JP2016169331A - 積層体の製造方法及び該方法に用いる硬化性シリコーンゲル組成物 - Google Patents
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Abstract
(A)下記式(1)、
R1 aR2 bSiO(4-a-b)/2 (1)
(B)下記式(2)、
(R3SiO1/2)c(R3SiO)d(R3SiO3/2)e(R4O1/2)f(SiO2)g
(2)
(C)下記式(3)、
R5 jHkSiO(4-j-k)/2 (3)
(D)触媒量の白金系触媒
を含有してなり、JIS K−2220に規定された針入度が5〜100であるシリコーンゲル硬化物を与える上記積層体製造方法用の硬化性シリコーンゲル組成物。
【効果】本発明によれば、耐熱性、密着性に優れた金属基板上にシリコーンゲル硬化物層を有する積層体を提供できる。
【選択図】なし
Description
しかし、近年では、電子部品の小型化、軽量化にともない、IC部品の密度や基板上とIC部品を結合するワイヤボンディング等の配線の密度が上昇している。従来のシリコーンゲルでは、比較的低粘度であるため流れ込み性は良好であるが、硬化した組成物は大きな変位や内部応力に対して弱く、ゲル硬化物が破壊されることや、内部にクラックが生成することがあった。
更に、IC部品中のチップの発熱により、特にIC部品の金属基板として常用されている無酸素銅からなる金属基板とシリコーンゲルとの界面でオイルブリードが発生し、シリコーンゲルの金属基板からの剥離、絶縁不良が発生することがあった。
なお、本発明に関連する先行技術としては、下記の文献が挙げられる。
〔1〕
無酸素銅からなる金属基板の表面上に適用し、該金属基板上にシリコーンゲル硬化物層を積層してなる積層体の当該シリコーンゲル硬化物層を形成するための硬化性シリコーンゲル組成物であって、
(A)下記式(1)
R1 aR2 bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、R1は独立にアルケニル基であり、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは0.0001〜0.2の正数であり、bは1.7〜2.2の正数であり、但し、a+bは1.8〜2.4を満たす数である。)
で示される一分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記式(2)
(R3SiO1/2)c(R3SiO)d(R3SiO3/2)e(R4O1/2)f(SiO2)g
(2)
(式中、R3は置換又は非置換の1価炭化水素基であるが、その一部はアルケニル基であり、該アルケニル基をオルガノポリシロキサン1gあたり0.00001〜0.05モル含有する、R4は脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基又は水素原子であり、オルガノオキシ基又はヒドロキシ基を該オルガノポリシロキサン1gあたり0.0003モル以下含有する。また、c,d,e,f,gはそれぞれ、0.25≦c≦0.60、0≦d≦0.375、0≦e≦0.2、0<f≦0.2、0.25≦g≦0.667であり、c+d+e+f+g=1を満足する数である。)
で示される三次元網状構造のオルガノポリシロキサン:0.01〜100質量部(但し、(A)成分由来のアルケニル基Vaに対し、(B)成分由来のアルケニル基Vbが0<Vb/Va≦5.0を満たすように配合量を選定する)、
(C)下記式(3)
R5 jHkSiO(4-j-k)/2 (3)
(式中、R5は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、jは0.7〜2.2の正数であり、kは0.001〜1.0の正数であり、但しj+kは0.8〜3.0である。)
で示され、ケイ素原子に結合した水素原子を一分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分、(B)成分中の合計のアルケニル基1個に対して、ケイ素原子に結合した水素原子を0.2〜3個与えるのに充分な量、
(D)触媒量の白金系触媒
を含有してなり、JIS K−2220に規定された針入度が5〜100であるシリコーンゲル硬化物を与える上記積層体製造用の硬化性シリコーンゲル組成物。
〔2〕
〔1〕記載の硬化性シリコーンゲル組成物を無酸素銅からなる金属基板の表面上に適用し、該組成物を常温又は加熱下に硬化させる工程を含むことを特徴とする金属基板上にシリコーンゲル層が積層された積層体の製造方法。
〔3〕
無酸素銅からなる金属基板が、該金属基板上に1個又は2個以上の半導体素子が搭載されたものである〔2〕記載の製造方法。
〔4〕
〔3〕記載の製造方法により製造された1個又は2個以上の半導体素子が搭載された無酸素銅からなる金属基板上にシリコーンゲル硬化物層を有する積層体からなる半導体封止モジュール。
〔5〕
硬化性シリコーンゲル組成物の硬化物と無酸素銅からなる金属基板との剪断密着力において、初期の剪断密着力をAinit、200℃×300hの耐久試験後の剪断密着力をAagingとすると、0.5<Aaging/Ainitであることを特徴する〔4〕記載の半導体封止モジュール。
なお、本発明において無酸素銅(Oxygen−Free Copper)とは、一般的に酸化物を含まない99.95質量%以上の高純度の銅であり、特に、日本工業規格JIS C1020に規定する無酸素銅を意味する。
(A)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン、
(B)三次元網状構造のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン樹脂、
(C)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(D)白金系触媒。
〔(A)オルガノポリシロキサン〕
本発明の(A)成分は、シリコーンゲル組成物の主剤(ベースポリマー)である。該(A)成分は、下記平均組成式(1)で表される、一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基(本明細書中において「ケイ素原子結合アルケニル基」という)を少なくとも1個、好ましくは2個以上有するオルガノポリシロキサンである。
R1 aR2 bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、R1は独立にアルケニル基であり、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは0.0001〜0.2の正数であり、bは1.7〜2.2の正数であり、但し、a+bは1.8〜2.4を満たす数である。)
(式中、R6は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、R7は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基又はアルケニル基であり、但し、分子中に含有する全R7のうち、少なくとも1個、好ましくは2〜50個、より好ましくは2〜10個のR7、特に、分子鎖両末端のケイ素原子に結合した6個のR7のうちの少なくとも1個はアルケニル基であり、分子鎖両末端のケイ素原子に結合したR7のいずれかがアルケニル基である場合には、kは40〜1,200の整数であり、mは0〜50の整数であり、nは0〜50の整数である。また、分子鎖両末端のケイ素原子に結合したR7のいずれもがアルケニル基でない場合(即ち、分子鎖両末端のケイ素原子に結合した6個のR7が全てR6である場合)には、kは40〜1,200の整数、好ましくは100〜1,000の整数であり、mは1〜50の整数、好ましくは2〜40の整数であり、nは0〜50の整数、好ましくは0であり、但しm+nは1以上の整数、好ましくは2〜40の整数である。)で表されるオルガノポリシロキサン、即ち主鎖が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(R3SiO1/2)c(R3SiO)d(R3SiO3/2)e(R4O1/2)f(SiO2)g
(2)
また、アルコキシ基等のオルガノオキシ基又はヒドロキシ基の含有量が0.003mol/gより多いとシリコーンゲル硬化物の耐熱性が低下する。
R5 jHkSiO(4-j-k)/2 (3)
(式中、R5は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、jは0.7〜2.2の正数であり、kは0.001〜1.0の正数であり、但しj+kは0.8〜3.0である。)
で表される、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiHで示されるヒドロシリル基)を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンが一分子中に有するケイ素原子結合水素原子(SiH基)は、好ましくは3〜500個、より好ましくは5〜100個、特に好ましくは10〜80個である。また、(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は特に制限されず、直鎖状、環状、分岐鎖状、三次元網状構造等のいずれであってもよい。
(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の(D)成分は、前記(A)成分及び(B)成分中のケイ素原子結合アルケニル基と前記(C)成分中のケイ素原子結合水素原子とのヒドロシリル化付加反応を促進させるための触媒として使用されるものである。該(D)成分は白金系触媒(白金又は白金系化合物)であり、公知のものを使用することができる。その具体例としては、白金ブラック、塩化白金酸、塩化白金酸等のアルコール変性物;塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン又はアセチレンアルコール類等との錯体などの白金族金属触媒等が例示される。
本発明の組成物には、上記(A)〜(D)成分以外にも、本発明の目的を損なわない範囲で任意成分を配合することができる。この任意成分としては、例えば、反応抑制剤、無機質充填剤、ケイ素原子結合水素原子及びケイ素原子結合アルケニル基を含有しないオルガノポリシロキサン、耐熱性付与剤、難燃性付与剤、チクソ性付与剤、顔料、染料等が挙げられる。
下記式(4)
で示される25℃での粘度が1,000mPa・sの両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体を78部、下記式(5)
で示され、25℃での粘度が700mPa・sのトリメチルシロキシ基・ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体を19部、下記式(6)
((CH3)3SiO1/2)l(Vi(CH3)2SiO1/2)m(OH)n(SiO2)p
(6)
で示される(但し、l:m:n:p=666:100:18:900の比で示され、50%トルエン希釈された状態で25℃における粘度が3.5mPa・s、ビニル基量が0.00085mol/g、SiOH量が0.00015mol/gである)三次元網状メチルビニルポリシロキサン溶液6部を均一に混合した後、120℃でトルエンを減圧留去した。室温まで冷却した後、下記式(7)
で示され、25℃での粘度が100mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体を0.8部、下記式(8)
で示され、25℃での粘度が18mPa・sの両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンを1.9部(このとき、(A)成分及び(B)成分の合計中のケイ素原子結合アルケニル基1個あたりの(C)成分中のケイ素原子結合水素原子の個数(以下、H/Viという)は0.43であった。)、及び白金原子を1%含有する塩化白金酸ビニルシロキサン錯体のジメチルポリシロキサン溶液を0.05部、エチニルシクロヘキサノール0.02部を均一混合し、混合物1を得た。
得られた混合物1を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度50のシリコーンゲル硬化物1を得た。
実施例1において、式(4)で表される両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体を45部、式(5)で表されるトリメチルシロキシ基・ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体を22部、式(9)
((CH3)3SiO1/2)q(Vi(CH3)2SiO1/2)r(OH)s(SiO2)t
(9)
で示される(但し、q:r:s:t=99:3:1:114の比で示され、50%トルエンで希釈された状態で25℃における粘度が2.7mPa・s、ビニル基量が0.0002mol/g、SiOH量が0.00007mol/gである)三次元網状メチルビニルポリシロキサン溶液を66部を均一混合した後、120℃でトルエンを減圧留去した。室温まで冷却した後、式(7)で示される両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体1.5部、式(8)で表される両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン2.9部(このとき、H/Viは0.58である)及び白金原子を1%含有する塩化白金酸ビニルシロキサン錯体のジメチルポリシロキサン溶液を0.05部、エチニルシクロヘキサノール0.02部を均一混合し、混合物2を得た。
得られた混合物2を120℃で60分間加熱硬化したところ、針入度15のシリコーンゲル硬化物2を得た。
実施例1において、式(6)で表される三次元網状メチルビニルポリシロキサン溶液を用いない以外は同様にして、混合物3(このときH/Viは0.66であった)を得た。得られた混合物3を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度58のシリコーンゲル硬化物3を得た。
実施例1において、式(6)で表される三次元網状メチルビニルポリシロキサン溶液を66部用いる以外は同様にして、混合物4(このとき、H/Viは0.10であった)を得た。得られた混合物を150℃で4時間加熱硬化したが、硬化物は得られなかった。
実施例1において、式(6)で表される三次元網状メチルビニルポリシロキサン溶液を66部用いること、式(7)で示される両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体3.4部、式(8)で表される両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン8.3部(このとき、H/Viは0.43である)用いる以外は同様にして、混合物5を得た。この混合物5を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度18のシリコーンゲル硬化物5を得た。
実施例1,2の混合物は、本発明の要件を満たすものであり、良好な物性と耐久性を示すものである。これに対し、比較例1,3の混合物は、いずれも本発明の要件を満たさないものであり、初期より金属基板との密着性に乏しかったり、耐久後の密着性が低下することが確認できた。
Claims (5)
- 無酸素銅からなる金属基板の表面上に適用し、該金属基板上にシリコーンゲル硬化物層を積層してなる積層体の当該シリコーンゲル硬化物層を形成するための硬化性シリコーンゲル組成物であって、
(A)下記式(1)
R1 aR2 bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、R1は独立にアルケニル基であり、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは0.0001〜0.2の正数であり、bは1.7〜2.2の正数であり、但し、a+bは1.8〜2.4を満たす数である。)
で示される一分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記式(2)
(R3SiO1/2)c(R3SiO)d(R3SiO3/2)e(R4O1/2)f(SiO2)g
(2)
(式中、R3は置換又は非置換の1価炭化水素基であるが、その一部はアルケニル基であり、該アルケニル基をオルガノポリシロキサン1gあたり0.00001〜0.05モル含有する、R4は脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基又は水素原子であり、オルガノオキシ基又はヒドロキシ基を該オルガノポリシロキサン1gあたり0.0003モル以下含有する。また、c,d,e,f,gはそれぞれ、0.25≦c≦0.60、0≦d≦0.375、0≦e≦0.2、0<f≦0.2、0.25≦g≦0.667であり、c+d+e+f+g=1を満足する数である。)
で示される三次元網状構造のオルガノポリシロキサン:0.01〜100質量部(但し、(A)成分由来のアルケニル基Vaに対し、(B)成分由来のアルケニル基Vbが0<Vb/Va≦5.0を満たすように配合量を選定する)、
(C)下記式(3)
R5 jHkSiO(4-j-k)/2 (3)
(式中、R5は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、jは0.7〜2.2の正数であり、kは0.001〜1.0の正数であり、但しj+kは0.8〜3.0である。)
で示され、ケイ素原子に結合した水素原子を一分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分、(B)成分中の合計のアルケニル基1個に対して、ケイ素原子に結合した水素原子を0.2〜3個与えるのに充分な量、
(D)触媒量の白金系触媒
を含有してなり、JIS K−2220に規定された針入度が5〜100であるシリコーンゲル硬化物を与える上記積層体製造用の硬化性シリコーンゲル組成物。 - 請求項1記載の硬化性シリコーンゲル組成物を無酸素銅からなる金属基板の表面上に適用し、該組成物を常温又は加熱下に硬化させる工程を含むことを特徴とする金属基板上にシリコーンゲル層が積層された積層体の製造方法。
- 無酸素銅からなる金属基板が、該金属基板上に1個又は2個以上の半導体素子が搭載されたものである請求項2記載の製造方法。
- 請求項3記載の製造方法により製造された1個又は2個以上の半導体素子が搭載された無酸素銅からなる金属基板上にシリコーンゲル硬化物層を有する積層体からなる半導体封止モジュール。
- 硬化性シリコーンゲル組成物の硬化物と無酸素銅からなる金属基板との剪断密着力において、初期の剪断密着力をAinit、200℃×300時間の耐久試験後の剪断密着力をAagingとすると、0.5<Aaging/Ainitであることを特徴する請求項4記載の半導体封止モジュール。
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