JP2016010343A - 回転作業機 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転部材の回転が不要な場合において、単純な構造でその回転を自動的かつ速やかに停止させる。
【解決手段】中継軸113の回転運動が、これと交差する方向の回転軸21に伝達される。中継軸113は、伝達軸111と同一直線をなすようにギヤケース20側に設けられ、伝達軸111とは、スピンドルロック機構30を介して結合される。スピンドルロック機構30は、伝達軸111から中継軸113を駆動して中継軸113を回転させることができるが、中継軸113から伝達軸11を駆動するために中継軸113にトルクを印加した場合には、中継軸113の回転を抑制するように機能する。
【選択図】図2
【解決手段】中継軸113の回転運動が、これと交差する方向の回転軸21に伝達される。中継軸113は、伝達軸111と同一直線をなすようにギヤケース20側に設けられ、伝達軸111とは、スピンドルロック機構30を介して結合される。スピンドルロック機構30は、伝達軸111から中継軸113を駆動して中継軸113を回転させることができるが、中継軸113から伝達軸11を駆動するために中継軸113にトルクを印加した場合には、中継軸113の回転を抑制するように機能する。
【選択図】図2
Description
本発明は、回転部材(刈刃等)を回転させて用いられる回転作業機に関する。
携帯用作業機の一種である刈払機においては、細長いシャフトの先端部に刈刃が設けられ、この刈刃が回転することによって刈払い作業が行われる。刈刃は略円板系状であり、その外周部には刃付け加工がなされている。シャフトの後端部には、エンジン(原動機)が搭載され、このエンジンの回転運動は遠心クラッチを介してシャフト内の伝達軸に伝達される。伝達軸の回転運動はシャフト先端部のギヤケースに伝達され、刈払い作業に適した角度に変換された回転軸に刈刃が装着される。
実際に草木の切断(刈払い)作業を行う際には伝達軸が回転し、これによって刈刃も回転するが、一般に、エンジンを一度始動させた後では、一連の作業が終了するまでエンジンを停止させることはない。このため、刈刃を回転駆動させるか否かは、エンジンのクランク軸と伝達軸との間の、遠心クラッチによる動力伝達の断続によって定まる。遠心クラッチにおいては、クランク軸の回転速度が低い場合には動力が伝達されず、回転速度が高い場合には動力が伝達される。このため、エンジンの動作は、クランク軸の回転速度が低く維持され刈刃が停止したアイドリング状態と、クランク軸の回転速度が高く維持され刈刃が回転する動作状態との2種類に大別される。これに応じて、エンジン(クランク軸)の回転速度がこの2種類の状態になるように気化器が制御される。
動作状態からアイドリング状態に移行する際には、遠心クラッチが切断されるために刈刃はエンジン側から駆動されなくなるが、刈刃は惰性で回転を続ける。これは、径が大きく慣性モーメントの大きな刈刃が用いられた場合に特に顕著である。このために、作業者は、刈刃の回転が停止するまで待つことが必要となる場合があり、この場合には作業効率は低下する。こうした点を改善するために、特許文献1には、こうした状態において素早く刈刃の回転を停止させることのできる刈払機が記載されている。この構造では、動作状態からアイドリング状態とした場合に、クラッチ機構を用いて刈刃側の慣性モーメントを大きく減少させることによって、素早く刈刃を停止させることができる。更に、この際にブレーキも装着することによって刈刃を素早く停止させることも記載されている。
また、刈刃は消耗品であり、刈刃が摩耗した際には、作業者によって交換される。また、作業の内容に応じて、最適な刃先形状をもつ刈刃の選択を行った上でこれを装着して使用する場合もあり、この場合においては、作業者によって刈刃の交換が行われる。このため、作業者がこの刈払機に対して行う作業として、上記の刈払い作業の他に、こうした刈刃の交換作業も行われる。この交換作業はエンジンが停止した状態で行われるが、刈刃の脱着の際には、回転軸が回転しないように固定する必要がある。このための構造は、例えば特許文献2に記載されている。この構造においては、ギヤケースに装着された固定ピンを用いて回転軸をロックすることができ、ロック後に刈刃の脱着を容易に行うことができる。
上記の構成においては、いずれも、刈払い作業時においては高速で回転する回転軸が、必要に応じてその回転が抑制されるように制御される。
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、遠心クラッチとは別の複雑なクラッチ機構やブレーキ機構をギヤケース内に設けることが必要となった。このため、ギヤケースが重くなり、作業者の負担が増加した。
この点については、固定ピン及びこれに関わる機構をギヤケースに設ける特許文献2に記載の技術も同様である。更に、特許文献2に記載の技術においては、固定ピンを用いて回転軸をロックする作業は、作業者の手によって行われるため、この作業が確実に行われない場合もあった。
すなわち、刈刃(回転部材)の回転が不要な場合において、単純な構造でその回転を自動的かつ速やかに停止させることは困難であった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、上記の問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明の回転作業機は、回転部材が装着部材と共に回転軸に装着され、伝達軸の回転を前記回転軸に伝達させて前記回転部材により作業を行う回転作業機であって、前記伝達軸側が前記回転軸側を一方向に回転駆動する動作を許容し、前記回転軸側が前記伝達軸側を前記一方向に回転駆動する動作に対しては、前記回転軸側の回転を抑制する動作を行うスピンドルロック機構を、前記伝達軸と前記回転軸との間に具備することを特徴とする。
本発明の回転作業機は、前記伝達軸が内部に同軸に設けられたシャフトと、
前記回転軸が設けられ前記シャフトの一端側に装着されたギヤケースと、前記伝達軸を駆動する動力源が設けられ前記シャフトの他端側に装着された動力部と、を具備することを特徴とする。
本発明の回転作業機において、前記スピンドルロック機構は、前記伝達軸の前記ギヤケース側の端部に装着されたことを特徴とする。
本発明の回転作業機は、前記回転軸に刈刃が装着される刈払機であることを特徴とする。
本発明の回転作業機において、前記スピンドルロック機構は、前記伝達軸側が前記回転軸側を前記一方向と逆向きの他方向に回転駆動する動作を許容し、前記回転軸側が前記伝達軸側を前記他方向に回転駆動する動作に対しても、前記回転軸側の回転を抑制する動作を行うことを特徴とする。
本発明の回転作業機において、前記回転軸が延伸する方向は前記伝達軸が延伸する方向と交差し、ベベルギヤを介して前記回転軸を駆動する中継軸を具備し、前記スピンドルロック機構は、前記伝達軸と前記中継軸との間に設けられたことを特徴とする。
本発明の回転作業機は、前記スピンドルロック機構と前記回転部材の伝達経路上に弾性体を備えることを特徴とする。
本発明の回転作業機において、前記スピンドルロック機構は、円筒形状の内面を具備ずる外周部材と、前記回転軸側に固定され、前記回転軸側の回転に際して一部が前記内面を摺動するように前記外周部材の内側に設けられた第1回転部材と、前記伝達軸側に固定され、前記伝達軸側の回転に際して一部が前記内面を摺動するように前記外周部材の内側に設けられた第2回転部材と、前記第1回転部材における前記内面と摺動する一部と、前記第2回転部材における前記内面と摺動する一部との間に設けられ、前記伝達軸の回転によって前記第2回転部材が回転する際に前記内面に沿って転動するローラと、を具備し、前記第1回転部材が前記第2回転部材を駆動する際には、前記ローラの前記内面に沿った転動が抑制される構成とされたことを特徴とする。
本発明の回転作業機は、回転部材が装着部材と共に回転軸に装着され、伝達軸の回転を前記回転軸に伝達させて前記回転部材により作業を行う回転作業機であって、前記伝達軸側が前記回転軸側を一方向に回転駆動する動作を許容し、前記回転軸側が前記伝達軸側を前記一方向に回転駆動する動作に対しては、前記回転軸側の回転を抑制する動作を行うスピンドルロック機構を、前記伝達軸と前記回転軸との間に具備することを特徴とする。
本発明の回転作業機は、前記伝達軸が内部に同軸に設けられたシャフトと、
前記回転軸が設けられ前記シャフトの一端側に装着されたギヤケースと、前記伝達軸を駆動する動力源が設けられ前記シャフトの他端側に装着された動力部と、を具備することを特徴とする。
本発明の回転作業機において、前記スピンドルロック機構は、前記伝達軸の前記ギヤケース側の端部に装着されたことを特徴とする。
本発明の回転作業機は、前記回転軸に刈刃が装着される刈払機であることを特徴とする。
本発明の回転作業機において、前記スピンドルロック機構は、前記伝達軸側が前記回転軸側を前記一方向と逆向きの他方向に回転駆動する動作を許容し、前記回転軸側が前記伝達軸側を前記他方向に回転駆動する動作に対しても、前記回転軸側の回転を抑制する動作を行うことを特徴とする。
本発明の回転作業機において、前記回転軸が延伸する方向は前記伝達軸が延伸する方向と交差し、ベベルギヤを介して前記回転軸を駆動する中継軸を具備し、前記スピンドルロック機構は、前記伝達軸と前記中継軸との間に設けられたことを特徴とする。
本発明の回転作業機は、前記スピンドルロック機構と前記回転部材の伝達経路上に弾性体を備えることを特徴とする。
本発明の回転作業機において、前記スピンドルロック機構は、円筒形状の内面を具備ずる外周部材と、前記回転軸側に固定され、前記回転軸側の回転に際して一部が前記内面を摺動するように前記外周部材の内側に設けられた第1回転部材と、前記伝達軸側に固定され、前記伝達軸側の回転に際して一部が前記内面を摺動するように前記外周部材の内側に設けられた第2回転部材と、前記第1回転部材における前記内面と摺動する一部と、前記第2回転部材における前記内面と摺動する一部との間に設けられ、前記伝達軸の回転によって前記第2回転部材が回転する際に前記内面に沿って転動するローラと、を具備し、前記第1回転部材が前記第2回転部材を駆動する際には、前記ローラの前記内面に沿った転動が抑制される構成とされたことを特徴とする。
本発明は以上のように構成されているので、回転部材の回転が不要な場合において、単純な構造でその回転を自動的かつ速やかに停止させることができる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態となる刈払機(回転作業機)の構成について説明する。図1は、この刈払機100の構成を示す斜視図である。この刈払機100においては、前後方向に細長いシャフト110の先端(一端)側に、回転する刈刃(回転部材)11が設けられる。シャフト110の後端(他端)側には、刈刃11を駆動するための動力部120が設けられる。動力部120における動力源(原動機)としては、例えば2サイクル空冷式のエンジンが用いられる。シャフト110の内部に同軸に設けられた伝達軸(後述)は、遠心クラッチを介してエンジンのクランク軸と接続され、回転運動をする。この回転運動が、シャフト110の先端に設置されたギヤケース20に伝達され、適切な減速比で刈刃11を回転させる。シャフト110における前後方向の中央付近には、作業者が把持するためのハンドル130が左右にそれぞれ設けられている。
本発明の第1の実施の形態となる刈払機(回転作業機)の構成について説明する。図1は、この刈払機100の構成を示す斜視図である。この刈払機100においては、前後方向に細長いシャフト110の先端(一端)側に、回転する刈刃(回転部材)11が設けられる。シャフト110の後端(他端)側には、刈刃11を駆動するための動力部120が設けられる。動力部120における動力源(原動機)としては、例えば2サイクル空冷式のエンジンが用いられる。シャフト110の内部に同軸に設けられた伝達軸(後述)は、遠心クラッチを介してエンジンのクランク軸と接続され、回転運動をする。この回転運動が、シャフト110の先端に設置されたギヤケース20に伝達され、適切な減速比で刈刃11を回転させる。シャフト110における前後方向の中央付近には、作業者が把持するためのハンドル130が左右にそれぞれ設けられている。
本発明の実施の形態となる刈払機100は、伝達軸側から回転軸側への動力の伝達機構に特徴を有する。図2は、ギヤケース20付近の断面図であり、刈刃11が装着される回転軸及び伝達軸に沿った断面図である。特許文献1、2に記載の技術と同様に、この刈払機100においては、シャフト110の一端がギヤケース20に接続される。これによって、シャフト110内の伝達軸111の回転運動が、これと斜めに交差する方向とされ図2においては上下方向とされた回転軸21に伝達される。
ギヤケース20内において、回転軸21は上側でベアリング22A、下側でベアリング22Bによって支持される。回転軸21の下部には回転軸21と垂直な平面を下側に具備する刃受け金具23が固定される。また、間に円板状の刈刃11を挟んだ状態で、刃受け金具23と同様の平面を上側に具備する刃押さえ金具24が下側から回転軸21に装着される。また、刃押さえ金具24を含む周辺を下側から覆う保護具25も、刃押さえ金具24の下側から装着される。また、ナット(装着部材)26と回転軸21の下端部側にはネジ加工が施され、下側から刈刃11、刃押さえ金具24、保護具25を装着した状態で、雌ねじ加工が施されたナット26が、回転軸21の下端部の雄ねじ部に装着される。これによって、回転軸21に刈刃11を固定することができる。また、刈刃11の交換作業等を行う場合には、ナット26の回転軸21への脱着が必要となり、この場合には、回転軸21が回転しないように固定することが必要となる。
回転軸21には、ベアリング22Aの下側においてベベルギヤ27が固定される。このベベルギヤ27は、シャフト110側でベアリング112で支持された中継軸113の先端に固定されたベベルギヤ114と噛合する。これによって、中継軸113の回転運動が、これと交差する方向の回転軸21に伝達される。また、ギヤケース20は、上部外面がギヤケースカバー28で覆われ、ギヤケースカバー28に設けられた筒状の部分がシャフト110の一端と嵌合し、この筒状の部分に中継軸113、伝達軸111の一端側の端部が設けられている。
中継軸113は、ギヤケースカバー28内でベアリング115によって支持された伝達軸111と同一直線をなすようにギヤケース20側に設けられ、伝達軸111とは、スピンドルロック機構30を介して結合される。スピンドルロック機構30は、伝達軸111から中継軸113を駆動して中継軸113を回転させることができるが、中継軸113から伝達軸11を駆動するために中継軸113にトルクを印加した場合には、中継軸113の回転を抑制するように機能する。
図3は、このスピンドルロック機構30の構成を示す断面図であり、図1におけるA−A方向の断面図である。この図においては、伝達軸111、中継軸113に垂直な断面が示されている。このスピンドルロック機構30においては、シャフト110の内周に固定され円筒形状の内面をもつロックリング(外周部材)31内に、ロックカム(第1回転部材)32、キャリア(第2回転部材)33、複数のローラ34が組み合わされて設けられる。ここで、キャリア33は伝達軸111に、ロックカム32は中継軸113に、それぞれ固定される。図3においてキャリア33は複数設けられているが、実際には図示の範囲外(紙面の向こう側)でこれらは一体化されており、図3においては、キャリア33全体における紙面手前側に突出した一部のみが示されている。このため、図示されたキャリア33は一体となって動作する。
各ローラ34は伝達軸111、中継軸113と平行な円柱形状であり、スピンドルロック機構30における他の構成要素のいずれに対しても固定されておらず、キャリア33の回転動作によってロックリング31の内面に沿って回転しながら移動する(転動する)ことが可能とされる。なお、キャリア33と伝達軸111、ロックカム32と中継軸113は、それぞれ一体とされて形成されていてもよく、これらが嵌入によって固定されて一体化されていてもよい。ロックカム32とキャリア33は共に図3におけるロックカム32の中心の回りで回転することが可能であるが、以下に説明するようにこの回転運動は制限される。
ロックカム32の外周には、その一部であり外側に向かって突出するカム部32Aが対称に3つ設けられており、ロックカム32の回転に際してはカム部32Aの外面がロックリング31の内面を摺動する。キャリア33の図3に示された部分は、円周上において2つのカム部32Aの間に設けられ、その外周はカム部32Aの外周と同様に、キャリア33の回転に際してロックリング31の内面を摺動する。ただし、円周方向において、キャリア33はカム部32Aとは直接接さず、これらの間にはローラ34が配されている。
また、後述するように、図3に示されたキャリア33の径方向における幅はローラ34の直径よりも小さく設定される。ロックカム32における2つのカム部32Aの間の外面の形状は、キャリア33の内面が摺動し、かつローラ34がロックカム32、キャリア33、ロックリング31の間で回転できるような形状とされる。このため、円周上で隣接する2つのカム部32Aの間におけるロックカム32の外面とロックリング31の内面との間の間隔は、中央部分(キャリア33が存在する部分)で狭く、両端部(ローラ34が存在する部分)側で広くなるように設定される。このため、円周上で隣接する2つのカム部32Bの間におけるロックカム32の外径は、中央部分(キャリア33が存在する部分)で大きく、両端部(ローラ34が存在する部分)で小さくなるような曲面形状とされる。
この構造においては、ロックカム32とキャリア33は、ローラ34を介して連動して回転することができる。ただし、ローラ34がロックリング31の内面に沿って転動可能な場合には、ロックカム32とキャリア33が連動して回転することができ、ローラ34がこの内面に沿って転動可能でない場合には、ロックカム32とキャリア33は共にロックリング31(シャフト110)に対して回転運動をすることができない。
図4(a)は、キャリア33側からロックカム32側を駆動する際のこれらの間の状況を、図3における破線で囲まれた箇所について拡大して示す。回転方向は図中における時計回り(図示された範囲では上側に向かう方向)であるものとする。この場合には、停止状態にあるロックカム32(カム部32B)の右端部が、図中右側からキャリア33の左端部によって、下側のローラ34を挟んで間接的に押される。ここで、下側のローラ34は、ロックカム32の外面とロックリング31の内面とに挟まれるが、これらの間の間隔が狭い側から広い側に向かって、キャリア33の左端部によって押される。また、上側のローラ34は、キャリア33によっては押されず、カム部32Bによって押されるため、上側のローラ34は、ロックカム32の外面とロックリング31の内面の間隔が広い領域に留まる。このため、図4(a)においては、下側のローラ34、上側のローラ34は、共にロックカム32の外面とロックリング31の内面が広くされた領域に留まる。このため、下側のローラ34、上側のローラ34は共に回転しながらロックリング31の内周面に沿って移動することができる。他の箇所におけるローラ34についても同様である。このため、キャリア33を回転させることによって、ローラ34を介してロックカム32を回転させることができる。すなわち、キャリア33に固定された伝達軸111を回転させることにより、ロックカム32に固定された中継軸113を回転させることができる。
一方、図4(b)は、上記と逆にロックカム32側がキャリア33側を駆動する際のこれらの間の状況を同様の箇所について示す。回転方向は図4(a)と同様である。この場合においても、図4(a)の場合と同様に、上側のローラ34はカム部32Aによって押されるために、上側のローラ34についての状況は図4(a)の場合と同様である。しかしながら、下側のローラ34については、カム部32Aがローラ34から離間する方向に移動するため、この動きに際しては、下側のローラ34とロックカム32の位置関係は、ロックカム32の外面とロックリング31の内面の間隔が広い側から狭い側となるように相対的に移動する。この場合、下側のローラ34はロックカム32の外面とロックリング31の内面に挟まれるため、この状態よりも更にロックカム32を時計回りに回動させることはできない。これらの状況は、他の箇所のカム部32Aの両側のローラ34についても同様である。すなわち、ロックカム32がキャリア33を駆動する場合には、ローラ34の動きが抑制される角度までしかロックカム32、キャリア33を回動させることができない。
なお、上記の例では、キャリア33、ロックカム32が図中の時計回りに回転するものとしたが、上記の構成は円周方向において対称となっているため、逆向きに回転する場合であっても、同様の動作が行われる。すなわち、上記のスピンドルロック機構30においては、ロックカム(第1回転部材)32がキャリア(第2回転部材)33を駆動する場合には、ローラ34のロックリング(外周部材)31の内面における転動が抑制される。これによって、ロックカム(第1回転部材)32の回転運動も抑制される。
このため、上記の刈払機100においては、伝達軸111を回転させることによってスピンドルロック機構30を介して中継軸113を回転させ、刈刃11を回転させることができる。アイドリング状態とした場合には、エンジン側から伝達軸11は駆動されないために、惰性で回転しようとする刈刃11(中継軸113)側から伝達軸111側が駆動されるが、この場合には、スピンドルロック機構30によって、中継軸113の回転が抑止される。このため、アイドリング状態とした場合には、刈刃11の回転は速やかに停止する。このため、動作状態とアイドリング状態の切替を素早く行うことができ、作業を効率的に行うことができる。
また、刈刃11の脱着を行う際には、エンジンは停止し、遠心クラッチも接続されない状態とされ、伝達軸11も停止している。この状態で、作業者がナット26を緩めるためにナット26にトルクを印加すると、回転軸21が駆動され、中継軸113も駆動されるが、スピンドルロック機構30によって、中継軸113の回転は抑止される。このため、回転軸21を回転させることはできず、ナット26のみを回転させて、ナット26を回転軸21から取り外すことができる。また、前記の通り、スピンドルロック機構30は、どちらの回転方向に対しても同様に機能するため、ナット26を逆方向に回転させて回転軸21に装着する際にも、同様に回転軸21は固定される。このため、刈刃11の交換作業を容易に行うことができる。この際、例えば固定ピンを装着する作業のように回転軸21を固定するための作業は不要である。
(第2の実施の形態)
上記の構成においては、中継軸113側から伝達軸11側を駆動する場合には、その回転が抑止されるが、ローラ34の動きが前記の通りに抑止されるためにこの抑止動作は行われる。このため、中継軸113の回転は急激に停止するために、刈刃11の回転を速やかに停止させることができる。しかしながら、一方で、こうした動作が繰り返される場合には、中継軸113、スピンドルロック機構30等に大きな負荷がかかる。この負荷を軽減するための構成について以下に説明する。
上記の構成においては、中継軸113側から伝達軸11側を駆動する場合には、その回転が抑止されるが、ローラ34の動きが前記の通りに抑止されるためにこの抑止動作は行われる。このため、中継軸113の回転は急激に停止するために、刈刃11の回転を速やかに停止させることができる。しかしながら、一方で、こうした動作が繰り返される場合には、中継軸113、スピンドルロック機構30等に大きな負荷がかかる。この負荷を軽減するための構成について以下に説明する。
図5は、第2の実施の形態に係る刈払機のギヤケース20付近の断面図であり、図2に対応する。ここでは、ギヤケース20内部の構造は前記と同様であり、前記とは異なるスピンドルロック機構40が用いられている。図6は、このスピンドルロック機構40の伝達軸111、中継軸113に沿った断面図であり、図5におけるB−B方向(a)、C−C方向(b)の断面が示されている。図6(b)に示されるように、このスピンドルロック機構40においても、前記のスピンドルロック機構30と同様に、ロックリング(外周部材)31内に、ロックカム(第1回転部材)42、キャリア(第2回転部材)33、複数のローラ34が、同様に用いられている。ロックカム42に前記と同様のカム部32Aが設けられていることも同様である。このため、キャリア33側からロックカム42側を駆動することはできるが、ロックカム42側からキャリア33側を駆動することはできず、この場合にはロックカム42の回転動作が抑制される。また、伝達軸111がキャリア33に固定されていることも同様である。また、ロックカム42が中継軸113の側に装着されている点についても同様である。このため、伝達軸111側から中継軸113(回転軸21)側を駆動することはできるが、回転軸21側から伝達軸111側を駆動することはできない。
ただし、ここでは、中継軸113は、直接ロックカム42に固定されてはいない。図6(a)に示された箇所においてはキャリア33、ローラ34は存在しておらず、ここでは中継軸113とロックカム42の接続部分の断面構造が示されている。中継軸113の側から見てロックカム42には略矩形状の凹部42Bが形成されており、中継軸113のロックカム42側の端部(中継軸端部113A)断面形状も、この凹部42Bよりも小さな矩形形状とされる。凹部42Bの4つの頂部には中継軸113と平行に延伸する円柱形状の弾性体45が配され、中継軸端部113Aにおける矩形の各辺に対応した側面が、各弾性体45を介して、凹部42B内で支持される。このため、中継軸113は、弾性体45を介してロックカム42に装着される。すなわち、弾性体45は、刈刃11からロックカム42までの回転の伝達経路上に配置されている。弾性体45は、例えば硬質ゴム等で構成される。
この構成においては、前記のようにロックカム42の動きが急激に抑制された際に、中継軸113は弾性体45を変形させながら回転することができる。このため、中継軸113はロックカム42とは連動せず、その回転運動がその後で減速し、停止する。すなわち、弾性体45は、中継軸113の回転が停止する際のダンパとして機能する。このため、回転軸21(中継軸113)が停止する際に中継軸113やスピンドルロック機構40自身に加わる負荷が低減される。このため、この刈払機の信頼性を向上させ、その使用寿命を長くすることができる。
なお、上記の構成においては、図3、6にその断面構造が示されたスピンドルロック機構30、40が用いられたが、同様の動作を行うことができる限りにおいて、他の構成のスピンドルロック機構を用いることもできる。ここで、上記の例では、伝達軸111、中継軸113の回転方向がどちらの場合でも同様の動作が可能であったが、実際の刈払機等においては、伝達軸の回転方向は一方向に定まっている。このため、上記の動作が一方の回転方向においてのみ行われるようなスピンドルロック機構を用いることもできる。ただし、刈刃を交換する際には、ナットを緩めて回転軸から取り外す作業と、ナットを締めて回転軸に装着する両方の作業が行われるため、どちらの回転方向においても同様に動作するスピンドルロック機構を用いることが、こうした作業を容易にするためには特に好ましい。
また、スピンドルロック機構におけるダンパについても、上記のスピンドルロック機構40と同様に中継軸113の回転速度とロックカムの回転速度を異ならせた状態で中継軸113を減速できる構成であれば、上記のような弾性体を用いた構成以外の構成を用いることもできる。
また、上記の例では、スピンドルロック機構はシャフトとギヤケースの接続部分に設けられたが、スピンドルロック機構の設けられた位置に関わらず、同様の動作を行うことができることは明らかである。ただし、スピンドルロック機構をギヤケース内に設けた場合には、ギヤケースが大きく重くなる。また、逆にスピンドルロック機構を動力部に近い側に設けた場合には、中継軸が長くなり、スピンドルロック機構によってその回転運動が抑制される部分の慣性モーメントが大きくなるために、中継軸やスピンドルロック機構に加わる負荷が大きくなる。このため、スピンドルロック機構をシャフトとギヤケースの接続部分に設けた上記の構成が最も好ましい。この場合には、刈払機の組立が容易となることも明らかである。
上記の構成においては、この回転作業機が刈払機であるものとしたが、刈払機以外においても、同様に伝達軸が用いられ、これによって回転軸に装着された回転部材を回転させるものであれば、同様の効果を奏することは明らかである。この際、伝達軸を回転させる動力源としては、エンジンに限らず、任意の動力源、例えばモータや、あるいは圧縮空気等を利用する動力源であっても、同様の効果を奏することは明らかである。また、上記の構成では回転部材11がナット26と回転軸21とで挟持されて取り付けられたが、例えば回転部材とナットとが一体化されていてもよい。
また、上記の構成では、回転軸と伝達軸の方向が異なるために、伝達軸から中継軸を介して回転運動を回転軸に伝達するものとしたが、中継軸を用いずに、回転軸を直接上記のスピンドルロック機構に装着することもできる。こうした構成は、回転作業機の種類に応じて設定が可能である。
11 刈刃(回転部材)
20 ギヤケース
21 回転軸
22A、22B、112、115 ベアリング
23 刃受け金具
24 刃押さえ金具
25 保護具
26 ナット
27、114 ベベルギヤ
28 ギヤケースカバー
30、40 スピンドルロック機構
31 ロックリング(外周部材)
32、42 ロックカム(第1回転部材)
32A カム部
33 キャリア(第2回転部材)
34 ローラ
42B 凹部
45 弾性体
100 刈払機(回転作業機)
110 シャフト
111 伝達軸
113 中継軸
113A 中継軸端部
120 動力部
130 ハンドル
20 ギヤケース
21 回転軸
22A、22B、112、115 ベアリング
23 刃受け金具
24 刃押さえ金具
25 保護具
26 ナット
27、114 ベベルギヤ
28 ギヤケースカバー
30、40 スピンドルロック機構
31 ロックリング(外周部材)
32、42 ロックカム(第1回転部材)
32A カム部
33 キャリア(第2回転部材)
34 ローラ
42B 凹部
45 弾性体
100 刈払機(回転作業機)
110 シャフト
111 伝達軸
113 中継軸
113A 中継軸端部
120 動力部
130 ハンドル
Claims (8)
- 回転部材が装着部材と共に回転軸に装着され、伝達軸の回転を前記回転軸に伝達させて前記回転部材により作業を行う回転作業機であって、
前記伝達軸側が前記回転軸側を一方向に回転駆動する動作を許容し、前記回転軸側が前記伝達軸側を前記一方向に回転駆動する動作に対しては、前記回転軸側の回転を抑制する動作を行うスピンドルロック機構を、
前記伝達軸と前記回転軸との間に具備することを特徴とする回転作業機。 - 前記伝達軸が内部に同軸に設けられたシャフトと、
前記回転軸が設けられ前記シャフトの一端側に装着されたギヤケースと、
前記伝達軸を駆動する動力源が設けられ前記シャフトの他端側に装着された動力部と、
を具備することを特徴とする請求項1に記載の回転作業機。 - 前記スピンドルロック機構は、前記伝達軸の前記ギヤケース側の端部に装着されたことを特徴とする請求項2に記載の回転作業機。
- 前記回転軸に刈刃が装着される刈払機であることを特徴とする請求項2又は3に記載の回転作業機。
- 前記スピンドルロック機構は、
前記伝達軸側が前記回転軸側を前記一方向と逆向きの他方向に回転駆動する動作を許容し、前記回転軸側が前記伝達軸側を前記他方向に回転駆動する動作に対しても、前記回転軸側の回転を抑制する動作を行うことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の回転作業機。 - 前記回転軸が延伸する方向は前記伝達軸が延伸する方向と交差し、ベベルギヤを介して前記回転軸を駆動する中継軸を具備し、
前記スピンドルロック機構は、前記伝達軸と前記中継軸との間に設けられたことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の回転作業機。 - 前記スピンドルロック機構と前記回転部材の伝達経路上に弾性体を備えることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の回転作業機。
- 前記スピンドルロック機構は、
円筒形状の内面を具備ずる外周部材と、
前記回転軸側に固定され、前記回転軸側の回転に際して一部が前記内面を摺動するように前記外周部材の内側に設けられた第1回転部材と、
前記伝達軸側に固定され、前記伝達軸側の回転に際して一部が前記内面を摺動するように前記外周部材の内側に設けられた第2回転部材と、
前記第1回転部材における前記内面と摺動する一部と、前記第2回転部材における前記内面と摺動する一部との間に設けられ、前記伝達軸の回転によって前記第2回転部材が回転する際に前記内面に沿って転動するローラと、
を具備し、
前記第1回転部材が前記第2回転部材を駆動する際には、前記ローラの前記内面に沿った転動が抑制される構成とされたことを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の回転作業機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2014133252A JP2016010343A (ja) | 2014-06-27 | 2014-06-27 | 回転作業機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2014133252A JP2016010343A (ja) | 2014-06-27 | 2014-06-27 | 回転作業機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2016010343A true JP2016010343A (ja) | 2016-01-21 |
Family
ID=55227531
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2014133252A Pending JP2016010343A (ja) | 2014-06-27 | 2014-06-27 | 回転作業機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2016010343A (ja) |
-
2014
- 2014-06-27 JP JP2014133252A patent/JP2016010343A/ja active Pending
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