JP2016102006A - シート状物巻取り用のスプールロール及びその改造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
スプールロールは,基本的に,ロールセル10と,一対のヘッダー20とを備える。
ロールセル10は,中空円筒状であり,その周面にシート状物が巻き付けられる。
一対のヘッダー20は,それぞれ,ロールセル10の回転軸方向の両端にはめ込んで固定されている。一対のヘッダー20は,中空円筒状であってもよいし,中実円柱状であってもよい。
ここで,本発明のスプールロールは,径方向においてヘッダー20と重なる重畳領域1と,当該重畳領域1から回転軸方向の内側に向かって一定量だけ延出する延出領域2において,ロールセル10を補強して回転時のひずみを緩和させる補強手段を有する。補強手段としては,例えば,スプールロールを補強するためのスリーブ(別部材)を取り付けることや,スプールロールの肉厚を厚くすること,スプールロールの剛性を高くすることが考えられるが,さらに別の補強手段を採用することも可能である。
一対のスリーブ30は,それぞれ,中空円筒状であり,ロールセル10の回転軸方向の両端側に配置される。スリーブ30は,ロールセル10と一対のヘッダー20の固定部分の繋ぎ目を補強し,回転時のスプールロールに生じるひずみを抑制するための部材である。
ここで,一対のスリーブ30は,重畳部分31と延出部分32とを有する。スリーブ30の重畳部分31と延出部分32は,それぞれ,上記した重畳領域1と延出領域2に相当している。
まず,スリーブ30の重畳部分31は,径方向(厚み方向)において,ヘッダー20と重なる部分である。なお,本発明は,スリーブ30の重畳部分31がヘッダー20に直接接している形態に限定されず,スリーブ30の重畳部分31とヘッダー20の間には他の部材(例えばロールセル10)が介在してもよい。このような意味において,スリーブ30の重畳部分31は,径方向においてヘッダー20と重なっていればよい。
また,スリーブ30の延出部分32は,ロールセル10の回転軸方向の内側に向かって,重畳部分31から延出する部分である。なお,スリーブ30の重畳部分31と延出部分32の境界は,ロールセル10とヘッダー20の繋ぎ目に相当する。
この場合,一対の第1スリーブ30aは,それぞれ,ロールセル10の外面側に配置され,ロールセル10の外面に対して固定されていることが好ましい。
他方,一対の第2スリーブ30bは,それぞれ,ロールセル10の内面側に配置され,径方向においてヘッダー20と重なる重畳部分31bが,ロールセル10とヘッダー20の間に固定されていることが好ましい。
ここで,ロールセル10の外面にスリーブ30を固定する実施形態において,カバー材40は,ロールセル10の外面に接するセル被覆部分41と,スリーブ30の外面に接するスリーブ被覆部分42と,を有することが好ましい。
既存のスプールロールは,周面にシート状物が巻き付けられる中空円筒状のロールセル10と,ロールセル10の回転軸方向の両端に嵌め込まれた一対のヘッダー20と,を備えるものである。
ここで,本発明に係る改造方法は,ロールセル10の回転軸方向の両端側に,少なくとも一対の中空円筒状のスリーブ30を取り付ける工程(取付工程)を含む。
この取付工程では,スリーブ30のそれぞれに,径方向においてヘッダー20と重なる重畳部分31と,ロールセル10の回転軸方向の内側に向かって重畳部分31から延出する延出部分32とが形成されるように,スリーブ30のそれぞれを,ロールセル10の回転軸方向の両端側に取り付ける。
なお,本願明細書において,「A〜B」とは,「A以上B以下」であることを意味する。
図1は,紙を自動的に製造する抄紙機において,スプールロール100が使用される形態の一例を示している。抄紙機は,印刷用紙や,包装用紙の他,ティッシュペーパやトイレットペーパなどの衛生薄葉紙を含む種々の紙製品を製造することができる。一般的な抄紙機は,ワイヤーパートと,プレスパートと,ドライヤパートと,カレンダパートと,リールパートとから構成されている。まず,ワイヤーパートでは,射出されたパルプを脱水してシート化する。プレスパートでは,シート化したパルプに圧力を掛けてさらに脱水する。ドライヤパートでは,公知の乾燥機の内部にパルプのシートを導入して,熱を加えることで完全に乾燥させる。カレンダパートでは,乾燥後のシートの表面を押圧しながら引き延ばして,シートの表面を滑らかにする。そして,リールパートでは,各工程を経て得られた長尺の紙を巻き取って,紙が多重に巻回したロール体を形成する。
図2は,従来のスプールロール100´の回転軸方向の断面図を示している。図2に示されるように,従来のスプールロール100´は,中空円筒状のロールセル10´と,一対のヘッダー20´とを有する。この一対のヘッダー20´は,円筒状のロールセル10´の回転軸方向の両端に嵌め込まれて固定されている。このヘッダー20´は,本体部分21´に対し,回転軸方向外側に向かって突出するジャーナル(回転支持軸)22´が挿入されている。また,ロールセル10´の外面は,ゴムなどの可撓性材料で形成されたカバー材40´によって被覆されている。このような従来の構造のスプールロール100´について,本発明者らは,図2に示した回転軸方向の各ポイントP1〜P14において,回転時に発生するひずみ[μST]の計測を行った。
上記従来のスプールロール100´に関する分析結果を踏まえて,本発明者らは,スプールロールの回転軸方向端部に生じるひずみを簡単な構成で且つ効果的に解消すべく,既存のスプールロールを改良して,本発明の構成を見出した。すなわち,本発明は,ロールセルとヘッダーとの繋ぎ目の位置(ポイントP13近傍)に,ロールセルを補強して回転時のひずみを緩和させる補強手段を形成することを特徴とするものである。以下では,本発明に係るスプールロールの好ましい実施形態について,図面を参照して説明を行う。
図4は,本発明の第1の実施形態に係るスプールロール100の構成要素を概念的に示している。図4において,符号Aは回転軸方向を示し,符号Rは径方向を示し,符号Cは周方向を示している。図4に示されるように,本発明に係るスプールロール100は,中空円筒状のロールセル10と,このロールセル10の回転軸方向の両端に嵌め込まれる一対のヘッダー20とを有する。各ヘッダー20は,中央に挿入孔が形成された本体部分21に,その回転軸に沿ってジャーナル(回転支持軸)22が挿入されている。また,ロールセル10の外面を被覆するように,ゴムなどで形成されたカバー材40が取り付けられている。そして,本発明の第1の実施形態に係るスプールロール100は,これらの基本構成に加えて,さらに,少なくとも一対の中空円筒状のスリーブ30を備えている。スリーブ30は,ロールセル10とヘッダー20の繋ぎ目を補強することにより,この繋ぎ目の近傍に発生する回転時のひずみを緩和するための部材である。このため,第1の実施形態では,この一対のスリーブ30が,「補強手段」として機能する。このようなスリーブ30を,ロールセル10の回転軸方向の両側に設けることで,ロールセル10にシート状部材を巻きつけたときに,このシート状部材に発生する細かいシワを解消することができる。
続いて,図6を参照して,本発明の第2の実施形態に係るスプールロール100について説明する。図6は,第2の実施形態に係るスプールロール100の断面図を示している。図6に示されるように,スプールロール100は,中空円筒状のロールセル10と,二個一対のヘッダー20と,二個一対のスリーブ30と,カバー材40とを含んで構成されている。このように,図6に示した第2の実施形態の基本構成は,図5に示した第1の実施形態と変わらない。そこで,以下では,第2の実施形態について,第1の実施形態と異なる点を中心に説明を行う。
続いて,図7を参照して,本発明の第3の実施形態に係るスプールロール100について説明する。図7は,第3の実施形態に係るスプールロール100の断面図を示している。図7に示されるように,スプールロール100は,中空円筒状のロールセル10と,二個一対のヘッダー20と,二個一対の第1スリーブ30aと,二個一対の第2スリーブ30bと,カバー材40とを含んで構成されている。このように,図7に示した第3の実施形態は,スリーブ30a,30bが二対で合計4個備わっている点において,第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる。
続いて,図8を参照して,本発明の第4の実施形態に係るスプールロール100について説明する。図8は,第4の実施形態に係るスプールロール100の断面図を示している。図8に示されるように,第4の実施形態に係るスプールロール100は,中空円筒状のロールセル10と,二個一対のヘッダー20と,カバー材40とを含んで構成されている。ただし,第4の実施形態では,上述した第1〜3の実施形態とは異なり,「補強手段」として機能するスリーブ30が設けられていない。第4の実施形態では,スリーブ30を設けることに代えて,「補強手段」として,ロールセル10の肉厚を部分的に厚くすることとしている。
11…嵌合部分 12…中空部分 20…ヘッダー
21…本体部分 22…ジャーナル 30…スリーブ
30a…第1スリーブ 30b…第2スリーブ 31…重畳部分
32…延出部分 40…カバー材 41…セル被覆部分
42…スリーブ被覆部分 100…スプールロール 200…ドライヤパート
210…シリンダドライヤ 220…ドライヤフード 300…カレンダパート
310…プレスローラ 320…搬送ローラ 400…リールパート
410…リールドラム
Claims (9)
- 周面にシート状物が巻き付けられる中空円筒状のロールセル(10)と,
前記ロールセル(10)の回転軸方向の両端に嵌め込まれた一対のヘッダー(20)と,を備える
シート状物を巻き取るためのスプールロールであって,
径方向において前記ヘッダー(20)と重なる重畳領域(1)と,当該重畳領域(1)から回転軸方向の内側に向かって一定量だけ延出する延出領域(2)において,前記ロールセル(10)を補強して回転時のひずみを緩和させる補強手段を有する
スプールロール。 - さらに,前記ロールセル(10)の回転軸方向の両端側に配置される少なくとも一対の中空円筒状のスリーブ(30)を,前記補強手段として備え,
前記スリーブ(30)は,それぞれ,
径方向において,前記ヘッダー(20)と重なる重畳部分(31)と,
前記ロールセル(10)の回転軸方向の内側に向かって,前記重畳部分(31)から延出する延出部分(32)と,を有する
請求項1に記載のスプールロール。 - 前記スリーブ(30)は,それぞれ,
前記ロールセル(10)の外面側に配置され,
前記ロールセル(10)の外面に対して固定されている
請求項2に記載のスプールロール。 - 前記スリーブ(30)は,それぞれ,
前記ロールセル(10)の内面側に配置され,
前記重畳部分(31)が,前記ロールセル(10)と前記ヘッダー(20)の間に固定されている
請求項2又は請求項3に記載のスプールロール。 - 前記少なくとも一対の中空円筒状のスリーブ(30)には,一対の第1スリーブ(30a)と,一対の第2スリーブ(30b)とが含まれ,
前記第1スリーブ(30a)は,それぞれ,
前記ロールセル(10)の外面側に配置され,
前記ロールセル(10)の外面に対して固定されており,
前記第2スリーブ(30b)は,それぞれ,
前記ロールセル(10)の内面側に配置され,
径方向において前記ヘッダー(20)と重なる重畳部分(31b)が,前記ロールセル(10)と前記ヘッダー(20)の間に固定されている
請求項2に記載のスプールロール。 - さらに,前記ロールセル(10)の少なくとも一部を被覆するカバー材(40)を,備え
前記カバー材(40)は,
前記ロールセル(10)の外面に接するセル被覆部分(41)と,
前記スリーブ(30)の外面に接するスリーブ被覆部分(42)と,を有する
請求項3に記載のスプールロール。 - 前記カバー材(40)のスリーブ被覆部分(42)は,前記セル被覆部分(41)と比較して肉薄に形成されている
請求項6に記載のスプールロール。 - 前記ロールセル(10)は,前記重畳領域(1)と前記延出領域(2)の肉厚が,他の領域の肉厚よりも厚く形成されており,肉厚に形成された前記ロールセル(10)の前記重畳領域(1)と前記延出領域(2)が前記補強手段として機能する
請求項1に記載のスプールロール。 - 周面にシート状物が巻き付けられる中空円筒状のロールセル(10)と,
前記ロールセル(10)の回転軸方向の両端に嵌め込まれた一対のヘッダー(20)と,を備える
シート状物を巻き取るためのスプールロールの改造方法であって,
前記ロールセル(10)の回転軸方向の両端側に,少なくとも一対の中空円筒状のスリーブ(30)を取り付ける取付工程を含み,
前記取付工程は,
前記スリーブ(30)のそれぞれに,
径方向において,前記ヘッダー(20)と重なる重畳部分(31)と,
前記ロールセル(10)の回転軸方向の内側に向かって,前記重畳部分(31)から延出する延出部分(32)とが形成されるように,
前記スリーブ(30)のそれぞれを,前記ロールセル(10)の回転軸方向の両端側に取り付ける
スプールロールの改造方法。
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