JP2016157601A - 燃料電池スタック - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で、端部セルユニットを構成する樹脂枠部材が損傷することを可及的に抑制することを可能にする。
【解決手段】燃料電池スタック10は、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体28を第1セパレータ30及び第2セパレータ32で挟持した発電セル12を備える。積層体14の積層方向両端には、端部セルユニット12A、12Bが配置される。端部セルユニット12Aを構成する樹脂枠部材56Aは、ターミナルプレート16a側に配置される最外端の第1セパレータ30endに接触する接触面58aを有するとともに、前記接触面に58aは、逃げ溝60aが設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電解質膜の両側に電極が配設されるとともに、前記電解質膜の外周を周回して樹脂枠部材が設けられる樹脂枠付き電解質・電極構造体と、セパレータとを有する発電セルを備え、複数の前記発電セルが積層される積層体を設ける燃料電池スタックに関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜の一方の面側にアノード電極が、他方の面側にカソード電極が、それぞれ配設された電解質膜・電極構造体(MEA)を備えている。電解質膜・電極構造体は、セパレータ(バイポーラ板)によって挟持されることにより、発電セルを構成している。燃料電池は、通常、所定の数の発電セルが積層されることにより、例えば、車載用燃料電池スタックとして燃料電池車両(燃料電池電気自動車等)に組み込まれている。
電解質膜・電極構造体では、一方の電極が固体高分子電解質膜よりも小さな外形寸法に設定されるとともに、他方の電極が前記固体高分子電解質膜と同一の外形寸法に設定される、所謂、段差MEAを構成する場合がある。
その際、比較的高価な固体高分子電解質膜の使用量を削減させるとともに、薄膜状で強度が低い前記固体高分子電解質膜を保護するために、樹脂枠部材を組み込んだ樹脂枠付きMEAが採用されている。この種の技術として、例えば、特許文献1に開示されている燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体及び燃料電池スタックが知られている。
特開2013−98155号公報
ところで、上記の燃料電池スタックでは、複数の発電セルが積層された積層体の積層方向両端には、ターミナルプレート、インシュレータ及びエンドプレートが配設されている。このため、特に積層体の積層方向両端を構成する発電セル(端部セルユニット)では、積層方向の締結荷重による影響を最も受け易い。従って、端部セルユニットを構成する樹脂枠部材には、割れ等の損傷が発生するという問題がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、簡単な構成で、端部セルユニットを構成する樹脂枠部材が損傷することを可及的に抑制することが可能な燃料電池スタックを提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池スタックは、電解質膜の両側に電極が配設されるとともに、前記電解質膜の外周を周回して樹脂枠部材が設けられる樹脂枠付き電解質・電極構造体と、セパレータとを有する発電セルを備えている。複数の発電セルが積層される積層体の積層方向両端には、前記発電セルが端部セルユニットとして配置され、各端部セルユニットの外方には、ターミナルプレート、インシュレータ及びエンドプレートが配設されている。
端部セルユニットを構成する樹脂枠部材は、ターミナルプレート側に配置される最外端のセパレータに接触する接触面を有するとともに、前記接触面には、最外端の前記セパレータとの間に隙間を形成する逃げ溝が設けられている。
また、この燃料電池スタックでは、接触面は、電極を周回して設けられるとともに、逃げ溝には、リング状の弾性部材が配置されることが好ましい。
さらに、各インシュレータは、それぞれ積層体に向かって開口される凹部を設け、前記凹部には、少なくとも断熱部材及びターミナルプレートが収容されるとともに、逃げ溝は、前記凹部の外周を周回して形成されることが好ましい。
本発明によれば、樹脂枠部材は、最外端のセパレータに接触する接触面を有するとともに、前記接触面には、逃げ溝が設けられている。このため、樹脂枠部材は、逃げ溝の両側でセパレータに接触しており、前記樹脂枠部材に偏荷重が作用することを抑制することができる。従って、簡単な構成で、端部セルユニットを構成する樹脂枠部材が損傷することを可及的に抑制することが可能になる。
本発明の実施形態に係る燃料電池スタックの斜視説明図である。 前記燃料電池スタックの一部分解概略斜視図である。 前記燃料電池スタックの、図2中、III−III線断面図である。 前記燃料電池スタックを構成する発電セルの分解斜視説明図である。 端部セルユニットを構成する樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の斜視説明図である。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係る燃料電池スタック10は、複数の発電セル12が水平方向(矢印A方向)又は重力方向(矢印C方向)に積層された積層体14を備え、図示しない車両に搭載される。
積層体14の積層方向(矢印A方向)一端には、ターミナルプレート16a、インシュレータ(絶縁プレート)18a及びエンドプレート20aが外方に向かって、順次、配設される(図2参照)。積層体14の積層方向他端には、ターミナルプレート16b、インシュレータ(絶縁プレート)18b及びエンドプレート20bが外方に向かって、順次、配設される。
図1に示すように、エンドプレート20a、20bは、横長(縦長でもよい)の長方形状を有するとともに、各辺間には、連結バー24が配置される。各連結バー24は、両端をエンドプレート20a、20bの内面にボルト26を介して固定され、複数の積層された発電セル12に積層方向(矢印A方向)の締め付け荷重を付与する。なお、燃料電池スタック10では、エンドプレート20a、20bを端板とする筐体を備え、前記筐体内に積層体14を収容するように構成してもよい。
発電セル12は、図3及び図4に示すように、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体28が、第1セパレータ30及び第2セパレータ32により挟持される。第1セパレータ30及び第2セパレータ32は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属薄板を波形にプレス成形して構成される。第1セパレータ30及び第2セパレータ32は、金属セパレータに代えて、例えば、カーボンセパレータを用いてもよい。
発電セル12の長辺方向である矢印B方向(図4中、水平方向)の一端縁部には、矢印A方向(積層方向)に互いに連通して、酸化剤ガス入口連通孔34a、冷却媒体入口連通孔36a及び燃料ガス出口連通孔38bが設けられる。酸化剤ガス入口連通孔34a、冷却媒体入口連通孔36a及び燃料ガス出口連通孔38bは、矢印C方向に配列して設けられ、前記酸化剤ガス入口連通孔34aは、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給する。冷却媒体入口連通孔36aは、冷却媒体を供給し、燃料ガス出口連通孔38bは、燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出する。
発電セル12の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガス入口連通孔38a、冷却媒体出口連通孔36b及び酸化剤ガス出口連通孔34bが、矢印C方向に配列して設けられる。燃料ガス入口連通孔38aは、燃料ガスを供給し、冷却媒体出口連通孔36bは、冷却媒体を排出するとともに、酸化剤ガス出口連通孔34bは、酸化剤ガスを排出する。
第1セパレータ30の樹脂枠付き電解質膜・電極構造体28に向かう面30aには、例えば、矢印B方向に延在する燃料ガス流路40が形成される。燃料ガス流路40は、入口通路部41aを介して燃料ガス入口連通孔38aと連通するとともに、出口通路部41bを介して燃料ガス出口連通孔38bとに連通する。入口通路部41aは、後述する第1シール部材46により一体成形される島状部を有し、該島状部間に燃料ガス入口連通路が形成される。出口通路部41bは、同様に第1シール部材46により一体成形される島状部を有し、該島状部間に燃料ガス出口連通路が形成される。
第2セパレータ32の樹脂枠付き電解質膜・電極構造体28に向かう面32aには、例えば、矢印B方向に延在する酸化剤ガス流路42が設けられる。酸化剤ガス流路42は、入口通路部43aを介して酸化剤ガス入口連通孔34aと連通するとともに、出口通路部43bを介して酸化剤ガス出口連通孔34bとに連通する。入口通路部43aは、後述する第2シール部材48により一体成形される島状部を有し、該島状部間に酸化剤ガス入口連通路が形成される。出口通路部43bは、同様に第2シール部材48により一体成形される島状部を有し、該島状部間に酸化剤ガス出口連通路が形成される。
互いに隣接する第1セパレータ30の面30bと第2セパレータ32の面32bとの間には、冷却媒体入口連通孔36aと冷却媒体出口連通孔36bとに連通する冷却媒体流路44が形成される。冷却媒体流路44は、燃料ガス流路40が形成された第1セパレータ30の裏面形状と、酸化剤ガス流路42が形成された第2セパレータ32の裏面形状とが重なり合って形成される。
第1セパレータ30の面30a、30bには、この第1セパレータ30の外周端部を周回して、第1シール部材46が一体化される。第2セパレータ32の面32a、32bには、この第2セパレータ32の外周端部を周回して、第2シール部材48が一体化される。
図3に示すように、第1シール部材46は、面30a側に設けられ、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体28を構成する樹脂枠部材56(後述する)に当接する第1凸状シール46aを有する。第1シール部材46は、面30b側に設けられ、隣接する第2セパレータ32の第2シール部材48に当接する二重シールである第2凸状シール46b及び第3凸状シール46cを有する。第2シール部材48は、面32a側に設けられ、第1シール部材46に当接する第4凸状シール48aを有する。なお、第4凸状シール48aに代えて、第1シール部材46に凸状シール(図示せず)を設けてもよい。
第1シール部材46及び第2シール部材48には、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材等の弾性を有するシール部材が用いられる。
樹脂枠付き電解質膜・電極構造体28は、段差MEAである電解質膜・電極構造体28aを備える。電解質膜・電極構造体28aは、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜(陽イオン交換膜)50と、前記固体高分子電解質膜50を挟持するアノード電極52及びカソード電極54とを有する。固体高分子電解質膜50は、フッ素系電解質の他、HC(炭化水素)系電解質を使用してもよい。
カソード電極54は、固体高分子電解質膜50及びアノード電極52よりも小さな平面寸法(外形寸法)を有する。なお、上記の構成に代えて、アノード電極52は、固体高分子電解質膜50及びカソード電極54よりも小さな平面寸法を有するように構成してもよい。
アノード電極52は、固体高分子電解質膜50の一方の面50aに接合される第1電極触媒層52aと、前記第1電極触媒層52aに積層される第1ガス拡散層52bとを設ける。第1電極触媒層52a及び第1ガス拡散層52bは、同一の外形寸法を有するとともに、固体高分子電解質膜50と同一(又は同一未満)の外形寸法に設定される。
カソード電極54は、固体高分子電解質膜50の面50bに接合される第2電極触媒層54aと、前記第2電極触媒層54aに積層される第2ガス拡散層54bとを設ける。第2電極触媒層54a及び第2ガス拡散層54bは、同一の(又は異なる)外形寸法を有するとともに、固体高分子電解質膜50の外形寸法よりも小さな外形寸法に設定される。
第1電極触媒層52aは、例えば、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が第1ガス拡散層52bの表面に一様に塗布されて形成される。第2電極触媒層54aは、例えば、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が第2ガス拡散層54bの表面に一様に塗布されて形成される。第1ガス拡散層52b及び第2ガス拡散層54bは、カーボンペーパ、カーボンクロス等からなる。第1電極触媒層52a及び第2電極触媒層54aは、固体高分子電解質膜50の両方の面50a、50bに形成される。
樹脂枠付き電解質膜・電極構造体28は、固体高分子電解質膜50の外周を周回するとともに、アノード電極52及びカソード電極54に接合される枠形状の樹脂枠部材56を備える。樹脂枠部材56は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PPA(ポリフタルアミド)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルフォン)、LCP(リキッドクリスタルポリマー)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、又はm−PPE(変性ポリフェニレンエーテル樹脂)等で構成される。樹脂枠部材56は、その他、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)又は変性ポリオレフィンで構成してもよい。
樹脂枠部材56は、固体高分子電解質膜50の外周縁部が接合される薄肉状の内側膨出部56aと、第1シール部材46の第1凸状シール46aが当接する薄肉状の外側膨出部56bとを有する。
図3に示すように、積層体14の積層方向両端には、発電セル12が端部セルユニット12A、12Bとして配置される。端部セルユニット12Aは、ターミナルプレート16a側に配置される一方、端部セルユニット12Bは、ターミナルプレート16b側に配置される。
端部セルユニット12A、12Bは、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体28A、28Bが、第1セパレータ30及び第2セパレータ32により挟持される。樹脂枠付き電解質膜・電極構造体28Aは、樹脂枠部材56Aを備える。樹脂枠部材56Aは、ターミナルプレート16a側に配置される最外端の第1セパレータ30endに、前記樹脂枠部材56Aの一部が接触する接触面58aを有する。
接触面58aは、図3及び図5に示すように、樹脂枠部材56Aの厚さを大きくした肉厚部56cの先端に設けられるとともに、前記接触面58aには、第1セパレータ30endとの間に隙間を形成する断面矩形状の逃げ溝60aが設けられる。なお、逃げ溝60aの断面形状は、特に限定されるものではない。後述する逃げ溝60bも同様である。図5に示すように、接触面58aは、電解質膜・電極構造体28aを周回して設けられるとともに、逃げ溝60aには、リング状の弾性部材、例えば、Oリング62aが配置される。
図3に示すように、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体28Bは、樹脂枠部材56Bを備える。樹脂枠部材56Bは、ターミナルプレート16b側に配置される最外端の第2セパレータ32endに、前記樹脂枠部材56Bの一部が接触する接触面58bを有する。
接触面58bは、樹脂枠部材56Bの厚さを大きくした肉厚部56dの先端に設けられるとともに、前記接触面58bには、第2セパレータ32endとの間に隙間を形成する逃げ溝60bが設けられる。接触面58bは、電解質膜・電極構造体28aを周回して設けられるとともに、逃げ溝60bには、リング状の弾性部材、例えば、Oリング62bが配置される。
図2に示すように、ターミナルプレート16a、16bの略中央には、積層方向外方に延在する端子部64a、64bが設けられる。端子部64a、64bは、絶縁性筒体66a、66bに挿入されてインシュレータ18a、18bの孔部68a、68b及びエンドプレート20a、20bの孔部70a、70bを貫通して前記エンドプレート20a、20bの外部に突出する。
インシュレータ18a、18bは、絶縁性材料、例えば、ポリカーボネート(PC)やフェノール樹脂等で形成されている。インシュレータ18a、18bの中央部には、積層体14に向かって開口される凹部72a、72bが形成され、前記凹部72a、72bは、孔部68a、68bに連通する。
図2及び図3に示すように、凹部72aには、ターミナルプレート16a及び断熱部材78aが収容される一方、凹部72bには、ターミナルプレート16b及び断熱部材78bが収容される。断熱部材78aは、一対の第1断熱部材80a間に第2断熱部材82aが配設される。第1断熱部材80aは、例えば、平坦な形状を有するカーボンプレートで構成されるとともに、第2断熱部材82aは、例えば、波板状の金属製のプレートで構成される。なお、第2断熱部材82aは、第1断熱部材80aと同一の材料で構成してもよい。
また、断熱部材78bは、上記の断熱部材78aと同様に構成されており、同一の構成要素には、同一の参照符号にaに代えてbを付し、その詳細な説明は省略する。
図3に示すように、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体28Aでは、樹脂枠部材56Aの接触面58aが、インシュレータ18aの凹部72aの外周を周回する位置に設けられる。インシュレータ18aの面、第1セパレータ30end及び接触面58aは、積層方向に沿って重なり合っている。逃げ溝60aは、凹部72aの外周を周回して形成される。なお、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体28B側では、上記の樹脂枠付き電解質膜・電極構造体28A側と同様に構成される。
このように構成される燃料電池スタック10の動作について、以下に説明する。
先ず、図1に示すように、酸素含有ガス等の酸化剤ガスは、エンドプレート20aの酸化剤ガス入口連通孔34aに供給される。水素含有ガス等の燃料ガスは、エンドプレート20aの燃料ガス入口連通孔38aに供給される。純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体は、エンドプレート20aの冷却媒体入口連通孔36aに供給される。
酸化剤ガスは、図4に示すように、酸化剤ガス入口連通孔34aから第2セパレータ32の酸化剤ガス流路42に導入される。酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路42に沿って矢印B方向に移動し、電解質膜・電極構造体28aのカソード電極54に供給される。
一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔38aから第1セパレータ30の燃料ガス流路40に導入される。燃料ガスは、燃料ガス流路40に沿って矢印B方向に移動し、電解質膜・電極構造体28aのアノード電極52に供給される。
従って、各電解質膜・電極構造体28aでは、カソード電極54に供給される酸化剤ガスと、アノード電極52に供給される燃料ガスとが、第2電極触媒層54a及び第1電極触媒層52a内で電気化学反応により消費されて、発電が行われる。
次いで、カソード電極54に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔34bに沿って矢印A方向に排出される。同様に、アノード電極52に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス出口連通孔38bに沿って矢印A方向に排出される。
また、冷却媒体入口連通孔36aに供給された冷却媒体は、第1セパレータ30と第2セパレータ32との間の冷却媒体流路44に導入された後、矢印B方向に流通する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体28aを冷却した後、冷却媒体出口連通孔36bから排出される。
この場合、本実施形態では、図3に示すように、端部セルユニット12Aを構成する樹脂枠付き電解質膜・電極構造体28Aは、樹脂枠部材56Aを備えている。樹脂枠部材56Aは、第1セパレータ30endに接触する接触面58aを有するとともに、前記接触面58aには、逃げ溝60aが設けられている。
このため、樹脂枠部材56Aは、逃げ溝60aの両側で第1セパレータ30に接触しており、実質的に両端支持はり形状を有している。従って、燃料電池スタック10に積層方向に締結荷重が付与された状態で、樹脂枠部材56Aに偏荷重が作用することを抑制することができる。これにより、簡単な構成で、端部セルユニット12Aを構成する樹脂枠部材56Aが損傷することを可及的に抑制することが可能になるという効果が得られる。
さらに、樹脂枠部材56Aの逃げ溝60aには、Oリング62aが配置されている。このため、Oリング62aは、緩衝機能及びガス漏洩阻止機能を有し、発電性能の低下を抑制するとともに、樹脂枠部材56Aの肉厚部56cと第1セパレータ30endとの接触の緩衝効果を有する。なお、端部セルユニット12B側においても、同様の効果が得られる。
また、本実施形態では、2枚のセパレータ間に樹脂枠付き電解質膜・電極構造体を挟持したセルユニットを構成し、各セルユニット間に冷却媒体流路を形成する、所謂、各セル冷却構造を採用しているが、これに限定されるものではない。例えば、3枚以上のセパレータと2枚以上の樹脂枠付き電解質膜・電極構造体を備え、前記セパレータと前記樹脂枠付き電解質膜・電極構造体とを交互に積層したセルユニットを構成し、各セルユニット間に冷却媒体流路を形成する、所謂、間引き冷却構造を採用してもよい。
10…燃料電池スタック 12…発電セル
14…積層体 16a、16b…ターミナルプレート
18a、18b…インシュレータ 20a、20b…エンドプレート
28、28A、28B…樹脂枠付き電解質膜・電極構造体
28a…電解質膜・電極構造体
30、30end、32、32end…セパレータ
34a…酸化剤ガス入口連通孔 34b…酸化剤ガス出口連通孔
36a…冷却媒体入口連通孔 36b…冷却媒体出口連通孔
38a…燃料ガス入口連通孔 38b…燃料ガス出口連通孔
40…燃料ガス流路 42…酸化剤ガス流路
44…冷却媒体流路 46、48…シール部材
50…固体高分子電解質膜 52…アノード電極
54…カソード電極 56、56A、56B…樹脂枠部材
56a…内側膨出部 56b…外側膨出部
56c、56d…肉厚部 58a、58b…接触面
60a、60b…逃げ溝 62a、62b…Oリング
72a、72b…凹部
78a、78b、80a、82a…断熱部材

Claims (3)

  1. 電解質膜の両側に電極が配設されるとともに、前記電解質膜の外周を周回して樹脂枠部材が設けられる樹脂枠付き電解質・電極構造体と、セパレータとを有する発電セルを備え、複数の前記発電セルが積層される積層体の積層方向両端には、前記発電セルが端部セルユニットとして配置され、各端部セルユニットの外方には、ターミナルプレート、インシュレータ及びエンドプレートが配設される燃料電池スタックであって、
    前記端部セルユニットを構成する前記樹脂枠部材は、前記ターミナルプレート側に配置される最外端の前記セパレータに接触する接触面を有するとともに、
    前記接触面には、最外端の前記セパレータとの間に隙間を形成する逃げ溝が設けられることを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 請求項1記載の燃料電池スタックにおいて、前記接触面は、前記電極を周回して設けられるとともに、
    前記逃げ溝には、リング状の弾性部材が配置されることを特徴とする燃料電池スタック。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池スタックにおいて、各インシュレータは、それぞれ前記積層体に向かって開口される凹部を設け、前記凹部には、少なくとも断熱部材及び前記ターミナルプレートが収容されるとともに、
    前記逃げ溝は、前記凹部の外周を周回して形成されることを特徴とする燃料電池スタック。
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