JP2016008585A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料配管内の燃料圧力を目標値に調整しつつ内燃機関に供給される燃料の要求流量を実現することが可能な流量で燃料ポンプから燃料が吐出されるよう、同ポンプを回転駆動する際、燃料ポンプとその周辺の部品との共振を抑制する。
【解決手段】回転駆動される燃料ポンプ3の振動数が燃料タンク2の固有振動数を含む共振領域内の値となる同ポンプ3の動作状態のとき、燃料ポンプ3に接続される燃料配管4の内外を連通遮断するための減量弁8を開弁動作させる共振抑制処理が実行される。同減量弁8の開弁動作に伴い、燃料配管4内の燃料圧力を目標値に維持しつつ内燃機関に供給される燃料の要求流量を実現しようとして、燃料ポンプ3の回転速度が上昇するとともに振動数が増加する。これにより、燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内の値になることは抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の燃料供給装置に関する。
自動車等の車両に搭載される内燃機関の燃料供給装置は、特許文献1に示されるように、内燃機関に繋がる燃料配管に燃料を吐出すべく回転駆動される燃料ポンプと、燃料配管内の燃料圧力に基づき同配管内の燃料を適宜外部に流出させるプレッシャレギュレータと、を備えている。
こうした燃料供給装置では、内燃機関に燃料を安定して供給すること、及び、燃料ポンプの駆動制御を簡略化することを目的として、燃料ポンプからの燃料の吐出流量が内燃機関に供給される燃料の要求流量を十分に満たすように同ポンプを比較的高い回転速度で定常的に回転駆動することが考えられる。なお、この場合の燃料配管内の燃料における内燃機関に供給されない余剰分は、プレッシャレギュレータの動作を通じて燃料配管外に流出する。
上記燃料ポンプが回転駆動される際、燃料ポンプとその周辺の部品とが共振すると、その共振によって発生する共振音が車両の乗員に不快感を与えるおそれがある。このため、上述したように高い回転速度で定常的に回転駆動される燃料ポンプの振動数に対し、上記部品の固有振動数が低い側に離れた値となるよう同部品の剛性等が設定される。これにより、上記回転駆動時の燃料ポンプの振動数が上記部品の固有振動数を含む共振領域内に入ることによって両者が共振することは抑制される。
なお、上記部品の固有振動数(共振領域)が上記回転駆動時の燃料ポンプの振動数よりも低い側の領域に設定されるのは、上記共振領域を上記振動数よりも高い側の領域に設定するためには上記部品の剛性を高める必要があり、それが同部品のコスト増に繋がるためである。
特開2002−61529公報
ところで、燃料ポンプにおける消費エネルギを低減するためには、同ポンプを上述したように比較的高い回転速度で定常的に回転駆動する代わりに、次のように燃料ポンプを回転駆動することが好ましい。すなわち、燃料配管内の燃料圧力を目標値に調整しつつ内燃機関に供給される燃料の要求流量を実現することが可能な流量で燃料ポンプから燃料が吐出されるよう、燃料ポンプを回転駆動することが好ましい。この場合、燃料ポンプが無駄に高い回転速度で回転駆動されることがない。そして、こうした高い回転速度での燃料ポンプの回転駆動が抑制される分、同燃料ポンプにおける消費エネルギが低減される。
ただし、内燃機関に供給される燃料の要求流量に応じて燃料ポンプが回転駆動されると、燃料ポンプの回転速度が大きく変化することになり、それに伴い燃料ポンプの振動数も大きく変化する。そして、内燃機関に供給される燃料の要求流量が減少したときには、それに応じて燃料ポンプを回転駆動させることにより、同ポンプの回転速度が低下するとともに振動数が上記部品の固有振動数を含む共振領域まで減少するおそれがある。このように燃料ポンプの振動数が上記共振領域に入ることにより、燃料ポンプと上記部品との共振が生じる。
本発明の目的は、燃料配管内の燃料圧力を目標値に調整しつつ内燃機関に供給される燃料の要求流量を実現することが可能な流量で燃料ポンプから燃料が吐出されるよう、同ポンプを回転駆動する際、燃料ポンプとその周辺の部品との共振を抑制することができる内燃機関の燃料供給装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する共振抑制装置は、内燃機関に繋がる燃料配管に燃料を吐出すべく回転駆動される燃料ポンプと、燃料配管の内外を連通遮断すべく開閉動作する減量弁と、燃料ポンプの回転駆動及び減量弁の開閉動作を制御する制御部と、を備える。そして、上記制御部は、燃料配管内の燃料圧力を目標値に調整しつつ燃料の要求流量を実現するよう燃料ポンプを回転駆動する。
燃料ポンプの振動数が同ポンプの周辺に存在する部品の固有振動数を含む共振領域内の値となる燃料ポンプの動作状態のときには、上記振動数が上記共振領域内の値となることに伴う燃料ポンプと上記部品との共振が生じるおそれがある。ただし、上記振動数が上記共振領域内の値となる燃料ポンプの動作状態のときには、制御部を通じて上記減量弁が開弁動作されることにより、燃料配管内の燃料が外部により多く流出して同配管内の燃料圧力が低下しようとする。このときには、燃料配管内の燃料圧力を目標値に維持すべく燃料ポンプが回転駆動され、それによって内燃機関に供給される燃料の上記要求流量を実現させながら燃料ポンプの回転速度を上昇させることができる。そして、その燃料ポンプの回転速度の上昇に伴って同ポンプの振動数が増加するため、同振動数が上記共振領域内の値になることは抑制される。
従って、燃料配管内の燃料圧力を目標値に調整しつつ内燃機関に供給される燃料の要求流量を実現することが可能な流量で燃料ポンプから燃料が吐出されるよう、同ポンプを回転駆動する際、燃料ポンプとその周辺の部品との共振を抑制することができる。
なお、上記制御部は、燃料ポンプの振動数が上記共振領域内の値となる同ポンプの動作状態であることに基づき減量弁を開弁動作させた後、減量弁の開度を上記開弁動作前の値に戻したとしても上記振動数が共振領域から外れた状態になるときには減量弁の開度を上記開弁動作前の値に調整するよう構成することが考えられる。減量弁が開弁動作したときには、その開弁動作前と比較して、燃料配管内の燃料圧力を目標値に維持するための燃料ポンプの回転駆動の際の消費エネルギが多くなる。このため、上述したように減量弁の開度を上記開弁動作前の値に戻したとしても燃料ポンプの振動数が共振領域から外れた状態になるときには、開弁動作した状態にある減量弁の開度を開弁動作前の値に調整することにより、燃料ポンプにおける消費エネルギの増大を抑制することができる。
上記制御部は、燃料ポンプの振動数が共振領域内の値となる同ポンプの動作状態であるときでも、その動作状態に伴って発生する共振音、すなわち燃料ポンプとその周辺の部品との共振によって発生する共振音よりも車内騒音が大きいときには、減量弁の開弁動作を中止するよう構成することも考えられる。この場合、上記共振音よりも車内騒音の方が大きいという、上記共振音が乗員にとって気にならない状況であれば、減量弁を共振抑制のために開弁動作させることは中止されるため、その開弁動作に伴って燃料ポンプにおける消費エネルギが増大することを抑制できる。
上記制御部は、燃料ポンプの振動数が共振領域内の値となる同ポンプの動作状態であることによる減量弁の開弁動作中、そうした燃料ポンプの動作状態に伴って発生する共振音よりも車内騒音が大きいときには、開弁動作状態にある減量弁の開度を上記開弁動作前の値に調整するよう構成することも考えられる。この場合も、上記共振音よりも車内騒音の方が大きいという、上記共振音が乗員にとって気にならない状況であれば、共振抑制のために開弁動作中となっている減量弁の開度が上記開弁動作前の値に調整されるため、減量弁の開弁動作に伴う燃料ポンプにおける消費エネルギの増大を抑制することができる。
また、上記制御部は、燃料配管内の燃料圧力及び燃料の要求流量を用いて駆動指令値を求め、その駆動指令値に基づき燃料ポンプを回転駆動するものとすることが考えられる。この場合、上記制御部は、駆動指令値が定められた下限値でガードされたときには同減量弁を開弁動作させ、駆動指令値が下限値でガードされたことによる減量弁の開弁動作中に駆動指令値が下限値よりも大きくなって上記下限値でのガードが解除されたときには減量弁の開度を上記開弁動作前の値に調整するよう構成される。
燃料ポンプは、燃料の吐出流量の少ない回転駆動領域では適正に燃料を吐出することが困難になる。上記制御部は、そうした領域での燃料ポンプの回転駆動を避けるため、求められた駆動指令値を上記下限値でガードすることによって同下限値未満にならないようにする。また、駆動指令値が上記下限値でガードされているときには、燃料ポンプの吐出流量が多すぎる状態となることから、減量弁を開弁動作させることによって燃料配管内の余剰の燃料を外部に流出させる。
こうした駆動指令値の下限値でのガードの有無に基づく減量弁の開閉は、燃料ポンプの振動数が共振領域内の値となる同ポンプの動作状態であるか否かに応じた減量弁の開閉とは別に行われる。このため、燃料ポンプの回転駆動が燃料の吐出流量の少ない回転駆動領域、すなわち燃料を適正に吐出することが困難な回転駆動領域で行われることを回避すべく、駆動指令値の下限値でのガードを行う際、燃料ポンプの吐出流量が多すぎる状態になっても、燃料配管内の燃料圧力が目標値よりも高くなることを抑制できる。
内燃機関の燃料供給装置を示す略図。 燃料ポンプの回転速度と振動数との関係を示すグラフ。 共振抑制処理の実行手順を示すフローチャート。
以下、内燃機関の燃料供給装置の一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
図1に示す内燃機関1が搭載される車両には、同機関1に燃料を供給するための燃料供給装置が設けられている。この燃料供給装置には、内燃機関1の燃料を貯留しておく燃料タンク2、及び、その燃料タンク2内の燃料を汲み上げる電動式の燃料ポンプ3が設けられている。燃料ポンプ3は、燃料配管4を介して、上記燃料の供給先である内燃機関1の燃料噴射装置5と繋がっている。
そして、駆動指令値(電圧指令値)に基づき燃料ポンプ3に電圧が印加されると、その印加電圧に応じて燃料ポンプ3が回転駆動される。このように回転駆動される燃料ポンプ3は、燃料タンク2から燃料を汲み上げ、その汲み上げた燃料を燃料配管4に吐出する。こうして燃料ポンプ3から吐出された燃料は、燃料配管4を介して燃料噴射装置5に供給される。
内燃機関1の燃料噴射装置5は、燃料配管4と繋がるデリバリパイプ6、及び、そのデリバリパイプ6からの燃料供給を受ける燃料噴射弁7を備えている。そして、この燃料噴射弁7からの燃料噴射を通じて内燃機関1への燃料供給が行われる。また、デリバリパイプ6と燃料ポンプ3とを繋ぐ上記燃料配管4には、同配管4の内外を連通遮断すべく開閉する減量弁8が設けられている。この減量弁8は、通常時には開度が最小値(例えば全閉状態)に調整されており、その全閉状態からの開弁動作(例えば全開状態への動作)により燃料配管4内の燃料を同配管4外に、より詳しくは燃料タンク2内に流出させる。
燃料供給装置には、車両及び内燃機関1の運転に関する各種制御を行うための電子制御装置9が設けられている。この電子制御装置9は、上記各種制御に係る演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えている。
電子制御装置9の入力ポートには、以下に示す各種センサ等が接続されている。
・機関回転速度を検出する回転速度センサ10。
・車両の運転者によって操作されるアクセルペダルの操作量(アクセル操作量)を検出するアクセルポジションセンサ11。
・内燃機関1のスロットルバルブの開度(スロットル開度)を検出するスロットルポジションセンサ12。
・内燃機関1の吸入空気量を検出するエアフローメータ13。
・車速を検出する車速センサ14。
・燃料配管4及びデリバリパイプ6内の燃料圧力を検出する燃圧センサ15。
電子制御装置9の出力ポートには、内燃機関1の各種機器の駆動回路、上記燃料ポンプ3の駆動回路、及び、上記減量弁8の駆動回路が接続されている。
電子制御装置9は、上記各種センサから入力した検出信号に基づき、要求される車両走行状態及び機関運転状態、並びに、実際の車両走行状態及び機関運転状態を把握し、それらに基づいて上記出力ポートに接続された各種駆動回路に指令信号を出力する。こうして内燃機関1の燃料噴射制御など同機関1の各種制御が実行されるとともに、燃料ポンプ3の回転駆動の制御及び減量弁8の開閉動作の制御等が電子制御装置9を通じて実施される。なお、燃料ポンプ3の回転駆動の制御及び減量弁8の開閉動作の制御を実行するときの電子制御装置9は、それら燃料ポンプ3及び減量弁8の制御を実行するための制御部として機能する。
電子制御装置9は、減量弁8の開閉動作の制御として、通常時は同減量弁8を閉弁状態(全閉状態)とする。また、電子制御装置9は、燃料噴射装置5によって内燃機関1に燃料を供給する際の同燃料の要求流量Qr、及び、燃料配管4内の燃料圧力Pfに基づき、その燃料圧力Pfを定められた目標値に調整しつつ上記要求流量Qrを実現することが可能な流量で燃料ポンプ3から燃料が吐出されるよう同ポンプ3を回転駆動する。詳しくは、電子制御装置9は、上記要求流量Qr及び上記燃料圧力Pfに基づき、燃料ポンプ3の駆動指令値である電圧指令値Vを求め、その電圧指令値Vに対応した電圧を燃料ポンプ3に印加することによって同ポンプ3を回転駆動する。なお、上記要求流量Qrは、機関回転速度NE、機関負荷KL、及び、内燃機関1における燃料噴射量の増量補正量K等に基づいて求められる。上記機関負荷KLは、例えばアクセル操作量、スロットル開度、及び吸入空気量の実測値といった内燃機関1の吸入空気量に関係するパラメータと機関回転速度NEとに基づき求められる。一方、上記燃料圧力Pfは燃圧センサ15によって検出される。
上述したように、減量弁8を通常時は全閉状態として燃料配管4から外部に燃料が流出しないようにするとともに、燃料圧力Pfを目標値に調整しつつ要求流量Qrを実現することが可能な流量で燃料ポンプ3から燃料が吐出されるよう同ポンプ3を回転駆動することにより、燃料ポンプ3における消費エネルギが低減される。これは、必要とされる流量で燃料ポンプ3から燃料が吐出されるよう同ポンプ3を回転駆動することにより、燃料ポンプ3が無駄に高い回転速度で回転駆動されることがないためである。
電子制御装置9は、燃料ポンプ3を回転駆動するための電圧指令値Vを要求流量Qr及び燃料圧力Pfに基づいて求めたとき、その求めた電圧指令値Vを予め定められた下限値でガードする。これは、燃料ポンプ3は、燃料の吐出流量の少ない回転駆動領域では適正に燃料を吐出することが困難になることが関係している。すなわち、そうした領域での燃料ポンプ3の回転駆動を避けるため、求められた電圧指令値Vを上記下限値でガードして同電圧指令値Vが下限値未満にならないようにしている。
また、電圧指令値Vが上記下限値でガードされているときには、燃料ポンプ3の吐出流量が要求流量Qrに対し多すぎる状態となることから、電子制御装置9は通常時は閉弁状態にある減量弁8を開弁動作(全開状態に動作)させることによって、燃料配管4内の余剰の燃料を外部(燃料タンク2)に流出させる。電子制御装置9は、電圧指令値Vが上記下限値でガードされたことによる減量弁8の開弁動作中、要求流量Qr及び燃料圧力Pfに基づき求められた電圧指令値Vが上記下限値よりも大きくなって、同電圧指令値Vの上記下限値でのガードが解除されたときには減量弁8の開度を上記開弁動作前の値である最小値に調整する(全閉状態とする)。
ところで、燃料ポンプ3が回転駆動される際、燃料ポンプ3とその周辺の部品(この例では燃料タンク2)とが共振する可能性がある。詳しくは、回転駆動される燃料ポンプ3の振動数が燃料タンク2の固有振動数Xを含む共振領域A内に入ると、燃料ポンプ3と燃料タンク2とが共振する。そして、このように燃料ポンプ3と燃料タンク2とが共振すると、その共振によって発生する共振音が車両の乗員に不快感を与えるおそれがある。
図2に示すように、燃料ポンプ3の振動数は、同ポンプ3の回転速度の上昇に伴って大きくなる。
ここで、従来の燃料供給装置のように、燃料ポンプ3からの燃料の吐出流量が要求流量Qrを十分に満たすように同ポンプ3を比較的高い回転速度で定常的に回転駆動することが考えられる。こうした比較的高い回転速度での燃料ポンプ3の定常的な回転駆動は、燃料ポンプ3の電圧指令値Vを高い値に固定することによって実現することが可能である。また、この場合の上記燃料ポンプ3の回転駆動によって生じた燃料配管4内の燃料の余剰分は、プレッシャレギュレータ等によって燃料タンク2に戻すことが考えられる。
こうした状況を想定した場合、燃料タンク2の固有振動数Xは次のように設定される。すなわち、上述したように高い回転速度で定常的に回転駆動される燃料ポンプ3の振動数に対し、燃料タンク2の固有振動数Xが離れた値となるよう同部品の剛性等が設定される。なお、燃料タンク2の剛性を高めようとすると同ポンプ3のコストが高くなる関係から、上記固有振動数Xは、燃料タンク2の剛性等の低下を通じて、上記回転駆動時の燃料ポンプ3の振動数よりも低い側の領域に設定される。図2には、上述したように燃料タンク2の固有振動数Xを設定したときの共振領域Aが示されるとともに、その共振領域Aに対応する燃料ポンプ3の回転速度領域Bが示されている。
ただし、燃料ポンプ3の回転駆動は、同ポンプ3における消費エネルギを低減すべく、燃料圧力Pfを目標値に調整しつつ要求流量Qrを実現することが可能な流量で燃料ポンプ3から燃料が吐出されるように行われる。このように燃料ポンプ3が回転駆動される場合、燃料ポンプ3の回転速度が大きく変化することになり、それに伴い燃料ポンプ3の振動数も大きく変化する。そして、内燃機関1に供給される燃料の要求流量Qrが減少したときには、それに応じて燃料ポンプ3を回転駆動させることにより、同ポンプ3の回転速度が低下するとともに振動数が上記共振領域Aまで減少するおそれがある。このように燃料ポンプ3の振動数が上記共振領域Aに入ることにより、燃料ポンプ3と燃料タンク2とが共振して共振音が発生する。
こうした問題に対処するため、電子制御装置9は、回転駆動される燃料ポンプ3の振動数が燃料タンク2の固有振動数Xを含む共振領域A内の値となる同ポンプ3の動作状態のとき、通常時は閉弁状態とされている減量弁8を全開状態となるまで開弁動作させる共振抑制処理を実行する。このように減量弁8を開弁させると、燃料配管4内の燃料が燃料タンク2に流出して同配管4内の燃料圧力Pfが低下しようとする。このときには、燃料配管4内の燃料圧力Pfを目標値に維持すべく燃料ポンプ3が回転駆動され、それによって内燃機関1に供給される燃料の上記要求流量Qrを実現させながら燃料ポンプ3の回転速度を上昇させることができる。そして、その燃料ポンプ3の回転速度が上昇に伴って同ポンプ3の振動数が増加するため、同振動数が上記共振領域A内の値になることは抑制される。
図3は、上記共振抑制処理を実行するための共振抑制ルーチンを示すフローチャートである。この共振抑制ルーチンは、電子制御装置9を通じて、例えば所定時間毎の時間割り込みにて周期的に実行される。
電子制御装置9は、共振抑制ルーチンのステップ101(S101)の処理として、機関回転速度NE、機関負荷KL、及び、燃料噴射量の増量補正量K等に基づき、内燃機関1に燃料を供給する際の同燃料の要求流量Qrを算出する。その後にS102に進む。S102〜S104の処理は、燃料ポンプ3を回転駆動するためのものである。
電子制御装置9は、S102の処理として要求流量Qr及び燃料圧力Pfに基づき燃料ポンプ3の電圧指令値Vを算出し、S103の処理として上記算出された電圧指令値Vを予め定められた下限値でガードする。すなわち、上記算出された電圧指令値Vが上記下限値未満であれば、電圧指令値Vを上記下限値に設定して同電圧指令値Vが下限値未満にならないようにする。電子制御装置9は、続くS104の処理として、電圧指令値Vに対応する電圧を燃料ポンプ3に印加することによって同ポンプ3を回転駆動する。その後にS105に進む。
電子制御装置9は、S105の処理として、S103での電圧指令値Vの上記下限値によるガードの有無に基づく減量弁8の開閉動作の制御を実行する。詳しくは、電子制御装置9は、電圧指令値Vの上記下限値によるガードが行われていないときには通常通り減量弁8を閉弁状態とし、一方で電圧指令値Vの上記下限値によるガードが行われたときには閉弁状態にある減量弁8を全開状態となるまで開弁動作させる。これにより、電圧指令値Vが上記下限値でガードされているとき、燃料ポンプ3の吐出流量が要求流量Qrに対し多すぎる状態になるとしても、燃料配管4内の余剰の燃料が減量弁8の開弁によって燃料タンク2に流出するようになる。また、電子制御装置9は、こうした減量弁8の開弁中、S102で算出された電圧指令値Vが上記下限値よりも大きくなり、S103での電圧指令値Vの上記下限値でのガードが実行されなくなった(解除された)ときには、開弁中の減量弁8を閉弁する。すなわち、減量弁8の開度を上記開弁動作前の値に調整する。S105の処理の実行後にはS106に進む。このS106の処理は、燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内の値となる同ポンプ3の動作状態であるか否かを判断するためのものである。
図2に示すように、上記共振領域Aに対応する燃料ポンプ3の回転速度領域Bは、電圧指令値Vに基づき回転駆動される燃料ポンプ3の回転速度の変化範囲全体のうちの最小値寄りの領域となる。このため、燃料ポンプ3の回転速度が上記回転速度領域Bの上限である判定値H1未満であれば、燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内の値となる同ポンプ3の動作状態であると判断することが可能である。
電子制御装置9は、図3のS106の処理として、要求流量Qrが閾値S1未満であるか否かを判断する。この閾値S1は、次のように求められる。すなわち、燃料ポンプ3の回転速度が上記判定値H1(図2)に調整されているときの燃料圧力Pfと要求流量Qrとの関係を予め実験等によってマップに既定しておき、そのマップを参照して燃料圧力Pfに基づき要求流量Qrを算出する。そして、上記マップから算出された要求流量Qrを上記閾値S1として設定する。
このように設定された閾値S1よりもS101で算出された要求流量Qrが小さい場合、燃料ポンプ3の回転速度が判定値H1未満であることを意味する。従って、S106で要求流量Qrが閾値S1未満である旨判断された場合、その旨の判断は燃料ポンプ3の回転速度が判定値H1未満であることを意味し、燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内の値となる同ポンプ3動作状態である旨判断されたことになる。S106で否定判断がなされた場合にはS109に進む。電子制御装置9は、S109の処理として閉弁状態にある減量弁8を全開状態となるまで開弁動作させる共振抑制処理を停止し、その後に共振抑制ルーチンを一旦終了する。また、S106で肯定判断がなされた場合にはS107に進む。
電子制御装置9は、S107の処理として、車両走行時のロードノイズなどによる車内騒音が、燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内の値となる同ポンプ3の動作状態に伴い燃料タンク2と燃料ポンプ3とが共振して発生する共振音よりも大きいか否かを判断する。詳しくは、車速センサ14によって検出される車速Vcが所定値未満であるか否かを判断し、ここで否定判断であれば車内騒音が共振音よりも小さい旨判断する。すなわち、こうした判断を行うことができるよう、上記所定値が予め実験等によって適切な値に設定されている。そして、S107で車内騒音が共振音よりも小さい旨判断された場合にはS108に進む。
電子制御装置9は、S108の処理として、減量弁8を全開状態まで開弁動作させる上記共振抑制処理を実行する。減量弁8は、燃料ポンプ3における消費エネルギを低減するため、電圧指令値Vが下限値でガードされたときを除き、通常は閉弁状態とされている。このように通常時は閉弁状態にある減量弁8を上記共振抑制処理の実行を通じて開弁させると、燃料配管4内の燃料が燃料タンク2に流出して同配管4内の燃料圧力Pfが低下しようとする。その結果、燃料配管4内の燃料圧力Pfを目標値に維持すべく電圧指令値Vが増加し、その増加後の電圧指令値Vに基づき燃料ポンプ3が回転駆動されることにより、燃料ポンプ3の回転速度が上昇するとともに振動数が増加する。そして、このように燃料ポンプ3の振動数が増加ずることにより、その振動数が上記共振領域A内の値となることは抑制され、ひいては燃料ポンプ3と燃料タンク2との共振が抑制される。電子制御装置9は、S108の処理を実行した後、この共振抑制ルーチンを一旦終了する。
一方、S107で車両走行時のロードノイズなどによる車内騒音が燃料タンク2と燃料ポンプ3とが共振して発生する共振音よりも大きい旨判断された場合、すなわち車速Vcが所定値以上である旨判断された場合には、S109に進む。電子制御装置9は、ステップS109の処理として上記共振抑制処理を停止状態とする。詳しくは、共振抑制処理による減量弁8の開弁前であれば同減量弁8の開弁動作を中止して閉弁状態を維持し、共振抑制処理による減量弁8の開弁動作中であれば同減量弁8を閉弁する。すなわち、減量弁8の開度を上記開弁動作前の値に調整する。
なお、このS109の処理は、共振抑制処理による減量弁8の開弁動作中、要求流量Qrが閾値S1以上になってS106で否定判断がなされたときにも実行される。共振抑制処理による減量弁8の開弁中、要求流量Qrが閾値S1以上になるということは、減量弁8を閉弁しても燃料ポンプ3の振動数が共振領域Aから外れた状態になる、ということを意味している。この場合にも、S109の処理で共振抑制処理の実行が停止され、その共振抑制処理の実行によって開弁している減量弁8が閉弁される。すなわち、減量弁8の開度が上記開弁動作前の値に調整される。
次に、内燃機関1の燃料供給装置の作用について説明する。
要求流量Qrの減少に起因して燃料ポンプ3の回転速度が低下すると、燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内に入る可能性がある。燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内の値となる同ポンプ3の動作状態のときには、通常は閉弁状態にある減量弁8を全閉状態となるまで開弁動作させる共振抑制処理が実行される。この共振抑制処理によって減量弁8が開弁されると、燃料配管4内の燃料圧力Pfを目標値に維持しつつ要求流量Qrを実現しようとして、燃料ポンプ3の回転速度が上昇するとともに振動数が増加する。これにより、燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内の値になることは抑制される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)燃料配管4内の燃料圧力Pfを目標値に調整しつつ内燃機関1に供給される燃料の要求流量Qrを実現することが可能な流量で燃料ポンプ3から燃料が吐出されるよう、同ポンプ3を回転駆動する際、燃料ポンプ3と燃料タンク2との共振を共振抑制処理の実行を通じて抑制することができる。更に、燃料ポンプ3と燃料タンク2との共振によって共振音が発生することも抑制でき、その共振音の発生によって車両の乗員が不快感を覚えることを抑制できる。
(2)共振抑制処理による減量弁8の開弁中、減量弁8を閉弁しても燃料ポンプ3の振動数が共振領域Aから外れた状態になるときには、共振抑制処理の実行を停止して減量弁8を閉弁させる。減量弁8を開弁しているときには閉弁時と比較して、燃料配管4内の燃料圧力Pfを目標値に維持するための燃料ポンプ3の回転駆動の際の消費エネルギが多くなる。このため、上述したように減量弁8を閉弁しても燃料ポンプ3の振動数が共振領域Aから外れた状態になるときには、共振抑制処理の実行を停止して減量弁8を閉弁することにより、減量弁8が開弁状態であることに起因する燃料ポンプ3における消費エネルギの増大を抑制することができる。
(3)燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内にあるとき、すなわち要求流量Qrが閾値S1未満であるときでも、燃料ポンプ3と燃料タンク2との共振によって発生する共振音よりも車内騒音が大きいときには、閉弁状態にある減量弁8の共振抑制処理による開弁動作を中止するようにしている。この場合、上記共振音よりも車内騒音の方が大きいという、上記共振音が乗員にとって気にならない状況であれば、閉弁状態にある減量弁8を共振抑制のために開弁することは中止されるため、その開弁に伴って燃料ポンプ3における消費エネルギが増大することを抑制できる。
(4)共振抑制処理の実行によって減量弁8が開弁状態にあるとき、燃料ポンプ3と燃料タンク2との共振によって発生する共振音よりも車内騒音が大きくなったときには、共振抑制処理を停止して上記減量弁8を閉弁するようにしている。この場合も、上記共振音よりも車内騒音の方が大きいという、上記共振音が乗員にとって気にならない状況であれば、共振抑制のために開弁状態となっている減量弁8が閉弁されるため、減量弁8の開弁に伴う燃料ポンプ3における消費エネルギの増大を抑制することができる。
(5)燃料ポンプ3は、電圧指令値Vに対応した電圧を印加することによって回転駆動される。この電圧指令値Vは、内燃機関1に供給される燃料の要求流量Qr及び燃料配管4内の燃料圧力Pfに基づき算出される。そして、このように算出された電圧指令値Vが下限値でガードされたときには同減量弁8を開弁させ、電圧指令値Vが下限値でガードされたことによる減量弁8の開弁中に電圧指令値Vが下限値よりも大きくなって上記下限値でのガードが解除されたときには減量弁8を閉弁させる。
こうした電圧指令値Vの下限値でのガードは、燃料ポンプ3の燃料の吐出流量の少ない回転駆動領域、すなわち燃料ポンプ3から燃料を適正に吐出することが困難な回転駆動領域を避けて同ポンプ3を回転駆動するために行われる。また、電圧指令値Vの下限値でのガードの有無に基づく減量弁8の開閉は、そのガードの実行時に燃料ポンプ3の吐出流量が多すぎる状態となるとき、減量弁8の開弁を通じて燃料配管4内の余剰の燃料を燃料タンク2に流出させるために行われるものである。
上記ガードの有無に基づく減量弁8の開閉は、燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内の値となる同ポンプ3の動作状態であるか否かに応じた減量弁8の開閉とは別に行われる。このため、燃料ポンプ3の回転駆動が燃料の吐出流量の少ない回転駆動領域、すなわち燃料を適正に吐出することが困難な回転駆動領域で行われることを回避すべく、電圧指令値Vの下限値でのガードを行う際、燃料ポンプ3の吐出流量が多すぎる状態になっても、燃料配管4内の燃料圧力Pfが目標値よりも高くなることを抑制できる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・共振音よりも車内騒音が大きいか否かを車速Vcが所定値以上であるか否かに基づいて判断する際、その所定値を内燃機関1のフューエルカットの有無に応じて可変としてもよい。この場合、フューエルカット有りのときは無しのときよりも上記所定値を大きくすることが好ましい。
・共振音よりも車内騒音が大きいか否かに関係なく、共振抑制処理を実行するようにしてもよい。
・減量弁8の開度を最小値に調整したとき、必ずしも減量弁8が全閉状態となっている必要はなく、全閉状態よりも開き側の開度に調整された状態であってもよい。
・共振抑制処理によって減量弁8を開弁動作させたとき、必ずしも減量弁8を全開状態とする必要はなく、減量弁8の開度を全開状態よりも閉じ側の値まで開き側に調整するだけでもよい。
・燃料ポンプ3の回転速度を検出するセンサを設け、そのセンサによって検出される燃料ポンプ3の回転速度が上記回転速度領域B内にあるとき、燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内の値となる同ポンプの動作状態である旨判断するようにしてもよい。
・燃料ポンプ3の印加電圧と燃料配管4内の燃料圧力Pfとに基づき燃料ポンプ3の回転速度を推定し、その推定した燃料ポンプ3の回転速度が上記回転速度領域B内にあるとき、燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内の値となる同ポンプの動作状態である旨判断するようにしてもよい。
・燃料ポンプ3と共振する部品として燃料タンク2を例示したが、燃料タンク2以外の部品と燃料ポンプ3とが共振する場合には、その部品を共振抑制装置によって抑制するようにしてもよい。
1…内燃機関、2…燃料タンク、3…燃料ポンプ、4…燃料配管、5…燃料噴射装置、6…デリバリパイプ、7…燃料噴射弁、8…減量弁、9…電子制御装置、10…回転速度センサ、11…アクセルポジションセンサ、12…スロットルポジションセンサ、13…エアフローメータ、14…車速センサ、15…燃圧センサ。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する共振抑制装置は、内燃機関に繋がる燃料配管に燃料を吐出すべく回転駆動される燃料ポンプと、燃料配管の内外を連通遮断すべく開閉動作する減量弁と、燃料ポンプの回転駆動及び減量弁の開閉動作を制御する制御部と、を備える。そして、上記制御部は、燃料配管内の燃料圧力を目標値に調整しつつ内燃機関に供給される燃料の要求流量を実現するよう燃料ポンプを回転駆動する。
燃料ポンプの振動数が同ポンプの周辺に存在する部品の固有振動数を含む共振領域内の値となる燃料ポンプの動作状態のときには、上記振動数が上記共振領域内の値となることに伴う燃料ポンプと上記部品との共振が生じるおそれがある。ただし、上記振動数が上記共振領域内の値となる燃料ポンプの動作状態のときには、制御部を通じて上記減量弁が開弁されることにより、燃料配管内の燃料が外部に流出して同配管内の燃料圧力が低下しようとする。このときには、燃料配管内の燃料圧力を目標値に維持すべく燃料ポンプが回転駆動され、それによって内燃機関に供給される燃料の上記要求流量を実現させながら燃料ポンプの回転速度を上昇させることができる。そして、その燃料ポンプの回転速度の上昇に伴って同ポンプの振動数が増加するため、同振動数が上記共振領域内の値になることは抑制される。
なお、上記制御部は、内燃機関に供給される燃料の要求流量が閾値未満であるとき、燃料ポンプの振動数が共振領域内の値となる同ポンプの動作状態であると判断し、減量弁を開弁させるものとすることが考えられる。
また、上記制御部は、燃料ポンプの振動数が上記共振領域内の値となる同ポンプの動作状態であることに基づき減量弁を開弁させた後、減量弁を閉弁したとしても上記振動数が共振領域から外れた状態になるときには減量弁を閉弁するよう構成することが考えられる。減量弁が開弁したときには、同減量弁の閉弁時と比較して、燃料配管内の燃料圧力を目標値に維持するための燃料ポンプの回転駆動の際の消費エネルギが多くなる。このため、上述したように減量弁を閉弁したとしても燃料ポンプの振動数が共振領域から外れた状態になるときには、開弁状態にある減量弁を閉弁することにより、燃料ポンプにおける消費エネルギの増大を抑制することができる。
上記制御部は、燃料ポンプの振動数が共振領域内の値となる同ポンプの動作状態であるときでも、その動作状態に伴って発生する共振音、すなわち燃料ポンプとその周辺の部品との共振によって発生する共振音よりも車内騒音が大きいときには、減量弁の開弁を中止するよう構成することも考えられる。この場合、上記共振音よりも車内騒音の方が大きいという、上記共振音が乗員にとって気にならない状況であれば、減量弁を共振抑制のために開弁させることは中止されるため、その開弁に伴って燃料ポンプにおける消費エネルギが増大することを抑制できる。
上記制御部は、燃料ポンプの振動数が共振領域内の値となる同ポンプの動作状態であることによる減量弁の開弁中、そうした燃料ポンプの動作状態に伴って発生する共振音よりも車内騒音が大きいときには、開弁状態にある減量弁を閉弁するよう構成することも考えられる。この場合も、上記共振音よりも車内騒音の方が大きいという、上記共振音が乗員にとって気にならない状況であれば、共振抑制のために開弁中となっている減量弁が閉弁されるため、減量弁の開弁に伴う燃料ポンプにおける消費エネルギの増大を抑制することができる。
また、上記制御部は、燃料配管内の燃料圧力及び燃料の要求流量を用いて駆動指令値を求め、その駆動指令値に基づき燃料ポンプを回転駆動するものとすることが考えられる。この場合、上記制御部は、駆動指令値が定められた下限値でガードされたときには同減量弁を開弁させ、駆動指令値が下限値でガードされたことによる減量弁の開弁中に駆動指令値が下限値よりも大きくなって上記下限値でのガードが解除されたときには減量弁を閉弁するよう構成される。
燃料ポンプは、燃料の吐出流量の少ない回転駆動領域では適正に燃料を吐出することが困難になる。上記制御部は、そうした領域での燃料ポンプの回転駆動を避けるため、求められた駆動指令値を上記下限値でガードすることによって同下限値未満にならないようにする。また、駆動指令値が上記下限値でガードされているときには、燃料ポンプの吐出流量が多すぎる状態となることから、減量弁を開弁させることによって燃料配管内の余剰の燃料を外部に流出させる。
内燃機関1の燃料噴射装置5は、燃料配管4と繋がるデリバリパイプ6、及び、そのデリバリパイプ6からの燃料供給を受ける燃料噴射弁7を備えている。そして、この燃料噴射弁7からの燃料噴射を通じて内燃機関1への燃料供給が行われる。また、デリバリパイプ6と燃料ポンプ3とを繋ぐ上記燃料配管4には、同配管4の内外を連通遮断すべく開閉する減量弁8が設けられている。この減量弁8は、通常時には閉弁されており、その閉弁状態からの開弁により燃料配管4内の燃料を同配管4外に、より詳しくは燃料タンク2内に流出させる。
また、電圧指令値Vが上記下限値でガードされているときには、燃料ポンプ3の吐出流量が要求流量Qrに対し多すぎる状態となることから、電子制御装置9は通常時は閉弁状態にある減量弁8を開弁させることによって、燃料配管4内の余剰の燃料を外部(燃料タンク2)に流出させる。電子制御装置9は、電圧指令値Vが上記下限値でガードされたことによる減量弁8の開弁動作中、要求流量Qr及び燃料圧力Pfに基づき求められた電圧指令値Vが上記下限値よりも大きくなって、同電圧指令値Vの上記下限値でのガードが解除されたときには減量弁8を閉弁する(全閉状態とする)。
こうした問題に対処するため、電子制御装置9は、回転駆動される燃料ポンプ3の振動数が燃料タンク2の固有振動数Xを含む共振領域A内の値となる同ポンプ3の動作状態のとき、通常時は閉弁状態とされている減量弁8を開弁させる共振抑制処理を実行する。このように減量弁8を開弁させると、燃料配管4内の燃料が燃料タンク2に流出して同配管4内の燃料圧力Pfが低下しようとする。このときには、燃料配管4内の燃料圧力Pfを目標値に維持すべく燃料ポンプ3が回転駆動され、それによって内燃機関1に供給される燃料の上記要求流量Qrを実現させながら燃料ポンプ3の回転速度を上昇させることができる。そして、その燃料ポンプ3の回転速度が上昇に伴って同ポンプ3の振動数が増加するため、同振動数が上記共振領域A内の値になることは抑制される。
電子制御装置9は、S105の処理として、S103での電圧指令値Vの上記下限値によるガードの有無に基づく減量弁8の開閉動作の制御を実行する。詳しくは、電子制御装置9は、電圧指令値Vの上記下限値によるガードが行われていないときには通常通り減量弁8を閉弁状態とし、一方で電圧指令値Vの上記下限値によるガードが行われたときには閉弁状態にある減量弁8を開弁させる。これにより、電圧指令値Vが上記下限値でガードされているとき、燃料ポンプ3の吐出流量が要求流量Qrに対し多すぎる状態になるとしても、燃料配管4内の余剰の燃料が減量弁8の開弁によって燃料タンク2に流出するようになる。また、電子制御装置9は、こうした減量弁8の開弁中、S102で算出された電圧指令値Vが上記下限値よりも大きくなり、S103での電圧指令値Vの上記下限値でのガードが実行されなくなった(解除された)ときには、開弁中の減量弁8を閉弁する。すなわち、減量弁8の開度を上記開弁動作前の値に調整する。S105の処理の実行後にはS106に進む。このS106の処理は、燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内の値となる同ポンプ3の動作状態であるか否かを判断するためのものである。
このように設定された閾値S1よりもS101で算出された要求流量Qrが小さい場合、燃料ポンプ3の回転速度が判定値H1未満になることを意味する。従って、S106で要求流量Qrが閾値S1未満である旨判断された場合、その旨の判断は燃料ポンプ3の回転速度が判定値H1未満になることを意味し、燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内の値となる同ポンプ3動作状態である旨判断されたことになる。S106で否定判断がなされた場合にはS109に進む。電子制御装置9は、S109の処理として閉弁状態にある減量弁8を開弁させる共振抑制処理を停止し、その後に共振抑制ルーチンを一旦終了する。また、S106で肯定判断がなされた場合にはS107に進む。
電子制御装置9は、S107の処理として、車両走行時のロードノイズなどによる車内騒音が、燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内の値となる同ポンプ3の動作状態に伴い燃料タンク2と燃料ポンプ3とが共振して発生する共振音よりも大きいか否かを判断する。詳しくは、車速センサ14によって検出される車速Vcが所定値以上であるか否かを判断し、ここで否定判断であれば車内騒音が共振音よりも小さい旨判断する。すなわち、こうした判断を行うことができるよう、上記所定値が予め実験等によって適切な値に設定されている。そして、S107で車内騒音が共振音よりも小さい旨判断された場合にはS108に進む。
電子制御装置9は、S108の処理として、減量弁8を開弁させる上記共振抑制処理を実行する。減量弁8は、燃料ポンプ3における消費エネルギを低減するため、電圧指令値Vが下限値でガードされたときを除き、通常は閉弁状態とされている。このように通常時は閉弁状態にある減量弁8を上記共振抑制処理の実行を通じて開弁させると、燃料配管4内の燃料が燃料タンク2に流出して同配管4内の燃料圧力Pfが低下しようとする。その結果、燃料配管4内の燃料圧力Pfを目標値に維持すべく電圧指令値Vが増加し、その増加後の電圧指令値Vに基づき燃料ポンプ3が回転駆動されることにより、燃料ポンプ3の回転速度が上昇するとともに振動数が増加する。そして、このように燃料ポンプ3の振動数が増加ずることにより、その振動数が上記共振領域A内の値となることは抑制され、ひいては燃料ポンプ3と燃料タンク2との共振が抑制される。電子制御装置9は、S108の処理を実行した後、この共振抑制ルーチンを一旦終了する。
次に、内燃機関1の燃料供給装置の作用について説明する。
要求流量Qrの減少に起因して燃料ポンプ3の回転速度が低下すると、燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内に入る可能性がある。燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内の値となる同ポンプ3の動作状態のときには、通常は閉弁状態にある減量弁8を開弁させる共振抑制処理が実行される。この共振抑制処理によって減量弁8が開弁されると、燃料配管4内の燃料圧力Pfを目標値に維持しつつ要求流量Qrを実現しようとして、燃料ポンプ3の回転速度が上昇するとともに振動数が増加する。これにより、燃料ポンプ3の振動数が共振領域A内の値になることは抑制される。
・共振音よりも車内騒音が大きいか否かに関係なく、共振抑制処理を実行するようにしてもよい

Claims (5)

  1. 内燃機関に繋がる燃料配管に燃料を吐出すべく回転駆動される燃料ポンプと、前記燃料配管の内外を連通遮断すべく開閉動作する減量弁と、前記燃料ポンプの回転駆動及び前記減量弁の開閉動作を制御する制御部と、を備える内燃機関の燃料供給装置において、
    前記制御部は、前記燃料配管内の燃料圧力を目標値に調整しつつ燃料の要求流量を実現するよう前記燃料ポンプを回転駆動し、且つ、前記燃料ポンプの振動数が共振領域内の値となる同ポンプの動作状態のときには、前記減量弁を開弁動作させる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  2. 前記制御部は、前記燃料ポンプの振動数が前記共振領域内の値となる同ポンプの動作状態であることに基づき前記減量弁を開弁動作させた後、前記減量弁の開度を前記開弁動作前の値に戻したとしても前記振動数が前記共振領域から外れた状態になるときには前記減量弁の開度を前記開弁動作前の値に調整する
    請求項1記載の内燃機関の燃料供給装置。
  3. 前記制御部は、前記燃料ポンプの振動数が前記共振領域内の値となる同ポンプの動作状態であるときでも、その動作状態に伴って発生する共振音よりも車内騒音が大きいときには、前記減量弁の開弁動作を中止する
    請求項1又は2記載の内燃機関の燃料供給装置。
  4. 前記制御部は、前記燃料ポンプの振動数が前記共振領域内の値となる同ポンプの動作状態であることによる前記減量弁の開弁動作中、そうした燃料ポンプの動作状態に伴って発生する共振音よりも車内騒音が大きいときには、開弁動作状態にある前記減量弁の開度を前記開弁動作前の値に調整する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置。
  5. 前記制御部は、前記燃料配管内の燃料圧力及び前記燃料の要求流量を用いて駆動指令値を求め、その駆動指令値に基づき燃料ポンプを回転駆動するものであり、前記駆動指令値が定められた下限値でガードされたときには前記減量弁を開弁動作させ、前記駆動指令値が前記下限値でガードされたことによる前記減量弁の開弁動作中に前記駆動指令値が前記下限値よりも大きくなって前記下限値でのガードが解除されたときには前記減量弁の開度を前記開弁動作前の値に調整する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置。
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