JP2016181582A - 配線層の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 微細な寸法の透光性の配線層を銀ナノワイヤで形成する際に、導通性を良好にできる配線層の製造方法を提供する。【解決手段】 透明基板にY方向に延びる第1の電極層1と、X方向に配列する第2の電極層2を形成し、第1の電極層1を覆う絶縁層4とその上の配線層5を形成し、第2の電極層2どうしを配線層5で接続する。配線層5は、銀ナノワイヤを含む導電性インクを複数回塗工して形成する。導電性インクに含まれる銀ナノワイヤをX質量%とし、塗工回数をN回としたときに、X×Nは、0.2〜0.4の範囲が好ましい。【選択図】図1
Description
本発明は、導電部間を配線接続する配線層を銀ナノワイヤで形成する配線層の製造方法に関する。
液晶表示ディスプレイ、または液晶表示ディスプレイの前方に配置される透光性の静電容量型タッチパネルなどのような透光性の電子素子では、導電部間の配線に、微細な透光性の配線層を用いることが必要である。
特許文献1には、フラット型液晶ディスプレイの内部に位置する透光性の配線層である透光性導電性細片を銀ナノワイヤで形成する発明が記載されている。特許文献1では、銀ナノワイヤを含む導電性インクを使用し、スクリーン印刷によって、整合層などの上に前記透光性導電性細片を形成している。
銀ナノワイヤを含む導電性インクを使用してある程度広い面積の導電部を形成する際には導電部内に銀ナノワイヤを比較的均一に分散させることができる。しかし、幅寸法が1mm未満の細い配線層さらには500μm以下の細い配線層を形成する場合には、配線層の全長において銀ナノワイヤを均一に分散させることが難しい。銀ナノワイヤを含む導電性インクを微細なパターンで塗工するためには、塗工領域を区画するレジスト層などが必要になるが、このレジスト層はインク濡れ性が悪いため、塗工領域に塗られた導電性インクに銀ナノワイヤの局部的な凝集が発生しやすく、その分だけ疎となった領域が発生しやすくなる。
銀ナノワイヤの密度が疎となる領域が発生すると、配線の延びる方向に沿って銀ナノワイヤを連続的に接続させる構造が途切れて導通性が遮断されることがあり、または銀ナノワイヤが交差して接合されている交差ポイントの密度が低くなって配線抵抗が増大する課題がある。
本発明は上記従来の改題を解決するものであり、銀ナノワイヤを用いて微細なパターンの配線層を形成する際に、配線層内で銀ナノワイヤを均一に分散させることが可能な配線層の製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、基板上の導電部間を接続する配線層の製造方法において、
剥離可能なレジスト層で囲まれた配線領域に、銀ナノワイヤとバインダと溶媒とを含む導電性インクを塗工する塗工工程、前記溶媒を除去して銀ナノワイヤを定着させる定着工程とを行った後、同じ前記配線領域に再度前記塗工工程と前記定着工程とを少なくとも1回ずつ行うことにより
前記塗工工程と前記定着工程とを2回以上繰り返した後に、前記レジスト層を剥離する剥離工程を行って、前記配線層を形成することを特徴とするものである。
剥離可能なレジスト層で囲まれた配線領域に、銀ナノワイヤとバインダと溶媒とを含む導電性インクを塗工する塗工工程、前記溶媒を除去して銀ナノワイヤを定着させる定着工程とを行った後、同じ前記配線領域に再度前記塗工工程と前記定着工程とを少なくとも1回ずつ行うことにより
前記塗工工程と前記定着工程とを2回以上繰り返した後に、前記レジスト層を剥離する剥離工程を行って、前記配線層を形成することを特徴とするものである。
本発明の配線層の製造方法は、銀ナノワイヤをX質量%含む前記導電性インクを使用して、前記塗工工程をN回繰り返し、X×Nを、0.2以上で0.4以下とすることが好ましい。
さらに好ましくは、前記Nは、2以上で4以下である。
さらに好ましくは、前記Nは、2以上で4以下である。
本発明の配線層の製造方法は、前記配線層の幅寸法を100μm以上とすることが好ましい。
例えば、本発明の配線層の製造方法は、前記導電部を銀ナノワイヤで形成し、左右の前記導電部の隣接部に絶縁層を形成し、その絶縁層の上に前記配線層を形成するものである。
本発明は、微細なパターンの配線層を銀ナノワイヤを使用して成形する際に、配線層の全域にわたって銀ナノワイヤを均一に分散させることができ、導通性の遮断が生じるのを防止でき、配線抵抗も低下させることができる。
図1は、タッチパネルの一部を拡大して示す光学顕微鏡写真である。
タッチパネルは、携帯用情報端末機器や車載用表示装置などに装備される。これら電子機器にはカラー液晶表示パネルなどの表示パネルが設けられており、前記表示パネルの表示画面を覆う透明な表面パネルの内面に、タッチパネルが重ねられて設置される。
タッチパネルは、携帯用情報端末機器や車載用表示装置などに装備される。これら電子機器にはカラー液晶表示パネルなどの表示パネルが設けられており、前記表示パネルの表示画面を覆う透明な表面パネルの内面に、タッチパネルが重ねられて設置される。
タッチパネルは透明基板を有している。透明基板は、PETなどの樹脂フィルム基板、あるいは前記表示パネルそのものを構成する樹脂パネルあるいはガラス基板である。図1では、透明基板の横方向がX方向で示され、縦方向がY方向で示されている。
透明基板の表面には、Y方向に連続する第1の電極層1と、X方向に並ぶ第2の電極層2が形成されている。第2の電極層2は、第1の電極層1の細幅部を挟むようにして独立して形成されている。第1の電極層1と第2の電極層2は、銀ナノワイヤ層で形成されている。銀ナノワイヤ層は樹脂バインダによって基板表面に定着されている。図1には、第1の電極層1と第2の電極層2とを区分する境界線3が黒く示されている。この境界線3では、銀ナノワイヤ層がエッチング処理などで除去されており、第1の電極層1と第2の電極層2は互いに絶縁されている。
なお、第1の電極層1と第2の電極層2は、ITOなどの他の透光性の導電材料で形成されていてもよい。
第1の電極層1の細幅部と、その両側に位置する第2の電極層2,2との交差部分に、透光性の絶縁層4が形成されている。絶縁層4はノボラック樹脂やノボラック樹脂とアクリル樹脂との混合体で形成されて透明度が高いため、図1に示す顕微鏡写真で確認することが困難である。そこで、図1では、絶縁層4の輪郭に白線を書き込んでいる。
図1に示すように、絶縁層4を跨ぐようにして配線層(ブリッジ配線層)5が形成されている。配線層5は銀ナノワイヤ層であり、バインダで定着されている。配線層5の両端部は、X方向に並ぶ第2の電極層2の上に重ねられており、配線層5によって、第2の電極層2どうしが、第1の電極層1とは絶縁された状態で互いに接続されている。
図2は、配線層5の形成方法を示している。
図2(A)に示すように、基板10の表面にストリッパブルレジスト層11を形成し、露光現像処理などにより、配線領域12を形成する。配線領域12は図1に示す配線層5の形状と一致した開口パターンで形成される。ストリッパブルレジスト層11の厚さは、4μm〜10μm程度であり、実施の形態では6μmである。ストリッパブルレジスト層11は、濡れ性に劣るため、アルゴンプラズマ処理などでレジスト層11の表面を活性化することが好ましい。
図2(A)に示すように、基板10の表面にストリッパブルレジスト層11を形成し、露光現像処理などにより、配線領域12を形成する。配線領域12は図1に示す配線層5の形状と一致した開口パターンで形成される。ストリッパブルレジスト層11の厚さは、4μm〜10μm程度であり、実施の形態では6μmである。ストリッパブルレジスト層11は、濡れ性に劣るため、アルゴンプラズマ処理などでレジスト層11の表面を活性化することが好ましい。
図2(B)に示すように、ストリッパブルレジスト層11の上に導電性インク15が塗布され、スキージ13で擦られて、導電性インク15が配線領域12の内部に充填される(塗工工程)。導電性インク15は、銀ナノワイヤと定着用のバインダと溶媒とから構成されている。導電性インク15は、50〜100℃程度で加熱処理されることでバインダが硬化し、銀ナノワイヤが定着される(定着工程)。
本発明では、その後、さらに導電性インク15を塗布し、スキージ13で擦られて配線領域12内に充填され、さらに加熱処理されて銀ナノワイヤが定着される。前記塗布と定着工程が複数回繰り返される。そして、図2(C)に示すように、ストリッパブルレジスト層11がリフトオフされて、図1に示す配線層5が形成される(剥離工程)。
さらに、配線層5がロールプレスにて加圧されて、銀ナノワイヤどうしの接合性が高められる。
銀ナノワイヤ層が形成された基板を使用し、前記銀ナノワイヤ層をエッチングして、銀ナノワイヤ層によって、図1に示すような第1の電極層1と第2の電極層2を形成した。さらに、第1の電極層1の幅細部とその両側の第2の電極層2,2の上に絶縁層4を形成し、その上に配線層5を形成した。
第2の電極層2の大きさは、4.17mm×4.38mmである。絶縁層4はノボラック樹脂とアクリル樹脂の混合体であり、面積を0.35mm×0.35mm、厚さ寸法を1μmとした。
基板10上に、前記配線層5を1行に10個形成しこれを複数行形成した。各行では、10個の配線層5で第2の電極層2をX方向へ直列に接続した。この行を、縦方向(Y方向)に17行並べて形成した。
配線層5の大きさは、長さ寸法Lを全て650μmとした。表1と表2に示すように、第1行から第5行までの50個の配線層5の幅寸法Wを160μmとし、第6行から第10行までの50個の配線層5の幅寸法Wを130μmとし、第11行ないし第16行までの50個の配線層5の幅寸法を100μmとした。なお、第17行の配線層5の幅寸法を130μmとした。
資料1では、銀ナノワイヤを0.2質量%と、バインダを0.2質量%と溶媒を含む導電性インク15を使用し、図2に示した工程により、前記塗布と定着工程を2回繰り返した。これにより、基板10上に10×17行の合計170個の配線層5を形成した。
資料2は、銀ナノワイヤを0.1質量%と、バインダを0.1質量%と溶媒を含む導電性インク15を使用し、図2に示した工程により、前記塗布と定着工程を4回繰り返した。これにより、基板10上に10×17行の合計170個の配線層5を形成した。
いずれもバインダは水溶性アクリル樹脂を使用し、溶媒として主に水、1-プロパノールを使用した。
導電性インク15に含まれる銀ナノワイヤの量をX質量%、前記塗工と定着工程をN回とすると、X×Nは、資料1と資料2で共に0.4である。
表1には、資料1の各行と各列に位置する配線層5の抵抗値が示され、さらに最右欄には、X方向に直列に接続された10個の配線層5と第2の電極層2との合計の抵抗値が示されている。同様に、表2には、資料2の各行と各列に位置する配線層5の抵抗値が示され、さらに最右欄には、X方向に直列に接続された10個の配線層5と第2の電極層2との合計の抵抗値が示されている。
抵抗値の単位はkΩであり、各行のX方向の両端短に10mVの電圧を与えて測定している。表1と表2に「−」で示されている箇所は、配線層5が非導通状態となっていることを意味している。
資料1では、幅寸法Wが130μm〜160μmの範囲で、非導通の箇所がなく、X方向の各行の全体の抵抗値も低くなっている。
資料2では、非導通の箇所が何カ所か現れている。そこで、非導通箇所の配線層5を光学顕微鏡で観察したところ、いずれも銀ナノワイヤの分散状態が問題になっているのではなく、図2(C)に示す工程で、ストリッパブルレジスト層11をリフトオフする際に、配線層5に損傷が発生していることが原因であると確認された。よって、製造技術を改良することで、資料2では、幅寸法が100〜160μmの範囲で、配線層5を非導通が生じないように形成することが可能である。
図3は、本発明の実施例と比較例を対比する配線層5の光学顕微鏡写真である。(A)は比較例であり、(B)(C)が実施例である。いずれも、配線層5は、幅寸法が130μmで長さ寸法Lが650μmである。
(A)の比較例は、導電性インク15に含まれる銀ナノワイヤが0.2質量%で、バインダが0.2%であり、塗工と定着回数が1回である。よってX×Nが0.2である。
(B)の実施例は、導電性インク15に含まれる銀ナノワイヤが0.1質量%で、バインダが0.1%であり、塗工と定着回数が2回である。よってX×Nが、0.2である。
(C)の実施例は、導電性インク15に含まれる銀ナノワイヤが0.05質量%で、バインダが0.05%であり、塗工と定着回数は4回である。よってX×Nが0.2である。
図3(A)に示す比較例は、塗工と定着回数が1回であるため、中央部分に銀ナノワイヤが凝集していることが解る。この比較例の配線層5は内部に銀ナノワイヤの密度が疎となる領域が発生しやすく、30〜50%の割合で非導通状態が発生する。
図3(B)と図3(C)に示す実施例では、前記比較例に比べて銀ナノワイヤの分散性が改善される。非導通状態の発生確率を低減でき、また個々の配線層5の抵抗値も低減できる。
次に、光学インクの塗工と定着の回数Nと光学特性との関係を説明する。
銀ナノワイヤ層が形成された基板の前記銀ナノワイヤ層の表面に、銀ナノワイヤを0.1質量%と、バインダを0.1質量%含む導電性インク15を使用して配線層5を形成した。塗工と定着回数Nを変えて複数種類の配線層5を形成し、形成後のそれぞれの配線層5に対して、全光線透過率(Tt)と、ヘイズ(Haze)とヘイズ変化量(ΔHaze)を測定した。その結果を以下の表3に示す。
銀ナノワイヤ層が形成された基板の前記銀ナノワイヤ層の表面に、銀ナノワイヤを0.1質量%と、バインダを0.1質量%含む導電性インク15を使用して配線層5を形成した。塗工と定着回数Nを変えて複数種類の配線層5を形成し、形成後のそれぞれの配線層5に対して、全光線透過率(Tt)と、ヘイズ(Haze)とヘイズ変化量(ΔHaze)を測定した。その結果を以下の表3に示す。
表3において塗布回数0は、基板そのものの全光線透過率などを示している。
液晶表示パネルの前方に配置される静電容量型のタッチパネルなどでは、ヘイズ変化量(ΔHaze)が2.0以下であれば、表示品質などを高く維持できる。よって、表3から、X×Nは0.4以下が好ましい。
本発明の製造方法で形成される配線層は、前記実施の形態のように、銀ナノワイヤ層で形成された電極層やITO層で形成された電極層を有する静電容量型のタッチパネルにおいて、電極層どうしを接合するために使用される。または、液晶表示セルその他の透光型の表示セルの内部配線のための配線層として使用される。
1 第1の電極層
2 第2の電極層
3 境界線
4 絶縁層
5 配線層
11 ストリッパブルレジスト層
12 配線領域
13 スキージ
15 導電性インク
2 第2の電極層
3 境界線
4 絶縁層
5 配線層
11 ストリッパブルレジスト層
12 配線領域
13 スキージ
15 導電性インク
Claims (5)
- 基板上の導電部間を接続する配線層の製造方法において、
剥離可能なレジスト層で囲まれた配線領域に、銀ナノワイヤとバインダと溶媒とを含む導電性インクを塗工する塗工工程、前記溶媒を除去して銀ナノワイヤを定着させる定着工程とを行った後、同じ前記配線領域に再度前記塗工工程と前記定着工程とを少なくとも1回ずつ行うことにより
前記塗工工程と前記定着工程とを2回以上繰り返した後に、前記レジスト層を剥離する剥離工程を行って、前記配線層を形成することを特徴とする配線層の製造方法。 - 銀ナノワイヤをX質量%含む前記導電性インクを使用して、前記塗工工程をN回繰り返し、
X×Nを、0.2以上で0.4以下とする請求項1記載の配線層の製造方法。 - 前記Nは、2以上で4以下である請求項2記載の配線層の製造方法。
- 前記配線層の幅寸法を100μm以上とする請求項1ないし3のいずれかに記載の配線層の製造方法。
- 前記導電部を銀ナノワイヤで形成し、左右の前記導電部の隣接部に絶縁層を形成し、その絶縁層の上に前記配線層を形成する請求項1ないし4のいずれかに記載の配線層の製造方法。
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2015
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