JP2015201932A - 単相誘導電動機の制御装置、及びこれを用いた空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】単相誘導電動機の制御装置において、商用電源による運転からインバータによる運転への切替を、電動機をいったん停止させることなく、かつ安全に行う。
【解決手段】主巻線7および補助巻線8に、商用電源周波数以下の周波数でかつ、概略90度の位相差を有する交流電圧を印加するインバータ5と、商用電源1および主巻線7と合わせて閉回路を形成するように接続された第1の開閉部(SW1a、SW1b)と、商用電源1および補助巻線8と合わせて閉回路を形成するように、互いに直列に接続された第2の開閉部(SW2)とを備えて、前記開閉部をともにオン、インバータ5をオフ状態として、商用電源1により単相誘導電動機9を駆動する第1の駆動モードから、前記開閉部をともにオフとし、インバータ5によって単相誘導電動機9を駆動する第2の駆動モードに切り替える際、前記開閉部の接点がオン状態である間、インバータ5をオフ状態に保つ。
【選択図】図1
【解決手段】主巻線7および補助巻線8に、商用電源周波数以下の周波数でかつ、概略90度の位相差を有する交流電圧を印加するインバータ5と、商用電源1および主巻線7と合わせて閉回路を形成するように接続された第1の開閉部(SW1a、SW1b)と、商用電源1および補助巻線8と合わせて閉回路を形成するように、互いに直列に接続された第2の開閉部(SW2)とを備えて、前記開閉部をともにオン、インバータ5をオフ状態として、商用電源1により単相誘導電動機9を駆動する第1の駆動モードから、前記開閉部をともにオフとし、インバータ5によって単相誘導電動機9を駆動する第2の駆動モードに切り替える際、前記開閉部の接点がオン状態である間、インバータ5をオフ状態に保つ。
【選択図】図1
Description
本発明は、インバータと商用電源とを切り替えて誘導電動機を駆動する制御装置、及びこれを用いた空気調和機に関するものである。
従来、インバータと商用電源とを択一的に切り替えて誘導電動機を運転する誘導電動機の制御装置として、商用電源に接続されたインバータ、進相コンデンサ、誘導電動機と、それらの間の接続を切り替える複数の接点とによって構成された制御装置において、誘導電動機のフリーラン時の回生電力を検出する検出手段と、回生電力が検出されている間はインバータによる運転を禁止する切替禁止手段(回生電力検出回路)と、インバータによる運転停止後であって商用電源による運転の開始前から、商用電源による運転停止後であってインバータによる運転開始前までの間に誘導電動機に進相コンデンサを接続するコンデンサ接続手段を具備する制御装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
図6は、特許文献1に記載された従来の誘導電動機の制御装置の構成を示すものである。
図6に示された従来の制御装置101は、商用電源1に接続され、誘導電動機Mに給電するものであって、商用電源1により給電されるインバータ102を備えている。制御装置101において、商用電源1に接続される電源端子Yaには電磁接触器MCのコイルおよび第1接点m11を介して出力端子Ybが接続される。また、第1接点m11と出力端子Ybとの接続点にはコンデンサ接続手段である第2接点m21を介して進相コンデンサ103が接続される。電磁接触器MCのコイルと第1接点m11との接続点にはインバータの1次側が接続され、インバータの2次側は第3接点m31を介して出力端子Ybに接続される。制御装置101の出力端子YbにはサーマルリレーThを介して誘導電動機Mが接続される。
また、図7は、特許文献1に記載された従来の誘導電動機の制御装置における各接点の制御タイミングを示す図である。
図7に示すように、制御装置101は、インバータ102にて誘導電動機Mを運転する際には、第1の接点m11および第2の接点m21はオフであり、第3の接点m31をオンにする。
次に、商用電源による誘導電動機Mの運転を行う際には、第3の接点m31をオフにした後、第2の接点m21をオンにして進相コンデンサ103が接続された後に、第1の接点m11をオンにする。
その後、再びインバータ102による運転に切り替える際には、まず第1接点m11をオフにして商用電源による運転を停止した後、フリーランによって回転を続ける誘導電動機Mの回生電力を回生電力検出回路(図示せず)で検出されなくなるまで待った後、第2接点m21をオフにして進相コンデンサ103を切り離し、一定時間の休止期間の後に、第3接点m31をオンにしてインバータによる運転を再開する。
しかしながら、上記特許文献1に記載の誘導電動機の制御装置において、商用電源による運転とインバータによる運転とを切り替えるための開閉部の接点(図6におけるm11、m21、m31)の異常時やバウンス発生時の影響については述べられておらず、このような場合には、例えば、開閉部の接点が本来オフであるべきタイミングでオン状態となっているときに商用電源による運転からインバータによる運転に切り替わると、商用電源からの交流電圧がインバータを介して短絡状態となり、インバータに大電流が流れてしまうという課題がある。
さらに、上記従来の誘導電動機の制御装置を空気調和機の圧縮機等の駆動装置として用いた場合には、一般に、圧縮機を駆動する誘導電動機は、無通電状態になってからフリーラン状態が継続する期間が極めて短いため、商用電源による運転からインバータによる運転に切り替える際、回生電力が検出されなくなるまでインバータの運転を停止している間に圧縮機は停止してしまう。
空気調和機の圧縮機の運転をいったん停止させると、圧縮機の吸入圧力(低圧側)と吐出圧力(高圧側)との圧力差(高低圧差)が大きな状態で停止するために、次に圧縮機を再起動する際に要する電動機の負荷トルクが非常に大きくなる。その結果、電動機の始動トルク不足のために、圧縮機の高低圧差がある程度解消するまで待ってからでないと圧縮機を再起動できないなどの運転上の制約が生じてしまう。
以上のように、上記従来の誘導電動機の制御装置を空気調和機の圧縮機の駆動装置として用いる場合、商用電源をインバータ故障時のバックアップとして使用するような用途では特に問題は生じないが、空調負荷の大きさに応じて商用電源による運転とインバータによる運転を連続的に切り替えて使用するような用途では、運転切替時に圧縮機をいったん停止させてしまう従来の方法では、室内の温度変動を小さく抑えて温度むらの少ない空調制御を行うという本来のインバータエアコンのメリットが享受できなくなるという課題が生じる。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、商用電源による運転とインバータによる運転との切替を、誘導電動機を停止させることなく、かつ安全に行うことができる誘導電動機の制御装置およびこれを用いた空気調和機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の単相誘導電動機の制御装置は、商用電源からの交流電圧を直流に整流する整流回路の直流出力より電力供給を得て、単相誘導電動機の主巻線および補助巻線に、商用電源周波数よりも低い周波数でかつ、概略90度の位相差を有する交流電圧を印加するインバータと、商用電源および前記主巻線と合わせて閉回路を形成するように接続された第1の開閉部と、第1の開閉部のオン時に、商用電源および前記補助巻線と合わせて閉回路を形成するように、互いに直列に接続された進相コンデンサおよび第2の開閉部とを備えて、第1の開閉部および第2の開閉部をともにオン状態とし、かつ、前記インバータをオフ状態として、商用電源により前記単相誘導電動機を回転制御する第1の駆動モード、または、第1の開閉部および第2の開閉部をともにオフ状態とし、前記インバータにより、前記単相誘導電動機を回転制御する第2の駆動モード、のいずれかの駆動モードを選択して、前記単相誘導電動機を回転制御する。
さらに、本発明の単相誘導電動機の制御装置は、第1の開閉部および第2の開閉部の接点の開閉状態を検出する開閉部接点検出部を備えて、第1の駆動モードから第2の駆動モ
ードに駆動モードを切り替える際、少なくともいずれか1つの前記開閉部の接点がオン状態であることが検出されている間は、前記インバータをオフ状態に保つ。
ードに駆動モードを切り替える際、少なくともいずれか1つの前記開閉部の接点がオン状態であることが検出されている間は、前記インバータをオフ状態に保つ。
これによって、第1の駆動モード(商用電源による運転)から第2の駆動モード(インバータによる運転)に切り替える際、第1の開閉部または第2の開閉部の接点においてオフにならない接点異常や、オンとオフ状態を繰り返す接点バウンスが生じている期間にはインバータによる運転を開始しないため、商用電源からの交流電圧がインバータを構成するレグを介して短絡状態となるのを確実に回避することができる。
また、本単相誘導電動機の制御装置を備えて、単相誘導電動機によって空気調和機の圧縮機を駆動することで、第1の駆動モード(商用電源による運転)から第2の駆動モード(インバータによる運転)へのモード切替の際に生じる、単相誘導電動機への無通電期間を前記開閉部の接点バウンスの終了を確認できる程度の時間(およそ10ms〜40ms)以下に抑えることができるので、圧縮機をいったん停止することなく、安全かつ速やかに、商用電源による運転からインバータによる運転に切り替えることができる。
商用電源による運転からインバータによる運転に切り替える際、開閉部の接点がオン状態のままインバータ運転に移行することを防止することができるので、開閉部の接点異常や接点バウンス中にインバータによる運転を開始してしまい、商用電源からの交流電圧がインバータを経由して大きな短絡電流が流れてしまうという状況を確実に防止することができる。
さらに、本単相誘導電動機の制御装置を用いて空気調和機の圧縮機を駆動する場合に、定格運転時など誘導電動機を高速で駆動する時には商用運転を行い、軽負荷時など誘導電動機を低速で駆動する時にはインバータ運転に切り替えることで、誘導電動機の可変速制御に必要なインバータの容量を低く抑えることが可能となる。
第1の発明は、主巻線および補助巻線から成る固定子巻線を備えた単相誘導電動機と、商用電源からの交流電圧を直流に整流する整流回路と、前記整流回路の直流出力より電力供給を得て、単相誘導電動機の主巻線および補助巻線に、商用電源周波数よりも低い周波数で、かつ、互いに概略90度の位相差を有する交流電圧を印加するインバータと、商用電源および前記主巻線と合わせて閉回路を形成するように接続された、少なくとも1個以上の開閉手段から成る第1の開閉部と、第1の開閉部のオン時に、商用電源および前記補助巻線と合わせて閉回路を形成するように、互いに直列に接続された進相コンデンサおよび第2の開閉部とを備え、第1の開閉部および第2の開閉部をともにオン状態とし、かつ
、前記インバータをオフ状態として、商用電源により前記単相誘導電動機を回転制御する第1の駆動モード、または、第1の開閉部および第2の開閉部をともにオフ状態とし、前記インバータにより、前記単相誘導電動機を回転制御する第2の駆動モード、のいずれかの駆動モードを選択して、前記単相誘導電動機を回転制御する制御装置であって、第1の開閉部および第2の開閉部の接点の開閉状態を検出する開閉部接点検出部を備えて、第1の駆動モードから第2の駆動モードに駆動モードを切り替える際、少なくともいずれか1つの前記開閉部の接点がオン状態であることが検出されている間は、前記インバータをオフ状態に保つことにより、第1の開閉部または第2の開閉部の接点がオフ状態にならない接点異常や、オンとオフ状態を繰り返す接点バウンス中にはインバータによる駆動を開始しないため、商用電源からの交流電圧がインバータを介して短絡状態となるのを確実に回避することができる。
、前記インバータをオフ状態として、商用電源により前記単相誘導電動機を回転制御する第1の駆動モード、または、第1の開閉部および第2の開閉部をともにオフ状態とし、前記インバータにより、前記単相誘導電動機を回転制御する第2の駆動モード、のいずれかの駆動モードを選択して、前記単相誘導電動機を回転制御する制御装置であって、第1の開閉部および第2の開閉部の接点の開閉状態を検出する開閉部接点検出部を備えて、第1の駆動モードから第2の駆動モードに駆動モードを切り替える際、少なくともいずれか1つの前記開閉部の接点がオン状態であることが検出されている間は、前記インバータをオフ状態に保つことにより、第1の開閉部または第2の開閉部の接点がオフ状態にならない接点異常や、オンとオフ状態を繰り返す接点バウンス中にはインバータによる駆動を開始しないため、商用電源からの交流電圧がインバータを介して短絡状態となるのを確実に回避することができる。
また、第1の駆動モードから第2の駆動モードへのモード切替の際における単相誘導電動機への無通電期間を第1および第2の開閉部における接点バウンスの終了を確認できる程度の時間(およそ10ms〜40ms)以下に抑えることができるので、安全かつ速やかに、商用電源による運転からインバータによる運転に切り替えることができる。
第2の発明は、特に第1の発明において、主巻線の一端と補助巻線の一端とが接続され、主巻線と補助巻線の接続部と、主巻線の他端と、補助巻線の他端とにそれぞれ、3つのレグで構成されたインバータの各出力端が接続されるものであり、インバータをHブリッジで構成する場合に比べて、インバータの構成に必要なレグ数が少なく、安価な構成とすることができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明における整流回路を、倍電圧整流回路とし、主巻線と補助巻線の接続部と、倍電圧整流回路の中点電位部とが常に接続するもので、第2の発明よりも少ないレグ数でインバータを構成できるため、さらに安価な構成とすることができ、インバータによって単相誘導電動機へ供給できる交流電圧の大きさもより大きくできるので、第2の駆動モードで運転可能な単相誘導電動機の最大周波数を高くすることが可能である。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の単相誘導電動機の制御装置を備えて、単相誘導電動機によって圧縮機を駆動するものであり、定格運転時など比較的高速運転時には、第1の駆動モードにてインバータを用いずに商用電源にて圧縮機を駆動し、軽負荷時にのみインバータにて圧縮機を駆動することができるので、圧縮機を可変速するにあたり、従来のインバータエアコンのように定格周波数以上の負荷に対応するだけのインバータ容量を必要としないことから、従来のインバータエアコンに比べてインバータ容量を小さく抑えることができ、安価な構成とすることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における単相誘導電動機の制御装置の構成を示す図である。
図1は、本発明の第1の実施の形態における単相誘導電動機の制御装置の構成を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態における制御装置は、単相の商用電源1からの交流電圧を直流に整流するためにリアクトル2を介して商用電源1に接続された整流回路3と、整流回路3の出力端に接続された平滑コンデンサ4と、整流回路3の出力端に接続された電圧型のインバータ5を備える。
インバータ5は、3つのレグ(第1のレグ6a,第2のレグ6b,第3のレグ6c)から成り、互いに電気的に約90度の関係に配置された主巻線7および補助巻線8を固定子巻線として有する単相誘導電動機9を負荷として備える。
インバータ5の各レグ(6a,6b,6c)は、それぞれ直列に接続された2個のスイッチング素子から成る上下アームで構成されており、インバータ5の各レグの駆動信号を生成する制御部10と、制御部10からの駆動信号を受けてインバータ5の各レグの上下アームスイッチをオン・オフするドライバ回路11を備える。
さらに、本実施の形態の単相誘導電動機の制御装置は、商用電源1及び主巻線7と合わせて閉回路(商用電源1−第1の開閉手段SW1a−主巻線7−第2の開閉手段SW1b−商用電源1)を形成するように、商用電源1の両ラインと主巻線7の両端間に各々接続された第1の開閉部(第1の開閉手段SW1a及び第2の開閉手段SW1b)を備えるとともに、商用電源1、補助巻線8及び第1の開閉部(SW1a)と合わせて閉回路(商用電源1−第1の開閉手段SW1a−補助巻線8−進相コンデンサ12−第3の開閉手段SW2−商用電源1)を形成するように、進相コンデンサ12と直列に接続された第2の開閉部(第3の開閉手段SW2)を備える。
第1の開閉部(SW1a、SW1b)および第2の開閉部(SW2)には、それぞれ開閉部の接点の開閉状態を検出する接点状態検出部(接点状態検出部13a、接点状態検出部13b、接点状態検出部13c)が設けられ、制御部10は、接点状態検出部(13a、13b、13c)からの検出信号を元に開閉部の接点状態を判断する。
本発明の単相誘導電動機の制御装置は、負荷である単相誘導電動機9の駆動モードとして、以下の2つのモードを有する。駆動モードの選択方法については、制御装置の使用者が外部より駆動モードを指示してもよいし、何らかの負荷条件の変化を元に制御部10等によって自動的に駆動モードを選択しても構わない。
第1の駆動モードは、単相誘導電動機9を商用電源1によって駆動するモードであり、第1の開閉部(SW1a、SW1b)および第2の開閉部(SW2)を全てオン状態に制御することで、主巻線7には商用電源1からの交流電圧を印加するとともに、補助巻線8には、商用電源1からの交流電圧が進相コンデンサ12を介して印加されることで、主巻線7に対して電気的に約90度進んだ位相の電流を流して、いわゆるコンデンサランモータとして単相誘導電動機9を駆動する。
第2の駆動モードは、単相誘導電動機9をインバータ5によって駆動するモードであり、第1の開閉部(SW1a、SW1b)および第2の開閉部(SW2)を全てオフ状態に制御した後、制御部10よりインバータ5の各レグ(6a、6b、6c)の駆動信号を生成し、ドライバ回路11を介してインバータ5の各レグ(6a、6b、6c)中の上下アームをオン・オフ駆動することによって、単相誘導電動機9を回転制御する。
単相誘導電動機9の主巻線7および補助巻線8は、単相誘導電動機9の内部または外部において、互いの一端が電気的に接続されており、両巻線の接続点と、主巻線7の他端、補助巻線の他端に、インバータ5の各レグ(6a,6b,6c)の出力端がそれぞれ接続される。
インバータ5は、整流回路3から直流電力供給を得て、前記単相誘導電動機9の主巻線7および補助巻線8に、商用電源1の電源周波数よりも低い周波数で、かつ、互いに概略90度の位相差を有する交流電圧を印加する、いわゆる二相インバータ運転を行う。
インバータ5の制御方法については、V/f制御等によって、主巻線7および補助巻線8に印加する交流電圧の大きさを、両巻線から作られる磁束の大きさが概略等しくなるように、およそ巻線のターン数比となるような関係を保ちながら、かつインバータ5の駆動周波数に概略比例させて大きく制御してもよいし、また、主巻線7および補助巻線8の電流を検出してベクトル制御を行うなどのより高度な制御を行ってもよい。
以下に、V/f制御を行う場合の例として、インバータ5の各レグ(6a,6b,6c)への出力電圧パターンの一例を示す。なお、実際の各レグへの出力電圧は、直流電圧(Vdc)に応じたPWM制御のデューティ調整によって制御されることは言うまでもない。
レグ(6a)の出力電位= Vdc/2
レグ(6b)の出力電位= Vdc/2+√2Vm・sinωt
レグ(6c)の出力電位= Vdc/2+√2Va・cosωt
ただし、Vm:主巻線への印加電圧(実効値)、Va:補助巻線への印加電圧(実効値)、ω:駆動各周波数(=2π×駆動周波数)、t:時刻
レグ(6b)の出力電位= Vdc/2+√2Vm・sinωt
レグ(6c)の出力電位= Vdc/2+√2Va・cosωt
ただし、Vm:主巻線への印加電圧(実効値)、Va:補助巻線への印加電圧(実効値)、ω:駆動各周波数(=2π×駆動周波数)、t:時刻
一般に、インバータ5を用いて単相誘導電動機9を第1の駆動モード(商用電源による運転)での動作周波数(f1とする)と同一周波数にて駆動するためには、商用電源1の定格AC電圧のピーク相当の直流電圧が必要である。
そのため、インバータ5は、4個のレグを用いて各々2個のレグから成るHブリッジを2系統構成し、主巻線7および補助巻線8それぞれに概略90度位相の異なる交流電圧を印加することが必須となるが、第2の駆動モード(インバータ5による駆動)時の運転最大周波数(fmax)を上記周波数よりも低く抑えて(fmax<f1)、第2の駆動モード時の運転最大周波数(fmax)から第1の駆動モード時の運転周波数(f1)の間の運転周波数を使用しないことによって、単相誘導電動機9の駆動に要する直流電圧を低く抑えることで、図1のように、インバータ5を3つのレグ(6a、6b、6c)で構成することができる。
この際、インバータ5を構成する3つのレグ(6a,6b,6c)のうち、出力電位が最も低くなるレグ(相)の下アームをベタオンにして他のレグの出力電位を調整する、いわゆる「下貼り付けの」二相変調等の変調方式を採用すれば、同じ直流電圧条件において、主巻線7および補助巻線8に印加できる相電圧をより高くすることが可能である。
図2は、本発明の単相誘導電動機の制御装置における、開閉部接点状態検出部13の具体的な回路構成の一例を示す図である。
図2では、開閉部(SW1b)の検出手段のみ記載し、見やすくするために、開閉部(SW1aおよびSW2)に関連する回路部分の記述を省略している。
図2に示すように、開閉部の接点状態検出部13は、フォトカプラPC1と電流制限用の抵抗R1と、フォトカプラPC1の2次側に接続された負荷抵抗R2とから構成され、商用電源1と接点状態を検出する開閉部(図2中では、SW1b)との直列回路の両端間に電流制限用の抵抗R1を介してフォトカプラPC1の1次側が接続されるとともに、フォトカプラPC1の2次側が制御部10に接続されており、制御部10は、開閉部接点状態検出部13からの検出信号によって、対応する開閉部の接点の開閉状態を判断し、インバータ5の出力許可判定を行う。
図3は、本発明の単相誘導電動機の制御装置における、開閉部接点状態検出部13に印
加される電圧、出力信号および、制御部10におけるインバータ5の出力許可判定結果のタイミングを示す図である。
加される電圧、出力信号および、制御部10におけるインバータ5の出力許可判定結果のタイミングを示す図である。
図3(A)に示すように、開閉部接点状態検出部13の一次側に印加される電圧は、インバータ5がオフ状態のため、開閉部の接点がオン状態の場合、商用電源1からの交流電圧にほぼ等しく、接点がオフ状態の場合には、ゼロ(電位差なし)となる。
また、図3(B)に示すように、開閉部接点状態検出部13の検出信号は、開閉部接点状態検出部13の一次側に印加される電圧の絶対値が閾値電圧(図のVth)以下の場合(図中のP0点など)にはH出力、それ以外の場合にはL出力となる。
図中の時刻t1において、制御部10は、第1の駆動モード(商用運転)から第2の駆動モード(インバータ運転)への移行要求を受けて、すべての開閉手段(SW1a、SW1b、SW2)に対してオフ指示を出力し、開閉部を構成するリレーは少し遅れてオフする(図中のP1点)。
開閉部を構成するリレーにおいて、接点バウンスが発生した場合には、接点がいったんオフとなった時点(図中のP1点)において上述の検出電圧はいったんH出力となるが、接点が再度オンとなった時点(図中のP2点)で再びL出力となる。
図3(C)に示すように、制御部10は、開閉部接点状態検出部13からの検出信号がL出力の場合及び、L出力からH出力となった後、H出力が所定時間T1以上継続するまでの期間については、インバータ出力禁止と判定し、インバータ5をオフに保つ。時間T1は、開閉部を構成するリレー等のバウンス時間を考慮しておおよそ商用電源1の1/2〜2電源周期程度(バウンス時間と同等〜2倍程度で、およそ10ms〜40ms)に設定される。
その結果、開閉部(SW1b他)を構成するリレーが完全にオフ状態になった時点(図中のP3)から時間T1経過した時点(時刻t2)において、制御部10は、インバータ出力許可と判定し、第2の駆動モードであるインバータ運転を開始する。
図中では簡単のために、1つの開閉部接点状態検出部13のみ記載しているが、実際には全ての開閉部接点状態検出部(13a、13b、13c)からの検出信号を確認して、1つでもインバータ出力禁止と判定される開閉部がある場合には、第2の駆動モードでの運転が選択されてもすぐにはインバータ5の駆動を開始せず、全ての開閉部接点状態検出部13からの検出信号を元に制御部10にてインバータ出力許可判定が得られてからインバータ5の駆動を開始する。
すなわち、本実施の形態の単相誘導電動機の制御装置は、商用電源1による第1の駆動モードからインバータ5による第2の駆動モードへ移行する際、インバータ5をオフに保ったまま、先に、第1の開閉部(SW1a、SW1b)及び第2の開閉部(SW2)をオフし、接点状態検出部13からの出力信号がL出力からH出力になってから所定時間T1経過以上H出力状態を継続することを確認してからインバータ5への通電を開始する。
第1の開閉部および第2の開閉部をオンからオフにする際、誘導電動機からの回生電圧が平滑コンデンサ4の直流電圧よりも高い場合であっても、インバータ5内のダイオードを介して平滑コンデンサ4を充電する方向に電流が流れて単相誘導電動機9の巻線に蓄えられていたエネルギーを安全に吸収することができるため、商用電源1による第1の駆動モードからインバータ5による第2の駆動モードに切り替わる際に、開閉部に高い電圧が印加されるのを回避することができる。
また逆に、インバータ5による駆動モードから商用電源1による駆動モードに移行する際には、先にインバータ5をオフした後、第1の開閉部および第2の開閉部をオンすればよい。この際、インバータ5の駆動信号がすべてオフとなっている場合にのみ、第1および第2の開閉部(SW1a、SW1b、SW2)のオンが可能となるように、インバータ5のオフ信号時にのみ第1の開閉部(SW1a、SW1b)および第2の開閉部(SW2)の駆動用の電源供給が可能となるような回路構成(図示せず)にすれば、さらに安全性が増してよい。
図4は、本実施の形態の単相誘導電動機の制御装置の別の回路構成を示す図である。
先に述べた図1の制御装置との違いは、第2の開閉部(SW2)の位置で、商用電源1と補助巻線8とを含む閉回路の経路に第1の開閉部(SW1b)が加わった形となっているだけである。
第1の開閉部(SW1b)と第2の開閉部(SW2)は、ほぼ同時にその開閉状態を制御されることから、作用については図1の構成の場合と同様であるため、説明を省略する。
また、本実施の形態の単相誘導電動機の制御装置を、空気調和機の圧縮機の駆動に用いれば、開閉部のバウンス時間程度のオフ期間をはさんで、商用電源による圧縮機駆動とインバータによる圧縮機駆動とを、圧縮機をいったん停止することなく安全に切り替えることができる。
なお、駆動モードの選択方法については、例えば、室温を検出する温度検出手段と、目標温度の設定手段とを備えて、設定された目標温度と前記温度検出手段によって検出された室温との差の大きさに基づいて、前記第1の駆動モードと第2の駆動モードのいずれかを選択する駆動モード選択部(図示せず)を有し、室温が目標温度から離れている場合には、第1の駆動モードを選択し、室温が目標温度に近づいた場合には、第2の駆動形態を選択するなどとすればよい。
また、インバータエアコンは、通常、定格周波数以上の負荷に対応するだけのインバータ容量を必要とするが、本発明のように、圧縮機を駆動する電動機として単相誘導電動機9を用い、定格運転付近の動作時には、第1および第2の開閉部をオンして商用電源1によって単相誘導電動機9の駆動を行い(第1の駆動モード)、室温が目標温度に近づいて安定した場合など空調負荷が軽い場合には、第1および第2の開閉部をオフしてインバータ5で圧縮機を駆動することができるので(第2の駆動モード)、従来のインバータエアコンに比べてインバータ容量を小さく抑えることができ、安価な構成とすることが可能となる。
なお、室内ユニットと室外ユニットとで構成されるセパレートタイプの空気調和機においては、室外ユニット内に設けられた圧縮機を駆動する単相誘導電動機9を制御するインバータ5を室内ユニット内に設けることで、インバータ5の制御装置であるマイコンや、切替手段を構成するリレー、及び、マイコン・リレー等を駆動する直流電源などを室内ユニット側の回路と共用化でき、室外ユニット側に新たに設ける必要がなくなることから、より安価な構成にすることが可能である。
(実施の形態2)
図6は、本発明の第2の実施の形態における単相誘導電動機の制御装置の回路構成を示す図である。
図6は、本発明の第2の実施の形態における単相誘導電動機の制御装置の回路構成を示す図である。
図6に示すように、本発明における単相誘導電動機の制御装置は、第1の実施の形態の回路構成における整流回路部がいわゆる倍電圧整流回路となっており、倍電圧コンデンサ4aと4bの接続点(中点電位)が単相誘導電動機9の主巻線7と補助巻線8の接続部に接続されている。
2つのレグ(6b、6c)で構成されたインバータ5は、商用電源1の交流電圧の実効値をVacとして、√2・Vac近くの直流電圧によって駆動されるため、倍電圧コンデンサ(4a,4b)の中点を基準として、主巻線7と補助巻線8に、それぞれ独立して、Vac近くまでの交流電圧を印加することが可能となることから、第2の駆動モード(インバータ5による運転)で駆動できる最大周波数を第1の駆動モード(商用電源1による運転)時相当の周波数まで引き上げることが可能となる。
以上のように、本実施の形態の誘導電動機の制御装置は、倍電圧整流回路を用いて、その中点電圧を単相誘導電動機9の主巻線7と補助巻線8の接続部に接続することによって、インバータ5の構成を簡単にすることができるとともに、第2の駆動モードにおける単相誘導電動機9の駆動可能な上限周波数を、第1の駆動モード(商用電源1による運転)時の駆動周波数まで拡大することができる。
以上のように、本発明にかかる単相誘導電動機の制御装置は、簡単な構成にて小容量のインバータを用いて負荷を駆動する誘導電動機の可変速制御を実現するものであり、空気調和機やヒートポンプ給湯機、冷蔵庫、洗濯機など、単相交流電源によって電力供給される電化製品への用途に適用できる。
1 商用電源
2 リアクトル
3 整流回路
5 インバータ
6a 第1のレグ
6b 第2のレグ
6c 第3のレグ
7 主巻線
8 補助巻線
9 単相誘導電動機
10 制御部
12 進相コンデンサ
13a、13b、13c 接点状態検出部
R1 電流制限用の抵抗
R2 負荷抵抗
SW1a 第1の開閉手段
SW1b 第2の開閉手段
SW2 第3の開閉手段
2 リアクトル
3 整流回路
5 インバータ
6a 第1のレグ
6b 第2のレグ
6c 第3のレグ
7 主巻線
8 補助巻線
9 単相誘導電動機
10 制御部
12 進相コンデンサ
13a、13b、13c 接点状態検出部
R1 電流制限用の抵抗
R2 負荷抵抗
SW1a 第1の開閉手段
SW1b 第2の開閉手段
SW2 第3の開閉手段
Claims (4)
- 主巻線および補助巻線から成る固定子巻線を備えた単相誘導電動機と、
商用電源からの交流電圧を直流に整流する整流回路と、
前記整流回路の直流出力より電力供給を得て、前記単相誘導電動機の主巻線および補助巻線に、商用電源周波数よりも低い周波数で、かつ、互いに概略90度の位相差を有する交流電圧を印加するインバータと、
商用電源および前記主巻線と合わせて閉回路を形成するように接続された、少なくとも1個以上の開閉手段から成る第1の開閉部と、
前記第1の開閉部のオン時に、商用電源および前記補助巻線と合わせて閉回路を形成するように、互いに直列に接続された進相コンデンサおよび第2の開閉部とを備え、
前記第1の開閉部および前記第2の開閉部をともにオン状態とし、かつ、前記インバータをオフ状態として、商用電源により前記単相誘導電動機を回転制御する第1の駆動モード、または、
前記第1の開閉部および前記第2の開閉部をともにオフ状態とし、前記インバータにより、前記単相誘導電動機を回転制御する第2の駆動モード、のいずれかの駆動モードを選択して、前記単相誘導電動機を回転制御する単相誘導電動機の制御装置であって、
前記第1の開閉部および前記第2の開閉部の接点の開閉状態を検出する開閉部接点検出部を備えて、前記第1の駆動モードから前記第2の駆動モードに駆動モードを切り替える際、前記第1の開閉部の接点と前記第2の開閉部の接点の少なくともいずれか1つがオン状態であることが検出されている間は、前記インバータをオフ状態に保つことを特徴とする単相誘導電動機の制御装置。 - 前記主巻線と前記補助巻線は、互いにその一端が接続されており、
前記インバータは、3レグで構成されて、前記主巻線と前記補助巻線の接続部と、主巻線の他端と、補助巻線の他端とに、前記インバータの出力端がそれぞれ接続されることを特徴とする請求項1に記載の単相誘導電動機の制御装置。 - 前記整流回路は、倍電圧整流回路であって、前記主巻線と前記補助巻線の接続部と、倍電圧整流回路の中点電位部とが常に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の単相誘導電動機の制御装置。
- 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の単相誘導電動機の制御装置を具備し、単相誘導電動機によって圧縮機を駆動することを特徴とする空気調和機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2014078335A JP2015201932A (ja) | 2014-04-07 | 2014-04-07 | 単相誘導電動機の制御装置、及びこれを用いた空気調和機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2014078335A JP2015201932A (ja) | 2014-04-07 | 2014-04-07 | 単相誘導電動機の制御装置、及びこれを用いた空気調和機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2015201932A true JP2015201932A (ja) | 2015-11-12 |
Family
ID=54552768
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2014078335A Pending JP2015201932A (ja) | 2014-04-07 | 2014-04-07 | 単相誘導電動機の制御装置、及びこれを用いた空気調和機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2015201932A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113241990A (zh) * | 2021-06-04 | 2021-08-10 | 上海儒竞智控技术有限公司 | Spim电机驱动电路及方法 |
| CN113422561A (zh) * | 2021-06-04 | 2021-09-21 | 上海儒竞智控技术有限公司 | Spim电机驱动电路及方法 |
-
2014
- 2014-04-07 JP JP2014078335A patent/JP2015201932A/ja active Pending
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