JP2016014209A - 模様紙 - Google Patents
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Description
当該模様紙は3層以上の抄き合せによる多層構造を有する。この多層構造は表面に位置する第1紙層及びこの第1紙層の直下に積層される第2紙層を含む3層以上の紙層である。第1紙層及び第2紙層以外の紙層(以下、「その他の紙層」ともいう)は、第2紙層の直下に抄き合せにより積層される。すなわち、表面側から順に、第1紙層、第2紙層、その他の紙層の順に多層に抄き合せ積層される。
第1紙層は当該模様紙の表面に位置する紙層である。上記第1紙層の原料繊維としては例えば木材パルプ、古紙パルプ、非木材パルプ、合成繊維等が挙げられる。また、第1紙層は本発明の効果を損なわない範囲でその他の抄紙用薬剤を含有してもよい。
上記木材パルプとしては、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)等の化学パルプ、ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)等の機械パルプが挙げられる。
上記その他の抄紙用薬剤としては、例えばサイズ剤、紙力増強剤、歩留向上剤、填料、顔料、染料等が挙げられる。
第2紙層は、上記第1紙層の裏面側直下に積層され、植物の乾燥粉砕物を含有する層である。第2紙層の原料繊維としては、上記第1紙層において例示したものと同様の繊維が挙げられる。また、第2紙層は本発明の効果を損なわない範囲で、その他の抄紙用薬剤を含有してもよい。
植物の乾燥粉砕物は第2紙層に含有される。この粉砕物は第1紙層を通して当該模様紙の表面側から視認できる。これにより、当該模様紙の美粧性が向上する。また、上記粉砕物は植物由来であるため鉱物等由来の粉砕物に比べ塑性変形しやすい。その結果、通常の抄紙工程におけるカレンダー処理により粉砕物が変形し、当該模様紙の表面の平滑性が向上する。従って、印刷適正を向上させるための追加の工程を必要とせず、低コストで印刷適正に優れる模様紙を得ることができる。
その他の紙層は、第2紙層の裏面側直下に積層される層である。その他の紙層により、第2紙層の裏面側からの植物の乾燥粉砕物の脱落が低減される。その他の紙層の原料繊維としては、上記第1紙層において挙げたものと同様の繊維が挙げられる。また、その他の紙層は本発明の効果を損なわない範囲で、その他の抄紙用薬剤を含有してもよい。
当該模様紙は視認性を阻害しない範囲で塗工層を有してもよい。この塗工層は、塗工液を当該模様紙に塗工、噴霧等することにより形成できる。また、塗工層は第1層の表面及び上記最外層の裏面に積層されてもよく、第1層の表面又は最外層の裏面のいずれか一方の面上のみに積層されてもよい。また、当該模様紙の各紙層の間に積層されてもよい。
上記塗工液の形態としては、溶液、エマルジョン等が挙げられる。また、塗工液中に含まれる塗工用薬剤としては、例えば外添紙力増強剤、表面サイズ剤、バインダー、顔料、染料、蛍光増白剤、消泡剤、着色剤、保水剤等が挙げられる。
当該模様紙の坪量としては、40g/m2以上600g/m2以下が好ましく、50g/m2以上500g/m2以下がより好ましく、60g/m2以上300g/m2以下がさらに好ましい。このように当該模様紙の坪量を上記範囲とすることで当該模様紙の強度が向上する傾向がある。
No.43「紙、板紙及びパルプ−きょう雑物試験方法」に準拠し測定する。
当該模様紙の製造方法は、例えば原料パルプスラリーを調製する工程(以下、「スラリー調製工程」ともいう)、植物の乾燥粉砕物を製造する工程(以下、「粉砕物製造工程」ともいう)、上記植物の乾燥粉砕物等を添加する工程(以下、「粉砕物等添加工程」ともいう)並びに第1紙層、第2紙層及びその他の紙層を抄紙する工程(以下、「抄紙工程」ともいう)を主に備える。以下、各工程について詳説する。
本工程では上記原料繊維を離解分散させることで原料パルプスラリーを得る。その際、上記原料繊維と共に上記その他の抄紙用薬剤を任意に分散させてもよい。
本工程では上記粉砕物を製造する。この製造方法としては、上記植物の乾燥粉砕物において挙げた方法を採用できる。また、上述のように、パルプの叩解工程と植物の乾燥物の粉砕を同時に行ってもよい。
本工程では上記粉砕物を原料パルプスラリーに添加、又は粉砕前の植物の乾燥物を原料繊維に添加する。上述のように、パルプの叩解工程と植物の乾燥物の粉砕を同時に行う場合、本工程は粉砕物製造工程の前に行われる。また本工程は上記粉砕物製造工程の後、抄紙工程の前に行われてもよい。さらに、本工程は抄紙工程と同時に行われてもよい。この場合、原料パルプスラリー及び粉砕物は抄紙機上で混合される。
本工程では、原料パルプスラリーから第1紙層、第2紙層及びその他の紙層を順に抄紙することで、多層構造の当該模様紙を抄き合わせる。
[坪量(単位:g/m2)]
JIS−P−8124:2011「紙及び板紙−坪量の測定方法」に準拠し評価した。
JIS−P−8251:2003「紙,板紙及びパルプ−灰分試験方法−525℃燃焼法」に準拠して評価した。
JIS−P−8149:2000「紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法」に準拠して評価した。
粉砕物の脱落について、目視により以下の基準に基づき評価した。
◎:粉砕物の脱落がない。
○:粉砕物の脱落が僅かに発生した。
△:粉砕物の脱落が多少発生した。
×:粉砕物の脱落が多く発生した。
なお、◎、○、△は実使用可能であった。
模様紙の印刷適正について、目視により以下の基準に基づき評価した。
◎:印刷の欠けがない。
○:印刷の欠けが僅かに発生した。
△:印刷の欠けが多少発生した。
×:印刷の欠けが多く発生した。
なお、◎、○、△は実使用可能であった。
模様紙の美粧性について、目視により以下の基準に基づき評価した。
○:粉砕物が視認でき、美粧性に優れる。
×:粉砕物が視認しづらく、美粧性に劣る。
なお、○は実使用可能であった。
以下の原料を用いて、下記の製造方法に従い、第1紙層、第2紙層及びその他の紙層(2層)からなる4層の模様紙を得た。
(第1紙層用原料パルプスラリー)
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)60質量%及び針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)40質量%を配合した後、ダブルディスクリファイナーを用いて第1紙層用原料パルプスラリーを調整した。
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)60質量%及び針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)40質量%を配合した後、ダブルディスクリファイナーを用いて第2紙層用原料パルプスラリーを調整した。
クラフト古紙を配合した後、ダブルディスクリファイナーを用いてその他の紙用原料パルプスラリーを調整した。
清水中に桃の種の乾燥物を添加し、濃度2.5質量%の混合液とした。この混合液をシングルディスクリファイナーに投入し桃の種を粉砕した。
これらの原料パルプスラリーを用い、円網抄紙機にて第1紙層、第2紙層及びその他の紙層の紙層を抄き合わせた後、水分を51%に調整し、鏡面仕上げされたヤンキードライヤー表面に圧接しながら乾燥した。さらに、グロスカレンダーの加圧条件を変えつつ模様紙を製造した。
実施例1の原料等を表1及び表2に記載のように変更した以外は実施例1と同様にして模様紙を製造した。この模様紙の物性及び評価結果を表1〜表3に示す。
Claims (5)
- 表面に位置する第1紙層及びこの第1紙層の直下に抄き合わせで積層される第2紙層を含む3層以上の抄き合わせ紙層を備える模様紙であって、
上記第1紙層の坪量が5g/m2以上25g/m2以下であり、
上記第2紙層が植物の乾燥粉砕物を含有し、
上記植物の乾燥粉砕物の含有量が第2紙層全体の0.5質量%以上20質量%以下であることを特徴とする模様紙。 - 上記第1紙層の灰分が、1.5質量%以下である請求項1に記載の模様紙。
- 上記第1紙層の灰分が、1.5質量%超5.5質量%以下である請求項1に記載の模様紙。
- 上記第1紙層が広葉樹晒クラフトパルプを含有し、この広葉樹晒クラフトパルプの含有量が60質量%以上100質量%以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の模様紙。
- 上記第1紙層の白紙不透明度が40%以上60%以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の模様紙。
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