以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
図1及び図2において、実施例の自動販売機1は、鋼板製の外面材2Aとその内側に設けられた断熱材(図示せず)から構成された前面が開口する断熱箱体である本体2と、この本体2の前面を開閉自在に閉塞するよう一側(実施例では向かって左側)が本体2に回動自在に枢支された外扉3を備えている。
この外扉3の前面上部には商品サンプル室4が構成されており、この商品サンプル室4内に陳列された複数の各商品サンプルに対応して複数の商品選択スイッチ6が配置されている。また、商品サンプル室4の下側の外扉3前面には、広告パネル5が構成されており、この広告パネル5の下側の外扉3前面下部には商品取出口7が構成されている。
更に、外扉3前面の向かって右側(非枢支側)中央部には化粧パネル8が取り付けられており、この化粧パネル8内に位置して硬貨投入口9、返却レバー11が設けられている。また、この化粧パネル8の向かって左側の外扉3前面には、金額表示器12が取り付けられている。更に、この金額表示器12の下側の外扉3前面には紙幣識別装置(ビルバリ)14が取り付けられており、商品取出口7の向かって右側の外扉3前面には硬貨返却口13が構成されている。
一方、本体2内の上部には上面、左右面及び後面が前記断熱材で囲繞され、前面が開口した商品収納部16が構成されている。この商品収納部16は断熱性の収納部仕切板17によって左右方向三つの商品収納室に仕切られており、この例では向かって右側から二つが冷温切換室15(商品収納室)とされ、向かって左側が冷却専用室20(商品収納室)とされている。
尚、この冷却専用室20は各冷温切換室15よりも容積が大きい。これは冷却して販売する商品のほうが、加熱して販売する商品よりも一般的に多いからである。この仕切板17で仕切られた冷温切換室15、15、及び、冷却専用室20には、販売する商品が蛇行状の商品通路に収納されるサーペンタイン式の商品収納コラム18が前後方向及び左右方向にそれぞれ設けられている。
商品収納部16の前面には、それぞれ断熱性を有し、商品収納部16の前面開口の上部側を開閉するための上部側内扉21と、商品収納部16の前面開口の下部側を開閉するための下部側内扉22が設けられている。この下部側内扉22は本体2に回動自在に枢支されている。
また、下部側内扉22の下部には商品収納部16の各冷温切換室15及び冷却専用室20側と外扉3側とを連通する商品搬出口23が左右方向に並設されている。各商品搬出口23には開閉自在の搬出扉24が上縁を中心して回動自在に取り付けられており、前方に案内される商品に押されて回転し、商品搬出口23を開放して商品を商品取出口7に搬出する構成とされている。
他方、上部側内扉21は外扉3の商品サンプル室4の後側に対応して当該外扉3に取り付けられており、外扉3を開閉することにより、上部側内扉21によって商品収納部16の前面開口の上部側が開閉される構成とされている。更に、上部側内扉21は外扉3を開放した状態で、当該外扉3から独立して後方に開閉自在とされ、上部側内扉21を外扉3から後方に開いた状態で、商品サンプル室4内に陳列される商品サンプルを交換できるように構成されている。また、本体2内の下部には機械室26が形成されている。
次に、図3は自動販売機1のこの実施例の冷却ユニットの冷媒回路を示している。この図において、27は冷媒を圧縮する圧縮機であり、機械室26内に設置されている。圧縮機27の吐出側の配管28は流路切換手段としての四方弁29の第1のポートに接続され、四方弁29の第2のポートは配管31を介してブリッジ回路32に接続されている。このブリッジ回路32は順方向を同じくして直列に接続された二組の逆止弁33及び34と、逆止弁35及び36の並列回路から構成されており(計四つの逆止弁から成る)、配管28は逆止弁33と34の接続点に接続されている。
逆止弁34と36の接続点は配管37を介して絞り手段としての膨張弁(電子膨張弁)38の入口に接続され、膨張弁38の出口は配管39を介して中央の冷温切換室15内に設けられた冷温切換室用の室内熱交換器(放熱用室内熱交換器RHE又は吸熱用室内熱交換器EHEとなる冷温切換室用室内熱交換器)41の入口に接続されている。尚、膨張弁38には電磁弁(開閉弁)42が並列に接続されている。
室内熱交換器41の出口は、配管43を介して絞り手段としての膨張弁(電子膨張弁)44の入口に接続され、膨張弁44の出口は配管46を介して右端の冷温切換室15内に設けられた冷温切換室用の室内熱交換器(放熱用室内熱交換器RHE又は吸熱用室内熱交換器EHEとなる冷温切換室用室内熱交換器)47の入口に接続されている。即ち、膨張弁44は室内熱交換器41冷媒下流側であって、室内熱交換器47の冷媒上流側に位置する。尚、膨張弁44にも電磁弁(開閉弁)48が並列に接続されている。
また、各冷温切換室15、15内には送風機49、51がそれぞれ設けられており、この送風機49、51により各室内熱交換器41、47に各冷温切換室15、15内の空気を通風し、それらと熱交換した空気を各冷温切換室15、15内にそれぞれ循環させるように構成されている。
室内熱交換器47の出口は、配管52を介して絞り手段としての膨張弁(電子膨張弁)53の入口に接続され、膨張弁53の出口は配管54を介して冷却専用室20内に設けられた冷却専用室用の室内熱交換器(吸熱用室内熱交換器EHEとなる冷却専用室用室内熱交換器)56の入口に接続されている。即ち、膨張弁53は室内熱交換器47の冷媒下流側であって、室内熱交換器56の冷媒上流側に位置している。尚、膨張弁53にも電磁弁(開閉弁)57が並列に接続されている。また、冷却専用室20内にも送風機58が設けられており、この送風機58により室内熱交換器56と熱交換した冷気を冷却専用室20内に循環させるように構成されている。
以上により、各室内熱交換器41、47、56は冷媒流に対して直列に接続されたかたちとなる。そして、室内熱交換器56の出口は、配管59を介してブリッジ回路32の逆止弁33と35との接続点に接続されている。ブリッジ回路32の逆止弁35と36の接続点は、配管61を介して室外熱交換器62の一端に接続されている。この室外熱交換器62は機械室26内(商品収納室外)に設置されると共に、機械室26内には更にこの室外熱交換器62に外気を通風するための送風機63が設置されている。
この室外熱交換器62の他端は、配管64を介して四方弁29の第3のポートに接続され、四方弁29の第4のポートは配管66を介してアキュムレータ67の入口に接続されている。このアキュムレータ67の出口は、配管68を介して圧縮機27の吸込側に接続され、自動販売機1の冷却ユニットの冷媒回路が構成されている。そして、この冷媒回路には実施例ではHFO−1234yf冷媒が所定量封入される。
また、四方弁29は配管28が接続された第1のポートを配管31が接続された第2のポートに連通し、配管64が接続された第3のポートを配管66が接続された第4のポートに連通させる状態と、第1のポートを第3のポートに連通し、第2のポートを第4のポートに連通させる状態とに切り換わることにより冷媒回路の冷媒流路を切り換えるものである。
また、各室内熱交換器41、47、及び、56の出口側の配管43、52、59には温度センサ69、70、71がそれぞれ取り付けられており、後述する如く各室内熱交換器41、47、及び、56の冷媒過冷却度、又は、冷媒過熱度を検出する。
また、図3においてCは汎用マイクロコンピュータから構成された制御手段としての制御装置であり、前記各冷温切換室15、冷却専用室20内の温度を検出する図示しない温度センサ等や、前述した各温度センサ69〜71の出力に基づき、圧縮機27や各送風機49、51、58、63の運転を制御すると共に、各膨張弁38、44、53の弁開度を制御し、四方弁29の切り換えや、各電磁弁42、48、57の開閉を制御する。尚、制御装置Cはインバータ等により圧縮機27や各送風機49、51、58、63の回転数を制御する。
以上の構成で、次に図4乃至図13を参照しながら、この実施例の動作を説明する。尚、各図において、塗りつぶしで示す電磁弁は閉状態であり、送風機は停止状態を示す。また、白抜きで示す電磁弁は開状態を示し、送風機は運転状態を示すものとする。更に、塗りつぶしで示す温度センサは制御装置Cがそれを用いて制御することを示すものとする。また、制御装置Cは図11のフローチャートに基づいて各膨張弁を制御する。
(1)H−C−C室内吸熱モード
先ず最初に、中央の冷温切換室15を加熱する使用状態とし、右端の冷温切換室15を冷却する使用状態としており、且つ、冷却専用室20内が十分に冷えておらずにそこから吸熱可能であるものとすると、制御装置Cは、図4に示すH−C−C室内吸熱モードを実行する。このH−C−C室内吸熱モードでは、制御装置Cは四方弁29を制御して第1のポートを第2のポートに連通させ、第3のポートを第4のポートに連通させる状態とし、電磁弁42、57を開き、電磁弁48は閉じる。
そして、制御装置Cは圧縮機27及び各送風機49、51、58を運転し、送風機63は停止する。圧縮機27は運転されて冷媒を圧縮し、配管28に吐出する。この圧縮機27から吐出された+70℃程の高温高圧の冷媒(ガス)は、配管28から図4に矢印で示す如く四方弁29を経て配管31からブリッジ回路32に入る。そして、逆止弁34を経て配管37、電磁弁42、配管39を経て室内熱交換器41に流入し、そこで放熱する。即ち、このとき室内熱交換器41は放熱用室内熱交換器RHEとして機能する。室内熱交換器41と熱交換して加熱された暖気は、送風機49により中央の冷温切換室15内に循環され、これにより中央の冷温切換室15内の商品は+55℃程に加熱される。
室内熱交換器41で放熱し、+60℃程の温度まで低下した冷媒(液/ガス混合状態)は配管43に流出し、膨張弁44で絞られた後、配管46を経て室内熱交換器47に流入し、そこで蒸発して吸熱作用を発揮する(例えば、蒸発温度−5℃)。即ち、このとき室内熱交換器47は吸熱用室内熱交換器EHEとして機能する。室内熱交換器47と熱交換して冷却された冷気は、送風機51により右端の冷温切換室15内に循環され、これにより右端の冷温切換室15内の商品は+5℃程に冷却される。
室内熱交換器47から冷媒は配管52に流出し、電磁弁57、配管54を経て室内熱交換器56に流入し、そこで蒸発して吸熱作用を発揮する(例えば、蒸発温度−5℃)。室内熱交換器56と熱交換して冷却された冷気は、送風機58により冷却専用室20内に循環され、これにより冷却専用室20内の商品も+5℃程に冷却される。
室内熱交換器56で蒸発し、0℃程の温度となった冷媒は配管59を経てブリッジ回路32に至り、逆止弁35を経て配管61に入り、室外熱交換器62を経て配管64から四方弁29の第3のポートに流入する。そして、この四方弁29の第4のポートから配管66を経てアキュムレータ67に入り、そこで気液分離された後、配管68から圧縮機27に吸い込まれる。
以上のように、電磁弁57を開いていることで室内熱交換器47と室内熱交換器56は冷媒回路上、一つの吸熱用室内熱交換器EHEと見ることができ、従って、膨張弁44はこの吸熱用室内熱交換器EHEの冷媒上流側で、放熱用室内熱交換器RHEとなっている室内熱交換器41の冷媒下流側に位置することになる。
制御装置Cは図11のフローチャートのステップS1からステップS2に進み、ステップS2からステップS12に進む。ここでは、室内放熱しているか否か判断し、現在は室内熱交換器41で放熱しているので、制御装置CはステップS4に進む。そして、このステップS4で制御装置Cは、温度センサ71の出力に基づき、冷却専用室20の室内熱交換器56の出口の冷媒過熱度が所定の上限値より小さく、所定の下限値より大きい目標範囲内となっているか否かを判断する。
そして、室内熱交換器56の出口の冷媒過熱度が目標範囲内になっていない場合、制御装置CはステップS5に進み、温度センサ71の出力で得られる室内熱交換器56の出口(前述した如く室内熱交換器47、56を一つの吸熱用室内熱交換器EHEと見たときの当該吸熱用室内熱交換器EHEの出口)の冷媒過熱度に基づく膨張弁44の制御を実行する。
(1−1)冷媒過熱度の制御
図13は吸熱用室内熱交換器EHEとして機能する室内熱交換器56での冷媒過熱度と冷却効果を説明する模式図である。膨張弁44の弁開度を縮小して絞り、室内熱交換器56に流入する冷媒量を減少させると、図13の左側に示す如く室内熱交換器56に流入した冷媒は早期に蒸発し切ってしまい、その後はガスになる。これにより、室内熱交換器56の冷却に大きく寄与する面積が小さくなり、冷却効果が小さくなって室内熱交換器56の出口の冷媒過熱度も大きくなる。
一方、膨張弁44の弁開度を拡大し、室内熱交換器56に流入する冷媒量を増加させると、図13の右側に示す如く室内熱交換器56に流入した冷媒はその略全域で蒸発するようになる。これにより、室内熱交換器56の冷却に大きく寄与する面積が大きくなり、冷却効果が大きくなって室内熱交換器56の出口の冷媒過熱度も小さくなる。
制御装置Cは、温度センサ71で検出される室内熱交換器56の出口の冷媒過熱度に基づき、この冷媒過熱度が前述した目標範囲内に入る方向で膨張弁44の弁開度を制御する。具体的には、制御装置CはステップS5で、前記目標範囲より冷媒過熱度が小さければ膨張弁44を閉方向に一定量動作させ、大きければ開方向に一定量動作させてステップS1に戻る。これにより、各室内熱交換器47及び56の冷却効果を調整し、右端の冷温切換室15及び冷却専用室20内を適温に保つ。即ち、この場合は右端の冷温切換室15及び冷却専用室20の冷却を優先する。そして、室内熱交換器56の出口の冷媒過熱度が目標範囲内に入った場合、制御装置CはステップS4からステップS3に進み、今度は温度センサ69の出力で得られる室内熱交換器41の出口の冷媒過冷却度に基づく膨張弁44の制御に移行する。
(1−2)冷媒過冷却度の制御
図12は放熱用室内熱交換器RHEとして機能する室内熱交換器41での冷媒過冷却度と加熱効果を説明するp−h線図である。膨張弁44の弁開度を縮小して絞り、室内熱交換器41から流出する冷媒量を減少させると、図12の上辺で示す室内熱交換器41での冷媒の放熱量が増大するので、加熱効果が大きくなって冷媒過冷却度も大きくなる(図12の過冷却あり)。
一方、膨張弁44の弁開度を拡大し、室内熱交換器41から流出する冷媒量を増加させると、図12で破線で示すように室内熱交換器41から冷媒は早期に流出していくようになり、放熱量が減少するので、加熱効果が小さくなって冷媒過冷却度も小さくなる(図12の過冷却なし)。
制御装置Cは、温度センサ69で検出される室内熱交換器41の出口の冷媒過冷却度に基づき、この冷媒過冷却度が大きめの所定の目標範囲内となる方向で膨張弁44の弁開度を制御する。具体的には、制御装置CはステップS3で、上記所定の目標範囲より冷媒過冷却度が小さければ膨張弁44を閉方向に一定量動作させ、大きければ開方向に一定量動作させてステップS1に戻る。これにより、室内熱交換器41の加熱効果を確保し、中央の冷温切換室15内を適温に保つ。即ち、この場合は右端の冷温切換室15及び冷却専用室20の冷却を優先しつつ、中央の冷温切換室15の加熱も向上(確保)されることになる。
このようなH−C−C室内吸熱モードで中央の冷温切換室15の加熱のために室内熱交換器56及び47で冷却専用室20及び右端の冷温切換室15から吸い上げられる熱量が不足するようになった場合(冷却専用室20及び右端の冷温切換室15内は設定温度まで冷えている状態)、制御装置Cは図5のH−C−C室外吸熱モードに移行する。
(2)H−C−C室外吸熱モード
このH−C−C室外吸熱モードでは、制御装置Cは図4の状態から送風機51、58を停止し、送風機63を運転する。四方弁29の状態及び冷媒の流れは図4と同様のままである。これにより、室内熱交換器47、56で冷媒は蒸発せず、吸熱は行われないようになり、その代わりに室外熱交換器62に流入して冷媒は蒸発し、そこに通風される外気から吸熱を行うようになる。
そして、制御装置CはステップS2からステップS3に進み、前述した如く温度センサ69の出力で得られる室内熱交換器41の出口の冷媒過冷却度に基づく膨張弁44の制御を実行する。即ち、制御装置Cは、温度センサ69で検出される室内熱交換器41の出口の冷媒過冷却度に基づき、この冷媒過冷却度が大きめの所定の目標範囲内となる方向で膨張弁44の弁開度を制御することにより、室内熱交換器41の加熱効果を確保し、中央の冷温切換室15内を適温に保つことで、中央の冷温切換室15の加熱を優先する。
一方、H−C−C室内吸熱モードで逆に中央の冷温切換室15の加熱が十分であるのに(放熱が過剰)、室内熱交換器56及び47による冷却専用室20及び右端の冷温切換室15の冷却が不足するようになった場合、制御装置Cは図6のH−C−C室外放熱モードに移行する。
(3)H−C−C室外放熱モード
このH−C−C室外放熱モードでは、制御装置Cは図4の状態から四方弁29を制御し、図6に示すように第1のポートを第3のポートに連通し、第2のポートを第4のポートに連通する状態に流路を切り換える。また、送風機49を停止し、送風機63を運転する。これにより、圧縮機27から吐出された高温の冷媒は、配管28から図6に矢印で示す如く四方弁29を経て配管64から室外熱交換器62に流入し、そこで外気に放熱する。
室外熱交換器62で放熱した冷媒(液/ガス混合状態)は配管61に流出し、ブリッジ回路32に入る。そして、逆止弁36を経て配管37、電磁弁42、配管39を経て室内熱交換器41に流入する。このとき、室内熱交換器41には通風されていないので、冷媒はそのまま配管43に流出し、膨張弁44で絞られた後、配管46を経て室内熱交換器47に流入し、そこで蒸発して吸熱作用を発揮する。室内熱交換器47と熱交換して冷却された冷気は、送風機51により右端の冷温切換室15内に循環され、これにより右端の冷温切換室15内の商品は+5℃程に冷却される。
室内熱交換器47から冷媒は配管52に流出し、電磁弁57、配管54を経て室内熱交換器56に流入し、そこで蒸発して吸熱作用を発揮する。室内熱交換器56と熱交換して冷却された冷気は、送風機58により冷却専用室20内に循環され、これにより冷却専用室20内の商品も+5℃程に冷却される。
室内熱交換器56で蒸発し、0℃程の温度となった冷媒は配管59を経てブリッジ回路32に至り、逆止弁33を経て配管31から四方弁29の第2のポートに流入する。そして、この四方弁29の第4のポートから配管66を経てアキュムレータ67に入り、そこで気液分離された後、配管68から圧縮機27に吸い込まれる。
制御装置Cは、ステップS2からステップS12に進み、ここでは室内熱交換器41は放熱しておらず、室外熱交換器62で放熱しているので、ステップS12からステップS5に進む。そして、このステップS5で温度センサ71で検出される室内熱交換器56の出口の冷媒過熱度に基づき、この冷媒過熱度が前述した目標範囲内に入る方向で膨張弁44の弁開度を制御することにより、各室内熱交換器47及び56の冷却効果を調整し、右端の冷温切換室15及び冷却専用室20内を適温に保つ。室内熱交換器41で放熱しておらず、室外熱交換器62で放熱しているときは、中央の冷温切換室15を加熱している状態ではないので、冷媒過冷却度制御をする必要はないからである(但し、冷媒過冷却制御をしてもよい)。
(4)H−H−C室内吸熱モード
次に、中央の冷温切換室15と右端の冷温切換室15を加熱する使用状態としており、且つ、冷却専用室20内が十分に冷えておらずにそこから吸熱可能であるものとすると、制御装置Cは、図7に示すH−H−C室内吸熱モードを実行する。このH−H−C室内吸熱モードでは、制御装置Cは四方弁29を制御して第1のポートを第2のポートに連通させ、第3のポートを第4のポートに連通させる状態とし、電磁弁42、48を開き、電磁弁57は閉じる。
そして、制御装置Cは圧縮機27及び各送風機49、51、58を運転し、送風機63は停止する。圧縮機27は運転されて冷媒を圧縮し、配管28に吐出する。この圧縮機27から吐出された高温高圧の冷媒(ガス)は、配管28から図7に矢印で示す如く四方弁29を経て配管31からブリッジ回路32に入る。そして、逆止弁34を経て配管37、電磁弁42、配管39を経て室内熱交換器41に流入し、そこで放熱する。即ち、このとき室内熱交換器41は放熱用室内熱交換器RHEとして機能する。室内熱交換器41と熱交換して加熱された暖気は、送風機49により中央の冷温切換室15内に循環され、これにより中央の冷温切換室15内の商品は+55℃程に加熱される。
室内熱交換器41で放熱した冷媒は配管43に流出し、電磁弁48、配管46を経て室内熱交換器47に流入し、そこで放熱して加熱作用を発揮する。即ち、このとき室内熱交換器47は放熱用室内熱交換器RHEとして機能する。室内熱交換器47と熱交換して加熱された暖気は、送風機51により右端の冷温切換室15内に循環され、これにより右端の冷温切換室15内の商品は加熱される。
室内熱交換器47から冷媒は配管52に流出し、膨張弁53で絞られた後、配管54を経て室内熱交換器56に流入し、そこで蒸発して吸熱作用を発揮する(例えば、蒸発温度−5℃)。室内熱交換器56と熱交換して冷却された冷気は、送風機58により冷却専用室20内に循環され、これにより冷却専用室20内の商品も+5℃程に冷却される。
室内熱交換器56で蒸発し、0℃程の温度となった冷媒は配管59を経てブリッジ回路32に至り、逆止弁35を経て配管61に入り、室外熱交換器62を経て配管64から四方弁29の第3のポートに流入する。そして、この四方弁29の第4のポートから配管66を経てアキュムレータ67に入り、そこで気液分離された後、配管68から圧縮機27に吸い込まれる。以上のように電磁弁48が開いていることにより、室内熱交換器41と室内熱交換器47は一つの放熱用室内熱交換器RHEと見ることができ、膨張弁53はこの放熱用室内熱交換器RHEの冷媒下流側であって、吸熱用室内熱交換器EHEである室内熱交換器56の冷媒上流側に位置することになる。
制御装置Cは図11のフローチャートのステップS1からステップS6に進み、ステップS6からステップS7に進んでステップS7からステップS13に進む。ここでは、室内放熱しているか否か判断し、現在は室内熱交換器41及び47で放熱しているので、制御装置CはステップS9に進む。そして、このステップS9で制御装置Cは、温度センサ71の出力に基づき、冷却専用室20の室内熱交換器56の出口の冷媒過熱度が所定の上限値より小さく、所定の下限値より大きい目標範囲内となっているか否かを判断する。そして、室内熱交換器56の出口の冷媒過熱度が目標範囲内になっていない場合、制御装置CはステップS10に進み、温度センサ71の出力で得られる室内熱交換器56の出口の冷媒過熱度に基づく膨張弁53の制御を実行する。
この場合の室内熱交換器56の出口の冷媒過熱度の制御は前述したものと同様である。即ち、制御装置Cは、温度センサ71で検出される室内熱交換器56の出口の冷媒過熱度に基づき、この冷媒過熱度が前述した目標範囲内に入る方向で膨張弁53の弁開度を制御することにより、室内熱交換器56の冷却効果を調整し、冷却専用室20内を適温に保つ。即ち、この場合は冷却専用室20の冷却を優先する。そして、室内熱交換器56の出口の冷媒過熱度が目標範囲内に入った場合、制御装置CはステップS9からステップS8に進み、今度は温度センサ70の出力で得られる室内熱交換器47の出口の冷媒過冷却度に基づく膨張弁53の制御に移行する。
この場合の室内熱交換器47の出口の冷媒過冷却度の制御も前述したものと同様である。即ち、制御装置Cは、温度センサ70で検出される室内熱交換器47の出口の冷媒過冷却度に基づき、この冷媒過冷却度が大きめの所定の目標範囲内となる方向で膨張弁53の弁開度を制御することにより、室内熱交換器41及び47の加熱効果を確保し、各冷温切換室15、15内を適温に保つ。即ち、この場合は冷却専用室20の冷却を優先しつつ、各冷温切換室15、15の加熱も向上(確保)されることになる。
このようなH−H−C室内吸熱モードで各冷温切換室15、15の加熱のために室内熱交換器56で冷却専用室20から吸い上げられる熱量が不足するようになった場合(冷却専用室20内は設定温度まで冷えている状態)、制御装置Cは図8のH−H−C室外吸熱モードに移行する。
(5)H−H−C室外吸熱モード
このH−H−C室外吸熱モードでは、制御装置Cは図7の状態から送風機58を停止し、送風機63を運転する。四方弁29の状態及び冷媒の流れは図7と同様のままである。これにより、室内熱交換器56で冷媒は蒸発せず、吸熱は行われないようになり、その代わりに室外熱交換器62に流入して冷媒は蒸発し、そこに通風される外気から吸熱を行うようになる。
そして、制御装置CはステップS7からステップS8に進み、前述した如く温度センサ70の出力で得られる室内熱交換器47の出口の冷媒過冷却度に基づく膨張弁53の制御を実行する。即ち、制御装置Cは、温度センサ70で検出される室内熱交換器47の出口の冷媒過冷却度に基づき、この冷媒過冷却度が大きめの所定の目標範囲内となる方向で膨張弁53の弁開度を制御することにより、室内熱交換器41及び47の加熱効果を確保し、各冷温切換室15、15内を適温に保つことで、各冷温切換室15、15の加熱を優先する。
一方、H−H−C室内吸熱モードで逆に各冷温切換室15、15の加熱が十分であるのに(放熱が過剰)、室内熱交換器56による冷却専用室20の冷却が不足するようになった場合、制御装置Cは図9のH−H−C室外放熱モードに移行する。
(6)H−H−C室外放熱モード
このH−H−C室外放熱モードでは、制御装置Cは図7の状態から四方弁29を制御し、図9に示すように第1のポートを第3のポートに連通し、第2のポートを第4のポートに連通する状態に流路を切り換える。また、送風機49、51を停止し、送風機63を運転する。これにより、圧縮機27から吐出された高温の冷媒は、配管28から図9に矢印で示す如く四方弁29を経て配管64から室外熱交換器62に流入し、そこで外気に放熱する。
室外熱交換器62で放熱した冷媒(液/ガス混合状態)は配管61に流出し、ブリッジ回路32に入る。そして、逆止弁36を経て配管37、電磁弁42、配管39を経て室内熱交換器41に流入する。このとき、室内熱交換器41には通風されていないので、冷媒はそのまま配管43に流出し、電磁弁48、配管46を経て室内熱交換器47に流入する。ここでも室内熱交換器47には通風されていないので、冷媒はそのまま配管52に流出し、膨張弁53で絞られた後、配管54を経て室内熱交換器56に流入し、そこで蒸発して吸熱作用を発揮する。室内熱交換器56と熱交換して冷却された冷気は、送風機58により冷却専用室20内に循環され、これにより冷却専用室20内の商品は+5℃程に冷却される。
室内熱交換器56で蒸発し、0℃程の温度となった冷媒は配管59を経てブリッジ回路32に至り、逆止弁33を経て配管31から四方弁29の第2のポートに流入する。そして、この四方弁29の第4のポートから配管66を経てアキュムレータ67に入り、そこで気液分離された後、配管68から圧縮機27に吸い込まれる。
制御装置Cは、ステップS6からステップS7に進み、更にステップS7からステップS13に進み、ここでは室内熱交換器41、47は放熱しておらず、室外熱交換器62で放熱しているので、ステップS13からステップS10に進む。そして、このステップS10で温度センサ71で検出される室内熱交換器56の出口の冷媒過熱度に基づき、この冷媒過熱度が前述した目標範囲内に入る方向で膨張弁53の弁開度を制御することにより、室内熱交換器56の冷却効果を調整し、冷却専用室20内を適温に保つ。室内熱交換器41、47で放熱しておらず、室外熱交換器62で放熱しているときは、各冷温切換室15、15を加熱している状態ではないので、冷媒過冷却度制御をする必要はないからである(但し、冷媒過冷却制御をしてもよい)。
(7)C−C−Cモード
次に、中央の冷温切換室15と右端の冷温切換室15の双方を冷却する使用状態とし、冷却専用室20を含めて全ての商品収納室を冷却する場合、制御装置Cは図10に示すC−C−Cモードを実行する。このC−C−Cモードでは、制御装置Cは四方弁29を制御し、図10に示すように第1のポートを第3のポートに連通し、第2のポートを第4のポートに連通する状態に流路を切り換える。また、各送風機49、51、58、63を運転する。これにより、圧縮機27から吐出された高温の冷媒は、配管28から図10に矢印で示す如く四方弁29を経て配管64から室外熱交換器62に流入し、そこで外気に放熱する。
室外熱交換器62で放熱した冷媒(液/ガス混合状態)は配管61に流出し、ブリッジ回路32に入る。そして、逆止弁36を経て配管37から膨張弁38に入り、そこで絞られた後、配管39から室内熱交換器41に流入し、そこで蒸発して吸熱作用を発揮する。即ちこの場合、冷媒を放熱させている室外熱交換器62の冷媒下流側であって、室内熱交換器41の冷媒上流側に位置することになる。この室内熱交換器41から出た冷媒は配管43に入り、電磁弁48、配管46を経て室内熱交換器47に流入し、そこで蒸発して吸熱作用を発揮する。
この室内熱交換器47を出た冷媒は配管52に入り、電磁弁57、配管54を経て室内熱交換器56に流入し、そこで蒸発して吸熱作用を発揮する。これら室内熱交換器41、47、56と熱交換して冷却された冷気は、送風機49、51、58により各冷温切換室15、15及び冷却専用室20内にそれぞれ循環され、これにより各室15、15、20内の商品は+5℃程に冷却される。
室内熱交換器56で蒸発し、0℃程の温度となった冷媒は配管59を経てブリッジ回路32に至り、逆止弁33を経て配管31から四方弁29の第2のポートに流入する。そして、この四方弁29の第4のポートから配管66を経てアキュムレータ67に入り、そこで気液分離された後、配管68から圧縮機27に吸い込まれる。
制御装置Cは、図11のステップS1からステップS6に進み、ステップS6からステップS11に進んで温度センサ71で検出される室内熱交換器56の出口の冷媒過熱度に基づき、この冷媒過熱度が前述した目標範囲内に入る方向で膨張弁38の弁開度を制御することにより、各室内熱交換器41、47、56の冷却効果を調整し、各室15、15、20内を適温に保つ。
以上詳述した如くこの実施例によれば、放熱用室内熱交換器RHE(図4〜図6では室内熱交換器41、図7〜図9では室内熱交換器41及び47)の冷媒下流側であって、吸熱用室内熱交換器EHE(図4〜図6では室内熱交換器47、56、図7〜図9では室内熱交換器56)の冷媒上流側に位置する膨張弁(図4〜図6では膨張弁44、図7〜図9では膨張弁53)と、この膨張弁を制御する制御装置Cとを備えており、この制御装置Cが、図5、図8の如く室外熱交換器62で冷媒を吸熱させるとき、放熱用室内熱交換器RHE(図5では室内熱交換器41、図8では室内熱交換器47)の出口の冷媒過冷却度に基づいて膨張弁(図5では膨張弁44、図8では膨張弁53)の弁開度を制御し、図4、図7の如く吸熱用室内熱交換器EHE(図4では室内熱交換器47、56、図7では室内熱交換器56)で冷媒を吸熱させるとき、当該吸熱用室内熱交換器EHE(室内熱交換器56)の出口の冷媒過熱度に基づいて膨張弁(図4では膨張弁44、図7では膨張弁53)の弁開度を制御するようにしたので、吸熱用室内熱交換器EHE(図4では室内熱交換器47、56、図7では室内熱交換器56)で冷媒を吸熱させず、室外熱交換器62で吸熱させるときは、放熱用室内熱交換器RHE(図5では室内熱交換器41、図8では室内熱交換器41、47)による商品収納室(図5では中央の冷温切換室15、図8では各冷温切換室15、15)内の加熱を優先し、放熱用室内熱交換器RHE(図5では室内熱交換器41、図8では室内熱交換器47)の出口の冷媒過冷却度に基づいて膨張弁(図5では膨張弁44、図8では膨張弁53)を制御することができる。
一方、吸熱用室内熱交換器EHE(図4では室内熱交換器47、56、図7では室内熱交換器56)で冷媒を吸熱させるときには、当該吸熱用室内熱交換器EHE(図4では室内熱交換器47、56、図7では室内熱交換器56)による商品収納室(図4では右端の冷温切換室15及び冷却専用室20、図7では冷却専用室20)内の冷却を優先し、当該吸熱用室内熱交換器EHE(図4では室内熱交換器47、56、図7では室内熱交換器56)の出口の冷媒過熱度に基づいて膨張弁(図4では膨張弁44、図7では膨張弁53)の弁開度を制御することができる。これにより、各冷温切換室15、15及び冷却専用室20(商品収納室)内を適温に維持することが可能となる。
ここで、常に放熱用室内熱交換器RHEによる商品収納室内の加熱を優先するようにすると、吸熱用室内熱交換器EHEによる商品収納室内の冷却が不足した場合、室外熱交換器62で外部に冷媒を放熱させなければならなくなる。しかしながら、外部の温度は放熱用室内熱交換器RHEで加熱される商品収納室内の温度より大幅に低いため、冷媒回路の高圧側圧力が下がり、放熱用室内熱交換器RHEでの放熱に切り換えたときに高圧側圧力が上昇するまで時間がかかるようになって、エネルギー効率が悪化してしまう。また、室外熱交換器62での放熱に切り換えるには四方弁29により冷媒の流路を切り換える必要が生じるが、本発明の如く吸熱用室内熱交換器EHE(図4では室内熱交換器47、56、図7では室内熱交換器56)で冷媒を吸熱させるときには吸熱用室内熱交換器EHEの出口の冷媒過熱度に基づいて膨張弁(図4では膨張弁44、図7では膨張弁53)を制御すれば、係る問題も発生せず、高効率で各商品収納室内を適温に維持することができるようになる。
また、制御装置Cは、吸熱用室内熱交換器EHE(図4では室内熱交換器47、56、図7では室内熱交換器56)で冷媒を吸熱させるとき、当該吸熱用室内熱交換器EHEの出口の冷媒過熱度が所定の目標範囲内である場合は、放熱用室内熱交換器RHE(図4では室内熱交換器41、図7では室内熱交換器41、47)の出口の冷媒過冷却度に基づいて膨張弁(図4では膨張弁44、図7では膨張弁53)を制御するので、吸熱用室内熱交換器EHE(図4では室内熱交換器47、56、図7では室内熱交換器56)で冷却される商品収納室(図4では右端の冷温切換室15及び冷却専用室20、図7では冷却専用室20)内が安定して冷却されている状態では、放熱用室内熱交換器RHE(図4では室内熱交換器41、図7では室内熱交換器41、47)の出口の冷媒過冷却度による膨張弁(図4では膨張弁44、図7では膨張弁53)の制御に切り換えて、当該放熱用室内熱交換器RHE(図4では室内熱交換器41、図7では室内熱交換器41、47)で加熱される商品収納室(図4では中央の冷温切換室15、図7では各冷温切換室15、15)の加熱も向上させることができるようになる。これにより、各商品収納室内の冷却と加熱を円滑に両立させることが可能となる。
次に、図14は本発明の自動販売機1の他の実施例の冷却ユニットの冷媒回路を示している。この図において、27は前述同様に冷媒を圧縮する圧縮機であり、機械室26内に設置される。圧縮機27の吐出側の配管72は流路切換手段としての三方弁73の第1のポートに接続され、三方弁73の第2のポートは配管74を介して流路切換手段としての三方弁76の第1のポートに接続されている。この三方弁76の第2のポートは配管77を介して前述同様に中央の冷温切換室15に設けられた冷温切換室用の室内熱交換器(放熱用室内熱交換器RHE又は吸熱用室内熱交換器EHEとなる冷温切換室用室内熱交換器)41の入口に接続されている。
この室内熱交換器41の出口は配管78を介して逆止弁79に接続され、逆止弁79は配管81を介して前述同様に右端の冷温切換室15に設けられた冷温切換室用の室内熱交換器(放熱用室内熱交換器RHE又は吸熱用室内熱交換器EHEとなる冷温切換室用室内熱交換器)47の入口に接続されている。尚、逆止弁79は配管81の方向が順方向とされている。また、三方弁76の第3のポートは配管82を介して配管81に接続されている。
室内熱交換器47の出口は配管83を介して流路切換手段としての三方弁84の第1のポートに接続され、三方弁84の第2のポートは配管86を介して絞り手段としての膨張弁(電子膨張弁)87の入口に接続されている。この膨張弁87の出口は配管88を介して配管77に接続されている。配管78には配管89により電磁弁(開閉弁)91を介して冷却専用室20内に設けられた冷却専用室用の室内熱交換器(吸熱用室内熱交換器EHEとなる冷却専用室用室内熱交換器)56の入口に接続されている。
三方弁84の第3のポートは配管92を介して前述同様に機械室26(商品収納室の外部)に設けられた室外熱交換器62の一端に接続されている。また、三方弁73の第3のポートは配管93を介して配管92に接続されている。室外熱交換器62の他端は配管94を介して絞り手段としての膨張弁(電子膨張弁)96の入口に接続され、膨張弁96の出口は配管97を介して逆止弁98に接続されている。この逆止弁98は配管99を介して配管81に接続され、逆止弁98はこの配管99の方向が順方向とされている。
室外熱交換器62の他端の配管94には、配管101が接続されており、この配管101は電磁弁(開閉弁)102を介して絞り手段としての膨張弁(電子膨張弁)103の入口に接続されている。そして、この膨張弁103は配管104を介して配管89に接続されている。室内熱交換器56は配管104を介して前述同様のアキュムレータ67の入口に接続されている。このアキュムレータ67の出口は、配管106を介して圧縮機27の吸込側に接続され、この実施例の自動販売機1の冷却ユニットの冷媒回路が構成されている。
また、各冷温切換室15、15内には前述同様に送風機49、51がそれぞれ設けられており、この送風機49、51により各室内熱交換器41、47に各冷温切換室15、15内の空気を通風し、それらと熱交換した空気を各冷温切換室15、15内にそれぞれ循環させるように構成されている。また、冷却専用室20内にも前述同様に送風機58が設けられており、この送風機58により室内熱交換器56と熱交換した冷気を冷却専用室20内に循環させるように構成されている。更に、機械室26内には室外熱交換器62に外気を通風するための前述同様の送風機63が設置されている。
前述同様に汎用マイクロコンピュータから構成された制御手段としての制御装置Cは、前記各冷温切換室15、冷却専用室20内の温度を検出する図示しない温度センサ等の出力に基づき、圧縮機27や各送風機49、51、58、63の運転を制御すると共に、各膨張弁87、96、103の弁開度を制御し、三方弁73、76、84の切り換えや、各電磁弁91、102の開閉を制御する。尚、この場合も制御装置Cはインバータ等により圧縮機27や各送風機49、51、58、63の回転数を制御する。
以上の構成で、次に図15乃至図19を参照しながら、この実施例の動作を説明する。尚、各図において、塗りつぶしで示す電磁弁は閉状態であり、送風機は停止状態を示す。また、白抜きで示す電磁弁は開状態を示し、送風機は運転状態を示すものとする。更に、塗りつぶしで示す三方弁のポートは閉じているものとする。
(8)H−C−Cモード
先ず最初に、右端の冷温切換室15を加熱する使用状態とし、中央の冷温切換室15を冷却する使用状態とする場合、制御装置Cは図15に示すH−C−Cモードを実行する。このH−C−Cモードでは、制御装置Cは三方弁73を制御して第1のポートと第2のポートを連通させ、三方弁76を制御して第1のポートと第3のポートを連通させる。また、三方弁84を制御して第1のポートと第2のポートを連通させる状態とし、電磁弁91は開く。更に、膨張弁87は開いてその弁開度を制御する状態とする。
そして、制御装置Cは圧縮機27及び各送風機49、51、58を運転し、送風機63は停止する。圧縮機27は運転されて冷媒を圧縮し、配管72に吐出する。この圧縮機27から吐出された+70℃程の高温高圧の冷媒(ガス)は、配管72から図15に矢印で示す如く三方弁73を経て配管74から三方弁76に入る。そして、三方弁76から配管82、81を順次経て室内熱交換器47に流入し、そこで放熱する。即ち、このとき室内熱交換器47は放熱用室内熱交換器RHEとして機能する。室内熱交換器47と熱交換して加熱された暖気は、送風機51により右端の冷温切換室15内に循環され、これにより右端の冷温切換室15内の商品は+55℃程に加熱される。
室内熱交換器47で放熱し、+60℃程の温度まで低下した冷媒(液/ガス混合状態)は配管83に流出し、三方弁84、配管86を経て膨張弁87に流入する。そして、この膨張弁87で絞られた後、配管88を経て室内熱交換器41に流入し、そこで蒸発して吸熱作用を発揮する(例えば、蒸発温度−5℃)。即ち、このとき室内熱交換器41は吸熱用室内熱交換器EHEとして機能する。室内熱交換器41と熱交換して冷却された冷気は、送風機49により中央の冷温切換室15内に循環され、これにより中央の冷温切換室15内の商品は+5℃程に冷却される。
室内熱交換器41で少なくとも一部が蒸発して吸熱作用を発揮した冷媒は、配管78に流出し、電磁弁91、配管89を経て室内熱交換器56に流入し、そこで未蒸発の冷媒が更に蒸発して吸熱作用を発揮する(例えば、蒸発温度−5℃)。室内熱交換器56と熱交換して冷却された冷気は、送風機58により冷却専用室20内に循環され、これにより冷却専用室20内の商品も+5℃程に冷却される。室内熱交換器56で蒸発し、0℃程の温度となった冷媒は配管104を経てアキュムレータ67に入り、そこで気液分離された後、配管106から圧縮機27に吸い込まれる。
(8−1)送風機の制御
上述した如くH−C−Cモードでは、膨張弁87で絞られた冷媒が先ず中央の冷温切換室15を冷却する室内熱交換器41に流入して蒸発し、次に、冷却専用室20を冷却する室内熱交換器56に流入して蒸発することになる。そのため、冷媒流に対して上流側となる中央の冷温切換室15が冷えてから、下流側となる冷却専用室20が冷え出すことになり、冷却専用室20内の商品の温度が高くなってしまう問題がある。
但し、中央の冷温切換室15は加熱する使用状態となる右端の冷温切換室15に隣接しているため、この右端の冷温切換室15からの熱影響を受ける。そのため、冷却専用室20に比較して、中央の冷温切換室15の冷却負荷は大きくなる。
これらを踏まえて、先ず制御装置Cは冷媒下流側に位置する室内熱交換器56で冷却される冷却専用室20の温度と当該冷却専用室20の設定温度との差に基づいて、冷媒上流側に位置する室内熱交換器41に通風する送風機49の風量(運転率)を制御することにより、室内熱交換器56における冷媒の吸熱量を調整し、冷却専用室20の温度が高くなる不都合を回避する。具体的には、次の式(A)又は式(B)を用いて送風機49の運転率を算出する。
上流送風機運転率(%)=
{abs(上流検出温度−上流設定温度)×上流送風機強め係数−abs(下流検出温度−下流設定温度)}×温度差送風機変換係数+上流送風機基準運転率 ・・(A)
尚、上流検出温度とは、この場合中央の冷温切換室15内の温度であり、上流設定温度とは当該冷温切換室15の設定温度である。また、下流検出温度とは、この場合冷却専用室20内の温度であり、下流設定温度とは当該冷却専用室20の設定温度である。更に、上流送風機強め係数とは、上述する如く負荷が大きくなる中央の冷温切換室15内の冷却を冷却専用室20よりも優先するための係数である。また、温度差送風機変換係数とは、温度差を送風機の運転率に変換する係数であり、上流送風機基準運転率とはこの場合中央の冷温切換室15の送風機49の基準運転率であり、各室の温度と設定温度との差に応じて送風機49の運転率はこの基準運転率から上下することになる。
尚、上記上流送風機強め係数は、逆に上流送風機弱め係数として、abs(下流検出温度−下流設定温度)に乗算してもよく、それを示すものが下記式(B)である。
上流送風機運転率(%)=
{abs(上流検出温度−上流設定温度)−abs(下流検出温度−下流設定温度)×上流送風機弱め係数}×温度差送風機変換係数+上流送風機基準運転率 ・・(B)
何れの式の場合にも、abs(上流検出温度−上流設定温度)からabs(下流検出温度−下流設定温度)が差し引かれることになるので、冷媒下流側に位置する冷却専用室20の温度が設定温度より高く、その差が大きい場合には冷媒上流側に位置する中央の冷温切換室15の送風機49の運転率(風量)は減少することになる。それにより、室内熱交換器49での冷媒の吸熱量(冷媒が蒸発する量)が減少するので、室内熱交換器56での冷媒の吸熱量(冷媒が蒸発する量)が増加することになる。尚、送風機58は一定の運転率で運転される。
図18は係る送風機49の制御を行わない場合の各部の温度を示し、図19は式(A)又は(B)による送風機49の制御を行った場合の温度を示す。尚、各図中L1は冷媒上流側となる中央の冷温切換室15内の空気温度、L2は冷媒下流側となる冷却専用室20内の空気温度、L3は中央の冷温切換室15内の商品の温度、L4は冷却専用室20内の商品の温度の推移をそれぞれ示している。
前述した送風機49の制御を行わず、一定の運転率で運転した場合、図18に示す如く先ず中央の冷温切換室15内の空気温度L1が低下していき、その後、冷却専用室20内の空気温度L2が低下している。また、冷却専用室20内の商品の温度L4は中央の冷温切換室15内の商品の温度L3に比して高くなる傾向となっている。
一方、式(A)又は(B)による送風機49の制御を行った場合、図19に示す如く中央の冷温切換室15内の空気温度L1と冷却専用室20内の空気温度L2が略同様に低下していく。そして、冷却専用室20内の商品の温度L4は中央の冷温切換室15内の商品の温度L3と略同様になった。
また、前述したように中央の冷温切換室15は加熱する使用状態となる右端の冷温切換室15に隣接しており、この右端の冷温切換室15からの熱影響を受けるため、冷却専用室20に比較して、中央の冷温切換室15の冷却負荷は大きくなるが、冷媒は先ずこの中央の冷温切換室15の室内熱交換器41で蒸発し始めるように構成されているため、中央の冷温切換室15の冷却が優先される。そのため、係る熱影響が及んでも中央の冷温切換室15は円滑に冷却されることになる。
(9)H−H−Cモード
次に、各冷温切換室15、15を加熱する使用状態とする場合、制御装置Cは図16に示すH−H−Cモードを実行する。このH−H−Cモードでは、制御装置Cは三方弁73を制御して第1のポートと第2のポートを連通させ、三方弁76を制御して第1のポートと第2のポートを連通させる。また、三方弁84を制御して第1のポートと第3のポートを連通させる状態とし、電磁弁91は閉じる。更に、膨張弁103は開いてその弁開度を制御する状態とする。
そして、制御装置Cは圧縮機27及び各送風機49、51、58、63を運転する。尚、送風機63は室内熱交換器41、47の放熱が過剰で送風機49や51が停止したときに必要に応じて運転される。圧縮機27は運転されて冷媒を圧縮し、配管72に吐出する。この圧縮機27から吐出された+70℃程の高温高圧の冷媒(ガス)は、配管72から図16に矢印で示す如く三方弁73を経て配管74から三方弁76に入る。そして、三方弁76から配管77を経て室内熱交換器41に流入し、そこで放熱する。即ち、このとき室内熱交換器41は放熱用室内熱交換器RHEとして機能する。室内熱交換器41と熱交換して加熱された暖気は、送風機49により中央の冷温切換室15内に循環され、これにより中央の冷温切換室15内の商品は+55℃程に加熱される。
室内熱交換器41で放熱し、一部が凝縮して+60℃程の温度まで低下した冷媒(液/ガス混合状態)は配管78に流出し、逆止弁79、配管81を経て室内熱交換器47に流入し、そこで放熱する。即ち、このとき室内熱交換器47は放熱用室内熱交換器RHEとして機能する。室内熱交換器47と熱交換して加熱された暖気は、送風機51により右端の冷温切換室15内に循環され、これにより右端の冷温切換室15内の商品も+55℃程に加熱される。
室内熱交換器47で放熱した冷媒は、配管83に流出し、三方弁84、配管92、室外熱交換器62、配管101、電磁弁102を順次経て膨張弁103に流入し、そこで絞られた後、配管104を経て室内熱交換器56に流入し、そこで冷媒が蒸発して吸熱作用を発揮する(例えば、蒸発温度−5℃)。室内熱交換器56と熱交換して冷却された冷気は、送風機58により冷却専用室20内に循環され、これにより冷却専用室20内の商品は+5℃程に冷却される。室内熱交換器56で蒸発し、0℃程の温度となった冷媒は配管104を経てアキュムレータ67に入り、そこで気液分離された後、配管106から圧縮機27に吸い込まれる。
(9−1)送風機の制御
上述した如くH−H−Cモードでは、圧縮機27から吐出された冷媒が先ず中央の冷温切換室15を加熱する室内熱交換器41に流入して放熱し、次に、右端の冷温切換室15を加熱する室内熱交換器47に流入して放熱することになる。そのため、冷媒流に対して上流側となる中央の冷温切換室15が暖まってから、下流側となる右端の冷温切換室15が暖まり出すことになり、右端の冷温切換室15内の商品の温度が低くなってしまう問題がある。
但し、中央の冷温切換室15は冷却専用室20に隣接しているため、この冷却専用室20からの冷却影響を受ける。そのため、右端の冷温切換室15に比較して、中央の冷温切換室15の加熱負荷は大きくなる。
これらを踏まえて、制御装置Cは冷媒下流側に位置する室内熱交換器47で加熱される右端の冷温切換室15の温度と当該冷温切換室15の設定温度との差に基づいて、冷媒上流側に位置する室内熱交換器41に通風する送風機49の風量(運転率)を制御することにより、室内熱交換器47における冷媒の放熱量を調整し、右端の冷温切換室15の温度が低くなる不都合を回避する。
具体的には、前述同様に式(A)又は式(B)を用いて送風機49の運転率を算出する。即ち、この場合にも冷媒下流側に位置する右端の冷温切換室15の温度が設定温度より低く、その差が大きい場合には冷媒上流側に位置する中央の冷温切換室15の送風機49の運転率(風量)は減少することになる。それにより、室内熱交換器49での冷媒の放熱量が減少するので、室内熱交換器47での冷媒の放熱量が増加することになる。尚、送風機51は一定の運転率で運転される。それにより、前述同様に各冷温切換室15、15内の空気温度は略同様に上昇していくようになり、各冷温切換室15、15内の商品の温度も略同様になる。
また、前述したように中央の冷温切換室15は冷却専用室20に隣接しており、そこから冷却影響を受けるため、右端の冷温切換室15に比較して、中央の冷温切換室15の加熱負荷は大きくなるが、冷媒は先ずこの中央の冷温切換室15の室内熱交換器41で放熱し始めるように構成されているため、中央の冷温切換室15の加熱が優先される。そのため、係る冷却影響が及んでも中央の冷温切換室15は円滑に加熱されることになる。
(10)C−C−Cモード
次に、各冷温切換室15、15を冷却する使用状態とする場合、制御装置Cは図17に示すC−C−Cモードを実行する。このC−C−Cモードでは、制御装置Cは三方弁73を制御して第1のポートと第3のポートを連通させ、三方弁76を制御して第1のポートと第3のポートを連通させる。また、三方弁84を制御して第1のポートと第2のポートを連通させる状態とし、電磁弁91は開き、電磁弁102は閉じる。更に、膨張弁87は全開状態とし、膨張弁96は開いてその弁開度を制御する状態とする。
そして、制御装置Cは圧縮機27及び各送風機49、51、58、63を運転する。圧縮機27は運転されて冷媒を圧縮し、配管72に吐出する。この圧縮機27から吐出された+70℃程の高温高圧の冷媒(ガス)は、配管72から図17に矢印で示す如く三方弁73を経て配管93から室外熱交換器62に入り、そこで外気に放熱する。室外熱交換器62で放熱し、凝縮した冷媒は配管94を経て膨張弁96に流入し、そこで絞られた後、配管97、逆止弁98、配管99、81を順次経て室内熱交換器47に流入し、そこで蒸発する。
室内熱交換器47を出た冷媒は配管83、三方弁84、配管86、膨張弁87、配管88を順次経て室内熱交換器41に流入し、そこでも蒸発する。室内熱交換器41を出た冷媒は配管78、電磁弁91、配管89を順次経て室内熱交換器56に流入し、そこでも蒸発する。各室内熱交換器47、41、56と熱交換して冷却された冷気は送風機51、49、58によって各室15、15、20内に循環されるので、各室15、15、20内の商品は+5℃程に冷却される。室内熱交換器56で蒸発し、0℃程の温度となった冷媒は配管104を経てアキュムレータ67に入り、そこで気液分離された後、配管106から圧縮機27に吸い込まれる。
以上詳述した如く、この実施例のH−C−Cモードでは二つの吸熱用室内熱交換器EHE(図15における室内熱交換器41と室内熱交換器56)が冷媒流に対して直列に接続されており、制御装置Cが、冷媒上流側に位置する吸熱用室内熱交換器EHE(図15の室内熱交換器41)に通風する送風機49を制御することにより、冷媒下流側に位置する吸熱用室内熱交換器EHE(図15の室内熱交換器56)の吸熱量を調整するようにした。実施例では制御装置Cが、冷媒下流側に位置する吸熱用室内熱交換器EHE(図15の室内熱交換器56)で冷却される冷却専用室20の温度と当該冷却専用室20の設定温度の差が大きい場合、冷媒上流側に位置する吸熱用室内熱交換器EHE(図15の室内熱交換器41)に通風する送風機49の風量を減少させるので、冷媒が吸熱し始める冷媒上流側に位置する吸熱用室内熱交換器EHE(図15の室内熱交換器41)の吸熱量を送風機49の制御によって減少させ、冷媒下流側に位置する吸熱用室内熱交換器EHE(図15の室内熱交換器56)の吸熱量を確保することが可能となる。これにより、冷媒下流側に位置する吸熱用室内熱交換器EHE(図15の室内熱交換器56)で冷却される冷却専用室20内の冷却を支障無く行い、適温に維持することが可能となる。
この場合、放熱用室内熱交換器RHE(図15の室内熱交換器47)で加熱される右端の冷温切換室15と冷媒上流側に位置する吸熱用室内熱交換器EHE(図15の室内熱交換器41)で冷却される中央の冷温切換室15とが隣接するように構成しており、放熱用室内熱交換器RHE(図15の室内熱交換器47)で加熱される右端の冷温切換室15と隣り合うことで負荷が大きくなる中央の冷温切換室15の冷却を、冷媒が吸熱し始める冷媒上流側に位置する吸熱用室内熱交換器EHE(図15の室内熱交換器41)で優先的に行うことができるようになり、当該中央の冷温切換室15の冷却を円滑に行うことが可能となる。
また、この実施例のH−H−Cモードでは二つの放熱用室内熱交換器RHE(図16の室内熱交換器41と47)が冷媒流に対して直列に接続されており、制御装置Cが、冷媒上流側に位置する放熱用室内熱交換器RHE(図16の室内熱交換器41)に通風する送風機49を制御することにより、冷媒下流側に位置する放熱用室内熱交換器RHE(図16の室内熱交換器47)の放熱量を調整するようにした。実施例では制御装置Cが、冷媒下流側に位置する放熱用室内熱交換器RHE(図16の室内熱交換器47)で加熱される右端の冷温切換室15の温度と当該冷温切換室15の設定温度の差が大きい場合、冷媒上流側に位置する放熱用室内熱交換器RHE(図16の室内熱交換器41)に通風する送風機49の風量を減少させるので、冷媒が放熱し始める冷媒上流側に位置する放熱用室内熱交換器RHE(図16の室内熱交換器41)の放熱量を送風機49の制御によって減少させ、冷媒下流側に位置する放熱用室内熱交換器RHE(図16の室内熱交換器47)の放熱量を確保することが可能となる。これにより、冷媒下流側に位置する放熱用室内熱交換器RHE(図16の室内熱交換器47)で加熱される右端の冷温切換室15内の加熱を支障無く行い、適温に維持することが可能となる。
この場合、吸熱用室内熱交換器EHE(図16の室内熱交換器56)で冷却される冷却専用室20と冷媒上流側に位置する放熱用室内熱交換器RHE(図16の室内熱交換器41)で加熱される中央の冷温切換室15とが隣接するように構成しており、吸熱用室内熱交換器EHE(図16の室内熱交換器56)で冷却される冷却専用室20と隣り合うことで加熱負荷が大きくなる中央の冷温切換室15の加熱を、冷媒が放熱し始める冷媒上流側に位置する放熱用室内熱交換器RHE(図16の室内熱交換器41)で優先的に行うことができるようになり、当該中央の冷温切換室15の加熱も円滑に行うことが可能となる。
また、上記各実施例の自動販売機1は、冷却及び加熱の切り換えが可能な商品収納室としての二つの冷温切換室15、15及び各冷温切換室15、15にそれぞれ設けられた複数の冷温切換室用室内熱交換器としての室内熱交換器41、47と、冷却専用の商品収納室としての冷却専用室20及びこの冷却専用室20に設けられた冷却専用室用室内熱交換器としての室内熱交換器56を備えている。そして、室内熱交換器41、47が各運転モードで放熱用室内熱交換器RHE又は吸熱用室内熱交換器EHEとして機能し、室内熱交換器56が吸熱用室内熱交換器EHEとして機能することになるが、本発明によれば冷温切換室15を加熱する使用状態と冷却する使用状態の何れにおいても各室15、15、20内の温度を適温に保つことが可能となる。
次に、図20は本出願のもう一つの他の実施例を示している。この実施例では図20に示すように、冷却専用室20と冷温切換室15、15の配置が前記各実施例とは左右逆とされているものとする。この実施例の自動販売機1の冷却ユニットは、各冷温切換室15、15及び冷却専用室20を冷却する第1冷却ユニット107と、この第1冷却ユニット107とは独立して構成されてこの場合の左端の冷温切換室15を加熱し、中央の冷温切換室15と冷却専用室20を冷却可能な第2冷却ユニット108とを備えている。
そして、機械室26の略中央部に第1冷却ユニット107の圧縮機109が配置され、左端の冷温切換室15内の下部に第2冷却ユニット108の圧縮機111が配置されている。
また、左端の冷温切換室15には、圧縮機111の他に第1冷却ユニット107の吸熱器112(この実施例の吸熱用室内熱交換器EHE)と第2冷却ユニット108の放熱器113(この実施例の放熱用室内熱交換器RHE)が配置され、中央の冷温切換室15には、第1冷却ユニット107の吸熱器114(この実施例の吸熱用室内熱交換器EHE)と第2冷却ユニット108の吸熱器116(この実施例の吸熱用室内熱交換器EHE)が配置され、冷却専用室20にも第1冷却ユニット107の吸熱器117(この実施例の吸熱用室内熱交換器EHE)と第2冷却ユニット108の吸熱器118(この実施例の吸熱用室内熱交換器EHE)が配置されている。
左端の冷温切換室15には、第2冷却ユニット108により加熱する際の熱量の不足を補うための電気ヒータ119が設けられ、中央の冷温切換室15にはそこを加熱するための電気ヒータ121が設けられている。また、各室15、15、20には吸熱器112、116、118の前方に位置して前述した送風機49、51、58がそれぞれ設けられている。
第1冷却ユニット107は、機械室26に配置した圧縮機109の吐出側に放熱器122(冷媒を放熱させる室外熱交換器)の入口側が接続され、放熱器122の出口側が内部熱交換器123と分岐した各分岐路に介設された電磁弁124Aとキャピラリチューブ(絞り手段)126A、電磁弁124Bとキャピラリチューブ(絞り手段)126B、電磁弁124Cとキャピラリチューブ(絞り手段)126Cとを介して各吸熱器112、114、117の各入口側に接続される。更に各吸熱器112、114からの冷媒が合流する吸熱器117の出口側が内部熱交換器123を介して圧縮機109の吸込側に接続されて冷媒回路が構成されている。
また、第2冷却ユニット108は、左端の冷温切換室15に配置された圧縮機111の吐出側に放熱器113の入口側が接続され、放熱器113の出口側が電磁弁127C、キャピラリチューブ128Cを介して吸熱器129(冷媒を吸熱させる室外熱交換器)の入口側に接続され、吸熱器129の出口側が圧縮機111の吸込側に接続されている。放熱器113の出口側は電磁弁127Cの上流側で更に二つ分岐し、一つは電磁弁127A、キャピラリチューブ128Aを介して吸熱器116の入口側に接続され、もう一つは電磁弁127B、キャピラリチューブ128Bを介して吸熱器118の入口側に接続されている。吸熱器116の出口側は吸熱器118の入口側(キャピラリチューブ128Bの下流側)に接続され、この吸熱器118の出口側が吸熱器129の入口側(キャピラリチューブ128Cの下流側)に接続されて冷媒回路が構成されている。即ち、中央の冷温切換室15に設けられた吸熱器116と冷却専用室20に設けられた吸熱器118とは第2冷却ユニット108の冷媒流に対して直列に接続されている。
そして、これら第1冷却ユニット107の放熱器122、内部熱交換器123、電磁弁124A、124B、124C及びキャピラリチューブ126A、126B、126Cと、第2冷却ユニット108の電磁弁127A、127B、127C、キャピラリチューブ128A、128B、128C、及び、吸熱器129は、機械室26内に配置されている。また、機械室26には内部を空冷するための送風機63が設けられており、これらの機器は制御装置Cによって制御される。
更に、左端の冷温切換室15における第1冷却ユニット107の吸熱器112と第2冷却ユニット108の圧縮機111及び放熱器113の配置構成を、当該冷温切換室15の前方側から後方側に向けて、第1冷却ユニット107の吸熱器112、第2冷却ユニット108の放熱器113、圧縮機111の順で配置している。
この場合、第2冷却ユニット108の冷媒としては二酸化炭素を使用し、圧縮機111としては冷媒を超臨界圧力以上で圧縮する圧縮機を用いる。尚、第1冷却ユニット107の冷媒としては本実施例では二酸化炭素とするが、特に限定しない。係る構成によれば、各冷温切換室15、15、冷却専用室20での室内空気が、後側から前側、上方、後部ダクト(図示せず)の順で流れており、左端の冷温切換室15内において、第1冷却ユニット107と第2冷却ユニット108が稼働状態にあるとき、例えば、圧縮機111の表面温度が+80℃、圧縮機111の吐出側の冷媒配管温度が+120℃(放熱器113の入口温度)、放熱器113の出口温度が+60℃(第2冷却ユニット108の冷媒である二酸化炭素は等温変化ではない)とした場合、圧縮機111を冷却した後の室内空気温度は放熱器113の温度より低く、放熱器113からの放熱が可能となる。
そして、この実施例の構成によれば、左端の冷温切換室15内に第2冷却ユニット108の圧縮機111を配置しているので、圧縮機111の発熱による当該圧縮機111からの排熱によって当該左端の冷温切換室15を加熱することができる。これにより、電気ヒータで加熱する従来の方式に比して消費電力量を抑制することができ、自動販売機の省エネ化を図ることができる。また、第2冷却ユニット108の放熱器113を左端の冷温切換室15内に配置したので、放熱器113における冷媒の放熱で当該左端の冷温切換室15を加熱することができ、より省エネ化を図ることができる。
また、第2冷却ユニット108の稼働時に、電磁弁127A、127B、127Cの開閉制御により、第2冷却ユニット108を、冷却専用室20だけに利用するか、中央の冷温切換室15と冷却専用室20の両室の冷却に利用するか、第2冷却ユニット108を中央の冷温切換室15と冷却専用室20の冷却に利用するのを止めるか、を選択することができる。
また、制御装置Cは各冷温切換室15、15と冷却専用室20内の温度に基づいて第1冷却ユニット107の圧縮機109と第2冷却ユニット108の圧縮機111をON/OFFするが、第2冷却ユニット108の圧縮機111のON動作に同期させて第1冷却ユニット107の圧縮機109をON駆動する。このようにして、第1冷却ユニット107側の機械室26に配置した放熱器122の放熱を、第2冷却ユニット108側の機械室26に配置した吸熱器129で吸熱させることで、第1冷却ユニット107側の放熱器122の放熱を第2冷却ユニット108側の吸熱器129で無駄なく回収することができ、第2冷却ユニット108の吸熱器129が単に外気から吸熱するよりも第2冷却ユニット108の効率を高めることができる。
但し、制御装置Cは中央の冷温切換室15や冷却専用室20内の温度が所定値以上になった場合、商品の温度を維持するために第2冷却ユニット108側の圧縮機111の駆動状態に関係なく、第1冷却ユニット107側の圧縮機109をON駆動する。
(11)左端の冷温切換室15の送風機49の制御
前述した如く第2冷却ユニット108の圧縮機111を左端の冷温切換室15内に配置したことで、当該圧縮機111からの排熱を左端の冷温切換室15の加熱に利用できるものであるが、圧縮機111が停止中に送風機49を運転すると、積極的に左端の冷温切換室15内の熱を外部に逃がすことになる。そこで、制御装置Cは圧縮機111を停止した場合、送風機49も停止する。それにより、左端の冷温切換室15の温度低下を抑制する。
また、制御装置Cは圧縮機111が運転を開始する時点より一定時間前に、送風機49の運転を開始し、低速で回転させる。図21は圧縮機111の運転(ON)/停止(OFF)と同期して送風機49を運転/停止した場合(L5)と、圧縮機111の停止(OFF)と同期して送風機49も停止するものの、その停止後、900s(秒)経過した時点で送風機49を30%の回転数(低速)で運転開始した場合(L6)の左端の冷温切換室15内の温度推移を示している。
ここで、実施例では圧縮機111が停止後、送風機49が停止している状態では、停止から900s秒を少許超えた時点(図21に示す停止から920s後の左端の破線P1)で圧縮機111はONするものとする(圧縮機111が停止している最短の時間を予め実験によりもとめておく)。従って、図中L6は本来ならば圧縮機111が運転を開始する20s前に制御装置Cが送風機49を運転開始する場合を示している。
このように圧縮機111が運転を開始する一定時間前に、送風機49の運転を低速で開始すると、圧縮機111に蓄熱されていた熱を左端の冷温切換室15内に循環させることができるので、当該冷温切換室15内がそれによって暖まり、圧縮機111の運転開始(ON)が遅れることになる。実施例では図21に示す破線P2(停止から約1370s後)の時点まで圧縮機111の起動が遅れた。それにより、圧縮機111の運転率が42%(L5の場合)から37%(L6の場合)まで低下し、省エネ化することができた。
尚、実施例では圧縮機111を停止した場合、送風機49も停止するようにしたが、それに限らず、圧縮機111の停止中、送風機49の回転数を下げて低速(例えば20%の回転数等)で運転するかたちとしてもよい。その場合は、圧縮機111が運転開始する一定時間前に送風機49の回転数を30%に上げることになる。
また、上記実施例では圧縮機111の停止から900s後に送風機49を運転開始する(或いは、回転数を上げる)ことにより、圧縮機111の運転開始一定時間前に送風機49を運転開始(或いは、回転数を上げる)ものとしたが、それに限らず、左端の冷温切換室15内の温度が下限値に下がり、圧縮機111を再起動する場合、それを一旦保留しておき、送風機49を先に起動する(或いは、回転数を上げる)ようにしてもよい。即ち、圧縮機111の運転開始直前に送風機47を運転開始する(或いは、回転数を上げる)制御によっても、圧縮機111の運転率を低下させることが期待できる。
(12)中央の冷温切換室15の送風機51の制御
また、前述した如く中央の冷温切換室15に設けられた吸熱器116と冷却専用室20に設けられた吸熱器118とは第2冷却ユニット108の冷媒流に対して直列に接続されている。従って、中央の冷温切換室15を冷却する使用状態で第2冷却ユニット108が稼働され、電磁弁127Aが開放されると、放熱器113を出た冷媒は電磁弁127Aからキャピラリチューブ128Aで絞られた後、中央の冷温切換室15の吸熱器116に流入して蒸発し、その後、冷却専用室20の吸熱器118に流入して蒸発することになる。
そこで、制御装置Cは前述した実施例2と同様に冷媒下流側に位置する吸熱器118(吸熱用室内熱交換器(EHE)で冷却される冷却専用室20の温度と当該冷却専用室20の設定温度との差に基づいて、冷媒上流側に位置する吸熱器116(吸熱用室内熱交換器EHE)に通風する送風機51の風量(運転率)を制御することにより、吸熱器116における冷媒の吸熱量(蒸発量を調整し、冷却専用室20の温度が高くなる不都合を回避する。
具体的には、前述同様に式(A)又は式(B)を用いて送風機51の運転率を算出する。即ち、この場合にも冷媒下流側に位置する冷却専用室20の温度が設定温度より高く、その差が大きい場合には冷媒上流側に位置する中央の冷温切換室15の送風機51の運転率(風量)は減少することになる。それにより、吸熱器116での冷媒の吸熱量(蒸発量)が減少するので、吸熱器118での冷媒の吸熱量(蒸発量)が増加することになる。尚、送風機58は一定の運転率で運転するものとする。それにより、前述同様に中央の冷温切換室15と冷却専用室20内の空気温度は略同様に低下していくようになり、各室15、20内の商品の温度も略同様になる。
また、この実施例では第2冷却ユニット108の稼働状態において、左端の冷温切換室15は加熱する使用状態となる。そのため、左端の冷温切換室15に隣接している中央の冷温切換室15は左端の冷温切換室15から熱影響を受けることになり、冷却専用室20に比較して、中央の冷温切換室15の冷却負荷は大きくなるが、冷媒は先ずこの中央の冷温切換室15の吸熱器116で吸熱(蒸発)し始めるように構成されているため、中央の冷温切換室15の冷却が優先される。そのため、係る熱影響が及んでも中央の冷温切換室15は円滑に冷却されることになる。
更に、この実施例では第2冷却ユニット108の絞り手段としてキャピラリチューブ128A〜128Cを採用し、電磁弁127A〜127Cと組み合わせて用いるようにしているが、これらを前述の実施例と同様の膨張弁(電子膨張弁)で構成してもよい。
そして、吸熱器116、118(吸熱用室内熱交換器EHE)で冷媒を吸熱させずに(従って、それらの入口の膨張弁は全閉)、吸熱器129(この場合の室外熱交換器)で冷媒を吸熱させる運転状態では、実施例1と同様に制御装置Cが放熱器113(放熱用室内熱交換器RHE)の出口の冷却過冷却度に基づいて吸熱器129の入口の膨張弁を制御する。一方、吸熱器116、及び/又は、吸熱器118で冷媒を吸熱させる運転状態では、実施例1と同様に制御装置Cが吸熱器116、又は、吸熱器118の出口の冷媒過熱度に基づいてそれらの入口の膨張弁を制御するようにしてもよい。
尚、実施例では図示していないが、温度センサで冷媒過熱度や冷媒過冷却度を検知する場合、冷媒の蒸発温度や凝縮温度の検出が必要となるため、熱交換器の冷媒入口や中央部等に温度センサを設けたり、冷媒の蒸発圧力や凝縮圧力を測定するセンサ(圧力から温度を演算する)を設けている。そして、冷媒過熱度は、熱交換器出口温度−蒸発温度から算出し、冷媒過冷却度は、凝縮温度−熱交換器出口温度から算出している。