JP2016014800A - ズームレンズ及びそれを有する光学機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】開放F値が明るく全ズーム域で一律である広角ズームレンズ及びそれを有する光学機器において、広角端の周辺光量落ちを目立たなくし、かつ高性能化する。
【解決手段】最も像側に正のレンズ群を有し、正レンズ群の物体側に隣接するレンズ群の最も像側に、少なくとも広角端での開放使用時のF値を決定する可変絞りを有し、かつ正レンズ群の物体側の面頂点位置は、広角端においては可変絞り位置より像側に、望遠端においては可変絞り位置より物体側に配置する。
【選択図】図1
【解決手段】最も像側に正のレンズ群を有し、正レンズ群の物体側に隣接するレンズ群の最も像側に、少なくとも広角端での開放使用時のF値を決定する可変絞りを有し、かつ正レンズ群の物体側の面頂点位置は、広角端においては可変絞り位置より像側に、望遠端においては可変絞り位置より物体側に配置する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ズームレンズ及びそれを有する光学機器に関し、例えば一眼レフカメラ・デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の撮影レンズに好適なものである。
従来より、一眼レフカメラ等の撮影光学系は、用途に応じて様々なスペックの光学系が要望されている。その1つに、全画角80度以上の広角域からの変倍が可能な、広角ズームレンズがある。
また一方で、F値が2.8程度と明るく、更にズーミングによって露出変化が生じないよう、ズーム全域で開放F値を同値で使用できるズームレンズも求められている。
特許文献1では、負の第1レンズ群、正の第2レンズ群より成る、広角端での全画角113度で、1.7倍程度の変倍比を持ち、かつ開放F値がズーム全域で2.8である広角ズームレンズを紹介している。
特許文献2では、負の第1レンズ群、正の第2レンズ群、負の第3レンズ群、正の第4レンズ群より成る、広角端での全画角106度で、2.1倍程度の変倍比を持ち、かつ開放F値がズーム全域で2.8である広角ズームレンズを紹介している。
通常、広角レンズは、射出瞳位置より物体側に負の合成パワーのレンズ群、また像側に正の合成パワーのレンズ群を配置する、レトロフォーカスタイプの光学系が用いられる。レトロフォーカスタイプの光学系では、物体側のレンズ群の最も物体側のレンズで、有効径が最も大きくなり、それがレンズ本体の外径を決定する要因となっている。そのため、通常、広角レンズで小型化を図る際、物体側のレンズ群の外径を極力小さくするべく、撮影時に弊害が出ない範囲で周辺光量比を減らしている。特許文献1または2に示す広角ズームレンズにおいても、広角端の最周辺の光量を中心に対して30%以下としている。
このように、広角レンズにおいて最周辺の光量比を落とすと、例えば空などの均一な輝度面を撮影した時等に、撮影画像の最周辺の光量落ちが目で見て判別できてしまい、撮影写真の品位を損ねる場合がある。特に、特許文献1や2のような開放F値が全ズーム域で一律な広角ズームレンズの広角端において、周辺減光が目立つ傾向にあった。
また、一般的に軸外光束の光量をカットする程、各レンズでの収差補正の負担が軽減され、高性能化することが出来る。ところが、特許文献1または2に示すような、開放F値が全ズーム域で一律な広角ズームレンズの広角端では、中間像高での光束が十分にカットされておらず、高性能化が困難な特徴を有していた。
そこで本発明では、開放F値が明るく全ズーム域で一律の広角ズームレンズ及びそれを有する光学機器において、広角端の周辺光量落ちを目立たなくし、かつ高性能化することを目的としている。
本発明に係るズームレンズの構成は、最も像側に正のレンズ群を有し、正レンズ群の物体側に隣接するレンズ群中の最も像側に、少なくとも広角端での開放使用時のF値を決定する可変絞りを有し、かつ正レンズ群の物体側の面頂点位置は、広角端においては可変絞り位置より像側に、望遠端においては可変絞り位置より物体側に配置することを特徴とする。
本発明によれば、開放F値が明るく全ズーム域で一律の広角ズームレンズ及びそれを有する光学機器において、広角端の周辺光量落ちを目立たなくし、かつ高性能化することができる。
図9に、F値がズーム全域で2.8である広角ズームレンズの例を示す。通常、一眼レフカメラ用交換レンズ等で使用する広角ズームレンズは、長いバックフォーカスを確保する必要があるため、広角端での後側主点位置が最も像側のレンズよりも像側に配置される。そのため、最終レンズ群を強い正のパワーとし、可能な限り像側に配置する。広角端から望遠端へのズーミングに際しては、後側主点位置を物体側に移動するために、正レンズ群を大きく物体側に移動する。また、その際のオーバー側への像面変動を抑えるべく、物体側に隣接するレンズ群との間隔を狭めている。
図9に示すようなF値が明るい広角ズームレンズでは、最終レンズ群中の像側寄りのレンズと第1レンズ群を除いては、望遠端の軸上光束が各レンズの有効径を決定していることが分かる。その最終レンズ群中の像側寄りのレンズと第1レンズ群については、広角端の最周辺光束が有効径を決定している。そのため通常、本体外径の小型化を図るためには、第1レンズ群で最周辺光束の下線を可能な限りカットする方法を採る。
また、高性能化のためには各レンズ群のブロック長を極力短くし、各群の移動スペースを確保する必要がある。
最終レンズ群中の正の要素は、ペッツバール和を小さくし、かつ広角端での倍率色収差と望遠端での軸上色収差を良好に補正するために、低屈折率低分散の異常部分分散硝子を使用し、その効果を十分に発揮するべく、曲率が大きい両凸形状とする。曲率が大きい両凸形状は、有効径が大きくなる程、中心肉厚が極度に厚くなり、ブロック長が長くなってしまい、各レンズ群の移動スペースを圧迫してしまう。そのため、広角端の最周辺光束の上線についても、可能な限りカットすることで、両凸レンズの有効径を下げて肉厚を薄くし、高性能化を図っている。
次に、F値は、焦点距離をf、後側主点位置での開口径をDとした時、FNO=|f/D|で表わされるため、開放F値がズーム全域で一律の広角ズームレンズでは、図9からも分かるように、望遠端の開口径が、広角端の開口径に対して大きくなっている。
逆に言うと、広角端の開放使用時は、開放状態とは言っても軸上光束を何らかの方法で絞る必要がある。
図9や特許文献1のズームレンズでは、外部からの命令で絞り径を変化させる絞り(以下、主絞り)自体の径をズーミングに応じて変化させることで、広角端の軸上光束を絞っている。この方法では、広角端の開放時における絞り径に対し、絞り付近に配置される硝子径が大きい状態になるため、中間像高の光束が上線、下線共に絞り周辺の硝子でカットされにくく、光量が多く入り込んでいた。
特許文献2のズームレンズでは、主絞り以外に、第3レンズ群の像側に、ズーミングに連動して有効径が変化する可変絞りを有しており、ズーミングに応じて開放F値が一律になるよう、軸上光束をカットしている。この方法では、可変絞りで広角端の軸上光束を決定すると同時に、中間像高の上線をある程度カットしており、図9や特許文献1の方法に比べると、中間像高の光束をカットできていた。
しかしながら、最終レンズ群の物体側方向への移動量を確保するために、可変絞りを第3レンズ群の最も像側のレンズ面に極力近い位置に配置せざるを得ず、中間像高の上線をカットする効果が十分とは言えなかった。
また、可変絞りを配置するスペースの分だけ、最終レンズ群の移動量も制限してしまい、必ずしも高性能化に繋がってはいなかった。
以上より、従来の広角ズームレンズは、中間像高の光束が余分に入るため、中間像高から周辺像高にかけて周辺光量が急峻に落ちて減光が目立つ上に、中間光束の収差補正負担が増加して、高性能化に際して負担となっていたことが分かる。
そこで本発明では、最終レンズ群の最も物体側の面を物体側に強い凸面を向けた形状にした。その上で、物体側に隣接するレンズ群中の最も像側に可変絞りを配置し、可変絞りの位置を最も像側のレンズ面からある程度離れた位置に配置することで、広角端での中間光束を効果的にカットした。更に望遠端において、可変絞りが開いた際に、最終レンズ群の最も物体側の強い凸面が、周辺部では可変絞りとの接触を避けつつ、中心部では可変絞りを潜らせることで、隣接するレンズ群の像側の面との間隔を極限まで詰めた。
そうすることで、可変絞りを最も効果的な位置に配置しつつ、レンズ群の移動スペースを十分に確保することに成功した。
その結果、広角端での中間像高が効果的にカットされ、広角端の周辺光量落ちを周辺付近で目立たなくすると同時に、高性能化も達成した。
尚、本発明者は、本発明を実施するに当たり、最大像高での周辺光量が同じであっても、最大像高に向けての減光率が大きい方が、周辺減光が目立つという仮説を立て、その検証も行っている。
それは、人間の目が、絶対的な明るさを測る精度が鈍く、逆に相対的な明るさの変化に対して敏感であることに基づいている。
その仮説に基づくと、周辺光量の落ち方は、像高変化に対して常に同じ割合で減衰する特性にすると、減光が目立たないことになる。具体的に数式にすると、下記のようになる。
Ry = RY (y/Y)
Y:最大像高
y:評価像高
RY:最大像高での周辺光量
この仮説を検証するべく、最大像高の周辺光量比が同じで、減光特性が異なる3つのモデルを用意し、実際に撮影画像シミュレーションを行った。シミュレーション画像は、撮影画面を上下左右に4等分した時の、右上の部分を表している。よって、シミュレーション画像の左下の隅が撮影画像中心、右上の隅が撮影画像の最周辺となっている。
Y:最大像高
y:評価像高
RY:最大像高での周辺光量
この仮説を検証するべく、最大像高の周辺光量比が同じで、減光特性が異なる3つのモデルを用意し、実際に撮影画像シミュレーションを行った。シミュレーション画像は、撮影画面を上下左右に4等分した時の、右上の部分を表している。よって、シミュレーション画像の左下の隅が撮影画像中心、右上の隅が撮影画像の最周辺となっている。
図10(a)に示す第1のモデルは、特許文献1や2のように、中間像高の光量が多く、周辺に向かって急激に減光する特性である。図10(b)に示す第2のモデルは、最大像高に向かい、線形で減衰する特性である。図10(c)に示す第3のモデルは、前述の数式に従う特性である。
これらの撮影画像シミュレーションから一目瞭然で、本件の仮説に従う第3のモデルにおいて、周辺部の減光が目立ちにくいことが分かる。任意の像高での周辺光量比Tは、その像高での画角をθ、開口効率をEとした時、T=E×cos4θで表わされる。
開口効率について簡易的に説明すると、像面上の該当像高と光軸位置から、それぞれ物体側に光線トレースを行い、物体側の光軸と垂直な任意の非結像面における、それらのボケ像の面積比率を表したものとなる。
軸外光束の口径食がなく、上線と下線が共に、軸上光束を決定する絞りと同じ絞りで決定される場合、開口効率は1/cos3θで表わされる。この時、周辺光量比はT=cosθで表わされ、この特性は前述した理想的な周辺減光特性と異なり、中間像高から最周辺に向けて、減光率が大きくなっている。そのため、理想的な周辺減光特性にするには、いかに中間像高の開口効率を落とすかがポイントとなってくる。
また近年、レンズの周辺減光のデータを使用し、光学機器側の画像処理で周辺減光を補正する手法が一般的となりつつある。その場合、周辺光量比の逆数を補正ゲインとすることで、全域で周辺光量落ちをなくすことができるが、この時、特許文献1や2のように急激な周辺光量落ちが有る場合、その補正ゲインも急激に上がったものになる。
光学系の製造誤差や防振機能等により光軸ずれが生じた場合、周辺光量が急激に落ちる箇所と、補正ゲインが急激に上がる箇所がずれて、著しい補正エラーが生じてしまう。
その観点からも、本件の理想的な周辺減光に近い特性であると、補正ゲインも滑らかに推移し、良好な補正ができるため好ましい。
次に、本発明の具体的な構成要件について説明する。本発明の広角ズームレンズは、最も像側に正のレンズ群を有し、正レンズ群の物体側に隣接するレンズ群の最も像側に、少なくとも広角端での開放使用時のF値を決定する可変絞りを有し、かつ正レンズ群の最も物体側の面頂点位置は、広角端においては可変絞り位置より像側であり、望遠端においては可変絞り位置より物体側に配置している。正レンズ群の面頂点位置が、望遠端において可変絞りより物体側に配置されると言うことは、面頂点が可変絞りを潜り込んで、より物体側にまで移動していることを表している。
次に、本発明を実施するに当たり、より好ましい条件について説明する。本発明の広角ズームレンズは、下記条件式(1)を満たすと良い。
0.50 < Rp/Svt < 1.50・・・(1)
・Rp:最終レンズ群の最も物体側の面の曲率半径
・Svt:前記可変絞りの望遠端における有効径
条件式(1)は、最終レンズ群の最も物体側の面の曲率を強くし、面頂点が可変絞りを潜り易くするための条件式である。条件式(1)の上限値を逸脱すると、凸面が緩くなり、面の周辺部で可変絞りとの干渉を避けた時、面中心部が可変絞りを潜り込む量が小さくなってしまい、物体側に隣接するレンズ群との間隔を詰められなくなってしまう。条件式(1)の下限値を逸脱すると、凸面が強くなり過ぎ、望遠端での球面収差が大きくなってしまう。条件式(1)は、より好ましくは条件式(1)’を満たすと良い。
・Rp:最終レンズ群の最も物体側の面の曲率半径
・Svt:前記可変絞りの望遠端における有効径
条件式(1)は、最終レンズ群の最も物体側の面の曲率を強くし、面頂点が可変絞りを潜り易くするための条件式である。条件式(1)の上限値を逸脱すると、凸面が緩くなり、面の周辺部で可変絞りとの干渉を避けた時、面中心部が可変絞りを潜り込む量が小さくなってしまい、物体側に隣接するレンズ群との間隔を詰められなくなってしまう。条件式(1)の下限値を逸脱すると、凸面が強くなり過ぎ、望遠端での球面収差が大きくなってしまう。条件式(1)は、より好ましくは条件式(1)’を満たすと良い。
0.60 < Rp/Svt < 1.20・・・(1)’
次に、本発明のズームレンズは、下記条件式(2),(3)を満たすことが好ましい。
次に、本発明のズームレンズは、下記条件式(2),(3)を満たすことが好ましい。
1.40 < Ndp < 1.58・・・(2)
0.020 < θgFp−0.6438+0.001682×νdp < 0.100・・・(3)
・Ndp:最終レンズ群の最も物体側の正レンズの屈折率
・νdp:最終レンズ群の最も物体側の正レンズのアッベ数
・θgFp:最終レンズ群の最も物体側の正レンズのg線の異常部分分散比
条件式(2)は、正のパワーの最終レンズ群でペッツバール和を小さくし、像面湾曲を良好にするための条件式である。条件式(2)の上限値を逸脱すると、ペッツバール和が大きくなり、像面湾曲が大きくなってしまう。条件式(2)の下限値を逸脱すると、最も物体側の正レンズの曲率が大きくなり過ぎ、ブロック長が大きくなってしまう。
0.020 < θgFp−0.6438+0.001682×νdp < 0.100・・・(3)
・Ndp:最終レンズ群の最も物体側の正レンズの屈折率
・νdp:最終レンズ群の最も物体側の正レンズのアッベ数
・θgFp:最終レンズ群の最も物体側の正レンズのg線の異常部分分散比
条件式(2)は、正のパワーの最終レンズ群でペッツバール和を小さくし、像面湾曲を良好にするための条件式である。条件式(2)の上限値を逸脱すると、ペッツバール和が大きくなり、像面湾曲が大きくなってしまう。条件式(2)の下限値を逸脱すると、最も物体側の正レンズの曲率が大きくなり過ぎ、ブロック長が大きくなってしまう。
条件式(2)は、より好ましくは、下記条件式(2)’を満たすと良い。
1.42 < Ndp < 1.52・・・(2)’
尚、条件式(2)を満たす正レンズを最終レンズ群の最も物体側に配置したことで、条件式(1)の強い曲率を得やすくしている。
尚、条件式(2)を満たす正レンズを最終レンズ群の最も物体側に配置したことで、条件式(1)の強い曲率を得やすくしている。
次に条件式(3)は、望遠端の軸上色収差と広角端の倍率色収差を効果的に補正するための条件式である。条件式(3)の上限値を逸脱すると、異常部分分散性が強過ぎ、望遠端の軸上色収差と広角端の倍率色収差が過補正になってしまう。条件式(3)の下限値を逸脱すると、異常部分分散性が弱過ぎ、望遠端の軸上色収差と広角端の倍率色収差が補正不足になってしまう。
条件式(3)は、より好ましくは条件式(3)’を満たすと良い。
0.025 < θgFp−0.6438+0.001682×νdp < 0.070・・・(3)’
次に、本発明のズームレンズは、下記条件式(4)を満たすと良い。
次に、本発明のズームレンズは、下記条件式(4)を満たすと良い。
0.15 < Svt / En < 0.80・・・(4)
・En:光学系中の最大有効径
条件式(4)は、可変絞りを配置しても、本体の外径が大きくならないための条件式である。条件式(4)の上限値を逸脱すると、可変絞りの径が、その外側に配置される可変絞りの駆動機構と合わせた時にレンズの最大有効径を越えてしまい、本体が大型化してしまう。また、条件式(4)の下限値を逸脱する場合、小型化には好ましいが、可変絞り前後の正のパワーを強くする必要があり、球面収差が発生してしまうため好ましくない。
・En:光学系中の最大有効径
条件式(4)は、可変絞りを配置しても、本体の外径が大きくならないための条件式である。条件式(4)の上限値を逸脱すると、可変絞りの径が、その外側に配置される可変絞りの駆動機構と合わせた時にレンズの最大有効径を越えてしまい、本体が大型化してしまう。また、条件式(4)の下限値を逸脱する場合、小型化には好ましいが、可変絞り前後の正のパワーを強くする必要があり、球面収差が発生してしまうため好ましくない。
また、条件式(4)は、より好ましくは下記条件式(4)’を満たすと良い。
0.20 < Svt / En < 0.60・・・(4)’
次に、本発明のズームレンズは、下記条件式(5)を満たすように、バックフォーカスを有る程度確保する必要があるズームレンズにおいて、最も効果を得られる。
次に、本発明のズームレンズは、下記条件式(5)を満たすように、バックフォーカスを有る程度確保する必要があるズームレンズにおいて、最も効果を得られる。
1.00 < bkw / fw < 4.00・・・(5)
条件式(5)は、広角端の後側主点位置が、最も像側のレンズより像側にある、レトロフォーカスのパワー配置が有る程度強い条件である。
条件式(5)は、広角端の後側主点位置が、最も像側のレンズより像側にある、レトロフォーカスのパワー配置が有る程度強い条件である。
例えば、最終レンズ面から撮像素子までの間に反射ミラーを配置する必要がある、一眼レフカメラや、色合成プリズムを配置する必要がある投影装置等に使用されるズームレンズにおいて、特に好適である。勿論、それ以外の光学機器にも種々適用可能である。
尚、本発明で言うレンズ群とは、光学系の最前面または、前方に隣接するレンズとの間隔が変倍で変化する面から、光学系の最後面または、後方に隣接するレンズとの間隔が変倍で変化する面までを言うものとする。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1、5は、本発明における実施形態1及び2の光学系の、広角端及び望遠端での光路図である。図2、6は、本発明における実施形態1及び2の、広角端における周辺光量比の像高特性である。図3、7は、本発明における実施形態1及び2の、広角端の物体距離無限時の収差図である。図4、8は、本発明における実施形態1及び2の、望遠端の物体距離無限時の収差図である。
それぞれの収差図は、左から順に、球面収差(軸上色収差)、非点収差、歪曲、倍率色収差を表している。球面収差と倍率色収差を示す図において、実線はd線(587.6nm)、破線はg線(435.8nm)を表している。また、非点収差を示す図において、実線はd線のサジタル方向、破線はd線のメリディオナル方向を表している。また、歪曲を示す図は、d線における歪曲を表している。数値実施例1及び2に、この実施形態1及び2の光学系のレンズデータを示す。
これらの数値実施例では、物体側からの各面の順序、各光学面の曲率半径r、各光学面の間隔d、各光学部材のd線における屈折率nd、アッベ数νd、光線有効径を示している。
また、焦点距離、Fナンバー等のスペックに加え、画角は全系の半画角、像高は半画角を決定する最大像高、レンズ全長は第1レンズ面から最終レンズ面までの距離、BFは最終レンズ面から像面までの長さを示している。
また、ズーム群データは、各レンズ群の焦点距離、光軸上の長さ、前側主点位置、後側主点位置を表している。
非球面は、光軸に垂直な方向にR離れた位置での、光軸方向の面位置をSag(R)とした時、
の関係を満足する形状であり、各非球面の非球面係数を各表に記す。
また、各光学面の間隔dが(可変)となっている部分は、ズーミングに際して変化するものであり、別表に焦点距離に応じた面間隔を記している。また、各光学面の有効径が(可変)となっている部分は、ズーミングに際して変化するものであり、別表に焦点距離に応じた有効径を記している。尚、以下に記載する数値実施例1及び2のレンズデータに基づく、各条件式の計算結果を表1に示す。
(数値実施例1)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 ∞ 1.50 73.23
2* ∞ 2.70 1.88300 40.8 55.40
3* 20.815 6.44 37.98
4* 28.682 2.50 1.49710 81.6 37.90
5* 24.899 9.80 35.42
6 -59.892 1.80 1.88300 40.8 35.34
7 151.068 1.83 35.84
8 68.843 6.99 1.71736 29.5 37.14
9 -78.402 (可変) 37.23
10 212.989 3.17 1.90366 31.3 29.01
11 -218.328 0.15 29.17
12 74.874 1.50 1.80809 22.8 29.66
13 21.208 8.39 1.72825 28.5 29.40
14 359.085 (可変) 29.52
15 60.043 1.60 1.78472 25.7 30.40
16 38.161 6.42 1.59522 67.7 29.98
17 -83.207 (可変) 29.84
18(絞り) ∞ 2.48 24.88
19 -76.055 1.30 1.83400 37.2 24.37
20 23.026 4.85 1.80809 22.8 24.18
21 94.090 3.50 24.15
22 ∞ (可変) (可変)
23 21.485 8.41 1.43875 94.9 25.13
24 -45.039 0.15 24.57
25* 151.495 1.40 1.85400 40.4 24.10
26 17.150 9.45 1.49700 81.5 23.76
27 -63.520 25.26
非球面データ
第2面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.67816e-005 A 6=-1.95957e-008 A 8= 1.12167e-011 A10= 8.37907e-016 A12=-2.75787e-018
第3面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.30662e-005 A 6= 5.37976e-008 A 8=-9.33801e-011 A10= 8.35718e-015 A12= 1.70966e-016
第4面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.07990e-005 A 6= 6.18939e-008 A 8= 5.32496e-011 A10=-2.03073e-013 A12=-1.65934e-020
第5面
K =-5.07911e-001 A 4= 3.47138e-006 A 6=-3.20927e-010 A 8= 1.66488e-010 A10=-5.79829e-013 A12= 1.25393e-019
第25面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.05418e-005 A 6=-1.55453e-008 A 8=-1.43527e-011 A10=-1.53317e-014 A12=-1.54462e-016
各種データ
ズーム比 2.06
広角 中間 望遠
焦点距離 16.48 23.60 33.95
Fナンバー 2.90 2.91 2.91
画角 52.70 42.51 32.51
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 175.98 164.19 160.08
BF 37.99 44.61 56.87
d 9 30.11 12.12 1.00
d14 15.75 12.84 5.16
d17 1.00 7.96 13.22
d22 4.81 0.33 -2.50
ea22 17.14 19.60 24.55
(数値実施例2)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 209.053 2.10 1.84666 23.8 65.93
2 75.294 7.06 1.77250 49.6 62.34
3 339.444 0.15 61.46
4 56.915 6.73 1.77250 49.6 56.42
5 154.669 (可変) 54.97
6* 113.791 1.60 1.88300 40.8 33.10
7 17.096 8.15 24.68
8 -42.698 1.15 1.59522 67.7 23.02
9 23.718 4.05 1.88300 40.8 21.07
10 111.835 0.79 20.58
11 -433.154 3.11 1.59270 35.3 20.61
12 -36.335 1.32 20.91
13 -21.892 1.15 1.72916 54.7 20.89
14 438.081 3.08 1.84666 23.8 23.19
15 -60.156 (可変) 24.15
16(絞り) ∞ 1.90 (可変)
17 38.427 8.95 1.49700 81.5 28.47
18 -50.859 0.93 29.09
19 53.285 3.50 1.58313 59.4 28.75
20* 144.845 3.62 28.17
21 -39.498 1.40 1.72047 34.7 28.13
22 -242.790 2.50 28.82
23 ∞ (可変) (可変)
24 27.659 9.30 1.43875 94.9 30.29
25 -56.801 0.20 29.75
26 73.911 6.46 1.49700 81.5 28.19
27 -59.314 0.15 26.93
28* -51.050 2.10 1.85400 40.4 26.65
29* 1270.569 1.96 25.86
30 -115.600 1.40 1.83400 37.2 25.90
31 74.664 9.09 1.51742 52.4 26.80
32 -40.258 29.29
非球面データ
第6面
K = 0.00000e+000 A 4= 7.32729e-006 A 6=-7.39275e-009 A 8= 1.73961e-011 A10=-3.16147e-014 A12= 7.73415e-017
第20面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.47012e-006 A 6= 7.87983e-009 A 8=-3.87316e-011 A10= 1.67858e-013 A12=-9.43064e-017
第28面
K = 0.00000e+000 A 4= 3.25623e-005 A 6=-1.71295e-007 A 8= 4.91327e-010 A10=-9.18257e-013 A12= 6.95925e-016
第29面
K = 0.00000e+000 A 4= 4.89882e-005 A 6=-1.42530e-007 A 8= 4.38496e-010 A10=-6.15162e-013 A12= 2.53228e-016
各種データ
ズーム比 2.77
広角 中間 望遠
焦点距離 24.76 34.99 68.45
Fナンバー 2.90 3.34 4.28
画角 41.15 31.73 17.54
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 155.43 163.05 187.00
BF 38.45 47.15 64.31
d 5 2.72 11.70 30.33
d15 13.74 7.75 0.26
d23 6.61 2.54 -1.80
ea16 18.46 20.48 25.20
ea23 19.22 22.37 29.55
以下、各実施形態における詳細な構成について説明する。実施形態1は、物体側より順に、負の第1レンズ群L1、正の第2レンズ群L2、正の第3レンズ群L3、負の第4レンズ群L4、正の第5レンズ群L5より構成される、広角端の全画角が105度で、変倍比2.1倍であり、ズーム全域で開放F値が2.9である5群ズームレンズを紹介している。第5レンズ群L5の像側の面から、像面までの距離は、条件式(5)を満たしており、それにより強いレトロフォーカスのパワー配置になっている。
各群は、広角端から望遠端への変倍で、L1とL2の間隔を狭め、L2とL3の間隔を狭め、L3とL4の間隔を広げ、L4とL5の間隔を狭めるように駆動している。また、正の第2レンズ群L2を像側に移動することでフォーカシングを行っている。
L4の像側に可変絞りを有しており、広角端から望遠端までのF値を決定している。可変絞りの位置は、L4の最も像側の面からやや離れた位置となっており、広角端での中間像高の上線を効果的にカットしている。また、望遠端では可変絞りが開き、条件式(1)を満たすL5の最も物体側の凸面が、可変絞りを潜ってL4の像側のレンズ面との間隔を狭めている。数値実施例1で、第23面の間隔が、望遠端においてマイナスになっていることが、それを表している。そうすることで、各レンズ群の駆動スペースを圧迫することなく、効果的に中間光束をカットしている。
また、L5の最も物体側のレンズは、条件式(2)(3)を満たしており、それにより全ズーム域での像面湾曲補正、広角端での倍率色収差補正、望遠端での軸上色収差補正を効果的に行うと同時に、条件式(1)を満たす凸面形状を効果的に得ている。
次に、可変絞りの径は条件式(4)を満たしており、本体の外径を大きくすることなく、可変絞りを配置している。
実施形態2は、物体側より順に、正の第1レンズ群L1、負の第2レンズ群L2、正の第3レンズ群L3、正の第4レンズ群L4より構成される、広角端の全画角が82度で、変倍比2.8倍であり、ズーム全域で開放F値が2.9である4群ズームレンズを紹介している。第4レンズ群L4の像側の面から、像面までの距離は、条件式(5)を満たしており、それにより強いレトロフォーカスのパワー配置になっている。
ここで、実施形態2はポジティブリード型ではあるが、L1の正のパワーは非常に弱く、射出瞳位置より物体側の合成パワーは強い負となっているため、レトロフォーカス型と表現している。各群は、広角端から望遠端への変倍で、L1とL2の間隔を広げ、L2とL3の間隔を狭め、L3とL4の間隔を狭めるように駆動している。また、負の第2レンズ群L2を物体側に移動することでフォーカシングを行っている。
L3の像側に可変絞りを有しており、広角端から望遠端までのF値を決定している。可変絞りの位置は、L3の最も像側の面からやや離れた位置となっており、広角端での中間像高の上線を効果的にカットしている。
また、望遠端では可変絞りが開き、条件式(1)を満たすL4の最も物体側の凸面が、可変絞りを潜ってL3の像側のレンズ面との間隔を狭めている。
数値実施例2で、第23面の間隔が、望遠端においてマイナスになっていることが、それを表している。そうすることで、各レンズ群の駆動スペースを圧迫することなく、効果的に中間光束をカットしている。
また、L4の最も物体側のレンズは、条件式(2)(3)を満たしており、それにより全ズーム域での像面湾曲補正、広角端での倍率色収差補正、望遠端での軸上色収差補正を効果的に行うと同時に、条件式(1)を満たす凸面形状を効果的に得ている。
次に、可変絞りの径は条件式(4)を満たしており、本体の外径を大きくすることなく、可変絞りを配置している。
以上、本発明の好ましい光学系の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことは言うまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
STO 外部からの駆動命令で駆動する絞り(主絞り)、STV 可変絞り、
IP 撮像面、L1〜L6 第1レンズ群〜第6レンズ群、
Focus フォーカシングで移動する群と、その移動方向
IP 撮像面、L1〜L6 第1レンズ群〜第6レンズ群、
Focus フォーカシングで移動する群と、その移動方向
Claims (6)
- 最も像側に正のレンズ群を有し、正レンズ群の物体側に隣接するレンズ群の最も像側に、少なくとも広角端での開放使用時のF値を決定する可変絞りを有し、かつ正レンズ群の物体側の面頂点位置は、広角端においては可変絞り位置より像側に、望遠端においては可変絞り位置より物体側に配置されることを特徴とするズームレンズ。
- 下記条件式を満たすことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
0.50 < Rp/Svt < 1.50
・Rp:正のレンズ群の最も物体側の面の曲率半径
・Svt:前記可変絞りの望遠端における有効径 - 下記条件式を満たすことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のズームレンズ。
1.40 < Ndp < 1.58
0.020 < θgFp−0.6438+0.001682×νdp < 0.100
・Ndp:最終レンズ群の最も物体側の正レンズの屈折率
・νdp:最終レンズ群の最も物体側の正レンズのアッベ数
・θgFp:最終レンズ群の最も物体側の正レンズのg線の異常部分分散比 - 下記条件式を満たすことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のズームレンズ。
0.15 < Svt / En < 0.80
・En:光学系中の最大有効径、 - 下記条件式を満たすことを特徴とする請求項1又は請求項4に記載のズームレンズ。
1.00 < bkw / fw < 4.00 - 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載のズームレンズを有することを特徴とする光学機器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2014137286A JP2016014800A (ja) | 2014-07-03 | 2014-07-03 | ズームレンズ及びそれを有する光学機器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2014137286A JP2016014800A (ja) | 2014-07-03 | 2014-07-03 | ズームレンズ及びそれを有する光学機器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2016014800A true JP2016014800A (ja) | 2016-01-28 |
Family
ID=55231017
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2014137286A Pending JP2016014800A (ja) | 2014-07-03 | 2014-07-03 | ズームレンズ及びそれを有する光学機器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2016014800A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN107045184A (zh) * | 2016-02-08 | 2017-08-15 | 富士胶片株式会社 | 摄像透镜以及摄像装置 |
| JP2018106102A (ja) * | 2016-12-28 | 2018-07-05 | キヤノン株式会社 | ズームレンズ及びそれを有する撮像装置 |
| JP2020042221A (ja) * | 2018-09-13 | 2020-03-19 | 株式会社シグマ | 広角レンズ系 |
| JP2020129054A (ja) * | 2019-02-08 | 2020-08-27 | キヤノン株式会社 | ズームレンズおよび光学機器 |
-
2014
- 2014-07-03 JP JP2014137286A patent/JP2016014800A/ja active Pending
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| JP7160326B2 (ja) | 2018-09-13 | 2022-10-25 | 株式会社シグマ | 広角レンズ系 |
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| JP7183065B2 (ja) | 2019-02-08 | 2022-12-05 | キヤノン株式会社 | ズームレンズ、光学機器、および、撮像装置 |
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