JP2016031408A - トナー及び二成分現像剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非晶性ポリエステル樹脂と、結晶性ポリエステル樹脂と、離型剤とを含み、前記結晶性ポリエステル樹脂及び前記離型剤が、前記非晶性ポリエステル樹脂中に分散しており、ここで、前記結晶性ポリエステル樹脂の平均分散径を第一平均分散径とし、前記離型剤の平均分散径を第二平均分散径とするとき、前記第一平均分散径に対する前記第二平均分散径の比が6以上12以下であることを特徴とするトナーである。
【選択図】なし
Description
前記結晶性ポリエステル樹脂及び前記離型剤が、前記非晶性ポリエステル樹脂中に分散しており、ここで、
前記結晶性ポリエステル樹脂の平均分散径を第一平均分散径とし、前記離型剤の平均分散径を第二平均分散径とするとき、前記第一平均分散径に対する前記第二平均分散径の比が6以上12以下であることを特徴とする。
以下に、本発明のトナーを詳細に説明する。本発明のトナーは、非晶性ポリエステル樹脂と、結晶性ポリエステル樹脂と、離型剤とを含み、前記結晶性ポリエステル樹脂及び前記離型剤が、前記非晶性ポリエステル樹脂中に分散しているが、ここで、前記結晶性ポリエステル樹脂の平均分散径を第一平均分散径とし、前記離型剤の平均分散径を第二平均分散径とするとき、前記第一平均分散径に対する前記第二平均分散径の比が6以上12以下であることを特徴とする。第一平均分散径に対する第二平均分散径の比を6以上12以下にすることで、低温定着性の低下を抑えつつ、耐ホットオフセット性を向上させることができる。
第一平均分散径に対する第二平均分散径の比が6未満であると、結晶性ポリエステル樹脂の平均分散径が比較的大きいため、加熱定着時に、離型剤のようにトナー粒子内部から外部へしみ出しやすくなる。このため、結晶性ポリエステル樹脂は、加熱定着時において溶融すると、溶融した離型剤のしみ出しにつられて又は溶融した離型剤のしみ出しと競争的に、トナー粒子の内部から外部にしみ出し、該結晶性ポリエステル樹脂が定着ローラや定着ベルト表面に付着し、定着ローラや定着ベルトへの離型効果の付与が十分に達成できず、ホットオフセット現象が発生しやすくなると推定される。
また、第一平均分散径に対する第二平均分散径の比が12を超えると、結晶性ポリエステル樹脂の平均分散径が比較的小さいため、加熱定着時に、トナー粒子内部から外部へしみ出し難くなる。このため、加熱定着時において溶融した離型剤のしみ出し速度が、結晶性ポリエステル樹脂のしみ出し速度に対して過度に速くなり、低温定着時にトナー粒子と記録媒体(例えば紙)の間に離型剤が入り込むことで、トナー粒子と記録媒体の接着力が低下し、定着強度が低下すると推定される。
そして、本発明のトナーによれば、第一平均分散径に対する第二平均分散径の比が6以上12以下であるため、加熱定着時において溶融した離型剤のしみ出し速度が結晶性ポリエステル樹脂のしみ出し速度に対して適度に速くなるように制御されており、低温定着性の低下を抑えつつ、離型剤の定着ローラや定着ベルトへの被覆により優れた離型効果が得られ、耐ホットオフセット性を向上できると推定される。
本発明のトナーに用いる結着樹脂は、非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂とを含み、本発明のトナーにおいては、結晶性ポリエステル樹脂が非晶性ポリエステル樹脂中に分散している。
なお、結晶性指数とは、樹脂の結晶化の度合いの指標となる物性であり、軟化温度と吸熱の最高ピーク温度の比(軟化温度/吸熱の最高ピーク温度)により定義されるものである。ここで、吸熱の最高ピーク温度とは、観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を指す。結晶性ポリエステル樹脂においては、最高ピーク温度を融点とし、非結晶性ポリエステル樹脂においては、最も高温側にあるピークをガラス転移点とする。
結晶化の度合いは、原料モノマーの種類及び比率、並びに製造条件(例えば反応温度、反応時間、冷却速度)等を調整することで制御できる。
非晶性ポリエステル樹脂は、結晶性指数が0.6未満であるか又は1.5を超えるポリエステル樹脂であるが、結晶性指数が1.5を超えるポリエステル樹脂の方が好ましい。また、非晶性ポリエステル樹脂は、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを重縮合させることによって得られる。
結晶性ポリエステル樹脂は、結晶性指数が0.6〜1.5であるポリエステル樹脂であるが、結晶性指数が0.8〜1.2であるポリエステル樹脂が好ましい。また、結晶性ポリエステル樹脂は、例えば特開2006−113473号公報に記載されるような公知の方法によって製造でき、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを重縮合させることによって得られる。
離型剤は、トナーを記録媒体に定着させるときに、トナーに離型性を付与するために添加される。本発明のトナーにおいては、離型剤が非晶性ポリエステル樹脂中に分散している。本発明のトナーに用いる離型剤は、特に制限されるものではないが、炭化水素系ワックス又はエステル系ワックスが好ましい。炭化水素系ワックス及びエステル系ワックスは、優れた離型効果が得られる上、トナー粒子からの離脱によるキャリア汚染に起因した帯電量の低下を起こしにくい。
本発明のトナーは、更に、着色剤、帯電制御剤等を内添剤として含んでもよい。本発明のトナーにおいて、これら内添剤は、非晶性ポリエステル樹脂中に分散している。
着色剤としては、トナーに一般に用いられている公知の顔料や染料を使用できる。具体的に、黒トナー用着色剤としては、カーボンブラックやマグネタイト等を挙げることができる。イエロートナー用着色剤としては、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98等のアセト酢酸アリールアミド系モノアゾ黄色顔料、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17等のアセト酢酸アリールアミド系ジスアゾ黄色顔料、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー155等の縮合モノアゾ系黄色顔料、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー185等のその他黄色顔料、C.I.ソルベントイエロー19、C.I.ソルベントイエロー77、C.I.ソルベントイエロー79、C.I.ディスパースイエロー164等の黄色染料等を挙げることができる。マゼンタトナー用着色剤としては、C.I.ピグメントレッド48、C.I.ピグメントレッド49:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド238、C.I.ピグメントバイオレット19等の赤色若しくは紅色顔料、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ソルベントレッド58、C.I.ソルベントレッド8等の赤色系染料等を挙げることができる。シアントナー用着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4等の銅フタロシアニン及びその誘導体の青色系染顔料、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36(フタロシアニン・グリーン)等の緑色顔料等を挙げることができる。本発明のトナーにおいて、着色剤の含有量は、特に限定されないが、トナー粒子中2〜10質量%であることが好ましい。
帯電制御剤は、トナーに好ましい帯電性を付与するために添加される。本発明のトナーに使用できる帯電制御剤としては、正電荷制御用又は負電荷制御用の帯電制御剤を使用できる。正電荷制御用の帯電制御剤としては、ニグロシン染料及びその誘導体、トリフェニルメタン誘導体、四級アンモニウム塩、四級ホスフォニウム塩、四級ピリジニウム塩、グアニジン塩、アミジン塩等を挙げることができる。負電荷制御用の帯電制御剤としては、クロムアゾ錯体染料、鉄アゾ錯体染料、コバルトアゾ錯体染料、サリチル酸又はその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体又は塩化合物、ナフトール酸又はその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体又は塩化合物、ベンジル酸又はその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体又は塩化合物、長鎖アルキル・カルボン酸塩、長鎖アルキル・スルフォン酸塩等を挙げることができる。本発明のトナーにおいて、帯電制御剤の含有量は、特に限定されないが、トナー粒子中0.5〜5質量%であることが好ましい。
外添剤としては、例えば、平均粒子径が7nm〜200nmの微粒子であって、シリカ、酸化チタン、アルミナ等の無機微粒子や、該無機微粒子をシランカップリング剤、チタンカップリング剤又はシリコーンオイルにより表面処理(疎水化処理)したものが挙げられる。外添剤の添加量は、特に限定されないが、トナー粒子100質量部に対して0.2〜3質量部であるのが好ましい。該外添剤の添加量が0.2質量部未満では、流動性の向上効果を与えることが難しく、一方、3質量部を超えると、定着性が低下する場合がある。また、外添剤の添加方法としては、トナー粒子と外添剤とをヘンシェルミキサ等の気流混合機で混合する方法が一般的である。
次に、本発明のトナーを製造する方法について説明する。本発明のトナーは、混練粉砕法や凝集法等の公知の方法によって製造できる。例えば、本発明のトナーを混練粉砕法によって製造する場合、まず、非晶性ポリエステル樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含む結着樹脂並びに離型剤と、必要に応じて適宜選択される着色剤、帯電制御剤等の内添剤とをヘンシェルミキサ等の気流混合機により混合し、得られる原料混合物を2軸混練機やオープンロール混練機等の溶融混練機により100〜180℃程度の温度で混練する。そして、得られる溶融混練物を冷却固化し、固化物をジェットミル等のエア式粉砕機により粉砕し、必要に応じて分級等の粒度調整を行うことにより、トナー粒子を製造する。
結晶性ポリエステル樹脂の平均分散径(第一平均分散径)及び離型剤の平均分散径(第二平均分散径)の調整方法としては、非晶性ポリエステル樹脂、結晶性ポリエステル樹脂及び離型剤の各表面エネルギーを調整する方法や、分散剤を用いる公知の方法が挙げられるが、溶融混練機を用いるトナー製造方法においては、溶融混練機の混練条件や冷却条件を制御することにより、第一平均分散径及び第二平均分散径を調整でき、第一平均分散径に対する第二平均分散径の比を6以上12以下にすることが可能である。
例えば、結晶性ポリエステル樹脂の平均分散径(第一平均分散径)を小さくする時は、混練温度を低めに設定してせん断力が大きくなるように設定する方法が利用でき、結晶性ポリエステル樹脂の平均分散径(第一平均分散径)を大きくする時は、混練温度を高めに設定してせん断力が小さくなるように設定する方法が利用できる。
また、離型剤の平均分散径(第二平均分散径)を小さくする時は、混練機のパドルやローラの回転速度を速めに設定してせん断力が大きくなるように設定すると同時に、混練後の冷却速度を速く設定する方法が利用でき、離型剤の平均分散径(第二平均分散径)を大きくする時は、混練機のパドルやローラの回転速度を遅めに設定してせん断力が小さくなるように設定すると同時に、混練後の冷却速度を遅く設定する方法が利用できる。
以下に、本発明の二成分現像剤を詳細に説明する。本発明の二成分現像剤は、上述の本発明のトナーと、キャリアとを含むことを特徴とし、例えば、ナウターミキサー(商品名:VL−0、ホソカワミクロン社製)等の混合機を用いて、トナーとキャリアとを混合することによって製造できる。また、トナーとキャリアの配合比としては、例えば10:90〜5:95の質量比であることが好ましい。
キャリアとしては、体積平均粒子径が20〜45μmの磁性体粒子を使用できる。キャリアの体積平均粒子径が20μm未満では、現像時に現像ローラから感光体にキャリアが移動することにより、得られる画像に白抜けが発生する場合がある。また、45μmを超えると、ドット再現性が悪くなり、画像が粗くなる。なお、本発明において、キャリアの体積平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定装置HELOS(SYMPATEC社製)に乾式分散装置RODOS(SYMPATEC社製)を用いて、分散圧3.0barの条件下で測定したときの値である。
{樹脂の酸価}
ポリエステル樹脂の酸価は、JIS K 0070に規定される方法により測定される。ここで、酢酸エチル不溶分が3.0質量%以上である場合は、酸価測定溶媒にジオキサンを用いた。
ポリエステル樹脂の水酸基価は、JIS K 0070に規定される方法により測定される。ここで、酢酸エチル不溶分が3.0質量%以上である場合は、水酸基価測定溶媒にジオキサンを用いた。
フローテスター(商品名:CFT−100C、株式会社島津製作所製)において、荷重10kgf/cm2(0.98MPa)を与えて試料1gがダイ(ノズル口径1.0mm、長さ1.0mm)から押出されるように設定し、昇温速度毎分6℃で加熱し、ダイから試料の1/10が流出した時の温度を求め、これを軟化温度とした。
日本工業規格(JIS)K7121−1987に準じ、示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用いて、試料1gを昇温速度毎分10℃で加熱してDSC曲線を測定した。得られたDSC曲線のガラス転移に相当する吸熱ピークの高温側のベースラインを低温側に延長した直線と、ピークの立ち上がり部分から頂点までの曲線に対して勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をガラス転移温度(Tg)として求めた。
示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用いて、試料1gを昇温速度毎分10℃で加熱してDSC曲線を測定した。得られたDSC曲線の吸熱ピークの最も高温側にあるピークの温度を吸熱の最高ピーク温度とした。
上述の測定方法によって得られた軟化温度及び吸熱の最高ピーク温度を用い、下記式から、結晶性指数を結晶性の度合いとして算出した。
結晶性指数=軟化温度/吸熱の最高ピーク温度
結晶性樹脂の吸熱の最高ピーク温度を、結晶性ポリエステル樹脂の融点として定めた。
結晶性ポリエステル樹脂をクロロホルム溶媒に溶かして、濃度が0.04g/10mlの試料溶液を調整し、下記条件にて重量平均分子量及び数平均分子量を測定した。
測定装置:HLC−8220 GPC(東ソー株式会社製)
分析カラム:GMHXL+G3000HXL(東ソー株式会社製)
流速:クロロホルムを毎分1ml
温度:40℃
標準試料(検量線):単分散ポリスチレン
非晶性ポリエステル樹脂をテトラヒドロフラン(THF)溶媒に溶かして試料溶液を調製したことと、流速をクロロホルム毎分1mlからテトラヒドロフラン毎分1mlに変更したことを除いて、結晶性ポリエステル樹脂と同じ条件で重量平均分子量及び数平均分子量を測定した。
示差走査熱量計(セイコー電子工業株式会社製、型番:DSC220)を用いて、試料1gを温度20℃から昇温速度10℃/分で200℃まで加熱し、次いで200℃から20℃に急冷させる操作を2回繰返し、DSC曲線を測定する。2回目の操作で測定したDSC曲線の融解に相当する吸熱ピークの温度を離型剤の融点とする。
シリカ粒子の平均一次粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてシリカ粒子を撮影し、得られた画像から任意に100個のシリカ粒子の粒径を測定し、平均値を算出した。
電解液(商品名:ISOTON−II、ベックマン・コールター株式会社製)50mlに、トナー粒子20mg及びアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム1mlを加え、超音波分散器(商品名:UH−50、株式会社エスエムテー製)を用いて、超音波周波数20kHzで3分間分散処理し、測定用試料を調製した。この測定用試料について、粒度分布測定装置(商品名:コールターマルチサイザーII、ベックマン・コールター株式会社製)を用い、アパーチャ径100μm、測定粒子数50000カウントの条件下に測定を行い、試料粒子の体積粒度分布からトナー粒子の体積平均粒子径を求めた。
第一平均分散径(結晶性ポリエステル樹脂の平均分散径)及び第二平均分散径(離型剤の平均分散径)は、以下の方法により測定された。
トナー粒子を常温硬化性のエポキシ樹脂で固めて固化物を得、ダイヤモンド歯を備えるミクロトームで該固化物を約100μm厚みに超薄切片化し、該超薄切片を四酸化ルテニウムによって染色した後、透過型電子顕微鏡(TEM、商品名:H−8100、株式会社日立製作所社製)によって50000倍でトナーの断面観察を行った。
この断面観察において、結晶性ポリエステル樹脂及び離型剤の分散領域(ドメイン)を、任意に100個ずつ抽出し、各分散領域(ドメイン)の分散最長径を測定し、その平均値をそれぞれ算出することにより、第一平均分散径(結晶性ポリエステル樹脂の平均分散径)及び第二平均分散径(離型剤の平均分散径)を求めた。
なお、分散領域(ドメイン)を抽出する際には、分散最長径が0.03μm未満の分散領域(ドメイン)を除いた。
<非晶性ポリエステル樹脂の製造例>
(非晶性ポリエステル樹脂H)
ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1750g、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1625g、テレフタル酸1245g、ドデセニル無水コハク酸133g、トリメリット酸384g、オクチル酸錫10gを窒素導入管、脱水管、攪拌器を備える10リットルの四つ口フラスコに入れて220℃で8時間かけて反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させて、ガラス転移点65℃、軟化温度120℃、数平均分子量3020、結晶性指数1.74の非晶性ポリエステル樹脂Hを得た。
ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3500g、フマル酸1160g、オクチル酸錫10gを窒素導入管、脱水管、攪拌器を備える10リットルの四つ口フラスコに入れて220℃で8時間かけて反応させた後、さらに8.3kPaにて1時間反応させて、ガラス転移点60℃、軟化温度98℃、数平均分子量3010、結晶性指数1.58の非晶性ポリエステル樹脂Lを得た。
1,4−ブタンジオール270g、1,6−ヘキサンジオール826g、フマル酸1160gを、窒素導入管、脱水管、攪拌器を備える3リットルの四つ口フラスコに入れて160℃で5時間反応させた後、200℃に昇温して1時間反応させ、さらに8.3kPaにて2時間反応させることにより、数平均分子量3860、融点80℃、結晶性指数0.92の結晶性ポリエステル樹脂Aを得た。
1,6−ヘキサンジオール1180g、セバシン酸2020gを、窒素導入管、脱水管、攪拌器を備える3リットルの四つ口フラスコに入れて160℃で8時間反応させた後、200℃に昇温して1時間反応させ、さらに8.3kPaにて1時間反応させることにより、数平均分子量4050、融点70℃、結晶性指数0.95の結晶性ポリエステル樹脂Bを得た。
<実施例1>
(結晶性ポリエステル樹脂Aの分散体の調製例)
結晶性ポリエステル樹脂A(融点80℃) 25質量部
非晶性ポリエステル樹脂L 75質量部
上記材料をヘンシェルミキサ(FM20C、日本コークス社製)に投入し、5分間撹拌混合した後、得られた撹拌混合物をオープンロール型連続混練機(MOS320−1800、三井鉱山社製)で溶融混練した。
ここで、オープンロールの加熱ロール及び冷却ロールとして、ともに直径が320mm、有効長が1550mmであるロールを用い、表1に示す条件で溶融混練を行った。
得られた溶融混練物を、冷却ベルトで冷却させた後、φ2mmのスクリーンを有するスピードミルを用いて粗粉砕し、結晶性ポリエステル樹脂Aの分散体を得た。
得られた結晶性ポリエステル樹脂Aの分散体の結晶性ポリエステル樹脂Aの平均分散径を測定した結果、0.15μmであった。
上記調製例に従って得た結晶性ポリエステル樹脂Aの分散体 20質量部
非晶性ポリエステル樹脂H 45質量部
非晶性ポリエステル樹脂L 35質量部
着色剤(C.I.Pigment Blue 15:1、DIC製) 7質量部
帯電制御剤(オリエント化学社製、ボントロンE84) 1質量部
上記材料をヘンシェルミキサ(FM20C、日本コークス社製)に投入し、5分間撹拌混合した後、得られた撹拌混合物をオープンロール型連続混練機(MOS320−1800、三井鉱山社製)で溶融混練した。
ここで、オープンロールの加熱ロール及び冷却ロールとして、ともに直径が320mm、有効長が1550mmであるロールを用い、表1に示す条件で溶融混練を行った。
得られた溶融混練物を、冷却ベルトで冷却させた後、φ2mmのスクリーンを有するスピードミルを用いて粗粉砕し、離型剤を含まないトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子における結晶性ポリエステル樹脂Aの平均分散径を測定した結果、0.15μmであった。
非晶性ポリエステル樹脂H 30質量部
非晶性ポリエステル樹脂L 30質量部
離型剤(FNP−0090、日本精蝋社製) 5質量部
着色剤(C.I.Pigment Blue 15:1、DIC製) 7質量部
帯電制御剤(オリエント化学社製、ボントロンE84) 1質量部
上記材料をヘンシェルミキサ(FM20C、日本コークス社製)に投入し、5分間撹拌混合した後、得られた撹拌混合物をオープンロール型連続混練機(MOS320−1800、三井鉱山社製)で溶融混練した。
ここで、オープンロールの加熱ロール及び冷却ロールとして、ともに直径が320mm、有効長が1550mmであるロールを用い、表2に示す温度条件で溶融混練を行った。
得られた溶融混練物を、冷却ベルトで冷却させた後、φ2mmのスクリーンを有するスピードミルを用いて粗粉砕し、結晶性ポリエステル樹脂を含まないトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子における離型剤の平均分散径を測定した結果、1.22μmであった。
上記調製例に従って得た結晶性ポリエステル樹脂Aの分散体 20質量部
非晶性ポリエステル樹脂H 45質量部
非晶性ポリエステル樹脂L 35質量部
離型剤(FNP−0090、日本精蝋社製) 5質量部
着色剤(C.I.Pigment Blue 15:1、DIC製) 7質量部
帯電制御剤(オリエント化学社製、ボントロンE84) 1質量部
上記トナー原料をヘンシェルミキサ(FM20C、日本コークス社製)で5分間撹拌混合した後、得られた撹拌混合物をオープンロール型連続混練機(MOS320−1800、三井鉱山社製)で溶融混練した。
ここで、オープンロールの加熱ロール及び冷却ロールとして、ともに直径が320mm、有効長が1550mmであるロールを用い、表2に示す条件で溶融混練を行った。
得られた溶融混練物を、冷却ベルトで冷却させた後、φ2mmのスクリーンを有するスピードミルを用いて粗粉砕し、次いでジェット式粉砕機(IDS−2、日本ニューマチック工業社製)を用いて微粉砕し、さらにエルボージェット分級機(日鉄鉱業株式会社製、型式:EJ−LABO)を用いて分級して、体積平均粒子径6.7μmのトナー粒子を得た。
なお、得られたトナー粒子を常温硬化性のエポキシ樹脂で固めて固化物を得、ダイヤモンド歯を備えるミクロトームで該固化物を約100μm厚みに超薄切片化し、該超薄切片を四酸化ルテニウムによって染色した後、透過型電子顕微鏡(TEM、商品名:H−8100、株式会社日立製作所社製)によって50000倍でトナーの断面観察を行ったところ、上記分散粒径の確認テストで得られた結晶性ポリエステル樹脂A及び離型剤の平均分散径に相当するドメインを確認できた。
次に、得られたトナー粒子100質量部に、外添剤としてシリカ微粒子(商品名:R976、アエロジル社製)を1.5質量部加えて、撹拌羽根の先端速度を15m/秒に設定した気流混合機(三井鉱山社製、ヘンシェルミキサ)で2分間撹拌することによって、実施例1のトナーを作製した。
なお、上記分散粒径の確認テストで得られた結晶性ポリエステル樹脂A及び離型剤の平均分散径をそれぞれ第一平均分散径及び第二平均分散径として表3に示す。
(結晶性ポリエステル樹脂の分散体の調製例)
実施例1で使用した結晶性ポリエステル樹脂の種類を表1に示される種類に変更し、更に結晶性ポリエステル樹脂の分散体の製造条件(溶融混練機の混練条件及び冷却条件)を表1に示される条件に変更した以外は、実施例1と同様の方法に従い、実施例2〜実施例25及び比較例1〜比較例4の分散体を作製した。
(トナー粒子中における結晶性ポリエステル樹脂の分散粒径の確認テスト)
上記分散体の調製例に従って得た結晶性ポリエステル樹脂の分散体を用い、更にトナー粒子の製造条件(溶融混練機の混練条件及び冷却条件)を表1に示される条件に変更した以外は、実施例1と同様の方法に従い、実施例2〜実施例25及び比較例1〜比較例4の離型剤を含まないトナー粒子を作製し、トナー粒子における結晶性ポリエステル樹脂の平均分散径を測定した。結果を表1に示す。
(トナー粒子中における離型剤の分散粒径の確認テスト)
実施例1で使用した離型剤の種類を表2に示される種類に変更し、更にトナー粒子の製造条件(溶融混練機の混練条件及び冷却条件)を表2に示される条件に変更した以外は、実施例1と同様の方法に従い、実施例2〜実施例25及び比較例1〜比較例4の結晶性ポリエステル樹脂を含まないトナー粒子を作製し、トナー粒子における離型剤の平均分散径を測定した。結果を表2に示す。
(トナーの調製例)
実施例1で使用した結晶性ポリエステル樹脂及び離型剤の種類を表1及び表2に示される種類に変更すると共に、トナー粒子の製造条件(溶融混練機の混練条件及び冷却条件)を表2に示される条件に変更した以外は、実施例1と同様の方法に従い、実施例2〜実施例25及び比較例1〜比較例4のトナーを作製した。
実施例2〜実施例25及び比較例1〜比較例4の断面観察においても、分散粒径の確認テストで得られた結晶性ポリエステル樹脂及び離型剤の平均分散径に相当するドメインを確認できたため、上記分散粒径の確認テストで得られた結晶性ポリエステル樹脂A及び離型剤の平均分散径をそれぞれ第一平均分散径及び第二平均分散径として表3に示す。
フェライト原料として、酸化鉄(KDK社製)50mol%、酸化マンガン(KDK社製)35mol%、酸化マグネシウム(KDK社製)14.5mol%、酸化ストロンチウム(KDK社製)0.5mol%をボールミルで4時間粉砕し、得られたスラリーをスプレードライヤーにて乾燥し、得られた真球状の粒子をロータリーキルンにて930℃で2時間仮焼した。得られた仮焼粉を、湿式粉砕機(粉砕媒体としてスチールボールを使用)により、平均粒子径1μm以下にまで微粉砕した。この粉砕物に水を加えたスラリーにポリビニルアルコール(PVA)を2質量%添加し、スプレードライヤーにより造粒、乾燥し、電気炉にて、温度1100℃、酸素濃度0体積%で4時間、本焼成を行った。その後、解砕、分級を行うことによって、体積平均粒子径が44μm、体積抵抗率が1×109Ω・cmのフェライト成分からなるコア粒子を得た。
次に、コア粒子を被覆する被覆層を形成するための被覆用塗液として、シリコーン樹脂(数平均分子量:約15000)100質量部と、導電材としてカーボンブラック(一次粒径25nm、吸油量150ml/100g)3質量部、硬化剤としてオクチル酸5質量部とをトルエンに溶解及び分散し、被覆用塗液を調製した。
スプレー被覆装置を用いて、調製した被覆用塗液で上記フェライト成分からなるコア粒子を被覆した。被覆用塗液中のトルエンを完全に蒸発除去し、シリコーン樹脂の被覆層を有する被覆キャリアを作製した。なお、該被覆キャリアは、体積平均粒子径が45μm、シリコーン樹脂の被覆率100%、体積抵抗率が2×1011Ω・cm、飽和磁化が65emu/gであった。
<実施例1>
実施例1のトナー(A)と上記被覆キャリア(B)とを6:94の質量比(A:B)でナウターミキサー(商品名:VL−0、ホソカワミクロン社製)に投入し、20分間撹拌混合することによって、実施例1の二成分現像剤を作製した。
実施例1と同様の方法に従い、実施例2〜実施例25及び比較例1〜比較例4の二成分現像剤を作製した。
{低温定着性}
二成分現像剤及びトナーを、カラー複合機(商品名:MX−2640、シャープ株式会社製)の現像装置及びトナーカートリッジにそれぞれ充填し、定着装置における定着ローラ温度を150℃±1℃に設定し、気温20℃、湿度60%の環境にて、定着強度測定用の画像サンプルを作成した。
定着強度測定用の画像サンプルは、一辺が3cmのベタ画像部(画像濃度ID=1.5)を含む原稿を、記録用紙(商品名:PPC用紙SF−4AM3、シャープ株式会社製)上にコピーすることにより作成した。
画像サンプルのベタ画像部を内側にして折り曲げ、折り曲げた状態で折り曲げ線上に850gのローラを一定加圧で一往復転がし、折り曲げ部分においてトナー画像が剥離した剥離サンプルを作成した。
剥離サンプルを広げて剥離したトナーをエアーブラシで吹き払い、定着強度の指標として剥離幅(折り曲げ部分にできる白地の最大ライン幅)を測定した。
低温定着性の評価基準は以下のとおりである。
○:良好。剥離幅が0.3mm未満。
△:実使用上問題なし。剥離幅が0.3mm以上0.5mm未満。
×:不良。剥離幅が0.5mm以上。
二成分現像剤及びトナーを、カラー複合機(商品名:MX−2640、シャープ株式会社製)の現像装置及びトナーカートリッジにそれぞれ充填し、定着装置における定着ローラ温度を200℃±1℃に設定し、気温20℃、湿度60%の環境にて、定着強度測定用の画像サンプルを作成した。
定着強度測定用の画像サンプルは、一辺が3cmのベタ画像部(ID=1.5)を含む原稿を、記録用紙(商品名:PPC用紙SF−4AM3、シャープ株式会社製)上にコピーすることにより作成した。
耐ホットオフセット性の指標として、反射濃度計(商品名:RD918、マクベス社製)を用いて、ベタ画像部が定着ローラに移行した後で記録用紙に再転写されるベタ画像部の画像濃度を測定した。
耐ホットオフセット性の評価基準は次のとおりである。
○:良好。再転写されるベタ画像部の画像濃度が0.1未満である。
△:実使用上問題なし。再転写されるベタ画像部の画像濃度が0.1以上0.2未満である。
×:不良。再転写されるベタ画像部の画像濃度が0.2以上である。
10gのトナーを100mlのガラス瓶に入れて温度50℃の恒温槽内に24時間放置し、その後、該トナーに対して、400メッシュの超音波フルイで1分間フルイ操作を行い、凝集トナー指標としてメッシュ上に残る凝集トナーの有無を確認した。
耐トナー凝集性の評価基準は次のとおりである。
○:良好。メッシュ上に残る凝集トナーの残存量が0.5質量%未満である。
△:実使用上問題なし。メッシュ上に残る凝集トナーの残存量が0.5質量%以上2質量%未満である。
×:不良。メッシュ上に残る凝集トナーの残存量が2質量%以上である。
トナー及び二成分現像剤を、カラー複合機(商品名:MX−2640、シャープ株式会社製)の現像装置及びトナーカートリッジにそれぞれ充填し、気温20℃、湿度60%の環境にて、カバレージ5%のテキスト原稿を用いて、100000枚の連続コピーテストを行った。
コピーテスト前(初期)とコピーテスト後(100K時)において、帯電量測定用の二成分現像剤を現像装置内から10gサンプリングし、吸引式帯電量測定装置(トレック株式会社製、型式:Model210HS)を用いて、トナーの帯電量(μC/g)を測定した。
帯電安定性の評価基準は以下のとおりである。
○:良好。初期と100K時のトナーの帯電量の差が3μC/g未満。
△:実使用上問題なし。初期と100K時のトナーの帯電量の差が3μC/g以上5μC/g未満。
×:不良。初期と100K時のトナーの帯電量の差が5μC/g以上。
トナー及び二成分現像剤を、カラー複合機(商品名:MX−2640、シャープ株式会社製)の現像装置及びトナーカートリッジにそれぞれ充填し、気温20℃、湿度60%の環境にて、カバレージ5%のテキスト原稿を用いて、100000枚の連続コピーテストを行った。
画像濃度測定用の画像サンプルは、一辺が3cmのベタ画像部(ID=1.5)を含む原稿をコピーすることにより作成された。
画像サンプルの記録紙として、PPC用紙(SF−4AM3、シャープ株式会社製)を使用し、ベタ画像部の画像濃度は、反射濃度計(商品名:RD918、マクベス社製)を用いて測定した。
画像濃度の評価基準は以下のとおりである。
○:良好。全ての画像サンプルにおいて、ベタ画像部の画像濃度が1.5以上である。
△:実使用上問題なし。ベタ画像部の画像濃度が1.3未満の画像サンプルはないものの、1.3以上1.5未満の画像サンプルがある。
×:不良。ベタ画像部の画像濃度が1.3未満の画像サンプルが1枚以上ある。
画像濃度評価で作製された1枚目及び100000枚目の画像サンプルの非画像部(白地部)の白色度と、コピー前のPPC用紙の白色度を、白度計(商品名:Z−Σ90 COLOR MEASURING SYSTEM、日本電色工業社製)を用いて測定し、各画像サンプルの非画像部の白色度とコピー前のPPC用紙の白色度との差をカブリ濃度として算出した。
かぶり濃度の評価基準は次のとおりである。
○:良好。両方の画像サンプルにおいて、かぶり濃度が0.5未満である。
△:実使用上問題なし。かぶり濃度が1.0以上の画像サンプルはないものの、1枚の画像サンプルは、かぶり濃度が0.5以上1.0未満である。
×:不良。かぶり濃度が1.0以上の画像サンプルが1枚以上ある。
Claims (6)
- 非晶性ポリエステル樹脂と、結晶性ポリエステル樹脂と、離型剤とを含み、
前記結晶性ポリエステル樹脂及び前記離型剤が、前記非晶性ポリエステル樹脂中に分散しており、ここで、
前記結晶性ポリエステル樹脂の平均分散径を第一平均分散径とし、前記離型剤の平均分散径を第二平均分散径とするとき、前記第一平均分散径に対する前記第二平均分散径の比が6以上12以下であることを特徴とするトナー。 - 前記第一平均分散径が、0.08μm以上0.25μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 前記離型剤が、炭化水素系ワックス又はエステル系ワックスであることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
- 前記離型剤の融点が、前記結晶性ポリエステル樹脂の融点より高いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記結晶性ポリエステル樹脂の融点が、55℃以上85℃以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のトナーと、シリコーン樹脂の被覆層を有する被覆キャリアとを含む二成分現像剤。
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