JP2016005263A - 複数の撮影画像からパノラマ画像を生成する画像生成システム、端末、プログラム及び方法 - Google Patents

複数の撮影画像からパノラマ画像を生成する画像生成システム、端末、プログラム及び方法 Download PDF

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有哉 巻渕
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Abstract

【課題】重複領域の少ない又は存在しない複数の撮影画像から1枚のパノラマ画像を高速に生成することができる画像生成システム等を提供する。
【解決手段】端末は、撮影画像を記憶するバッファフレーム記憶手段と、各撮影画像について画像間の特徴点の点対応を計算する点対応計算手段と、撮影画像間の点対応から、カメラ姿勢としての射影変換行列を計算するカメラ姿勢計算手段と、撮影画像間を対応付けるカメラ姿勢を、バッファフレーム記憶手段に記憶するフレーム間関係計算手段と、パノラマ画像を生成するべく選択された撮影画像と、撮影画像間を結ぶカメラ姿勢とを、サーバへ送信するフレーム送信手段とを有する。サーバは、端末から受信した複数の撮影画像から、カメラ姿勢によって変換したパノラマ画像を生成するパノラマ画像生成手段を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、異なる視点で撮影された複数の撮影画像から、1枚のパノラマ画像を生成する技術に関する。
パノラマ画像を生成するために、一般に「Image Stitching」と称される技術がある。この技術によれば、互いに重複する領域のある複数の撮影画像を入力とし、それら撮影画像のカメラの移動量を算出し、その移動量に基づいて1つの座標系上に合成する。具体的には、ブリティッシュ・コロンビア大学によって公開されたアプリケーション「AutoStich」がある(例えば非特許文献1及び2参照)。これによって、撮影対象が1つの視点からの撮影画像に収まらないような広範囲であっても、1枚のパノラマ画像を生成することができる。例えば5秒間程度、カメラを動かしながら連写撮影することによって、その時間範囲で撮影された複数の撮影画像を、1枚のパノラマ画像として生成することができる。
また、端末で撮影した撮影画像をネットワークを介してクラウドサーバへ送信し、そのサーバでスティッチング処理を実行し、そのサーバで生成されたパノラマ画像を端末へ返信する技術もある(例えば特許文献1参照)。スティッチング処理は、高い計算コストを要する画像処理であるために、サーバ側で実行することは有効である。
特開2014―17776号公報
「AutoStitch: a new dimension in automatic image stitching」、[online]、[平成26年5月22日検索]、インターネット<http://www.cs.bath.ac.uk/brown/autostitch/autostitch.html> 「コンピュータビジョンのセカイ - 今そこにあるミライ」、[online]、[平成26年5月22日検索]、インターネット<http://news.mynavi.jp/series/computer_vision/027/>
しかしながら、特許文献1に記載の技術によれば、撮影画像が高解像度である場合や、ネットワークの伝送経路が輻輳している場合に、撮影画像の送信フレームレートが低下することが考えられる。結果として、撮影時のカメラの移動距離が長くなり、撮影画像間の重複領域が小さくなる。
図1は、従来技術についてパノラマ画像の生成が困難な場合を表す説明図である。
特許文献1に記載の従来技術によれば、高速にパノラマ画像を生成できる一方で、複数の撮影画像について互いに重複領域が小さい場合や、その領域が存在しない場合、フレーム間対応の計算ができず、パノラマ画像を生成することができない。逆に、端末のみで処理を行う場合は、認識対象をリアルタイムに追跡することで、離散的に撮影された画像間の重複領域が少ない場合でも、パノラマ画像を生成することができる一方で、多大な計算時間を要する。
そこで、本発明は、重複領域の少ない又は存在しない複数の撮影画像から1枚のパノラマ画像を高速に生成することができる画像生成システム、端末、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、端末によって撮影された複数の撮影画像から、サーバによって1枚のパノラマ画像を生成する画像生成システムにおいて、
端末は、
撮影画像を逐次に入力して記憶するバッファフレーム記憶手段と、
複数の撮影画像について画像間の特徴点の点対応を計算する点対応計算手段と、
撮影画像間の点対応から、カメラ姿勢としての射影変換行列を計算するカメラ姿勢計算手段と、
点対応計算手段及びカメラ姿勢計算手段を用いて、撮影画像間を対応付けるカメラ姿勢を、バッファフレーム記憶手段に記憶するフレーム間関係計算手段と、
バッファフレーム記憶手段を用いて、パノラマ画像を生成するべく選択された撮影画像と、撮影画像間を結ぶカメラ姿勢の積とを、サーバへ送信するフレーム送信手段と
を有し、
サーバは、端末から受信した複数の撮影画像から、カメラ姿勢によって変換したパノラマ画像を生成するパノラマ画像生成手段を有する
ことを特徴とする。
本発明の画像生成システムにおける他の実施形態によれば、
端末のフレーム間関係計算手段は、撮影画像(ノード)間と、それに対応付けたカメラ姿勢(エッジ)とで表現された有向グラフを、バッファフレーム記憶手段に記憶することも好ましい。
本発明の画像生成システムにおける他の実施形態によれば、
端末のフレーム間関係計算手段は、バッファフレーム記憶手段を用いて、パノラマ画像を生成するべく選択された撮影画像について、有向グラフで表現された各撮影画像間における最短経路を探索し、その最短経路の複数の射影変換行列の積をカメラ姿勢として算出することも好ましい。
本発明の画像生成システムにおける他の実施形態によれば、
端末のフレーム間関係計算手段は、バッファフレーム記憶手段を用いて、パノラマ画像を生成するべく過去に送信された撮影画像について、有向グラフで表現された撮影画像間の最短経路を再探索し、その最短経路の複数の射影変換行列の積をカメラ姿勢として算出することも好ましい。
本発明の画像生成システムにおける他の実施形態によれば、
端末のフレーム間関係計算手段は、カメラ姿勢計算手段を用いて、各撮影画像間の点対応に基づきカメラ姿勢を再計算し、有向グラフを再構築するようにバッファフレーム記憶手段を制御することも好ましい。
本発明の画像生成システムにおける他の実施形態によれば、
端末は、点対応計算手段に入力される撮影画像に対して、ダウンサンプリングによって1枚の撮影画像の解像度を低減させるべく変換するダウンサンプリング手段を更に有することも好ましい。
本発明の画像生成システムにおける他の実施形態によれば、
端末のフレーム間関係計算手段は、バッファフレーム間の画像領域の重複度を計算し、その重複度が所定閾値以下となるフレームのみをバッファするようにバッファフレーム記憶手段を制御することも好ましい。
本発明の画像生成システムにおける他の実施形態によれば、
端末のフレーム間関係計算手段は、バッファフレーム記憶手段を用いて、
入力フレームと直前バッファフレームとの間で、点対応及びカメラ姿勢を利用できない場合、入力フレームと他の複数のバッファフレームとの間で、点対応及びカメラ姿勢を計算し、
入力フレームと直前バッファフレームとの間で、点対応及びカメラ姿勢を利用できる場合、入力フレームと直前バッファフレームとの間で、点対応及びカメラ姿勢を計算する
ことも好ましい。
本発明によれば、撮影された複数の撮影画像を、パノラマ画像を生成するサーバへ送信する端末において、
撮影画像を逐次に入力して記憶するバッファフレーム記憶手段と、
複数の撮影画像について画像間の特徴点の点対応を計算する点対応計算手段と、
撮影画像間の点対応から、カメラ姿勢としての射影変換行列を計算するカメラ姿勢計算手段と、
点対応計算手段及びカメラ姿勢計算手段を用いて、撮影画像間を対応付けるカメラ姿勢を、バッファフレーム記憶手段に記憶させるフレーム間関係計算手段と、
バッファフレーム記憶手段を用いて、パノラマ画像を生成するべく選択された撮影画像と、撮影画像間を結ぶカメラ姿勢の積とを、サーバへ送信するフレーム送信手段と
を有することを特徴とする。
本発明によれば、撮影された複数の撮影画像を、パノラマ画像を生成するサーバへ送信する端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
撮影画像を逐次に入力して記憶するバッファフレーム記憶手段と、
複数の撮影画像について画像間の特徴点の点対応を計算する点対応計算手段と、
撮影画像間の点対応から、カメラ姿勢としての射影変換行列を計算するカメラ姿勢計算手段と、
点対応計算手段及びカメラ姿勢計算手段を用いて、撮影画像間を対応付けるカメラ姿勢を、バッファフレーム記憶手段に記憶させるフレーム間関係計算手段と、
バッファフレーム記憶手段を用いて、パノラマ画像を生成するべく選択された撮影画像と、撮影画像間を結ぶカメラ姿勢の積とを、サーバへ送信するフレーム送信手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、端末によって撮影された複数の撮影画像から、サーバによって1枚のパノラマ画像を生成する画像生成方法において、
端末は、
撮影画像を逐次に入力して記憶する第1のステップと、
複数の撮影画像について画像間の特徴点の点対応を計算する第2のステップと、
撮影画像間の点対応から、カメラ姿勢としての射影変換行列を計算する第3のステップと、
第2のステップ及び第3のステップを繰り返し、撮影画像間を対応付けるカメラ姿勢を記憶する第4のステップと、
パノラマ画像を生成するべく選択された撮影画像と、撮影画像間を結ぶカメラ姿勢の積とを、サーバへ送信する第5のステップと
を有し、
サーバは、端末から受信した複数の撮影画像から、カメラ姿勢によって変換したパノラマ画像を生成する
ことを特徴とする。
本発明の画像生成システム、端末、プログラム及び方法によれば、重複領域の少ない又は存在しない複数の撮影画像から1枚のパノラマ画像を高速に生成することができる。
従来技術についてパノラマ画像の生成が困難な場合を表す説明図である。 本発明における画像生成システムの機能構成図である。 フレーム間関係を表す説明図である。 Homography行列に基づくinlier及びoutlierを表す画像対応図である。 バッファフレーム記憶部に記憶されたフレーム間関係を表す有向グラフである。 最短経路のフレーム間関係を表す有向グラフである。 サーバによって生成されたパノラマ画像を表す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図2は、本発明における画像生成システムの機能構成図である。
図2によれば、画像生成システムは、端末1とサーバ2とがネットワークを介して接続されている。一般的に、端末1は計算処理能力が比較的低く、サーバ2は計算処理能力が比較的高い。端末1は、例えばスマートフォンやタブレットのような端末であって、周辺状況を撮影するカメラモジュール(Webカメラ)101と、ディスプレイ102と、通信インタフェース103とを有する。
カメラモジュール101は、例えば連写や動画によって被写体を撮影した複数枚の撮影画像(フレーム)を、画像生成プログラムへ出力する。複数枚の撮影画像は、1台のカメラで撮影されたものに限られず、複数の異なるカメラで異なる視点から撮影されたものであってもよい。また、それら複数枚の撮影画像は、ユーザの所望の指示タイミングで撮影されたものであってもよい。更に、カメラが映像(ビデオ)を撮影し、その映像から切り出した複数のフレームであってもよい。
ディスプレイ102は、情報機器に組み込まれたものに限られず、外部に接続されたテレビや、パーソナルコンピュータ用ディプレイ、又はヘッドマウントディスプレイであってもよい。ディスプレイ102は、サーバ2によって生成された1枚のパノラマ画像を表示し、ユーザに視認させる。
通信インタフェース103は、インターネットのようなネットワークを介して、パノラマ画像を生成するサーバ2と通信する。通信インタフェース103は、複数枚の撮影画像をサーバ2へ送信し、サーバ2から1枚のパノラマ画像を受信する。
一般的な画像生成システムは、複数枚の撮影画像からパノラマ画像を生成するために、以下の2つの処理ステップを要する。
(処理1)撮影画像間の位置関係の検出処理
(処理2)対応関係に基づく撮影画像のレンダリング(繋ぎ合わせ)処理
従来技術のパノラマ画像の生成によれば、これら2つの処理を1つの装置で実現している。
これに対し、本発明によれば、端末1が処理1を実行し、サーバ2が処理2を実行するように分散させている。端末1が、パノラマ画像の生成に必要な複数の撮影画像とその対応関係をサーバ2へ送信し、サーバ2が、それら撮影画像に対してレンダリング処理を実行する。
処理2は、高解像度の撮影画像である場合、必要な計算コストは線形に増大するために、高い画像処理能力を要するサーバ2で処理させるのが好ましい。
一方で、処理1は、高解像度の撮影画像であってもダウンサンプリングし、その低解像度の画像を計算対象とすることができるために、低い計算処理能力の端末1であっても実行することができる。
<端末側の画像生成プログラム>
端末側の画像生成プログラムは、バッファフレーム記憶部11と、フレーム間関係計算部12と、ダウンサンプリング部13と、点対応計算部14と、カメラ姿勢計算部15と、フレーム送信部16と、パノラマ画像受信部17とを有する。これら機能構成部は、端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。尚、これら機能構成部は、端末側の画像生成装置の内部構造として理解できると共に、その処理の流れは、端末側の画像生成方法としても理解できる。
ここで、撮影画像のフレームを、以下のように定義する。
「入力フレーム」 :カメラから出力されたフレーム(撮影画像)
「バッファフレーム」:バッファフレーム記憶部11に記憶されているフレーム
「パノラマフレーム」:パノラマ画像の生成に用いられるフレーム
[バッファフレーム記憶部11]
バッファフレーム記憶部11は、カメラからの入力フレーム(撮影画像)を、カメラ姿勢の計算用に逐次に記憶する。また、バッファフレーム記憶部11は、フレーム間関係計算部12によって算出された、フレーム(撮影画像)間のカメラ姿勢(射影変換行列)も蓄積していく。バッファフレーム記憶部11は、入力フレームを逐次的にバッファリングしていくが、蓄積可能なフレームの枚数を限定することによって使用メモリ量を節約することもできる。
図5によれば、バッファフレーム記憶部11に記憶されている全てのバッファフレームについて、カメラ姿勢(射影変換行列)のフレーム間関係が対応付けられている。バッファフレーム記憶部11は、認識対象を見失った場合の入力フレームのカメラ姿勢と、パノラマフレーム間のカメラ姿勢と、を計算するために蓄積するものである。バッファフレームを多数蓄積することによって、認識対象を見失った場合に復帰できる(入力フレームのカメラ姿勢が計算できる)可能性が高くなる。一方で、端末の使用メモリ量と、復帰計算する際の計算リソースと、パノラマフレーム間のカメラ姿勢を計算する際の蓄積誤差と、が増加する。そこで、少ないメモリ量で効率的にかつ高精度にカメラ姿勢を計算できるようにするため、重複度が低い入力フレームのみをバッファフレームとして蓄積する。
そのために、バッファフレーム記憶部11は、入力フレームとバッファフレーム間の重複度を計算し、その重複度が所定閾値以下となる場合のみ、入力フレームをバッファフレームとして蓄積する。「重複度」とは、一方のフレームの撮影画像全体に対して、他方のフレームの撮影画像と重複する画像領域の割合をいう。重複度は、入力フレーム、またはバッファフレームそれぞれの4頂点を、カメラ姿勢によって平面射影変換することによって、重複する画像領域を計算することができる。
[フレーム間関係計算部12−第1の機能]
フレーム間関係計算部12は、2つのフレーム間関係としてのカメラ姿勢を、点対応計算部14及びカメラ姿勢計算部15を用いて算出する。フレーム間関係としては、以下のようなケースがある。
(フレーム間関係1)入力フレームと直前バッファフレームとの間で、点対応及びカメラ姿勢を利用できない場合
(フレーム間関係2)入力フレームと直前バッファフレームとの間で、点対応及びカメラ姿勢を利用できる場合
尚、バッファフレーム記憶部11にバッファフレームが記憶されていない場合、フレーム間関係は算出されず、入力フレームがバッファフレーム記憶部11へ蓄積されるだけである。
図3は、フレーム間関係を表す説明図である。
図3(a)によれば、入力フレームと直前バッファフレームとの間で、点対応及びカメラ姿勢を利用できない場合(フレーム間関係1)が表されている。
これは、入力フレームが、直前バッファフレームに対して認識対象を見失った状態である。この場合、入力フレームと他のバッファフレームとの間で、点対応及びカメラ姿勢を計算する。ここで、比較対象となる他のバッファフレームは、全てのバッファフレームとしてもよいし、撮影時刻が新しい数枚のバッファフレームに限定してもよい。
バッファフレーム1に対する入力フレーム6のカメラ姿勢: 射影変換行列H61
・・・・・
バッファフレーム4に対する入力フレーム6のカメラ姿勢: 射影変換行列H64
図3(b)によれば、入力フレームと直前バッファフレームとの間で、点対応及びカメラ姿勢を利用できる場合(フレーム間関係2)が表されている。
この場合、入力フレーム6と直前バッファフレーム5との間で、点対応及びカメラ姿勢を計算する。
バッファフレーム5に対する入力フレーム6のカメラ姿勢: 射影変換行列H65
また、直前バッファフレーム5に対して、バッファフレーム1のカメラ姿勢H51が既に算出されていたとする。この場合、バッファフレーム1に対する入力フレーム6のカメラ姿勢は、射影変換行列の積によって特定される。
バッファフレーム1に対する入力フレーム6のカメラ姿勢: H65・H51
[ダウンサンプリング部13]
ダウンサンプリング部13は、点対応計算部14に入力される撮影画像に対して、ダウンサンプリング(例えばピクセル数の減少)によって1枚の撮影画像の解像度を低減させるべく変換する。これによって、点対応計算部14及びカメラ姿勢計算部15の計算量を削減することができる。
[点対応計算部14]
点対応計算部14は、2枚の撮影画像(入力フレームとバッファフレーム、又は、2つのバッファフレーム)を入力する。そして、各撮影画像から局所特徴量を抽出し、一方の画像の特徴点pと他方の画像の特徴点p'との間の点対応P={(p, p')}を計算する。
局所特徴点の抽出アルゴリズムとしては、例えばSIFT(Scale-Invariant Feature Transform)やSURF(Speeded Up Robust Features)、ORB(Oriented FAST and Rotated BRIEF)が用いられる。これらの局所特徴点は、以下の要素によって記述される。
座標p=(x,y)、方向θ、局所特徴ベクトルf
尚、点対応を検出する撮影画像間では、その特徴ベクトルについて同じ次元数である。
例えば、SIFTの場合、1枚の画像からは128次元の特徴点集合が抽出される。SIFTとは、スケールスペースを用いて特徴的な局所領域を解析し、そのスケール変化及び回転に不変となる特徴ベクトルを記述する技術である。一方で、SURFの場合、SIFTよりも高速処理が可能であって、1枚の画像から64次元の特徴点集合が抽出される。また、ORBは、バイナリコードによる特徴記述としてBRIEF(Binary Robust Independent Elementary Features)を用いて、1つのコンテンツから256ビットのバイナリ特徴ベクトルの集合を抽出する。特に、ORBによれば、SIFTやSURFと比較して、同等以上の精度を保持すると共に、数百倍の高速化を実現することができる。
次に、点対応計算部14は、一方の画像の特徴点集合と他方の画像の特徴点集合とをマッチングし、局所特徴点を点対応させる。一方の画像の特徴点pに対して、他方の画像の特徴点p'を対応付ける。2つの特徴点p'とpとの間の距離が短いほど、類似度が高い。
また、点対応計算部14は、点対応計算の精度を向上させるために、以下の方法を用いることも好ましい。
(1)局所特徴点間の距離に基づいて点対応をソートし、距離が所定閾値以下の点対応のみを用いる。
(2)局所特徴点間の距離に基づいて点対応をソートし、距離が1番目に近いものと2番目に近いものを探索し、それらの距離の比(2番目との距離に対する1番目との距離)が所定閾値以下のものを用いる。
(3)その他、計算コストに優れるバイナリ特徴量や、SSD(Sum of Squared Difference)、正規化相互相関(NCC)等も用いることもできる。
そして、点対応計算部14は、画像(フレーム)間における特徴点の点対応を、カメラ姿勢計算部15へ出力する。
[カメラ姿勢計算部15]
カメラ姿勢計算部15は、点対応計算部14から出力された画像(フレーム)間の点対応を入力する。そして、カメラ姿勢計算部15は、撮影画像間の点対応から、カメラ姿勢としての射影変換行列を計算する。
カメラ姿勢計算部15は、具体的は、点対応P={(p, p')}集合から、例えばRANSAC(RAndom SAmple Consensus)のようなロバスト推定アルゴリズムを用いて、他方の画像を一方の画像へ変換する射影変換行列を算出する。これによって、誤った点対応を除去することができる。変換行列は、好ましくは「Homography行列(射影変換行列)」であって、最低4組の点対応が必要である。4組全ての点対応が、inlierでなければ正解のHomography行列が得られない。
図4は、Homography行列に基づくinlier及びoutlierを表す画像対応図である。
算出されたHomography行列を用いて他方の画像の特徴点集合を射影し、一方の画像の特徴点とのユークリッド距離が所定閾値以下の対応組を正(inlier)として判定し、それ以外を否(outlier)として判定する。正(inlier)と判定された対応組数が所定閾値以上である場合、当該一方の画像が検出されたと判定し、そのHomography行列を採用する。逆に、正(inlier)と判定された対応組数が所定閾値よりも少ない場合、未検出と判定し、そのHomography行列を除去する。
射影変換行列であるHomography行列Hは、以下のように表される。これは、一方の画像の特徴点p'=(x1,y1)と、他方の画像の特徴点p=(x2,y2)との関係を表す。
Homography行列の算出には、一方の画像の特徴点集合と他方の画像の特徴点集合とが用いられる。Homography行列Hの未知パラメータ数は、8個(h0〜h7、h8=1)であり、一組の対応点は2個の制約式を与える。従って、この行列Hは、4組以上の対応点があれば、最小二乗法によって算出することができる。このようなカメラ姿勢を推定する技術は、ARシステムでは一般的なものである。
そして、Homography行列Hを用いて、各撮影画像特徴点を射影した際に、以下のように判定する。
(1)目標画像の特徴点に対して所定閾値以下の近くに射影されれば、inlierと判定する。
(2)逆に、所定閾値よりも遠くに射影されれば、outlierと判定する。図4によれば、outlierは、破線で表されている。
この処理を複数回実行した後、inlierの数が所定閾値以上となったHomography行列Hのみを採用する。
最終的に、カメラ姿勢計算部15は、2枚のフレーム間のカメラ姿勢(射影変換行列H)を、フレーム間関係計算部12へ出力する。
[フレーム間関係計算部12−第2の機能]
再度、フレーム間関係計算部12について説明する。フレーム間関係計算部12は、バッファフレーム記憶部11に対して、撮影画像(ノード)間をカメラ姿勢(エッジ)によって結んだ有向グラフを記憶する。有向グラフのノードは、撮影画像の撮影時刻であるタイムスタンプを識別子とするものであってもよい。
図5は、バッファフレーム記憶部に記憶されたフレーム間関係を表す有向グラフである。
バッファフレーム記憶部11は、フレームをノードとし、カメラ姿勢をエッジ(枝)とした有向グラフを記憶する。
フレーム1とフレーム2との間は、カメラ姿勢H21によって結ばれる。
フレーム2とフレーム3との間は、カメラ姿勢H32によって結ばれる。
・・・
フレームAとフレームBとの間は、以下のカメラ姿勢の積によって結ばれる。
B4・H42・H21・H51 -1・HA5 -1
1つのカメラ姿勢のみで結ばれたフレーム間は、推定誤差が蓄積されず、高精度なパノラマ画像を生成することができる。
また、本発明によれば、画像の変化が大きいフレーム間であって点対応が計算できなくても、推定誤差が蓄積されるものの、複数のカメラ姿勢の積によってパノラマ画像を生成することができる。
[フレーム送信部16]
フレーム送信部16は、入力フレームの中からサーバ2へ送信するパノラマフレームを選択する。パノラマフレームの選択基準については、例えばネットワークの輻輳状況に従って動的に決定してもよく、1fpsのように事前に固定してもよい。このとき、それらフレーム間を結ぶカメラ姿勢も、サーバ2へ送信する。尚、フレーム送信部16は、パノラマフレーム及びカメラ姿勢を、サーバ2へ別々に送信するものであってもよいし、同時にまとめて送信するものであってもよい。
図5によれば、サーバ2へ送信されたパノラマフレームとして、フレームA及びBが表されている。これらカメラ姿勢の積をサーバ2へ送信することによって、サーバ2は、パノラマフレーム間の画像的変化が大きく、重複領域が小さくても(又は無くても)、パノラマ画像を生成することができる。
図6は、最短経路のフレーム間関係を表す有向グラフである。
図6によれば、図5の有向グラフに加えて、新たに入力されたフレームCをパノラマフレームとしてサーバ2へ送信し、パノラマ画像を生成しようとしている。ここで、パノラマ画像を生成するための代表パノラマフレームを事前に設定しているとする。「代表パノラマフレーム」とは、複数のパノラマフレームの中で、カメラ姿勢の基準となるパノラマフレームをいう。
図6によれば、例えばパノラマフレームAを代表パノラマフレームとする。このとき、バッファフレーム記憶部11に記憶された有向グラフの中で、フレームAとフレームCとを結ぶ最短経路を探索する。その最短経路における射影変換行列の積から、フレームAに対するフレームCのカメラ姿勢を推定することができる。
C151 -1A5 -1
最短経路探索アルゴリズムとして、例えばグラフ理論におけるダイクストラ法を用いることができる。尚、図6によれば、代表パノラマフレームとして最初に記憶されたパノラマフレームAを選択しているが、この選択基準は何ら限定するものではない。
(フレーム間関係計算部12における他の第1の実施形態)
バッファフレーム記憶部11にバッファフレームが追加される度に、パノラマフレーム間の最短経路も変化する可能性がある。そのために、フレーム間関係計算部12は、バッファフレーム記憶部11を用いて、パノラマ画像を生成するべく過去に送信された撮影画像について、撮影画像間の最短経路を、適宜、再探索するものであってもよい。その最短経路の複数の射影変換行列の積をカメラ姿勢として算出する。できる限り、カメラ姿勢の累積数を少なくすることによって、パノラマ画像の精度を高めることできる。
(フレーム間関係計算部12における他の第2の実施形態)
フレーム間関係計算部12は、バッファフレームとパノラマフレームとを含む全ての各撮影画像間について、カメラ姿勢計算部15を用いて点対応に基づきカメラ姿勢を再計算し、有向グラフを再構築するようにバッファフレーム記憶部11を制御してもよい。即ち、有向グラフ全体のフレーム間関係を最適化する。
(フレーム送信部16における他の実施形態)
フレーム送信部16は、パノラマフレームを送信する際に、バッファフレーム記憶部11に記憶された、カメラ姿勢によって結ばれた有向グラフを、サーバ2へ併せて送信するものであってもよい。最短経路探索をサーバで実行することで、端末の計算コストをより低減することができる。具体的には、ノードとなるバッファフレームには識別子(タイムスタンプ)のみを割り当てた有向グラフのみを送信し、撮影画像のフレーム自体は送信しない。サーバ2は、有向グラフの中での経路探索によって、パノラマ画像の生成に必要なカメラ姿勢を求める。
<サーバ側の画像生成プログラム>
サーバ2は、画像生成プログラムを実行することによって、パノラマ画像生成部として機能させる。パノラマ画像生成部は、端末1から受信した複数の「パノラマフレーム」から、「カメラ姿勢」によって変換したパノラマ画像を生成する。
図7は、サーバによって生成されたパノラマ画像を表す説明図である。
図7によれば、サーバ2は、代表パノラマフレームAに対する各パノラマフレームB及びCのカメラ姿勢を受信している。
フレームAに対するフレームBのカメラ姿勢:HB4・H42・H21・H51 -1・HA5 -1
フレームAに対するフレームCのカメラ姿勢:HC151 -1A5 -1
これによって、パノラマ画像に対するパノラマフレームA,B,Cの位置を特定することができる。
以上、詳細に説明したように、本発明の画像生成システム、端末、プログラム及び方法によれば、重複領域の少ない又は存在しない複数の撮影画像から1枚のパノラマ画像を高速に生成することができる。
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 端末
101 カメラモジュール
102 ディスプレイ
103 通信インタフェース
11 バッファフレーム記憶部
12 フレーム間関係計算部
13 ダウンサンプリング部
14 点対応計算部
15 カメラ姿勢計算部
16 フレーム送信部
17 パノラマ画像受信部
2 サーバ

Claims (11)

  1. 端末によって撮影された複数の撮影画像から、サーバによって1枚のパノラマ画像を生成する画像生成システムにおいて、
    前記端末は、
    前記撮影画像を逐次に入力して記憶するバッファフレーム記憶手段と、
    複数の撮影画像について画像間の特徴点の点対応を計算する点対応計算手段と、
    撮影画像間の点対応から、カメラ姿勢としての射影変換行列を計算するカメラ姿勢計算手段と、
    前記点対応計算手段及び前記カメラ姿勢計算手段を用いて、撮影画像間を対応付けるカメラ姿勢を、前記バッファフレーム記憶手段に記憶するフレーム間関係計算手段と、
    前記バッファフレーム記憶手段を用いて、パノラマ画像を生成するべく選択された撮影画像と、撮影画像間を結ぶカメラ姿勢の積とを、前記サーバへ送信するフレーム送信手段と
    を有し、
    前記サーバは、前記端末から受信した複数の撮影画像から、前記カメラ姿勢によって変換したパノラマ画像を生成するパノラマ画像生成手段を有する
    ことを特徴とする画像生成システム。
  2. 前記端末の前記フレーム間関係計算手段は、撮影画像(ノード)間と、それに対応付けたカメラ姿勢(エッジ)とで表現された有向グラフを、前記バッファフレーム記憶手段に記憶する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像生成システム。
  3. 前記端末の前記フレーム間関係計算手段は、前記バッファフレーム記憶手段を用いて、パノラマ画像を生成するべく選択された撮影画像について、有向グラフで表現された各撮影画像間における最短経路を探索し、その最短経路の複数の射影変換行列の積をカメラ姿勢として算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像生成システム。
  4. 前記端末の前記フレーム間関係計算手段は、前記バッファフレーム記憶手段を用いて、パノラマ画像を生成するべく過去に送信された撮影画像について、有向グラフで表現された撮影画像間の最短経路を再探索し、その最短経路の複数の射影変換行列の積をカメラ姿勢として算出する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の画像生成システム。
  5. 前記端末の前記フレーム間関係計算手段は、前記カメラ姿勢計算手段を用いて、各撮影画像間の点対応に基づきカメラ姿勢を再計算し、有向グラフを再構築するように前記バッファフレーム記憶手段を制御する
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の画像生成システム。
  6. 前記端末は、前記点対応計算手段に入力される撮影画像に対して、ダウンサンプリングによって1枚の撮影画像の解像度を低減させるべく変換するダウンサンプリング手段を更に有する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像生成システム。
  7. 前記端末の前記フレーム間関係計算手段は、バッファフレーム間の画像領域の重複度を計算し、その重複度が所定閾値以下となるフレームのみをバッファするように前記バッファフレーム記憶手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像生成システム。
  8. 前記端末の前記フレーム間関係計算手段は、前記バッファフレーム記憶手段を用いて、
    入力フレームと直前バッファフレームとの間で、点対応及びカメラ姿勢を利用できない場合、入力フレームと他の複数のバッファフレームとの間で、点対応及びカメラ姿勢を計算し、
    入力フレームと直前バッファフレームとの間で、点対応及びカメラ姿勢を利用できる場合、入力フレームと直前バッファフレームとの間で、点対応及びカメラ姿勢を計算する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像生成システム。
  9. 撮影された複数の撮影画像を、パノラマ画像を生成するサーバへ送信する端末において、
    前記撮影画像を逐次に入力して記憶するバッファフレーム記憶手段と、
    複数の撮影画像について画像間の特徴点の点対応を計算する点対応計算手段と、
    撮影画像間の点対応から、カメラ姿勢としての射影変換行列を計算するカメラ姿勢計算手段と、
    前記点対応計算手段及び前記カメラ姿勢計算手段を用いて、撮影画像間を対応付けるカメラ姿勢を、前記バッファフレーム記憶手段に記憶させるフレーム間関係計算手段と、
    前記バッファフレーム記憶手段を用いて、パノラマ画像を生成するべく選択された撮影画像と、撮影画像間を結ぶカメラ姿勢の積とを、前記サーバへ送信するフレーム送信手段と
    を有することを特徴とする端末。
  10. 撮影された複数の撮影画像を、パノラマ画像を生成するサーバへ送信する端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
    前記撮影画像を逐次に入力して記憶するバッファフレーム記憶手段と、
    複数の撮影画像について画像間の特徴点の点対応を計算する点対応計算手段と、
    撮影画像間の点対応から、カメラ姿勢としての射影変換行列を計算するカメラ姿勢計算手段と、
    前記点対応計算手段及び前記カメラ姿勢計算手段を用いて、撮影画像間を対応付けるカメラ姿勢を、前記バッファフレーム記憶手段に記憶させるフレーム間関係計算手段と、
    前記バッファフレーム記憶手段を用いて、パノラマ画像を生成するべく選択された撮影画像と、撮影画像間を結ぶカメラ姿勢の積とを、前記サーバへ送信するフレーム送信手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とする端末用のプログラム。
  11. 端末によって撮影された複数の撮影画像から、サーバによって1枚のパノラマ画像を生成する画像生成方法において、
    前記端末は、
    前記撮影画像を逐次に入力して記憶する第1のステップと、
    複数の撮影画像について画像間の特徴点の点対応を計算する第2のステップと、
    撮影画像間の点対応から、カメラ姿勢としての射影変換行列を計算する第3のステップと、
    第2のステップ及び第3のステップを繰り返し、撮影画像間を対応付けるカメラ姿勢を記憶する第4のステップと、
    パノラマ画像を生成するべく選択された撮影画像と、撮影画像間を結ぶカメラ姿勢の積とを、前記サーバへ送信する第5のステップと
    を有し、
    前記サーバは、前記端末から受信した複数の撮影画像から、前記カメラ姿勢によって変換したパノラマ画像を生成する
    ことを特徴とする画像生成方法。
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