JP2015219084A - 炭酸ガス検知剤包装体 - Google Patents

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Kazuhiro Nakamura
和宏 中村
杉戸 健
Takeshi Sugito
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Abstract

【課題】包装体の切り取りなど使用者の作業が不要で、内容物の飛散の恐れが無く、炭酸ガス検知速度に優れた炭酸ガス検知剤包装体を提供する。【解決手段】炭酸ガス検知剤組成物を、包装材料で包装してなる炭酸ガス検知剤組成物包装体であって、前記包装体が通気性基材を有し、前記通気性基材の一部分が包装体外部の空間に接し、前記通気性基材の他の一部分が包装体内部の空間に接している、炭酸ガス検知剤組成物包装体。【選択図】なし

Description

本発明は炭酸ガス検知剤包装体に関する。詳しくは、炭酸ガス検知性能に優れた炭酸ガス検知剤包装体に関する。
これまでの炭酸ガスの存在を視覚的に検知する炭酸ガス検知剤包装体は、特許文献1の炭酸ガス検知用インキ組成物、及びこれを用いた炭酸ガスインジケーター、並びに炭酸ガスインジケーターを配置した包装体や特許文献2の炭酸ガス濃度検知剤および検知器があり、いずれもpH指示薬を用いている。
特許文献1の炭酸ガスインジケーターは炭酸ガス充填された包装形態に使用されるもので、高い炭酸ガス濃度ではある色彩を示しているが、ピンホール等が発生することにより炭酸ガス濃度が下がった場合に変色して炭酸ガスの漏洩が判定できる機能を有する。しかし、この炭酸ガスインジケーターは炭酸ガスが無い状態から炭酸ガスが発生したことを確認することができない。また、特許文献2の炭酸ガス濃度検知剤は低濃度炭酸ガスを検知可能であるが、その変色速度が遅く、迅速な炭酸ガスの検知は不可能となっている。特許文献3においては上記の課題を解決するものとして、pH指示薬のアルカリ性水溶液を含浸させた基材を水蒸気バリア性の高い小袋内に封入した形態の炭酸ガス検知剤が開示されている。
国際公開第01/044385号 特開平8−145979号公報 特開2008−224579号公報
しかしながら、特許文献3の炭酸ガス検知剤においては、使用に当たり包装体(小袋)の一端を切り取って通気孔を確保しないと実用的な炭酸ガス検知速度が得られない、という課題があった。また、包装体(小袋)の一端を切り取る作業は煩雑である上、包装体(小袋)の一端を切り取る際に内容物が飛散する恐れがあった。
本発明は従来技術における炭酸ガス検知剤包装体の上記課題を解決し、包装体の切り取りなど使用者の作業が不要で、内容物の飛散の恐れが無く、炭酸ガス検知速度に優れた炭酸ガス検知剤包装体を提供する事を目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決する方法を検討した結果、炭酸ガス検知剤包装体において、前記包装体が通気性基材を有し、前記通気性基材の一部分が包装体外部の空間に接し、前記通気性基材の他の一部分が包装体内部の空間に接している状態とすることで、高い炭酸ガス検知速度を有する炭酸ガス検知剤包装体が得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
<1> 炭酸ガス検知剤組成物を、包装材料で包装してなる炭酸ガス検知剤組成物包装体であって、前記包装体が通気性基材を有し、前記通気性基材の一部分が包装体外部の空間に接し、前記通気性基材の他の一部分が包装体内部の空間に接している、炭酸ガス検知剤組成物包装体。
<2> 前記通気性基材が繊維状物質である、上記<1>に記載の炭酸ガス検知剤組成物包装体。
<3> 前記繊維状物質が撥水剤を有する、上記<2>に記載の炭酸ガス検知剤組成物包装体。
<4> 前記炭酸ガス検知剤組成物がpH指示薬、保水剤、アルカリ性物質、水、無機吸水性担体を含む、上記<1>〜<3>の何れか一項に記載の炭酸ガス検知剤組成物包装体。
本発明によって、小袋の切り取りなど使用者の作業が不要で、内容物の飛散の恐れが無く、炭酸ガス検知速度に優れた炭酸ガス検知剤包装体が提供される。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はその実施の形態のみに限定されない。
<通気性基材>
本発明で用いられる通気性基材は炭酸ガス透過性が高く、かつ水蒸気透過性が低いものが望ましいが、通気性確保と内容物飛散防止の観点から糸などの繊維状物質が好ましい。糸の材質は特に限定されないが、綿、羊毛などの動植物由来の繊維や、ポリエステル、レーヨン、ポリアミド等の合成樹脂製の繊維を撚ったものを用いることができる。後述する包装材料の熱接着の際に糸が溶融すると、通気性が低下することが懸念されるため糸の融点は熱接着温度より高い融点を有する糸を選定することが望ましい。
撥水剤の含浸等により糸と水分との親和性を低下させることによって水蒸気透過性を低下させることが色彩安定性向上に有効な場合がある。含浸の方法としてはスプレーまたはディッピング等がある。
<pH指示薬>
本発明において、炭酸ガスの検知にはpH指示薬を用いることができる。検知したい炭酸ガス濃度が低濃度であるため、炭酸ガスによるアルカリの中和反応を利用することが望ましい。したがってpH指示薬は中性〜アルカリ性に変色域を持つ指示薬が好ましい。また明確に判定ができるようにはっきりと異なる色彩に変化する指示薬が好ましい。さらに高温下でも使用可能となるように熱安定性が高い指示薬が好ましい。
中性〜アルカリ性に変色域を持つpH指示薬はフェノールレッド、シアニン、α−ナフトールフタレイン、メタクレゾールパープル、チモールブルー、o−クレゾールフタレイン、フェノールフタレイン等が挙げられるがこれらに限定されない。これらは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。中でも、変色域がアルカリ性でありpH9.0で紫色から黄色に変色すること、色彩変化が大きいこと、さらには化学的安定性が高いこと等の理由より、メタクレゾールパープルが最適である。
溶液中に溶解するpH指示薬の量は、明確に着色し色彩変化が視覚的に確認できる程度でよい。具体的には、溶媒に対し0.1〜1wt%が好ましい。
<溶媒、アルカリ性物質>
pH指示薬を溶解する溶媒には、水を用いることが好ましい。また溶媒はpH指示薬がアルカリ性の色彩を示すようにアルカリ性に調整する必要がある。水に溶けてアルカリ性を示すアルカリ性物質としては珪酸金属塩、水酸化金属塩、亜硫酸金属塩、炭酸金属塩等が挙げられ、水に対して高い溶解性を持つ点から、水酸化金属塩が好ましい。また、水酸化金属塩によりアルカリ性に調整された系は、その他のアルカリ性物質に比べ炭酸ガスにより容易に中和されやすいという特徴もある。したがって炭酸ガス検知剤包装体に添加されうるアルカリ性物質としては水酸化ナトリウムが最も好ましい。また、pH指示薬を用いた炭酸ガスの検知には、一定量の水の存在と保持が必要である。
<基材>
溶液状の炭酸ガス検知剤組成物は基材に含浸することで、粉末などの固体状とすることが、取扱いの面で好ましい。基材としては、シリカゲル、珪藻土、ゼオライト、ケイ酸塩等の無機吸水性担体が挙げられる。上記基材は製造時の取り扱い性の観点から流動性の高い粉体状または顆粒状のものが好ましい。また、色彩の視認性の観点から上記基材は白色のものが望ましい。また無機吸水性担体のpHは、色彩及び性能安定性の観点から中性〜アルカリ性のものが好ましく弱アルカリ性のものがより好ましい。
<包装材料>
外部より視覚的に色彩の変化を確認して炭酸ガスの有無を判定するため、包装材料に透明樹脂フィルムを用いることが好ましい。また、熱接着により包装体を形成するため、包装材料は内層に熱接着可能なフィルムを積層した多層フィルムであることが好ましい。
具体的に使用可能な透明樹脂フィルムの材質としては、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、延伸ポリアミド(ONY)等が挙げられる。
<保水剤>
炭酸ガス検知剤には水分を保持するために保水剤を配合することができる。保水剤としてポリエチレングリコール、ポリアクリル酸塩等の高分子ポリマー、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、セルロース等が挙げられる。これらの保水剤の種類は炭酸ガス検知剤に添加した際に水分活性を低下させる効果が確認できれば任意に選定され得るため、特に限定する必要はない。炭酸ガス検知速度を高く維持する観点から、保水剤配合量は溶媒に対して20vol%以下にすることが好ましい。
<炭酸ガス検知剤包装体の製造方法>
本発明の炭酸ガス検知剤包装体はロータリーパッカー、スティック包装機や四方充填包装機等の既存の充填包装機にて高速生産が可能である。
<炭酸ガス検知剤包装体の保存方法>
本発明の炭酸ガス検知剤包装体を保存する際はその内部に充填した炭酸ガス検知剤組成物中の水分量の変動を防止するため、水蒸気バリア性の高いフィルムよりなる袋内に密封して保存することが望ましい。水蒸気バリア性が高いフィルムとしてはアルミ箔積層多層フィルム、アルミ蒸着ポリアミド積層多層フィルム、アルミ蒸着ポリエステル多層フィルム、シリカ、アルミナなどのセラミックス蒸着ポリエステルフィルム等が挙げられ、アルミ箔積層多層フィルムが最も水蒸気バリア性が高く、好ましい。
以下に本発明の実施例を示し、さらに具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例において、グリセリン、リン酸三ナトリウム十二水和物、グリセリン、メタクレゾールパープルは和光純薬工業株式会社製の試薬を用いた。また、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムは富士化学工業株式会社製ノイシリンSG2を用いた。
(実施例1)
<炭酸ガス検知剤組成物溶液の調製>
メタクレゾールパープル3.2mg及びリン酸三ナトリウム十二水和物50mgを水6.0gへ溶解させた。これに対し、グリセリン14gを加えて混合することにより炭酸ガス検知剤組成物溶液を得た。
<炭酸ガス検知剤組成物粉末の作成>
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム20gに対し前記炭酸ガス検知剤組成物溶液を全量添加し含浸させた。これを均一に混合した後、水6.0gを添加し混合した。これを8メッシュの篩で篩うことにより炭酸ガス検知剤組成物粉末を得た。
<炭酸ガス検知剤粗包装体の作成>
二軸延伸ポリプロピレン(厚さ20μm)/無延伸ポリプロピレン(厚さ30μm)の積層フィルムで大きさ20mm×30mmの三方シール袋を作り、その中に前記炭酸ガス検知剤組成物粉末を0.10g充填した。次に、三方シール袋の開口部にポリエステル糸(帝人株式会社製ポリエステル20番手、融点260℃)を配置し、ポリエステル糸の一方の端部が包装体の外部空間に接し、もう一方の端部が包装体内部空間に接する状態として140℃で熱接合し、炭酸ガス検知剤包装体を作成した。このときのポリエステル糸による熱接合部貫通距離は5mmとした。
(比較例1)
ポリエステル糸を用いないこと以外は実施例1と同様にして、炭酸ガス検知剤包装体を作成した。
<炭酸ガス検知性能評価>
得られた炭酸ガス検知剤包装体を、水10gを含浸させた脱脂綿および空気500mLとともにガスバリア袋に封入して密封し、袋内に炭酸ガス25mLをシリンジで注入した。該袋を35℃で保存し、酸素検知シートの色調を炭酸ガス注入から6時間経過時及び24時間経過時に目視で確認した。炭酸ガスの存在を示す黄色に変色するまでに要した時間が6時間以内である場合は○、6時間以上24時間以内である場合は△、24時間以上である場合を×とした。実施例1では炭酸ガス検知性能が○であったのに対し、比較例1では炭酸ガス検知性能が×であった。
<保存安定性評価>
得られた炭酸ガス検知剤包装体をPET12μm/延伸ナイロン15μm/アルミ7μm/無延伸ポリプロピレン40μmの積層フィルムを用いて作成した100mm×100mmの大きさの袋内に封入し開口部を熱接合し密封した。該袋を25℃50%RHにて6ヶ月保存した。保存後の炭酸ガス検知剤包装体の色彩を目視で確認した。炭酸ガスが存在しないことを示す青紫色であるものを○、それ以外を×とした。実施例1、比較例1ともに保存安定性は○であった。
本発明により、炭酸ガス検知速度及び保存安定性に優れ、高速生産、取扱いが容易な炭酸ガス検知剤組成物包装体を供給可能となる。

Claims (4)

  1. 炭酸ガス検知剤組成物を、包装材料で包装してなる炭酸ガス検知剤組成物包装体であって、前記包装体が通気性基材を有し、前記通気性基材の一部分が包装体外部の空間に接し、前記通気性基材の他の一部分が包装体内部の空間に接している、炭酸ガス検知剤組成物包装体。
  2. 前記通気性基材が繊維状物質である、請求項1に記載の炭酸ガス検知剤組成物包装体。
  3. 前記繊維状物質が撥水剤を有する、請求項2に記載の炭酸ガス検知剤組成物包装体。
  4. 前記炭酸ガス検知剤組成物がpH指示薬、保水剤、アルカリ性物質、水、無機吸水性担体を含む、請求項1〜3の何れか一項に記載の炭酸ガス検知剤組成物包装体。
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