JP2016178064A - リチウムイオン二次電池用電解液およびこれを用いたリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用電解液およびこれを用いたリチウムイオン二次電池 Download PDF

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智彦 長谷川
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Abstract

【課題】
本発明の課題は、サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池を構成できるリチウムイオン二次電池用電解液およびこれを用いたリチウムイオン二次電池を提供することである。
【解決手段】
解決手段は、常温溶融塩と電解質とを有するリチウムイオン二次電池用電解液であって、前記常温溶融塩がスルホニウム塩であり、電解液中のフッ化物イオンを除くハロゲン化物イオンの含有量の合計が100ppm未満であるリチウムイオン二次電池用電解液。
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用電解液およびこれを用いたリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池等と比べ、軽量、高容量であるため、携帯電子機器用電源として広く応用されている。また、ハイブリッド自動車や、電気自動車用に搭載される電源として有力な候補ともなっている。そして、近年の携帯電子機器の小型化、高機能化に伴い、これらの電源となるリチウムイオン二次電池への更なる高容量化が期待されている。
リチウムイオン二次電池における非水系の電解液としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、あるいはアセトニトリル等の有機溶媒に電解質を溶解させた電解質溶液が用いられてきた。しかし、これらの電解質溶液に用いられる有機溶媒は揮発しやすく、それ自体が危険物であることから、長期の信頼性、耐久性、および安全性に課題を有している。
そこで、電解質に有機溶媒を含む電解質溶液を用いず、高い難燃性を有する常温溶融塩を使用することが提案されている(特許文献1)。常温溶融塩の中でも、スルホニウム塩は粘性が低く、かつイオン伝導性が高いため(特許文献2)、リチウムイオン二次電池用の電解液として有望視されている。
特開平4−349365号公報 特開2004−203763号公報
しかしながら、スルホニウム塩を電解液に用いたリチウムイオン二次電池は電池特性において必ずしも満足できるものではなく、特にサイクル特性の劣化が顕著であった。これについて鋭意研究を重ねた結果、スルホニウム塩を合成する過程で残留したハロゲン化物イオンがスルホニウム塩の還元分解を促進し、特性悪化の原因となっていることを見出した。
本発明は上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池を構成できるリチウムイオン二次電池用電解液およびこれを用いたリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のリチウムイオン二次電池用電解液は、常温溶融塩と電解質とを有し、前記常温溶融塩がスルホニウム塩であり、電解液中のフッ化物イオンを除くハロゲン化物イオンの含有量の合計が100ppm未満であることを特徴とする。
これによれば、ハロゲン化物によるスルホニウム塩の還元分解が抑制され、電池を構成した際のサイクル特性が向上する。
本発明のリチウムイオン二次電池用電解液は、さらに前記ハロゲン化物イオンの含有量の合計が10ppm未満であることが好ましい。
これによれば、ハロゲン化物イオンによるスルホニウム塩の還元分解の抑制により好適な値であり、電池を構成した際のサイクル特性がより向上する。
また、本発明のリチウムイオン二次電池は、前記リチウムイオン二次電池用電解液を用いることを特徴とする。
これによれば、サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池が提供される。
本発明によれば、サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池を構成できるリチウムイオン二次電池用電解液およびこれを用いたリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池の模式断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに以下に記載した構成要素は、適宜組み合わせることができる。
<リチウムイオン二次電池>
図1に示すように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100は、互いに対向する板状の負極20及び板状の正極10と、負極20と正極10との間に隣接して配置される板状のセパレータ18と、を備える発電要素30と、リチウムイオンを含む電解質溶液と、これらを密閉した状態で収容するケース50と、負極20に一方の端部が電気的に接続されると共に他方の端部がケースの外部に突出される負極リード62と、正極10に一方の端部が電気的に接続されると共に他方の端部がケースの外部に突出される正極リード60とを備える。
負極20は、負極集電体22と、負極集電体22上に形成された負極活物質層24と、を有する。また、正極10は、正極集電体12と、正極集電体12上に形成された正極活物質層14と、を有する。セパレータ18は、負極活物質層24と正極活物質層14との間に位置している。
<正極>
(正極集電体)
正極集電体12は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミニウム又はそれらの合金、ステンレス等の金属薄板(金属箔)を用いることができる。
(正極活物質層)
正極活物質層14は、正極活物質、正極用バインダー、及び、必要に応じた量の正極用導電助剤から主に構成されるものである。
(正極活物質)
正極活物質としては、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンと該リチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、PF )とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能であれば特に限定されず、公知の電極活物質を使用できる。例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNiCoMnMaO(x+y+z+a=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、0≦a≦1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素又はVOを示す)、チタン酸リチウム(LiTi12)、LiNiCoAl(0.9<x+y+z<1.1)等の複合金属酸化物が挙げられる。
(正極用バインダー)
正極用バインダーは、正極活物質同士を結合すると共に、正極活物質層14と正極用集電体12とを結合している。バインダーは、上述の結合が可能なものであればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂や、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等を用いてもよい。また、バインダーとして電子伝導性の導電性高分子やイオン伝導性の導電性高分子を用いてもよい。電子伝導性の導電性高分子としては、例えば、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリアニリン等が挙げられる。イオン伝導性の導電性高分子としては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル系高分子化合物と、LiClO、LiBF、LiPF等のリチウム塩とを複合化させたもの等が挙げられる。
正極活物質層14中のバインダーの含有量は特に限定されないが、添加する場合には正極活物質の質量に対して0.5〜5質量部であることが好ましい。
(正極用導電助剤)
正極用導電助剤は、正極活物質層14の導電性を良好にするものであれば特に限定されず、公知の導電助剤を使用できる。例えば、黒鉛、カーボンブラック等の炭素系材料や、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。
<負極>
(負極集電体)
負極集電体22は、導電性の板材であればよく、例えば、銅等の金属薄板(金属箔)を用いることができる。
(負極活物質層)
負極活物質層24は、負極活物質、負極用バインダー、及び、必要に応じた量の負極用導電助剤から主に構成されるものである。
(負極活物質)
負極活物質としても、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンと該リチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、PF )とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能であれば特に限定されず、公知の電極活物質を使用できる。例えば、グラファイト、ハードカーボン等の炭素系材料、酸化シリコン(SiO)金属シリコン(Si)等の珪素系材料、チタン酸リチウム(LTO)等の金属酸化物、リチウム、スズ、亜鉛等の金属材料が挙げられる。
(負極用バインダー)
負極用バインダーとしては特に限定は無く、上記で記載した正極用バインダーと同様のものを用いることができる。
(負極用導電助剤)
負極用導電助剤としては特に限定は無く、上記で記載した正極用導電助剤と同様のものを用いることができる。
<リチウムイオン二次電池用電解液>
本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用電解液は、常温溶融塩であるスルホニウム塩と電解質とを含み、電解液中のフッ化物イオンを除くハロゲン化物イオンの含有量が100ppm未満であるものである。
上記スルホニウム塩はアンモニウム塩やホスホニウム塩等の常温溶融塩と同様に四面体型構造を取るが、そのうちの一つの軌道が非共有電子対で占められており、立体的に疎な構造となっているため、中心の硫黄カチオンが還元されやすい状態にある。本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用電解液は、還元剤として働くフッ化物イオンを除くハロゲン化物イオンの含有量の合計が100ppm未満であり、スルホニウム塩の還元分解が抑制され、電池を構成した際のサイクル特性を改善させることが可能となる。
更に、分解抑制の観点から、上記解液中のフッ化物イオンを除くハロゲン化物イオンの含有量の合計が10ppm未満であることがより好ましい。
上記スルホニウム塩としては特に限定は無く、例えば下記式(1)で表されるものを使用することができる。
Figure 2016178064
ただし、上記式(1)において、R、RおよびRは、直鎖状乃至分岐状のアルキル基、フェニル基、シクロアルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチア基、ジアルキルアザ基等が挙げられる。これらの置換基の任意の水素は、フッ素や塩素等の任意の原子や、パーフルオロアルキル基やアルキルオキシ基等の任意の原子団で置換されていても良い。また、R及びRが互いに縮環した環構造であっても良い。Xは陰イオンを示す。
、RおよびRをアルキル基とする場合、例えば、炭素数を1以上8以下とすることができる。
、RおよびRをシクロアルキル基とする場合、例えば、炭素数を5以上7以下とすることができる。
、RおよびRをアルキルオキシ基またはアルキルチア基とする場合、例えば、炭素数を1以上4以下とすることができる。
、RおよびRをジアルキルアザ基とする場合、例えば、炭素数を2以上4以下とすることができる。
およびRが互いに縮合した環構造である場合、RおよびRを併せて炭素数4以上7以下のα,ω−アルキレン基とすることができる。また、Rは一般式(1)の場合と同様の構造の中から選択することができる。
上記式(1)において、Xで表される陰イオンは、PF 、BF 、AsF 、SbF 、イミドアニオンを含むことができる。また、Xをイミドアニオンから選択する場合、例えば、N(C2n+1SO)(F2m+1SO)(n、mは独立した1以上4以下の自然数)で示される化合物とすることができる。
上記電解質としても特に限定は無く、リチウムイオン二次電池の電解質として用いられるリチウム塩を用いることができる。例えば、LiPF、LiBF、LiBOB等の無機酸陰イオン塩、LiCFSO、(CFSONLi、(FSONLi等の有機酸陰イオン塩等を用いることができる。
上記式(1)の化合物の代表例を、式(2)〜式(6)に具体的に例示するが、本実施形態において用いることができるスルホニウム塩はこれらに限定されるものではない。
Figure 2016178064
(以下、本文中で化合物No.1と標記する。)
Figure 2016178064
Figure 2016178064
(以下、本文中で化合物No.2と標記する。)
Figure 2016178064
Figure 2016178064
(以下、本文中で化合物No.3と標記する。)
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[合成実施例1]
(S,S,S−トリメチルスルホニウムナイトレート(中間化合物A)の合成)
Ar雰囲気下、乾燥エタノール500mLに銀10.7g(0.110mol)を分散させ、次いでジメチルスルフィド81.3mL(1.10mol)を30分かけて滴下した。この溶液を氷浴下で1時間撹拌し、その後ヨードメタン68.5mL(1.10mol)を30分かけて滴下した。一晩撹拌し、得られた溶液から沈殿物をろ過後、水−ジエチルエーテルで分液を行った。水相を回収、乾燥し、135g(0.968mol)の中間化合物Aを得た。
(化合物No.1(A法)の合成)
中間化合物A41.7g(0.300mol)を水300mLに溶解させ、次いでヘキサフルオロリン酸カリウム82.8g(0.450mol)を徐々に加えた。この溶液を一晩撹拌し、得られた溶液を水−ジクロロメタンで分液を行った。有機相を回収、乾燥し、65.3g(0.294mol)の化合物No.1(A法)を得た。
[合成実施例2]
(化合物No.1(B法)の合成)
ジメチルスルフィド:ヨードメタン:銀=1:1:0.01(モル比)となるように仕込み比率を変えた以外は合成実施例1と同様の手順で合成を行い、32.2g(0.145mol)の化合物No.1(B法)を得た。
[合成実施例3]
(化合物No.1(C法)の合成)
ジメチルスルフィド:ヨードメタン:銀=1:1:0.09(モル比)となるように仕込み比率を変えた以外は合成実施例1と同様の手順で合成を行い、31.3g(0.141mol)の化合物No.1(C法)を得た。
[合成実施例4]
(化合物No.2の合成)
中間化合物A41.7g(0.300mol)を水300mLに溶解させ、次いでリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド129g(0.450mol)を徐々に加えた。この溶液を一晩撹拌し、得られた溶液を水−ジクロロメタンで分液を行った。有機相を回収、乾燥し、89.9g(0.288mol)の化合物No.2を得た。
[合成実施例5]
(S,S−ジメチル−S−フェニルスルホニウムナイトレート(中間化合物B)の合成)
Ar雰囲気下、乾燥エタノール500mLに銀10.7g(0.110mol)を分散させ、、次いでチオアニソール129mL(1.10mol)を30分かけて滴下した。この溶液を氷浴下で1時間撹拌し、その後ヨードメタン68.5mL(1.10mol)を30分かけて滴下した。一晩撹拌し、得られた溶液から沈殿物をろ過後、水−ジエチルエーテルで分液を行った。水相を回収、乾燥し、160g(0.935mol)の中間化合物Bを得た。
(化合物No.3(A法)の合成)
中間化合物B51.3g(0.300mol)を水300mLに溶解させ、次いでヘキサフルオロリン酸カリウム82.8g(0.450mol)を徐々に加えた。この溶液を一晩撹拌し、得られた溶液を水−ジクロロメタンで分液を行った。有機相を回収、乾燥し、72.4g(0.285mol)の化合物No.3(A法)を得た。
[合成実施例6]
(化合物No.1(D法)の合成)
ヨードメタンの代わりにブロモメタンを用いた以外は合成実施例1と同様の手順で合成を行い、48.9g(0.220mol)の化合物No.1(D法)を得た。
[合成実施例7]
(化合物No.1(E法)の合成)
ヨードメタンの代わりにクロロメタンを用いた以外は合成実施例1と同様の手順で合成を行い、51.1g(0.230mol)の化合物No.1(E法)を得た。
[合成比較例1]
(S,S,S−トリメチルスルホニウムクロライド(中間化合物C)の合成)
PFA製の耐圧容器に乾燥エタノール200mL、ジメチルスルフィド32.5mL(0.440mol)、クロロメタン9.9mL(0.440mol)を投入して封をした後、75℃で24時間反応させた。反応後の溶液を濃縮した後、エタノール−ジエチルエーテル混合溶媒で再結晶を行い、40.2g(0.356mol)の中間化合物Cを得た。
(化合物No.1(F法)の合成)
中間化合物C33.9g(0.300mol)を水300mLに溶解させ、次いでヘキサフルオロリン酸カリウム82.8g(0.450mol)を徐々に加えた。この溶液を一晩撹拌し、得られた溶液を水−ジクロロメタンで分液を行った。有機相を回収、乾燥し、64.8g(0.292mol)の化合物No.1(F法)を得た。
[合成比較例2]
(化合物No.1(G法)の合成)
クロロメタンの代わりにブロモメタンを用いた以外は合成比較例1と同様の手順で合成を行い、63.9g(0.288mol)の化合物No.1(G法)を得た。
[合成比較例3]
(化合物No.1(H法)の合成)
クロロメタンの代わりにヨードメタンを用いた以外は合成比較例1と同様の手順で合成を行い、58.6g(0.264mol)の化合物No.1(H法)を得た。
[合成比較例4]
(化合物No.1(I法)の合成)
ジメチルスルフィド:ヨードメタン:銀=1:1:0.005(モル比)となるように仕込み比率を変えた以外は合成実施例1と同様の手順で合成を行い、18.2g(0.0820mol)の化合物No.1(I法)を得た。
[合成比較例5]
(化合物No.3(B法)の合成)
ジメチルスルフィドの代わりにチオアニソールを用いた以外は合成比較例1と同様の手順で合成を行い、61.2g(0.243mol)の化合物No.3(B法)を得た。
[実施例1]
(電極の作製)
LiNi1/3Co1/3Mn1/3(NCM):カーボンブラック:PVDF=80:10:10(質量%)の比率となるように混合し、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に均一に分散させたスラリーを、厚さ20μmのアルミ金属箔上に塗布後、NMPを蒸発させることで正極シートを得た。同様に、グラファイト:PVDF=90:10(質量%)の比率となるように混合し、NMP中に分散させたスラリーを厚さ16μmの銅箔上に塗布することで負極シートを得た。
(電解液の作製)
化合物No.1(A法)に1mol/LとなるようにLiPFを溶解させ、電解液を調整した。
(評価用リチウムイオン二次電池の作製)
上記で作製した正極および負極と、それらの間にポリエチレン微多孔膜からなるセパレータを挟んでアルミラミネートパックに入れ、このアルミラミネートパックに、上記で調整した電解液を注入した後、真空シールし、評価用のリチウムイオン二次電池を作製した。
(電解液中のフッ化物を除くハロゲン化物イオン含有量の測定)
上記で作製した電解液を、ThermoSCIENTFIC社のイオンクロマトグラフィー装置DX−500、陰イオン分析用カラムIonPacAS19を用い、溶離液30mmolL−1KOH、流量1.0mLmin−1の条件で測定を行ったところ、ヨウ化物イオン(25.8min)が9ppm検出され、塩化物イオン(保持時間3.4min)および臭化物イオン(15.2min)は検出されなかった。
(サイクル容量維持率の測定)
上記で作製した評価用リチウムイオン二次電池について、二次電池充放電試験装置(北斗電工株式会社製)を用い、電圧範囲を2.5Vから4.2Vまでとし、1C=170mAh/gとしたときの0.05Cでの電流値で充放電を行い、初期放電容量を求めた。 続いて、0.5Cの電流値での充放電を1サイクルとし、300サイクルの充放電を行い、サイクル容量維持率(300サイクル時放電容量/初期放電容量×100)を求めた。この値が高いほど、サイクルに伴う電解液の分解が抑制されていることを意味する。得られた結果を表1に示す。
[実施例2〜7]
電解液として用いたスルホニウム塩を表1に示すものに変更した以外は実施例1と同様として、実施例2〜7の評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
実施例2〜7の評価用リチウムイオン二次電池に対し、実施例1に記載される各種測定を実施した結果を表1に示す。なお、表中の“−”は各イオンが検出されなかったことを示す。電解液中のフッ化物を除くハロゲン化物イオン含有量の合計が10ppm未満であった実施例4〜7では、実施例1と同様に優れたサイクル容量維持率を示した。また、ヨウ化物イオンが95ppm、13ppm測定された実施例4および5でも良いサイクル容量維持率を示した。
[比較例1〜5]
電解液として用いたスルホニウム塩を表1に示すものに変更した以外は実施例1と同様として、比較例1〜5の評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
実施例1〜5の評価用リチウムイオン二次電池に対し、実施例1に記載される各種測定を実施した結果を同様に表1に示す。塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンがそれぞれ100ppm以上測定された比較例1〜5では、実施例1に比べてサイクル容量維持率が悪化した。
Figure 2016178064
本発明のリチウムイオン二次電池用電解液を用いることで、サイクル特性を改善したリチウムイオン二次電池を提供することができる。
10…正極、12…正極集電体、14…正極活物質層、18…セパレータ、20…負極、22…負極集電体、24…負極活物質層、30…積層体、50…ケース、60,62…リード、100…リチウムイオン二次電池。

Claims (3)

  1. 常温溶融塩と電解質とを有するリチウムイオン二次電池用電解液であって、前記常温溶融塩がスルホニウム塩であり、電解液中のフッ化物イオンを除くハロゲン化物イオンの含有量の合計が100ppm未満であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用電解液。
  2. 前記ハロゲン化物イオンの含有量の合計が10ppm未満であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用電解液。
  3. 請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用電解液を用いることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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