の電気的な泳動、すなわち粒子移動を利用して情報を表示する装置である。通常、2枚の基板間に電界を与えることで電気的な泳動の状態が制御され、それによって所望の表示が実現されるように構成される。電気泳動体としては、荷電粒子の他、荷電粉体をも利用され得る。その場合、当該荷電粉体は気体中を電気的に泳動する。
電気泳動表示装置は、近年では特に、電子ペーパーとしての応用が注目されている。電子ペーパーとして応用する場合には、印刷物レベルの視認性(目にやさしい)、情報書き換えの容易性、低消費電力、軽量といった利点を享受できる。
電気泳動表示装置の1つのタイプの構造をより詳しく説明すると、一方の基板と他方の基板との間には、複数の表示用領域を覆う1つまたは2つ以上の共通電極と、電気応答性材料を含む表示媒体が配置された表示媒体層と、複数の表示用領域の各々に対応する複数の表示用電極とが、一方の基板側から他方の基板側に向かって当該順序で設けられており、1つまたは2つ以上の共通電極は、GNDを接続されており、複数の表示用領域の各々は、当該表示用領域に対応する表示用電極に印加される電圧の極性に応じて、第1色および第2色のうちいずれか一方の表示色を共通電極側(視認側)に選択的に表示可能である。
具体的には、例えば、表示媒体中に正に帯電した黒色の電気応答性材料と負に帯電した白色の電気応答性材料とが含まれる場合、表示用電極に正電圧が印加されると、黒色の電気応答性材料及び白色の電気応答性材料にそれぞれ電気的な力が作用して、白色の電気応答性材料が表示用電極側に移動すると共に、黒色の電気応答性材料が共通電極側に移動する。これにより、表示用領域の共通電極側には黒色が表示される。一方、表示用電極に負電圧が印加されると、白色の電気応答性材料が共通電極側に移動すると共に、黒色の電気応答性材料が表示用電極側に移動する。これにより、表示用領域の共通電極側には白色が表示される。表示用電極にGNDを接続されると(すなわち、表示用電極への電圧印加が停止されると)、黒色の電気応答性材料及び白色の電気応答性材料にそれぞれ作用していた電気的な力が消失するため、黒色の電気応答性材料及び白色の電気応答性材料は各々その場に静止する。これにより、表示用領域の表示色は保持される。
ところで、電気泳動表示装置の各表示用領域は、表示用電極への電圧印加が停止されても、前述のようにその表示色をある程度の期間に亘って維持することができるが、その表示色を永続的に維持することはできない。前述の例では、表示用電極への電圧印加が停止されると、共通電極側に位置する黒色の電気応答性材料(または白色の電気応答性材料)は重力等の影響により表示用電極側へと徐々に移動するため、共通電極側の表示色が時間と共に劣化していく(灰色がかっていく)。
特開2007−206471号公報(特許文献1)には、電気泳動表示装置において、表示色を変更すべき表示用領域に対応する表示用電極には電圧を印加するが、表示色をそのまま保持すべき表示用領域に対応する表示用電極には電圧を印加しない、という方法が開示されている。しかしながら、この方法では、表示色をそのまま保持すべき表示用領域において表示色の劣化を抑制することができない。
特開2007−206471号公報
本件発明者は、当初、表示色を切り替えるべき表示用領域に対応する表示用電極だけでなく、表示色をそのまま保持すべき表示用領域に対応する表示用電極にも、同じ時間長で電圧を印加することで、各表示用領域の表示色の劣化を抑制できると考えた。しかしながら、この方法では、表示色をそのまま保持すべき表示用領域に過剰に電圧が印加されるため、電子回路の寿命が低下すると共に、消費電力が増大するという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、その目的は、電子回路の寿命低下及び消費電力の増大をそれぞれ抑制しながら、各表示用領域における表示色の劣化を抑制できる反射型表示装置の駆動方法を提供することにある。また、本発明の目的は、そのような駆動方法に対応できる反射型表示装置を提供することにある。
本発明は、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置であって、一方の基板と他方の基板との間には、複数の表示用領域を覆う1つまたは2つ以上の共通電極と、前記表示媒体が配置された表示媒体層と、前記複数の表示用領域の各々に対応する複数の表示用電極とが、前記一方の基板側から前記他方の基板側に向かって当該順序で設けられており、前記1つまたは2つ以上の共通電極は、第2電位を接続されており、前記複数の表示用領域の各々は、当該表示用領域に対応する表示用電極に印加される電圧の極性に応じて、第1色および第2色のうちいずれか一方の表示色を選択的に表示可能である、という反射型表示装置を駆動する方法であって、第2色から第1色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第2電位とは異なる第1電位を第1時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第1色から第2色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第2電位に対して前記第1電位とは逆極性の第3電位を第2時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続することを特徴とする反射型表示装置の駆動方法である。
本発明によれば、表示色をそのまま保持すべき表示用領域に対応する表示用電極に、他の表示色からその表示色に切り替えるために必要な電圧印加の時間長の5%〜30%の時間長だけ電圧を印加することで、電子回路の寿命低下及び消費電力の増大をそれぞれ抑制しながら、各表示用領域における表示色の劣化を抑制できる。
好ましくは、表示色書き換えタイミングにおいて、一斉に、第2色から第1色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第1色から第2色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続する。このような態様によれば、表示書き換えタイミングにおいて、各表示用領域に一斉に本来の表示色が表示され得る。これにより、反射型表示装置における表示状態(表示画像)の全体的な劣化を効果的に抑制することができる。
もっとも、各表示用領域毎に時間差を設けて前記電圧印加を実施してもよい。
また、好ましくは、第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続する、という電圧印加が、次の表示書き換えタイミングまで所定の周期で繰り返される。このような態様によれば、反射型表示装置における表示状態(表示画像)の全体的な劣化を次の表示書き換えタイミングまで効果的に抑制することができる。具体的には、例えば、前記所定の周期は、30min〜180minである。
また、好ましくは、第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜20%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜20%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続する。
このような態様によれば、表示色の劣化を抑制できない表示用領域が1%ほど生じるものの、電子回路の寿命低下及び消費電力の増大をそれぞれ更に10%ほど抑制することができる。
また、本発明は、前記のような駆動方法に対応できる反射型表示装置である。すなわち、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置であって、一方の基板と他方の基板との間に設けられ、前記表示媒体が配置された表示媒体層と、前記一方の基板の前記表示媒体側の面に設けられ、複数の表示用領域を覆う1つまたは2つ以上の共通電極と、前記他方の基板の前記表示媒体側の面に設けられ、前記複数の表示用領域の各々に対応する複数の表示用電極と、各表示用電極にそれぞれ電圧を印加する電圧印加制御部と、を備え、前記1つまたは2つ以上の共通電極は、第2電位を接続されており、前記複数の表示用領域の各々は、当該表示用領域に対応する表示用電極に印加される電圧の極性に応じて、第1色および第2色のうちいずれか一方の表示色を選択的に表示可能であり、前記電圧印加制御部は、第2色から第1色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第2電位とは異なる第1電位を第1時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第1色から第2色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第2電位に対して前記第1電位とは逆極性の第3電位を第2時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続するようになっていることを特徴とする反射型表示装置である。
本発明によれば、表示色をそのまま保持すべき表示用領域に対応する表示用電極に、他の表示色からその表示色に切り替えるために必要な電圧印加の時間長の5%〜30%の時間長だけ電圧を印加することで、電子回路の寿命低下及び消費電力の増大をそれぞれ抑制しながら、各表示用領域における表示色の劣化を抑制できる。
好ましくは、前記電圧印加制御部は、表示書き換えタイミングにおいて、一斉に、第2色から第1色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第1色から第2色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続するようになっている。このような態様によれば、表示書き換えタイミングにおいて、各表示用領域に一斉に本来の表示色が表示され得る。これにより、反射型表示装置における表示状態(表示画像)の全体的な劣化を効果的に抑制することができる。
もっとも、前記電圧印加制御部は、各表示用領域毎に時間差を設けて前記電圧印加を実施するようになっていてもよい。
また、好ましくは、前記電圧印加制御部は、第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続する、という電圧印加を、次の表示書き換えタイミングまで所定の周期で繰り返すようになっている。このような態様によれば、反射型表示装置における表示状態(表示画像)の全体的な劣化を次の表示書き換えタイミングまで効果的に抑制することができる。具体的には、例えば、前記所定の周期は、30min〜180minである。
また、好ましくは、前記電圧印加制御部は、第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜20%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜20%の時間長だけ印加し、その後前記第2電位を接続するようになっている。このような態様によれば、表示色の劣化を抑制できない表示用領域が1%ほど生じるものの、電子回路の寿命低下及び消費電力の増大をそれぞれ更に10%ほど抑制することができる。
本発明による反射型表示装置の駆動方法によれば、表示色をそのまま保持すべき表示用領域に対応する表示用電極に、他の表示色からその表示色に切り替えるために必要な電圧印加の時間長の5%〜30%の時間長だけ電圧を印加することで、電子回路の寿命低下及び消費電力の増大をそれぞれ抑制しながら、各表示用領域における表示色の劣化を抑制できる。
また、本発明による反射側表示装置によれば、電圧印加制御部が、表示色をそのまま保持すべき表示用領域に対応する表示用電極に、他の表示色からその表示色に切り替えるために必要な電圧印加の時間長の5%〜30%の時間長だけ電圧を印加することで、電子回路の寿命低下及び消費電力の増大をそれぞれ抑制しながら、各表示用領域における表示色の劣化を抑制できる。
図1は、本発明の一実施の形態による反射型表示装置の構成を概略的に示す平面図である。 図2は、図1に示す反射型表示装置におけるA−A線切断断面図である。 図3(a)〜図3(d)は、それぞれ、図1に示す反射型表示装置に表示される表示画像の一例を示す概略図である。 図4は、図3(a)〜図3(d)に示す表示画像をこの順序で書き換える際に、各表示用電極に印加される電圧の波形を示す概略図である。 図5は、第1時間長に対する2回目の第1電位の接続時間長の割合と、本来の表示色(黒色)を回復した表示領域の数と、の関係を示すグラフである。 図6は、第2時間長に対する2回目の第3電位の接続時間長の割合と、本来の表示色(白色)を回復した表示領域の数と、の関係を示すグラフである。
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態による反射型表示装置の構成を概略的に示す平面図である。図2は、図1に示す反射型表示装置におけるA−A線切断断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施の形態による反射型表示装置10は、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極111または161a〜161dが形成されている対向する2枚の基板11、16間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体13が封入されていて、前記2枚の基板11、16間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をするようになっている。ここで、本件の明細書及び特許請求の範囲において「透光性」とは、光を通過する性質、という程度の意味である。本実施の形態においては、視認側に配置される基板は、全光透過率が50%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上となるような透光性を有している。
本実施の形態においては、図2に示すように、一方の基板11と他方の基板16との間には、複数(図示された例では4つ)の表示用領域15a〜15dを覆う1つまたは2つ以上(図示された例では1つ)の共通電極111と、表示媒体13が配置された表示媒体層と、複数の表示用領域15a〜15dの各々に対応する複数(図示された例では4つ)の表示用電極161a〜161dとが、一方の基板11側から他方の基板16側に向かって当該順序で設けられている。ここで「表示用領域」とは、反射型表示装置10において所望の表示に利用される領域、という意味である。
本実施の形態では、図2に示すように、一方の基板11が視認側に配置され、他方の基板16が非視認側に配置される。
一方の基板11としては、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の透光性フィルムや透光性ガラスに、共通電極111として、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等の透光性電極を付したものが、典型的に用いられる。本実施の形態の共通電極111は、セグメント駆動用の共通電極として形成されている。
共通電極111は、塗工法やスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等によって、少なくとも一方の基板11の複数の表示用領域15a〜15dを覆うように形成される。共通電極111は、必ずしもパターンが形成されている必要は無く、基板全面が電極であってもよい。
図2に示すように、共通電極111は、第2電位(例えば、GND)を接続されている。本実施の形態では、第2電位は、0Vである。
一方の基板11の厚みは、10μm〜1mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、1mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜300μm程度である。
一方の基板11上には、バリア層が設けられてもよい。バリア層の機能は、表示媒体層に水分が侵入することによる表示劣化を防止することである。バリア層は、一方の基板11の表示媒体13が配置される側の面(表示媒体13側の面)に配置されてもよいし、当該表示媒体13側の面とは反対側の面に設けられてもよい。また、バリア層は、一方の基板11と共通電極111との間に設けられてもよい。本実施の形態では、一方の基板11は視認側に配置されるため、バリア層は、透光性である必要がある。バリア層は、無機膜が一方の基板11上に蒸着されることにより得られてもよいし、予めバリア層が形成されたフィルムが一方の基板11上に貼り合わされることにより得られてもよい。
また、一方の基板11の表示媒体13側の面とは反対側の面に、紫外線カットフィルムまたは紫外線吸収層が設けられ得る。あるいは、一方の基板11自体に紫外線吸収機能を持たせてもよい。
また、一方の基板11の表示媒体13側の面とは反対側の面に、その他の表面コート層として、防眩層(AG層)、傷防止層(HC層)、反射防止層(AR層)等が付加され得る。
一方の基板11は、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
他方の基板16としては、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等の基材の表示媒体13側の面に、金属等の導電性材料によって表示用電極161a〜161dが形成されたものが用いられ得る。本実施の形態の表示用電極161a〜161dは、セグメント駆動用のパターン状の電極(セグメント電極)として形成されている。図2に示すように、反射型表示装置10における各表示用領域15a〜15dは、個々の表示用電極161a〜161dによって規定される。
他方の基板16は、透光性を有する基材が用いられてもよい。さらに透光性を有しているが不透明な基材であってもよく、電極面とは異なるもう一方の面を粗面化した不透明なガラス基材、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等が用いられ得る。本実施の形態では、図2に示すように、他方の基板16は、視認側と反対側の位置に配置されるため、透光性を有している必然性はない。しかし、熱膨張特性など一方の基板11と同じ物性が必要とされる場合は、一方の基板11と同様の透光性の部材が使用され得る。
他方の基板16の厚みも、一方の基板11の厚みと同様に、10μm〜1mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、1mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になりし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜300μm程度である。
他方の基板16には、更なる機能層が付加され得る。例えば、他方の基板16上に、バリアフィルムが貼付され得る。予め透明無機膜のバリア層が蒸着等で形成された透明フィルムや、金属膜などの透光性のないバリア層が形成されたフィルムが、他方の基板16として採用されても、これと同様の機能を発揮できる。バリアフィルムないしバリア層は、他方の基板16の表示媒体13側の面(表示用電極161a〜161d上)に設けられてもよいし、当該表示媒体13側の面とは反対側の面に設けられてもよい。
また、他方の基板16の表示媒体13側の面とは反対側の面に、紫外線カットフィルムまたは紫外線吸収層が設けられ得る。あるいは、他方の基板16自体に紫外線吸収機能を持たせてもよい。
他方の基板16も、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である
本実施の形態の表示媒体層は、一方の基板11と他方の基板16との間において複数のセルを区画する隔壁12を有しており、各セル内に、表示媒体13が配置されている。ここで、「セル」とは、電気応答性材料の沈降や偏在に起因する表示の不良、特にコントラストの低下を防止するべく2枚の基板11、16間において分割された、電気泳動する電気応答性材料の微小な泳動空間、すなわち移動空間を意味する。なお、当該移動空間は、マイクロカプセル等、他の構造物によって分割されてもよい。また、電気応答性材料の沈降や偏在のおそれが低い場合には、2枚の基板11、16間の空間は、このような構造物によって分割されていなくてもよい。
隔壁12は、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂等によって構成可能であり、隔壁12の形成方法は、フォトリソグラフィ法の他、エンボス加工などの型転写方法も採用され得る。さらに、所望のパターンの構造物を隔壁として製造しておいて、それを一方の基板11に貼り付けるという方法も採用され得る。開口率は、70%以上が好ましく、特に90%以上が好ましい。高開口率であるほど、表示可能エリアが広くなるため、高コントラストを得ることができる。
隔壁12の単位パターンの形状は、円、格子、六角形、その他の多角形など、基本的に任意である。また、セルのサイズ(ピッチ)は、表示パネルの大きさにもよるが、0.05mm〜1mmピッチ、好ましくは0.1mm〜0.5mmピッチである。ここで、ピッチとは、隣接するセルの中心点間の距離を意味している。
隔壁12の高さは、5μm〜50μm、好ましくは10μm〜50μmである。5μm以下では、充填するインキ量が少なく、十分な表示特性、特にコントラストが得られない一方、50μm以上では、パネルの厚みが厚すぎて、駆動電圧が上昇し過ぎてしまう。低駆動電圧で良好な表示特性が得られるという観点から、10μm〜50μmの範囲の高さが好適である。
隔壁12の頂面と、他方の基板16上の表示用電極161a〜161dまたは他方の基板16上の他の要素または他方の基板16と、の間には、隔壁12の頂面と、他方の基板16上の表示用電極161a〜161dまたは他方の基板16上の他の要素または他方の基板16と、を接着させるための接着層(不図示)が設けられていてもよい。
接着層は、例えば転写法や印刷法により、ポリエステル系熱可塑性接着剤のような熱可塑性樹脂が、1μm〜100μmの厚みで形成される。好ましくは、1μm〜50μmの厚みで形成され、特に好ましくは、1μm〜20μmの厚みで形成される。
接着層を形成するための接着剤としては、熱可塑性材料を用いた接着剤が好ましく、加熱により軟化して、冷却すると固化する性質を有し、冷却と加熱を繰り返した場合に、組成が可逆的に保たれる材料である。
接着剤として、具体的には、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウレタンなどの熱可塑性ベースポリマーや、天然ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体などの熱可塑性エラストマーを主成分とし、粘着性付与樹脂や可塑剤を配合した樹脂が主に使用される。
隔壁12と接着剤との密着性を上げるために、隔壁12に紫外線照射やプラズマ処理などにより表面処理が施されてもよいし、プライマーが形成されてもよい。あるいは、接着剤の方にシランカップリング剤が添加されてもよい。
表示媒体13は、少なくとも1種以上の電気応答性材料を含んでいる。電気応答性材料としては、電荷粒子材料、液晶材料があり、電荷粒子材料には白色や黒色、カラーなどの色づけされた粒子が電界に応答して移動するいわゆる電気泳動材料、または、粒子が二色に色分けされ電界により回転するツイストボールに代表される材料、または、電界により移動するナノ粒子材料等がある。一方、液晶材料には、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)で知られる透過と散乱を電気的に制御する材料や、液晶に色素を混合した材料、コレステリック液晶材料などがある。
本実施の形態においては、表示媒体13は、分散媒と、当該分散媒に分散された白色の電気応答性材料及び黒色の電気応答性材料と、を含んでいる。黒色の電気応答性材料は、正に帯電されており、白色の電気応答性材料は、負に帯電されている。これにより、表示用電極161a〜161dの電位が共通電極111の電位よりも低くされると、正に帯電した黒色の電気応答性材料が、分散媒中を共通電極111の側に引き寄せられるように泳動し、負に帯電した白色の電気応答性材料が、分散媒中を表示用電極161a〜161dの側に引き寄せられるように泳動するようになっている。また、表示用電極161a〜161dの電位が共通電極111の電位よりも高くされると、正に帯電した黒色の電気応答性材料が、分散媒中を表示用電極161a〜161dの側に引き寄せられるように泳動し、負に帯電した白色の電気応答性材料が、分散媒中を共通電極111の側に引き寄せられるように泳動するようになっている。そして、このような白色及び黒色の電気応答性材料の泳動を制御することにより、反射型表示装置10において、白色および黒色のうちいずれか一方の表示色を共通電極111側(すなわち、視認側)に選択的に表示できるようになっている。
図2に示すように、本実施の形態による反射型表示装置10は、更に、各表示用電極161a〜161dにそれぞれ電圧を印加する電圧印加制御部17を備えている。
本実施の形態の電圧印加制御部17は、複数の出力端子と、GND端子と、を有している。各出力端子は、それぞれ異なる表示用電極161a〜161dに電気的に接続されており、GND端子は、GNDを接続されている。
本実施の形態の電圧印加制御部17は、表示書き換えタイミングにおいて、一斉に、第2色から第1色に表示色を切り替えるべき表示用領域に対応する表示用電極には、第2電位とは異なる第1電位を第1時間長だけ接続し、その後第2電位を接続し、第1色から第2色に表示色を切り替えるべき表示用領域に対応する表示用電極には、第2電位に対して第1電位とは逆極性の第3電位を第2時間長だけ接続し、その後第2電位を接続し、第1色の表示色をそのまま保持すべき表示用領域に対応する表示用電極には、第1電位を第1時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後第2電位を接続し、第2色の表示色をそのまま保持すべき表示用領域に対応する表示用電極には、第3電位を第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後第2電位を接続するようになっている。
具体的には、例えば、電圧印加制御部17は、表示書き換えタイミングにおいて、白色から黒色に表示色を切り替えるべき表示用領域に対応する表示用電極には、第1電位(+15V)を第1時間長(300ms)だけ接続し、その後第2電位(0V)を接続するようになっている。表示用電極に第1電位が第1時間長だけ接続されることで、正に帯電した黒色の電気応答性材料が共通電極111側に移動すると共に、負に帯電した白色の電気応答性材料が表示用電極側に移動し、結果的に、表示用領域の共通電極111側(視認側)には黒色が表示される。また、その後表示用電極に第2電位を接続されることで、黒色の電気応答性材料及び白色の電気応答性材料は各々その場に静止し(厳密には重量等の影響により徐々には移動する)、結果的に、黒色の表示色が保持される。
また、電圧印加制御部17は、表示書き換えタイミングにおいて、黒色から白色に表示色を切り替えるべき表示用領域に対応する表示用電極には、第3電位(−15V)を第2時間長(300ms)だけ接続し、その後第2電位(0V)を接続するようになっている。表示用電極に第3電位が第2時間長だけ接続されることで、正に帯電した黒色の電気応答性材料が表示用電極側に移動すると共に、負に帯電した白色の電気応答性材料が共通電極111側に移動し、結果的に、表示用領域の共通電極111側(視認側)には白色が表示される。また、その後表示用電極に第2電位を接続されることで、黒色の電気応答性材料及び白色の電気応答性材料は各々その場に静止し(厳密には重量等の影響により徐々には移動する)、結果的に、白色の表示色が保持される。
一方、電圧印加制御部17は、表示書き換えタイミングにおいて、黒色の表示色をそのまま保持すべき表示用領域に対応する表示用電極には、第1電位(+15V)を第1時間長の5%〜30%の時間長(15ms〜90ms)だけ接続し、その後第2電位(0V)を接続するようになっている。表示用電極に第1電位が第1時間長の5%〜30%の時間長だけ接続されることで、重力等の影響により表示用電極側へと徐々に移動していた正に帯電した黒色の電気応答性材料が共通電極111側に移動すると共に、共通電極111側へと徐々に移動していた負に帯電した白色の電気応答性材料が表示用電極161a〜161d側に移動し、結果的に、表示用領域の共通電極111側(視認側)には本来の黒色(すなわち、白色から黒色に切り替えた直後の黒色)が表示される。また、その後表示用電極に第2電位を接続されることで、黒色の電気応答性材料及び白色の電気応答性材料は各々その場に静止し(厳密には重量等の影響により徐々には移動する)、結果的に、黒色の表示色が保持される。
また、電圧印加制御部17は、表示書き換えタイミングにおいて、白色の表示色をそのまま保持すべき表示用領域に対応する表示用電極には、第3電位(−15V)を第2時間長の5%〜30%の時間長(15ms〜90ms)だけ接続し、その後第2電位を接続するようになっている。表示用電極に第3電位が第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続されることで、重力等の影響により表示用電極側へと徐々に移動していた負に帯電した白色の電気応答性材料が共通電極111側に移動すると共に、共通電極111側へと徐々に移動していた正に帯電した黒色の電気応答性材料が表示用電極161a〜161d側に移動し、結果的に、当該表示用領域の共通電極111側(視認側)には本来の白色(すなわち、黒色から白色に切り替えた直後の白色)が表示される。また、その後表示用電極に第2電位を接続されることで、黒色の電気応答性材料及び白色の電気応答性材料は各々その場に静止し(厳密には重量等の影響により徐々には移動する)、結果的に、白色の表示色が保持される。
なお、「表示書き換えタイミング」とは、反射型表示装置10において観察者に対して所望の表示画像を改めて表示するタイミング、という意味であり、例えばデジタル表示時計のように所定の周期(例えば1s)で繰り返すタイミングであってもよいし、電卓のように手動で不規則的に与えられるタイミングであってもよい。
また、電圧印加制御部17は、大きさVの電圧を時間長Tだけ印加する場合、大きさVの電圧を時間長Tだけ連続して印加するようになっていてもよいし、大きさVで時間長(パルス幅)Wのパルス状の電圧をT/W回だけ印加するようになっていてもよい。
また、本実施の形態の電圧印加制御部17は、第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、第1電位を第1時間長の5%〜30%の時間長だけ説属し、その後第2電位を接続し、第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、第3電位を第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続する、という電圧印加を、次の表示書き換えタイミングまで所定の周期(例えば、30min〜180min)で繰り返すようになっている。これにより、例えば日めくりカレンダのように表示書き換えの周期が比較的長い場合や、商品に付されるバーコードのように手動による表示書き換えの頻度が少ない場合に、反射型表示装置における表示状態(表示画像)の全体的な劣化を、次の表示書き換えタイミングまで効果的に抑制することができる。
次に、このような構成からなる反射型表示装置10の駆動方法の一例について、図3(a)〜図3(d)及び図4を参照して説明する。以下、各表示用領域15a〜15dを、それぞれ、第1乃至第4表示用領域15a〜15dともいう。
図3(a)〜図3(d)は、それぞれ、本実施の形態による反射型表示装置10に表示される表示画像の一例を示す概略図である。図4は、図3(a)〜図3(d)に示す表示画像をこの順序で切り替える際に、各表示用電極161a〜161dに印加される電圧の波形を示す概略図である。
本実施の形態において、初期状態では、図3(a)に示すような初期画像が表示されている。すなわち、第1表示用領域15a及び第2表示用領域15bには白色が表示されており、第3表示用領域15c及び第4表示用領域15dには黒色が表示されている。各表示用領域15a〜15dに対応する各表示用電極161a〜161dは、第2電位(例えば、0V)を接続されている。
まず、図3(a)に示される初期画像から、図3(b)に示される第1の画像に書き換える工程、すなわち、第2表示用領域15bの表示色及び第4表示用領域15dの表示色をそのまま保持しながら、第1表示用領域15aの表示色を白色から黒色に切り替え、第3表示用領域15cの表示色を黒色から白色に切り替える工程を説明する。
この場合、図4に示すように、表示書き換えタイミングにおいて一斉に、電圧印加制御部17が、第1表示用領域15aに対応する表示用電極161aには、第1電位(例えば、+15V)を第1時間長(例えば、300ms)だけ接続し、その後第2電位を接続する。これにより、第1表示用領域15aの表示色は、白色から黒色に切り替わる。また、第3表示用領域15cに対応する表示用電極161cには、第2電位に対して第1電位とは逆極性の第3電位(例えば、−15V)を第2時間長(例えば、300ms)だけ接続し、その後第2電位を接続する。これにより、第3表示用領域15cの表示色は、黒色から白色に切り替わる。一方、第2表示用領域15bに対応する表示用電極161bには、第3電位(すなわち、−15V)を第2時間長の5%〜30%の時間長(すなわち、15ms〜90ms)だけ接続し、その後第2電位を接続する。これにより、第2表示用領域15bの表示色は、本来の白色を回復する。また、第4表示用領域15dに対応する表示用電極161dには、第1電位(すなわち、+15V)を第1時間長の5%〜30%の時間長(すなわち、15ms〜90ms)だけ接続し、その後第2電位を接続する。これにより、第4表示用領域15dの表示色は、本来の黒色を回復する。
次に、図3(b)に示される第1の画像から、図3(c)に示される第2の画像に書き換える工程、すなわち、第1表示用領域15a及び第4表示用領域15dの表示色を黒色から白色に切り替え、第2表示用領域15b及び第3表示用領域15cの表示色を白色から黒色に切り替える工程を説明する。
この場合、図4に示すように、次の表示書き換えタイミングにおいて一斉に、電圧印加制御部17が、第1表示用領域15aに対応する表示用電極161a及び第4表示用領域15dに対応する表示用電極161dには、それぞれ、第3電位(すなわち、−15V)を第2時間長(すなわち、300ms)だけ接続し、その後第2電位を接続する。これにより、第1表示用領域15aの表示色及び第4表示用領域15dの表示色は、それぞれ、黒色から白色に切り替わる。また、第2表示用領域15bに対応する表示用電極161b及び第3表示用領域15cに対応する表示用電極161cには、それぞれ、第1電位(すなわち、+15V)を第1時間長(すなわち、300ms)だけ接続し、その後第2電位を接続する。これにより、第2表示用領域15bの表示色及び第3表示用領域15cの表示色は、それぞれ、白色から黒色に切り替わる。
次に、図3(c)に示される第2の画像から、図3(d)に示される第3の画像に書き換える工程、すなわち、第2表示用領域15bの表示色及び第4表示用領域15dの表示色をそのまま保持しながら、第1表示用領域15aの表示色を白色から黒色に切り替え、第3表示用領域15cの表示色を黒色から白色に切り替える工程を説明する。
この場合、図4に示すように、次の表示書き換えタイミングにおいて一斉に、電圧印加制御部17が、第1表示用領域15aに対応する表示用電極161aには、第1電位(すなわち、+15V)を第1時間長(すなわち、300ms)だけ接続し、その後第2電位を接続する。これにより、第1表示用領域15aの表示色は、白色から黒色に切り替わる。また、第3表示用領域15cに対応する表示用電極161cには、第3電位(すなわち、−15V)を第2時間長(すなわち、300ms)だけ接続し、その後第2電位を接続する。これにより、第3表示用領域15cの表示色は、黒色から白色に切り替わる。一方、第2表示用領域15bに対応する表示用電極161bには、第1電位(すなわち、+15V)を第1時間長の5%〜30%の時間長(すなわち、15ms〜90ms)だけ接続し、その後第2電位を接続する。これにより、第2表示用領域15bの表示色は、本来の黒色を回復する。また、第4表示用領域15dに対応する表示用電極161dには、第3電位(すなわち、−15V)を第2時間長の5%〜30%の時間長(すなわち、15ms〜90ms)だけ接続し、その後第2電位を接続する。これにより、第4表示用領域15dの表示色は、本来の白色を回復する。
図示されていないが、その後、次の表示書き換えタイミングまで、電圧印加制御部17が、第1表示領域15aに対応する表示用電極161a及び第2表示領域15bに対応する表示用電極161bには、それぞれ、第1電位(すなわち、+15V)を第1時間長の5%〜30%の時間長(すなわち、15ms〜90ms)だけ接続し、その後第2電位を接続し、第3表示領域15cに対応する表示用電極161c及び第4表示領域15dに対応する表示用電極161dには、それぞれ、第3電位(すなわち、−15V)を第2時間長の5%〜30%の時間長(すなわち、15ms〜90ms)だけ接続し、その後第2電位を接続する、という電圧印加を、所定の周期(例えば、30min〜180min)で繰り返す。これにより、図3(d)に示される第3の画像の劣化が、次の表示書き換えタイミングまで効果的に抑制される。
次に、具体的な実施例(評価実験結果)について説明する。
まず、本実施の形態による第1実施例として、100個の表示用領域に対応する各表示用電極に、+15V(第1電位)を300ms(第1時間長)だけ接続し、その後0V(第2電位)を接続することで、各表示用領域の表示色を黒色とした。そして、各表示用領域の反射率を測定し、測定結果を基準値として記憶した。
次に、各表示用電極に第2電位を接続したまま5時間放置した後、各表示用電極に第1電位を第1時間長の30%の時間長(すなわち、90ms)だけ接続し、その後第2電位を接続した。そして、各表示用領域の反射率を測定したところ、本来の表示色(黒色)を回復できた表示用領域(すなわち、測定結果が基準値に対して1%以内の差である表示用領域)の数は、100個であった。
次に、本実施の形態による第2実施例として、2回目の第1電位の接続時間長を第1時間長の20%(すなわち、60ms)に変更する以外は第1実施例と同様の工程を繰り返して、各表示用領域の反射率を測定したところ、本来の表示色(黒色)を回復できた表示用領域の数は、99個であった。
次に、本実施の形態による第3実施例として、2回目の第1電位の接続時間長を第1時間長の10%(すなわち、30ms)に変更する以外は第1実施例と同様の工程を繰り返して、各表示用領域の反射率を測定したところ、本来の表示色(黒色)を回復できた表示用領域の数は、98個であった。
次に、本実施の形態による第4実施例として、2回目の第1電位の接続時間長を第1時間長の5%(すなわち、15ms)に変更する以外は第1実施例と同様の工程を繰り返して、各表示用領域の反射率を測定したところ、本来の表示色(黒色)を回復できた表示用領域の数は、95個であった。
次に、第1比較例として、2回目の第1電位の接続時間長を第1時間長の4%(すなわち、12ms)に変更する以外は第1実施例と同様の工程を繰り返して、各表示用領域の反射率を測定したところ、本来の表示色(黒色)を回復できた表示用領域の数は、85個であった。
次に、第2比較例として、2回目の第1電位の接続時間長を第1時間長の40%(すなわち、120ms)に変更する以外は第1実施例と同様の工程を繰り返して、各表示用領域の反射率を測定したところ、本来の表示色(黒色)を回復できた表示用領域の数は、100個であった。
以上の結果を、図5にまとめて示す。ここで、以上の結果は、放置時間(5時間)を1時間に短縮したり、3日間に延長しても変わらなかった。
以上の結果によれば、黒色の表示色をそのまま保持すべき100個の表示用領域に対応する表示用電極に、白色の表示色から黒色の表示色に切り替えるために必要な電圧印加の時間長の5%の時間長だけ電圧を印加した場合、95個の表示用領域が本来の表示色(すなわち白色の表示色から黒色の表示色に切り替えた直後の黒色の表示色)を回復できた。具体的には、表示用領域の反射率が、白色の表示色から黒色の表示色に切り替えた直後の反射率に対して1%以内の差であれば、本来の表示色を回復できたと評価し、1%より大きい差であれば、本来の表示色を回復できなかったと評価した。その時間長を4%に変更した場合、85個の表示用領域しか本来の表示色を回復できなかった。
以上の結果から、黒色の表示色をそのまま保持する場合、5%(すなわち、15ms)という数値には、電子回路の寿命低下及び消費電力の増大をそれぞれ抑制しながら、各表示用領域における表示色の劣化を抑制できる、という臨界的意義があると言える。また、30%(すなわち、90ms)より大きい数値範囲では、各表示用領域における表示色の劣化を抑制できるという点では効果が変わらず、むしろ、電圧印加が過剰であって、電子回路の寿命低下及び消費電力の増大を抑制できていないと言える。
次に、本実施の形態による第5実施例として、100個の表示用領域に対応する各表示用電極に、−15V(第3電位)を300ms(第2時間長)だけ接続し、その後0V(第2電位)を接続することで、各表示用領域の表示色を白色とした。そして、各表示用領域の反射率を測定し、測定結果を基準値として記憶した。
次に、各表示用電極に第2電位を接続したまま5時間放置した後、各表示用電極に第3電位を第2時間長の30%の時間長(すなわち、90ms)だけ接続し、その後第2電位を接続した。そして、各表示用領域の反射率を測定したところ、本来の表示色(白色)を回復できた表示用領域(すなわち、測定結果が基準値に対して1%以内の差である表示用領域)の数は、100個であった。
次に、本実施の形態による第6実施例として、2回目の第3電位の接続時間長を第2時間長の20%(すなわち、60ms)に変更する以外は第5実施例と同様の工程を繰り返して、各表示用領域の反射率を測定したところ、本来の表示色(白色)を回復できた表示用領域の数は、99個であった。
次に、本実施の形態による第7実施例として、2回目の第3電位の接続時間長を第2時間長の10%(すなわち、30ms)に変更する以外は第5実施例と同様の工程を繰り返して、各表示用領域の反射率を測定したところ、本来の表示色(白色)を回復できた表示用領域の数は、98個であった。
次に、本実施の形態による第8実施例として、2回目の第3電位の接続時間長を第2時間長の5%(すなわち、15ms)に変更する以外は第5実施例と同様の工程を繰り返して、各表示用領域の反射率を測定したところ、本来の表示色(白色)を回復できた表示用領域の数は、95個であった。
次に、第3比較例として、2回目の第3電位の接続時間長を第2時間長の4%(すなわち、12ms)に変更する以外は第5実施例と同様の工程を繰り返して、各表示用領域の反射率を測定したところ、本来の表示色(白色)を回復できた表示用領域の数は、85個であった。
次に、第4比較例として、2回目の第3電位の接続時間長を第2時間長の40%(すなわち、120ms)に変更する以外は第5実施例と同様の工程を繰り返して、各表示用領域の反射率を測定したところ、本来の表示色(白色)を回復できた表示用領域の数は、100個であった。
以上の結果を、図6にまとめて示す。ここで、以上の結果は、放置時間(5時間)を1時間に短縮したり、3日間に延長しても変わらなかった。
以上の結果によれば、白色の表示色をそのまま保持すべき100個の表示用領域に対応する表示用電極に、黒色の表示色から白色の表示色に切り替えるために必要な電圧印加の時間長の5%の時間長だけ電圧を印加した場合、95個の表示用領域が本来の表示色(すなわち黒色の表示色から白色の表示色に切り替えた直後の白色の表示色)を回復できた。具体的には、表示用領域の反射率が、黒色の表示色から白色の表示色に切り替えた直後の反射率に対して1%以内の差であれば、本来の表示色を回復できたと評価し、1%より大きい差であれば、本来の表示色を回復できなかったと評価した。その時間長を4%に変更した場合、85個の表示用領域しか本来の表示色を回復できなかった。
以上の結果から、白色の表示色をそのまま保持する場合も、5%(すなわち、15ms)という数値には、電子回路の寿命低下及び消費電力の増大をそれぞれ抑制しながら、各表示用領域における表示色の劣化を抑制できる、という臨界的意義があると言える。また、30%(すなわち、90ms)より大きい数値範囲では、各表示用領域における表示色の劣化を抑制できるという点では効果が変わらず、むしろ、電圧印加が過剰であって、電子回路の寿命低下及び消費電力の増大を抑制できていないと言える。
すなわち、以上のような本実施の形態によれば、表示色をそのまま保持すべき表示用領域15a〜15dに対応する表示用電極161a〜161dに、他の表示色からその表示色に切り替えるために必要な電圧印加の時間長の5%〜30%の時間長だけ電圧を印加することで、電子回路の寿命低下及び消費電力の増大をそれぞれ抑制しながら、各表示用領域15a〜15dにおける表示色の劣化を抑制できる。
より好ましくは、黒色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、第1電位(すなわち、+15V)を第1時間長の5%〜20%の時間長(すなわち、15ms〜60ms)だけ接続し、その後第2電位を接続し、白色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、第3電位(すなわち、−15V)を第2時間長の5%〜20%の時間長(すなわち、15ms〜60ms)だけ接続し、その後第2電位を接続する。この場合、前述の検証結果によれば、表示色の劣化を抑制できない表示用領域が1%ほど生じるものの、電子回路の寿命低下及び消費電力の増大をそれぞれ更に10%ほど抑制することができる。
10 反射型表示装置
11 一方の基板
111 共通電極
12 隔壁
13 表示媒体
15a 表示用領域
15b 表示用領域
15c 表示用領域
15d 表示用領域
16 他方の基板
161a 表示用電極
161b 表示用電極
161c 表示用電極
161d 表示用電極
17 電圧印加制御部

Claims (10)

  1. 少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置であって、
    一方の基板と他方の基板との間には、複数の表示用領域を覆う1つまたは2つ以上の共通電極と、前記表示媒体が配置された表示媒体層と、前記複数の表示用領域の各々に対応する複数の表示用電極とが、前記一方の基板側から前記他方の基板側に向かって当該順序で設けられており、
    前記1つまたは2つ以上の共通電極は、第2電位を接続されており、
    前記複数の表示用領域の各々は、当該表示用領域に対応する表示用電極に印加される電圧の極性に応じて、第1色および第2色のうちいずれか一方の表示色を選択的に表示可能である、という反射型表示装置を駆動する方法であって、
    第2色から第1色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第2電位とは異なる第1電位を第1時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第1色から第2色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第2電位に対して前記第1電位とは逆極性の第3電位を第2時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続する
    ことを特徴とする反射型表示装置の駆動方法。
  2. 表示書き換えタイミングにおいて、一斉に、
    第2色から第1色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第1色から第2色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続する
    ことを特徴とする請求項1に記載の反射型表示装置の駆動方法。
  3. 第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続する、
    という電圧印加が、次の表示書き換えタイミングまで所定の周期で繰り返される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の反射型表示装置の駆動方法。
  4. 前記所定の周期は、30min〜180minである
    ことを特徴とする請求項3に記載の反射型表示装置の駆動方法。
  5. 第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜20%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜20%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の反射型表示装置の駆動方法。
  6. 少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置であって、
    一方の基板と他方の基板との間に設けられ、前記表示媒体が配置された表示媒体層と、
    前記一方の基板の前記表示媒体側の面に設けられ、複数の表示用領域を覆う1つまたは2つ以上の共通電極と、
    前記他方の基板の前記表示媒体側の面に設けられ、前記複数の表示用領域の各々に対応する複数の表示用電極と、
    各表示用電極にそれぞれ電圧を印加する電圧印加制御部と、
    を備え、
    前記1つまたは2つ以上の共通電極は、第2電位を接続されており、
    前記複数の表示用領域の各々は、当該表示用領域に対応する表示用電極に印加される電圧の極性に応じて、第1色および第2色のうちいずれか一方の表示色を選択的に表示可能であり、
    前記電圧印加制御部は、
    第2色から第1色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第2電位とは異なる第1電位を第1時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第1色から第2色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第2電位に対して前記第1電位とは逆極性の第3電位を第2時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続するようになっている
    ことを特徴とする反射型表示装置。
  7. 前記電圧印加制御部は、表示書き換えタイミングにおいて、一斉に、
    第2色から第1色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第1色から第2色に表示色を切り替える表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続するようになっている
    ことを特徴とする請求項6に記載の反射型表示装置。
  8. 前記電圧印加制御部は、
    第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜30%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続する、
    という電圧印加を、次の表示書き換えタイミングまで所定の周期で繰り返すようになっている
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の反射型表示装置。
  9. 前記所定の周期は、30min〜180minである
    ことを特徴とする請求項8に記載の反射型表示装置。
  10. 前記電圧印加制御部は、
    第1色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第1電位を前記第1時間長の5%〜20%の時間長だけ接続し、その後前記第2電位を接続し、
    第2色の表示色をそのまま保持する表示用領域に対応する表示用電極には、前記第3電位を前記第2時間長の5%〜20%の時間長だけ印加し、その後前記第2電位を接続するようになっている
    ことを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の反射型表示装置。
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