JP2016017231A - 炭素繊維前駆体アクリル繊維束の製造方法及び炭素繊維前駆体アクリル繊維用油剤処理液 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】炭素繊維前駆体アクリル繊維束製造工程中の油剤処理工程において付与する油剤処理液の付着斑を抑制するために、界面活性剤を添加することを特徴とした炭素繊維前駆体アクリル繊維束用油剤処理液、及び該油剤処理液を付与した炭素繊維前駆体アクリル繊維束である。
【選択図】 なし
Description
また、油剤が過剰に付着しないように付着量を調整する技術として、油剤を付着させ乾燥した後の前駆体繊維束を界面活性剤が含まれる洗浄液に通すことで、付着した油剤の一部を除去する方法が提案されている(特許文献4参照)。
一方、機械的特性の安定した炭素繊維束を得るためには、長期の製造工程において、前駆体繊維束に油剤を均一に付着させることも重要である。油剤を均一に付着させることを目的とした装置としては、例えば、油剤付与ノズル(特許文献6参照)、油剤付与ガイド(特許文献7参照)、油剤付与ローラー(特許文献8参照)などが提案されている。
また、特許文献4に記載の方法では、全体的に油剤付着量が低下するのみで、定着した余分な油剤成分のみを除去することはできず、均一に油剤が付着した前駆体繊維束を得ることはできなかった。
また、特許文献6〜8に記載の各装置は、繊維束中に油剤処理液を行き渡らせ、繊維束半径方向の斑を低減することはできたとしても、数日から数ヶ月に渡る長期の製造工程において、常に一定量の油剤を繊維束に安定に付与して、経時的な油剤付与の安定性を可能にするものではなかった。
0.25≦(AW−A)/AW≦0.55・・・(1)
AW:表面寿命100msecにおける水の動的表面張力[mN/m]
A:表面寿命100msecにおける油剤処理液の動的表面張力[mN/m]
0.25≦(AW−A)/AW≦0.55・・・(2)
AW:表面寿命100msecにおける水の動的表面張力[mN/m]
A:表面寿命100msecにおける油剤処理液の動的表面張力[mN/m]
アクリル繊維束として炭素繊維前駆体アクリル繊維束を例示し、その製造方法の一例について、以下に詳細に説明する。
本実施形態例の炭素繊維前駆体アクリル繊維束の製造方法では、公知の紡糸技術によりアクリル繊維束(前駆体繊維束)を得る紡糸工程を行う。
具体的には、アクリロニトリル系重合体を溶剤に溶解して、紡糸原液とし、この紡糸原液を凝固浴中に吐出して繊維化し、凝固糸を製造する方法が挙げられる。アクリロニトリル系重合体は、アクリロニトリルを主な単量体とし、これを重合して得られる重合体であり、アクリロニトリルのみから得られるホモポリマーでも、主成分であるアクリロニトリルに加えて他の単量体を併用したアクリロニトリル系共重合体であってもよい。
アクリロニトリル系共重合体におけるカルボキシル基含有ビニル系単量体単位の含有量は0.5〜2.0質量%が好ましい。
これらビニル系単量体は、1種単独で用いても良く、2種以上を併用してもよい。
なお、紡糸原液は適正な粘度・流動性を必要とするため、重合体濃度は25質量%を超えない範囲が好ましい。
凝固浴として溶剤を含む水溶液を用いる場合、水溶液中の溶剤濃度は、ボイドがなく緻密な構造を形成させ高性能な炭素繊維束を得られ、かつ延伸性が確保でき生産性に優れる等の理由から、50〜85質量%が好ましく、凝固浴の温度は10〜60℃が好ましい。
紡糸工程において、紡糸原液を凝固浴中に吐出して繊維化し、得られた凝固糸には、延伸処理工程により延伸し、アクリル繊維束とすることができる。具体的な延伸方法としては、凝固浴中または延伸浴中で延伸する浴中延伸や、一部空中延伸した後に、浴中延伸する方法が挙げられる。そして、延伸の前後あるいは延伸と同時に適宜水洗を行うことにより、水膨潤状態のアクリル繊維束を得ることができる。
浴中延伸は、通常50〜98℃の水浴中で1回あるいは2回以上の多段に分割するなどして行い、空中延伸と浴中延伸を行う場合には、合計倍率が2〜10倍になるように凝固糸を延伸するのが、得られる炭素繊維束の性能の点から好ましい。
前駆体繊維束への油剤の付与には、油剤成分が水中に分散した油剤処理液に、水膨潤状態のアクリル繊維束を連続的に接触させ、油剤成分をアクリル繊維束に付着させる油剤処理工程を行う。ここでの油剤成分は、シリコーン成分を含有することが望ましいが、耐熱性樹脂や芳香族エステルなどの非シリコーン成分であっても良い。 ここで油剤処理液としては、油剤成分を水中に分散させて、平均粒子径が0.01〜0.50μmのミセルを形成させた水系の乳化溶液(エマルション)を用いる。
なお、油剤処理液中のミセルの平均粒子径は、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、商品名:LA−910)を用いて測定することができる。
水系乳化溶液は、例えば以下のようにして調製できる。すなわち、シリコーン系化合物、或いは非シリコーン成分と乳化剤とを攪拌しながら、そこに水を加えることで油剤成分が水中に分散した水系乳化溶液が得られる。
油剤成分には、帯電防止剤や酸化防止剤、抗菌剤、浸透剤などの添加物を任意成分として含有させてもよい。これらは、アクリル繊維束に油剤成分を付着させるための装置の種類、使用環境などに応じて、操業性向上の目的や、水系乳化溶液の安定性や付着特性の向上を目的として使用される。
酸化防止剤を含有させる場合は、酸化防止剤を予めシリコーン系化合物に溶かしておくことが好ましい。また、帯電防止剤および/または抗菌剤を含有させる場合は、水を加えて水系乳化溶液とした後に添加攪拌することが好ましい。
各成分の混合または水中分散は、プロペラ攪拌、ホモミキサー、ホモジナイザー等を使って行うことができる。特に、150MPa以上に加圧可能な超高圧ホモジナイザーを用いることが好ましい。
シリコーン系化合物の粘度は25℃において50〜300mm2/sが水系乳化溶液の調製の容易さ、耐熱性保持の観点から特に好ましい。
シリコーン系化合物は1種単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。変性基が異なる、あるいは変性基を有しないシリコーン系化合物を混合して用いても差し支えない。
油剤成分の前記油剤処理液中の含有量は、炭素繊維前駆体アクリル繊維束に付着させる量によって、0.7質量%〜1.5質量%の範囲で調整することが好ましい。
本発明における油剤処理液の成分は特に限定するものではないが、撥水性を有するシリコーン成分を含有する油剤処理液を用いる際には特に顕著な効果が期待できる。
油剤処理液の動的表面張力は、例えばバブルプレッシャー法やドロップボリューム法などの方法によって測定可能であるが、測定方法はその限りではない。
該油剤処理液を水膨潤状態の前駆体繊維束を連続的に接触させることが好ましい。
これらの方法の中でも、均一付着の観点から、アクリル繊維束に十分に油剤処理液を浸透させ、その後余分な油剤処理液を除去するディップ付着法が好ましい。より均一に付着させるためには、油剤処理工程を2つ以上の多段にし、繰り返し付着させることも有効である。
ついで、油剤処理工程で油剤成分が付着したアクリル繊維束を乾燥して、緻密化する乾燥緻密化工程を行う。乾燥緻密化工程の温度は、繊維のガラス転移温度を超えた温度とすることが必要である。例えば温度が100〜200℃程度の加熱ローラーによる方法にて乾燥緻密化するのが好ましい。このとき加熱ローラーの個数は、1個でもよく、複数個でもよい。
乾燥緻密化したアクリル繊維束には、二次延伸処理工程により、更に延伸処理を施すことが好ましい。延伸方法としては、加圧あるいは常圧水蒸気による水蒸気延伸、熱盤延伸、加熱ローラーによる延伸等、公知の延伸技術を用いることができる。これらの中でも、安定した均一延伸が可能な加熱ローラーによる延伸処理が好ましい。このような延伸処理により、得られる炭素繊維前駆体アクリル繊維束の緻密性や配向度をさらに高めることができる。特に、加熱ローラーにより乾燥緻密化したアクリル繊維束を搬送させながら、ローラー速度を変えることで、1.1〜4.0倍に延伸すると、得られる炭素繊維前駆体アクリル繊維束の緻密性や配向度をより向上できる。
加熱ローラーの温度としては150〜200℃程度が好ましい。温度が150℃未満であると、可塑化が不完全となり、延伸をかけた際に毛羽等が発生し、得られたアクリル繊維束を炭素繊維束にするための炭素化工程で繊維束が搬送ローラー等に巻き付いて、工程障害を招き操業性が低下することがある。一方、温度が200℃を超えると、酸化反応や分解反応などが開始され、炭素繊維前駆体アクリル繊維束を焼成して得られる炭素繊維束の品質を低下させる場合がある。
炭素繊維前駆体アクリル繊維束は、この状態で、炭素繊維束とするための焼成工程に移される。
このようにして得られる本発明のアクリル繊維束は、このアクリル繊維束の質量を100質量%とした場合、付着した油剤成分を100質量%中、0.1質量%〜2.5質量%含むことが好ましく、0.3質量%〜2.0質量%含むことがより好ましく、0.7質量%〜1.3質量%むことがさらに好ましい。油剤成分の付着量が0.1質量%以上であると、油剤成分本来の機能を十分に発現し易くなる。一方、油剤成分の付着量が2.5質量%以下であると、油剤成分が過剰にならず、アクリル繊維束の製造過程において、アクリル繊維束を搬送しながら乾燥したり延伸したりする際などに用いられる加熱ローラー上に析出、堆積し、アクリル繊維束が巻き付くなどの操業性を低下させることを防止し易くなる。
なお、「乾燥質量」とは、乾燥緻密化工程で処理された後のアクリル繊維束の乾燥繊維質量のことである。
本実施例に用いた各種測定方法、および評価方法は以下の通りである。
バブルプレッシャー動的表面張力測定装置(KRUSS株式会社製、商品名:BP−50)を用いて、油剤処理液の動的表面張力の測定を行った。油剤処理液温度20℃、表面寿命100msecの時の動的表面張力を10点測定し、その平均値を油剤処理液の動的表面張力とした。また同様の手法で測定した水の動的表面張力Awは72.8mN/mであった。
連続して製造された炭素繊維前駆体アクリル繊維束繊維束100m中の抵抗値をオンライン油分測定装置(インテック株式会社製、商品名:OE−3)を用いて測定した。該オンライン油分測定装置の前後に5mmピッチの溝ロールを設置し、アクリル繊維束のトウ幅を5mmに、張力は300〜500gf/mm2の範囲で制御して抵抗値の測定を行った。抵抗の平均値をRave、実測値をRとして、一連の製品における油剤付着斑を評価した。評価基準は以下の通りとした。
○:0.5<R/Rave<2.0の範囲から外れる点が3点以下。
×:0.5<R/Rave<2.0の範囲から外れる点が3点より多い。
炭素繊維前駆体アクリル繊維束を用いて、焼成工程で炭素繊維束を5日間連続して製造した時に、焼成工程での束切れ発生頻度により、操業性の評価をした。評価基準は1日当たりの平均除去回数とし、次の通りとした。
○:束切れ発生回数(回/日)≦1
△:束切れ発生回数(回/日)2〜5
×:束切れ発生回数(回/日)>5
連続して製造された炭素繊維前駆体アクリル繊維束を焼成し、JIS−R−7608に規定されているエポキシ樹脂含浸ストランド法に準じて測定した。なお、測定回数はアクリル繊維束の各ボビンあるいは各ケンスにつき10回とし、それらの平均値をストランド強度として評価した。
下記の組成で油剤成分の水系乳化溶液を調製した。
・1、2級側鎖タイプのアミノ変性シリコーン 90質量%
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、
商品名:XF−42−B5377)
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル(非イオン系乳化剤) 10質量%
(日光ケミカルズ株式会社、商品名:NIKKOL BL−9EX)
調製手順は、上記の油剤成分を混合し、さらに上記油剤成分の濃度が30質量%になるようにイオン交換水を加え、ホモミキサーで乳化した。この状態でのミセルの平均粒子径をレーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、装置名:LA−910)を用いて測定し、10μm程度となるようにした。
その後、さらに高圧ホモジナイザーにより、ミセルの平均粒子径が0.3μm以下になるまで分散し、油剤成分の水系乳化溶液を得た。
アクリロニトリル系共重合体(組成比:アクリロニトリル/アクリルアミド/メタクリル酸=97/2/1(質量比))をジメチルアセトアミドに溶解し、重合体濃度21質量%の紡糸原液を調製し、濃度60質量%、温度35℃のジメチルアセトアミド水溶液を満たした凝固浴中に孔径(直径)45μm、孔数60000の紡糸ノズルより吐出し凝固糸とした。凝固糸は水洗槽中で脱溶媒するとともに4.6倍に延伸して水膨潤状態のアクリル繊維束とした(紡糸工程および延伸処理工程)。
先に調整した油剤成分の水系乳化溶液をイオン交換水で希釈して、油剤成分の濃度が1.2質量%になるように調整し、界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテル(日光ケミカルズ株式会社、商品名:NIKKOL BL−9EX)を油剤処理液に対して0.5質量%となるように添加、混合して油剤処理液を調整した。前記油剤処理液を満たした油剤処理槽を通過したアクリル繊維束は油剤の斑付き抑制や、必要以上の処理液を後工程に持ち出さないためにガイドバーで絞られる。ガイドバーは工程中の糸道を制御する円柱状のバーであり、繊維束をローラーで搬送するためには一定の張力が発生するため、その張力によってバーで扱かれて余分な油剤処理液が除去される。炭素繊維前駆体アクリル繊維束への付着量1.0質量%を目標値とし、電磁定量ポンプを用いて、油剤成分が30質量%濃度の水系乳化溶液を油剤処理槽に定量的、連続的に追加し、油剤処理槽中の油剤処理液の濃度が1.2質量%になるようにした(油剤処理工程)。
その後、油剤処理液が付着したアクリル繊維束を表面温度180℃のロールにて乾燥緻密化(乾燥緻密化工程)した後に、表面温度190℃のロールを用い1.5倍延伸を施し(二次延伸処理工程)、炭素繊維前駆体アクリル繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体アクリル繊維束をケンスに振り込んで後述の焼成工程に移した。
その後、該耐炎化繊維束を窒素雰囲気中で400〜1400℃の温度勾配を有する炭素化炉に入れて、炭素繊維束とした(炭素化工程)。得られた炭素繊維束の束切れ発生頻度からみた工程通過性、ストランド強度を評価した。結果を表1に示す。
界面活性剤の油剤処理液に対する量を1.0質量%となるように調整した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維前駆体アクリル繊維束、炭素繊維束を製造した。各評価結果を表1に示した。
界面活性剤の油剤処理液に対する量を、3.0質量%となるように調整した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維前駆体アクリル繊維束、炭素繊維束を製造した。各評価結果を表1に示した。
界面活性剤の油剤処理液に対する量を5.0質量%となるように調整した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維前駆体アクリル繊維束、炭素繊維束を製造した。各評価結果を表1に示した。
界面活性剤の油剤処理液に対する量を7.0質量%となるように調整した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維前駆体アクリル繊維束、炭素繊維束を製造した。各評価結果を表1に示した。
界面活性剤の油剤処理液に対する量を10.0質量%となるように調整した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維前駆体アクリル繊維束、炭素繊維束を製造した。各評価結果を表1に示した。
界面活性剤を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維前駆体アクリル繊維束、炭素繊維束を製造した。各評価結果を表1に示した。
界面活性剤の油剤処理液に対する量を0.1質量%となるように調整した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維前駆体アクリル繊維束、炭素繊維束を製造した。各評価結果を表1に示した。
油剤組成及び成分を以下の通りにした以外は実施例1と同様の手法で水系乳化溶液を調製した。
・1級側鎖タイプのアミノ変性シリコーン 90質量%
(粘度150cst、アミノ当量6000g/mol)
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル(非イオン系乳化剤) 10質量%
(日光ケミカルズ株式会社、商品名:NIKKOL BL−9EX)
界面活性剤の油剤処理液に対する量を1.0質量%となるように調整した以外は、実施例7と同様にして炭素繊維前駆体アクリル繊維束、炭素繊維束を製造した。各評価結果を表1に示した。
界面活性剤の油剤処理液に対する量を3.0質量%となるように調整した以外は、実施例7と同様にして炭素繊維前駆体アクリル繊維束、炭素繊維束を製造した。各評価結果を表1に示した。
界面活性剤の油剤処理液に対する量を5.0質量%となるように調整した以外は、実施例7と同様にして炭素繊維前駆体アクリル繊維束、炭素繊維束を製造した。各評価結果を表1に示した。
界面活性剤の油剤処理液に対する量を7.0質量%となるように調整した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維前駆体アクリル繊維束、炭素繊維束を製造した。各評価結果を表1に示した。
界面活性剤を添加しなかったこと以外は、実施例7と同様にして炭素繊維前駆体アクリル繊維束を製造した。各評価結果を表1に示した。
界面活性剤の油剤処理液に対する量を0.1質量%となるように調整した以外は、実施例7と同様にして炭素繊維前駆体アクリル繊維束、炭素繊維束を製造した。各評価結果を表1に示した。
界面活性剤の油剤処理液に対する量を10.0質量%となるように調整した以外は、実施例7と同様にして炭素繊維前駆体アクリル繊維束、炭素繊維束を製造した。各評価結果を表1に示した。
以上より、各実施例と比較して、全ての面で劣る結果となった。油剤成分の付着が不均一であるために、焼成工程での操業性低下を引き起こし、結果として品質安定性を損なったものと考えられる。
このようにして製造されたアクリル繊維束から得られた炭素繊維束は、例えばプリプレグ化したのち複合材料に成形することもできる。この炭素繊維束を用いた複合材料は、ゴルフシャフトや釣り竿などのスポーツ用途、さらには構造材料として自動車や航空宇宙用途、また各種ガス貯蔵タンク用途などに好適に用いることができ、有用である。
Claims (13)
- 油剤成分を含有し、下記式(1)の条件を満足する油剤処理液をアクリル繊維束に付与する炭素繊維前駆体アクリル繊維束の製造方法。
0.25≦(AW−A)/AW≦0.55・・・(1)
AW:表面寿命100msecにおける水の動的表面張力[mN/m]
A:表面寿命100msecにおける油剤処理液の動的表面張力[mN/m] - 前記油剤処理液の前記動的表面張力Aが、33mN/m〜55mN/mである請求項1に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維束の製造方法。
- 界面活性剤が前記油剤処理液中に0.3質量%〜7質量%含有する請求項1または2に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維束の製造方法。
- 前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である請求項3に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維束の製造方法。
- 油剤成分が前記油剤処理液中に0.7質量%〜1.5質量%含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維束の製造方法。
- 前記油剤成分にシリコーン成分を含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維束の製造方法。
- 前記油剤成分が、乾燥繊維質量に対し0.1質量%以上2.5質量%以下付着する炭素繊維前駆体アクリル繊維束の製造方法。
- 炭素繊維前駆体アクリル繊維束に付与する油剤処理液であって、下記式(2)の条件を満足する炭素繊維前駆体アクリル繊維束用油剤処理液。
0.25≦(AW−A)/AW≦0.55・・・(2)
AW:表面寿命100msecにおける水の動的表面張力[mN/m]
A:表面寿命100msecにおける油剤処理液の動的表面張力[mN/m] - 油剤処理液の前記動的表面張力Aが、33mN/m〜55mN/mである請求項8に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維束用油剤処理液。
- 界面活性剤が油剤処理液中に0.3質量%〜7質量%含有する請求項8または9に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維束用油剤処理液。
- 前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である請求項10のいずれか一項に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維束用油剤処理液。
- 油剤成分が前記油剤処理液中0.7質量%〜1.5質量%含有する請求項8〜11のいずれか一項に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維束用油剤処理液。
- 前記油剤成分がシリコーン成分を含有する請求項12のいずれか一項に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維束用油剤処理液。
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