JP2016018894A - 集積半導体光素子 - Google Patents

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伸浩 布谷
Nobuhiro Nunotani
伸浩 布谷
大山 貴晴
Takaharu Ooyama
貴晴 大山
高畑 清人
Kiyoto Takahata
清人 高畑
広明 三条
Hiroaki Sanjo
広明 三条
廣野 卓夫
Takuo Hirono
卓夫 廣野
康義 大手
Yasuyoshi Ote
康義 大手
湯田 正宏
Masahiro Yuda
正宏 湯田
東盛 裕一
Yuichi Tomori
裕一 東盛
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Abstract

【課題】回路基板の長さが短いまま高次モードを除去することができる半導体光素子を提供する。
【解決手段】本発明の集積半導体光素子は、半導体基板と、半導体基板上に形成された光源部と、半導体基板上に形成され、光源部に接続された高次モードフィルタ部であって、高次モードフィルタ部は、半導体基板上に形成された導波路内において、光源部からの光により発生する光の高次モードを除去する高次モードフィルタを有する、高次モードフィルタ部と、半導体基板上に形成され、高次モードフィルタの出力側に接続された斜め出射導波路とを備え、高次モードフィルタは、半導体基板上に形成された光源部からの光を導波する第1の円弧状導波路と、第1の円弧状導波路の出力側に接続され、第1の円弧状導波路と反対方向の曲げ方向を有する第2の円弧状導波路とを有することを特徴とする集積半導体光素子。
【選択図】図4

Description

本発明は、半導体光素子に関し、より詳細には、半導体基板上に複数の半導体レーザを集積させた集積半導体光素子に関する。
光ファイバ通信における波長多重通信方式では、波長の異なる複数の光信号を一本の光ファイバで伝送する。一般的に、光ファイバ通信の光源として単一モードで動作する半導体分布帰還型(DFB)レーザが用いられている。従って、波長多重通信のためには、異なる波長で動作するDFBレーザを複数個用い、それぞれのDFBレーザを直接変調もしくはDFBレーザからのレーザ光を外部変調し、変調したそれぞれの出力レーザ光を、合波器を用いて合波して伝送する。
また、システムの小型化、低消費電力化のために、複数個のDFBレーザ、DFBレーザからのレーザ光を変調する複数個の変調器、及び合波器を一つの半導体基板に集積した集積半導体光素子の開発も行われている。
図1は、従来の集積半導体光素子であるEA−DFBレーザアレイ素子100の構成の一例を示す図である。
図1に記載のEA−DFBレーザアレイ素子100は、半導体基板101上に形成された4つのDFBレーザ111〜114からの出力レーザ光を、半導体基板101上に形成されたそれぞれ電界吸収型(EA:electro−absorption)の外部変調器(EA変調器)121〜124で変調し、合波器(MMI合波器)131により一本の光導波路に合波する光回路を備えた集積半導体光素子である。DFBレーザ111〜114のEA変調器121〜124と反対側にはフォトダイオード141〜144が設けられており、DFBレーザ111〜114の出力レーザ光をモニタできるようになっている。
複数個のDFBレーザ、複数個のEA変調器、複数個のフォトダイオード、およびMMI合波器を1つの半導体基板上にまとめることによりパッケージを一つにすることができるため、個別に温度調節機構やレンズなどを持たせる場合に比べ、低消費電力、コスト削減を図ることが可能である。
半導体光素子で用いられる導波路の構造は種々あり、集積デバイスにおいては、複数の種類の光導波路を組み合わせて作製することが行われる。
図2は、半導体光素子において用いられる導波路の例を示す断面図で、(a)は浅いリッジ構造の導波路、(b)は埋め込みヘテロ構造の導波路、(c)はハイメサ構造の導波路であり、それぞれ光の導波方向の断面図である。(a)浅いリッジ構造の導波路はコア201がコアより狭い幅の半導体202及びコアと同一幅の203で囲まれており、及び(b)埋め込みヘテロ構造の導波路は、コア211が半導体212で囲まれている構造で、光が導波する部分とその両側の屈折率差が小さく、横方向の光閉じ込めが弱い。したがって、例えば曲線導波路に使用すると、光の損失が大きい。一方で、浅いリッジ構造の導波路及び埋め込みヘテロ構造の導波路は結晶欠陥が少なく発光効率が良いため、例えば半導体レーザのように光導波路のコアが発光するような素子に使用される。一方で、(c)ハイメサ構造の導波路は、コア221の両脇を空気で挟みこむような構造であり、半導体と空気の屈折率差が大きいため横方向の光閉じ込めが強くなる。したがって曲げ損失が少なく、曲線導波路に使用することができる。集積半導体光素子は、埋め込みヘテロ構造、浅いリッジ構造、およびハイメサ導波路構造等の導波路をそれぞれ組み合わせることにより、最適な導波路構造を作り込むことができる。
通常、光通信用の半導体レーザや光導波路の場合は、シングルモードで動作させる。集積半導体光素子に使用する導波路においては、直線導波路だけでなく曲線導波路、構造の異なる導波路の接合部、及び合波器等が存在する。導波路のうち、浅いリッジ構造の導波路、埋め込みヘテロ構造の導波路については、曲線導波路から曲線導波路への変曲点、直線導波路から曲線導波路への変曲点、導波路の接合部、及び合波器等の箇所では、高次モードが発生することが知られている。
高次モードが発生すると、本来の光回路の性能が得られないばかりでなく、シングルモードファイバとの結合損失が大きくなる、導波路中で光線が蛇行する、などの影響が生じる。導波路中で光線が蛇行することによってチップからの出射光方向がチップ毎または発光するレーザ毎に異なり、ファイバとのレンズ結合が困難になるなどの問題が生じる。
高次モードを含んだ回路であっても、シングルモード導波路を伝搬させさえすればいずれは高次モードが除去される。しかしながら、完全に高次モードを除去するためには長い距離、例えば10mmが必要になり、現実的ではない。
そのため、例えば、直線から曲線導波路への変曲点では、高次モードの発生を抑えるために、導波路中心軸をずらして接合するオフセット接合を導入することなどが行われている(非特許文献1参照)。
また、単一モードで動作するDFBレーザなどの単一モードレーザは、一般的に反射光に弱いことが知られている。つまり、一度レーザ共振器外部に放出された光が反射されて再び共振器内部に入射することにより、反射波の強度や位相に応じて線幅の増大などを招き、通信の品質が劣化する。この反射波の影響はレーザ出射端面近傍の反射よりも、遠方の反射の方がより問題が大きい。そこで、レーザの後に半導体から空気中に出射するまでに、導波路が長く続くような集積半導体光素子の場合、半導体の端面(ヘキ開面)に無反射コートを施すだけでなく、半導体の端面の導波路(浅いリッジ構造の導波路、又は埋め込みヘテロ構造の導波路)をヘキ開面に対して斜めに配置すること(いわゆる斜め出射導波路)が行われている。浅いリッジ構造の導波路又は埋め込みヘテロ構造の導波路において斜め出射導波路を採用することにより、無反射コートを施したヘキ開面におけるわずかな反射光も導波路に戻らないような構造としている。
Vijaya Subramaniam et at., "Measurement of mode field profiles and bending and transition losses in curved optical channel waveguides", Journal of Lightwave Technology, vol.15, no.6, pp. 990-997, June 1997. Masaki Kohtoku et al., "Evaluation of the rejection ratio of an MMI-based higher order mode filter using optical low coherence reflectometry", IEEE Photonics Technology Letters, vol. 14, no. 7, pp. 968-970, July 2002.
図2に記載の3種の導波路の採用、非特許文献1に記載の曲線導波路のオフセット導入など、それぞれの導波路構造を利用し光損失を最小化するように集積半導体光素子を作製することができれば、高次モードの発生を抑制することが可能となるが、半導体上は面内の分布なども含め、少なからず作製誤差が生じるため、作製歩留まりを考えると、完全に高次モードを抑制することができないと考えられる。また、浅いリッジ構造や埋め込みヘテロ構造などの横方向の閉じ込めが弱い導波路構造によりMMI合波器等を作製した場合、合波後の導波路へ高次モードが混入しやすい。
各個別部分はなるべく高次モードが発生しないように設計するのは言うまでもないが、作製誤差があったり、さまざまな導波路構造を採用したりしたとしても、高次モードを含まず光線が蛇行しない安定した光出力を得るためには、光回路の最終段階において、なるべく短い長さで効果的に高次モードを取り除くための高次モードフィルタを設置することが必要となる。高次モードフィルタとしては、ハイメサ構造の導波路中に1入力1出力のMMIを使うことが知られている(非特許文献2)。しかしながら、1入力1出力MMIでは0.5μm程度以下の作製寸法誤差により高次モード除去性能が劣化するので、作製歩留りを確保するためには高い作製条件再現性・高い作成条件面内均一性が必要であった。
図3は、曲線導波路にハイメサ構造の導波路を使用し、レーザ出射口を含む各導波路に浅いリッジ構造の斜め出射導波路を使用したEA−DFBレーサ素子300を示す構成図である。曲線導波路には曲げ損失の少ないハイメサ構造の導波路を用い、出射導波路には浅いリッジ構造の導波路を使う。
図3のEA−DFBレーザアレイ素子300は、ハイメサ構造の導波路332に1入力1出力MMI333による高次モードフィルタを挿入し、曲線導波路としたハイメサ構造の導波路334に浅いリッジ構造の導波路335を接合して、浅いリッジ構造335のレーザ光出射口に斜め出射導波路を形成している。
しかしEA−DFBレーザアレイ素子300の構造においては必ずハイメサ構造の導波路334から浅いリッジ構造の導波路335へ変換が必要になるので、高次モードを十分に除去できない問題があった。
ここで、図3において、曲線導波路を含むすべての導波路を浅いリッジにより作製すると、1入力1出力MMI333において高次モードが含まれてしまう問題がある。すべての導波路を浅いリッジで作製する場合には、高次モードを除去するために、例えば出力導波路を数10mmと長くとる必要があり、半導体光素子を小型化できない。
一方で、図3においてすべての導波路をハイメサ構造の導波路により作製すると、1入力1出力MMI333により高次モードの心配はなくなるが、一方で出射導波路を斜めにしたとしても横方向の光の閉じ込め能力が高いため端面での反射光が導波路に戻ってしまうという問題があった。
従って、本発明は、レーザ光の半導体光素子からの出力時におけるレーザ光反射を防ぐために半導体端面における導波路に浅いリッジ構造又は埋め込みヘテロ構造の導波路を採用し、斜め出射導波路とすることを前提として、半導体光素子の長さが短いまま高次モードを除去することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、本発明の第1の態様は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された光源部と、前記半導体基板上に形成され、前記光源に接続された高次モードフィルタ部であって、前記高次モードフィルタ部は、前記半導体基板上に形成された導波路内において、前記光源からの光により発生する光の高次モードを除去する高次モードフィルタを有する、高次モードフィルタ部と、前記半導体基板上に形成され、前記高次モードフィルタの出力側に接続された斜め出射導波路とを備える集積半導体光素子であって、前記高次モードフィルタは、前記半導体基板上に形成された前記光源からの光を導波する第1の円弧状導波路と、前記第1の円弧状導波路の出力側に接続され、前記第1の円弧状導波路と反対方向の曲げ方向を有する前記半導体基板上に形成された第2の円弧状導波路とを有することを特徴とする。
また、本発明の第2の態様は、第1の態様の集積半導体光素子であって、 前記高次モードフィルタは、少なくとも1つの第3の円弧状導波路をさらに有し、前記少なくとも1つの第3の円弧状導波路は、前記第2の円弧状導波路の出力側に直列に接続され、前記第2の円弧状導波路及び前記少なくともひとつの第3の円弧状導波路は、隣り合う円弧状導波路同士がそれぞれ反対方向の曲げ方向を有することを特徴とする。
また、本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様の集積半導体光素子であって、前記第1の円弧状導波路と前記第2の円弧状導波路との接合部、前記第2の円弧状導波路と前記少なくともひとつの第3の円弧状導波路との接合部、複数の第3の円弧状導波路のそれぞれの接合部、及び前記第2の円弧状導波路又は前記少なくともひとつの第3の円弧状導波路と前記斜め出射導波路の接合部は、それぞれはオフセットを有して接続されることを特徴とする。
本発明の第4の態様は、第1から第3のいずれか1つの態様の集積半導体光素子であって、前記半導体基板は(100)InP基板であり、前記第1の円弧状導波路、前記第2の円弧状導波路、前記少なくともひとつの第3の円弧状導波路、及び前記斜め出射導波路は、浅いリッジ構造または埋め込みヘテロ構造を有しており、光の導波方向の、基板において<011>方向との成す角は10度以下であることを特徴とする。
本発明の第5の態様は、第1から第4のいずれか1つの態様の集積半導体光素子であって、前記光源は、複数の半導体レーザと、前記複数の半導体レーザにそれぞれ接続された変調器と、前記EA変調器のそれぞれに接続された導波路と、前記導波路すべてに接続された合波器とをさらに備え、前記光変調器は複数の外部変調器であり、前記合波器は前記変調器からの変調光を合波して前記高次モードフィルタに出射することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、半導体端面における導波路に浅いリッジ構造又は埋め込みヘテロ構造の導波路と、斜め出射導波路とを採用して、集積半導体光素子の長さが短いまま高次モードを除去することができる。
従来の集積半導体光素子であるEA−DFBレーザアレイ素子の構成の一例を示す図である。 集積半導体光素子において用いられる導波路の例を示す断面図で、(a)は浅いリッジ構造の導波路、(b)は埋め込みヘテロ構造の導波路、(c)はハイメサ構造の導波路であり、それぞれ光の導波方向の断面図である。 曲線導波路にハイメサ構造の導波路を使用し、レーザ出射口を含む各導波路に浅いリッジ構造の斜め出射導波路を使用したEA−DFBレーサ素子を示す構成図である。 本発明の第1の実施形態であるEA−DFBレーザ素子を示す構成図である。 出力導波路の高次モードフィルタ部を拡大した構成図である。 (a)及び(b)は、浅いリッジ構造の導波路の光の導波方向の断面図である。 高次モードフィルタ部の各導波路の接合部を示す図で、図7(a)は直線導波路と円弧状導波路との接合部、図7(b)は2つの円弧状導波路と、斜め出射導波路との接合部を示す図である。 本発明の第2の実施形態であるEA−DFBレーザ素子の高次モードフィルタ部分を示す構成図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
[第一の実施形態]
図4は、本発明の集積半導体光素子の第1の実施形態であるEA−DFBレーザアレイ素子400を示す構成図である。図4のEA−DFBレーザアレイ素子400は、半導体基板401と、半導体基板401上に形成された光源部410と、半導体基板401上に形成された導波路内において、光源部410からの光により発生する光の高次モードを除去する、高次モードフィルタ部450と、半導体基板401上に形成され、高次モードフィルタ部450に接続された斜め出射導波路454とを備える。
光源部410は、2つのDFBレーザ411、412と、DFBレーザ411、412からの出力レーザ光をそれぞれ変調するEA変調器421、422と、EA変調器421、422からの変調されたレーザ光を一本の光導波路に合波するMMI合波器431と、EA変調器421、422とMMI合波器431の入力側との間にそれぞれ接続された接続導波路432、433とを備える。EA−DFBレーザアレイ素子400は、DFBレーザ411、412のEA変調器421、422と反対側にはフォトダイオード441、442が設けられており、DFBレーザ411、412の出力レーザ光をモニタできるようになっている。
高次モードフィルタ部は、光源部410のMMI合波器431の出力側に接続された高次モードフィルタを構成する出力導波路434を備えている。斜め出射導波路454は、出力導波路434に接続されている。
半導体基板401は、InP基板であり、DFBレーザ411、412は、波長1.3μm付近に利得を持つGaInAsP多重量子井戸構造を活性層に持ち、回折格子を形成することで単一モード動作が可能なDFBレーザである。EA変調器421、422は、波長1.3μmより短波長側に吸収ピークを持つAlGaInAs多重量子井戸構造を吸収層とする。合波器431は、2入力1出力のMMI合波器であり、1.1μm波長のバンドギャップを有するGaInAsPをコアとする。接続導波路432、433及び出力導波路434も、1.1μm波長のバンドギャップを有するGaInAsPをコアとし、導波路構造は全て浅いリッジ構造としている。
図5は、図4の高次モードフィルタ部450と斜め出射導波路454を拡大した構成図である。出力導波路434は合波器431の出力側に接続され、合波器431側から、直線導波路451、第1の円弧状導波路452、第2の円弧状導波路453の順で配置されている。
伝搬させるレーザ光の波長と、半導体の屈折率から、適切な導波路の幅をシングルモード条件を満たすように設定すれば、直線導波路にレーザ光を伝搬させた場合であっても、いずれは高次モードがコアの脇から放射される。しかし、導波路を円弧状に形成することにより、高次モードの放射はより顕著になる。高次モードは導波路に沿って伝搬できずにコアの脇から放射されるからである。本実施形態では、導波路には波長1.3μm近辺の光を伝搬させているが、導波路幅は1.6μmとしている。
本実施形態において、導波路の構造はすべて浅いリッジ構造としている。図6(a)及び(b)は、浅いリッジ構造の導波路の光の導波方向の断面図である。InP系材料を用いた半導体光素子で、浅いリッジ構造の導波路を作る場合、図6(a)のようにInPよりなる上部クラッド層601、611のみ選択的にエッチングし、GaInAsPやAlGaInAsなどからなるコア層602、612及び下部クラッド層603、613はエッチングしないウエットエッチング液を用いることにより導波路は容易に作製することができる。
しかしながら、ウエットエッチングは、エッチング形状が結晶面方位に大きく依存する。すなわち、(100)基板上に作製した<011>方向の導波路では、図6(a)のように、上部クラッド層601がほぼ垂直なメサ形状が得られるが、形成される上部クラッドの方向、つまり導波路の方向が<011>方向から角度がついてくると、図6(b)のように上部クラッド層611の下部が徐々に細くなる、逆メサ形状となってきてしまう。したがって、安定的に上部クラッドを作製することを考えると、導波路の方向を、<011>方向から10度程度以下に抑えることが必要である。すなわち、図5の第1の円弧状導波路452の円弧の角度θ1は10度以下とすることが必要である。
ここで、第1の円弧状導波路452の円弧の長さは、円弧状導波路452の円弧の曲率半径をR1として、π×R1×θ1/180となるため、θ1が制限されると、円弧の長さも制限されることになる。R1が大きければ円弧の長さも大きくなるが、R1が大きいほど直線に近づくため高次モードの放射が緩やかになることに加え、高次モードフィルタ部450の大きさも大きくなってしまうため、せっかくの集積による小型化のメリットが失われてしまう。
そこで本実施形態では、図5に示すように、第1の円弧状導波路452の後に、第1の円弧状導波路452と反対方向の曲げ方向を有する第2の円弧状導波路453を設けることにより、円弧状導波路の円弧の長さを伸ばしている。第2の円弧状導波路453は第1の円弧状導波路452と同じ角度分の円弧とすれば、もとの直線軸に戻るため、導波路は素子端面に対して垂直に出力される。ここで、反射対策も合わせて考え、反射対策のために、さらにEA−DFBレーザアレイ素子400端面から<011>方向に対してθ3の角度で出力させる斜め出射導波路454を第2の円弧状導波路453に接続させる。
従って、図5の第2の円弧状導波路453の円弧の角度θ2をθ2=θ1+θ3とすれば、高次モードフィルタの機能と同時に、反射対策も行えることになる。ここで、エッチング形状の結晶面方位依存性の点から、θ3の最大角度は、θ1の最大角度と同様の制限があり、θ3も10度以下とする必要がある。従って、θ1とθ3を最大角度10度とした場合、θ2は最大角度20度となる。本実施形態では、R1および第2の円弧状導波路452の円弧の曲率半径R2を600μmとした。また、θ1、θ2、及びθ3はそれぞれ10度、17度、及び7度とした。
円弧状導波路による高次モードフィルタを用いる場合、直線導波路451から第1の円弧状導波路452への接続部や、第1の円弧状導波路452と第2の円弧状導波路453の接合部などの変曲点において、導波路接合部にオフセットを導入することにより新たな高次モードの発生を防ぎ、より高次モードフィルタ部のフィルタの効果を高めることができる。図7は、図5の高次モードフィルタ部450の各導波路の接合部を示す図であり、図7(a)は直線導波路451と円弧状導波路452との接合部、図7(b)は円弧状導波路452と、円弧状導波路453と、斜め出射導波路454との接合部を示す図である。本実施形態において、各導波路の接合部は、0.05μmのわずかなオフセットを導入している。
本発明の集積半導体光素子を作製するための材料は、InP基板上及びGaInAsP、AlGaAsP、InGaAlAsのコアに限定することはなく、GaAs基板、GaInAs、AlGaAs、GaInNAsのコアなど、その他の光半導体デバイスを作製することのできる材料を用いることができる。また、本発明の特徴は、集積デバイスの個々の要素の配置にあるため、導波路の作製方法もウエットエッチングに限定するものではなく、マスクを用いる露光法、電子ビームを用いたEB露光などを用いてもよい。
第一の実施形態では、浅いリッジ構造の導波路を用いたが、ハイメサ構造などと比べて横方向の閉じ込めの弱い埋め込みヘテロ構造などでも同様の効果を得ることができる。また、浅いリッジ構造の場合、エッチングの結晶面方位依存性の制限から角度を10度程度までしか傾けられないことを説明したが、埋め込みヘテロ構造も、埋め込み成長の形状が結晶面方位に依存する。そのため、やはり角度の制限が生じ、2段円弧によるフィルタとすることが非常に効果的である。
[第2の実施形態]
図8は、本発明の集積半導体光素子の第2の実施形態にかかるEA−DFBレーザアレイ素子の高次モードフィルタ800を示す構成図である。第一の実施形態では、第1の円弧状導波路452及び第2の円弧状導波路453とによる2段円弧によるフィルタ構造を採用しているが、図8のように、更に高次モードのフィルタリング機能を高めるために、直線導波路801と斜め出射導波路805との間に、第1の円弧状導波路802、第2の円弧状導波路803及び第3の円弧状導波路804による3段円弧によるフィルタ構造を用いてもよい。反射対策の為に斜め出力導波路805を<011>方向に対してθ4とした場合は、第一の円弧導波路802の円弧の角度θ1、第二の円弧導波路803の円弧の角度θ2、第三の円弧導波路804の円弧の角度θ3をθ1+θ3=θ2+θ4とすれば、高次モードフィルタの機能と同時に反射対策も行えることになる。
また、3段までに限らず、用途により段数を増やすことができる。各段の円弧状導波路は、隣り合う円弧状導波路同士が反対方向の曲げ方向を有している。浅いリッジ構造の導波路を用いる場合、曲線導波路の方向を<011>方向から10度以下として段数を増やすことにより、エッチングの結晶方位依存性の制限内で、さらに、反射対策の為の出力導波路への角度要求を満足出来るようにしつつ、高次モードのフィルタリング機能をどこまでも高めることができる。
また、例えば、作製する集積光回路のレイアウトによって、各円弧状導波路の間に直線導波路があってもよい。
本発明は、EA変調器を集積したEA−DFBレーザアレイ素子だけでなく、別の種類の変調器を集積した半導体レーザアレイ素子や、直接変調することのできる半導体レーザアレイ素子、変調器のみのアレイ素子などにも適用できる。
100、300、400 集積半導体光素子
101、301、401 半導体基板
111〜114、311〜314、411、412 DFBレーザ
121〜124、321〜324、421、422 EA変調器
141〜144、321〜324、441、442 フォトダイオード
131、331、431 合波器
201、211、221、602、612 コア
202、203、212、222、223、601、603、611、613 クラッド
410 光源部
434 出力導波路
450、800 高次モードフィルタ部
451、801 直線導波路
452、453、802〜804 円弧状導波路
454、335、805 斜め出射導波路
332 ハイメサ構造の直線導波路
333 1入力1出力MMI
334 ハイメサ構造の曲線導波路

Claims (5)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成された光源部と、
    前記半導体基板上に形成され、前記光源部に接続された導波路内において、前記光源からの光により発生する光の高次モードを除去する高次モードフィルタを有する、高次モードフィルタ部と、
    前記半導体基板上に形成され、前記高次モードフィルタの出力側に接続された斜め出射導波路と
    を備える集積半導体光素子であって、
    前記高次モードフィルタは、前記半導体基板上に形成された前記光源部からの光を導波する第1の円弧状導波路と、前記第1の円弧状導波路の出力側に接続され、前記第1の円弧状導波路と反対方向の曲げ方向を有する前記半導体基板上に形成された第2の円弧状導波路とを有することを特徴とする集積半導体光素子。
  2. 前記高次モードフィルタは、少なくとも1つの第3の円弧状導波路をさらに有し、前記少なくとも1つの第3の円弧状導波路は、前記第2の円弧状導波路の出力側に直列に接続され、前記第2の円弧状導波路及び前記少なくともひとつの第3の円弧状導波路は、隣り合う円弧状導波路同士がそれぞれ反対方向の曲げ方向を有することを特徴とする請求項1に記載の集積半導体光素子。
  3. 前記第1の円弧状導波路と前記第2の円弧状導波路との接合部、前記第2の円弧状導波路と前記少なくともひとつの第3の円弧状導波路との接合部、複数の第3の円弧状導波路のそれぞれの接合部、及び前記第2の円弧状導波路又は前記少なくともひとつの第3の円弧状導波路と前記斜め出射導波路の接合部は、それぞれはオフセットを有して接続されることを特徴とする請求項1又は2に記載の集積半導体光素子。
  4. 前記半導体基板は(100)InP基板であり、
    前記第1の円弧状導波路、前記第2の円弧状導波路、前記少なくともひとつの第3の円弧状導波路、及び前記斜め出射導波路は、浅いリッジ構造または埋め込みヘテロ構造を有しており、光の導波方向の、基板において<011>方向との成す角は10度以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の集積半導体光素子。
  5. 前記光源部は、
    複数の半導体レーザと、
    前記複数の半導体レーザにそれぞれ接続された変調器と、
    前記EA変調器のそれぞれに接続された導波路と、
    前記導波路すべてに接続された合波器とをさらに備え、
    前記光変調器は複数の外部変調器であり、
    前記合波器は前記変調器からの変調光を合波して前記高次モードフィルタ部に出射することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の集積半導体光素子。
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