JP2016038457A - 遮音材 - Google Patents

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Abstract

【課題】より広い周波数帯の音を遮音することのできる遮音材を提供する。
【解決手段】本発明の遮音材10は、表側壁面12及び裏側壁面14を備えている。表側壁面12と裏側壁面14との間には、複数の独立空間16と、複数の独立空間16の間の空間である連続空間18が形成されている。複数の独立空間16のうち少なくとも1つの独立空間16には、音源が存在する側の空間に向けて開口する孔Pが形成されている。連続空間18には、音源が存在する側の空間に向けて開口する孔Pが形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、遮音材に関する。
従来、車室内側に向けて開口する開口部を有する閉塞空間からなる車室内側レゾネータ構造と、車室外側に向けて開口する開口部を有する閉塞空間からなる車室外側レゾネータ構造と、を有することを特徴とする車両用内装材が知られている(特許文献1参照)。この車両用内装材は、表側基材及び裏側基材を備えており、前記表側基材及び前記裏側基材の間には空間が形成されており、前記空間は、格子状のリブによって複数の部屋に区画されている。前記複数の部屋のうち、車室内側に向けて開口する開口部を有する部屋によって車室内側レゾネータ構造が形成されており、車室外側に向けて開口する開口部を有する部屋によって車室外側レゾネータ構造が形成されている。この車両用内装材によれば、表側及び裏側に音波が入射するための開口部が設けられているために、車室内側の騒音だけでなく、車室外側の騒音を遮音することができる。
特開2009−96342号公報
しかし、特許文献1に開示されたような従来の遮音材は、複数の開口部の大きさ(直径)が同じであるとともに、複数の閉塞空間の容積が同じであるため、共鳴周波数が一定であり、特定の狭い周波数帯の音を遮音できるのみであった。
本発明の目的の1つは、より広い周波数帯の音を遮音することのできる遮音材を提供することである。
課題を解決するための手段は、以下の発明である。
表側壁面及び裏側壁面を備えた遮音材であって、
前記表側壁面と前記裏側壁面との間には、複数の独立空間と、前記複数の独立空間の間の空間である連続空間が形成されており、
前記複数の独立空間のうち少なくとも1つの独立空間には、音源が存在する側の空間に向けて開口する孔が形成されており、
前記連続空間には、音源が存在する側の空間に向けて開口する孔が形成されていることを特徴とする、遮音材。
上記遮音材において、前記連続空間に形成された孔の直径よりも、前記独立空間に形成された孔の直径の方が大きい。
上記遮音材において、前記独立空間に形成された孔の直径よりも、前記連続空間に形成された孔の直径の方が大きい。
上記遮音材において、前記連続空間に形成された孔の直径と、前記独立空間に形成された孔の直径が同じである。
上記遮音材において、前記独立空間にのみ孔を形成したときの遮音材の共鳴周波数と、前記連続空間にのみ孔を形成したときの遮音材の共鳴周波数とがほぼ等しくなるように、前記独立空間及び前記連続空間に形成された孔の大きさがそれぞれ設定されている。
前記独立空間の形状が略円錐台状、略円錐状、あるいは略円柱状である。
本発明によれば、より広い周波数帯の音を遮音することのできる遮音材を提供することができる。
第1の遮音材の斜視図である。 第1の遮音材の断面図である。 第2の遮音材の斜視図である。 第2の遮音材の断面図である。 第3の遮音材の斜視図である。 第3の遮音材の断面図である。 図7(a)〜(c)は、独立空間にのみ孔が設けられた遮音材の断面図である。 遮音材(a)〜(c)を用いて多孔効果を測定した結果を示している。 図9(d)は、独立空間にのみ孔が設けられた遮音材の断面図である。図9(e)は、連続空間にのみ孔が設けられた遮音材の断面図である。図9(f)は、独立空間及び連続空間の両方に孔が設けられた遮音材の断面図である。 遮音材(d)〜(f)を用いて多孔効果を測定した結果を示している。 図11(g)は、複数の独立空間に、同じ大きさの孔が設けられた遮音材の断面図である。図11(h)は、複数の独立空間に、異なる大きさの孔が設けられた遮音材の断面図である。 遮音材(g)、(h)を用いて多孔効果を測定した結果を示している。 図13(i)は、独立空間にのみ孔が設けられた遮音材の断面図である。図13(j)は、独立空間及び連続空間の両方に孔が設けられた遮音材の断面図である。 遮音材(i)〜(j)を用いて多孔効果を測定した結果を示している。 図15(k)は、独立空間にのみ孔が設けられた遮音材の断面図である。図15(l)は、連続空間にのみ孔が設けられた遮音材の断面図である。図15(m)は、独立空間及び連続空間の両方に孔が設けられた遮音材の断面図である。 図16は、遮音材(k)〜(m)を用いて多孔効果を測定した結果を示している。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
以下の実施形態では、まず、遮音材の例として、第1の遮音材、第2の遮音材、及び、第3の遮音材について説明する。
[第1の遮音材]
図1は、第1の遮音材の斜視図である。図2は、第1の遮音材の断面図である。
図1及び図2に示すように、第1の遮音材10は、表側壁面12及び裏側壁面14を備えている。表側壁面12と裏側壁面14との間には、複数の独立空間16と、複数の独立空間16の間の空間である連続空間18が形成されている。複数の独立空間16のうち少なくとも1つの独立空間16には、音源が存在する側の空間に向けて開口する孔Pが形成されている。連続空間18にも、音源が存在する側の空間に向けて開口する孔Pが形成されている。つまり、独立空間16及び連続空間18の両方に、音源が存在する側の空間に向けて開口する孔Pが形成されている(ただし、図1では、遮音材に孔Pが形成される前の状態を示している)。
図2に示すように、独立空間16は、表側の独立空間16aと、裏側の独立空間16bによって構成されている。表側及び裏側の独立空間16a、16bは、中間の仕切壁16cによって仕切られている。表側及び裏側の独立空間16a、16bは、周壁部16dによって囲まれた略円錐台状の空間からなる。表側及び裏側の独立空間16a、16bは、直径が小さい方の底面において互いに突き合わせた状態で連結されており、全体として鼓状の形状を有している。
連続空間18は、複数の独立空間16の間に形成された空間であり、連続した1つの空間からなる。連続空間18と独立空間16は、周壁部16dによって仕切られている。
[第2の遮音材]
図3は、第2の遮音材の斜視図である。図4は、第2の遮音材の断面図である。
図3及び図4に示すように、第2の遮音材20は、表側壁面22及び裏側壁面24を備えている。表側壁面22と裏側壁面24との間には、複数の独立空間26と、複数の独立空間26の間の空間である連続空間28が形成されている。複数の独立空間26のうち少なくとも1つの独立空間26には、音源が存在する側の空間に向けて開口する孔Pが形成されている。連続空間28にも、音源が存在する側の空間に向けて開口する孔Pが形成されている。つまり、独立空間26及び連続空間28の両方に、音源が存在する側の空間に向けて開口する孔Pが形成されている(ただし、図3では、遮音材に孔Pが形成される前の状態を示している)。
図4に示すように、独立空間26は、周壁部26dによって囲まれた略円錐台状の空間からなる。連続空間28は、複数の独立空間26の間に形成された空間であり、連続した1つの空間からなる。連続空間28と独立空間26は、周壁部26dによって仕切られている。
[第3の遮音材]
図5は、第3の遮音材の斜視図である。図6は、第3の遮音材の断面図である。
図5及び図6に示すように、第3の遮音材30は、表側壁面32及び裏側壁面34を備えている。表側壁面32と裏側壁面34との間には、複数の独立空間36と、複数の独立空間36の間の空間である連続空間38が形成されている。複数の独立空間36のうち少なくとも1つの独立空間36には、音源が存在する側の空間に向けて開口する孔Pが形成されている。連続空間38にも、音源が存在する側の空間に向けて開口する孔Pが形成されている。つまり、独立空間36及び連続空間38の両方に、音源が存在する側の空間に向けて開口する孔Pが形成されている(ただし、図5では、遮音材に孔Pが形成される前の状態を示している)。
図6に示すように、独立空間36は、周壁部36dによって囲まれた略円柱状の空間からなる。連続空間38は、複数の独立空間36の間に形成された空間であり、連続した1つの空間からなる。連続空間38と独立空間36は、周壁部36dによって仕切られている。
上記で説明した第1の遮音材10は、例えば、二枚の熱可塑性樹脂シートにエンボスローラを用いて複数の円錐台状の凸部を突設し、突設された複数の凸部同士を突き合わせた状態で溶着してなる芯材の表裏に、熱可塑性樹脂シートを貼り合わせることによって製造することができる。第2の遮音材20は、例えば、熱可塑性樹脂シートにエンボスローラを用いて複数の円錐状の凸部を突設し、複数の凸部が突設された芯材の表裏に、熱可塑性樹脂シートを貼り合わせることによって製造することができる。第3の遮音材30は、例えば、熱可塑性樹脂シートにエンボスローラを用いて複数の円柱状の凸部を突設し、複数の凸部が突設された芯材の表裏に、熱可塑性樹脂シートを貼り合わせることによって製造することができる。熱可塑性樹脂シートとしては、例えば、ポリオレフィン系樹脂シート、特にポリプロピレンシートを用いることが好ましいが、他の熱可塑性樹脂シートを用いても良い。
上記で説明した第1〜第3の遮音材10、20、30は、公知の装置によって製造することが可能であり、例えば、特開2009−19495号公報に開示された装置によって製造することが可能である。
本発明の遮音材によれば、利用環境や使用目的に応じて狭帯域あるいは広帯域における遮音性向上を図ることができる。
本発明の遮音材によれば、例えば、ある特定の騒音を遮音したい場合に、その騒音がもつ特定の周波数帯の音のみを重点的に遮音することができる。
本発明の遮音材によれば、例えば、狭い周波数帯の音を重点的に遮音するだけでなく、広い周波数帯の音を満遍なく遮音することもできる。
ヘルムホルツの共鳴原理によれば、共鳴器の内部容積をV(cm)、開口部の長さをL(cm)、開口部の面積をS(cm)、音速をc(cm/s)としたとき、共鳴器の開口部に入射する音の共鳴周波数f(Hz)は、以下の式(1)により求めることができる。
f = (c/2π)×(S/(L×V))1/2 …式(1)
つまり、V、S、Lの値を調整することによって、共鳴器に入射する音の共鳴周波数を異ならせることが可能である。本発明は、この原理を応用したものである。つまり、独立空間及び連続空間の容積を調整することによって、共鳴周波数を異ならせることができる。あるいは、独立空間及び連続空間に形成された孔の大きさを調整することによって、共鳴周波数を異ならせることができる。これにより、特定の狭い周波数帯の音を重点的に遮音することもできるし、広い周波数帯の音を遮音することもできる。
以下、本発明の遮音材の効果を実証するために行った遮音性能の評価試験について説明する。
以下の説明において、「多孔効果」とは、複数の孔Pを設けていない遮音材を用いて測定した音響透過損失(dB)と、複数の孔Pを設けた遮音材を用いて測定した音響透過損失(dB)との差を意味する。音響透過損失は、残響室と無響室の間に遮音材を設置し、残響室に音源を設置するとともに、無響室にマイクロフォンを設置して測定した。
[遮音性能の評価試験1]
図7(a)〜(c)は、独立空間にのみ孔が設けられた遮音材の断面図である。遮音材の形状は、上記で説明した第1の遮音材10とほぼ同じである。以下では、図7(a)〜(c)の遮音材を、遮音材(a)、遮音材(b)、遮音材(c)のように呼ぶことがある。
遮音材(a)に設けられた孔の直径は、1.5mmである。
遮音材(b)に設けられた孔の直径は、1.0mmである。
遮音材(c)には、直径1.5mmの孔と直径1.0mmの孔が交互に設けられている。
図8は、遮音材(a)〜(c)を用いて多孔効果を測定した結果を示している。
図8に示すように、遮音材(a)の多孔効果は、周波数8kHz付近においてピークとなっており、遮音材(a)の共鳴周波数が約8kHzであると推定できる。遮音材(b)の多孔効果は、周波数6kHz付近においてピークとなっており、遮音材(b)の共鳴周波数が約6kHzであると推定できる。遮音材(c)の多孔効果は、周波数8kHz付近においてピークとなっているが、遮音材(a)よりも広い周波数帯において高い多孔効果が得られている。
図8に示す結果より、遮音材の内部に容積が一定の複数の独立空間を設けるとともに、複数の独立空間に設ける孔の大きさを調整することによって、遮音材の共鳴周波数を調整することができることがわかる。例えば、容積が一定の複数の独立空間に同じ大きさの孔を設けることによって、特定の狭い周波数帯の音(例えば、共鳴周波数±1kHz付近の音)を重点的に遮音することができる。また、容積が一定の複数の独立空間に異なる大きさの孔を設けることによって、広い周波数帯の音を万遍なく遮音することができる。
[遮音性能の評価試験2]
図9(d)は、独立空間にのみ孔が設けられた遮音材の断面図である。図9(e)は、連続空間にのみ孔が設けられた遮音材の断面図である。図9(f)は、独立空間及び連続空間の両方に孔が設けられた遮音材の断面図である。遮音材の形状は、上記で説明した第1の遮音材10とほぼ同じである。以下では、図9(d)〜(f)の遮音材を、遮音材(d)、遮音材(e)、遮音材(f)のように呼ぶことがある。
遮音材(d)に設けられた孔の直径は、1.5mmである。
遮音材(e)に設けられた孔の直径は、1.5mmである。
遮音材(f)の独立空間には直径1.5mmの孔が設けられており、連続空間には直径1.5mmの孔が設けられている。
図10は、遮音材(d)〜(f)を用いて多孔効果を測定した結果を示している。
図10に示すように、遮音材(d)の多孔効果は、周波数8kHz付近においてピークとなっており、遮音材(d)の共鳴周波数が約8kHzであると推定できる。遮音材(e)の多孔効果も、周波数8kHz付近においてピークとなっており、遮音材(e)の共鳴周波数が約8kHzであると推定できる。遮音材(f)の多孔効果は、周波数8kHz付近においてピークとなっており、遮音材(d)及び遮音材(e)よりも高い多孔効果が得られている。
図10に示す結果より、遮音材の内部に容積が一定の複数の独立空間及び連続空間を設けるとともに、複数の独立空間及び連続空間に設ける孔の大きさを調整することによって、遮音材の共鳴周波数を調整することができることがわかる。
例えば、容積が一定の複数の独立空間に同じ大きさの孔を設けることによって、特定の狭い周波数帯の音(例えば、共鳴周波数±1kHz付近の音)を重点的に遮音することができる。
また、連続空間に、同じ大きさの孔を一定のピッチで設ける事によって、特定の周波数帯の音(例えば、共鳴周波数±1kHz付近の音)を重点的に遮音することができる。
さらに、独立空間にのみ孔を設けた場合の共鳴周波数と、連続空間にのみ孔を設けた場合の共鳴周波数とを一致させることができる。そして、独立空間及び連続空間の両方に、共鳴周波数を一致させたときと同じ大きさの孔をそれぞれ設けることによって、特定の周波数帯の音(例えば、共鳴周波数±1kHz付近の音)をより効果的に遮音できるようになる。
図9(f)の遮音材は、独立空間にのみ孔を形成したときの遮音材の共鳴周波数と、連続空間にのみ孔を形成したときの遮音材の共鳴周波数とがほぼ等しくなるように、独立空間及び連続空間に形成された孔の大きさがそれぞれ設定されている。これにより、特定の周波数帯の音(例えば、共鳴周波数±1kHz付近の音)をより効果的に遮音できるようになる。
[遮音性能の評価試験3]
図11(g)は、複数の独立空間に、同じ大きさの孔が設けられた遮音材の断面図である。図11(h)は、複数の独立空間に、異なる大きさの孔が設けられた遮音材の断面図である。遮音材の形状は、上記で説明した第2の遮音材20とほぼ同じである。以下では、図11(g)〜(h)の遮音材を、遮音材(g)、遮音材(h)のように呼ぶことがある。
遮音材(g)に設けられた孔の直径は、1.0mmである。
遮音材(h)に設けられた孔の直径は、0.6mm、1.0mm、1.5mmの3種類である。
図12は、遮音材(g)、(h)を用いて多孔効果を測定した結果を示している。
図12に示すように、遮音材(g)の多孔効果は、周波数6kHz付近においてピークとなっており、遮音材(g)の共鳴周波数が約6kHzであると推定できる。遮音材(h)の多孔効果は、周波数5kHz付近においてピークとなっているが、遮音材(g)よりも広い周波数帯において高い多孔効果が得られている。
図12に示す結果より、遮音材の内部に容積が一定の複数の独立空間を設けるとともに、複数の独立空間に設ける孔の大きさを調整することによって、遮音材の共鳴周波数を調整することができることがわかる。例えば、容積が一定の複数の独立空間に同じ大きさの孔を設けることによって、特定の狭い周波数帯の音(例えば、共鳴周波数±1kHz付近の音)を重点的に遮音することができる。また、容積が一定の複数の独立空間に異なる大きさの孔を設けることによって、広い周波数帯の音を万遍なく遮音することができる。
[遮音性能の評価試験4]
図13(i)は、独立空間にのみ孔が設けられた遮音材の断面図である。図13(j)は、独立空間及び連続空間の両方に孔が設けられた遮音材の断面図である。遮音材の形状は、上記で説明した第2の遮音材20とほぼ同じである。以下では、図13(i)〜(j)の遮音材を、遮音材(i)、遮音材(j)のように呼ぶことがある。
遮音材(i)に設けられた孔の直径は、1.5mmである。
遮音材(j)の独立空間には直径1.5mmの孔が設けられており、連続空間には直径1.5mmの孔が設けられている。
図14は、遮音材(i)〜(j)を用いて多孔効果を測定した結果を示している。
図14に示すように、遮音材(i)の多孔効果は、周波数8kHz付近においてピークとなっており、遮音材(i)の共鳴周波数が約8kHzであると推定できる。遮音材(j)の多孔効果は、周波数8kHz付近においてピークとなっており、遮音材(i)よりも高い多孔効果が得られている。
図14に示す結果より、遮音材の内部に容積が一定の複数の独立空間及び連続空間を設けるとともに、複数の独立空間及び連続空間に設ける孔の大きさを調整することによって、遮音材の共鳴周波数を調整することができることがわかる。
例えば、容積が一定の複数の独立空間に同じ大きさの孔を設けることによって、特定の狭い周波数帯の音(例えば、共鳴周波数±1kHz付近の音)を重点的に遮音することができる。
また、連続空間に、同じ大きさの孔を一定のピッチで設ける事によって、特定の周波数帯の音(例えば、共鳴周波数±1kHz付近の音)を重点的に遮音することができる。
さらに、独立空間にのみ孔を設けた場合の共鳴周波数と、連続空間にのみ孔を設けた場合の共鳴周波数とを一致させることができる。そして、独立空間及び連続空間の両方に、共鳴周波数を一致させたときと同じ大きさの孔をそれぞれ設けることによって、特定の狭い周波数帯の音(例えば、共鳴周波数±1kHz付近の音)をより効果的に遮音できるようになる。
図13(j)の遮音材は、独立空間にのみ孔を形成したときの遮音材の共鳴周波数と、連続空間にのみ孔を形成したときの遮音材の共鳴周波数とがほぼ等しくなるように、独立空間及び連続空間に形成された孔の大きさがそれぞれ設定されている。これにより、特定の周波数帯の音(例えば、共鳴周波数±1kHz付近の音)をより効果的に遮音できるようになる。
[遮音性能の評価試験5]
図15(k)は、独立空間にのみ孔が設けられた遮音材の断面図である。図15(l)は、連続空間にのみ孔が設けられた遮音材の断面図である。図15(m)は、独立空間及び連続空間の両方に孔が設けられた遮音材の断面図である。遮音材の形状は、上記で説明した第3の遮音材30とほぼ同じである。以下では、図15(k)〜(m)の遮音材を、遮音材(k)、遮音材(l)、遮音材(m)のように呼ぶことがある。
遮音材(k)に設けられた孔の直径は、1.0mmである。
遮音材(l)に設けられた孔の直径は、1.0mmである。
遮音材(m)の独立空間には直径1.0mmの孔が設けられており、連続空間には直径1.0mmの孔が設けられている。
図16は、遮音材(k)〜(m)を用いて多孔効果を測定した結果を示している。
図16に示すように、遮音材(k)の多孔効果は、周波数1.3kHz付近においてピークとなっており、遮音材(k)の共鳴周波数が約1.3kHzであると推定できる。遮音材(l)の多孔効果は、周波数1.5kHz付近においてピークとなっており、遮音材(l)の共鳴周波数が約1.5kHzであると推定できる。遮音材(m)の多孔効果は、周波数1.3〜1.5kHz付近においてピークとなっており、遮音材(k)、(l)よりも高い多孔効果が得られている。
図16に示す結果より、遮音材の内部に容積が一定の複数の独立空間及び連続空間を設けるとともに、複数の独立空間及び連続空間に設ける孔の大きさを調整することによって、遮音材の共鳴周波数を調整することができることがわかる。
例えば、容積が一定の複数の独立空間に同じ大きさの孔を設けることによって、特定の狭い周波数帯の音(例えば、共鳴周波数±1kHz付近の音)を重点的に遮音することができる。
また、連続空間に、同じ大きさの孔を一定のピッチで設ける事によって、特定の周波数帯の音(例えば、共鳴周波数±1kHz付近の音)を重点的に遮音することができる。
さらに、独立空間にのみ孔を設けた場合の共鳴周波数と、連続空間にのみ孔を設けた場合の共鳴周波数とを一致させることができる。そして、独立空間及び連続空間の両方に、共鳴周波数を一致させたときと同じ大きさの孔をそれぞれ設けることによって、特定の狭い周波数帯の音(例えば、共鳴周波数±1kHz付近の音)をより効果的に遮音できるようになる。
図15(m)の遮音材は、独立空間にのみ孔を形成したときの遮音材の共鳴周波数と、連続空間にのみ孔を形成したときの遮音材の共鳴周波数とがほぼ等しくなるように、独立空間及び連続空間に形成された孔の大きさがそれぞれ設定されている。これにより、特定の周波数帯の音(例えば、共鳴周波数±1kHz付近の音)をより効果的に遮音できるようになる。
遮音材の態様として、例えば、以下が考えられる。
(1)遮音材は、独立空間と、連続空間を有する。
(2)独立空間と連続空間の両方に、複数の孔が設けられている。
(3)独立空間のみに、複数の孔が設けられている。
(4)連続空間のみに、複数の孔が設けられている。
(5)独立空間に設けられた孔の径が、連続空間に設けられた孔の径よりも大きい。
(6)独立空間に設けられた孔の径が、連続空間に設けられた孔の径よりも小さい。
(7)独立空間に設けられた孔の径が、連続空間に設けられた孔の径と等しい。
(8)独立空間に、1種類の大きさの孔が設けられており、連続空間に、1種類の大きさの孔が設けられている。
(9)独立空間に、複数種類の大きさの孔が設けられており、連続空間に、1種類の大きさの孔が設けられている。
(10)独立空間に、1種類の大きさの孔が設けられており、連続空間に、複数種類の大きさの孔が設けられている。
(11)独立空間に、複数種類の大きさの孔が設けられており、連続空間に、複数種類の大きさの孔が設けられている。
(12)1つの遮音材に設けられた複数の独立空間の容積が1種類である。
(13)1つの遮音材に設けられた複数の独立空間の容積が複数種類である。
(14)遮音材の共鳴周波数が1種類である。
(15)遮音材の共鳴周波数が複数種類である。
10、20、30 遮音材
12、22、32 表側壁面
14、24、34 裏側壁面
16c 仕切壁
16d、26d、36d 周壁部
16、16a、16b、26、36 独立空間
18、28、38 連続空間
P 孔

Claims (6)

  1. 表側壁面及び裏側壁面を備えた遮音材であって、
    前記表側壁面と前記裏側壁面との間には、複数の独立空間と、前記複数の独立空間の間の空間である連続空間が形成されており、
    前記複数の独立空間のうち少なくとも1つの独立空間には、音源が存在する側の空間に向けて開口する孔が形成されており、
    前記連続空間には、音源が存在する側の空間に向けて開口する孔が形成されていることを特徴とする、
    遮音材。
  2. 前記連続空間に形成された孔の直径よりも、前記独立空間に形成された孔の直径の方が大きいことを特徴とする、請求項1記載の遮音材。
  3. 前記独立空間に形成された孔の直径よりも、前記連続空間に形成された孔の直径の方が大きいことを特徴とする、請求項1記載の遮音材。
  4. 前記連続空間に形成された孔の直径と、前記独立空間に形成された孔の直径が同じであることを特徴とする、請求項1記載の遮音材。
  5. 前記独立空間にのみ孔を形成したときの遮音材の共鳴周波数と、前記連続空間にのみ孔を形成したときの遮音材の共鳴周波数とがほぼ等しくなるように、前記独立空間及び前記連続空間に形成された孔の大きさがそれぞれ設定されていることを特徴とする、請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の遮音材。
  6. 前記独立空間の形状が略円錐台状、略円錐状、あるいは略円柱状であることを特徴とする、請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載の遮音材。
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