JP2016002402A - 高周波処置具 - Google Patents

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清明 本間
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Abstract

【課題】内視鏡の鉗子孔に挿通されて用いられる高周波処置具であって、鉗子孔を介した吸引操作や送液操作等の操作性を担保しつつ、処置部の挙動の安定性を向上させ、手技の精度を高める高周波処置具を提供する。
【解決手段】高周波処置具はシース部30を備えており、内視鏡の鉗子孔に挿通されて用いられる。シース部30の外周面の周方向に部分的に凸部36(凸部36a、凸部36b、凸部36c)が設けられており、凸部36を除く外周面(凹部34a、凹部34b、凹部34c)がシース部30の軸方向への流路となっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、高周波処置具に関する。
近年、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD:Endoscopic Submucosal Dissection)に代表される内視鏡を用いた外科手術に注目が集まっている。術中の被験者の負担が比較的小さく、入院期間も短縮されうるというメリットがある。
この種の外科手術には内視鏡と共に専用の高周波処置具が使用される。高周波処置具とは、高周波電流を通電した処置部で焼灼することによって組織を切除する機能や出血箇所を止血する機能等を有する処置具であり、具体的には高周波ナイフやホットバイオプシー鉗子、高周波はさみ鉗子等が挙げられる。この種の技術として、下記の特許文献1を例示する。
特許文献1には、経内視鏡的に体腔内に挿入されて切開処置を行うための高周波ナイフが開示されている。この高周波ナイフは、処置部の先端が半球状であり、比較的大径に形成されているので、組織の切開や剥離を行う際に、当該組織やその周辺に処置部の先端が係止されるため、一旦組織に先端を埋没させた場合には高周波ナイフの先端が埋没させた位置で固定される。
特開2010−42155号公報
上述のような効果を奏する一方で、当該高周波ナイフを内視鏡の鉗子孔(作業用チャンネル)に挿通したとき、シース部の先端部材の径が拡大されているため、当該先端部材が鉗子孔の内腔に位置している場合には鉗子孔をほぼ塞いでしまう(特許文献1の図6を参照)。この場合、鉗子孔を介した体液の吸引操作や薬液の送液操作等が行い難い。
また、シース部の先端部材が鉗子孔から突出している状態(特許文献1の図10等を参照)では、鉗子孔の内壁とシース部の外周面の間の距離(遊び)が大きくなるため、吸引操作や送液操作は容易となる一方で、以下のような課題が生じる。
ESD等の外科手術において、内視鏡の先端を屈曲させたり、鉗子孔内で高周波処置具のシース部を進退させたりして、シース部の先端(処置部)を目的の生体組織に到達させて当該生体組織を切除する。このとき、遊びが大きいと処置部の挙動が安定せず、手技に一定の困難性が生じる。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、内視鏡の鉗子孔に挿通されて用いられる高周波処置具であって、鉗子孔を介した吸引操作や送液操作等の操作性を担保しつつ、処置部の挙動の安定性を向上させて手技の精度を高める高周波処置具を提供するものである。
本発明によれば、内視鏡の鉗子孔に挿通されて用いられる高周波処置具であって、長尺で可撓性を有し、内腔を内包しており、前記鉗子孔に挿通されるシース部と、前記シース部の基端側に設けられている操作部と、前記操作部の操作によって前記シース部の前記内腔を軸方向に進退自在に摺動する操作ワイヤと、前記操作ワイヤの先端に設けられ、高周波電流が通電される処置部と、を備え、前記シース部の外周面の周方向に部分的に凸部が設けられており、前記凸部を除く前記外周面が前記シース部の前記軸方向への流路となっている高周波処置具が提供される。
本発明によれば、内視鏡の鉗子孔に挿通されて用いられる高周波処置具であって、鉗子孔を介した吸引操作等の操作性を担保しつつ、処置部の挙動の安定性を向上させ、手技の精度を高める高周波処置具が提供される。
本発明の実施形態に係る高周波処置具の全体図である。 シース部の先端および処置具の拡大図である。 図2におけるIII−III断面における断面図である。 図3におけるIV−IV断面における断面図である。 内視鏡の鉗子孔における挿入口の近傍を示す模式図である。 内視鏡の先端からシース部の先端(処置部)が突出している状態を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る高周波処置具100の全体図である。図2は、シース部30の先端および処置部40の拡大図である。図3は、図2におけるIII−III断面における断面図である。図4は、図3におけるIV−IV断面における断面図である。図5は、内視鏡200の鉗子孔210における挿入口212の近傍を示す模式図である。図6は、内視鏡200の先端からシース部30の先端(処置部40)が突出している状態を示す斜視図である。
なお、図6は便宜的に鉗子孔210を形成する部材の一部を除去し、鉗子孔210の内部が見えるように例示するものである。
<高周波処置具100の全体について>
高周波処置具100は、図5や図6に示すように、内視鏡200の鉗子孔210に挿通されて用いられる。
シース部30は、長尺で可撓性を有し、内腔32を内包しており(図2、図4を参照)、鉗子孔210に挿通される(図5、図6を参照)。
操作部10は、図1に示すように、シース部30の基端側に設けられている。
操作ワイヤ20は、操作部10の操作によってシース部30の内腔32を軸方向に進退自在に摺動する。
処置部40は、操作ワイヤ20の先端に設けられ、高周波電流が通電される。
高周波処置具100は、図3に示すように、シース部30の外周面の周方向に部分的に凸部36(凸部36a、凸部36b、凸部36c)が設けられており、凸部36を除く外周面(凹部34a、凹部34b、凹部34c)がシース部30の軸方向への流路となっていることを特徴としている。
前段で述べた特徴を有するので、内視鏡200の鉗子孔210の内周面とシース部30の外周面との間隔(遊び)が凸部36において狭まるので、シース部30の先端(処置部40)の挙動が安定し、高周波処置具100による手技の精度が向上する。
また、内視鏡200の鉗子孔210を介する吸引操作または送液操作の際には、凹部34(凹部34a、凹部34b、凹部34c)が流路として機能し、これらの操作が容易になる。
ここで外周面において部分的に凸部36が設けられているとは、全周にわたらない範囲で凸部36が設けられていることをいう。すなわち、シース部30の軸方向に垂直な断面(例えば、図3で示す断面)において、シース部30の外周面に凸部36と凹部34が混在していることをいう。
なお、凸部36と凹部34とは相互の高低比較によるものであって、シース部30のその他の外周面(終端部35より基端側の外周面)に対して凹部34が同一の高さであること、より高いこと、より低いことのいずれの態様であってもよい。
ここで流路とは、鉗子孔210にシース部30を挿通したとき、シース部30の外周面と鉗子孔210の内壁との間隙によって構成される、液体または気体が流動しうる空間をいう。
また、ここでシース部30の軸方向への流路とは、軸方向に沿って流動する流路も含み、軸方向に対して斜め方向に流動する流路も含むものとする。
<操作部10について>
操作部10は、シース部30の中の操作ワイヤ20を進退操作することによって、処置部40の突出長を整える部材である。操作部10は、ハンドル12、軸部14、スライダ16および電源プラグ18等を含んでいる。
ハンドル12は操作者が把持する部位である。軸部14は筒状をなしており、軸部14の軸方向にスライダ16をスライドさせると、スライダ16の動きに応じて操作ワイヤ20が先端側または基端側に摺動するようになっている。電源プラグ18は、電源コード(図示せず)に接続されることによって通電し、操作ワイヤ20を介して処置部40に高周波電流を印加することができる。
<操作ワイヤ20について>
操作ワイヤ20は、操作部10の操作(スライダ16のスライド動作)を処置部40に伝達する部材である。
また、操作ワイヤ20は、複数の金属線の撚り線になっており、処置部40に対する高周波電流の給電経路として機能する。具体的には、操作ワイヤ20は、3本または7本のステンレス鋼材の撚り線となっている。なお、各図面においては、便宜的に、操作ワイヤ20は横断面が円形であるものとして図示している。
操作ワイヤ20を複数の金属線で形成することによって、一部の金属線が破断しても高周波電流の通電が途切れないという効果を奏する。また、操作ワイヤ20は撚り線となっているので摺動性が高く、シース部30の内腔32を進退する際の摩擦が低減される。
操作ワイヤ20の長さは、スライダ16を最も先端側にスライドしたとき、シース部30の先端から突出する程度の長さに定められている。
また、操作ワイヤ20の外径はシース部30の内径より小さい寸法に定められており、具体的には0.39mmとしている。
<シース部30について>
シース部30は、操作ワイヤ20および処置部40を被覆し、これらを保護する部材である。
シース部30は樹脂材料で構成され、他の材料を混合してもよい。より具体的には、フッ素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等、可撓性を有する素材から一種または複数種を適宜選択して採用することが可能である。本実施形態のシース部30は、ポリテトラフルオチレン(PTFE:polytetrafluoroethylene)によって形成されている。
また、シース部30は、その内腔32に内在する操作ワイヤ20および処置部40に高周波電流が通電されるので、絶縁性を有することが好ましい。
シース部30の長さは、高周波処置具100と共に用いられる内視鏡200の鉗子孔210の長さによって変動しうるが、例えば1500mm以上、2500mm以下の範囲にあることが好ましい。本実施形態におけるシース部30の長さは1950mmとしている。
シース部30の外径は、高周波処置具100と共に用いられる内視鏡200の鉗子孔210の内径の大きさによって変動しうるが、最大の箇所(凸部36の先端位置)において例えば2mm以上、3mm以下の範囲にあることが好ましい。また、シース部30の外径は、最小の箇所(凹部34の底面)において例えば1.5mm以上、2mm以下の範囲にあることが好ましい。本実施形態におけるシース部30の外径は、最大の箇所で2.65mm、最小の箇所で1.80mmとしている。
シース部30の内径は、操作ワイヤ20の外径および処置部40の大きさ、または、シース部30の外径の大きさによって変動しうるが、例えば0.7mm以上、1.5mm以下の範囲にあることが好ましい。本実施形態におけるシース部30の内径は0.90mmとしている。
なお、本段落で挙げたシース部30の寸法は一例として示すものであり、実施態様をここに挙げた寸法に限定するものではない。
なお、鉗子孔210の内径は、内視鏡200によって異なるが、主に3.7mm、3.2mm、2.8mmの三種類が一般的に用いられる。本実施形態においては内径3.2mmの鉗子孔210に挿通して用いることを想定して、高周波処置具100(シース部30)の各寸法を定めている。
シース部30は、図5に示すように、鉗子孔210の中途に設けられた挿入口212から挿入されている。挿入口212の径はシース部30の外径と一致または少し小さくなっており、挿入口212の周囲はゴム栓214になっているので、シース部30を挿入口212に挿入した場合に水密性が確保される。
鉗子孔210の中途には挿入口212とは別に吸引口216が設けられており、吸引口216に接続される吸引装置(図示せず)を作動させることによって鉗子孔210を介して体液等の吸引が可能になっている。
また、ここでは図示しないが、鉗子孔210の基端側は閉塞されており、吸引操作をするとき専ら先端側から吸引するものとする。また、鉗子孔210の中途には、送液や送気のための口が別に設けられていてもよく、鉗子孔210を介して薬液等の送液(送気)操作が可能になっていてもよい。
図2等に示すように、凸部36はシース部30の軸方向に筋状に形成されている。すなわち、凸部36が一続きに連なっているので、シース部30が進退する際に凸部36と鉗子孔210の内壁との間に生じる摩擦が低減され、シース部30の進退操作の操作性が向上する。
なお、ここで筋状とは、細長く一続きになっている形状をいう。
本実施形態において、凸部36はシース部30の軸方向に沿って一続きに連なっているように説明するが、これは一態様であり、本発明はこの態様に限られるものではない。例えば、凸部36が複数に分割されていてもよい。すなわち、一の凸部36と他の凸部36とが、軸方向に間隙を有していてもよい。また、複数の凸部36が軸方向に沿って規則的に配列されている必要はなく、不規則に配列されている態様であってもよい。また、一続きに連なっている凸部36が軸方向に沿っている必要はなく、シース部30の外周面に沿って螺旋状に周回している態様であってもよい。
また、図2等に示すように、本実施形態のシース部30において、凸部36は複数設けられ、それぞれの凸部36(凸部36a、凸部36b、凸部36c)の間の凹部34(凹部34a、凹部34b、凹部34c)が溝状に形成されている。これにより、吸引操作または送液操作を行った際に、流動する体液や薬液が流動する方向が定まるので流動性が向上する。
ここで、凹部34は凸部36の突出方向の先端より窪んでいる箇所をいう。
本実施形態において、凹部34は軸方向に沿って溝状に形成されているように説明するが、これは一態様であり、本発明はこの態様に限られるものではない。例えば、凹部34はシース部30の外周面に沿って螺旋状に周回している溝であってもよい。
図3に示すように、凸部36は、シース部30の中心軸を中心として径方向の外方に向かって突出している。また、シース部30の軸方向に対する垂直断面(横断面)において、シース部30の中心軸を中心として略均等な角度で凸部36が配列されている。ここで、それぞれの凸部36における外周面からの突出高さが中心軸から略均一になっているとよい。
本実施形態においては、3つの凸部36(凸部36a、凸部36b、凸部36c)が中心軸を中心として120度ごとに配置されており、その間において3つの凹部34(凹部34a、凹部34b、凹部34c)が形成されている。
この構成により、シース部30と鉗子孔210の内周面との当接を凸部36a、凸部36b、凸部36cのそれぞれに均等に分散することができ、シース部30の進退操作が円滑になる。
図6に示すように、本実施形態のシース部30において、凸部36はシース部30の先端から終端部35まで設けられている。すなわち、凸部36は、シース部30の先端部に局所的に設けられている。より詳細には、凸部36は、シース部30の最先端から所定の距離に限定して形成されており、当該所定の距離が収容チップ38(図4参照)の長手方向の長さより大きい。なお、収容チップ38については、後に詳述する。
これにより、シース部30(凸部36)と鉗子孔210の内壁との接触面が限定的になるため、摩擦が低減されてシース部30の進退操作が容易となる。そして、凸部36を設けていない部分については、シース部30の外周面と鉗子孔210の内壁とで形成される流路の面積が比較的大きくなるので、鉗子孔210を介した吸引操作等の操作性も向上する。また、シース部30の先端部(収容チップ38の周囲)には凸部36が設けられているので、シース部30の先端(処置部40)の挙動を安定させる効果が損なわれることはない。
本実施形態の高周波処置具100の用途においては、凸部36の長手方向の寸法は、100mmもあれば十分である。この寸法は、手技中にシース部30が鉗子孔210から突出させる一般的な長さを許容するので、鉗子孔210の内部に凸部36の一部が残されることとなる。従って、手技中は常に処置部40の挙動を安定させることができる。
ただし、場合によっては、本段落で示した寸法を超える長さの凸部36が形成される態様を採ってもよい。
凸部36が設けられていないシース部30の基端側の外径は、凸部36が設けられている箇所における最小の外径(凹部34における外径)と同等の寸法とすることが好ましい。従って、本実施形態においては、シース部30の基端側の外径を1.80mmとしている。
図3に示すように、凸部36の突出方向の先端が鈍頭になっているとよい。より具体的には、本実施形態の凸部36の突出方向の先端は、横断面における形状が1.8mm径の円弧状になっている。
これにより、鉗子孔210の内周面や生体組織に凸部36が当接したとき、損傷を与え難くなる。
<処置部40および処置部40の近傍について>
処置部40は、高周波電流で印加されることにより高熱を発し、目的とする生体組織を焼灼することよって切除したり止血したりする部材である。処置部40は略球状の先端部41と、針状の針状部42と、を含んでいる。
処置部40は、導電性の高いステンレス鋼材等によって形成される。また、先端部41の形状は、本実施形態においては略球状として図示しているが、これに限定されず、その用途によって様々な形状を採りうる。例えば、先端部41は、刃状であってもよいし、はさみ状であってもよいし、カップ状であってもよい。
図6に示すように、処置部40は、鉗子孔210の先端側に設けられた突出口218から突出して用いられる。内視鏡200の先端には突出口218の他にも、対物レンズ220、ライトガイド232およびライトガイド234が設けられている。
対物レンズ220は、超小型カメラのレンズであり、臓器の状態を撮像することができる。ライトガイド232およびライトガイド234は、内視鏡200に内蔵されている光源(図示せず)の光で体内を照射することができる。
図4に示すように、処置部40は収容チップ38の貫通孔38aから突出するようになっている。収容チップ38は、円形の貫通孔38aが軸方向に空いており、シース部30の先端側に圧入されている。
前述の通り、先端部41(処置部40の先端)が略球状に形成されており、貫通孔38aにおいて処置部40を進退させるとき、貫通孔38aの内壁と先端部41との間で摩擦を生じるように調整されている。
これにより、処置部40を進行させて貫通孔38aに位置するとき、その摩擦によって減速するので、処置部40が急激に収容チップ38の貫通孔38aから突出することを防止することができる。従って、処置部40を誤って生体組織に接触させる等の誤操作の発生率を低減させ、高周波処置具100による手技の精度向上を実現することができる。
収容チップ38は、使用時(スライダ16を先端側にスライドさせるとき)を除いて、処置部40をシース部30内に収容するための部材である。収容チップ38は高周波電流で印加されることによって高熱となる処置部40と接触するため、絶縁性と耐熱性に優れた材料で形成されている。なお、本実施形態の収容チップ38はセラミック製としている。
収容チップ38はシース部30と比べて高い剛性を有しているので、収容チップ38が内在している周囲においてシース部30は屈曲しがたくなっている。前述のとおり、凸部36の長さは収容チップ38の長手方向の長さを超えており、少なくとも屈曲しがたい収容チップ38の周囲において遊びが小さくなるようになっている。なお、本実施形態の収容チップ38の長手方向の長さは10mm程度としている。
また、本実施形態の収容チップ38は、前段で述べた構成とするため、その外径はシース部30の内径と略等しく、その内径は(貫通孔38aの内径)は先端部41の外径と略等しくなっている。
なお、シース部30の先端側の内周面にはねじ切り加工が施されており、収容チップ38(収容チップ)の外周面が、ねじ切り加工が施された内周面に当接している。
これにより、シース部30の軸方向への引き抜きに対して強い摩擦が生じるため、収容チップ38はシース部30から抜けにくくなる。また、可撓性を有するシース部30にねじ切り加工を施すので、収容チップ38にねじ切り加工するより容易である。
また、操作ワイヤ20の中途に貫通孔38aの内径より大径のストッパー22が設けられている。より具体的には、操作ワイヤ20の中途に円筒状のストッパー22が固着されており、操作ワイヤ20が先端側にある程度進行すると、ストッパー22の先端側の面が収容チップ38の基端側の面に当接するように構成されている。
この構成により、ストッパー22が収容チップ38に当接することによって、それ以上の操作ワイヤ20の進行が規制されるので、処置部40がシース部30(収容チップ38)の先端から突出する長さを一定以下に抑えることができる。従って、不測の長さで処置部40が突出することを防止するので、高周波処置具100による手技の精度を向上させることができる。なお、本実施形態における高周波処置具100では、処置部40の最大突出長さを17mm程度としている。
また、ストッパー22は操作ワイヤ20の中途に設けられており、操作ワイヤ20の径より大径であるので、操作ワイヤ20のセンタリング部材としても機能する。
ここでセンタリング部材とは、操作ワイヤ20の中心軸とシース部30の中心軸とを近づける機能を有する部材である。操作ワイヤ20の中心軸とシース部30の中心軸とがずれると、シース部30が屈折した場合に内腔32に延在している操作ワイヤ20の経路がシース部30の経路より短くなるため、操作ワイヤ20の先端がシース部30の先端から不測に飛び出す場合がある。当該センタリング部材は、これを防止するために設けられるものである。
ここまで述べたように、本発明の高周波処置具100は、各構成要素に種々の工夫を施しているので、内視鏡200の鉗子孔210を介した吸引操作等の操作性を担保しつつ、処置部40の挙動の安定性を向上させ、高周波処置具100による手技の精度を高めることができる。
本発明の高周波処置具100の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)内視鏡の鉗子孔に挿通されて用いられる高周波処置具であって、長尺で可撓性を有し、内腔を内包しており、前記鉗子孔に挿通されるシース部と、前記シース部の基端側に設けられている操作部と、前記操作部の操作によって前記シース部の前記内腔を軸方向に進退自在に摺動する操作ワイヤと、前記操作ワイヤの先端に設けられ、高周波電流が通電される処置部と、を備え、前記シース部の外周面の周方向に部分的に凸部が設けられており、前記凸部を除く前記外周面が前記シース部の前記軸方向への流路となっている高周波処置具。
(2)前記凸部は前記シース部の前記軸方向に筋状に形成されている(1)に記載の高周波処置具。
(3)前記凸部は複数設けられ、それぞれの前記凸部の間の凹部が溝状に形成されている(2)に記載の高周波処置具。
(4)前記凸部は、前記シース部の中心軸を中心として径方向の外方に向かって突出している(3)に記載の高周波処置具。
(5)前記軸方向に対する垂直断面において、前記中心軸を中心として略均等な角度で前記凸部が配列されており、それぞれの前記凸部における前記外周面からの突出高さが略均一になっている(4)に記載の高周波処置具。
(6)前記凸部は、前記シース部の先端部に局所的に設けられている(1)から(5)のいずれか一つに記載の高周波処置具。
(7)前記凸部の突出方向の先端が鈍頭になっている(1)から(6)のいずれか一つに記載の高周波処置具。
(8)円形の貫通孔が軸方向に空いている収容チップを備え、前記収容チップは前記シース部の先端側に圧入されており、前記処置部の先端が略球状に形成されており、前記収容チップの前記貫通孔において前記処置部を進退させるとき、前記貫通孔の内壁と前記処置部の前記先端との間で摩擦を生じる(1)から(7)のいずれか一つに記載の高周波処置具。
(9)前記凸部は、前記シース部の最先端から所定の距離に限定して形成されており、当該所定の距離が前記収容チップの長手方向の長さより大きい(8)に記載の高周波処置具。
(10)前記操作ワイヤの中途に前記貫通孔の内径より大径のストッパーが設けられている(8)または(9)に記載の高周波処置具。
(11)前記シース部の先端側の内周面にはねじ切り加工が施されており、前記収容チップの外周面が、前記ねじ切り加工が施された前記内周面に当接している(8)から(10)のいずれか一つに記載の高周波処置具。
(12)前記操作ワイヤは複数の金属線の撚り線になっており、前記処置部に対する前記高周波電流の給電経路として機能する(1)から(11)のいずれか一つに記載の高周波処置具。
100 高周波処置具
10 操作部
12 ハンドル
14 軸部
16 スライダ
18 電源プラグ
20 操作ワイヤ
22 ストッパー
30 シース部
32 内腔
34(34a、34b、34c) 凹部
36(36a、36b、36c) 凸部
35 終端部
38 収容チップ
38a 貫通孔
40 処置部
41 先端部
42 針状部
200 内視鏡
210 鉗子孔
212 挿入口
214 ゴム栓
216 吸引口
218 突出口
220 対物レンズ
232、234 ライトガイド

Claims (12)

  1. 内視鏡の鉗子孔に挿通されて用いられる高周波処置具であって、
    長尺で可撓性を有し、内腔を内包しており、前記鉗子孔に挿通されるシース部と、
    前記シース部の基端側に設けられている操作部と、
    前記操作部の操作によって前記シース部の前記内腔を軸方向に進退自在に摺動する操作ワイヤと、
    前記操作ワイヤの先端に設けられ、高周波電流が通電される処置部と、を備え、
    前記シース部の外周面の周方向に部分的に凸部が設けられており、前記凸部を除く前記外周面が前記シース部の前記軸方向への流路となっている高周波処置具。
  2. 前記凸部は前記シース部の前記軸方向に筋状に形成されている請求項1に記載の高周波処置具。
  3. 前記凸部は複数設けられ、
    それぞれの前記凸部の間の凹部が溝状に形成されている請求項2に記載の高周波処置具。
  4. 前記凸部は、前記シース部の中心軸を中心として径方向の外方に向かって突出している請求項3に記載の高周波処置具。
  5. 前記軸方向に対する垂直断面において、前記中心軸を中心として略均等な角度で前記凸部が配列されており、それぞれの前記凸部における前記外周面からの突出高さが略均一になっている請求項4に記載の高周波処置具。
  6. 前記凸部は、前記シース部の先端部に局所的に設けられている請求項1から5のいずれか一項に記載の高周波処置具。
  7. 前記凸部の突出方向の先端が鈍頭になっている請求項1から6のいずれか一項に記載の高周波処置具。
  8. 円形の貫通孔が軸方向に空いている収容チップを備え、
    前記収容チップは前記シース部の先端側に圧入されており、
    前記処置部の先端が略球状に形成されており、
    前記収容チップの前記貫通孔において前記処置部を進退させるとき、前記貫通孔の内壁と前記処置部の前記先端との間で摩擦を生じる請求項1から7のいずれか一項に記載の高周波処置具。
  9. 前記凸部は、前記シース部の最先端から所定の距離に限定して形成されており、当該所定の距離が前記収容チップの長手方向の長さより大きい請求項8に記載の高周波処置具。
  10. 前記操作ワイヤの中途に前記貫通孔の内径より大径のストッパーが設けられている請求項8または9に記載の高周波処置具。
  11. 前記シース部の先端側の内周面にはねじ切り加工が施されており、
    前記収容チップの外周面が、前記ねじ切り加工が施された前記内周面に当接している請求項8から10のいずれか一項に記載の高周波処置具。
  12. 前記操作ワイヤは複数の金属線の撚り線になっており、前記処置部に対する前記高周波電流の給電経路として機能する請求項1から11のいずれか一項に記載の高周波処置具。
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