JP2015199708A - 油性化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】経時安定性に優れるとともに、微生物による二次汚染を防止できる高い防腐力を有する油性化粧料の提供。【解決手段】次の成分(A)及び(B)を含有する油性化粧料。(A)式(1)で示される化合物(B)エステル油。H−(OA)O−CHR−CH2O(AO)n−H・・・(1)(RはC8〜22の脂肪族炭化水素基:AOはC2〜4のオキシアルキレン基:オキシアルキレン基の付加数を示すmとnは0〜10の整数;0≰(m+n)/2≰10)【選択図】なし

Description

本発明は、経時安定性に優れるとともに、微生物による二次汚染を防止できる高い防腐力を有する油性化粧料に関する。
一般に油性成分中では微生物が増殖しにくいため、油性化粧料に防腐力を付与することはそれほど重要視されていなかった。しかしながら、その油性化粧料が使用される方法や容器条件などによっては、使用途中の化粧料へ水分とともに微生物が混入し、それが長期に渡って生存し、あるいは増殖することで、変臭等の品質劣化を起こしたり、衛生的な品質を損なうことがわかってきた(以下、微生物による二次汚染と呼ぶことがある)。特に、口紅やリップクリーム等の口唇化粧料は、食後の化粧直しの際に、唇から水分や食事の残渣が混入する等、微生物混入のリスクが高い。加えて、口唇化粧料の化粧トレンドとして着色効果よりもツヤの付与が重視されるようになり、流動性のある製剤が、チップや筆の内蔵された容器に充填して提供されるようになると、なおさら微生物混入とその増殖リスクが高まることとなった。
このような状況を踏まえ、油性化粧料に防腐成分を安定的に含有するとともに実質的に非水系とする技術(特許文献1)や、1,3−ブタンジオールや1,2−ペンタンジオール等特定のグリコールを含有するオイルゲル化粧料(特許文献2)が開示されている。
特開2002−179525号公報 特開2003−40725号公報
一般に化粧料に汎用される防腐成分は、水分を必須とする微生物環境に対して抗菌力を発揮するために水溶性であり、油性化粧料に安定的に配合することは困難である。一方、油溶性の防腐成分では、油溶性のパラベン類には安全性上の懸念があり、フェノキシエタノールやエチルヘキシルグリセリンは、油剤への分配性が高いため、油性化粧料中では微生物へ接触しづらく防腐効果が得られにくいという課題があった。また、多量に配合しようとすると、沈殿や変臭等製剤の安定性が不良となり、安全性上問題となる場合もあった。
すなわち、油性化粧料において、品質に影響を及ぼさずに、微生物による二次汚染を効果的に防止できる化粧料の開発が望まれていた。
かかる実情において、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定構造を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルが、水を実質的に含有しない油性化粧料において高い防腐効果を発揮することを見出した。また、微生物の二次汚染リスクが高い口紅やリップクリームにおいても、変臭の原因となる口唇由来の微生物種に対して、防腐効果が高いという知見も得た。
一方で、特定構造を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルが製剤中で安定的に防腐効果を発揮し、経時で沈殿や分離などの品質的問題を生じさせないためには、特定構造を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルの油性化粧料への溶解性を高める必要があり、エステル油を溶媒として含有することが必須であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B);
(A)一般式(1)で示される化合物
(B)エステル油
(式中Rは炭素数8〜22の脂肪族炭化水素基:AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基:オキシアルキレン基の付加数を示すmとnは0〜10の整数であって、(m+n)/2が0より大きく10より小さい)
を含有する油性化粧料を提供するものである。
また、成分(B)が2−エチルヘキサン酸セチル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリルから選ばれる1種又は2種以上である油性化粧料を提供するものである。
本発明の油性化粧料は、特定構造を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルとエステル油を含有することで、微生物による二次汚染に対する高い防腐効果を有し、かつ経時安定性が良好である。さらに、口紅やリップクリームなどの口唇化粧料においても、品質に悪影響を及ぼすことなく、微生物汚染による変臭を抑制できるものである。
以下、本発明について詳述する。
本発明の油性化粧料は連続相が油剤であり、水性成分を含有しないか、あるい含有しても10質量%以下である化粧料を意味する。水性成分の存在状態は特に限定されず、可溶化や分散、内相に水性成分を乳化含有した油中水型乳化化粧料等が例示されるが、水性成分を含有しないものがより望ましい。
なお、本発明においては、〜を用いて数値範囲を表す際は、その範囲の両端の数値を含むものとする。
本発明に用いられる成分(A)は、下記一般式(1)で示される化合物である。
(式中Rは炭素数8〜22の脂肪族炭化水素基:AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基:オキシアルキレン基の付加数を示すmとnは0〜10の整数であって、(m+n)/2が0より大きく10より小さい)
一般式(1)においてRは炭素数8〜22、より好ましくは8〜16の脂肪族炭化水素であり、飽和、不飽和、直鎖又は分岐を問わず使用する事ができる。この範囲であれば油性化粧料中への安定配合が可能である。これらの脂肪族炭化水素基としては直鎖または分岐のアルキル基(n−オクチル、n−デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、アイコシル、ドコシル、3,5,7−トリメチルオクチル基等)及び直鎖または分岐のアルケニル基(1−デセニル、6−ドデセニル、オレイル基等)などが挙げられるが、これらに限定するものではなく、2種以上を併用してもよい。
一般式(1)におけるAOで示される炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、1,2−オキシプロピレン基、1,3−オキシプロピレン基、1,2−オキシブチレン基、及び1,4−オキシブチレン基などが挙げられる。AOのうち、好ましいものはオキシエチレン基、1,2−オキシプロピレン基及びこれらの併用である。
一般式(1)において、m及びnは0〜10の整数であり、m及びnのうち少なくとも一方は0ではない。m及びnの両方が0である化合物としては、従来から公知の抗菌剤である1,2−アルカンジオールが挙げられるが、先述したように油性化粧料中では配合が困難であり、防腐力が充分ではない。またアルキレンオキサイドの平均付加モル数に相当する(m+n)/2は0より大きく10より小さいものであり、0.5以上10未満が好ましく、より好ましくは0.5〜2である。この範囲であれば防腐効果を充分に得られ、皮膚刺激性も低い。(m+n)/2が10以上になると親水性が高すぎる傾向にある。なお、平均付加モル数は整数であるとは限らない。
本発明に用いられる成分(A)一般式(1)で示される化合物の含有量は特に限定されないが、0.01〜5質量%(以下、単に%と略す)が好ましく、0.2〜3%がより好ましい。この範囲であれば、経時安定性に影響することなく、充分な防腐効果を得ることができる。
本発明に用いられる成分(A)一般式(1)で示される化合物の市販品としては、例えば、ポリオキシエチレン(1モル)ラウリルグリコ−ルであるニューポールDDE−10(三洋化成工業社製)等が挙げられる。
成分(B)のエステル油としては、固形油、半固形油、液体油等の性状を問わず、1種あるいは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
エステル油とは、脂肪酸とアルコールがエステル結合したものや、アミノ酸のカルボキシル基とアルコールがエステル結合したもの、ダイマー酸及び/又はダイマージオールのジエステル体を指す。脂肪酸とアルコールがエステル結合したエステル油は、具体的にはパルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸イソブチル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸ブチル、イソステアリン酸デシル、イソステアリン酸ラウリル、イソデカン酸イソデシル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコ−ル、ジカプリン酸プロピレングリコ−ル、ジカプリル酸プロピレングリコ−ル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、モノイソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、セバシン酸ジエチル、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸エチルヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸エチル等が挙げられる。
また、アミノ酸のカルボキシル基とアルコールがエステル結合したエステル油は、例えばグルタミン酸やアスパラギン酸のような酸性アミノ酸を用いた場合には、カルボン酸基を2つ有しているので、性質の異なるアルコールをそれぞれ、あるいは混合して結合させることも可能である。具体的にはN−ラウロイル−グルタミン酸ジ(フィトステリル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−グルタミン酸ジ(コレステリル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−サルコシン−イソプロピル等が挙げられる。ダイマー酸及び/又はダイマージオールのジエステル体としては、モノ−あるいはジ−不飽和脂肪酸を2量体化させた後、必要に応じて水素添加して得られるダイマー酸と種々のアルコールとのジエステル体、さらにはダイマー酸を還元して得られるダイマージオールと種々の脂肪酸とのジエステル体、ダイマー酸とダイマージオールとのエステル体などを指し、ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、ダイマージリノール酸ジリノレイル、ジイソステアリン酸ダイマージリノレイル等が挙げられ、これらを好適に使用することができる。
成分(B)のエステル油は、成分(A)の溶解性を高めるために、IOB値(無機性値/有機性値)が0.1〜0.5であるものが好ましい(参考文献1:藤田穆の有機概念図:「化学の領域」Vol.11,No.10(1957)719−725参照)。この中でも、2−エチルヘキサン酸セチル(IOB=0.13)、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル(IOB=0.15)、テトライソステアリン酸ジグリセリル(IOB=0.17)、トリイソステアリン酸ジグリセリル(IOB=0.26)、リンゴ酸ジイソステアリル(IOB=0.28)、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(IOB=0.36)が特に好ましい。
本発明に用いられる成分(B)の含有量は特に限定されないが、30〜80%が好ましく、40〜60%がより好ましい。この範囲であれば、成分(A)の溶解性が良好であり、経時安定性に優れる化粧料が得られる。
本発明の油性化粧料には、炭化水素油やシリコーン油などの非極性油を併用することができる。炭化水素油とは炭素原子と水素原子のみから構成される油剤であり、具体的には流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、ポリブテン、水添ポリイソブテンなどが挙げられる。シリコーン油とはシロキサン結合を主骨格とする油剤であり、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、デカメチルペンタシクロシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサンなどが挙げられる。これらは1種又は2種以上を自由に組み合わせることができる。
これらを含有することにより、本発明の油性化粧料の重さのある油感を低減し、べたつきを抑えることができる。また、揮発性の炭化水素やシリコーン油を選択し、使用時の伸びの軽さや後肌のさらさら感を向上することも可能である。
本発明の油性化粧料には、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲において、上記成分の他に通常使用される成分、例えば、界面活性剤、成分(B)以外の油剤、ゲル化剤、高分子、多価アルコール、粉体、美容成分、香料等を配合することができる。
界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキル共変性オルガノポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、レシチン等が挙げられ、1種又は2種以上を用いることができる。
成分(B)以外の油剤としては、動物油、植物油、油脂類、ロウ類、硬化油類、脂肪酸類、高級アルコール類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類が挙げられ、具体的にはモクロウ、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体等が挙げられ、1種又は2種以上を用いることができる。
ゲル化剤としては、オクタン酸デキストリン、ラウリン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、ベヘニン酸デキストリン、ヤシ油脂肪酸デキストリン、( パルミチン酸/オクタン酸)デキストリン、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類、高分子としては、水添ロジン酸ペンタエリスリチル、特定のアクリル酸アルキルメチルポリシロキサンエステル等の油溶性樹脂が挙げられ、1種又は2種以上を用いることができる。
一方、水溶性高分子としては、アラビアゴム、グァーガム、カチオン化グァーガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド(褐藻エキス)等の植物系高分子、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー(CARBOPOL(販売名)等)、アルキル変性カルボキビニルポリマー(PEMULEN(販売名)等)等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子等が挙げられ、1種又は2種以上を用いることができる。
多価アルコールとしては、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6−ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);ポリグリセリン等が挙げられ、1種又は2種以上を用いることができる。
粉体成分としては、化粧料に使用されるものであれば特に限定されず、板状、紡錘状、針状等の形状、粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、無水ケイ酸被覆雲母チタン、酸化チタン被覆ガラス末、酸化チタン・酸化鉄被覆ガラス末、酸化チタン・無水ケイ酸被覆ガラス末、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン、ナイロン等の有機粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を用いることができる。また、これら粉体は1種又は2種以上の複合化したものを用いても良く、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石ケン、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。
本発明の油性化粧料は、フェイシャルオイル、ボディオイル、ハンドオイル、ヘアオイル等のトリートメント料や、口紅、リキッドルージュ、リップグロス、リップクリーム等の口唇用化粧料、マッサージ料、クレンジング料、香水(練り香水等)、ファンデーション、アイカラー、チーク等に適用することができる。形態としては液状、ジェル状、クリーム状、固形状、フォーム状、スプレー状などいずれでも良く、これらを不織布などに含浸させた含浸シートの形態を取ることも可能である。
次に、実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
実施例1〜2及び比較例1〜5:ボディオイル
表1に示す成分を室温にて混合して、ボディオイルを調製し、「外観変化のなさ」「変臭のなさ」「防腐力」を下記の方法で評価し、その結果を併せて表1に示した。
〔評価方法1〕外観変化のなさ
調製した各試料をガラスびんに入れて密閉し、40℃に設定した恒温槽に2ヶ月間静置後、外観の変化を目視にて観察し、下記4段階評価基準により判定した。なお、比較対象として、製造直後の試料を用いた。
評価基準
◎:外観の変化が見られない
○:わずかに濁りが見られる
△:若干の濁りや沈殿、分離が見られる
×:明らかに濁りや沈殿、分離がある
〔評価方法2〕変臭のなさ
前記方法で「外観変化のなさ」を評価した後、開封して変臭の有無を専門評価パネルにより評価した。なお、比較対象として、5℃に設定した恒温槽で2ヶ月間静置したものを用いた。
評価基準
◎:5℃保存品と同等
○:5℃保存品と比較し、わずかに変臭が感じられる
△:5℃保存品と比較し、変臭が感じられる
×:5℃保存品と比較し、著しい変臭が感じられる
〔評価方法3〕防腐力
防腐力の評価にあたっては、日本薬局方参考情報収載の「保存効力試験法」に基づき、大腸菌(Escherichia coli)を用いて試験を実施し、下記4段階判定基準により判定した。
[4段階判定基準]
◎:菌接種後2週間までに接種菌数の99.9%以上の菌が死滅
○:菌接種後2週間を超え3週間までに接種菌数の99.9%以上の菌が死滅
△:菌接種後3週間を超え4週間までに接種菌数の99.9%以上の菌が死滅
×:菌接種後4週間までに接種菌数99.9%以上の菌が死滅しないもの
(評価結果)
表1の結果から、実施例1、2は、「外観変化のなさ」、「変臭のなさ」、「防腐力」に優れるものであった。一方で、防腐成分を含有していない比較例1は菌接種後4週間を経過しても菌がほとんど死滅せず、防腐力が不十分であった。また、ポリオキシエチレン(1モル)ラウリルグリコ−ルの代わりに防腐成分としてフェノキシエタノールを0.75%含有した比較例2は、フェノキシエタノールの変臭が認められた。また、1,3−ブチレングリコールやエチルヘキシルグリセリンを含有した比較例3や比較例4は充分な「防腐力」を得ることができなかった。さらに、メチルパラベンを0.3%含有した比較例5はメチルパラベンの沈殿が観察され、「防腐力」も不十分であった。このように、実施例1、2は、外観変化や変臭が抑えられており、また、微生物による二次汚染等が有効に防止できる防腐力を有するものであった。
実施例3、4及び比較例6、7:リップグロス
表2に示す成分を加熱混合して、リップグロスを調製し、「外観変化のなさ」「変臭のなさ」「防腐力」を下記の方法で評価し、その結果を併せて表2に示した。
〔評価方法4〕外観変化のなさ、変臭のなさ
評価方法1及び評価方法2と同様の手順で行った。
〔評価方法5〕防腐力
防腐力の評価にあたっては、日本薬局方参考情報収載の「保存効力試験法」に基づき、二次汚染により変臭が発生した口紅から単離した酵母(Candida属)を用いて試験を実施し、下記4段階判定基準により判定した。
[4段階判定基準]
◎:菌接種後1週間までに接種菌数の99.9%以上の菌が死滅
○:菌接種後1週間を超え2週間までに接種菌数の99.9%以上の菌が死滅
△:菌接種後2週間を超え3週間までに接種菌数の99.9%以上の菌が死滅
×:菌接種後3週間を超え4週間までに接種菌数の99.9%以上の菌が死滅、もしくは死滅が満たないもの
(評価結果)
表2の結果から、実施例3、4は、「外観変化のなさ」、「変臭のなさ」、「防腐力」に優れるものであった。一方で、ポリオキシエチレン(1モル)ラウリルグリコ−ルを含有しない比較例6は変臭が認められ、防腐力も不十分であった。また、防腐成分としてフェノキシエタノールを1.0%まで増量した比較例7は「防腐力」は認められたものの変臭が発生し、品質の満足できないものであった。
実施例5:口紅
(成分) (%)
1.パルミチン酸デキストリン*1 1
2.エチレン・プロピレンコポリマー*2 5
3.マイクロクリスタリンワックス*3 3
4.重質流動イソパラフィン*4 10
5.酢酸液状ラノリン*5 10
6.リンゴ酸ジイソステアリル 30
7.流動パラフィン 10
8.テトライソステアリン酸ジグリセリル 5
9.ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル
/セチル/ステアリル/ベヘニル) 5
10.トリイソステアリン酸ジグリセリル 残量
11.ポリオキシエチレン(1モル)ラウリルグリコール 0.1
12.シリル化処理無水ケイ酸*6 1
13.赤色202号 0.05
14.酸化チタン 1
15.酸化チタン被覆ホウケイ酸(Ca/Al)*7 3
16.雲母チタン*8 1
17.ベンガラ被覆雲母チタン*9 5
18.セラミド処理扁平セルロース 2
19.天然ビタミンE 0.1
20.香料 0.1
*1:レオパール KL2(千葉製粉社製)
*2:EP−700(ニューフェーズテクノロジー社製)
*3:MULTIWAX W445(SONNEBORN社製)
*4:パールリーム18(日油社製)
*5:ACELAN SP(クローダジャパン社製)
*6:AEROSIL R972(日本アエロジル社製)
*7:メタシャイン1080RC−R(日本板硝子社製)
*8:TIMICA EXTRA BRIGHT 1500(BASF社製)
*9:クロイゾネルージュフランベ(BASF社製)2%パーフルオロオクチルトリエトキシシラン処理
(製造方法)
A:成分1〜12を90℃にて均一に加熱溶解する。
B:Aに成分13〜20を加え、ロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。
C:Bを塗布体つき容器に充填する。
実施例5の口紅は、外観変化のなさ、変臭のなさが良好で、防腐力も優れたものであった。
実施例6:固形状アイカラー
(成分) (%)
1.ポリエチレンワックス 10
2.ロジン酸ペンタエリスリット 5.5
3.ラウリン酸デキストリン 2
4.ミリスチン酸デキストリン 5
5.ベヘニン酸デキストリン 5
6.炭酸ジアルキル 0.1
7.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 20
8.流動パラフィン 残量
9.ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル
/フィトステリル/ベヘニル) 3
10.ポリオキシエチレン(1モル)ラウリルグリコール 1
11.ナイロン末*10 10
12.無水ケイ酸 6
13.シリコーン処理タルク*11 5.5
14.赤色202号 0.05
15.黄色4号アルミニウムレーキ 0.05
16.青色1号アルミニウムレーキ 0.05
17.雲母チタン 1.5
18.香料 0.03
*10:ナイロン粉末 SP−500(東レ社製)
*11:ジメチルポリシロキサン5%処理
(製造方法)
A:成分1〜10を110℃で溶解混合する。
B:Aに成分11〜18を加え、均一に混合分散する。
C:Bを容器に流し込み、冷却固化してアイカラーを得た。
実施例6のアイカラーは使用感が良く、経時安定性及び防腐力に優れたものであった。
実施例7:化粧下地
(成分) (%)
1.マイクロクリスタリンワックス 10
2.スクワラン 残量
3.流動パラフィン 20
4.ジメチルポリシロキサン(10mm2/s:25℃) 10
5.2−エチルヘキサン酸セチル 30
6.ポリオキシエチレン(1モル)ラウリルグリコール 0.3
7.1,2−ペンタンジオール 1
(製造方法)
A:成分1〜5を110℃で溶解混合する。
B:Aに成分6〜7を加え、均一に混合分散する。
C:Bを容器に流し込み、冷却して下地を得た。
実施例7の化粧下地は使用感が良く、経時安定性及び防腐力に優れたものであった。
実施例8:スティック状ファンデ−ション
(成分) (%)
1.イソノナン酸イソノニル 8
2.トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 40
3.ミリスチン酸イソステアリル 5
4.エチレン・プロピレンコポリマー*2 5
5.固形パラフィン(融点85℃) 6
6.炭酸ジアルキル 5
7.メチルハイドロジェン(2%)処理酸化チタン 8
8.メチルハイドロジェン(2%)処理酸化亜鉛 2
9.メチルハイドロジェン(2%)処理ベンガラ 0.5
10.メチルハイドロジェン(2%)処理黄色酸化鉄 2
11.メチルハイドロジェン(2%)処理黒色酸化鉄 0.2
12.メチルハイドロジェン(2%)処理セリサイト 残量
13.ポリオキシエチレン(1モル)ラウリルグリコール 2
14.フェノキシエタノール 0.3
15.香料 0.05
(製造方法)
A:成分1〜6を100〜110℃に加熱し、均一溶解する。
B:Aに成分7〜15を添加して、均一分散する。
C:Bを溶融して、脱泡する。
D:Cをスティック状の容器に流し込み、室温まで冷却して、スティック状ファンデ−ションを得た。
実施例8のスティック状ファンデ−ションは、使用感が良く、経時安定性及び防腐力に優れたものであった。
実施例9:リキッドルージュ(塗布体付き容器)
(成分) (%)
1.ポリエチレンワックス 2
2.エチレン・プロピレンコポリマー*2 4
3.マイクロクリスタリンワックス 1
4.イソノナン酸イソトリデシル 5
5.ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル
/フィトステリル/ベヘニル) 5
6.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)
ジペンタエリスリチル 1
7.ワセリン 10
8.ポリブテン 5
9.重質流動イソパラフィン 10
10.流動パラフィン 12
11.炭酸ジアルキル 0.5
12.リンゴ酸ジイソステアリル 残量
13.デカイソステアリン酸デカグリセリル 5
14.フェノキシエタノール 0.1
15.2,6−ジ−ターシャリ−ブチル−パラクレゾール 0.1
16.無水ケイ酸 2
17.トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5%処理
酸化チタン被覆ガラス末 3
18.ポリオキシエチレン(1モル)ラウリルグリコール 0.05
19.香料 0.05
(製造方法)
A:成分1〜13を100℃にて均一溶解する。
B:Aに成分14〜19を加え、均一に混合分散する。
C:Bを脱泡後、加熱して塗布体付き容器に直接流し込み、液状口紅を得た。
実施例9のリキッドルージュは使用感が良く、経時安定性及び防腐力に優れたものであった。
実施例10:リップクリーム(油性固形スティック状)
(成分) (%)
1.マイクロクリスタリンワックス 8
2.スクワラン 20
3.ワセリン 30
4.イソオクタン酸セチル 残量
5.メチルフェニルポリシロキサン 10
6.ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビスイソステアリル 5
7.炭酸ジアルキル 10
8.ポリオキシエチレン(1モル)ラウリルグリコール 3
9.無水ケイ酸 0.5
10.天然ビタミンE 0.5
11.フェノキシエタノール 0.2
12.2,6−ジ−ターシャリ−ブチル−パラクレゾール 0.02
13.香料 0.03
(製造方法)
A:成分1〜7を110℃に加温して溶解する。
B:Aに成分8〜13を加えて均一に混合分散する。
C:Bを脱泡後、90℃にてスティック容器に流し込み室温まで冷却して製品とする。
実施例10のリップクリームは使用感が良く、経時安定性及び防腐力に優れたものであった。
実施例11:リップクリーム(液状)
(成分) (%)
1.パルミチン酸デキストリン 5
2.流動パラフィン 10
3.テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット 20
4.リンゴ酸ジイソステアリル 残量
5.ジリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/
ステアリル/ベヘニル) 1
6.炭酸ジアルキル 5
7.ポリブテン 35
8.ワセリン 15
9.ポリオキシエチレン(1モル)ラウリルグリコール 5
10.無水ケイ酸 0.5
11.l−メントール 0.3
12.カンファ 0.1
13.メチルパラベン 0.2
14.2,6−ジ−ターシャリ−ブチル−パラクレゾール 0.02
(製造方法)
A:成分1〜9を90〜100℃にて加熱溶解する。
B:Aに成分10〜14を加えて、均一に混合する。
C:Bを脱泡後、加熱してチューブ容器に直接流し込み、液状リップクリームを得た。
実施例11のリップクリームは使用感が良く、経時安定性及び防腐力に優れたものであった。

Claims (2)

  1. 次の成分(A)及び(B);
    (A)下記一般式(1)で示される化合物
    (B)エステル油
    (式中Rは炭素数8〜22の脂肪族炭化水素基:AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基:オキシアルキレン基の付加数を示すmとnは0〜10の整数であって、(m+n)/2が0より大きく10より小さい)
    を含有する油性化粧料。
  2. 成分(B)が2−エチルヘキサン酸セチル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリルから選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の油性化粧料。
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