JP2015213541A - 挿入機器 - Google Patents

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Keiichi Arai
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Abstract

【課題】カム手段を用いてガイドシースをブレーキ部材とガイド部材との間に固定する際の固定力を、安定かつ確実に発生させてガイド部材の固定を維持し得る移動部材規制機構を有する挿入機器を提供する。【解決手段】挿入機器である内視鏡は、挿入部と、操作部3と、湾曲操作ノブ10の操作で動作する湾曲部と、湾曲部を動作させる湾曲ワイヤ7u及びガイドシース40、50と、内側ガイドシース40を案内する案内溝27gを設けたガイド部材27と、移動部材規制機構20及び切替レバー21とを具備し、移動部材規制機構20は、内側ガイドシース40に当接して進退移動を規制するブレーキ部材26、切替レバー21の操作によってブレーキ部材26を内側ガイドシース40に押付けた状態と離間した状態とに切替えるスライドリンク機構24、及びブレーキ部材26が内側ガイドシース40に当接した状態で押圧力量を規制する力量規制部、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、湾曲ワイヤを牽引、弛緩操作することによって湾曲動作する湾曲部の湾曲長を切り換え可能にする湾曲長切換機構を有する挿入機器に関する。
近年、挿入機器は、医療分野及び工業用分野において利用されている。医療分野において、挿入機器の一つである内視鏡が用いられている。内視鏡は、細長な挿入部を体内に挿入することによって体内の観察に加えて、内視鏡が具備する処置具挿通チャンネル内に処置具を挿入して各種処置を行える。
内視鏡においては、挿入部の先端に湾曲自在に構成された湾曲部を設けたものが周知である。湾曲部は、挿入部の進行性を向上させる役目、観察光学系の観察方向を可変させる役目を有している。
湾曲部は、複数の湾曲駒を回動自在に連結して形成されている。上下左右の4方向に湾曲自在な湾曲部においては、最も先端側に位置する先端湾曲駒に4本のワイヤの先端部が固定される。4本のワイヤの基端部は、挿入部内を通過して操作部内に設けられたワイヤ牽引装置に固定される。
この構成によれば、湾曲部は、使用者がワイヤ牽引装置を操作して、4本のワイヤのいずれかを牽引操作することによって、例えば上方向、上方向と左方向の中間方向等に湾曲動作する。
挿入機器、或いは、内視鏡においては、さらに湾曲部の湾曲長を切り換え可能にする、いわゆる湾曲長切換機構(本願の移動部材規制機構に対応する)を設けた構成が種々提案されている。
特許文献1には簡単な構成にて、1つの湾曲部の湾曲長を可変させて、挿入部の挿入性を向上させることのできる構成を有する挿入機器及び内視鏡が開示されている。特許文献1の技術によれば、リンク機構部は、固定切換部材の操作によって固定状態と非固定状態とに切替可能に構成されている。したがって、1つの湾曲部にて、湾曲部の先端側の一部だけが湾曲する湾曲半径が小さな短湾曲状態と、湾曲部全体が湾曲する湾曲半径が短湾曲状態に比べて大きな長湾曲状態と、を選択的に得られる。
挿入機器においては,例えば挿入部内に2重にしたコイル状のガイドシースを挿通させ、一方のガイドシースの先端を第1湾曲部の先端側に固定し、他方のガイドシースの先端を第2湾曲部の先端側に固定し、第2湾曲部に固定したガイドシースの軸方向の摺動を適宜固定することによって短湾曲状態と長湾曲状態とを選択的に得られる。
この構成においては、ガイドシースに対応するカム軸を設け、カム軸に設けられたカムを回転させて、カムによってガイドシースをガイド部材に押し付けてガイドシースの軸方向の摺動を固定する。
例えば、図1に示すガイドシース固定機構101は、該固定機構101に挿入部長軸方向に沿って移動自在に挿通配置されている内側ガイドシース(以下、ガイドシースと略記する)102の基端部102rを、使用者による所定の操作によって、固定状態と非固定状態とに切り替える切替ユニットである。符号103は、操作部である。
符号104は、湾曲ワイヤであって、ガイドシース102内を挿通している。湾曲ワイヤ104の先端部は、湾曲部(不図示)を構成する先端湾曲駒に固定され、基端部は湾曲操作ノブ105に対して一体に設けられた湾曲用フランジ106に固設されている。
ガイドシース固定機構101は、ガイド部材111と、二節リンク機構112と、カム軸113と、一対のブレーキ部材114と、スライダ115及びクランク116と、スライダガイド117と、固定用フランジ118と、ガイドシース固定レバー119等によって主に構成されている。
符号120は、リンク用ストッパであり、二節リンク機構112の腕部材112a、112bが屈曲状態を保持するように設けられている。固定用フランジ118は、ガイドシース固定レバー119に一体に設けられている。カム軸113には一対のカム部113cが設けられている。
この構成によれば、使用者がガイドシース固定レバー119をW1方向に傾倒操作することによって、フランジ118が同方向に回転し、このフランジ118の回動に伴って、クランク116、スライダ115が矢印Y1方向に移動していく。
スライダ115の移動に伴って、二節リンク112が伸長され、この伸長に伴ってカム軸113が軸を中心に反時計回りに回転し、カム軸113に設けられたカム部113cも回転する。回転するカム部113cは、それぞれのブレーキ部材114を押圧して矢印Y2方向に移動させていく。
この結果、移動されたブレーキ部材114がガイドシース102に当接し、その後、さらにブレーキ部材114が移動されて内ガイドシース102がガイド部材111に当接して押圧される。この結果、ガイドシース102は、ブレーキ部材114によって押圧されて固定状態になる。
ここで、ガイドシース102の内周面と湾曲ワイヤ104の外周面との差分が例えば0.1mmであった場合、ブレーキ部材114によってガイドシース102が弾性範囲内で例えば0.05mm変形することによって、湾曲ワイヤ104の摺動性が損なわれること無く、ガイドシース102が固定状態になる。
特許4856289号公報
しかしながら、ガイドシース固定機構101は、複数の部材で構成されている。このため、各ガイドシース102の外径寸法及び内径寸法,ブレーキ部材114の厚さ寸法,カム部113cの頂点とカム軸113の中心との距離寸法,ガイド部材117の溝幅寸法,カム部113cの頂点とガイドシース102を当接させるガイド部材111の面までの距離寸法、湾曲ワイヤ104の外径寸法等がそれぞれ寸法許容差の範囲内であっても、ブレーキ部材114の移動量のばらつきが大きくなる。すなわち、ブレーキ部材114の押付け代が大きくばらつくことによって、ガイドシース102を予め定めた値よりも大きく変形させてしまうおそれがあった。
ガイドシース102が大きく変形されると、該コイル102内に挿通されている湾曲ワイヤ104に当接して湾曲ワイヤ104の摺動性が損なわれるおそれがある。そして、湾曲長の切り替え後、湾曲ワイヤ104の移動が制限されて湾曲部を湾曲させることが困難になる、或いは、湾曲ワイヤ104が延びてしまう等の不具合が発生するおそれがある。
また、ガイドシース102が弾性範囲を超えて変形されると、ガイドシース102が塑性変形して潰れるおそれがある。ガイドシース102に塑性変形が生じた場合、押し付け代が減少されてガイドシース102からブレーキ部材114への反力が得られなくなって、所望する固定力を得られなくなる不具合等が発生するおそれがある。
上述した不具合を解消するため、ガイドシース102を構成する線部材の線経を細径にしてコイル内径を大径に設定してガイドシース102の内周面と湾曲ワイヤ104の外周面との差分を大きくすることが考えられる。しかし、線部材の線経を細径にすることによって、ガイドシース102の剛性が低下して、圧縮力に対する強度が低下してピッチずれという塑性変形が発生するおそれがある。
また、湾曲ワイヤ104を細径に設定してガイドシース102の内周面と湾曲ワイヤ104の外周面との差分を大きくすることも考えられる。しかし、湾曲ワイヤ104を細径にすることによって、湾曲ワイヤ104の剛性が低下して、ワイヤ伸びが発生して湾曲部を所望する湾曲状態にすることが困難になるおそれがある。
なお、ガイドシース102の剛性及び湾曲ワイヤ104の剛性を保持しつつ、ガイドシース102の内周面と湾曲ワイヤ104の外周面との差分を大きくするために、ガイドシース102の内径及び外径を大径にすることが考えられる。
しかし、ガイドシース102の外径をも大径にすることによって、挿入部内の内視鏡内蔵物の充填率が上昇する不具合、さらには、挿入部の外径が太径になる不具合が生じるおそれがある。
これら不具合が発生することを防止するため、上述したガイドシース固定機構中にブレーキ部材の押圧力(押付け代)を規制するためのブレーキ用ストッパを新たに設けることにより、ブレーキ部材がブレーキ用ストッパに当接した状態において、ガイドシースを固定するための十分な固定力を得ることはできる。
しかし、ブレーキ用ストッパを設けたガイドシース固定機構においては、ブレーキ部材をブレーキ用ストッパに常時当接させて、ガイドシースの固定状態を維持する必要がある。したがって、ガイドシース固定機構において、例えばカム部は、ブレーキ部材に対して常時該ブレーキ部材を移動させる力を付与し続けた状態になる。
すると、ガイドシース固定機構の構成部材に対して何等かの力が常時作用し続けることによって、応力の集中し易い回動部、或いは、強度的に弱い部分にかじり、変形等が発生する。この結果、ガイドシースを固定するための力を効率良く伝達することができなくなる、或いは、ガイドシース固定機構の構成部材が破損する等の不具合が発生するおそれがある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、カム手段を用いてガイドシースをブレーキ部材とガイド部材との間に挟持固定する際の固定力を、常に、安定かつ確実に発生させてガイド部材の固定を維持し得る移動部材規制機構を有する挿入機器を提供することを目的としている。
本発明の一態様の挿入機器は、被検体内に挿入されるとともに長軸方向に沿って延在する可撓性を有する挿入部と、前記挿入部の挿入方向とは反対側である端部に連設された操作部と、前記操作部に設けられた湾曲操作装置の操作入力によって動作する動作部位と、前記挿入部及び前記操作部内に挿通され、前記湾曲操作装置の操作入力によって前記動作部位の動作状態を可変させる、前記挿入部の長軸方向に沿って配設される少なくとも2条の移動部材と、前記各移動部材を案内する案内部を設けたガイド部材と、前記操作部に設けられた、前記移動部材における前記挿入方向の移動を規制する移動部材規制機構と、前記操作部に設けられた、前記移動部材規制機構が前記移動部材の移動を規制する状態と該規制を解除する状態とを切り替える切替スイッチと、を具備し、前記移動部材規制機構は、前記移動部材に当接し、該移動部材の進退移動を規制する制動片と、前記切替スイッチを切り替える操作を行うことにより、前記移動部材が進退移動する方向と略垂直方向に前記制動片を移動させ、該制動片の一部を前記移動部材の外表面に当接させて前記制動片を前記ガイド部材に押し付けた状態と、当該制動片を前記移動部材の外表面から離間させた状態とに切り替える押圧機構と、前記制動片が前記移動部材の外表面に当接した状態において、該制動片が該移動部材を押圧する力量を規制する力量規制部と、を備えている。
本発明によれば、カム手段を用いてガイドシースをブレーキ部材とガイド部材との間に挟持固定する際の固定力を、常に、安定かつ確実に発生させてガイド部材の固定を維持し得る移動部材規制機構を有する挿入機器を実現できる。
挿入機器の操作部に設けられたガイドシース固定機構の一構成例を説明する図 本実施形態の挿入機器としての内視鏡を備える内視鏡装置の構成例を説明する図 図2の内視鏡が備える動作部位である湾曲部の短湾曲状態と長湾曲状態とを説明する図 短湾曲状態と長湾曲状態とに切替可能な挿入部の先端側の内部構成を説明する図 図4のY5−Y5線断面図 操作部内に設けられた湾曲部を短湾曲可能な状態に切り替える移動部材規制機構を説明する図 図6のY7−Y7線断面図 ブレーキ部材の構成例を説明する図 力量規制部の構成例を示す図 ガイド部材の制動空間とこの制動空間に配設されるブレーキ部材との他の構成例を説明する図 ガイド部材の制動空間とこの制動空間に配設されるブレーキ部材との別の構成例を説明する図 本実施形態の挿入機器としての挿入補助具を備える内視鏡装置の構成例を説明する図 本実施形態の挿入機器としての処置具を備える内視鏡装置の構成例を説明する図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
なお、以下の説明に用いる各図面は、模式的に示すものであり、各構成要素を図面上で認識可能な程度に示すために、各部材の寸法関係や縮尺等は、各構成要素毎に異ならせて示している場合がある。したがって、本発明は、これらの図面に記載された構成要素の数量,構成要素の形状,構成要素の大きさの比率及び各構成要素の相対的な位置関係等、図示の形態のみに限定されるものではない。
図2に示すように内視鏡装置100は、内視鏡1と周辺装置90とを備えて構成されている。
周辺装置90は、架台91に設けられた複数のテーブルに載置される。周辺装置90は、制御装置92、光源装置93、ビデオプロセッサ94、送水装置95、キーボード96、及びモニタ97等である。
制御装置92は、光源装置93の点灯制御、送水装置95による内視鏡1への送水制御、ビデオプロセッサ94によって内視鏡1の撮像素子から伝送された被検体像の電気信号の画像処理及びモニタ97の画面上への出力の制御、等を行う。
一方、内視鏡1は、挿入機器の一つであって、被検体内に挿入される挿入部2と、操作部3と、ユニバーサルコード4と、を備えて構成されている。符号5は内視鏡コネクタであって、操作部3から延出するユニバーサルコード4の端部に設けられている。
挿入部2は、可撓性を有する細長な管部であって、挿入部長軸方向に沿って延在する。操作部3は、挿入部2の挿入方向とは反対側の端部に連設されている。内視鏡コネクタ5は、光源装置93に着脱自在に接続される。内視鏡コネクタ5は、撮影ケーブル98によってビデオプロセッサ94と電気的に接続される。
操作部3には、湾曲操作装置として例えば、上下湾曲操作ノブ10と、送気送水操作釦(不図示)と、吸引操作釦(不図示)と、処置具挿入口(不図示)と、切替レバー21とが設けられている。
挿入部2は、先端側から順に、先端部6、湾曲部7、及び可撓管部8を連設して細長に構成されている。先端部6の先端面には、被検部を照明する照明光学系を構成する照明窓(不図示)と、照明された被検部位を撮像する撮像光学系を構成する観察窓(不図示)と、観察窓或いは照明窓に付着した体液等を除去する流体を噴出するノズル(不図示)と、処置具挿通チャネル(不図示)の先端開口(不図示)とが設けられている。
図3、図4に示すように湾曲部7は、第1の湾曲部位7aと第2の湾曲部位7bとを含んで構成される動作部位である。湾曲部7は、上下湾曲操作ノブ10の操作に伴って、図2の二点鎖線及び図3の(A)、(B)に示すように長湾曲状態7Lと短湾曲状態7Sとで湾曲する。
図3の(A)に示す湾曲部7は、上下湾曲操作ノブ10の操作に伴って第1の湾曲部位7aだけが湾曲動作する短湾曲状態7Sである。これに対して、図3の(B)に示す湾曲部7は、上下湾曲操作ノブ10の操作に伴って第1の湾曲部位7a及び第2の湾曲部位7bが湾曲動作する長湾曲状態7Lである。
本実施形態においては、使用者が切替レバー21を適宜操作することによって、湾曲部7の湾曲状態を選択的に、長湾曲状態7Lと短湾曲状態7Sとに切替可能である。
図4、図5を参照して湾曲部7及び可撓管部8の構成を説明する。
図4、図5に示すように湾曲部7及び可撓管部8内には2条の湾曲ワイヤ7u、7dが挿通されている。湾曲ワイヤ7u、7dは、挿入部2内において例えば上下の二方向に対応する位置に設けられている。
湾曲部7は、先端湾曲駒7fと、複数の中間湾曲駒7mと、基端湾曲駒7rとを回動自在に連設して上下方向に回動自在に構成された湾曲駒組を備えている。湾曲駒組の外周は、金属製の網状管であるブレード7eによって被覆され、さらに、ブレード7eの外周は、湾曲チューブ7cによって被覆されている。湾曲チューブ7cは、例えばフッ素ゴム等のゴム製のチューブである。
符号7mpは、ガイドシース固定湾曲駒であって、中間湾曲駒7mの1つである。湾曲部7には第1の動作部位である第1の湾曲部位7aと、第2の動作部位である第2の湾曲部位7bとが設けられている。
第1の湾曲部位7aは、湾曲部7の先端側に設けられ、先端湾曲駒7fからガイドシース固定湾曲駒7mpまでの範囲である。第2の湾曲部位7bは、湾曲部7の基端側に設けられ、ガイドシース固定湾曲駒7mpから基端湾曲駒7rまでの範囲である。
湾曲ワイヤ7u、7dのそれぞれの先端は、先端湾曲駒7fの上下に対応する予め定めた位置に固設されている。湾曲ワイヤ7u、7dは、挿入部2内に設けられたワイヤガイド7g内、及び内側ガイドシース40内を挿通して操作部3内に延出されている。湾曲ワイヤ7u、7dは、ワイヤガイド7g内、及び内側ガイドシース40内においてパイプ軸方向に対して移動自在である。湾曲ワイヤ7u、7dは、移動部材である。
ワイヤガイド7gは、中間湾曲駒7mの内周面の上下にそれぞれ対応する位置に半田等によって接合固定されている。内側ガイドシース40の先端部40fは、ガイドシース固定湾曲駒7mpの内周面の上下に対応する位置に半田等によって接合固定されている。
内側ガイドシース40の基端部(図3参照)は、外側ガイドシース50内を挿通して操作部3内に導かれている。内側ガイドシース40は、外側ガイドシース50内においてパイプ軸方向に対して進退自在である。内側ガイドシース40は、第1のガイドパイプであって、移動部材である。
図4に示すように外側ガイドシース50の先端部50fは、先端側連結部材31の先端側内面の上下に対応する位置に半田等によって接合固定されている。外側ガイドシース50の基端部50r(図3参照)は、操作部3内に設けられたパイプ固定部(図3の符号11参照)に半田によって接合固定されている。パイプ固定部11は、操作部3を構成する地板(図7の符号3b)の挿入部側端部に一体に固定されている。外側ガイドシース50は、主に可撓管部8内に挿通されている。
なお、内側ガイドシース40及び外側ガイドシース50は、自然状態において、湾曲部7の湾曲性及び可撓管部8の可撓性を損なうことを防止する可撓性を有するシース状(筒状)部材であり、本実施形態において密巻きコイルである。
また、内側ガイドシース40の先端部40fが第2湾曲部位7bの先端に固定され、かつ外側ガイドシース50の先端部50fと基端部50rとがそれぞれ固定された状態において、内側ガイドシース40の全長は、内側ガイドシース40が挿入部長軸方向に沿って移動するとき、内側ガイドシース40の基端部40rが外側ガイドシース50の基端部50rよりも先端側、即ち外側ガイドシース50内に引き込まれてしまわない程度の長さを有するように設定されている。
湾曲部7は、本実施形態で示した上下の二方向に限定されるものでは無く、上下左右の四方向に湾曲する構成であってもよい。湾曲部を四方向に湾曲する構成にする場合、湾曲部組を上下左右用に構成すると共に、左右にそれぞれ対応する湾曲ワイヤ、ワイヤガイド、及びガイドパイプ等を挿入部内に増設する。
可撓管部8は、予め定めた弾性力を備えて構成されている。具体的に、可撓管部8は、芯材となる鋼板で構成された螺旋管8fと、螺旋管8fの外周を被覆するブレード8bと、ブレード8bの外周を被覆する被覆層8cとによって構成されている。被覆層8cは、ポリウレタン、或いは、ポリエステル系のエラストマーを加熱被覆して設けられる。
可撓管部8と湾曲部7とは、先端側連結部材31を介して連結固定されている。先端側連結部材31は、可撓管部8の長軸方向先端を構成し、その先端側外周には、湾曲駒組を構成する基端湾曲駒7rの基端側が固定されている。先端側連結部材31の基端側内周には、可撓管部8を構成するブレード8bの先端側が固定されている。
先端側連結部材31は、全長に渡って、湾曲チューブ7cによって被覆されている。符号32は、糸巻接着部であって、湾曲チューブ7cの基端部及び被覆層8cの先端部を強固に固定するとともに、湾曲チューブ7cの基端面と被覆層8cの先端面との水密を保持する。
可撓管部8の基端部は、操作部3に固定されている地板3Mの先端部に連結固定(連結部分は不図示)され、連結部分は折れ止めチューブ(不図示)によって被覆されている。
なお、内側ガイドシース40としては、上述したように湾曲部7の湾曲性及び可撓管部8の可撓性を低下させないものであって、湾曲部7の湾曲の際、内側ガイドシース40の延在方向に沿って働く圧縮力に抗することができる材質のものが適用される。従って、内側ガイドシース40としては、密巻きコイルに限定されるものではなく、樹脂製のチューブ等であってもよい。また、内側ガイドシース40は、例えば上下方向の湾曲に対応するために、少なくとも2条配設されていればよい。
図3及び図6を参照して移動部材規制機構を説明する。
図3の(A)、(B)に示すように操作部3に設けられたパイプ固定部11に固定された外側ガイドシース50の基端開口からは内側ガイドシース40の基端部40rが予め定めた量、延出されている。
それぞれの内側ガイドシース40の基端開口からは上湾曲ワイヤ7uの基端側、下湾曲ワイヤ7dの基端側が延出している。上湾曲ワイヤ7uの基端部は、上下湾曲操作ノブ10の図示されていない軸に一体に連結固定れたスプロケット(不図示)に噛合するチェーン(不図示)の一端部に固定されている。下湾曲ワイヤ7dの基端は、上述したスプロケットに噛合するチェーン(不図示)の他端部に固定されている。
この構成によれば、上下湾曲操作ノブ10を軸回り時計方向に回転操作する操作入力、或いは、反時計方向に回転操作する操作入力を行うことによってチェーンが移動し、このチェーンの移動に伴って湾曲ワイヤ7u、7dが牽引、弛緩されて、湾曲部7が湾曲動作する。
図3、図6に示す移動部材規制機構20は、可撓管部8内等に進退移動自在に配設されている内側ガイドシース40を固定状態に規制する、或いは、規制を解除して進退移動を許容する非固定状態に切り替える構成ユニットである。移動部材規制機構20は、内側ガイドシース40を押圧して、該コイル40が挿入部2及び操作部3の長軸方向に対して進退移動することを規制する。
移動部材規制機構20は、操作部3の切替レバー21の操作により第2湾曲部位7bの移動を規制する状態と、その規制状態を解除する状態とを切り替えて、湾曲部7が短湾曲可能な状態、又は、長湾曲可能な状態にする。
移動部材規制機構20は、湾曲部湾曲状態切替機構を兼用し、切替レバー21、スライダクランク機構22、一対のスライダガイド23、スライドリンク機構24、カム軸25、ブレーキ部材26、ガイド部材27等を備えて構成されている。
移動部材規制機構20は、操作部3を構成する外装部材によって形作られる所定の容積を有する内部空間内に配設される。
切替レバー21は、切替スイッチであって、軸21a周りに回転するレバー用フランジ21fに一体に固設されている。レバー用フランジ21fには切替レバー21に加えてクランク連結部21cが一体に設けられている。クランク連結部21cは、軸21aを挟んで切替レバー21の反対側の予め定めた位置に設けられている。
スライダクランク機構22は、クランク22cと、スライダ22sとを備えて構成され、レバー用フランジ21fの回転運動を直線運動に変換する。
クランク22cの一端部は、クランク連結部21cの端部に第1関節軸9aによって回動自在に連結されている。クランク22cの他端部は、スライダ22sの一端部に第2関節軸9bによって回動自在に連結されている。スライダ22sの他端部の予め定めた位置には第3関節軸9cが設けられている。
一対のスライダガイド23は、スライダ配設空間23sを構成する。一対のスライダガイド23は、操作部3の長手軸3aに沿って平行に設けられている。スライダ22sは、一対のスライダガイド23が構成するスライダ配設空間23s内に摺動自在に配設される。スライダ22sは、内側ガイドシース40が移動する方向と略平行な方向である矢印Y6a方向及び矢印Y6b方向に往復運動する。
なお、切替スイッチは、レバーに限定されるものでは無く、ダイヤル式、引っ張り式、ボタン式など、スライダ22sを内側ガイドシース40が移動する方向と略平行な方向である矢印Y6a方向及び矢印Y6b方向に往復運動させるように構成されていればよい。
スライドリンク機構24は、第1腕部材24aと、第2腕部材24bとを備える。第1腕部材24a及び第2腕部材24bには、第3関節軸9cが配設される長孔24h1が形成されている。長孔24h1は、それぞれの腕部材24a、24bの一端から予め定めた距離離間した位置から中途部の予め定めた位置に至るように設けられている。
第1腕部材24a及び第2腕部材24b2の他端側にはそれぞれカム軸固設孔24h2が形成されている。カム軸固設孔24h2は、腕部材24a、24bのそれぞれの他端から予め定めた距離離間した位置に設けられている。カム軸固設孔24h2には、カム軸25が固設される。
カム軸25は、図6、図7に示すように軸部25a及びカム部25Cを有する。カム部25Cは、軸部25aの中途部の予め定めた位置に該軸部の25aの径方向に突出するように予め定めた形状で設けられている。
カム部25Cを挟んで軸部25aの一方側端部は、カム軸固設孔24h2内に接着、或いは、溶接等の接合によって一体固定され、他方側端部はガイド部材27に設けられた軸受穴27hに回動自在に直立して配設されている。
カム軸25を腕部材24a、24bに一体に設けたスライドリンク機構24は、押圧機構であって、スライダ22sの矢印Y6a方向への移動によってカム部25Cを動作させてブレーキ部材26を操作部3の長手軸3aに対して直交するY6c方向に移動させる。
ブレーキ部材26は、制動片であって、カム部25Cの押圧部25pによって押圧されてガイド部材27に設けられた制動空間27s内を内側ガイドシース40に向かって摺動可能に配設されている。
ブレーキ部材26は、例えば、凹部を有する凸字形状であって、図6、図8の(A)に示すようにカム配設空間26sを有する。カム配設空間26sが凹部であって、凹部内にはカム部25Cが配設される。ブレーキ部材26は、コイル押圧面26aと、カム当接面26bと、一対の摺動規定面26cと、一対の移動量規制面26dとを有する。
コイル押圧面26aは、内側ガイドシース40の外表面に当接する当接面であって、例えば曲面で構成されている。カム当接面26bは、カム配設空間26sの一面であって、凹部底面である。カム当接面26bには、カム部25Cの端部である押圧部25pが当接する。
なお、本実施形態において、カム部25Cの押圧部25pは、ブレーキ部材26を制動空間27s内で内側ガイドシース40方向に移動させて、該ガイドシース40を押圧するための押圧部であると共に、内側ガイドシース40を押圧する力量を規制する力量規制部でもある。
ガイド部材27は、支持基盤である地板3Mに一体固設される。ガイド部材27には、図6、図7に示すように一対の制動空間27s、一対の案内部としての案内溝27g、コイル当接面27f、及び一対の軸受穴27hを設けられている。案内溝27gは、操作部3の長手軸3aに対して平行になるように設けられ、それぞれの案内溝27gには内側ガイドシース40が摺動自在に配設される。コイル当接面27fは、案内溝27gの一面であって、内側ガイドシース40を挟んでコイル押圧面26aに対設している。
符号27cは、摺動面であって摺動規定面26cが摺動自在に配置される。符号27dは、当接面であって移動量規制面26dが当接する。符号28は蓋部材であって、制動空間27sの開口を閉塞して、案内溝27gから内側ガイドシース40が脱落すること、制動空間27s内でブレーキ部材26が浮くことを防止する。ブレーキ部材26の移動量規制面26d及びガイド部材27の当接面27dは、移動量規制部である。
本実施形態の移動部材規制機構20において、上述のように構成したカム軸25のカム部25Cの硬さと、ブレーキ部材26の硬さとを異ならせている。具体的に、本実施形態においては、カム部25C、ブレーキ部材26、内側ガイドシース40の順に変形し易くしている。
そのために、例えば、カム軸25を降伏強さ205MPaのオーステナイト系ステンレス鋼であるSUS304で形成し、ブレーキ部材26を降伏強さ345MPaのマルテンサイト系ステンレス鋼であるSUS410で形成する。内側ガイドシース40は、バネ材料であるSUS304−WPBの細線を密巻きにしたコイルばねであり、予め定めた工程を経て予め定めた強度と耐久性を有している。内側ガイドシース40は、弾性変形範囲内で潰し変形されることによって安定した固定力が得られるようになっている。
なお、ガイド部材27は、ブレーキ部材26と同様なSUS410で形成してある。
本実施形態の内視鏡1における湾曲操作時の湾曲部7の作用を説明する。
まず、図3の(B)に示す長湾曲状態7L、即ち、湾曲部7のうち第2湾曲部位7bの基端から第1湾曲部位7aの先端までの湾曲部7の全体を湾曲させる際の作用を説明する。
使用者は、湾曲部7を長湾曲状態7Lで使用する際、切替レバー21の位置を第1位置に保持する。このとき、内側ガイドシース40は、非固定状態であり、該コイル40は操作部3の長手軸3a方向に対して摺動自在である。
この状態において、使用者が湾曲操作ノブ10を適宜回動操作して、ワイヤ7u、7dのうちのいずれかを牽引することによって、湾曲部7は、長湾曲状態7Lで湾曲されていく。即ち、内側ガイドシース40は、非固定状態にあるので、湾曲部7の第2湾曲部位7bにおいて内側ガイドシース40の延在方向に沿って作用する圧縮力に抗することができず、操作部3内において該操作部3の長手軸方向に移動する。
一方、外側ガイドシース50の先端部50fと基端部50rとは固定されている。したがって、外側ガイドシース50は、外側ガイドシース50の延在方向に沿って作用する圧縮力に抗する。この結果、湾曲部7は、外側ガイドシース50の先端部50fを起点として、第2湾曲部位7bの基端から第1湾曲部位7a及び第2湾曲部位7bの全体、即ち湾曲部7全体が所定方向に湾曲する。
次に、図3の(A)に示す短湾曲状態7S、即ち、湾曲部7のうち第1湾曲部位7aの基端から先端側、つまり、第1湾曲部位7aのみを湾曲させる際の作用を説明する。
使用者は、湾曲部7を短湾曲状態7Sで使用する際、切替レバー21を操作してレバーの配置位置を破線で示す第1位置から実線に示す第2位置に移動させていく。
切替レバー21の操作に伴ってレバー用フランジ21fが反時計回りに回転し、この回転に伴ってクランク連結部21cも反時計回りに回転する。この結果、クランク連結部21cに回動自在に連結されたクランク22cを介してスライダ22sが矢印Y6a方向に移動されていく。
スライダ22sが矢印Y6a方向に移動されていくことにより、第3関節軸9cも矢印Y6a方向に移動していく。すると、その移動に伴って第1腕部材24aのガイド側端部と第2腕部材24bのガイド側端部とが徐々に近接されて、第1腕部材24aに固設されているカム軸25及び第2腕部材24bに固設されているカム軸25が軸受穴27h内で図中時計回りに回転されてカム部25Cの押圧部25pがブレーキ部材26のカム当接面26bに当接して、ブレーキ部材26の移動を開始する。
なお、第3関節軸9cの移動に伴って第1腕部材24aと第2腕部材24bとの交差角度θ(図3の(B)参照)が徐々に小さくなっていく。
使用者が切替レバー21を第1位置から第2位置に向けて移動させている間、上述したようにカム部25Cが図中時計回りに回転されていく。すなわち、カム部25Cの押圧部25pは、回転されていくにしたがって、ブレーキ部材26のカム当接面26bを徐々に押圧して、該ブレーキ部材26を操作部長手軸3a方向に対して直交する方向に移動させていく。
そして、移動されたブレーキ部材26のコイル押圧面26aが内側ガイドシース40に当接する。コイル押圧面26aが当接した内側ガイドシース40は、ブレーキ部材26の更なる移動に伴って、案内溝27g内を移動されてコイル当接面27fに当接する。このとき、カム部25Cの押圧部25pは、ブレーキ部材26のカム当接面26bを押圧し続けている。
この結果、内側ガイドシース40は、ブレーキ部材26によって案内溝27gのコイル当接面27fに押し付けられる。この押し付け力が予め定めた力量に到達すると、内側ガイドシース40は、コイル当接面27fとコイル押圧面26aとの間に挟持固定されて、操作部長手軸3a方向への移動が規制される。
この規制状態において、コイル押圧面26aから内側ガイドシース40に対する押圧力が予め定めた力量を越えると、内側ガイドシース40が押し潰されて塑性変形するおそれがある。
しかし、本実施形態においては、上述したように、予め、カム部25C、ブレーキ部材26、内側ガイドシース40の順に変形し易くなるように各部材の材質が設定されている。加えて、ブレーキ部材26とガイド部材27とを同部材にしている。
図9の(A)に示すように内側ガイドシース40が、コイル当接面27fとコイル押圧面26aとの間に挟持固定されている状態において、内側ガイドシース40に対してコイル押圧面26aから予め定めた力量を越えた押圧力が作用した場合、内側ガイドシース40が押し潰されることなく、ブレーキ部材26を移動させるカム部25Cの押圧部25pの頂点が変形された扁平部25fを形成して押圧する力量が規制される。
この結果、内側ガイドシース40に予め定めた力量の押し付け力が作用して操作部長手軸3a方向への移動が規制される。この規制状態において、内側ガイドシース40は、弾性範囲内において変形している。したがって、内側ガイドシース40内に挿通されているワイヤ7u、7dは、該ガイドシース40内において進退自在である。
なお、本実施形態においては、上述した挟持固定状態において、ブレーキ部材26の移動量規制面26dがガイド部材27の当接面27dに当接することによって、ブレーキ部材26の移動が停止されてコイル押圧面26aから内側ガイドシース40に対して挟持固定力を越えた押圧力が作用して塑性変形することを確実に防止している。
この状態において、使用者が湾曲操作ノブ10を適宜回動操作して、ワイヤ7u、7dのうちのいずれかを牽引することによって、湾曲部7は、短湾曲状態7Sで湾曲されていく。即ち、内側ガイドシース40が固定状態であるので、湾曲部7の第1湾曲部位7aの基端から先端側まで、つまり、第1湾曲部位7aのみが湾曲する。
このように、カム軸25の降伏強さとブレーキ部材26及びガイド部材27の降伏強さとを異なる値に設定した上で、カム軸25をより変形し易く設定している。加えて、ブレーキ部材26及びガイド部材27を内側ガイドシース40より変形し易く設定する。そして、ブレーキ部材26及びガイド部材27を同部材にしている。
この結果、カム部25Cの押圧部25pからの押し付け力によってブレーキ部材26を移動させて、コイル押圧面26aとコイル当接面27fとの間に内側ガイドシース40を押圧挟持して該ガイドシース40が操作部長手軸3a方向に移動することを規制した状態において、押圧部25pからブレーキ部材26に対して更なる押し付け力が作用した際、押圧部25pが変形して内側ガイドシース40に対する挟持固定力が更に増加することを防止できる。
また、押圧部25pが塑性変形された後、押圧部25pからブレーキ部材26に対して更なる押し付け力が作用してブレーキ部材26が移動された際、移動量規制面26dが当接面27dに当接することによって、ブレーキ部材26がさらに移動することを防止して押し付け代を予め定めた値に維持することができる。
加えて、ブレーキ部材26及びガイド部材27が内側ガイドシース40より変形し易く設定されているので、上述したブレーキ部材26の移動に伴って内側ガイドシース40に対する挟持固定力が増加した場合において、コイル押圧面26a又はコイル当接面27fの少なくとも一方が変形して、コイル押圧面26aとコイル当接面27fとの間に挟持されている内側ガイドシース40が塑性変形することを防止ができる。
したがって、内側ガイドシース40の操作部長手軸3a方向への移動を規制した状態において、内側ガイドシース40内に挿通されているワイヤ7u、7dが該長手軸3a方向に対して進退自在であるので、湾曲部7を短湾曲状態7Sで確実に湾曲させることができる。
なお、上述のように構成した内視鏡においては、切替レバー21の操作により内側ガイドシース40の移動を規制する状態とその規制状態を解除する状態とを複数回繰り返す慣らし工程を行って出荷する。
この慣らし工程を経ることによって、カム部25Cの押圧部25pと、ブレーキ部材26のコイル押圧面26aと、ガイド部材27のコイル当接面27fと、が馴染み、上述したように変形されて安定した状態に落ち着くと共に、各表面が加工硬化される。
したがって、使用者が初めて使用するときから所望する短湾曲状態7S及び長湾曲状態7Lを得られる。
上述した実施形態においては、カム軸25の降伏強さとブレーキ部材26及びガイド部材27の降伏強さとを異なる値に設定すると共に、カム軸25をより変形し易く設定することによって、カム部25Cの押圧部25pに扁平部25fを設けてブレーキ部材26の移動を規制して押圧力量が増加することを防止している。しかし、ブレーキ部材26をカム軸25より変形し易く設定してブレーキ部材26を移動させるようにしてもよい。
ここで、ブレーキ部材26とガイド部材27とは同部材である。
この構成においては、カム部25Cの押圧部25pからの押し付け力によってブレーキ部材26を移動させて、コイル押圧面26aとコイル当接面27fとの間に内側ガイドシース40を押圧挟持して該ガイドシース40が操作部長手軸3a方向へ移動することを規制した状態において、押圧部25pからブレーキ部材26に対して更なる押し付け力が作用した際、図9の(B)に示すようにブレーキ部材26のカム当接面26bが変形されてカム部25Cの押圧部25pの頂点の軌跡に沿った窪み部26eを形成して押圧する力量を規制する。この結果、ブレーキ部材26の移動が規制されて、内側ガイドシース40に対する挟持固定力が更に増加することを防止できる。つまり、本構成においては、ブレーキ部材26のカム当接面26bが力量規制部である。
上述した実施形態においては、カム軸25、ブレーキ部材26の一方の部材を205MPaのオーステナイト系ステンレス鋼であるSUS304とし、他方の部材を降伏強さ345MPaのマルテンサイト系ステンレス鋼であるSUS410としている。しかし、これら部材は、SUS304とSUS410とに限定されるものではなく、ステンレス鋼材以外の柔らかい超弾性金属材料、或いは、硬い刃物鋼材料等であってもよく、カム部25C、ブレーキ部材26、内側ガイドシース40の順に変形し易い構成、或いは、ブレーキ部材26、カム部25C、内側ガイドシース40の順に変形し易い構成を実現する組合せであればよい。
上述した図9の(A)、(B)の実施形態においては、カム軸25の降伏強さと、ブレーキ部材26の降伏強さを異ならせて、どちらか一方の部材を変形させてブレーキ部材26の移動を規制して内側ガイドシース40に対する挟持固定力が更に増加することを防止している。しかし、カム軸25とブレーキ部材26とガイド部材27とを同部材とするようにしてもよい。
カム軸25とブレーキ部材26とを同部材とする場合には、図9の(C)のカム軸25のカム部25Cの押圧部25pにハッチングで示す表面処理部25hを設けて硬さ或いは降伏強さを高めている。この結果、上述した図9の(B)に示した実施形態と同様な作用効果を得ることができる。一方、図9の(C)のブレーキ部材26のカム当接面26bにハッチングに示す表面処理部26hを設けて硬さ或いは降伏強さを変化させる。
この結果、上述した図9の(A)に示した実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
押圧部25pに設ける表面処理部25h及びカム当接面26bに設ける表面処理部26hとしては、ショットピーニングによる加工硬化、窒化処理、浸炭処理、熱処理、タングステンコーティング等が好適である。
また、上述した実施形態においては、カム軸25の他方側端部を、ガイド部材27に設けた軸受穴27hに回動自在に直立に配設するとしている。しかし、図7の(B)に示すようにガイド部材27内に軸受30を取り付け取り外し自在に設け、その軸受30にカム軸25を回動自在に配設するようにしてもよい。
軸受30は、略円柱形状の柱部33と、カム軸25の他方側端部が回動自在に配設される穴部34と、カム部25Cが回動するように配置される切欠部35とを設けて構成される。
この構成においては、軸受30を最も変形し易く設定して、該軸受30を力量規制部とする。この結果、切替レバー21を繰り返し使用することによって短湾曲状態7Sに湾曲部不足等の不具合が生じた際、カム軸25、ブレーキ部材26、及びガイド部材27を交換すること無く軸受30だけを交換することにより容易に初期の短湾曲状態7Sを得ることができる。
また、図10に示すようにガイド部材27Aは、制動空間27s内に段部27eを有する。一方、ブレーキ部材26Aには倒れ防止溝26gが設けられている。
ガイド部材27Aの段部27eは、内側ガイドシース40が制動空間27s内でカム軸25の軸方向に移動することを規制する規制部である。ブレーキ部材26Aの倒れ防止溝26gは、カム部25Cをカム軸25の軸回りに回動させるための保持溝である。倒れ防止溝26gの底面は、新たに設けられたカム当接面26bnとして構成される。
上記構成において上述した実施形態と同じ構成要素には同符号を付して説明を省略する。
本実施形態のブレーキ部材26Aは、倒れ防止溝26g内に配置されたカム部25Cが回動しつつ押圧部25pがカム当接面26bnを押圧することによって、内側ガイドシース40に向けて移動されていく。
この構成によれば、押圧部25pがコイル押圧面26aを押圧している間、カム部25Cが倒れ防止溝26g内に配置されてブレーキ部材26を保持する。この結果、ブレーキ部材26が移動方向に対して倒れることが防止される。
したがって、ブレーキ部材26のコイル押圧面26aが傾くことが防止されて、押圧力量が低下する不具合及びブレーキ部材26の進退に支障を来す不具合の発生が解消される。
図11及び図8の(B)に示すようにブレーキ部材26Bをコの字形状に構成するようにしてもよい。ブレーキ部材26Bは、図8の(A)で示されているコイル押圧面26a面側に内側ガイドシース40を収容する凹部26fを有している。凹部26fは、案内溝27gを兼用している。本実施形態において、凹部26fの底面は、新たなコイル押圧面26anである。
この構成によれば、制動空間27s内に段部27eを設けること無く、内側ガイドシース40がカム軸25の軸方向に対して移動することを規制することができる。
上記構成において、上述した実施形態と同じ構成要素には同符号を付して説明を省略する。
なお、図8の(C)に示すブレーキ部材26Cは、コイル押圧面26anに凹凸部26gを有している。凹凸部26gは、ドリル、エンドミル等で形成される縦穴26h1によって形作られている。
コイル押圧面26anに凹凸部26gを設けることによって、内側ガイドシース40をコイル押圧面26anとコイル当接面27fとによって押圧挟持した際、コイル押圧面26anが内側ガイドシース40の外表面に沿って変形し易くすることができる。
なお、ブレーキ部材の形状は、コの字形状に限定されるものでは無く、図8の(D)に示すようにL字形状に構成して内側ガイドシース40のカム軸25の軸方向への移動を規制するようにしてもよい。
この構成において、図8の(E)に示すようにブレーキ部材26Eのコイル押圧面26anに凹凸部26gを設けるようにしてもよい。凹凸部26gは、エンドミル等で形成される横穴26h2によって形作られる。
尚、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
また、本発明の構成を適用した挿入機器としては、内視鏡以外に図12に示す挿入補助具130、図13に示すように内視鏡150等と共に用いられる処置具140等、他の種類の機器であってもよい。
図12に示す挿入補助具130は、例えば内視鏡1の挿入部2Aが挿通されるチャンネル(不図示)を有し、挿入部132は、先端部136、湾曲部137、及び、可撓管部138を連設して細長に構成されている。湾曲部137は、上述した第1の湾曲部位7aと第2の湾曲部位7bとを含んで構成される動作部位である。湾曲部137は、上下湾曲操作ノブ139の操作に伴って、二点鎖線に示すように長湾曲状態137Lと短湾曲状態137Sとに湾曲する。
図13に示す内視鏡150の挿入部151は、先端側から順に先端部152、湾曲部153、及び、可撓管部154を連設して細長に構成されている。湾曲部は153は、上下湾曲操作ノブ155の操作に伴って湾曲動作する。これに対して、処置具挿入補助具140は、内視鏡150の挿入部151のチャンネルに挿通される挿入部142を有し、挿入部142は、先端部146、湾曲部147、及び、可撓管部148を連設して細長に構成されている。湾曲部147は、上述した第1の湾曲部位7aと第2の湾曲部位7bとを含んで構成される動作部位である。湾曲部147は、上下湾曲操作ノブ149の操作に伴って、二点鎖線に示すように長湾曲状態147Lと短湾曲状態147Sとに湾曲する。
1…内視鏡 2…挿入部 3…操作部 3M…地板 3a…長手軸
5…内視鏡コネクタ 6…先端部 7…湾曲部 7L…長湾曲状態
7S…短湾曲状態 7a…第1湾曲部位 7b…第2湾曲部位 7c…湾曲チューブ
7d…下湾曲ワイヤ 7e…ブレード 7f…先端湾曲駒 7g…ワイヤガイド
7m…中間湾曲駒 7mp…ガイドシース固定湾曲駒 7r…基端湾曲駒
7u…上湾曲ワイヤ 8…可撓管部 8b…ブレード 8c…被覆層
8f…螺旋管 9a…第1関節軸 9b…第2関節軸 9c…第3関節軸
10…上下湾曲操作ノブ 11…パイプ固定部 20…移動部材規制機構
21…切替レバー 21a…軸 21c…クランク連結部
21f…レバー用フランジ 22…スライダクランク機構 22c…クランク
22s…スライダ 23…スライダガイド 23s…スライダ配設空間
24…スライドリンク機構 24a…第1腕部材 24b…第2腕部材
24h1…長孔 24h2…カム軸固設孔 25…カム軸 25C…カム部
25a…軸部 25f…扁平部 25h…表面処理部 25p…押圧部
26…ブレーキ部材 26a、26an…コイル押圧面
26b、26bn…カム当接面 26c…摺動規定面 26d…移動量規制面
26e…窪み部 26f…凹部 26g…防止溝 26g…凹凸部
26h…表面処理部 26h1…縦穴 26h2…横穴 26s…カム配設空間
27…ガイド部材 27c…摺動面 27d…当接面 27e…段部
27f…コイル当接面 27g…案内溝 27h…軸受穴 27s…制動空間
28…蓋部材 30…軸受 31…先端側連結部材 32…糸巻接着部
33…柱部 34…穴部 35…切欠部 40…内側ガイドシース 40f…先端部
40r…基端部 50…外側ガイドシース 50f…先端部 50r…基端部
90…周辺装置 91…架台 92…制御装置 93…光源装置
94…ビデオプロセッサ 95…送水装置 96…キーボード 97…モニタ
98…撮影ケーブル 100…内視鏡装置 101…ガイドシース固定機構
102…内ガイドシース 102r…基端部 103…操作部 104…湾曲ワイヤ
105…湾曲操作ノブ 106…湾曲用フランジ 111…ガイド部材
112…二節リンク機構 112a…腕部材 113…カム軸 113c…カム部
114…ブレーキ部材 115…スライダ 116…クランク
117…スライダガイド 118…固定用フランジ
119…ガイドシース固定レバー 120…リンク用ストッパ

Claims (9)

  1. 被検体内に挿入されるとともに長軸方向に沿って延在する可撓性を有する挿入部と、
    前記挿入部の挿入方向とは反対側である端部に連設された操作部と、
    前記操作部に設けられた湾曲操作装置の操作入力によって動作する動作部位と、
    前記挿入部及び前記操作部内に挿通され、前記湾曲操作装置の操作入力によって前記動作部位の動作状態を可変させる、前記挿入部の長軸方向に沿って配設される少なくとも2条の移動部材と、
    前記各移動部材を案内する案内部を設けたガイド部材と、
    前記操作部に設けられた、前記移動部材における前記挿入方向の移動を規制する移動部材規制機構と、
    前記操作部に設けられた、前記移動部材規制機構が前記移動部材の移動を規制する状態と該規制を解除する状態とを切り替える切替スイッチと、を具備し、
    前記移動部材規制機構は、
    前記移動部材に当接し、該移動部材の進退移動を規制する制動片と、
    前記切替スイッチを切り替える操作を行うことにより、前記移動部材が進退移動する方向と略垂直方向に前記制動片を移動させ、該制動片の一部を前記移動部材の外表面に当接させて前記制動片を前記ガイド部材に押し付けた状態と、当該制動片を前記移動部材の外表面から離間させた状態とに切り替える押圧機構と、
    前記制動片が前記移動部材の外表面に当接した状態において、該制動片が該移動部材を押圧する力量を規制する力量規制部と、
    を備えることを特徴とする挿入機器。
  2. 前記動作部位は、第1の動作部位及び第2の動作部位を含み、
    前記移動部材は、
    前記挿入部内及び前記操作部内に挿通される操作ワイヤと、
    前記挿入部内及び前記操作部内に挿通されるとともに、内部に前記操作ワイヤが前記長軸方向に移動自在となるように挿通された、長軸方向の先端が前記第2の動作部位の前記長軸方向の先端に固定された第1のガイドシースと、
    前記挿入部内に挿通されるとともに、内部に前記第1のガイドシースが前記長軸方向に移動自在となるように挿通された、前記長軸方向の先端が前記挿入部を構成する可撓管部の前記長軸方向の先端に固定された第2のガイドシースと、を含み、
    前記移動部材規制機構は、前記制動片を前記第1のガイドシースの外表面に当接した状態と、前記外表面から離間させた状態とに切り替えることを特徴とする請求項1に記載の挿入機器。
  3. 前記押圧機構は、前記切替スイッチを切り替えることにより、軸回りに回転されて、前記制動片を前記移動部材が進退移動する方向と略垂直な方向である、該移動部材に向けて移動させるカム機構を含むことを特徴とする請求項1に記載の挿入機器。
  4. 前記力量規制部は、前記制動片が前記移動部材に向けて移動する方向における該制動片の移動量を規制する移動量規制部を含むことを特徴とする請求項1に記載の挿入機器。
  5. 前記力量規制部は、変形されることによって、前記移動部材に向けて移動する前記制動片が該移動部材を一定以上の力で押圧することを規制することを特徴とする請求項4に記載の挿入機器。
  6. 前記力量規制部は、カム機構及び制動片であって、少なくとも、該制動片と該カム機構とが互いに当接する部分の強度或いは降伏強さが異なることを特徴とする請求項5に記載の挿入機器。
  7. 前記力量規制部は、同部材で構成されたカム機構及び制動片と、前記カム機構及び前記制動片の一方に設けられた硬さ或いは降伏強さを高める表面処理部であることを特徴とする請求項5に記載の挿入機器。
  8. 前記移動量規制部は、前記移動部材規制機構及び前記移動部材を支持する支持基盤に一体に設けられ、前記制動片が当接する当接面であることを特徴とする請求項4に記載の挿入機器。
  9. 前記移動量規制部は、前記移動部材を覆うコ字形状又はL字形状の制動片であることを特徴とする請求項5に記載の挿入機器。
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