JP2016179680A - 樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置 - Google Patents

樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂含浸繊維束巻取体の製造工程中で繊維束に不要な撚りや折り畳みが入ることを防止する樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置を提供する。【解決手段】ボビン101から繊維束1を繰り出す解舒部100と、固定軸上で回転するマンドレル301に対し、巻付けヘッド302が自在に移動し、繊維束1をマンドレル301上に巻き付けることで製品形状を得る巻付部300と、解舒部100と巻付部300との間に、解舒部100から繰り出された繊維束1を巻付部300へと誘導するガイド部材201を備えた誘導部200と、を含む樹脂含浸繊維束巻付体の製造装置であって、解舒部100は、繊維束ボビン101と、繊維束ボビン101の下流側に、繊維束ボビン101の回転軸と軸方向が一致するように配置されるクリール水平ガイドと、その下流側に、軸方向が略直交するように配置されるクリール垂直ガイドとから構成される。【選択図】図1a

Description

本発明は、繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastic,FRP)製容器など、樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置に関する。
FRPは、樹脂を強化繊維で補強した複合材料であり、鉄やアルミ等の金属材料と比較して軽量でありながらも金属材料と同等以上の強度および剛性を発揮することが可能であることから、広く利用されている。
FRP製造において原料段階では、複数の単繊維が合わさって構成される繊維束と、液状の樹脂という別個の形態となっていることが一般的であり、種々の製造手段で繊維束と樹脂を複合化する必要がある。
本発明は、フィラメントワインディング(Filament Winding,FW)法に依る巻取体成形品に関する。FW法は、固定軸上で回転するマンドレルに対して樹脂を含浸させた繊維束を巻付ける手法であり、強度・剛性といった物性面が優れること、生産性が良く大量生産が容易なことから広く用いられている手法である。
FW法の製造工程中では、綾振りされて巻き取られた繊維束ボビンから繊維束を解舒する際に折り返し端部で繊維束にねじれ(撚り)が入ることがある。
また、図5に示す従来技術の例においては、繊維束1が規定の位置に通るよう規制するためのガイド類(縦櫛110および210、アイレット310)が設けられているが、繊維束1がテープ状である場合、すなわち幅が広く厚みが薄い場合は、ガイド類への接触によって繊維束幅方向に反力Fが作用した場合、図7、図8に示すとおり、繊維束の折り畳みまたは撚りを容易に生じる恐れがある。
この結果、いくつかの悪影響が生じる。第一に、繊維束に撚りが入った状態で巻きつけられることで、製品の強度低下が生じる例が報告されている。第二に、繊維束に撚りや折れが入ることで繊維束の幅に変動が生じるため、製品中に隙間や樹脂溜まり部などを生じる要因となり、製品品質の低下、ばらつきを生じる恐れがある。
以上より、撚りや折り畳みを生じさせずに、樹脂含浸繊維束を巻付け可能な装置が望まれていた。
特開2012−184279号公報
特許文献1は、樹脂未含浸の繊維束ボビンから繊維束を繰り出し、樹脂を付着、含浸させてプリプレグ化して再度ボビンに巻取ってトウプリプレグを製造する方法に関するものである。繊維束に適宜ねじりを導入することで、撚りや繊維束の折り畳みを防止して繊維束の幅を安定させる技術が開示されているが、FW法のように巻取り工程における移動距離の大きなものに対しては対策がなされておらず、移動距離が大きい場合には繊維束に撚りや折り畳みが発生する恐れがある。
以上のように、樹脂含浸繊維束を繰り出して巻きつける工程にて繊維束の不要な撚りや折り畳みを防止する技術については、改善の余地を有すると考えられる。
上記の課題は、次の発明により解決される。
(1)少なくとも、ボビンから繊維束を繰り出す解舒部と、固定軸上で回転するマンドレルに対し、巻付けヘッドが自在に移動し、繊維束をマンドレル上に巻き付けることで製品形状を得る巻付部と、前記解舒部と前記巻付部との間に、前記解舒部から繰り出された繊維束を前記巻付部へと誘導するガイド部材を備えた誘導部と、を含む樹脂含浸繊維束巻付体の製造装置であって、
前記解舒部は、繊維束ボビンと、前記繊維束ボビンの下流側に、前記繊維束ボビンの回転軸と軸方向が一致するように配置されるクリール水平ガイド(C−Hガイド)と、前記クリール水平ガイド(C−Hガイド)の下流側に、前記クリール水平ガイド(C−Hガイド)の軸方向および繊維束走行方向のいずれに対しても軸方向が略直交するように配置されるクリール垂直ガイド(C−Vガイド)とから構成され、
前記巻付部は、前記マンドレルの上流側に、前記マンドレルの回転軸と軸方向が一致するように配置されるフィード水平ガイド(F−Hガイド)と、前記フィード水平ガイド(F−Hガイド)の上流側に、前記フィード水平ガイド(F−Hガイド)の軸方向および繊維束走行方向のいずれに対しても軸方向が略直交するように配置されるフィード垂直ガイド(F−Vガイド)とから構成され、
前記誘導部は、繊維束走行方向に対し軸方向が略直交するように配置される中間ガイド(Mガイド)から構成され、
前記フィード垂直ガイド(F−Vガイド)のうち最も誘導部寄りに位置するガイドの軸方向と、前記中間ガイド(Mガイド)のうち最も巻付部寄りに位置するガイドの軸方向とが一致することを特徴とする樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
(2)前記繊維束がテープ状からなり、前記繊維束のテープ幅方向が、前記クリール水平ガイド(C−Hガイド)、前記クリール垂直ガイド(C−Vガイド)、前記中間ガイド(Mガイド)、前記フィード垂直ガイド(F−Vガイド)、および前記フィード水平ガイド(F−Hガイド)の軸方向に沿うように前記繊維束を走行させることを特徴とする(1)に記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
(3)前記フィード水平ガイド(F−Hガイド)のうち最も誘導部寄りに位置するガイドと、前記中間ガイド(Mガイド)および前記クリール垂直ガイド(C−Vガイド)および前記クリール水平ガイド(C−Hガイド)においてフィード水平ガイド(F−Hガイド)と軸方向が一致して配置されるガイドのうち最も巻付部寄りに位置するガイドとが、該ガイド双方および該ガイド上を走行する繊維束とを含んで構成される平面上に配置されることを特徴とする(1)または(2)に記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
(4)前記中間ガイド(Mガイド)が、前記マンドレルの回転軸と軸方向が一致するように配置される中間水平ガイド(M−Hガイド)と、前記中間水平ガイド(M−Hガイド)の下流側に、前記中間水平ガイド(M−Hガイド)および繊維束走行方向のいずれに対しても軸方向が略直交するように配置される中間垂直ガイド(M−Vガイド)とを含んで構成されることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
(5)前記巻付部に更に、前記フィード垂直ガイド(F−Vガイド)および前記フィード水平ガイド(F−Hガイド)の中間に配置されるフィード接続ガイド(F−Bガイド)を含んで構成され、前記フィード接続ガイド(F−Bガイド)の軸方向は、前記フィード垂直ガイド(F−Vガイド)の軸方向および前記フィード水平ガイド(F−Hガイド)の軸方向に対してそれぞれ15〜75°傾いていることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
(6)前記誘導部に更に、前記中間垂直ガイド(M−Vガイド)および前記中間水平ガイド(M−Hガイド)の中間に配置される中間接続ガイド(M−Bガイド)を含んで構成され、前記中間接続ガイド(M−Bガイド)の軸方向は、前記中間垂直ガイド(M−Vガイド)の軸方向および前記中間水平ガイド(M−Hガイド)の軸方向に対してそれぞれ15〜75°傾いていることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
(7)前記解舒部に更に、前記クリール垂直ガイド(C−Vガイド)および前記クリール水平ガイド(C−Hガイド)の中間に配置されるクリール接続ガイド(C−Bガイド)を含んで構成され、前記クリール接続ガイド(C−Bガイド)の軸方向は、前記クリール垂直ガイド(C−Vガイド)の軸方向および前記クリール水平ガイド(C−Hガイド)の軸方向に対してそれぞれ15〜75°傾いていることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
(8)前記解舒部、前記誘導部、前記巻付部について、隣接する各部間の間隔が0.3〜5mの範囲にあり、各部内に含まれる隣接する各ガイド間の間隔が、20〜500mmの範囲にあることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
(9)前記誘導部に、さらに樹脂含浸手段を含むことを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
(10)前記樹脂含浸手段は、前記中間垂直ガイド(M−Vガイド)よりも上流側に設けられることを特徴とする(9)に記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
(11)前記樹脂含浸手段は含浸ロール方式であることを特徴とする(9)または(10)に記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
(12)前記樹脂含浸手段の下流側に配置されるガイドのうち、少なくとも1つ以上のガイドが回転を拘束された固定ガイドバーであることを特徴とする(9)〜(11)のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
(13)前記樹脂含浸手段の下流側に、さらに樹脂含浸促進手段を含むことを特徴とする(9)〜(12)のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
(14)前記樹脂含浸促進手段は、回転を拘束された固定ガイドバー上に繊維束を通過させるしごきバー方式であることを特徴とする(13)に記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
本発明によって、樹脂含浸繊維束巻取体の製造工程中で繊維束に不要な撚りや折り畳みが入ることを防止可能であり、製品品質が向上する。
本発明の第1実施形態に係る製造装置の一例を示す上面図である。 本発明の第1実施形態に係る製造装置の一例を示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係る製造装置の他の一例を示す上面図である。 本発明の第1実施形態に係る製造装置の他の一例を示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係る製造装置の一例を示す上面図である。 本発明の第2実施形態に係る製造装置の一例を示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係る製造装置の他の一例を示す上面図である。 本発明の第2実施形態に係る製造装置の他の一例を示す側面図である。 従来技術に係る製造装置の一例を示す図である。 一般的なガイド部材の例を示す図である。 従来技術に係る製造装置の一例におけるA−A断面図である。 従来技術に係る製造装置の一例におけるB−B断面図である。 繊維束がガイド部材と接触する際の、理想的な通過形態を示す図である。 本発明における繊維束の綾振りしうる範囲を示す上面図である。 従来技術における繊維束の綾振りしうる範囲を示す上面図である。 繊維束にねじりが入る前後のガイド配置の望ましい形態に関する図である。 繊維束にねじりが入る前後のガイド配置の比較例に関する図である。 本発明の第3実施形態に係る製造装置における巻付部300の一例を示す上面図である。 本発明の第3実施形態に係る製造装置における巻付部300の一例を示す側面図である。 図13bの矢印方向から見た各ガイド配置および傾き量を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る製造装置における解舒部100の一例を示す上面図である。 本発明の第4実施形態に係る製造装置における解舒部100の一例を示す側面図である。 本発明の第5実施形態に係る製造装置における誘導部200の一例を示す上面図である。 本発明の第5実施形態に係る製造装置の誘導部200の一例を示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係る製造装置の他の一例を示す側面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1a、図1bを用いて、本発明の第一の実施形態に係る樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置を説明する。本製造装置は、ボビンから繊維束を繰り出す解舒部100、固定軸上で回転するマンドレルに対し巻付けヘッドが自在に移動し、繊維側をマンドレル上に巻きつけることで製品形状を得る巻付部300と、解舒部100と巻付部300との間に、解舒部から繰り出された繊維束を巻付部へと誘導するガイド部材を備えた誘導部200とを、少なくとも含んで構成される。
<ガイド部材概要>
本文中に登場する“〜ガイド”または“ガイド部材”(以下、明細書中では、例えば、C−Hガイド102やC−Vガイド103などのように表記する。)とは、繊維束ボビン101から繰り出された繊維束1に接触させて用いられ、不要な撚りや折り畳みを与えること無く、その高さや方向を変化させながらマンドレルまで導いて巻付けることを目的として配置される部材の総称である。図6に一般的なガイド部材の例11、12、13、14を示すように、その形状は一方向に長く延伸した棒状の部材であり、長く延伸した軸(中心軸21)を回転軸とした回転対称形状が好ましい。より具体的には、中心軸21方向に一様な形状(11)でもよく、連続的または不連続的に変化する部位を含んだ形状とされていてもよい(12、13、14)。
ガイド部材は、その中心軸21と繊維束1の走行方向とが略直交するように、かつ回転対称形状の外周面上に繊維束1が接触しながら走行するよう配置されることで、繊維束1の位置を所定位置に規制することが可能である。好ましくは、図9に繊維束1の理想的な通過状態を示すように、繊維束1の幅方向をガイド部材(図9の例示においては、ガイド部材11)の中心軸21の方向に沿うよう走行させることで、繊維束1の幅方向でなく厚み方向に反力を作用させることが可能になり、結果として繊維束に撚りや折り畳みが生じにくくさせることができる。
繊維束1が接触する部位に関しては、中心軸まわりに回転可能なローラー部材として繊維束1に追従可能とすることで過大な抵抗力を与えること無く繊維束1を走行させてもよく、あるいは中心軸まわりに回転不可能な固定ガイドバー部材として、繊維束1に対して抵抗力を与えて走行させてもよい。これらは機器の、各部位所定の目的に応じて選択することが可能である。
<解舒部>
解舒部100は、繊維束ボビン101と、繊維束ボビン101の下流側に、繊維束ボビン101の回転軸と軸方向が一致するように配置されるC−Hガイド102と、繊維束ボビン101の回転軸および繊維束走行方向のいずれに対しても軸方向が略直交するように配置されるC−Vガイド103と、を少なくとも含んで構成される。
<繊維>
本製造手法に用いられる強化繊維としては、FRPの強化繊維として一般的に用いられているガラス繊維などの無機繊維、炭素繊維やアラミド繊維などの有機繊維など、種々の強化繊維を単体または複数種の組合せで使用することが可能である。好ましくは、強度と剛性面の要求から、ガラス繊維やアラミド繊維、炭素繊維が用いられる。更に好ましくは、テープ状の撚り無し繊維束ボビンが用いられる。テープ状繊維束とは、繊維束の幅を繊維束の厚みで割った値であるアスペクト比が10以上である繊維束を指す。また、予め繊維束中に樹脂が含浸され半硬化状態とされた上でボビンに巻き取られたプリプレグ(トウプレグ)を用いてもよいし、樹脂未含浸の繊維束を用いてもよい。
<C−Vガイド/C−Hガイド>
繊維束ボビン101から繰り出した繊維束1を、後述する誘導部200へと誘導する役目を受け持つC−Hガイド102およびC−Vガイド103の数については、製造設備のレイアウト制約の観点や経済性の観点から、各々の製造装置にとって最適な数が選択される。具体的には、それぞれ2本以上備えることが、繊維束1を安定して繰り出すことが可能となるため好ましい。C−Hガイド102およびC−Vガイド103における、繊維束1が接触する部位の直径については、特に制限があるものではないが、1〜50mmの範囲にあるガイドを用いることが好ましい。ガイド材料や表面処理の態様についても、特に制限があるものではなく、各々の製造装置の目的に合わせた種々のガイド部材が適用可能である。
<解舒部のガイド構成による効果>
綾振りを施して巻き取られた繊維束ボビンは解舒の際、その綾振りによって、繊維束1は繊維束幅方向、すなわち繊維束ボビン101の軸方向に、ボビン全長にわたって往復移動しながら解舒される特性がある。この特性に対し、C−Hガイド102の軸方向長さを繊維束ボビンの全長以上とすることで、繊維束1がC−Hガイド102上から外れることを確実に抑止できるため好ましい。また、繊維束ボビン101の軸方向および繊維束走行方向のいずれに対しても軸方向が直交するC−Vガイド103を配置することによって、C−Vガイド103のうち最も繊維束ボビン101寄りに配置されたガイドの位置が繊維束1の綾振りによる往復移動の支点となり、往復移動の支点となったガイドよりも下流の工程においては綾振りによる往復移動を抑えることが可能になる。
図10aに本発明における、繊維束が綾振り移動しうる範囲400を、図10bに従来技術における、繊維束が綾振り移動しうる範囲400を、二点鎖線で示す。
従来技術においては、綾振り移動しうる範囲400が広範囲にわたっており、綾振り移動しうる範囲400の内側に縦櫛110やアイレット310といった繊維束1の位置規制手段を含む。すなわち、繊維束1が位置規制手段に接触することは避けられなく、繊維束幅方向に力が加わることで繊維束1の位置規制が行われるため、綾振り移動による撚りや折り畳みを生じ易い。
一方で、本発明においては、C−Vガイド103のうち最も繊維束ボビン1寄りに位置するガイドを支点とした綾振り移動が発生するため、往復移動の支点となったガイドよりも下流の工程においては繊維束1の幅方向に力を加え得る各種ガイド部材は存在せず、綾振り移動による繊維束1の不要な撚りや折り畳みを確実に防止できる。
<巻付部>
次に、繊維束をマンドレルに巻き付ける巻付部300を先に説明する。
巻付部300は、巻き付け対象物であるマンドレル301と、マンドレル301に対して自在に移動する巻付けヘッド302と、マンドレル301の回転軸と軸方向が一致するように配置されるF−Hガイド306と、F−Hガイド306の軸方向および繊維束走行方向のいずれに対しても軸方向が略直交するよう配置されるF−Vガイド305と、を少なくとも含んで構成される。
F−Hガイド306およびF−Vガイド305は、巻付けヘッド302に固定されているため、F−Hガイド306とF−Vガイド305との相互の位置関係を保ったまま、巻付けヘッド302をマンドレル301に対して自在に移動させることが可能である。
<巻付部の動作概要>
巻付部300において、後述する誘導部200から誘導された繊維束1は、巻付けヘッド302に固定されたF−Vガイド305およびF−Hガイド306を通過して、空間上に固定された軸上にて回転可能なマンドレル301に巻き付けられる。巻付けヘッド302は、製品の要求特性に合わせて予め設計された繊維束巻付け量・巻付け角度に対応して、その位置を自在に移動させながら、例えば移動方向303に移動させながら、マンドレル301への巻付けを実施することで樹脂含浸繊維束巻取体304が製造される。
<F−Hガイド/F−Vガイド>
F−Hガイド306については、マンドレル301に最も近い側に配置することで、マンドレル301の表面と繊維束1が略平行な位置関係を保ったまま巻きつけることができる。この配置とすることで、巻付け時にも繊維束幅方向には力が作用しづらく、繊維束1の撚りや折り畳みを防止することができる。またF−Vガイド305については、マンドレル301から最も遠い側、すなわち誘導部200に最も近い側に配置することで、巻付けヘッド302が移動方向303に沿って大きく移動する場合であっても、図9に理想的な通過状態を示したように、繊維束1に作用する反力Fの方向を繊維束幅方向でなく繊維束厚み方向とできることから、繊維束1に不要な折り畳みや撚りが生じないために望ましい。
F−Hガイド305およびF−Vガイド306の数については、製造設備のレイアウト制約の観点や経済性の観点から、各々の製造装置にとって最適な数が選択される。具体的には、それぞれ2本以上備えることで繊維束1を安定して繰り出すことが可能となるため好ましい。F−Hガイド305およびF−Vガイド306における、繊維束1が接触する部位の直径については、直径については、特に制限があるものではないが、1〜50mmの範囲にあるガイドを用いることが好ましい。ガイド材料や表面の処理態様についても、特に制限があるものではなく、各々の製造装置の目的に合わせた種々のガイド部材が適用可能である。
<誘導部>
解舒部100と巻付部300との間に設けられる誘導部200は、繊維束走行方向に対し軸方向が略直交するよう配置されるMガイド201と、を少なくとも含んで構成される。
<Mガイド>
繊維束1を解舒部100から巻付部300と誘導するため配置されるMガイド201の軸方向については、F−Vガイド306のうち最も誘導部寄りに位置するガイドの軸方向と、Mガイド201のうち最も巻付部寄りに位置するガイドの軸方向とが一致する構成とすることが重要である。この配置を適用することで、巻付けヘッド302が移動方向303に沿って大きく移動する場合であっても、図9に理想的な通過状態を示したように、繊維束1に作用する反力Fの方向を繊維束幅方向でなく繊維束厚み方向とできることから、繊維束1に不要な折り畳みや撚りが生じないために望ましい。
なお、本発明の実施において重要なことは、繊維束ボビン101の軸方向に対するC−Hガイド102およびC−Vガイド103の軸方向、の関係、および、マンドレル301の軸方向に対するF−Hガイド306の軸方向およびF−Vガイド305の軸方向およびMガイド201の軸方向、の関係であり、全体レイアウトは図1a、図1bに示すような実施形態に限られず、図2a、図2bに示すように繊維束ボビン101の軸方向とマンドレル301の軸方向とが直交する配置としてもよい。
Mガイド201の数については、製造設備のレイアウト制約の観点や経済性の観点から、各々の製造装置にとって最適な数が選択される。具体的には、2本以上備えることで繊維束1を安定して繰り出すことが可能となるため好ましい。Mガイド201における、繊維束1が接触する部位の直径については、特に制限があるものではないが、1〜50mmの範囲にあるガイドを用いることが好ましい。ガイド材料や表面処理の態様についても、特に制限があるものではなく、各々の製造装置の目的に合わせた種々のガイド部材が適用可能である。
<各ガイド部材配置の相互関係>
また、F−Hガイド306のうち最も誘導部200寄りに位置するガイドと、Mガイド201およびC−Hガイド102およびC−Vガイド103のうちF−Hガイド306と軸方向が一致して配置されるガイドのうち、最も巻付部300寄りに位置するガイドとが、該ガイド双方および該ガイド上を走行する繊維束1とを含んで構成される平面上に配置されるようにすることが好ましい。
図11には、繊維束1にねじりが入る直前/直後における繊維束1の走行方向がどちらも同一平面上に位置する例を示し、図12には、繊維束1にねじりが入る直前/直後における繊維束1の走行方向が同一平面上に位置しない比較例を示している。本配置を適用することで、ねじりが入る領域についても繊維束1の走行方向と各ガイド部材が確実に略直交しながら走行することが可能になり、不要な折り畳みを生じずに安定してねじりが入るために望ましい。
なお、製造装置中で繊維束1にねじりが入る回数は、必要最小限とすることが好ましい。
<繊維束ボビンの数>
図1および図2に示す実施例においては、繊維束ボビン101は1つしか図示していないが、これまで述べてきたものと同様の技術思想、すなわち繊維束1に作用する力の作用方向は繊維束1の厚み方向とするのが望ましいという思想に基づき、繊維束ボビン101の数を増加させてさらに多くの繊維束1を同時巻付け可能にすることで、不要な撚りや折り畳みを生じさせず、生産性を向上させることができる。
<工程速度>
繊維束1の走行速度については、生産性の観点から0.1−300m/minの範囲が好ましい。遅すぎると生産性が低いが、速すぎると繊維束1の走行抵抗が大きくなることや、単位時間あたりの繊維束走行量が増えるため、毛羽の発生量が増えるなど、メンテナンスが追いつかずに糸切れなどのトラブルを引き起こす恐れがある。
<工程張力>
本発明に係る樹脂含浸繊維束巻取体の製造においては、繊維束1に張力を付与しながら巻きつけることで繊維束1の緩みが防止できるために好ましく、装置中には、ダンサー機構など、張力を付与する機構が組み込まれていてもよい。好ましい張力の範囲としては、0.8〜6.7mN/texである。
<各部位とガイドの適切な間隔>
解舒部100、誘導部200、巻付部300それぞれの部位内に含まれる、隣接する各ガイド間の間隔は、20〜500mmの範囲とすることが好ましい。ガイド間の間隔が近接しすぎると、繊維束1に不要な折り畳みが入りやすく、ガイド間隔が離れすぎると、装置が過剰に大型化するだけでなく、繊維束1に不要な折り畳みや撚りが入る原因となる。
解舒部100、誘導部200、巻付部300について、隣接する各部間の間隔については、装置レイアウトの観点を考慮したうえで決定することができるが、先述の通りガイド間隔が近接しすぎると繊維束1に不要な折り畳みが入りやすく、ガイド間隔が離れすぎると装置が過剰に大型化するだけでなく繊維束1に不要な折り畳みや撚りが入る原因となるため、0.3〜5mの範囲にあることが好ましい。
<第2の実施形態>
次に、図3を用いて、本発明に係る第2の実施形態について詳細説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と同様に、解舒部100と巻付部300と誘導部200を少なくとも含んで構成される。
以下、第1の実施形態と異なる部位を含む、誘導部200について説明する。第2の実施形態において誘導部200は、マンドレル301の回転軸と軸方向が一致するように配置されるM−Hガイド202と、M−Hガイド202の軸方向および繊維走行方向のいずれに対しても軸方向が略直交するように配置されるM−Vガイド203と、を少なくとも含んで構成される。
<M−Hガイド/M−Vガイド>
M−Hガイド202を配置することで、不要な撚りや折り畳みを生じることなく繊維束1の位置を変更可能であり、繊維束ボビン101の数を増加させた場合などにおいて、機器レイアウトの自由度を高められるため好ましい。
また、M−Vガイド203をM−Hガイド202よりも下流側に配置し、最も巻付部300寄りに位置するガイドの軸方向と、次工程で最初に接触するガイドである、F−Vガイド305の軸方向とが一致する。この結果、巻付けヘッド302の移動量が大きい場合に関しても、繊維束1に作用する反力Fの方向を繊維束幅方向でなく繊維束厚み方向とできることから、繊維束1に不要な折り畳みや撚りが生じないために望ましい。
M−Hガイド202およびM−Vガイド203の数については、製造設備のレイアウト制約の観点や経済性の観点から、各々の製造装置にとって最適な数が選択される。具体的には、それぞれ2本以上備えることで繊維束1を安定して繰り出すことが可能となるため好ましい。M−Hガイド202およびM−Vガイド203における、繊維束1が接触する部位の直径については、特に制限があるものではないが、1〜50mmの範囲にあるガイドを用いることが好ましい。ガイド材料や表面処理の態様についても、特に制限があるものではなく、各々の製造装置の目的に合わせた種々のガイド部材が適用可能である。
また、F−Hガイド306のうち最も誘導部200寄りに位置するガイドと、M−Hガイド202のうち最も巻付部300寄りに位置するガイドとが、該ガイド双方および該ガイド上を走行する繊維束1とを含んで構成される平面上に配置されることが好ましい。
また、M−Hガイド202のうち最も解舒部100寄りに位置するガイドと、C−Hガイド102またはC−Vガイド103のうちM−Hガイド202と軸方向を同じくするガイドのうち最も誘導部寄りに位置するガイドとが、該ガイド双方および該ガイド上を走行する繊維束1とを含んで構成される平面上に配置されることが好ましい。
本配置を適用することで、繊維束1にねじりが入る領域についても繊維束1の走行方向と各ガイド部材が確実に略直交しながら走行することが可能であり、不要な折り畳みを生じずに安定してねじりが入るために望ましい。
<樹脂含浸手段>
繊維束1として、予め樹脂が含浸されていないものを用いる場合は、図4に示すように、装置中に樹脂含浸手段204を含んで構成し、樹脂を含浸させた後巻付部300へと送り出すことができる。
樹脂含浸手段204は、誘導部200中におけるM−Vガイド203よりも上流側に配置されることが好ましい。更に好ましくは、M−Hガイド202を樹脂含浸手段204の通過前後にそれぞれ複数配置し、M−Hガイド202の軸方向と含浸ロール205の軸方向とを一致させて配置することで、作用する反力Fの方向を繊維束幅方向でなく繊維束厚み方向とできるため、繊維束1に不要な折り畳みや撚りが生じなく望ましい。
樹脂含浸手段204は、繊維束1に樹脂を含浸させることが目的である限り、特に実施に制限があるものではなく、樹脂中に繊維束を直接通過させるディップ方式、含浸ダイ中に繊維束を引き込んでダイ内部に樹脂を吐出する定量吐出方式、樹脂を付着させた含浸ロール上に繊維束を走行させて含浸させる含浸ロール方式等、種々の含浸手段が適用可能であるが、図4に示される含浸ロール方式が機構の簡便さに対して樹脂量が正確に調整できるため好適である。
含浸ロール方式は、繊維束の幅と樹脂の付着量がほぼ比例関係にある方式であり、樹脂含浸ロール205上を通過する繊維束1の幅を安定させることが品質向上のために肝要な方式である。本発明に係る装置によって、繊維束1に撚りや折り畳みが入るのが防止される結果、樹脂含浸ロール205通過時の繊維束1の幅が安定するので、樹脂付着量が安定し、製品品質を向上できる。
なお、樹脂含浸手段204を含む構成とした場合、樹脂含浸手段204よりも下流側に位置するガイド部材に関して、固定ガイドバーを少なくとも1つ以上含む構成とすることが好ましい。回転ローラー部材を用いた場合、回転ローラー部材の表面に繊維束1が粘着し、巻き付き残留しやすい傾向があるが、固定ガイドバーを用いることで、このような傾向を抑えられ、メンテナンス頻度を減らすことが可能である。
<樹脂含浸促進手段>
また、図16に示すように、例えば含浸ロール205のような樹脂含浸手段を通過した後に、例えばしごきバー207のような樹脂含浸促進手段を含んだ構成とすることで、樹脂含浸繊維束巻取体に残留する空気をより効果的に削減可能である。樹脂含浸促進手段の種類については例示したしごきバー207に限られるものではなく、種々の含浸促進形態が実施可能である。
本出願で例示されるしごきバー207による手段において繊維束1は、バーの軸線方向回りの回転を拘束された複数のしごきバー207に対し、ジグザグ状に掛けられながら通過する。しごきバー207を通過時、繊維束1はその厚み方向に対してしごきバー207からの反力を受ける。この反力により、前記樹脂含浸手段で繊維束1に付着させられた樹脂の繊維束1内への更なる含浸(浸透)が促進され、繊維束1内に残留している空気を樹脂に置換することが可能である。
<第3の実施形態>
次に、図13aおよび図13bを用いて、本発明に係る第3の実施形態について詳細説明する。第3の実施形態は、第2の実施形態と同様に、解舒部100と巻付部300と誘導部200とを少なくとも含んで構成され、図13aおよび図13bの例に示すように、巻付部300において少なくとも1つ以上、F−Hガイド306およびF−Vガイド305の中間に配置されるフィード接続ガイド(F−Bガイド)307を更に含むことが好ましい。
<フィード接続ガイド>
F−Bガイド307の軸方向は、F−Hガイド306の軸方向およびF−Vガイド305の軸方向に対して傾けられて配置される。F−Bガイド307の本数については、特に制限があるものではなく、工程の要求に応じた数が配置可能である。
以下、ガイド軸方向の傾き量の定義について、図13bにおける矢印方向から見た図13cを用いて説明する。なお、図13cでは繊維束1の図示は省略する。図13cに示すように、F−Hガイド306の軸方向の傾きθFHを基準(θFH=0°)とした場合、F−Vガイド305の軸方向θFV=90°となる。
F−Bガイド307の軸方向の傾き量θFBは、θFH<θFB<θFVとするのが好ましい。より好ましい範囲は、15°≦θFB≦75°である。より好ましくは、F−Bガイド307の本数をN、それぞれのガイドの傾き量をθFB−1、θFB−2、・・・、θFB−NFとしたとき、次の関係(1)が成り立つ構成とするのがよい。
θFB−i=i×(θFV−θFH)/(N+1) [i=1...N] ・・・(1)
本構成においては、隣接するガイド同士の軸方向の傾き量の差が小さいことが好ましい。F−Vガイド305(θFV=90°)が最も工程上流側に配置される本実施形態においては、工程の通過に伴ってθFBが単調減少する配置、すなわち、工程上流側から順にi=NのF−Bガイド、i=N−1のF−Bガイド、・・・、i=1のF−Bガイドの各ガイドの傾き量θFB−iを順次減少させることで達成される。本構成によって、各ガイド間の繊維束1のねじれ量が小さくなり、繊維束1に不要な折り畳みや撚りが入りにくくなることが期待できる。
<第4の実施形態>
次に、図14aおよび図14bを用いて、本発明に係る第4の実施形態について詳細説明する。第4の実施形態は、第2の実施形態と同様に、解舒部100と巻付部300と誘導部200とを少なくとも含んで構成され、図14aおよび図14bの例に示すように、解舒部100において少なくとも1つ以上、C−Hガイド102およびC−Vガイド103の中間に配置されるフィード接続ガイド(C−Bガイド)104を更に含むことが好ましい。
また、本実施形態に関しても、巻付部300において第3の実施形態にて説明されたF−Bガイド307を更に含む構成としても良い。
<クリール接続ガイド>
C−Bガイド104の軸方向は、C−Hガイド102の軸方向およびC−Vガイド103の軸方向に対して傾けられて配置される。C−Bガイド104の本数については、特に制限があるものではなく、工程の要求に応じた数が配置可能である。
ガイド軸方向の傾き量について、C−Hガイド102の軸方向の傾きθCHを基準(θCH=0°)として、傾き量に関する詳細を説明する。この場合、C−Vガイド103の軸方向θCV=90°である。
C−Bガイド104の軸方向の傾き量θCBは、θCH<θCB<θCVとするのが好ましい。より好ましい範囲は、15°≦θCB≦75°である。より好ましくは、C−Bガイド104の本数をN、それぞれのガイドの傾き量をθCB−1、θCB−2、・・・、θCB−NCとしたとき、次の関係(2)が成り立つ構成とするのがよい。
θCB−j=j×(θCV−θCH)/(N+1) [j=1...N] ・・・(2)
本構成においては、隣接するガイド同士の軸方向の傾き量の差が小さいことが好ましい。C−Hガイド102(θCH=0°)が最も工程上流側に配置される本実施形態においては、工程の通過に伴ってθCBが単調増加する配置、すなわち、工程上流側から順にj=1のC−Bガイド、j=2のC−Bガイド、・・・、j=NのC−Bガイドの各ガイドの傾き量θCB−jを順次増加させることで達成される。本構成によって、各ガイド間の繊維束1のねじれ量が小さくなり、繊維束1に不要な折り畳みや撚りが入りにくくなることが期待できる。
<第5の実施形態>
次に、図15aおよび図15bを用いて、本発明に係る第5の実施形態について詳細説明する。第5の実施形態は、第2の実施形態と同様に、解舒部100と巻付部300と誘導部200とを少なくとも含んで構成され、図15aおよび図15bに示すように、誘導部200において少なくとも1つ以上、M−Hガイド202およびM−Vガイド203の中間に配置されるフィード接続ガイド(M−Bガイド)206を更に含むことが好ましい。
また、本実施形態に関しても、巻付部300において第3の実施形態にて説明されたF−Bガイド307を更に含む構成としても良いし、解舒部100において第4の実施形態において説明されたC−Bガイド104を更に含む構成としても良い。
<中間接続ガイド>
M−Bガイド206の軸方向は、M−Hガイド202の軸方向およびM−Vガイド203の軸方向に対して傾けられて配置される。M−Bガイド206の本数については、特に制限があるものではなく、工程の要求に応じた数が配置可能である。
ガイド軸方向の傾き量について、M−Hガイド202の軸方向の傾きθMHを基準(θMH=0°)とし、傾き量に関する詳細を説明する。この場合、M−Vガイド203の軸方向θMV=90°である。
M−Bガイド206の軸方向の傾き量θMBは、θMH<θMB<θMVとするのが好ましい。より好ましい範囲は、15°≦θMB≦75°である。より好ましくは、M−Bガイド206の本数をN、それぞれのガイドの傾き量をθMB−1、θMB−2、・・・、θMB−NMとしたとき、次の関係(3)が成り立つ構成とするのがよい。
θMB−k=k×(θMV−θMH)/(N+1) [k=1...N] ・・・(3)
本構成においては、隣接するガイド同士の軸方向の傾き量の差が小さいことが好ましい。M−Vガイド203(θMV=90°)が最も工程下流側に配置される図15に示した例においては、工程の通過に伴ってθMBが単調増加する配置、すなわち、工程上流側から順にk=1のM−Bガイド、k=2のM−Bガイド、・・・、k=NCMのM−Bガイドの各ガイドの傾き量θMB−kを順次増加させることで達成される。本構成によって、各ガイド間の繊維束1のねじれ量が小さくなり、繊維束1に不要な折り畳みや撚りが入りにくくなることが期待できる。
<巻取後>
本発明に係る製造装置で製造された樹脂含浸繊維束巻取体は、使用する樹脂に合わせた樹脂硬化工程、および余剰部のトリミングの追加工等からなる仕上げ工程を経て最終製品となる。樹脂硬化工程は巻付部から移動されずに同じ装置内でなされても良いし、巻付部から移動させて別の装置内でなされてもよい。
<他の実施態様>
また本発明は、以上の説明図における実施態様にのみ縛られるものではなく、同様の技術思想に基づいて定められた実施態様である限り、各種部材の配置を変更して実施が可能なものである。
1:繊維束
2:折れのない繊維束断面
3:折れた繊維束断面
11〜14:ガイド部材の例
21:中心軸
100:解舒部
101:繊維束ボビン
102:C−Hガイド
103:C−Vガイド
104:C−Bガイド
110:縦櫛
200:誘導部
201:Mガイド
202:M−Hガイド
203:M−Vガイド
204:樹脂含浸手段
205:樹脂含浸ロール
206:M−Bガイド
207:しごきバー
210:縦櫛
300:巻付部
301:マンドレル
302:巻付けヘッド
303:移動方向
304:樹脂含浸繊維束巻取体
305:F−Vガイド
306:F−Hガイド
307:F−Bガイド
310:アイレット
400:綾振り移動しうる範囲
θCH:C−Hガイドの軸方向を基準とした場合の、C−Hガイドの傾き量
θCB:C−Hガイドの軸方向を基準とした場合の、C−Bガイドの傾き量
θCV:C−Hガイドの軸方向を基準とした場合の、C−Vガイドの傾き量
θMH:M−Hガイドの軸方向を基準とした場合の、M−Hガイドの傾き量
θMB:M−Hガイドの軸方向を基準とした場合の、M−Bガイドの傾き量
θMV:M−Hガイドの軸方向を基準とした場合の、M−Vガイドの傾き量
θFH:F−Hガイドの軸方向を基準とした場合の、F−Hガイドの傾き量
θFB:F−Hガイドの軸方向を基準とした場合の、F−Bガイドの傾き量
θFV:F−Hガイドの軸方向を基準とした場合の、F−Vガイドの傾き量
:C−Hガイドの本数
:M−Hガイドの本数
:F−Hガイドの本数

Claims (14)

  1. 少なくとも、ボビンから繊維束を繰り出す解舒部と、固定軸上で回転するマンドレルに対し、巻付けヘッドが自在に移動し、繊維束をマンドレル上に巻き付けることで製品形状を得る巻付部と、前記解舒部と前記巻付部との間に、前記解舒部から繰り出された繊維束を前記巻付部へと誘導するガイド部材を備えた誘導部と、を含む樹脂含浸繊維束巻付体の製造装置であって、
    前記解舒部は、繊維束ボビンと、前記繊維束ボビンの下流側に、前記繊維束ボビンの回転軸と軸方向が一致するように配置されるクリール水平ガイド(C−Hガイド)と、前記クリール水平ガイド(C−Hガイド)の下流側に、前記クリール水平ガイド(C−Hガイド)の軸方向および繊維束走行方向のいずれに対しても軸方向が略直交するように配置されるクリール垂直ガイド(C−Vガイド)とから構成され、
    前記巻付部は、前記マンドレルの上流側に、前記マンドレルの回転軸と軸方向が一致するように配置されるフィード水平ガイド(F−Hガイド)と、前記フィード水平ガイド(F−Hガイド)の上流側に、前記フィード水平ガイド(F−Hガイド)の軸方向および繊維束走行方向のいずれに対しても軸方向が略直交するように配置されるフィード垂直ガイド(F−Vガイド)とから構成され、
    前記誘導部は、繊維束走行方向に対し軸方向が略直交するように配置される中間ガイド(Mガイド)から構成され、
    前記フィード垂直ガイド(F−Vガイド)のうち最も誘導部寄りに位置するガイドの軸方向と、前記中間ガイド(Mガイド)のうち最も巻付部寄りに位置するガイドの軸方向とが一致することを特徴とする樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
  2. 前記繊維束がテープ状からなり、前記繊維束のテープ幅方向が、前記クリール水平ガイド(C−Hガイド)、前記クリール垂直ガイド(C−Vガイド)、前記中間ガイド(Mガイド)、前記フィード垂直ガイド(F−Vガイド)、および前記フィード水平ガイド(F−Hガイド)の軸方向に沿うように前記繊維束を走行させることを特徴とする請求項1に記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
  3. 前記フィード水平ガイド(F−Hガイド)のうち最も誘導部寄りに位置するガイドと、前記中間ガイド(Mガイド)および前記クリール垂直ガイド(C−Vガイド)および前記クリール水平ガイド(C−Hガイド)においてフィード水平ガイド(F−Hガイド)と軸方向が一致して配置されるガイドのうち最も巻付部寄りに位置するガイドとが、該ガイド双方および該ガイド上を走行する繊維束とを含んで構成される平面上に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
  4. 前記中間ガイド(Mガイド)が、前記マンドレルの回転軸と軸方向が一致するように配置される中間水平ガイド(M−Hガイド)と、前記中間水平ガイド(M−Hガイド)の下流側に、前記中間水平ガイド(M−Hガイド)および繊維束走行方向のいずれに対しても軸方向が略直交するように配置される中間垂直ガイド(M−Vガイド)とを含んで構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
  5. 前記巻付部に更に、前記フィード垂直ガイド(F−Vガイド)および前記フィード水平ガイド(F−Hガイド)の中間に配置されるフィード接続ガイド(F−Bガイド)を含んで構成され、前記フィード接続ガイド(F−Bガイド)の軸方向は、前記フィード垂直ガイド(F−Vガイド)の軸方向および前記フィード水平ガイド(F−Hガイド)の軸方向に対してそれぞれ15〜75°傾いていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
  6. 前記誘導部に更に、前記中間垂直ガイド(M−Vガイド)および前記中間水平ガイド(M−Hガイド)の中間に配置される中間接続ガイド(M−Bガイド)を含んで構成され、前記中間接続ガイド(M−Bガイド)の軸方向は、前記中間垂直ガイド(M−Vガイド)の軸方向および前記中間水平ガイド(M−Hガイド)の軸方向に対してそれぞれ15〜75°傾いていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
  7. 前記解舒部に更に、前記クリール垂直ガイド(C−Vガイド)および前記クリール水平ガイド(C−Hガイド)の中間に配置されるクリール接続ガイド(C−Bガイド)を含んで構成され、前記クリール接続ガイド(C−Bガイド)の軸方向は、前記クリール垂直ガイド(C−Vガイド)の軸方向および前記クリール水平ガイド(C−Hガイド)の軸方向に対してそれぞれ15〜75°傾いていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
  8. 前記解舒部、前記誘導部、前記巻付部について、隣接する各部間の間隔が0.3〜5mの範囲にあり、各部内に含まれる隣接する各ガイド間の間隔が、20〜500mmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
  9. 前記誘導部に、さらに樹脂含浸手段を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
  10. 前記樹脂含浸手段は、前記中間垂直ガイド(M−Vガイド)よりも上流側に設けられることを特徴とする請求項9に記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
  11. 前記樹脂含浸手段は含浸ロール方式であることを特徴とする請求項9または10に記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
  12. 前記樹脂含浸手段の下流側に配置されるガイドのうち、少なくとも1つ以上のガイドが回転を拘束された固定ガイドバーであることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
  13. 前記樹脂含浸手段の下流側に、さらに樹脂含浸促進手段を含むことを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
  14. 前記樹脂含浸促進手段は、回転を拘束された固定ガイドバー上に繊維束を通過させるしごきバー方式であることを特徴とする請求項13に記載の樹脂含浸繊維束巻取体の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023106396A1 (ja) * 2021-12-10 2023-06-15 東レ株式会社 繊維束引き出し装置、繊維束の引き出し方法、および繊維複合材料の製造方法

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