JP2016124792A - 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】高発光効率の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料の提供。【解決手段】式(1)で表される化合物。[XはO又はS;R1〜R4はH、アルキル基等;Ar1及びAr2はフェニル基、ビフェニル基等;Lは4〜10個のフェニレン基]【選択図】図1
Description
本発明は有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。特に、高発光効率、長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子用の正孔輸送材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
近年、画像表示装置として、有機エレクトロルミネッセンス表示装置(Organic Electroluminescence Display:有機EL表示装置)の開発が盛んになってきている。有機EL表示装置は、液晶表示装置等とは異なり、陽極及び陰極から注入された正孔及び電子を発光層において再結合させることにより、発光層における有機化合物を含む発光材料を発光させて表示を実現するいわゆる自発光型の表示装置である。
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)としては、例えば、陽極、陽極上に配置された正孔輸送層、正孔輸送層上に配置された発光層、発光層上に配置された電子輸送層及び電子輸送層上に配置された陰極から構成された有機エレクトロルミネッセンス素子が知られている。陽極からは正孔が注入され、注入された正孔は正孔輸送層を移動して発光層に注入される。一方、陰極からは電子が注入され、注入された電子は電子輸送層を移動して発光層に注入される。発光層に注入された正孔と電子とが再結合することにより、発光層内で励起子が生成される。有機エレクトロルミネッセンス素子は、その励起子の輻射失活によって発生する光を利用して発光する。尚、有機エレクトロルミネッセンス素子は、以上に述べた構成に限定されず、種々の変更が可能である。
有機エレクトロルミネッセンス素子を表示装置に応用するにあたり、有機エレクトロルミネッセンス素子の高効率化が求められている。特に、青色発光領域では、緑色発光領域及び赤色発光領域に比べて、有機エレクトロルミネッセンス素子の駆動電圧が高く、発光効率が十分なものとは言い難い。有機エレクトロルミネッセンス素子の高効率化を実現するために、正孔輸送層の定常化、安定化、耐久性の向上などが検討されている。
正孔輸送層に用いられる正孔輸送材料としては、芳香族アミン系化合物等の様々な化合物が知られているが、発光効率及び素子寿命に課題があった。有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化に有利な材料として、例えば、特許文献1及び特許文献2には、アリール基又はヘテロアリール基が置換されたアミン誘導体が提案されている。しかしながら、これらの材料を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子も充分な発光効率及び寿命を有しているとは言い難い。また、特許文献3には、4−ジベンゾフランを有する芳香族アミン化合物が電荷輸送材料として提案されている。しかしながら、アミン部位に置換する置換基の分子量が大きく、熱安定性が不十分であり、蒸着を用いて該芳香族アミン化合物を含む層を形成することができない。また、特許文献4には、ジベンゾチオフェン部位を有する芳香族アミン化合物が記載されているが、十分な発光効率を有しているとは言い難い。そのため、現在では一層、発光効率が向上された有機エレクトロルミネッセンス素子が望まれている。
本発明は、上述の問題を解決するものであって、高発光効率の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することを目的とする。
特に、本発明は、緑色〜青色発光領域において、発光層と陽極との間に配置される積層膜のうちの少なくとも一つの膜に用いる高発光効率及び長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態によると、以下の一般式(1)で表される有機エレクトロルミネッセンス素子用材料が提供される。
一般式(1)中、Xは酸素原子又は硫黄原子であり、R1〜R4はそれぞれ独立に置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基、置換若しくは無置換の環形成炭素数1以上30以下のヘテロアリール基、炭素数1以上15以下のアルキル基、シリル基、ハロゲン原子、水素原子又は重水素原子でり、Ar1及びAr2はそれぞれ独立に置換若しくは無置換のフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェニルナフチル基、ナフチルフェニル基又はフェナントリル基であり、Lは以下の一般式(2)で表わされる置換若しくは無置換の2価基であり、一般式(2)中、nは4以上10以下の整数である。
一般式(1)中、Xは酸素原子又は硫黄原子であり、R1〜R4はそれぞれ独立に置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基、置換若しくは無置換の環形成炭素数1以上30以下のヘテロアリール基、炭素数1以上15以下のアルキル基、シリル基、ハロゲン原子、水素原子又は重水素原子でり、Ar1及びAr2はそれぞれ独立に置換若しくは無置換のフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェニルナフチル基、ナフチルフェニル基又はフェナントリル基であり、Lは以下の一般式(2)で表わされる置換若しくは無置換の2価基であり、一般式(2)中、nは4以上10以下の整数である。
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との間に連結基Lとして4個以上10個以下のフェニレン基を介在させることにより、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との共役構造の影響が緩和されることにより、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光効率を向上させることができる。
一般式(1)中のLは、メタフェニレン基を少なくとも1つ含んでもよい。
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との間に介在する連結基Lにメタフェニレン基を少なくとも1つ含むことにより、アミンの特性を維持しつつ、ジベンゾフラン部位の酸素原子又はジベンゾチオフェン部位の硫黄原子の効果により分子に分極が起きることでアモルファス性が向上し、有機エレクトロルミネッセンス素子のさらなる高効率化を達成することができる。
本発明の一実施形態によると、前記何れかの有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を少なくとも一層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、前記何れかの有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を少なくとも一層に含むことにより、高い発光効率を実現することができる。
本発明の一実施形態によると、前記何れかの有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を発光層と陽極との間に配置された積層膜のうちの少なくも一層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、前記何れかの有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を発光層と陽極との間に配置された積層膜のうちの少なくも一層に含むことにより、高い発光効率を実現することができる。
本発明によると、高発光効率を実現する有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することができる。本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との間に連結基Lとして4個以上10個以下のフェニレン基を介在させることにより、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との共役構造の影響が緩和されることにより、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光効率を向上させることができる。特に、青色発光領域において顕著な効果を得ることができる。
上述の問題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明者らは、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料において、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との間に連結基Lとして4個以上10個以下のフェニレン基を介在させることによって、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との共役構造の影響が緩和されることにより、キャリア輸送時のラジカルの安定性が増し、有機エレクトロルミネッセンス素子の高効率化を達成することができることを見出した。
以下、図面を参照して本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子について説明する。但し、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本実施の形態で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料において、一般式(1)中、Xは酸素原子又は硫黄原子であり、R1〜R4はそれぞれ独立に置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基、置換若しくは無置換の環形成炭素数1以上30以下のヘテロアリール基、炭素数1以上15以下のアルキル基、シリル基、ハロゲン原子、水素原子又は重水素原子でり、Ar1及びAr2はそれぞれ独立に置換若しくは無置換のフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェニルナフチル基、ナフチルフェニル基又はフェナントリル基であり、Lは以下の一般式(2)で表わされる置換若しくは無置換の2価基であり、一般式(2)中、nは4以上10以下の整数である。
一般式(1)におけるR1〜R4に用いる環形成炭素数6以上30以下のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、ビフェニル基、ターフェニル基、クォーターフェニル基、フルオレニル基、トリフェニレン基、ビフェニレン基、ピレニル基、ベンゾフルオランテニル基、クリセニル基、フェニルナフチル基、ナフチルフェニル基等を挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、R1〜R4に用いる環形成炭素数1以上30以下のヘテロアリール基としては、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチエニル基、カルバゾリル基等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
また、R1〜R4に用いる炭素数1以上15以下のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、1−ノルボルニル基、2−ノルボルニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、R1〜R4に用いるシリル基としては、トリアルキルシリル基、トリアリールシリル基、モノアルキルジアリールシリル基、ジアルキルモノアリールシリル基であってもよく、例えば、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基等が挙げられる。
また、R1〜R4に用いるハロゲン原子としては、フッ素原子(F)、塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)であってもよい。
ここで、隣接したR1〜R4は、互いに結合して飽和もしくは不飽和の環を形成してもよい。
一般式(1)におけるAr1及びAr2は、上述したように、それぞれ独立に置換若しくは無置換のフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェニルナフチル基、ナフチルフェニル基又はフェナントリル基であり、特に、ビフェニル基が好ましい。Ar1及び/又はAr2にビフェニル基を適用することにより、適度な分子内の共役の広がりを実現できるため、材料の安定性を向上させることができる。また、広いエネルギーギャップを維持することが可能となり、発光効率の低下を防止することができる。
一般式(1)におけるLは、一般式(2)に示したように、4個以上10個以下の置換若しくは無置換のフェニレン基が結合した2価の連結基である。即ち、連結基Lは、クオーターフェニレン基、キンクフェニレン基、セキシフェニレン基、セプチフェニレン基、オクチフェニレン基、ノビフェニレン基、又はデシフェニレン基である。連結基Lを構成する各フェニレン基の置換基としては、それぞれ独立に置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基、置換若しくは無置換の環形成炭素数1以上30以下のヘテロアリール基、炭素数1以上15以下のアルキル基、シリル基、ハロゲン原子又は重水素原子が挙げられる。
以上に述べた連結基Lを構成する各フェニレン基の置換基である、環形成炭素数6以上30以下のアリール基、環形成炭素数1以上30以下のヘテロアリール基、炭素数1以上15以下のアルキル基、シリル基及びハロゲン原子については、上述したR1〜R4に用いる環形成炭素数6以上30以下のアリール基、環形成炭素数1以上30以下のヘテロアリール基、炭素数1以上15以下のアルキル基、シリル基及びハロゲン原子と同一であってもよい。
ここで、連結基Lを構成する各フェニレン基の置換基の数は、各フェニレン基によって異なっていてもよい。また、各フェニレン基において、複数の置換基がフェニレン基に置換されている場合、それぞれの置換基は互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。また、連結基Lを構成する各フェニレン基において、互いに隣接した置換基同士が結合して飽和もしくは不飽和の環を形成してもよい。
一般式(1)中の連結基Lは、メタフェニレン基を少なくとも1つ含むことが好ましい。即ち、連結基Lを構成する4個以上10個以下の置換若しくは無置換のフェニレン基のうち、少なくとも1つがメタフェニレン基であることが好ましい。特に、連結基Lに1個のメタフェニレン基が含まれることが好ましい。
また、一般式(1)中の連結基Lがメタフェニレン基を少なくとも1つ含む場合、該メタフェニレン基は、アミンの窒素原子(N)又はジベンゾヘテロール部位に直接結合しないことが好ましい。
以上に示した一般式(3)で表わされる本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料であるアミン化合物は、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との間に連結基Lとして4個以上10個以下のフェニレン基を介在させることによって、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との共役構造の影響が緩和される。これにより、本発明のアミン化合物のキャリア輸送時のラジカルの安定性が増し、該アミン化合物を用いる有機エレクトロルミネッセンス素子の高効率化を実現することができる。
また、一般式(1)中の連結基Lにメタフェニレン基が少なくとも1つ含まれる、即ち、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との間に介在する連結基Lにメタフェニレン基が少なくとも1つ含まれることにより、アミンの特性を維持しつつ、ジベンゾフラン部位の酸素原子又はジベンゾチオフェン部位の硫黄原子の効果により分子に分極が起きることでアモルファス性が向上し、有機エレクトロルミネッセンス素子のさらなる高効率化を達成することができる。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、一例として、以下の構造式により示された物質である。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する複数の有機層のうち、少なくとも一層に含まれてもよい。特に、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層と陽極との間に配置された積層膜のうちの少なくとも一層に有意に含まれてもよい。
上述したように、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との間に連結基Lとして4個以上10個以下のフェニレン基を介在させることによって、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との共役構造の影響が緩和される。これにより、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料のキャリア輸送時のラジカルの安定性が増し、該アミン化合物を用いる有機エレクトロルミネッセンス素子の高効率化を実現することができる。また、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料において、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との間に介在する連結基Lにメタフェニレン基が少なくとも1つ含まれると、ジベンゾフラン部位の酸素原子又はジベンゾチオフェン部位の硫黄原子の効果により分子に分極が起きることでアモルファス性が向上し、有機エレクトロルミネッセンス素子のさらなる高効率化を達成することがため好ましい。
(有機エレクトロルミネッセンス素子)
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子100を示す概略図である。有機エレクトロルミネッセンス素子100は、例えば、基板102、陽極104、正孔注入層106、正孔輸送層108、発光層110、電子輸送層112、電子注入層114及び陰極116を備える。一実施形態において、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、発光層と陽極との間に配置された積層膜のうちの少なくとも一層に用いることができる。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子100を示す概略図である。有機エレクトロルミネッセンス素子100は、例えば、基板102、陽極104、正孔注入層106、正孔輸送層108、発光層110、電子輸送層112、電子注入層114及び陰極116を備える。一実施形態において、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、発光層と陽極との間に配置された積層膜のうちの少なくとも一層に用いることができる。
ここでは一例として、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を正孔輸送層108に用いる場合について説明する。
基板102は、例えば、透明ガラス基板や、シリコン等から成る半導体基板樹脂等のフレキシブルな基板であってもよい。
陽極(Anode)104は、基板102上に配置され、酸化インジウムスズ(In2O3-SnO2:ITO)やインジウム亜鉛酸化物(In2O3-ZnO)等を用いて形成することができる。
正孔注入層(HIL)106は、陽極104上に10nm以上150nm以下の厚さで公知の材料を用いて形成することができる。例えば、トリフェニルアミン含有ポリエーテルケトン(TPAPEK)、4−イソプロピル−4’−メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート(PPBI)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−[4−(フェニル−m−トリル−アミノ)−フェニル]−ビフェニル−4,4’−ジアミン(DNTPD)、銅フタロシアニン等のフタロシアニン化合物、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m-MTDATA)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(NPB)、4,4’,4”−トリス{N,Nジフェニルアミノ}トリフェニルアミン(TDATA)、4,4’,4”−トリス(N,N−2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2-TNATA)、ポリアニリン/ドデシルベンゼンスルホン酸(PANI/DBSA)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/カンファースルホン酸(PANI/CSA)、又は、ポリアニリン/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PANI/PSS)等を含んでもよい。
正孔輸送層(HTL)108は、正孔注入層106上に、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を用いて10nm以上150nm以下の厚さで形成される。本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含む正孔輸送層108は、例えば、真空蒸着により形成されてもよい。
尚、発光層(EL)110のホスト材料に本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を用いる場合、正孔輸送層108は、公知の正孔輸送材料を用いて形成されてもよい。公知の正孔輸送材料として、例えば、1,1−ビス[(ジ−4−トリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン(TAPC)、N−フェニルカルバゾール(N-Phenyl carbazole)、ポリビニルカルバゾール(Polyvinyl carbazole)などのカルバゾール誘導体、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(TPD)、4,4’,4”−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(NPB)等を挙げることができる。また、公知の正孔輸送材料と本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料とを組み合わせて正孔輸送層108を形成してもよい。
発光層(EL)110は、正孔輸送層108上に、公知のホスト材料を用いて厚さ10nm以上60nm以下で形成される。発光層110に用いられる公知のホスト材料として、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)、4,4’−N,N’−ジカバゾール−ビフェニル(CBP)、ポリ(n−ビニルカルバゾール)(PVK)、9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン(ADN)、4,4’,4”−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)、1,3,5−トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン(TPBI)、3−tert−ブチル−9,10−ジ(ナフト−2−イル)アントラセン(TBADN)、ジスチリルアリーレン(DSA)、4,4’−ビス(9−カルバゾール)−2,2’−ジメチル−ビフェニル(dmCBP)が挙げられる。
発光層110はドーパント材料として、スチリル誘導体(例えば、1,4-bis[2-(3-N-ethylcarbazoryl)vinyl]benzene(BCzVB)、4-(di-p-tolylamino)-4’-[(di-p-tolylamino)styryl]stilbene(DPAVB)、N-(4-((E)-2-(6-((E)-4-(diphenylamino)styryl)naphthalene-2-yl)vinyl)phenyl-N-phenylbenzenamine(N-BDAVBi))、ペリレンおよびその誘導体(例えば、2,5,8,11-Tetra-t-butylperylene(TBPe)、ピレンおよびその誘導体(例えば、1,1-dipyrene、1,4-dipyrenylbenzene、1,4-Bis(N,N-Diphenylamino)pyrene)等のドーパントを含んでもよいが、これらに限定されるわけではない。
電子輸送層(ETL)112は、発光層110上に15nm以上50nm以下の厚さで、例えば、Tris(8-hydroxyquinolinato)aluminium(Alq3)や含窒素芳香環を有する材料(例えば、1,3,5-tri[(3-pyridyl)-phen-3-yl]benzeneといったピリジン環を含む材料や、2,4,6-tris(3’-(pyridine-3-yl)biphenyl-3-yl)1,3,5-triazineといったトリアジン環を含む材料、2-(4-N-phenylbenzoimidazolyl-1-ylphenyl)-9,10-dinaphthylanthraceneといったイミダゾール誘導体を含む材料)を含む材料により形成される。
電子注入層(EIL)114は、電子輸送層112上に0.3nm以上9nm以下の厚さで、例えば、フッ化リチウム(LiF)、リチウム−8−キノリナート(Liq)等を含む材料により形成される。
陰極(Cathode)116は、電子注入層114上に配置され、アルミニウム(Al)や銀(Ag)、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)等の金属、これらの混合物、及び酸化インジウムスズ(ITO)及びインジウム亜鉛酸化物(In2O3-ZnO)等の透明材料により形成される。
以上に述べた本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する各電極及び各層は、真空蒸着、スパッタ、各種塗布など材料に応じた適切な成膜方法を選択することにより、形成することができる。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子100においては、上述した本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を用いることにより、有機エレクトロルミネッセンス素子の高効率化を実現可能な正孔輸送層を形成することができる。
また、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子100において、上述した本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は正孔注入層の材料として用いられてもよい。上述したように、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する複数の有機層のうち、少なくとも一層に含まれることにより、有機エレクトロルミネッセンス素子の高効率化を実現することができる。
尚、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、TFTを用いたアクティブマトリクスの有機エレクトロルミネッセンス発光装置にも適用することができる。
(製造方法)
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、例えば、以下のように合成することができる。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、例えば、以下のように合成することができる。
(化合物Aの合成)
Ar雰囲気下で、2LのフラスコにN,N-di([1,1'-biphenyl]-4-yl)-4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-amineを62.4g、Pd(dppf)Cl2・CH2Cl2を6.46g、KOAcを33.3g、及びBis(pinacolato)diboronを33.0g入れ、750mLのDioxane溶媒中で真空脱気後に100℃で12時間攪拌した。その後溶媒留去し、CH2Cl2と水を加え、有機相を分取し、硫酸マグネシウム及び活性白土を加えた後に、吸引ろ過し溶媒留去を行った。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタンとヘキサンの混合溶媒を使用)で精製を行い、白色固体の化合物Aを66.4g(収率98%)得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は599であり、化学式はC42H38BNO2と推定され、目的物が化合物Aであることが確認された。
Ar雰囲気下で、2LのフラスコにN,N-di([1,1'-biphenyl]-4-yl)-4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-amineを62.4g、Pd(dppf)Cl2・CH2Cl2を6.46g、KOAcを33.3g、及びBis(pinacolato)diboronを33.0g入れ、750mLのDioxane溶媒中で真空脱気後に100℃で12時間攪拌した。その後溶媒留去し、CH2Cl2と水を加え、有機相を分取し、硫酸マグネシウム及び活性白土を加えた後に、吸引ろ過し溶媒留去を行った。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタンとヘキサンの混合溶媒を使用)で精製を行い、白色固体の化合物Aを66.4g(収率98%)得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は599であり、化学式はC42H38BNO2と推定され、目的物が化合物Aであることが確認された。
(化合物Bの合成)
次に、Ar雰囲気下、300mLの三つ口フラスコに、得られた化合物Aを10.0g、3-bromo-4'-iodo-1,1'-biphenylを7.6g、Pd(PPh3)を41.54g、及び炭酸カリウムを5.25g加えて、トルエン450mL及び水60mLの混合溶媒中で90℃で8時間加熱攪拌した。空冷後、水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンとヘキサンの混合溶媒を使用)で精製後、トルエン/ヘキサン混合溶媒で再結晶を行い、白色固体の化合物Bを9.99g(収率85%)得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は703であり、化学式はC48H34BrNと推定され、目的物が化合物Bであることが確認された。
次に、Ar雰囲気下、300mLの三つ口フラスコに、得られた化合物Aを10.0g、3-bromo-4'-iodo-1,1'-biphenylを7.6g、Pd(PPh3)を41.54g、及び炭酸カリウムを5.25g加えて、トルエン450mL及び水60mLの混合溶媒中で90℃で8時間加熱攪拌した。空冷後、水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンとヘキサンの混合溶媒を使用)で精製後、トルエン/ヘキサン混合溶媒で再結晶を行い、白色固体の化合物Bを9.99g(収率85%)得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は703であり、化学式はC48H34BrNと推定され、目的物が化合物Bであることが確認された。
(化合物5の合成)
次に、Ar雰囲気下、500mLの三つ口フラスコに、得られた化合物Bを3.95g、dibenzofuran-4-boronic Acidを1.2g、Pd(PPh3)4を0.84g、及び炭酸カリウムを2.35g加えて、トルエン170mL及び水80mLの混合溶媒中で90℃で8時間加熱攪拌した。空冷後、水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンとヘキサンの混合溶媒を使用)で精製後、トルエン/ヘキサン混合溶媒で再結晶を行い、白色固体の化合物5を3.76g(収率84%)得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は791であり、化学式はC60H41NOと推定され、目的物が化合物5であることが確認された。
次に、Ar雰囲気下、500mLの三つ口フラスコに、得られた化合物Bを3.95g、dibenzofuran-4-boronic Acidを1.2g、Pd(PPh3)4を0.84g、及び炭酸カリウムを2.35g加えて、トルエン170mL及び水80mLの混合溶媒中で90℃で8時間加熱攪拌した。空冷後、水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンとヘキサンの混合溶媒を使用)で精製後、トルエン/ヘキサン混合溶媒で再結晶を行い、白色固体の化合物5を3.76g(収率84%)得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は791であり、化学式はC60H41NOと推定され、目的物が化合物5であることが確認された。
また、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、例えば、以下のように合成することができる。
(化合物Cの合成)
Ar雰囲気下、300mLの三つ口フラスコに、上述した方法により得られた化合物Aを10.0g、1-bromo-3-iodobenzeneを6.0g、Pd(PPh3)4を1.54g、及び炭酸カリウムを5.25g加えて、トルエン450mL及び水60mLの混合溶媒中で90℃で8時間加熱攪拌した。空冷後、水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンとヘキサンの混合溶媒を使用)で精製後、トルエン/ヘキサン混合溶媒で再結晶を行い、白色固体の化合物Cを9.2g(収率88%)得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は627であり、化学式はC42H30BrNと推定され、目的物が化合物Cであることが確認された。
Ar雰囲気下、300mLの三つ口フラスコに、上述した方法により得られた化合物Aを10.0g、1-bromo-3-iodobenzeneを6.0g、Pd(PPh3)4を1.54g、及び炭酸カリウムを5.25g加えて、トルエン450mL及び水60mLの混合溶媒中で90℃で8時間加熱攪拌した。空冷後、水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンとヘキサンの混合溶媒を使用)で精製後、トルエン/ヘキサン混合溶媒で再結晶を行い、白色固体の化合物Cを9.2g(収率88%)得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は627であり、化学式はC42H30BrNと推定され、目的物が化合物Cであることが確認された。
(化合物9の合成)
次に、Ar雰囲気下、500mLの三つ口フラスコに、得られた化合物Cを3.95g、(4-(dibenzo[b,d]furan-4-yl)phenyl)boronic acidを1.8g、Pd(PPh3)4を0.84g、及び炭酸カリウムを2.35gを加えて、トルエン170mLトルエン及び水80mLの混合溶媒中で90℃で8時間加熱攪拌した。空冷後、水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンとヘキサンの混合溶媒を使用)で精製後、トルエン/ヘキサン混合溶媒で再結晶を行い、白色固体の化合物9を4.28g(収率86%)得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は791であり、化学式はC60H41NOと推定され、目的物が化合物9であることが確認された。
次に、Ar雰囲気下、500mLの三つ口フラスコに、得られた化合物Cを3.95g、(4-(dibenzo[b,d]furan-4-yl)phenyl)boronic acidを1.8g、Pd(PPh3)4を0.84g、及び炭酸カリウムを2.35gを加えて、トルエン170mLトルエン及び水80mLの混合溶媒中で90℃で8時間加熱攪拌した。空冷後、水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンとヘキサンの混合溶媒を使用)で精製後、トルエン/ヘキサン混合溶媒で再結晶を行い、白色固体の化合物9を4.28g(収率86%)得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は791であり、化学式はC60H41NOと推定され、目的物が化合物9であることが確認された。
また、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、例えば、以下のように合成することができる。
Ar雰囲気下、500mLの三つ口フラスコに、上述した方法により得られた化合物Bを5.00g、dibenzofuran-3-boronic Acidを1.50g、Pd(PPh3)4を1.06g、及び炭酸カリウムを2.97g加えて、トルエン215mL及び水101mLの混合溶媒中で90℃で8時間加熱攪拌した。空冷後、水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンとヘキサンの混合溶媒を使用)で精製後、トルエン/ヘキサン混合溶媒で再結晶を行い、白色固体の化合物6を4.86g(収率86%)得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は791であり、化学式はC60H41NOと推定され、目的物が化合物6であることが確認された。
また、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、例えば、以下のように合成することができる。
化合物49の合成
上述した化合物5の合成において用いたdibenzofuran-4-boronic Acidをdibenzothiophene-4-boronic acidに変更したことを除き、化合物5の合成方法と同様の合成・精製法で白色固体の化合物49(収率82%)を得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は807であり、化学式はC60H41NSと推定され、目的物が化合物49であることが確認された。
上述した化合物5の合成において用いたdibenzofuran-4-boronic Acidをdibenzothiophene-4-boronic acidに変更したことを除き、化合物5の合成方法と同様の合成・精製法で白色固体の化合物49(収率82%)を得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は807であり、化学式はC60H41NSと推定され、目的物が化合物49であることが確認された。
また、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、例えば、以下のように合成することができる。
(化合物Dの合成)
上述した化合物Bの合成において用いた3-bromo-4'-iodo-1,1'-biphenyを4-bromo-4'-iodo-1,1'-biphenylに変更したことを除き、化合物Bの合成方法と同様の合成・精製法で白色固体の化合物D(収率85%)を得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は703であり、化学式はC48H34NBrと推定され、目的物が化合物Dであることが確認された。
上述した化合物Bの合成において用いた3-bromo-4'-iodo-1,1'-biphenyを4-bromo-4'-iodo-1,1'-biphenylに変更したことを除き、化合物Bの合成方法と同様の合成・精製法で白色固体の化合物D(収率85%)を得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は703であり、化学式はC48H34NBrと推定され、目的物が化合物Dであることが確認された。
(化合物1の合成)
上述した化合物5の合成において用いた化合物Bを化合物Dに変更したことを除き、化合物5の合成方法と同様の合成・精製法で白色固体の化合物1(収率81%)を得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は791であり、化学式はC60H41NOと推定され、目的物が化合物1であることが確認された。
上述した化合物5の合成において用いた化合物Bを化合物Dに変更したことを除き、化合物5の合成方法と同様の合成・精製法で白色固体の化合物1(収率81%)を得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は791であり、化学式はC60H41NOと推定され、目的物が化合物1であることが確認された。
また、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、例えば、以下のように合成することができる。
(化合物Eの合成)
上述した化合物Aの合成において用いたN,N-di([1,1'-biphenyl]-4-yl)-4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-amineをN,N-di([1,1'-biphenyl]-4-yl)-4''-bromo-[1,1':4',1''-terphenyl]-4-amineに変更したことを除き、化合物Aの合成方法と同様の合成・精製法で白色固体の化合物E(収率93%)を得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は675であり、化学式はC48H42BNO2と推定され、目的物が化合物Eであることが確認された。
上述した化合物Aの合成において用いたN,N-di([1,1'-biphenyl]-4-yl)-4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-amineをN,N-di([1,1'-biphenyl]-4-yl)-4''-bromo-[1,1':4',1''-terphenyl]-4-amineに変更したことを除き、化合物Aの合成方法と同様の合成・精製法で白色固体の化合物E(収率93%)を得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は675であり、化学式はC48H42BNO2と推定され、目的物が化合物Eであることが確認された。
(化合物Fの合成)
次に、Ar雰囲気下、1Lの三つ口フラスコに、1,3,5-tribromobenzeneを10.0g、phenyl boronic acidを7.80g、Pd(PPh3)4を9.54g、及び炭酸ナトリウムを20.4g加えて、トルエン430mL及び水210mLの混合溶媒中で90℃、8時間加熱攪拌した。空冷後、水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンとヘキサンの混合溶媒を使用)で精製後、トルエン/ヘキサン混合溶媒で再結晶を行い、白色固体の化合物Fを5.45g(収率55%)得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は310であり、化学式はC12H8Br2と推定され、目的物が化合物Fであることが確認された。
次に、Ar雰囲気下、1Lの三つ口フラスコに、1,3,5-tribromobenzeneを10.0g、phenyl boronic acidを7.80g、Pd(PPh3)4を9.54g、及び炭酸ナトリウムを20.4g加えて、トルエン430mL及び水210mLの混合溶媒中で90℃、8時間加熱攪拌した。空冷後、水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンとヘキサンの混合溶媒を使用)で精製後、トルエン/ヘキサン混合溶媒で再結晶を行い、白色固体の化合物Fを5.45g(収率55%)得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は310であり、化学式はC12H8Br2と推定され、目的物が化合物Fであることが確認された。
(化合物Gの合成)
上述した化合物Cの合成において用いた化合物Aを化合物Eに、1-bromo-3-iodobenzeneを化合物Fにそれぞれ変更したことを除き、化合物Cの合成方法と同様の合成・精製法で白色固体の化合物E(収率64%)を得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は779であり、化学式はC54H38BrNと推定され、目的物が化合物Gであることが確認された。
上述した化合物Cの合成において用いた化合物Aを化合物Eに、1-bromo-3-iodobenzeneを化合物Fにそれぞれ変更したことを除き、化合物Cの合成方法と同様の合成・精製法で白色固体の化合物E(収率64%)を得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は779であり、化学式はC54H38BrNと推定され、目的物が化合物Gであることが確認された。
(化合物29の合成)
上述した化合物5の合成において用いた化合物Bを化合物Gに変更したことを除き、化合物5の合成方法と同様の合成・精製法で白色固体の化合物29(収率82%)を得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は867であり、化学式はC66H45NOと推定され、目的物が化合物29であることが確認された。
上述した化合物5の合成において用いた化合物Bを化合物Gに変更したことを除き、化合物5の合成方法と同様の合成・精製法で白色固体の化合物29(収率82%)を得た。FAB−MS測定により測定された目的物の分子量は867であり、化学式はC66H45NOと推定され、目的物が化合物29であることが確認された。
本実施例に係る有機エレクトロルミネッセンス素子200を図2に示す。本実施例においては、基板202には透明ガラス基板を用い、150nmの膜厚のITOで陽極204を形成し、60nmの膜厚の2-TNATAで正孔注入層206を形成し、30nmの膜厚の正孔輸送層208を形成し、ADNにTBPを3%ドープした25nmの膜厚の発光層210を形成し、Alq3で25nmの膜厚の電子輸送層212を形成し、LiFで1nmの膜厚の電子注入層214を形成し、Alで100nmの膜厚の陰極216を形成した。
作製した有機エレクトロルミネッセンス素子200について、発光効率を評価した。尚、発光効率は電流密度が10mA/cm2における値である。発光効率の測定には、浜松ホトニクス製C9920−11輝度配向特性測定装置を用いた。比較例1の発光効率の値を「1.00」としてその他の実施例及び比較例の発光効率を比較例1との比率で表した評価結果を表1に示す。
表1の結果を参照すると、実施例1〜6では、ジベンゾヘテロール部位を有する正孔輸送性のアミン化合物において、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との間に連結基Lとして4個以上10個以下のフェニレン基を介在させることによって、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との共役構造の影響が緩和されて、アミン化合物のキャリア輸送時のラジカルの安定性が増すことにより、比較例1〜4に比して発光効率が向上していることが認められた。また、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料において、連結基Lにメタフェニレン基を含まない化合物を用いた実施例1と連結基Lにメタフェニレン基を含む化合物を用いた実施例2及び実施例5とを比較すると、実施例2及び実施例5は、実施例1に比して高い発光効率を示している。アミン部位とジベンゾヘテロール部位との間に介在する連結基Lにメタフェニレン基を少なくとも1つ含むことにより、アミンの特性を維持しつつ、ジベンゾフラン部位の酸素原子又はジベンゾチオフェン部位の硫黄原子の効果により分子に分極が起きることでアモルファス性が向上したことにより、より高い発光効率を示していると考えられる。また、連結基Lに含まれるメタフェニレン基がジベンゾフラン部位に直接結合している化合物を用いた実施例2と連結基Lに含まれるメタフェニレン基がジベンゾフラン部位及びアミンの窒素原子(N)に直接結合していない化合物を用いた実施例5とを比較すると、実施例5は、実施例2に比して発光効率が向上していることが認められた。尚、実施例1〜6では、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を表す一般式(1)におけるAr1及びAr2にビフェニル基を適用することにより、適度な分子内の共役の広がりを実現できるため、材料の安定性が向上されるとともに、広いエネルギーギャップも維持することが可能となり、高い発光効率を示している。
比較例2と比較例4では、ジベンゾフラン部位又はジベンゾチオフェン部位とアミン部位とがp-ビフェニレン基を介して共役する構造をとるため、分子が平面構造を取りやすくなりアモルファス性が損なわれているため、発光効率が低くなったものと考えられる。比較例1と比較例3では、アミンにターフェニル基を導入することにより、エネルギーギャップが小さくなり、効率が低下していると考えられる。
表1の結果から、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を正孔輸送材料として用いた場合、比較例の化合物に比して高効率を示すことが認められた。本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との間に連結基Lとして4個以上10個以下のフェニレン基を介在させることによって、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との共役構造の影響が緩和されて、アミン化合物のキャリア輸送時のラジカルの安定性が増すことにより、高い発光効率を実現していることが分かる。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との間に連結基Lとして4個以上10個以下のフェニレン基を介在させることによって、アミン部位とジベンゾヘテロール部位との共役構造の影響が緩和される。そのため、有機エレクトロルミネッセンス素子の高い発光効率を実現することができる。尚、本発明におけるに係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、広いエネルギーギャップを有しているため、赤色領域及び緑色領域への適用することも可能である。
100 有機EL素子、102 基板、104 陽極、106 正孔注入層、108 正孔輸送層、110 発光層、112 電子輸送層、114 電子注入層、116 陰極、200 有機EL素子、202 基板、204 陽極、206 正孔注入層、208 正孔輸送層、210 発光層、212 電子輸送層、214 電子注入層、216 陰極
Claims (4)
- 以下の一般式(1)で表される有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
[一般式(1)中、Xは酸素原子又は硫黄原子であり、R1〜R4はそれぞれ独立に置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基、置換若しくは無置換の環形成炭素数1以上30以下のヘテロアリール基、炭素数1以上15以下のアルキル基、シリル基、ハロゲン原子、水素原子又は重水素原子でり、Ar1及びAr2はそれぞれ独立に置換若しくは無置換のフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェニルナフチル基、ナフチルフェニル基又はフェナントリル基であり、Lは以下の一般式(2)で表わされる置換若しくは無置換の2価基であり、一般式(2)中、nは4以上10以下の整数である。
] - 前記Lは、メタフェニレン基を少なくとも1つ含むことを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
- 請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を少なくとも一層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を発光層と陽極との間に配置された積層膜のうちの少なくも一層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子。
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| CN112538064A (zh) * | 2019-09-20 | 2021-03-23 | 东进世美肯株式会社 | 新颖化合物及包含其的有机发光器件 |
-
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