JP2016143630A - 有機el装置、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示品質を向上させることができる有機EL装置、及び電子機器を提供する。
【解決手段】基材11と、基材11上にサブ画素18B,18G,18R毎に設けられた画素電極31と、画素電極31上に設けられた機能層32と、機能層32上に設けられた対向電極33と、対向電極33上に設けられ、少なくとも1層からなる封止層34と、を有する有機EL装置100であって、封止層34の上層の画素電極31間の部分に、SP2構造の炭素を主成分とする遮光層51が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、有機EL装置、及び電子機器に関する。
上記有機EL(エレクトロルミネッセンス)装置は、陽極(画素電極)と陰極(対向電極)との間に発光材料からなる発光層が挟持された構造を有している。有機EL装置は、例えば、電子機器としてのヘッドマウントディスプレイ(HMD)や電子ビューファインダー(EVF)などに搭載される。
例えば、特許文献1には、カラーフィルターと、カラーフィルターを構成する着色層の間に設けられた遮光層(凸部)と、を有する構造の有機EL装置が開示されている。遮光層は、例えば、アルミニウムなどの遮光性の材料が用いられている。
特開2014−89804号公報
しかしながら、カラーフィルターを設けた場合、例えば、HMDなどに適用すると、輝度が低下する(足りない)という課題がある。また、カラーフィルターを除いた場合、例えば、EVFなどに適用すると、色味が足りないという課題がある。更に、カラーフィルターを除いた場合、遮光層によって反射した光が、カラーフィルターによって吸収できず、クロストーク(迷光)が発生するという課題がある。
本発明の態様は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る有機EL装置は、基板と、前記基板上に画素もしくはサブ画素毎に設けられた画素電極と、前記画素電極上に設けられた有機発光層と、前記有機発光層上に設けられた共通電極と、前記共通電極上に設けられ、少なくとも1層からなる保護層と、を有する有機EL装置であって、前記保護層の上層の画素電極間の部分に、SP2構造の炭素を主成分とする遮光層が設けられていることを特徴とする。
本適用例によれば、SP2構造の炭素を主成分とする遮光層を用いることにより、光を吸収することができる、言い換えれば、光を反射しにくいので、例えば、カラーフィルターを設けなくても、クロストーク(迷光)が発生することを抑えることができる。更に、カラーフィルターを設けない場合、輝度が低下することを抑えることができる。
[適用例2]上記適用例に係る有機EL装置において、前記遮光層は、グラフェンの積層膜であることが好ましい。
本適用例によれば、グラフェンの積層膜を遮光層として用いるので、可視光を吸収することが可能となり、積層膜にすることにより高い光吸収膜として機能させることができる。その結果、迷光が発生することを抑えることができる。
[適用例3]上記適用例に係る有機EL装置において、前記遮光層の上層に、カラーフィルターが設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、遮光層の上にカラーフィルターを配置するので、言い換えれば、遮光層とカラーフィルターとを組み合わせるので、好適な高色域かつ色視野角に優れた発光をさせることができ、例えば、EVFに好適に適用することができる。
[適用例4]上記適用例に係る有機EL装置において、前記遮光層の上に光透過性を有する凸部が設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、遮光層の上に凸部が設けられているので、カラーフィルターを構成する着色層をサブ画素ごとに形成する場合、隣り合う凸部と凸部との間に着色層を形成しやすくすることができる。また、光透過性を有するので、迷光などが発生することを抑えることができる。
[適用例5]上記適用例に係る有機EL装置において、前記画素電極の下層に、共振長調整層と反射層とを備え、前記画素もしくはサブ画素で異なる色光に発光させることが好ましい。
本適用例によれば、共振長調整層及び反射層を含む共振構造(マイクロキャビティ構造)を有するので、例えば、HMDに適用する場合には、カラーフィルターを設けることなくカラー表示をさせることができると共に、輝度が低下することを抑えることができる。一方、EVFに適用する場合、カラーフィルターを合わせて用いることにより、色味を向上させることができる。
[適用例6]本適用例に係る電子機器は、上記有機EL装置を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、上記有機EL装置を備えているので、表示品質の高い電子機器を提供することができる。
第1実施形態の有機EL装置の電気的な構成を示す等価回路図。 有機EL装置の構成を示す概略平面図。 サブ画素の配置を示す概略平面図。 図3のA−A’線に沿ったサブ画素の構造を示す概略断面図。 有機EL装置の製造方法を示すフローチャート。 有機EL装置の製造方法のうち一部の製造工程を示す概略断面図。 有機EL装置の製造方法のうち一部の製造工程を示す概略断面図。 電子機器としてのヘッドマウントディスプレイの構成を示す概略図。 第2実施形態の有機EL装置(サブ画素)の構造を示す概略断面図。 有機EL装置の製造方法のうち一部の製造工程を示す概略断面図。 第3実施形態の有機EL装置(サブ画素)の構造を示す概略断面図。 有機EL装置の製造方法のうち一部の製造工程を示す概略断面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
なお、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載され、特別な記載がなければ、基板の上に接するように配置される場合、または基板の上に他の構成物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を含んでいるものとする。
(第1実施形態)
<有機EL装置>
まず、本実施形態の有機EL装置について、図1〜図4を参照して説明する。図1は第1実施形態の有機EL装置の電気的な構成を示す等価回路図、図2は第1実施形態の有機EL装置の構成を示す概略平面図、図3はサブ画素の配置を示す概略平面図、図4は図3のA−A’線に沿ったサブ画素の構造を示す概略断面図である。
図1に示すように、本実施形態の有機EL装置100は、互いに交差する複数の走査線12及び複数のデータ線13と、複数のデータ線13のそれぞれに対して並列する複数の電源線14とを有している。複数の走査線12が接続される走査線駆動回路16と、複数のデータ線13が接続されるデータ線駆動回路15とを有している。また、複数の走査線12と複数のデータ線13との各交差部に対応してマトリックス状に配置された複数のサブ画素18を有している。
サブ画素18は、発光素子としての有機EL素子30と、有機EL素子30の駆動を制御する画素回路20とを有している。
有機EL素子30は、画素電極31と、共通電極としての対向電極33と、画素電極31と対向電極33との間に設けられた有機発光層としての機能層32とを有している。このような有機EL素子30は電気的にダイオードとして表記することができる。なお、詳しくは後述するが、対向電極33は複数のサブ画素18に亘る共通陰極として形成されている。
画素回路20は、スイッチング用トランジスター21と、蓄積容量22と、駆動用トランジスター23とを含んでいる。2つのトランジスター21,23は、例えばnチャネル型もしくはpチャネル型の薄膜トランジスター(TFT:Thin Film transistor)やMOSトランジスターを用いて構成することができる。
スイッチング用トランジスター21のゲートは走査線12に接続され、ソースまたはドレインのうち一方がデータ線13に接続され、ソースまたはドレインのうち他方が駆動用トランジスター23のゲートに接続されている。
駆動用トランジスター23のソースまたはドレインのうち一方が有機EL素子30の画素電極31に接続され、ソースまたはドレインのうち他方が電源線14に接続されている。駆動用トランジスター23のゲートと電源線14との間に蓄積容量22が接続されている。
走査線12が駆動されてスイッチング用トランジスター21がオン状態になると、そのときにデータ線13から供給される画像信号に基づく電位がスイッチング用トランジスター21を介して蓄積容量22に保持される。
該蓄積容量22の電位すなわち駆動用トランジスター23のゲート電位に応じて、駆動用トランジスター23のオン・オフ状態が決まる。そして、駆動用トランジスター23がオン状態になると、電源線14から駆動用トランジスター23を介して画素電極31と対向電極33とに挟まれた機能層32にゲート電位に応じた量の電流が流れる。有機EL素子30は、機能層32を流れる電流量に応じて発光する。
図2に示すように、有機EL装置100は、素子基板10を有している。素子基板10には、表示領域E0(図中、一点鎖線で表示)と、表示領域E0の外側に非表示領域E3とが設けられている。表示領域E0は、実表示領域E1(図中、二点鎖線で表示)と、実表示領域E1を囲むダミー領域E2とを有している。
実表示領域E1には、発光画素としてのサブ画素18がマトリックス状に配置されている。サブ画素18は、前述したように発光素子としての有機EL素子30を備えており、スイッチング用トランジスター21及び駆動用トランジスター23の動作に伴って、青(B)、緑(G)、赤(R)のうちいずれかの色の発光が得られる構成となっている。
本実施形態では、同色の発光が得られるサブ画素18が第1の方向に配列し、異なる色の発光が得られるサブ画素18が第1の方向に対して交差(直交)する第2の方向に配列した、所謂ストライプ方式のサブ画素18の配置となっている。以降、上記第1の方向をY方向とし、上記第2の方向をX方向として説明する。なお、素子基板10におけるサブ画素18の配置はストライプ方式に限定されず、モザイク方式、デルタ方式であってもよい。
ダミー領域E2には、主として各サブ画素18の有機EL素子30を発光させるための周辺回路が設けられている。例えば、図2に示すように、X方向において実表示領域E1を挟んだ位置にY方向に延在して一対の走査線駆動回路16が設けられている。一対の走査線駆動回路16の間で実表示領域E1に沿った位置に検査回路17が設けられている。
素子基板10のX方向に平行な一辺部(図中の下方の辺部)に、外部駆動回路との電気的な接続を図るためのフレキシブル回路基板(FPC)43が接続されている。FPC43には、FPC43の配線を介して素子基板10側の周辺回路と接続される駆動用IC44が実装されている。駆動用IC44は前述したデータ線駆動回路15を含むものであり、素子基板10側のデータ線13や電源線14は、フレキシブル回路基板43を介して駆動用IC44に電気的に接続されている。
表示領域E0と素子基板10の外縁との間、つまり非表示領域E3には、例えば各サブ画素18の有機EL素子30の対向電極33に電位を与えるための配線29などが形成されている。配線29は、FPC43が接続される素子基板10の辺部を除いて、表示領域E0を囲むように素子基板10に設けられている。
次に、図3を参照してサブ画素18の平面的な配置、とりわけ画素電極31の平面的な配置について説明する。図3に示すように、青(B)の発光が得られるサブ画素18B、緑(G)の発光が得られるサブ画素18G、赤(R)の発光が得られるサブ画素18RがX方向に順に配列している。同色の発光が得られるサブ画素18はY方向に隣り合って配列している。X方向に配列した3つのサブ画素18B,18G,18Rを1つの画素19として表示がなされる構成になっている。
X方向におけるサブ画素18B,18G,18Rの配置ピッチは5μm未満である。X方向に0.5μm〜1.0μmの間隔を置いてサブ画素18B,18G,18Rが配置されている。Y方向におけるサブ画素18B,18G,18Rの配置ピッチはおよそ10μm未満である。
サブ画素18における画素電極31は略矩形状であって、長手方向がY方向に沿って配置されている。画素電極31を発光色に対応させて画素電極31B,31G,31Rと呼ぶこともある。各画素電極31B,31G,31Rの外縁を覆って絶縁膜27が形成されている。これによって、各画素電極31B,31G,31R上に開口部27aが形成され、開口部27a内において画素電極31B,31G,31Rのそれぞれが露出している。開口部27aの平面形状もまた略矩形状となっている。
なお、図3では、異なる色のサブ画素18B,18G,18Rの配置は、X方向において左側から青(B)、緑(G)、赤(R)の順になっているが、これに限定されるものではない。例えば、X方向において、左側から赤(R)、緑(G)、青(B)の順であってもよい。
次に、図4を参照してサブ画素18B,18G,18Rの構造について説明する。図4に示すように、有機EL装置100は、本発明における基板としての基材11と、基材11に形成された第1画素電極層18B1、第2画素電極層18G1、第3画素電極層18R1と、機能層32と、対向電極33と、を有する。
更に、対向電極33上には、保護層としての封止層34と、封止層34上に形成された遮光層51と、遮光層51及び封止層34を覆うように形成された充填層42と、充填層42上に配置された対向基板41と、が設けられている。
素子基板10は、基材11から遮光層51までを含むものである。なお、図4では、素子基板10における画素回路20の駆動用トランジスター23などの構成について、図示を省略している。
有機EL装置100は、機能層32から発した光が対向基板41側から取り出されるトップエミッション方式が採用されている。したがって、基材11は透明な例えばガラスなどの基板だけでなく、不透明な例えばシリコンやセラミックスなどの基板を用いることができる。対向基板41は透明な例えばガラスなどの基板である。
第1画素電極層18B1、第2画素電極層18G1、第3画素電極層18R1は、基材11側から順に、反射層26(26B,26G,26R)と、共振長調整層としての透明層25(25B,25G,25R)と、画素電極31(31B,31G,31R)と、が形成されている。
反射層26は、Al(アルミニウム)やAg(銀)、あるいはこれらの光反射性を有する金属の合金を用いることができる。
透明層25は、後に説明する共振長調整層の役割を果たしている。また、透明層25は、後に形成される画素電極31と反射層26との電気的な絶縁を図るものであって、例えばSiOx(酸化シリコン)などの無機絶縁膜を用いることができる。なお、透明層25は、第1画素電極層18B1、第2画素電極層18G1、第3画素電極層18R1において、互いに膜厚が異なっている。
具体的には、青(B)、緑(G)、赤(R)の順に膜厚が厚くなっている。言い換えれば、サブ画素18B,18G,18Rに対応して、透明層25の膜厚が異なっている。
画素電極31B,31G,31Rは、例えばITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電膜からなる。
機能層32は、白色光が得られる有機発光層を含み、サブ画素18B,18G,18Rに跨って共通に形成されている。なお、白色光は、青(B)、緑(G)、赤(R)の発光が得られる有機発光層を組み合わせることにより実現できる。また、青(B)と黄(Y)の発光が得られる有機発光層を組み合わせても擬似白色光を得ることができる。
機能層32を覆う対向電極33は、例えばMgAg(マグネシウム銀)合金からなり、光透過性と光反射性とを兼ね備えるように膜厚が制御されている。
封止層34は、例えば、対向電極33側から第1封止層34a、平坦化層34b、第2封止層34cが順に積層された構造となっている。
第1封止層34aと第2封止層34cとは、無機材料を用いて形成されている。無機材料としては、水分や酸素などを通し難い、例えばSiOx(酸化シリコン)、SiNx(窒化シリコン)、SiOxNy(酸窒化シリコン)、AlxOy(酸化アルミニウム)などが挙げられる。第1封止層34a及び第2封止層34cを形成する方法としては真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッター法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などが挙げられる。
有機EL素子30に熱などのダメージを与え難い点で、真空蒸着法やイオンプレーティング法を採用することが望ましい。第1封止層34a及び第2封止層34cの膜厚は、成膜時にクラックなどが生じ難く、且つ透明性が得られるように、50nm〜1000nm、好ましくは200nm〜400nmとなっている。
平坦化層34bは、透明性を有し、例えば、熱または紫外線硬化型のエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂のいずれかの樹脂材料を用いて形成することができる。また、塗布型の無機材料(酸化シリコンなど)を用いて形成してもよい。
平坦化層34bは、複数の有機EL素子30を覆った第1封止層34aに積層して形成されている。第1封止層34aの表面は、下層の影響を受けて凹凸が生ずるので、該凹凸を緩和するため、1μm〜5μmの膜厚で平坦化層34bを形成することが好ましい。
平坦化層34bを覆う第2封止層34cは、前述した無機材料を用いて形成されている。また、封止層34上において、異なる色のサブ画素18B,18G,18Rの間に遮光層51が設けられている。
遮光層51は、SP2構造の炭素を主成分とする材料であり、例えば、グラフェンである。遮光層51は、例えば、グラフェンの薄膜を、数十から数百原子層分の膜厚にして用いる。
グラフェンの1原子分の薄膜(層)は、例えば、光学的な透過率で2%〜3%の吸収がある。よって、数十から数百原子(レイヤ)を積めば、ほぼ透過率がなくなる。膜厚としては、例えば、数nm〜数十nmである。
従来、遮光層の高さとして1μm程度になると、光の透過に悪影響を及ぼすことがあるが、上記のように、数nm〜数十nmの膜厚であれば、悪影響を及ぼすことを抑えることができる。
このように薄膜を積層することにより、光学的な透過率を低下させることができる。なお、グラフェンに限定されず、カーボンナノチューブやフラーレンを用いてもよい。
本実施形態の有機EL装置100は、反射層26と対向電極33との間で光共振器が構成されている。サブ画素18B,18G,18Rごとの透明層25(25B,25G,25R)の膜厚が異なることにより、それぞれの光共振器における光学的な距離が異なっている。これにより、サブ画素18B,18G,18Rのそれぞれにおいて各色に対応した共振波長の光が得られる構成となっている。
なお、光共振器における光学的な距離の調整方法は、これに限定されず、例えばサブ画素18B,18G,18Rごとに、基材11上における画素電極31(31B,31G,31R)の膜厚などを異ならせてもよい。各サブ画素18B,18G,18Rの光共振器から発せられた共振光は、透明な対向基板41側から射出される。
<有機EL装置の製造方法>
次に、第1実施形態の有機EL装置の製造方法について、図5〜図7を参照して説明する。図5は、有機EL装置の製造方法を示すフローチャートである。図6及び図7は、有機EL装置の製造方法のうち一部の製造工程を示す概略断面図である。
図5に示すように、本実施形態の有機EL装置100の製造方法は、封止層形成工程(ステップS11)と、遮光層形成工程(ステップS12)と、充填層形成工程(ステップS13)と、基板貼り合わせ工程(ステップS14)とを備えている。なお、基材11上に画素回路20や有機EL素子30などを形成する方法は、公知の方法を採用することができる。
したがって、図6(a)〜図7(f)では、基材11上における画素回路20の駆動用トランジスター23などの構成の表示を省略している。以降、本発明の特徴部分である、ステップS12を重点的に説明する。
まず、図5に示すように、ステップS11では、封止層34を形成する。具体的には、図6(a)に示すように、対向電極33を覆うように、第1封止層34aを形成し、第1封止層34aの上に平坦化層34bを形成し、平坦化層34bの上に第2封止層34cを形成する。
上記したように、第1封止層34aと第2封止層34cとは、酸化シリコンなどの無機材料を用いて形成する。第1封止層34a及び第2封止層34cを形成する方法としては、例えば、真空蒸着法が挙げられる。第1封止層34a及び第2封止層34cの膜厚は、およそ200nm〜400nmである。
平坦化層34bの形成方法としては、例えば、透明性を有するエポキシ樹脂と、エポキシ樹脂の溶媒とを含む溶液を用い、印刷法やスピンコート法で該溶液を塗布して乾燥することにより、エポキシ樹脂からなる平坦化層34bを形成する。平坦化層34bの膜厚は、例えば、1μm〜5μmである。
ステップS12では、封止層34上において異なる色のサブ画素18B,18G,18Rの間に遮光層51を形成する。具体的には、まず、図6(b)に示すように、封止層34の上面全面に、グラフェンなどからなる遮光層51aの薄膜を成膜する。成膜方法としては、例えば、CVD法を用いることができる。遮光層51aの膜厚は、上記したように、例えば、数nm〜数十nmである。
次に、図6(c)に示すように、遮光層51aの上にレジストパターン53を形成する。具体的には、フォトリソグラフィー法を用いて、サブ画素18B,18G,18R間に、レジストパターン53を形成する。
次に、図7(d)に示すように、遮光層51aにエッチング処理を施す。具体的には、レジストパターン53をマスクとして遮光層51aにエッチング処理を施す。
次に、図7(e)に示すように、レジストパターン53を除去する。具体的には、アッシング法などを用いてレジストパターン53を除去することにより、遮光層51が完成する。
なお、遮光層51を、フォトリソグラフィー法を用いて形成することに限定されず、例えば、リフトオフ法を用いて形成するようにしてもよい。また、数nm〜数十nmの遮光層51を形成するので、加工性を向上させることができる。また、薄膜でありながら遮光性(吸光性)の高い遮光層51を形成することができる。
ステップS13では、充填層42となる材料を塗布する。具体的には、図7(f)に示すように、まず、遮光層51及び封止層34を覆うように、接着性を有する透明樹脂材料を塗布する。透明樹脂材料は、例えば、熱硬化性のエポキシ樹脂である。充填層42の厚みは、10μm〜100μm程度である。
次に、ステップS14では、対向基板41を貼り合わせる。具体的には、図7(f)に示すように、塗布された充填層42を有する基材11に対して対向基板41を所定の位置に対向配置して、例えば、対向基板41を基材11側に押圧する。これにより、素子基板10と対向基板41とが貼り合わされる。
<電子機器>
次に、本実施形態の電子機器について、図8を参照して説明する。図8は、電子機器としてのヘッドマウントディスプレイ(HMD)の構成を示す概略図である。
図8に示すように、ヘッドマウントディスプレイ1000は、上記有機EL装置100を備えたものであり、眼鏡のような形状を有する本体部115と、使用者の手で持つことが可能な程度の大きさを有する制御部200と、を備える。
本体部115と制御部200とは、有線または無線で、通信可能に接続される。本実施形態では、本体部115と制御部200とがケーブル300で通信可能に接続されている。そして、本体部115と制御部200とは、このケーブル300を介して、画像信号や制御信号を通信する。
本体部115は、右目用表示部115Aと、左目用表示部115Bとを備えている。右目用表示部115Aは、右目用画像の画像光を形成する画像形成部120Aを備える。左目用表示部115Bは、左目用画像の画像光を形成する画像形成部120Bを備える。
画像形成部120Aは、眼鏡型の本体部115において眼鏡のつる部分(右側)に収容されている。一方、画像形成部120Bは、眼鏡型の本体部115において眼鏡のつる部分(左側)に収容されている。
本体部115には、光透過性を有する視認部131Aが設けられている。視認部131Aは、右目用画像の画像光を使用者の右目に向けて射出する。また、ヘッドマウントディスプレイ1000においては、視認部131Aが光透過性を有し、視認部131Aを介して周囲を視認可能となっている。
また、本体部115には、光透過性を有する視認部131Bが設けられている。視認部131Bは、左目用画像の画像光を使用者の左目に向けて射出する。また、ヘッドマウントディスプレイ1000においては、視認部131Bが光透過性を有し、視認部131Bを介して周囲を視認可能となっている。
制御部200は、操作部210と、操作ボタン部220、を備える。使用者は、制御部200の操作部210や操作ボタン部220に対して操作入力を行い、本体部115に対する指示を行う。
なお、上記有機EL装置100が搭載される電子機器としては、ヘッドマウントディスプレイ1000の他、例えば、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、ピコプロジェクター、スマートフォン、携帯電話、モバイルコンピューター、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、車載機器、照明機器など各種電子機器に用いることができる。
以上詳述したように、第1実施形態の有機EL装置100、及び電子機器によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)第1実施形態の有機EL装置100によれば、SP2構造の炭素を主成分とするグラフェンの積層膜を遮光層51として用いることにより、光を吸収することができる、言い換えれば、光を反射しにくいので、例えば、カラーフィルターを設けなくても、クロストーク(迷光)が発生することを抑えることができる。言い換えれば、グラフェンの積層膜を、高い光吸収膜として機能させることができる。更に、カラーフィルターを設けないので、輝度が低下することを抑えることができる。
(2)第1実施形態の有機EL装置100によれば、数nm〜数十nmの厚みの遮光層51を成膜したりエッチング処理したりするので、比較的に加工性を向上させることができる。
(3)第1実施形態の有機EL装置100によれば、共振構造(マイクロキャビティ構造)を有するので、例えば、シースルータイプのヘッドマウントディスプレイ1000に適用する場合には、カラーフィルターを設けることなくカラー表示をさせることができると共に、カラーフィルターを設けないので、輝度が低下することを抑えることができる。加えて、カラーフィルターを設ける場合、非常に高い輝度にすることによる有機EL素子30にダメージが加わることを抑えることができる。その結果、有機EL素子30の寿命を延ばすことができる。
(4)第1実施形態の電子機器によれば、上記有機EL装置100を備えているので、表示品質の高い電子機器を提供することができる。
(第2実施形態)
<有機EL装置>
次に、第2実施形態の有機EL装置について、図9を参照して説明する。図9は第2実施形態の有機EL装置(サブ画素)の構造を示す概略断面図である。
第2実施形態の有機EL装置101は、上述の第1実施形態の有機EL装置100と比べて、カラーフィルター36を備えている部分が異なり、その他の部分については概ね同様である。このため第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
図9に示すように、第2実施形態の有機EL装置101は、遮光層51及び封止層34を覆うようにカラーフィルター36が設けられている。カラーフィルター36上には、第1実施形態と同様に、充填層42と、対向基板41と、が配置されている。なお、本実施形態の素子基板10は、基材11からカラーフィルター36までを含むものである。
第2実施形態の有機EL装置101は、機能層32から発した光が、カラーフィルター36を透過して対向基板41側から取り出される。また、カラーフィルター36は、封止層34を構成する平坦化層34bによって凹凸を緩和するので、凹凸の影響を受けにくくなる。
カラーフィルター36は、封止層34の上に、フォトリソグラフィー法で形成された青(B)、緑(G)、赤(R)の着色層36B,36G,36Rを含んで構成されている。着色層36B,36G,36Rは、サブ画素18B,18G,18Rに対応して形成される。
また、封止層34上において、異なる色のサブ画素18B,18G,18Rの着色層36B,36G,36Rの間に、第1実施形態と同様に、遮光層51が設けられている。各サブ画素18B,18G,18Rの光共振器から発せられた共振光は、各着色層36B,36G,36Rを透過して透明な対向基板41側から射出される。
<有機EL装置の製造方法>
次に、第2実施形態の有機EL装置の製造方法について、図10を参照して説明する。図10は、有機EL装置の製造方法のうち一部の製造工程を示す概略断面図である。
第2実施形態の有機EL装置101の製造方法は、第1実施形態の有機EL装置100の製造方法におけるステップS12とステップS13との工程間に、カラーフィルターの形成工程が行われる。したがって、図10では、カラーフィルター36の製造方法を含む前後の工程を重点的に説明する。
まず、図10(a)に示すように、第1実施形態と同様、封止層34の上に遮光層51を形成するまで行う。その後、図10(b)に示すように、カラーフィルター36を形成する。
具体的には、まず、遮光層51が形成された封止層34の表面に、緑色の着色材料を含む感光性樹脂材料をスピンコート法により塗布して、感光性樹脂層を形成する。その後、感光性樹脂層を露光/現像することにより、画素電極31Gの上方に位置する遮光層51間に着色層36Gを形成する。
次に、青色の着色材料を含む感光性樹脂材料をスピンコート法により塗布して、感光性樹脂層を形成する。その後、感光性樹脂層を露光/現像することにより、着色層36Bを形成する。
次に、赤色の着色材料を含む感光性樹脂材料をスピンコート法により塗布して、感光性樹脂層を形成する。その後、感光性樹脂層を露光/現像することにより、着色層36Rを形成する。
これにより、図10(b)に示すように、画素電極31Bの上方に着色層36Bが形成され、画素電極31Gの上方に着色層36Gが形成され、画素電極31Rの上方に着色層36Rが形成される。
その後、図10(c)に示すように、第1実施形態と同様に、カラーフィルター36の上に充填層42の材料を塗布する。次に、対向基板41を貼り合わせる。これにより、第2実施形態の有機EL装置101が完成する。
以上詳述したように、第2実施形態の有機EL装置101によれば、以下に示す効果が得られる。
(5)第2実施形態の有機EL装置101によれば、遮光層51及び封止層34の上にカラーフィルター36が設けられている、言い換えれば、遮光層51とカラーフィルター36とを組み合わせるので、好適な高色域かつ色視野角に優れた発光をさせることができ、例えば、輝度の影響を受けにくいEVFなどに適用することができる。また、クローズタイプのヘッドマウントディスプレイにも好適に適用することができる。
(第3実施形態)
<有機EL装置>
次に、第3実施形態の有機EL装置について、図11を参照して説明する。図11は第3実施形態の有機EL装置(サブ画素)の構造を示す概略断面図である。
第3実施形態の有機EL装置102は、上述の第2実施形態の有機EL装置101と比べて、遮光層51の上に凸部52を備えている部分が異なり、その他の部分については概ね同様である。このため第3実施形態では、第2実施形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
図11に示すように、第3実施形態の有機EL装置102は、遮光層51の上において、カラーフィルター36の各着色層36B,36G,36Rの間に、断面が台形の凸部52が形成されている。
具体的には、凸部52は、青色の着色層36Bと緑色の着色層36Gとが隣り合う部分、緑色の着色層36Gと赤色の着色層36Rとが隣り合う部分、及び赤色の着色層36Rと青色の着色層36Bとが隣り合う部分に配置されている。
また、凸部52は、例えば、光透過性を有する着色材料を含まない感光性樹脂材料で構成されている。つまり、凸部52と着色層36B,36G,36Rとの主材料は同じである。
更に、有機EL装置102は、遮光層51、凸部52、及び封止層34を覆うようにカラーフィルター36が設けられている。カラーフィルター36上には、充填層42と、対向基板41と、が配置されている。なお、本実施形態の素子基板10は、基材11からカラーフィルター36までを含むものである。
<有機EL装置の製造方法>
次に、第3実施形態の有機EL装置の製造方法について、図12を参照して説明する。図12は、有機EL装置の製造方法のうち一部の製造工程を示す概略断面図である。
第3実施形態の有機EL装置102の製造方法は、第2実施形態の有機EL装置101の製造方法における、カラーフィルター36の形成工程の前に凸部52を形成する。したがって、図12では、凸部52の製造方法を含む前後の工程を重点的に説明する。
図12(a)に示すように、第2実施形態と同様、封止層34の上に遮光層51を形成するまで行う。その後、図12(b)に示すように、凸部52を形成する。
具体的には、透明な感光性レジストをスピンコート法で塗布し、乾燥することにより、透明な感光性樹脂層を形成する。透明な感光性樹脂層は、例えば感光性のアクリル系樹脂で構成され、光が照射された(露光された)領域が不溶化する。
次に、不溶化した感光性樹脂材料を焼成し、硬化させて、遮光層51の上に台形の凸部52を形成する。なお、感光性樹脂層は、光を照射(露光)することによって、透明性が増し、透明な樹脂となる。
その後、凸部52及び遮光層51が形成された封止層34の表面に、緑色の着色材料を含む感光性樹脂材料をスピンコート法により塗布して、感光性樹脂層を形成する。その後、感光性樹脂層を露光/現像することにより、画素電極31Gの上方に位置する凸部52間に着色層36Gを形成する。
次に、青色の着色材料を含む感光性樹脂材料をスピンコート法により塗布して、感光性樹脂層を形成する。その後、感光性樹脂層を露光/現像することにより、着色層36Bを形成する。
次に、赤色の着色材料を含む感光性樹脂材料をスピンコート法により塗布して、感光性樹脂層を形成する。その後、感光性樹脂層を露光/現像することにより、着色層36Rを形成する。
これにより、図12(c)に示すように、画素電極31Bの上方に位置する凸部52間に着色層36Bが形成され、画素電極31Gの上方に位置する凸部52間に着色層36Gが形成され、画素電極31Rの上方に位置する凸部52間に着色層36Rが形成される。
その後、図12(d)に示すように、カラーフィルター36の上に充填層42の材料を塗布する。次に、対向基板41を貼り合わせる。これにより、第3実施形態の有機EL装置102が完成する。
以上詳述したように、第3実施形態の有機EL装置102によれば、以下に示す効果が得られる。
(6)第3実施形態の有機EL装置102によれば、遮光層51の上に凸部52が設けられているので、カラーフィルター36を構成する着色層36B,36G,36Rをサブ画素18B,18G,18Rごとに形成する場合、隣り合う凸部52と凸部52との間に着色層36B,36G,36Rを形成しやすくすることができる。また、光透過性を有するので、迷光などが発生しにくい。
なお、本発明の態様は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、本発明の態様の技術範囲に含まれるものである。また、以下のような形態で実施することもできる。
(変形例1)
上記したように、有機EL装置100,101,102は、共振構造(マイクロキャビティー構造)を備えていたが、これに限定されず、共振構造を備えない構成であってもよい。
10…素子基板、11…基板としての基材、12…走査線、13…データ線、14…電源線、15…データ線駆動回路、16…走査線駆動回路、17…検査回路、18B,18G,18R…サブ画素、18B1…第1画素電極層、18G1…第2画素電極層、18R1…第3画素電極層、19…画素、20…画素回路、21…スイッチング用トランジスター、22…蓄積容量、23…駆動用トランジスター、25B,25G,25R…共振長調整層としての透明層、26B,26G,26R…反射層、27…絶縁膜、27a…開口部、29…配線、30…有機EL素子、31,31B,31G,31R…画素電極、32…有機発光層としての機能層、33…共通電極としての対向電極、34…保護層としての封止層、34a…第1封止層、34b…平坦化層、34c…第2封止層、36B,36G,36R…着色層、41…対向基板、42…充填層、43…FPC、44…駆動用IC、51…遮光層、51a…遮光層、52…凸部、53…レジストパターン、100,101,102…有機EL装置、115…本体部、115A…右目用表示部、115B…左目用表示部、120A,120B…画像形成部、131A,131B…視認部、200…制御部、210…操作部、220…操作ボタン部、300…ケーブル、1000…ヘッドマウントディスプレイ。

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板上に画素もしくはサブ画素毎に設けられた画素電極と、
    前記画素電極上に設けられた有機発光層と、
    前記有機発光層上に設けられた共通電極と、
    前記共通電極上に設けられ、少なくとも1層からなる保護層と、
    を有する有機EL装置であって、
    前記保護層の上層の画素電極間の部分に、SP2構造の炭素を主成分とする遮光層が設けられていることを特徴とする有機EL装置。
  2. 請求項1に記載の有機EL装置であって、
    前記遮光層は、グラフェンの積層膜であることを特徴とする有機EL装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の有機EL装置であって、
    前記遮光層の上層に、カラーフィルターが設けられていることを特徴とする有機EL装置。
  4. 請求項3に記載の有機EL装置であって、
    前記遮光層の上に光透過性を有する凸部が設けられていることを特徴とする有機EL装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の有機EL装置であって、
    前記画素電極の下層に、共振長調整層と反射層とを備え、
    前記画素もしくはサブ画素で異なる色光に発光させることを特徴とする有機EL装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の有機EL装置を備えていることを特徴とする電子機器。
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