JP2015214031A - 転写フィルムおよび装飾成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】転写フィルム10は、少なくとも片面に離型性を有する離型性フィルム1の離型性を有する面に、着色透明層5、光輝材安定化層6、前記光輝材安定化層6に直接積層された光輝材含有層7、接着層8とがこの順に積層されている。前記光輝材安定化層6に平均粒径0.1μm以上、8.0μm以下の粒子を含有し、かつ、前記光輝材安定化層6の全光線透過率が50%以上である。
【選択図】 図1
Description
そのため、光輝材の使用における不具合を解消する方法について、各種の提案がなされている。
また、本発明の他の態様は、上記一態様である転写フィルムにより表面装飾された装飾成形品である。
本実施形態に係る転写フィルム10は、図1に示すように、離型性フィルム1および転写層4からなる積層体であり、転写層4は少なくとも着色透明層5、光輝材安定化層6、光輝材含有層7、接着層8とがこの順に積層されて構成される。
離型性フィルム1は、図2に示すように、基材フィルム2に離型層3を積層した構成としても良い。
また、転写層4は、図3に示すように、表面保護層9、着色透明層5、光輝材安定化層6、光輝材含有層7、接着層8がこの順に積層された構成としても良い。
基材フィルム2の原料は、可撓性を有する材料から適宜選択して用いてよい。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリカーボネート、ナイロン、ポリ塩化ビニル、アクリル、およびこれらの混合物などからなる基材フィルムが使用可能である。また、基材フィルム2は、2種以上のフィルムを貼り合わせた複層の複合フィルムであってもよい。ただし、本実施形態の転写フィルム10に用いられる基材フィルム2は、上記に限定されるものではない。
離型層3は、前記基材フィルム2が離型性を有しない場合、基材フィルム2上に形成される。
離型層3の材料としては、離型性樹脂として知られる材料から適宜選択し、用いることができる。例えば、メラミン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、弗素系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、などが挙げられるが、イソシアネート硬化によって形成されたアクリルウレタン樹脂は、塗工欠陥を生じにくく、加工温度が比較的低いことから、多くの基材種に適用可能であり、より好適である。ただし、本実施形態の転写フィルム10において、離型層3の材料は上記の例に限定されるものではない。
続いて、本実施形態に係る転写フィルム10の転写層4について説明する。ここで転写層4とは、以下に示す前記離型層3上に形成される層を全て含む名称であり、装飾すべき対象に転写される部分を示すものである。
表面保護層9は、前記離型性フィルム1上に形成される場合がある。
表面保護層9は、転写フィルム10を被転写物と一体化させた後、離型性フィルム1を剥離することにより得られる装飾成形品の最表面となる部分に形成される。一般に、着色透明層5以下は意匠表現のために染料や顔料を含み、意匠に応じてパターンを形成されている場合もあり、表面の機械的強度は比較的低いものが多い。そのため、被転写物の要求特性に応じて、表面の保護、防汚性の付与などのために形成される。
(2)転写フィルム10の成形後、架橋硬化を行うことで装飾成形品の最表面部位の表面強度を向上させることが出来る。
よって、表面保護層9の材料として活性エネルギー線硬化型樹脂を用いることにより、成形性および充分な硬度(ハードコート性)を両立させることができる。
着色透明層5は、前記離型層3上もしくは前記表面保護層9上に形成される。
着色透明層5は、顔料や染料にて着色した光透過性のある層であり、着色透明層5を通して光輝材を視認させることで、光輝材が反射する光を着色して視認させる機能を有する。
光輝材安定化層6は、前記着色透明層5上に形成される。
光輝材安定化層6は、着色透明層5と光輝材層の間に形成されることから、より高い光透過性が求められる。よって、光輝材安定化層6の全光線透過率は少なくとも50%以上であることが好ましく、さらに好ましくは85%以上である。光輝材安定化層6の全光線透過率が上記範囲内であれば、意匠性を損ねることなく、装飾成形品上から光輝材を視認することができる。逆に光輝材安定化層6の全光線透過率が50%未満である場合、光輝材安定化層6の透明性が不足し、装飾成形品上から光輝材が視認できない、もしくは光輝材による意匠への効果が発揮されない結果となってしまう。
光輝材安定化層6の形成は、適宜公知の塗布形成方法を用いて塗布し、乾燥させることにより、行ってよい。このとき、塗布形成方法としては、例えば、ロールコート、リバースロールコート、グラビアコート、リバースグラビアコート、バーコート、ロッドコート、キスコート、ナイフコート、ダイコート、コンマコート、フローコート、スプレーコート、などのコーティング方法、またはグラビア印刷、オフセット印刷、凹版印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、静電印刷、インクジェット印刷などの印刷方法を用いることができる。
光輝材含有層7は、前記光輝材安定化層6に隣接して形成される。
光輝材としては、光を散乱・反射可能な材料から適宜選択し、用いてよい。例えば、貝殻の内側の部分を粉砕した物、真珠を砕粉した物、雲母(マイカ)、マイカを金属酸化物などで被膜した物、アルミニウム粉などの金属粉、アルミニウムなどの金属粉を展伸して鱗片状に加工した金属片、前記金属粉および金属片を金属酸化物などで被覆したもの、前記金属粉および金属片を顔料を含む樹脂で被覆したもの、などを用いることができる。本実施形態の転写フィルム10では着色透明層5を通して光輝材を視認することから、反射率の高い光輝材を用いることでより視認性が高まり、光輝材による光輝感や立体感の効果を高めることができる。鱗片状金属片は、表面が均一で反射光が平行になり、さらに端部からの散乱が少ないため、反射率を高くすることができるため好適である。
また、光輝材の添加量は、バインダー100質量部に対し、1質量部以上50質量部以下程度の範囲内にあることが好ましく、より好ましくは5質量部以上30質量部以下である。光輝材の種類や要求される意匠に応じて添加量は調整されるものの、1質量部未満の場合は光輝材を有効に視認することが難しく、50質量部を超えて添加した場合は、光輝材層中の光輝材が飽和してしまい、光輝感や立体感が向上されなくなってしまう。ただし、本実施形態の転写フィルム10において、用いる光輝材の添加量は上記範囲に限定されるものではない。
接着層8は、前記光輝材含有層7上に形成される。接着層8は、転写フィルム10を被転写体と一体化させたとき、被転写体と接触し、転写フィルム10を被転写体に接着させる部位となる。
接着層8に用いる材料は、常温・加熱時において被転写体の表面材料との接着性・粘着性を備える材料から、適宜選択してよい。具体的には、接着剤、粘着剤、ホットメルト、などとして知られた材料から適宜選択してよい。例えば、アクリル系、エポキシ系、酢酸ビニル系、塩化ビニル系、イソシアネート系、シリコーン系、スチレン−ブタジエン系、塩化ビニル−酢酸ビニル系、エチレン−酢酸ビニル系、ポリエステル系、塩化ゴム系、塩素化ポリプロピレン系、ポリウレタン系などの樹脂を単独で使用、またはこれらの混合物を主成分とするエマルジョン系樹脂、有機溶剤型樹脂、水溶性樹脂、などを用いることができる。
なお、本実施形態の転写フィルム10は、光輝材安定化層6に隣接して光輝材含有層7を形成する構成であれば、求める効果を奏する。このため、本実施形態の転写フィルム10は、光輝材安定化層6/光輝材含有層7の層界面を除く、その他の層界面において、各種機能層を適宜追加した構成であっても良い。また、各層がそれぞれ複数層から構成されていても良い。
本実施形態の装飾成形品は、上述に記載の転写フィルム10を用いた装飾成形品である。本実施形態の転写フィルム10を貼り付けることで被転写体に転写し、離型性フィルム1を剥離することにより、表面保護層9が最表面となった装飾成形品を得ることが出来る。
転写フィルム10を転写する被転写体の材料は、転写フィルム10の接着層8に選択した材料と接着可能な材料であれば良く、特に限定されるものではない。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリカーボネート系樹脂、フェノール樹脂、などが挙げられる。また、被転写体の形状は、形状に応じて適宜転写方法を選択して用いればよく、特に限定されるものではない。例えば、シート(フィルム)、平板、曲面板、棒状体、立体物等、などの形状が挙げられる。
基材フィルム2として50μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、以下に示す組成の樹脂塗工液を乾燥後の膜厚が0.5μmとなるように形成し、離型性フィルム1を得た。
・アクリルポリオール 100質量部
・イソシアネート化合物 10質量部
・水酸基を含有するアクリルシリコーン樹脂 1質量部
次に、得られた離型性フィルム1の離型層3上に、転写層4として以下の層を順次積層した。
・タックフリー性紫外線硬化樹脂 100質量部
・光重合開始剤 4質量部
次に、前記表面保護層9上に、以下に示す組成のインキを乾燥後の膜厚2.0μmとなるように形成し、着色透明層5を得た。
・東洋インキ製 ファインスター Rメジューム 50質量部
・東洋インキ製 ファインスター R39藍 50質量部
・三菱レイヨン製 ダイヤナールBR90 100質量部
・東ソー・シリカ製 ニップシールK500(粒径2μm) 10質量部
次に、前記光輝材安定化層6上に、以下に示す組成のインキを乾燥後の膜厚1.5μmとなるように形成し、光輝材含有層7を得た。
・東洋インキ製 ファインスター Rメジューム 95質量部
・東洋アルミニウム製 アルミペーストTD280T 5質量部
・東洋インキ製K539HP接着ワニス 100質量部
続いて、板状のポリカーボネイト/ABS樹脂成形品の表面に、得られた転写フィルム10を120℃にて熱圧着した後、離型性フィルム1を剥離し、本発明の転写フィルム10が転写した装飾成形品を得た。
光輝材安定化層6の組成を下記の通りとし、乾燥後の膜厚7.0μmとなるように形成した以外は実施例1と同様の方法によって本発明に係る転写フィルム10を得た。
・三菱レイヨン製 ダイヤナールBR90 100質量部
・エボニックデグサ製 ACEMATT82(粒径7μm) 10質量部
続いて、板状のポリカーボネイト/ABS樹脂成形品の表面に、得られた転写フィルム10を120℃にて熱圧着した後離型性フィルム1を剥離し、本発明の転写フィルム10が転写した装飾成形品を得た。
光輝材安定化層6の組成を下記の通りとし、乾燥後の膜厚5.0μmとなるように形成した以外は実施例1と同様の方法によって本発明に係る転写フィルム10を得た。
・三菱レイヨン製 ダイヤナールBR90 100質量部
・東洋紡製 FH−S005(粒径5μm) 10質量部
続いて、板状のポリカーボネイト/ABS樹脂成形品の表面に、得られた転写フィルム10を120℃にて熱圧着した後離型性フィルム1を剥離し、本発明の転写フィルム10が転写した装飾成形品を得た。
光輝材安定化層の組成を下記の通りとした以外は実施例1と同様の方法によって比較例1の転写フィルムを得た。
・三菱レイヨン製 ダイヤナールBR90 100質量部
続いて、板状のポリカーボネイト/ABS樹脂成形品の表面に、得られた転写フィルムを120℃にて熱圧着した後離型性フィルムを剥離し、比較例1の転写フィルムが転写した装飾成形品を得た。
光輝材安定化層の組成を下記の通りとし、乾燥後の膜厚10.0μmとなるように形成した以外は実施例1と同様の方法によって、比較例2の転写フィルムを得た。
・三菱レイヨン製 ダイヤナールBR90 100質量部
・エボニックデグサ製 ACEMATT3300(粒径10μm) 10質量部
続いて、板状のポリカーボネイト/ABS樹脂成形品の表面に、得られた転写フィルムを120℃にて熱圧着した後離型性フィルム1を剥離し、比較例2の転写フィルムが転写した装飾成形品を得た。
光輝材安定化層の組成を下記の通りとした以外は実施例1と同様の方法によって、比較例3の転写フィルム10を得た。
・三菱レイヨン製 ダイヤナールBR90 100質量部
・日産化学製 MEK−ZL(粒径0.07〜0.1μm) 10質量部
続いて、板状のポリカーボネイト/ABS樹脂成形品の表面に、得られた転写フィルムを120℃にて熱圧着した後離型性フィルムを剥離し、比較例3の転写フィルムが転写した装飾成形品を得た。
光輝材安定化層の組成を下記の通りとし、調整されたインキに東洋インキ製ファインスターR92墨を添加し、光輝材安定化層の全光線透過率を30%に調整した以外は実施例1と同様の方法によって、比較例4の転写フィルムを得た。
・三菱レイヨン製 ダイヤナールBR90 100質量部
・東ソー・シリカ製 ニップシールK500(粒径2μm) 10質量部
続いて、板状のポリカーボネイト/ABS樹脂成形品の表面に、得られた転写フィルムを120℃にて熱圧着した後離型性フィルムを剥離し、比較例4の転写フィルムが転写した装飾成形品を得た。
以上より得られた実施例1乃至3、比較例1乃至4の転写フィルムおよび装飾成形品について、以下の評価を実施した。
得られた装飾成形品の表面を光学顕微鏡にて観察し、視認できる全光輝材に対し、光輝材表面の色相が着色透明層の色相から大きく異なり、光輝材特有の金属光沢色を有する光輝材の個数割合を目視にて算出した。さらに、算出した割合を以下のように分類し、判定を行った。
・金属光沢色粒子割合 100% : ◎ (合格)
・金属光沢色粒子割合 95%以上100%未満 : ○ (合格)
・金属光沢色粒子割合 50%以上95%未満: △ (不合格)
・金属光沢色粒子割合 50%未満 : × (不合格)
光輝材安定化層の全光線透過率を算出するため、実施例1乃至3、比較例1乃至4について基材フィルムに光輝材安定化層まで積層した転写フィルム(構成A)および着色透明層まで積層した転写フィルム(構成B)を準備してそれぞれの全光線透過率を測定し、以下の式に従って光輝材安定化層の全光線透過率を算出した。
・(光輝材安定化層) = (構成A)+(100%−(構成B))
全光線透過率の測定は日本電色株式会社製NDH−2000を用い、JIS(K7361)に基づいて測定した。
得られた装飾成形品の表面を光学顕微鏡にて観察し、光輝材が明確に視認できるかどうか、以下の基準に基づいて評価を実施した。
・光輝材が明確に視認できる : ◎ (合格)
・光輝材粒子の外縁が視認できる : ○ (合格)
・光輝材粒子の外縁が視認できず一部が視認できる : △ (不合格)
・光輝材粒子が視認できない : × (不合格)
評価結果を表1に示す。
表1の結果より、本発明に係る転写フィルムでは、光輝材安定化層6の導入および最適な材料選定により、着色透明層5から光輝材が露出する不具合を防ぎ、均一で良好な外観を持つ装飾成形品を得ることができた。
2……基材フィルム
3……離型層
4……転写層
5……着色透明層
6……光輝材安定化層
7……光輝材含有層
8……接着層
9……表面保護層
10……転写フィルム
Claims (4)
- 少なくとも片面に離型性を有する離型性フィルムの前記離型性を有する面に、着色透明層、光輝材安定化層、前記光輝材安定化層に直接積層された光輝材含有層、接着層とが、この順に積層された転写フィルムにおいて、
前記光輝材安定化層は、平均粒径0.1μm以上、8.0μm以下の粒子を含有し、かつ、前記光輝材安定化層の全光線透過率が50%以上であることを特徴とする転写フィルム。 - 前記光輝材安定化層に含有されている粒子は、二酸化珪素を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の転写フィルム。
- 前記光輝材含有層に含有される光輝材は、鱗片状金属片であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の転写フィルム。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の転写フィルムにより表面装飾された装飾成形品。
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