JP2015171027A - フィルタ及びそれを用いた共用器、アンテナ装置 - Google Patents

フィルタ及びそれを用いた共用器、アンテナ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】通過損失を低減したマイクロストリップ構造のフィルタ及びそれを用いた共用器、アンテナ装置を提供する。
【解決手段】誘電体基板2と、誘電体基板2に形成されたストリップ導体からなり、通過する信号のうち特定の周波数帯を減衰させる信号導体3と、を備えた中心基板4と、中心基板4を空気層を介して厚さ方向から挟み込むように配置された2枚のグランド導体5と、を備え、信号導体3は、誘電体基板2の表裏面に形成され、かつ、誘電体基板2の厚さ方向の中心を通る面に対して対称に形成されているものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、フィルタ及びそれを用いた共用器、アンテナ装置に関するものである。
従来、誘電体基板の一方の面に、通過する信号のうち特定の周波数帯を減衰させる信号導体を形成し、他方の面にグランド導体を形成したマイクロストリップ構造のフィルタが知られている。
例えば、特許文献1では、スタブで共振器を構成し、信号の入出力部とスタブを入出力線路で接続した構造のフィルタが開示されている。
特開2006−253877号公報
しかしながら、従来のマイクロストリップ構造のフィルタでは、安価で誘電正接の値が大きくエネルギー損失の大きい誘電体基板を用いると、通過損失が大きくなってしまうという問題がある。
誘電体基板の誘電正接による損失は、誘電体基板中の電界変動によって生じるが、従来のフィルタでは、構造上、誘電体基板中に電界が集中しており、通過損失が大きくなってしまう。
通過損失を改善する方法として、誘電正接の値が小さい高価な誘電体基板を用いる方法が挙げられるが、この場合、コストが高くなってしまう。
また、通過損失を改善する他の方法として、誘電体基板を用いず信号導体を板金で構成してトリプレート構造とする方法も考えられるが、板金は作成時の寸法精度が十分ではなく、組立後に電気特性の調整を必要とするという問題があった。また、信号導体が分割されている場合には、部品点数が多くなり、コストが高くなってしまうという問題もあった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、通過損失を低減したマイクロストリップ構造のフィルタ及びそれを用いた共用器、アンテナ装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、誘電体基板と、該誘電体基板に形成されたストリップ導体からなり、通過する信号のうち特定の周波数帯を減衰させる信号導体と、を備えた中心基板と、該中心基板を空気層を介して厚さ方向から挟み込むように配置された2枚のグランド導体と、を備え、前記信号導体は、前記誘電体基板の表裏面に形成され、かつ、前記誘電体基板の厚さ方向の中心を通る面に対して対称に形成されているフィルタである。
前記信号導体の少なくとも一側の前記誘電体基板に、前記信号導体に沿うように穴を形成してもよい。
前記信号導体は、信号を入出力する入出力部と、共振器を構成するスタブと、前記入出力部と前記スタブとを接続する入出力線路と、を有し、少なくとも、前記スタブの先端部に沿うように前記穴を形成してもよい。
前記信号導体は、信号を入出力する入出力部と、共振器を構成するスタブと、前記入出力部と前記スタブとを接続する入出力線路と、を有し、少なくとも、前記入出力線路に沿うように前記穴を形成してもよい。
前記穴は、前記誘電体基板を貫通する貫通孔からなってもよい。
前記誘電体基板の表裏面に形成された前記信号導体を電気的に接続するスルーホールを備えてもよい。
また、本発明は、前記フィルタを備えた共用器である。
また、本発明は、前記フィルタを備えたアンテナ装置である。
複数の前記フィルタを組み合わせた共用器を備えてもよい。
本発明によれば、通過損失を低減したマイクロストリップ構造のフィルタ及びそれを用いたアンテナ装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係るフィルタを示す図であり、(a)は中心基板の平面図、(b)は線路構造を示す断面図である。 (a)は図1のフィルタの通過特性を示すグラフ図であり、(b)はその要部において縦軸を拡大したグラフ図である。 従来例のフィルタを示す図であり、(a)は平面図、(b)は線路構造を示す断面図である。 (a)は図4の従来例のフィルタの通過特性を示すグラフ図であり、(b)はその要部において縦軸を拡大したグラフ図である。 本発明のフィルタを用いた共用器の一例を示す平面図である。 (a)は図5の共用器の各フィルタの通過特性を示すグラフ図であり、(b)はその要部において縦軸を拡大したグラフ図である。 本発明の他の実施形態に係るフィルタを示す図であり、(a)は中心基板の平面図、(b)は線路構造を示す断面図である。 (a)は図7のフィルタの通過特性を示すグラフ図であり、(b)はその要部において縦軸を拡大したグラフ図である。 図7のフィルタの一変形例を示す中心基板の平面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本実施形態に係るフィルタを示す図であり、(a)は中心基板の平面図、(b)は線路構造を示す断面図である。
図1(a),(b)に示すように、フィルタ1は、誘電体基板2と誘電体基板2に形成されたストリップ導体からなる信号導体3とを備えた中心基板4と、中心基板4を空気層を介して厚さ方向から挟み込むように配置された2枚のグランド導体5と、を備えている。グランド導体5としては、軽量かつ低コストで耐候性に優れるアルミニウムからなる金属板を用いるとよい。
信号導体3は、通過する信号のうち特定の周波数帯を減衰させるように構成されている。つまり、信号導体3は、特定の周波数帯は大きく減衰してほとんど通過せず、他の特定の周波数帯はほとんど減衰なく通過するように構成されている。ここでは、2GHz帯を通過させ1.5GHz帯を減衰させるフィルタ1を構成する場合を説明する。
具体的には、信号導体3は、信号を入出力する2つの入出力部7と、共振器を構成する2つのスタブ(オープンスタブ)6と、入出力部7とスタブ6とを接続するストリップ導体である入出力線路8と、を有している。
入出力線路8は、入出力部7に接続された2つの入出力側線路8aと、入出力側線路8aに接続され入出力側線路8aよりも線路幅が広い2つの低インピーダンス線路8bと、両低インピーダンス線路8bを接続する低インピーダンス線路8bよりも線路幅が狭い高インピーダンス線路8cと、から構成されている。スタブ6は、低インピーダンス線路8bから延出されるように構成されている。なお、入出力線路8を含む信号導体3の構成はこれに限定されるものではなく、減衰させる周波数帯等に応じて適宜変更可能である。
さて、本実施形態に係るフィルタ1では、信号導体3は、誘電体基板2の表裏面に形成され、かつ、誘電体基板2の厚さ方向の中心を通る面に対して略対称に形成されている。
つまり、本実施形態に係るフィルタ1では、平面視で表裏面の信号導体3が略重なり合うように、誘電体基板2の表裏面に略同一のパターンの信号導体3が形成されている。ここでは、中心基板4として、誘電体基板2の両面にストリップ導体を形成可能な両面銅箔基板を用いた。誘電体基板2の表裏面の信号導体3は、コネクタへの接続部分など配線の取り回し上形状が異なってしまう部分を除いて、同じ形状に形成される。
誘電体基板2の表裏面に形成されたストリップ導体を信号導体3として用いることで、誘電体基板2を挟んで2つのインバ−テッドストリップラインを配置したような構造となり、誘電体基板2を通る電界を低減して誘電体基板2の影響を抑制し、誘電体基板2の影響による通過損失を低減することが可能になる。
誘電体基板2の表裏面に形成された信号導体3には、共通の信号が供給される。フィルタ1では、誘電体基板2の表裏面の信号導体3の非対称性を補うように、表裏面の信号導体3を電気的に接続するスルーホール9を形成している。ここでは、両スタブ6の先端部と、入出力線路8の両低インピーダンス線路8bにスルーホール9を形成したが、スルーホール9を形成する位置はこれに限定されるものではない。なお、表裏面に形成される信号導体3が完全に対称であれば、表裏面の信号導体3を接続するスルーホール9に電流が流れることはない。
フィルタ1の減衰領域も含めた全体の通過特性を図2(a)に示す。また、図2(a)における通過域(2GHz付近)を拡大した図を図2(b)に示す。なお、ここでは、誘電体基板2としては、比較的低価格であり一般的なガラスエポキシ基板を用い、誘電体基板2の厚さは0.8mm、比誘電率は4.4、誘電正接は0.02とした。
図2(a)に示すように、フィルタ1では、1.5GHz帯は減衰し、2GHz帯は通過していることがわかる。図2(b)に示すように、2GHzでの減衰は0.16dBであった。
比較のため、従来例として、図3に示すように、誘電体基板32の表面に信号導体33を形成し、裏面にグランド導体34を形成したフィルタ31を作成し、通過特性を求めた。誘電体基板32としては、厚さ1.6mm、比誘電率4.4、誘電正接0.02のガラスエポキシ基板を用いた。フィルタ31の減衰領域も含めた全体の通過特性を図4(a)に、図4(a)における通過域(2GHz付近)を拡大した図を図4(b)に示す。
図4(a),(b)に示すように、フィルタ31では、フィルタ1と同様に、1.5GHz帯は減衰し、2GHz帯は通過しているが、2GHzでの減衰は0.58dBと大きかった。
つまり、本実施形態に係るフィルタ1と従来例のフィルタ31とを比較すると、1.5GHz帯の減衰特性はさほど変わらないが、2GHz帯の通過損失が大きく改善されている。
これは、従来例のフィルタ31では、電界の集中する信号導体33とグランド導体34との間に誘電正接の大きい誘電体基板32が存在しており、この誘電体基板32の影響により通過損失が大きくなっていると考えられる。本実施形態に係るフィルタ1では、信号導体3と対向するグランド導体5との間には空気層が存在するのみであり、空気層は誘電正接が小さいため、電界が集中しても大きな損失とはならず、通過特性が良好となっている。
本実施形態に係る共用器は、本実施形態に係るフィルタ1を備えたものである。共用器は、通過特性の異なる複数のフィルタを組み合わせて構成されるが、複数のフィルタのうち少なくとも1つが本実施形態に係るフィルタ1であればよい。
また、本実施形態に係るアンテナ装置は、本実施形態に係るフィルタ1を備えたものである。複数のフィルタ1を組み合わせた共用器を搭載するようにアンテナ装置を構成してもよい。本実施形態に係るアンテナ装置は、例えば、移動通信用の基地局アンテナとして用いられるものである。
一例として、図5に、2GHz帯を通過させ1.5GHz帯を減衰させるフィルタ52と、1.5GHz帯を通過させ2GHz帯を減衰させるフィルタ53を組み合わせた共用器51を示す。また、共用器51における各フィルタ52,53の通過特性を図6(a),(b)に示す。なお、図5では誘電体基板2の表面側のみを示しているが、図示していない誘電体基板2の裏面側にも同じパターンの信号導体3が形成されている。
図6(a),(b)に示すように、フィルタ52(1.5GHzフィルタ)における2GHz帯の通過損失、フィルタ53(2GHzフィルタ)における1.5GHz帯の通過損失は、ともに0.2dB以下と良好であることがわかる。
以上説明したように、本実施形態に係るフィルタ1では、信号導体3を、誘電体基板2の表裏面に形成し、かつ、誘電体基板2の厚さ方向の中心を通る面に対して対称に形成している。
このように構成することで、誘電体基板2を通過する電界を低減させ、誘電体基板2の影響による通過損失を改善することが可能になる。その結果、安価な誘電体基板2を使用することが可能となり、コストの削減が可能になる。また、信号導体3を板金で形成した場合と比較して精度よく信号導体3を形成できるため、組立後の調整等が不用となり、作業時間の短縮が可能になる。さらに、フィルタ1では、信号導体3を板金で形成した場合のように、信号導体3が分割されている場合に部品点数が多くなるような事はないので、組立が容易であり、製造コストも削減可能である。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。
図7のフィルタ71は、図1のフィルタ1において、さらに、信号導体3の少なくとも一側の誘電体基板2に、信号導体3に沿うように穴(スリット、長穴)72を形成したものである。
穴72を形成することで、誘電体基板2を通過する電界をさらに少なくして誘電体基板2の影響をより抑制し、誘電体基板2の影響による通過損失を低減することが可能になる。信号導体3の一側のみに穴72を形成した場合でも効果は得られるが、電界のバランスを維持するためにも信号導体3の両側に穴72を形成することが望ましい。
本実施形態では、穴72を、誘電体基板2を貫通する貫通孔で構成している。なお、穴72は、誘電体基板2を貫通しないものであってもよいが、誘電体基板2が薄い場合には貫通させないで残した誘電体基板2の影響が出てしまい、また加工も困難となることから、穴72は貫通孔とすることが望ましい。
フィルタ71では、信号導体3の電界分布が強くなる部位に沿うように穴72を形成することで、より効果的に通過損失を低減することが可能である。フィルタ71では、特に、スタブ6の開放端である先端部、および、通過電力の大きい入出力線路8で電界分布が強くなるため、少なくとも、スタブ6の先端部に沿うように穴72を形成すると共に、入出力線路8に沿うように穴72を形成することが望ましい。
穴72を連続して形成すると、信号導体3を形成した部分の誘電体基板2が浮いたような状態となり振動等が発生することも考えられる。そのため、穴72は、信号導体3に沿って所定の間隔で形成されており、信号導体3直下の誘電体基板2とその周囲の誘電体基板2とが、隣接する穴72間に残された誘電体基板2である切片73により接続された構造となっている。穴72の間隔(切片73の長さ)や穴72の長さ(切片73の間隔)については、配線レイアウト等を考慮して適宜に設定すればよく、また、穴72の間隔(切片73の長さ)や穴72の長さ(切片73の間隔)は一定でなくともよい。
信号導体3と穴72間の距離、すなわち、信号導体3から側方にはみ出している誘電体基板2のはみ出し量は、できるだけ小さくすることが望ましく、加工時に信号導体3にかかってしまわないよう穴開け加工の精度を考慮して設定するとよい。ここでは、信号導体3と穴72間の距離を0.5mmとした。
また、穴72の幅は、大きいほど損失低減の効果が大きくなるが、穴72の幅を大きくしすぎるとフィルタ71全体が大型化してしまうため、フィルタ71の大きさ等を考慮して設定するとよい。ここでは、穴72の幅を3mmとした。
フィルタ71の通過特性を図8(a),(b)に示す。
図8(a),(b)に示すように、2GHzでの通過損失は0.10dBとなり、図1のフィルタ1と比較して、さらに2GHz帯の通過損失が改善されていることがわかる。
なお、フィルタ71では穴72を矩形状(長方形状)としたが、穴72の形状は特に限定されるものではなく、例えば、図9に示すフィルタ91のように、円形状の穴92を形成するようにしてもよい。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施形態では、中心基板4として両面銅箔基板を用いたが、これに限らず、中心基板4として多層基板を用い、その表裏面に信号導体3を形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、中心基板4とグランド導体5との間を空気層としたが、中心基板4とグランド導体5との間に低誘電損失材料を介在させてもよい。
1 フィルタ
2 誘電体基板
3 信号導体
4 中心基板
5 グランド導体
6 スタブ
7 入出力部
8 入出力線路
9 スルーホール

Claims (9)

  1. 誘電体基板と、該誘電体基板に形成されたストリップ導体からなり、通過する信号のうち特定の周波数帯を減衰させる信号導体と、を備えた中心基板と、
    該中心基板を空気層を介して厚さ方向から挟み込むように配置された2枚のグランド導体と、を備え、
    前記信号導体は、前記誘電体基板の表裏面に形成され、かつ、前記誘電体基板の厚さ方向の中心を通る面に対して対称に形成されている
    ことを特徴とするフィルタ。
  2. 前記信号導体の少なくとも一側の前記誘電体基板に、前記信号導体に沿うように穴を形成した
    請求項1記載のフィルタ。
  3. 前記信号導体は、信号を入出力する入出力部と、共振器を構成するスタブと、前記入出力部と前記スタブとを接続する入出力線路と、を有し、
    少なくとも、前記スタブの先端部に沿うように前記穴を形成した
    請求項2記載のフィルタ。
  4. 前記信号導体は、信号を入出力する入出力部と、共振器を構成するスタブと、前記入出力部と前記スタブとを接続する入出力線路と、を有し、
    少なくとも、前記入出力線路に沿うように前記穴を形成した
    請求項2または3記載のフィルタ。
  5. 前記穴は、前記誘電体基板を貫通する貫通孔からなる
    請求項2〜4いずれかに記載のフィルタ。
  6. 前記誘電体基板の表裏面に形成された前記信号導体を電気的に接続するスルーホールを備えた
    請求項1〜5いずれかに記載のフィルタ。
  7. 請求項1〜6いずれかに記載のフィルタを備えたことを特徴とする共用器。
  8. 請求項1〜6いずれかに記載のフィルタを備えたことを特徴とするアンテナ装置。
  9. 複数の前記フィルタを組み合わせた共用器を備えた
    請求項8記載のアンテナ装置。
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