JP2016014683A - フィルタ校正装置及び校正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】YIG同調フィルタの中心周波数や振幅レベルを正確に校正すること。
【解決手段】入力する信号の周波数帯域を制限して選択的に通過させるYIG同調フィルタからなる可変同調フィルタ部14の中心周波数を含む校正用信号を出力する雑音発生器19と、可変同調フィルタ部14を通過して入力した雑音発生器19からの校正用信号を解析して周波数情報を取得する周波数情報取得部16と、校正用信号の周波数情報を基準周波数情報として周波数情報取得部16で取得した周波数情報と比較してその偏差量を算出し、算出された偏差量を相殺するように可変同調フィルタ部14の中心周波数を調整制御する制御部20とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、外部から入力される被測定信号を分析し解析してスペクトラムを表示するスペクトラムアナライザの前段に装備される被測定信号以外の不要信号の受信を防ぐ可変同調フィルタ(プリセレクタ)の校正を行うフィルタ校正装置及び校正方法に関するものである。
外部から受信した被測定信号の解析を行う信号解析装置(例えばスペクトラムアナライザ)には、本来の受信対象の信号の他にイメージレスポンスによる不要信号の受信を防止するための可変同調フィルタとしてプリセレクタを使用している。
下記特許文献1に開示される受信装置は、受信信号を用いて可変同調フィルタであるプリセレクタの自動校正を行う装置であり、プリセレクタの自動校正時に、周波数同調点を検索するためのサンプリング時間を任意に設定できるようにし、また、そのサンプリング時間内における最大レベルを求めるピーク検出手段を備え、周期的に少なくとも1つの最大レベル点が来るような受信信号に対して、その受信信号を基準としプリセレクタの自動校正を行っている。
特許第2849787号
ところで、近年ではスペクトラムアナライザに入力する被測定信号として広い周波数範囲(例えば0.5GHz〜26.5GHz程度)の信号を使用することが多くなっている。そのため、プリセレクタとして高い周波数選択性と広い周波数同調範囲という利点を有するYIG(Yttrium Iron Garnet )同調フィルタを使用している。しかしながら、YIG同調フィルタは、周波数ドリフトや同調ヒステリシス等の要因によりフィルタ通過帯域の中心周波数を対象の周波数に正確に設定して維持するのが困難である。
従って、広帯域の被測定信号にも対応し得るように中心周波数の校正が必要であるが、特許文献1に開示される装置では狭帯域の被測定信号における校正用としての機能を、広帯域の被測定信号による校正には不十分であった。
また、プリセレクタにおける中心周波数の校正に加えて振幅レベルの校正も望まれているが、特許文献1の装置で受信する校正用の基準信号となる受信信号はその振幅レベルが不確かであるため、この信号を基準信号としてレベル調整を行うことができなかった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、YIG同調フィルタにおける中心周波数を校正するとともに、該フィルタを通過した信号の振幅レベルの校正を行うことのできるフィルタ校正装置及び校正方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載されたフィルタ校正装置は、通過帯域中心周波数が通電する電流量により調整可能であり、入力する信号の周波数帯域を制限して選択的に通過させるYIG同調フィルタからなる可変同調フィルタ部14の校正を行うフィルタ校正装置1であって、
前記可変同調フィルタ部の使用周波数範囲より狭帯域な周波数範囲において所定の周波数成分を持つように設定可能な周波数校正信号を出力する局部発振器18と、
前記可変同調フィルタ部の使用周波数範囲内全体において振幅レベルが全周波数に対して略一定値となる振幅校正信号を出力する雑音発生器19と、
前記可変同調フィルタ部の前後段に取り付けられ、所定の増幅率が設定可能な増幅器13,15と、
前記可変同調フィルタ部から出力される信号を周波数解析して得られるスペクトラムを取得する周波数情報取得部16と、
前記可変同調フィルタ部を通過した周波数校正信号のスペクトラムを前記周波数情報取得部で取得し、該取得された周波数校正信号のスペクトラムと、予め記憶された前記周波数校正信号自身のスペクトラムとの偏差量を算出し、算出した偏差量を相殺して前記可変同調フィルタ部の中心周波数が校正されるように該可変同調フィルタ部に通電する電流量を調整制御する処理と、
前記可変同調フィルタ部の中心周波数を校正した後、前記可変同調フィルタ部を通過後に直接入力される振幅校正信号のスペクトラムを前記周波数情報取得部で取得し、該取得された振幅校正信号のスペクトラムの振幅レベルと、予め記憶された前記振幅校正信号の振幅レベルとから、前記可変同調フィルタ部の振幅レベルの減衰量を算出し、前記算出した減衰量を相殺して前記可変同調フィルタ部を通過する信号の振幅レベルが校正されるように前記増幅器の少なくとも何れか一方の増幅率を調整制御する処理とを実行する制御部20と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2記載のフィルタ校正方法は、通過帯域中心周波数が通電する電流量により調整可能であり、入力する信号の周波数帯域を制限して選択的に通過させるYIG同調フィルタからなる可変同調フィルタ部14の校正を行うフィルタ校正方法であって、
前記可変同調フィルタ部の使用周波数範囲より狭帯域な周波数範囲において所定の周波数成分を持つように設定可能な周波数校正信号を局部発振器18から出力するステップと、
前記可変同調フィルタ部の使用周波数範囲内全体において振幅レベルが全周波数に対して略一定値となる振幅校正信号を雑音発生器19から出力するステップと、
前記可変同調フィルタ部を通過した前記周波数校正信号を周波数解析し、該信号のスペクトラムを取得するステップと、
前記可変同調フィルタ部を通過した周波数校正信号のスペクトラムを取得し、該取得された周波数校正信号のスペクトラムと、予め記憶された前記周波数校正信号自身のスペクトラムとの偏差量を算出し、算出した偏差量を相殺して前記可変同調フィルタ部の中心周波数が校正されるように該可変同調フィルタ部に通電する電流量を調整制御するステップと、
前記可変同調フィルタ部の中心周波数を校正した後、前記可変同調フィルタ部を通過後に直接入力される振幅校正信号のスペクトラムを取得し、該取得された振幅校正信号のスペクトラムの振幅レベルと、予め記憶された前記振幅校正信号の振幅レベルとから、前記可変同調フィルタ部の振幅レベルの減衰量を算出し、前記算出した減衰量を相殺して前記可変同調フィルタ部を通過する信号の振幅レベルが校正されるように前記増幅器の少なくとも何れか一方の増幅率を調整制御するステップと、
を含むことを特徴とする。
本発明のフィルタ校正装置によれば、YIG同調フィルタである可変同調フィルタ部の校正を行うにあたり、可変同調フィルタ部に局部発振器からの周波数校正信号を通過させ、該フィルタ部を通過した周波数校正信号のスペクトラムと周波数校正信号自身のスペクトラムとの偏差量を算出してこの偏差量が相殺されるように可変同調フィルタ部に通電する電流量を調整制御することで、磁気特性を有するYIG同調フィルタ特有の現象である周波数ドリフトや同調ヒステリシスによって変化する中心周波数を所望の周波数に校正することができる。
また、雑音発生器から振幅レベルが既知の振幅校正信号を可変同調フィルタ部に出力し、振幅校正信号自身の振幅レベルと可変同調フィルタ部をのみを通過した振幅校正信号の振幅レベルの差分から得られた振幅校正信号の減衰量が相殺されるように、可変同調フィルタ部の前後段に設けた増幅器の少なくとも何れか一方の増幅率を調整制御することで、可変同調フィルタ部を直接校正せずに、可変同調フィルタ部を通過した信号の振幅レベルを所望のレベルに校正することができる。
本発明に係るフィルタ校正装置の概略構成を示す機能ブロック図である。 (a)、(b) 周波数情報取得部の具体的な構成例を示す機能ブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではなく、この形態に基づいて当業者等によりなされる実施可能な他の形態、実施例及び運用技術等はすべて本発明の範疇に含まれる。
まず、図1を参照しながら、本発明に係るフィルタ校正装置1の構成について説明する。
図1に示すように、本例のフィルタ校正装置1は、受信部(入力端子)11と、減衰器12と、第1増幅器13と、可変同調フィルタ部14と、第2増幅器15と、周波数情報取得部16と、信号混合器17と、局部発振器18と、雑音発生器19と、制御部20とを備えている。また、フィルタ校正装置1は、オペレータによる操作パネルや設定キー等の設定入力手段(不図示)の操作に基づき選択された動作モード(周波数情報取得部16により被測定信号の周波数解析を行う「測定モード」、又は既知の校正信号を用いて可変同調フィルタ部14の中心周波数や可変同調フィルタ部14を通過する信号の振幅レベルの校正を行う「校正モード」)に基づく処理を行っている。
また、フィルタ校正装置1は、動作モードや測定条件に応じて各部を接続する伝送線路を切り替える切替スイッチとして、測定モード時に減衰器12と第1増幅器13との間又は減衰器12とスルーライン23との間の伝送線路の切り替えや校正モード時に雑音発生器19とスルーライン23と間の伝送線路を接続する第1切替手段21と、測定モード時における第1増幅器13と可変同調フィルタ部14との間又はスルーライン23と可変同調フィルタ部14との間の伝送線路の切り替えや、校正モード時におけるスルーライン23と可変同調フィルタ部14との間又は局部発振器18と可変同調フィルタ部14との間の伝送線路の接続を切り替える第2切替手段22と、動作モードに応じて可変同調フィルタ部14と第2増幅器15との間の通常経路の接続又は可変同調フィルタ部14と周波数情報取得部16との間に接続される校正伝送線路24への接続とを切り替える第3切替手段25とを備えている。
減衰器12は、入力側へのオーバーフローを防ぐため、受信部11で受信した所定の周波数帯域を有する被測定信号(RF信号)が後段の処理で飽和しないように適切な信号レベルまで減衰させ出力している。
第1切替手段21は、制御部20の制御に基づき、測定モード時において減衰器12で減衰された被測定信号を第1増幅器13へ入力するための伝送線路又は第1増幅器13を介さずスルーライン23を経由して減衰器12からの被測定信号を直接可変同調フィルタ部14に入力するための伝送線路を切り替えている。
また、第1切替手段21は、制御部20の制御に基づき、校正モード時における雑音発生器19と可変同調フィルタ部14との間の伝送線路(第1の伝送線路)が接続されるように、雑音発生器19と可変同調フィルタ部14との間の伝送線路を切り替えている。
第1増幅器13は、被測定信号が減衰器12によって減衰されてS/N比が下がるため、制御部20の制御によって減衰器12からの被測定信号を所定の増幅率で増幅した後、可変同調フィルタ部14に出力している。
第2切替手段22は、制御部20の制御に基づき、測定モード時において第1増幅器13で所定の増幅率で増幅された被測定信号を可変同調フィルタ部14に入力するための伝送線路又はスルーライン23を経由した減衰器12からの被測定信号を可変同調フィルタ部14に入力するための伝送線路が切り替えられる。
また、第2切替手段22は、制御部20の制御に基づき、校正モード時における局部発振器18からの周波数校正信号又は雑音発生器19からの振幅校正信号の出力状態に応じて、第1の伝送線路又は局部発振器18からの周波数校正信号が可変同調フィルタ部14に入力されるようにする伝送線路(第2の伝送線路)の接続を切り替えている。
可変同調フィルタ部14は、目的外の妨害入力信号を除去して目的の周波数の信号のみを通過させるバンドパスフィルタとして、磁場を発生する電磁コイルに流れる電流量を制御部20により制御して同調周波数を可変するYIG(Yttrium Iron Garnet )同調フィルタである。
可変同調フィルタ部14は、所望のフィルタ通過帯域の中心周波数に設定されており、選択された動作モードや測定条件に応じて接続先が切り替えられた伝送線路からの被測定信号又は校正信号(周波数校正信号又は振幅校正信号)を入力すると、予め設定された中心周波数から特定の周波数帯域の信号のみを通過させ、この通過信号を第2増幅器15に出力している。
また、可変同調フィルタ部14は、校正モード時に制御部20で得られた中心周波数校正用の電流量調整信号に基づき、通電される電流量が調整制御される。これにより、可変同調フィルタ部14は、制御部20からの電流量調整信号に応じて調整制御された電流が上記電磁コイルに通電されることで中心周波数が校正されることになる。
第2増幅器15は、制御部20の制御によって可変同調フィルタ部14からの通過信号(被測定信号又は周波数校正信号)を所定の増幅率で増幅した後、周波数情報取得部16に出力している。また、第2増幅器15は、制御部20から後述する増幅率調整信号が入力すると、可変同調フィルタ部14を通過する被測定信号(以下、単に「通過信号」ともいう)の振幅レベルが校正されるように増幅率が調整制御される。
第3切替手段25は、制御部20の制御に基づき、測定モード時は、可変同調フィルタ部14から出力された通過信号が第2増幅器15に入力されるように伝送線路の接続を切り替えている。また、第3切替手段25は、制御部20の制御に基づき、校正モード時は、可変同調フィルタ部14から出力された通過信号が周波数情報取得部16に直接入力されるように伝送線路を通常経路から校正伝送線路24に切り替えている。
なお、校正モード時において可変同調フィルタ部14の中心周波数を校正する場合は、校正伝送線路24を使用せず、通常経路にて可変同調フィルタ部14を通過させた周波数校正信号を、第2増幅器15を介して周波数情報取得部16に入力させてもよい。
周波数情報取得部16は、入力した信号を周波数解析して該信号のスペクトラム(中心周波数、振幅レベル等の周波数成分に関する周波数情報)を取得する。
構成例としては、図2(a)に示すような第2増幅器15から入力される被測定信号を直接入力して周波数解析を行ってスペクトラムを表示する信号解析装置16a(スペクトラムアナライザ)、図2(b)に示すように信号混合器17からのミキサ出力信号から所定の中間周波数成分(中間周波信号)のみを通過させる帯域通過フィルタである中間周波処理部16bを介して周波数解析を行うFFTアナライザ等の周波数解析装置16cが挙げられる。
周波数情報取得部16は、測定モード時に第2増幅器15からの被測定信号の周波数解析を行い、被測定信号のスペクトラムを取得する。
また、周波数情報取得部16は、校正モード時に校正伝送線路24を経由して可変同調フィルタ部14から直接入力した周波数校正信号又は通常経路を経由して第2増幅器15から入力した周波数校正信号の周波数解析を行い、周波数解析した周波数校正信号のスペクトラムを制御部20に出力している。
さらに、周波数情報取得部16は、校正モード時に可変同調フィルタ部14から校正伝送線路24を経由して直接入力される振幅校正信号の周波数解析を行い、周波数解析した振幅校正信号のスペクトラムを制御部20に出力している。
信号混合器17は、周波数情報取得部16が図2(b)に示す構成(FFTアナライザ)の場合に使用され、制御部20の制御に基づき、第2増幅器15からの被測定信号(又は第2増幅器15を通過した周波数校正信号)と局部発振器18から出力される局部発振信号とを入力して混合したミキサ出力信号を周波数情報取得部16に出力する。
局部発振器18は、測定モードが選択され、周波数情報取得部16が図2(b)に示す構成のとき、制御部20の制御に基づいて発振周波数が所定範囲で掃引可能な局部発振信号(ローカル信号)を信号混合器17に出力している。
また、局部発振器18は、制御部20の制御に基づき、校正モードが選択されたとき、可変同調フィルタ部14に設定した中心周波数を持つ周波数校正信号(中心周波数が既知の局部発振信号)を、第2の伝送線路を介して可変同調フィルタ部14に出力している。この周波数校正信号は、可変同調フィルタ部14の使用周波数範囲より狭帯域な周波数範囲において所定の周波数成分を持つように設定可能となっており、校正モード時では、可変同調フィルタ部14に設定された中心周波数を持つ局部発振信号である。
雑音発生器19は、可変同調フィルタ部14の使用周波数範囲内全体において振幅レベルが全周波数に対して略一定値となる雑音信号(所謂、ホワイトノイズ)を発生する装置である。雑音発生器19は、校正モードが選択されると、制御部20の制御に基づき、所定の振幅レベルを有する既知の雑音信号を振幅校正信号として出力する。
制御部20は、例えばCPUやROM、RAMなどのマイクロコンピュータで構成され、フィルタ校正装置1を構成する各部の駆動制御を行っている。制御部20は、オペレータにより選択される動作モード(測定モード又は校正モード)や、機器構成の仕様に応じた適切な伝送線路を形成するように第1切替手段21、第2切替手段22及び第3切替手段25の切替制御を行っている。
また、制御部20は、可変同調フィルタ部14の中心周波数を設定するための設定電流量と、該中心周波数とが関連付けされた中心周波数設定情報を記憶している。
この中心周波数設定情報は、試験対象となる被試験デバイス(DUT)から出力される被測定信号の中心周波数を包含するように所定の周波数間隔で設定電流量と関連付けした状態の一覧表となっている。よって、オペレータは、DUTから出力される被測定信号の中心周波数に応じて可変同調フィルタ部14の中心周波数を設定する際に、この中心周波数設定情報を用いて設定したい中心周波数と対応付けされた設定電流量を可変同調フィルタ部14に通電することで所望の中心周波数が設定可能となっている。
さらに、制御部20は、可変同調フィルタ部14の中心周波数を校正する際に、可変同調フィルタ部14を経由して第2増幅器15を通過した周波数校正信号を周波数解析して得られたスペクトラムの偏差量を求める際の比較対象となる周波数校正信号のスペクトラム(すなわち、局部発振器18から出力される可変同調フィルタ部14を通過する前の周波数校正信号自身のスペクトラム)を記憶している。
また、可変同調フィルタ部14の振幅レベルを校正する際に、可変同調フィルタ部14を通過し校正伝送線路24を経由した振幅校正信号を周波数解析して得られたスペクトラムの振幅レベルと比較してレベル差に応じた減衰量を算出するための比較対象となる振幅校正信号のスペクトラム(すなわち、雑音発生器19から出力される可変同調フィルタ部14を通過する前の振幅校正信号自身のスペクトラム)を記憶している。
また、制御部20は、中心周波数校正時に周波数情報取得部16で取得される周波数校正信号のスペクトラムと、周波数校正信号自身のスペクトラムとの比較により算出された偏差量に対する電流量(校正用電流量)を算出するための基準電流量(予め決めた偏差量に対する固定の電流量)を記憶している。
さらに、制御部20は、校正モード時に可変同調フィルタ部14の中心周波数を校正する「中心周波数校正処理」と、同フィルタ14の振幅レベルを校正する「振幅校正処理」とを実施する。
校正モード時における中心周波数校正処理として、下記の処理1〜5を行う。
(処理1)
校正モードに設定後、局部発振器18からの周波数校正信号が可変同調フィルタ部14に入力されるように、第2切替手段22を制御して第2の伝送線路を接続する。
(処理2)
局部発振器18から出力する周波数校正信号の中心周波数を、可変同調フィルタ部14に設定された中心周波数を持つ局部発振信号となるように設定し、この局部発振信号を周波数校正信号として可変同調フィルタ部14に出力させる。
(処理3)
可変同調フィルタ部14と第2増幅器15を通過した周波数校正信号を周波数情報取得部16で周波数解析させ、周波数校正信号のスペクトラムを取得する。
(処理4)
取得した周波数校正信号のスペクトラムと、周波数校正信号自身のスペクトラムとの比較により偏差量を算出する。
(処理5)
そして、算出された偏差量と予め記憶した基準電流量とを用いて校正用電流量を算出し、算出した校正用電流量に基づき可変同調フィルタ部14に通電される電流量を調整制御する。
以降、上記処理2〜5を繰り返し行い、算出した偏差量が相殺されるように可変同調フィルタ部14に通電する電流量を調整制御して所望の中心周波数に校正する。
校正モード時における振幅校正処理として、下記の処理6〜10を行う。
なお、振幅校正処理は、中心周波数校正処理が終了して可変同調フィルタ部14の中心周波数が校正された状態で行われる。
(処理6)
校正モードで中心周波数校正処理が終了すると、雑音発生器19からの周波数校正信号が可変同調フィルタ部14に入力されるように、第1切替手段21及び第2切替手段22を制御して第1の伝送線路を接続する。また、可変同調フィルタ部14を通過した振幅校正信号が、周波数情報取得部16に直接入力されるように第3切替手段25を制御して校正伝送線路24を接続する。
(処理7)
予め所定の振幅レベルに設定された既知の雑音信号を振幅校正信号として雑音発生器19から可変同調フィルタ部14に出力させる。
(処理8)
周波数情報取得部16において、校正伝送線路24を経由して可変同調フィルタ部14のみを通過した振幅校正信号の周波数解析をさせ、振幅校正信号のスペクトラムを取得する。
(処理9)
取得した振幅校正信号のスペクトラムの振幅レベルと、雑音発生器19から出力される振幅校正信号自身の振幅レベルとの差分により、可変同調フィルタ部14を通過した振幅校正信号の減衰量を算出する。
(処理10)
そして、算出した減衰量が相殺されるように、第2増幅器15の増幅率を調整制御する。すなわち、制御部20から第2増幅器15に対し、可変同調フィルタ部14を通過した通過信号の振幅レベルが校正されるように増幅率を調整するための増幅率調整信号が出力される。
以上のように、本装置では、可変同調フィルタ部14の校正処理として、まず局部発振器18を用いて中心周波数校正処理を行い、可変同調フィルタ部14の中心周波数が校正された後に、雑音発生器19を用いて可変同調フィルタ部14の後段に設けられた第2増幅器15の増幅率を調整制御している。
本発明の校正対象となる可変同調フィルタ部14は、中心周波数を調整するために通電する電流量を調整すると、振幅レベルが可変し、振幅レベルを調整するために通電する電流量を調整すると、中心周波数がドリフトするという相関関係にあるため、何れか一方の設定条件を調整すると他方の設定条件が可変するという特性を有している。
そこで、本発明では、まず局部発振器18を用いて可変同調フィルタ部14の中心周波数を校正し、振幅レベルについては、中心周波数校正後に可変同調フィルタ部14を通過した通過信号の振幅レベルが校正されるように第2増幅器15の増幅率を調整制御することで、可変同調フィルタ部14における中心周波数と振幅レベルの両方の校正を実現している。
次に、上述したフィルタ校正装置1の処理動作について説明する。
ここでは、選択される動作モード毎の処理動作についてそれぞれ説明する。なお、以下の説明では、図2(a)に示す信号解析装置16aを周波数情報取得部16とした構成の際の処理動作例である。また、可変同調フィルタ部14の中心周波数は、中心周波数設定情報を用いて事前に設定済みの状態とする。
(測定モード時の処理)
測定モード時の処理動作は、まずオペレータが動作モードを測定モードに設定し、入力する被測定信号や装置仕様に応じて第1切替手段21及び第2切替手段22の切替制御を行う。次に、受信部11で受けた被測定信号を、減衰器12、第1増幅器13、可変同調フィルタ部14の順(又はスルーライン23を通過させる場合は、減衰器12、可変同調フィルタ部14の順)で通過させる。次に、可変同調フィルタ部14を通過した被測定信号は、第2増幅器15から周波数情報取得部16へと進み、周波数情報取得部16において被測定信号の周波数解析が行われて該信号におけるスペクトラムが取得される。
(校正モード時の処理)
校正モード時の処理動作は、まず、オペレータが動作モードを校正モードに設定する。次に、校正モードに設定後、局部発振器18からの周波数校正信号が可変同調フィルタ部14に入力されるように、第2切替手段22を制御して第2の伝送線路を接続する。
次に、可変同調フィルタ部14に設定された中心周波数に応じた校正信号が出力されるように、局部発振器18から出力する周波数校正信号の中心周波数を、可変同調フィルタ部14に設定された中心周波数を持つ局部発振信号となるように設定し、この局部発振信号を周波数校正信号として可変同調フィルタ部14に出力させる。
局部発振器18から出力された周波数校正信号は、可変同調フィルタ部14を通過した後に第2増幅器15を通過し、周波数情報取得部16に出力される。そして、周波数情報取得部16は、入力した周波数校正信号を周波数解析して該信号のスペクトラムを取得する。
次に、制御部20により、周波数情報取得部16で取得された周波数校正信号のスペクトラムと、周波数校正信号自身のスペクトラムとの比較により偏差量を算出する。
次に、算出された偏差量と予め記憶した基準電流量とを用いて校正用電流量を算出し、算出した校正用電流量に基づいて可変同調フィルタ部14に通電される電流量を調整制御する。そして、算出した偏差量が相殺されるように、上記2種類の周波数校正信号の比較処理を繰り返し行い、可変同調フィルタ部14に通電する電流量を調整制御して所望の中心周波数に校正する。
中心周波数校正処理が終了すると、次に可変同調フィルタ部14の振幅レベルの校正処理を行うため、雑音発生器19からの周波数校正信号が可変同調フィルタ部14に入力されるように、第1切替手段21及び第2切替手段22を制御して第1の伝送線路を接続する。また、可変同調フィルタ部14を通過した振幅校正信号が、周波数情報取得部16に直接入力されるように、第3切替手段25を制御して校正伝送線路24を接続する。
次に、予め所定の振幅レベルに設定された既知の雑音信号を振幅校正信号として雑音発生器19から可変同調フィルタ部14に出力し、周波数情報取得部16において、校正伝送線路24を経由して可変同調フィルタ部14のみを通過した振幅校正信号の周波数解析をさせ、振幅校正信号のスペクトラムを取得する。
次に、取得した振幅校正信号のスペクトラムの振幅レベルと、雑音発生器19から出力される振幅校正信号自身の振幅レベルとの差分により、可変同調フィルタ部14を通過した振幅校正信号の減衰量を算出する。
そして、算出した減衰量が相殺されるように、増幅率を調整するための増幅率調整信号が第2増幅器15に出力されることで、可変同調フィルタ部14を通過した通過信号が所望の振幅レベルとなるように所定の増幅率に調整される。これにより、可変同調フィルタ部14を通過した通過信号は、第2増幅器15を通過した際に所定の増幅率で増幅されるため、可変同調フィルタ部14自体の振幅レベルを校正せずとも、可変同調フィルタ部14の振幅レベルを校正するのと同等の効果を奏することになる。
以上説明したように、上述したフィルタ校正装置1は、動作モードとして校正モードに設定すると、まず可変同調フィルタ部14の中心周波数の校正を行うため、第2切替手段22を切替制御し、第2の伝送線路に切り替えた状態で局部発振器18から所望の中心周波数に設定された周波数校正信号を可変同調フィルタ部14に出力する。
そして、可変同調フィルタ部14を通過した周波数校正信号のスペクトラムを周波数情報取得部16で取得し、制御部20で、この取得されたスペクトラムと、周波数校正信号自身のスペクトラムとを比較して算出した偏差量が相殺されるように、可変同調フィルタ部14に通電する電流量を調整制御して中心周波数の校正を行う。
また、中心周波数校正処理が終了すると、次に可変同調フィルタ部14の振幅レベルの校正処理を行うため、第1切替手段21、第2切替手段22を制御して第1の伝送線路を接続する。また、同時に第3切替手段25を制御して、可変同調フィルタ部14を通過した振幅校正信号が、周波数情報取得部16に直接入力されるように校正伝送線路24を接続し、雑音発生器19から振幅レベルが既知の振幅校正信号を可変同調フィルタ部14に出力する。
そして、可変同調フィルタ部14のみを通過した振幅校正信号のスペクトラムを周波数情報取得部16で取得し、制御部20で、この取得された振幅校正信号のスペクトラムの振幅レベルと振幅校正信号自身の振幅レベルとの差分して得られた振幅校正信号の減衰量が相殺されるように、第2増幅器15の増幅率を調整するための増幅率調整信号を出力して可変同調フィルタ部14を通過した通過信号の振幅レベルを校正している。
これにより、磁気特性を有するYIG同調フィルタ特有の現象である周波数ドリフトや同調ヒステリシスによって変化する中心周波数を正確に校正することができる。また、雑音発生器19から発生される振幅レベルが既知の信号を振幅校正信号として用い、この振幅校正信号の振幅レベルを基準としたときの減衰量が相殺されるように第2増幅器15の増幅率を調整することで、可変同調フィルタ部14自体の校正をすることなく、可変同調フィルタ部14を通過した信号の振幅レベルの調整を正確に行うことができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下に示すように使用環境等に応じて適宜変更して実施することもできる。また、以下の変更例を本発明の要旨を逸脱しない範囲の中で任意に組み合わせて実施することもできる。
上述した形態では、校正モード時に雑音発生器19を用いて可変同調フィルタ部14を通過する通過する通過信号の振幅レベルを校正するにあたり、可変同調フィルタ部14の後段に設けられた第2増幅器15の増幅率を調整制御する構成で説明したが、これに限定されることはない。
つまり、可変同調フィルタ部14の中心周波数校正処理によって振幅レベルが可変してしまうが、本発明では可変同調フィルタ部14自体の振幅レベルの校正をすることなく、可変同調フィルタ部14を通過した通過信号の振幅レベルが周波数情報取得部16に入力された時点で正しい振幅レベルに校正されていればよい。
そのため、例えば上述した形態のような第2増幅器15における増幅率の調整制御は行わず、第1増幅器13のみの増幅率を調整制御する構成としてもよい。このような構成とした場合、第1増幅器13は、制御部20から増幅率調整信号が入力すると、可変同調フィルタ部14を通過する通過信号の振幅レベルが校正されるように増幅率が調整制御される。また、第1増幅器13及び第2増幅器15の両方の増幅率を調整制御する構成としても同様の効果を奏することができる。
1…フィルタ校正装置
11…受信部(入力端子)
12…減衰器
13…第1増幅器
14…可変同調フィルタ部
15…第2増幅器
16…周波数情報取得部
17…信号混合器
18…局部発振器
19…雑音発生器
20…制御部
21…第1切替手段
22…第2切替手段
23…スルーライン
24…校正伝送線路
25…第3切替手段

Claims (2)

  1. 通過帯域中心周波数が通電する電流量により調整可能であり、入力する信号の周波数帯域を制限して選択的に通過させるYIG同調フィルタからなる可変同調フィルタ部(14)の校正を行うフィルタ校正装置(1)であって、
    前記可変同調フィルタ部の使用周波数範囲より狭帯域な周波数範囲において所定の周波数成分を持つように設定可能な周波数校正信号を出力する局部発振器(18)と、
    前記可変同調フィルタ部の使用周波数範囲内全体において振幅レベルが全周波数に対して略一定値となる振幅校正信号を出力する雑音発生器(19)と、
    前記可変同調フィルタ部の前後段に取り付けられ、所定の増幅率が設定可能な増幅器(13,15)と、
    前記可変同調フィルタ部から出力される信号を周波数解析して得られるスペクトラムを取得する周波数情報取得部(16)と、
    前記可変同調フィルタ部を通過した周波数校正信号のスペクトラムを前記周波数情報取得部で取得し、該取得された周波数校正信号のスペクトラムと、予め記憶された前記周波数校正信号自身のスペクトラムとの偏差量を算出し、算出した偏差量を相殺して前記可変同調フィルタ部の中心周波数が校正されるように該フィルタ部に通電する電流量を調整制御する処理と、
    前記可変同調フィルタ部の中心周波数を校正した後、前記可変同調フィルタ部を通過後に直接入力される振幅校正信号のスペクトラムを前記周波数情報取得部で取得し、該取得された振幅校正信号のスペクトラムの振幅レベルと、予め記憶された前記振幅校正信号の振幅レベルとから、前記可変同調フィルタ部の振幅レベルの減衰量を算出し、前記算出した減衰量を相殺して前記可変同調フィルタ部を通過する信号の振幅レベルが校正されるように前記増幅器の少なくとも何れか一方の増幅率を調整制御する処理とを実行する制御部(20)と、
    を備えたことを特徴とするフィルタ校正装置。
  2. 通過帯域中心周波数が通電する電流量により調整可能であり、入力する信号の周波数帯域を制限して選択的に通過させるYIG同調フィルタからなる可変同調フィルタ部(14)の校正を行うフィルタ校正方法であって、
    前記可変同調フィルタ部の使用周波数範囲より狭帯域な周波数範囲において所定の周波数成分を持つように設定可能な周波数校正信号を局部発振器(18)から出力するステップと、
    前記可変同調フィルタ部の使用周波数範囲内全体において振幅レベルが全周波数に対して略一定値となる振幅校正信号を雑音発生器(19)から出力するステップと、
    前記可変同調フィルタ部を通過した前記周波数校正信号を周波数解析し、該信号のスペクトラムを取得するステップと、
    前記可変同調フィルタ部を通過した周波数校正信号のスペクトラムを取得し、該取得された周波数校正信号のスペクトラムと、予め記憶された前記周波数校正信号自身のスペクトラムとの偏差量を算出し、算出した偏差量を相殺して前記可変同調フィルタ部の中心周波数が校正されるように該可変同調フィルタ部に通電する電流量を調整制御するステップと、
    前記可変同調フィルタ部の中心周波数を校正した後、前記可変同調フィルタ部を通過後に直接入力される振幅校正信号のスペクトラムを取得し、該取得された振幅校正信号のスペクトラムの振幅レベルと、予め記憶された前記振幅校正信号の振幅レベルとから、前記可変同調フィルタ部の振幅レベルの減衰量を算出し、前記算出した減衰量を相殺して前記可変同調フィルタ部を通過する信号の振幅レベルが校正されるように前記増幅器の少なくとも何れか一方の増幅率を調整制御するステップと、
    を含むことを特徴とするフィルタ校正方法。
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