JP2016181735A - 位相−デジタル変換器および受信機 - Google Patents
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Abstract
【課題】消費電力を削減可能な位相−デジタル変換器を提供する。【解決手段】位相−デジタル変換器1は、基準信号に同期して、第1〜第2n相(nは1以上の整数)の多相周期信号をサンプルホールドして、第1〜第2nの多相信号を生成する第1〜第2nのサンプルホールド部と、第1〜第2nの多相信号に含まれる単調増加または単調減少する信号期間を、nビットの第1デジタル信号に基づいて1/2n周期ごとに選択して単調変化信号を生成するセレクタと、単調変化信号を(m−n)ビット(mは2以上の整数で、m>n)の第2デジタル信号に量子化する量子化器と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、位相−デジタル変換器および受信機に関する。
従来の位相-デジタル変換回路(TDC:Time-to-Digital Converter)は、多数の縦属接続された遅延段にRF信号を入力し、遅延段の各々の出力を1ビットで量子化して、位相-デジタル変換を行なっていた。
ところが、RF信号の周波数がGHz帯になると、遅延段の段数を増やさなければならず、回路面積が増大するとともに、TDC全体の消費電流も増えるという課題があった。
R. Staszewski, "ALL-Digital PLL and Transmitter for Mobile Phones", IEEE J. of Solid-State Corcuits Vol. 40, No. 12, DEC 2005.
本発明が解決しようとする課題は、消費電力を削減可能な位相−デジタル変換器および受信機を提供することにある。
本実施形態では、基準信号に同期して、第1〜第2n相(nは1以上の整数)の多相周期信号をサンプルホールドして、第1〜第2nの多相信号を生成する第1〜第2nのサンプルホールド部と、
前記第1〜第2nの多相信号に含まれる単調増加または単調減少する信号期間を、nビットの第1デジタル信号に基づいて1/2n周期ごとに選択して単調変化信号を生成するセレクタと、
前記単調変化信号を(m−n)ビット(mは2以上の整数で、m>n)の第2デジタル信号に量子化する量子化器と、を備え、
前記基準信号と前記第1〜第2n相の多相周期信号との位相差信号の上位側ビットは前記第1デジタル信号であり、前記位相差信号の下位側ビットは前記第2デジタル信号である位相−デジタル変換器が提供される。
前記第1〜第2nの多相信号に含まれる単調増加または単調減少する信号期間を、nビットの第1デジタル信号に基づいて1/2n周期ごとに選択して単調変化信号を生成するセレクタと、
前記単調変化信号を(m−n)ビット(mは2以上の整数で、m>n)の第2デジタル信号に量子化する量子化器と、を備え、
前記基準信号と前記第1〜第2n相の多相周期信号との位相差信号の上位側ビットは前記第1デジタル信号であり、前記位相差信号の下位側ビットは前記第2デジタル信号である位相−デジタル変換器が提供される。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る位相−デジタル変換器(TDC)1を備えた受信機2の概略構成を示すブロック図である。図1の受信機2は、アンテナ3と、低雑音増幅器4と、周波数変換器5と、分周器6と、低域通過フィルタ7と、A/D変換器(ADC)8と、デジタル信号復調部(Modem)9と、周波数シンセサイザ部10とを備えている。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る位相−デジタル変換器(TDC)1を備えた受信機2の概略構成を示すブロック図である。図1の受信機2は、アンテナ3と、低雑音増幅器4と、周波数変換器5と、分周器6と、低域通過フィルタ7と、A/D変換器(ADC)8と、デジタル信号復調部(Modem)9と、周波数シンセサイザ部10とを備えている。
アンテナ3で受信された受信信号は、低雑音増幅器4で増幅されて周波数変換器5に入力される。周波数変換器5は、低雑音増幅器4から出力された受信信号と、周波数シンセサイザ部10で生成された電圧制御発振信号(以下、VCO信号)との位相差を検出し、位相差信号を出力する。周波数変換器5、低域通過フィルタ7およびA/D変換器8はそれぞれ2つずつ設けられており、一方の周波数変換器5はI信号を生成し、他方の周波数変換器5はQ信号を生成する。I信号とQ信号は、それぞれ対応するA/D変換器8に入力されて、サンプリングされ、I信号のデジタル値とQ信号のデジタル値が生成される。これらデジタル値は、デジタル信号復調部9に入力されて、デジタル復調処理が行われる。
周波数シンセサイザ部10は、基準信号源11と、位相−デジタル変換器(TDC)1と、ループゲイン制御部12と、電圧制御型発振器(VCO:Voltage Control Oscillator)13と、バイナリカウンタ14とを有する。
位相−デジタル変換器1は、後に詳述するように、VCO信号の位相を検出する。バイナリカウンタ14は、VCO信号の位相の検出に用いられる。ループゲイン制御部12は、VCO信号と受信信号の位相が一致するように帰還制御を行う。
図2は位相−デジタル変換器(TDC)1の内部構成の一例を示すブロック図である。図2のTDC1は、分周器21と、バイナリカウンタ22と、複数のサンプルホールド部23と、セレクタ24と、量子化器(ADC)25とを有する。
図2の分周器21は、VCO信号を二分周して、位相が90°ずつ異なる4種類の多相周期信号を生成する。なお、分周器21が生成する多相周期信号は必ずしも4種類とは限らない。一般化すると、分周器21は、第1〜第2n相(nは1以上の整数)の多相周期信号を生成する。また、分周器21は、TDC1の外側に設けてもよい。例えば図1の受信機2のIQ信号生成のための分周器6と共用することも可能である。
サンプルホールド部23は、多相周期信号の数だけ設けられる。図2の例では、4つのサンプルホールド部23が設けられている。各サンプルホールド部23は、対応する多相周期信号を、基準信号源11からの基準信号に同期してサンプルホールドして、多相信号を生成する。図2の例では、4種類の多相信号Phase[4:1]が生成される。一般化すると、第1〜第2n相(nは1以上の整数)の多相周期信号が存在する場合は、第1〜第2nの多相信号が生成される。
セレクタ24は、第1デジタル信号TDC[5:4]に基づいて、各サンプルホールド部23で生成された複数の多相信号の中から一つを所定の時間間隔で選択して単調変化信号SELoutを生成する。図2の場合、セレクタ24は、4種類の多相信号Phase[4:1]のうち、単調増加または単調減少する信号期間を、第1デジタル信号TDC[5:4]に基づいて1/4周期ごとに選択して単調変化信号SELoutを生成する。一般化すると、セレクタ24は、第1〜第2nの多相信号に含まれる単調増加または単調減少する信号期間を、nビットの第1デジタル信号に基づいて1/2n周期ごとに選択して単調変化信号SELoutを生成する。
単調変化信号SELoutは、単調増加または単調減少しているだけでなく、線形性を有していることが重要である。量子化器25により、単調変化信号SELoutを量子化するためである。より詳細には、量子化器25は、単調変化信号SELoutを(m−n)ビット(mは2以上の整数)の第2デジタル信号に量子化する。
上述した第1デジタル信号と第2デジタル信号を合成したデジタル信号が、基準信号とVCO信号との位相差信号になる。より具体的には、位相差信号の上位側ビットは第1デジタル信号であり、下位側ビットは第2デジタル信号である。図2の場合、位相差信号は5ビットのTDC[5:1]であり、そのうちの上位側ビットTDC[5:4]が第1デジタル信号であり、下位側ビットTDC[3:1]が第2デジタル信号である。
図3はセレクタ24の内部構成の一例を示す図、図4はセレクタ24内部の信号波形図である。図3に示すように、セレクタ24は、比較器(第1比較器)31と、エンコーダ(符号化部)32と、4つのスイッチSW1〜SW4とを有する。比較器31は、4つのサンプルホールド部23から出力された4種類の多相信号Phase[4:1]のそれぞれを参照電圧VREFと比較して、比較結果を示す二値データPSEL[4:1]を生成する。エンコーダ32は、二値データPSEL[4:1]のビット列を符号化した第1デジタル信号TDC[5:4]を生成する。
4つのスイッチSW1〜SW4のそれぞれは、4種類の多相信号Phase[4:1]のそれぞれを選択するか否かを、PSEL[4:1]のうち対応するビット値に基づいて切り替える。より具体的には、スイッチSW1は、PSEL[1]のビット値により、Phase[1]を選択するか否かを切り替える。スイッチSW2は、PSEL[2]のビット値により、Phase[2]を選択するか否かを切り替える。スイッチSW3は、PSEL[3]のビット値により、Phase[3]を選択するか否かを切り替える。スイッチSW4は、PSEL[4]のビット値により、Phase[4]を選択するか否かを切り替える。
4種類の多相信号Phase[4:1]の信号波形が例えば図4(a)のような正弦波信号の場合、比較器31の出力信号PSEL[4:1]は、これらの多相信号が参照電圧VREFを超えた場合に1を出力し、それ以外では0を出力する。このため、PSEL[4:1]は、図4(b)のようなパルス信号になる。スイッチは、PSEL[4:1]が1の期間だけ、対応するPhase[4:1]を選択するため、セレクタ24の出力信号SELoutは、図4(c)のような単調増加で線形な単調変化信号SELoutになる。
セレクタ24で選択された単調変化信号SELoutは、量子化器25に入力される。量子化器25は、単調変化信号SELoutを8レベルの第2デジタル信号TDC[3:1]に量子化する。
PSEL[4:1]のそれぞれの選択範囲内で、多相信号の位相−電圧特性の単調増加性と線形性が確保されていれば、セレクタ24の出力信号SELoutを量子化したデジタルコードTDC[3:1]は、基準信号REFとの位相差を表していることになる。図2に示したカウンタ22は、後述するように、TDC[3:1]のビット列の値を決定するために用いられる。
図4において、例えばPSEL[4]の選択範囲からPSEL[3]の選択範囲に切り替わる瞬間、デジタルコードTDC[3:1]は一旦000に戻るため単調増加性が確保されていないようにみえるが、PSEL[4:1]間で選択範囲が変わるたびに、新たな単調増加特性が得られて、TDC[3:1]が新たに設定されるため、単調増加特性は常に維持される。
例えば、図4(a)のA点の位相は、PSEL[4]が1のときにスイッチSW4を通過する多相信号Phase[3]上の値であるTDC[3:1]=(110)に対応し、PSEL[4]が選択されるのはTDC[5:4]=(00)のときであり、基準信号REFとの位相差信号TDC[5:1]=(00110)となる。
このように、第1の実施形態では、VCO信号から生成した複数の多相周期信号が単調増加または単調減少する信号期間をそれぞれ選択して単調変化信号SELoutを生成し、この単調変化信号SELoutに基づいて位相差信号を生成する。このため、VCO信号を遅延させて複数の位相の異なる信号を生成してから位相差信号を生成するよりも、大幅に消費電力を削減できる。
(第2の実施形態)
以下に説明する第2の実施形態は、セレクタ24の内部構成が第1の実施形態と一部異なっているものの、その他の構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では相違点を中心に説明する。また、以下では、第1の実施形態と同様に、分周器21で4種類の多相同期信号を生成する例を説明するが、本実施形態は、第1〜第2n相(nは1以上の整数)の多相周期信号を生成する場合にも適用可能である。
以下に説明する第2の実施形態は、セレクタ24の内部構成が第1の実施形態と一部異なっているものの、その他の構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では相違点を中心に説明する。また、以下では、第1の実施形態と同様に、分周器21で4種類の多相同期信号を生成する例を説明するが、本実施形態は、第1〜第2n相(nは1以上の整数)の多相周期信号を生成する場合にも適用可能である。
図5は第2の実施形態に係るセレクタ24の内部構成を示すブロック図である。図5のセレクタ24は、図3のセレクタ24の構成に加えて、位相同期部33を有する。この位相同期部33は、比較器32に入力される参照電圧VREFを生成するものであり、位相比較器34と、チャージポンプ35と、ループフィルタ36とを有する。位相比較器34は、PSEL[4:1]のうち、隣接する2相のうち位相の早い相の立ち下がりエッジから後続する相の立ち上がりエッジの位相差を検出する。チャージポンプ35は、位相比較器34の出力信号を積分する。ループフィルタ36は、チャージポンプ35の出力信号を平滑化した信号を参照信号として比較器31に供給する。
位相同期部33で参照電圧VREFを生成する理由は、参照電圧VREFがばらつくとPSEL[4:1]のパルス幅が変動してしまい誤動作の要因となるためである。また、比較器31のオフセットをキャンセルする必要もあるためである。
図6および図7は第2の実施形態におけるセレクタ24内部の信号波形図である。図6は参照電圧VREFが最適電圧Voptよりも低い場合の信号波形図、図7は参照電圧VREFが最適電圧Voptよりも高い場合の信号波形図である。
参照電圧VREFが最適電圧Voptよりも低い場合は、図6に示すように、PSEL[4:1]のそれぞれのパルス期間がオーバーラップしてしまう。オーバーラップした期間内では、4つのスイッチSW1〜SW4のうち、どれをオンするべきか判断できなくなり、誤動作の要因になる。また、参照電圧VREFが最適電圧Voptよりも高い場合は、図7に示すように、PSEL[4:1]のそれぞれのパルス幅は狭くなり、どのスイッチもオンしない期間が生じてしまう。
そこで、位相同期部33は、参照電圧VREFが最適電圧Voptに一致するように帰還制御を行う。より具体的には、位相同期部33は、PSEL[4]の立ち下がりエッジとPSEL[3]の立ち上がりエッジのタイミングが一致するように位相調整を行う。なお、PSEL[1]やPSEL[2]を使って位相調整を行ってもよい。すなわち、位相同期部33は、隣接する2相のうち位相の早い相の立ち下がりエッジと後続する相の立ち上がりエッジとのタイミングが一致するように位相調整を行う。
位相同期部33内の位相比較器34には、例えば、PSEL[4]を反転させたPSELb[4]とPSEL[3]が入力される。位相比較器34は、これら2入力信号のうち、どちらの立ち上がりエッジが先に検出されるかで、UP信号を出力するか、DN信号を出力するかを決定する。例えば、PSEL[3]が先の場合はUP信号を出力し、PSELb[4]が先の場合はDN信号を出力する。
UP信号とDN信号は、チャージポンプ35により積分された後、ループフィルタ36で平滑化されて、比較器31の参照電圧VREFになる。
図6に示すように、PSEL[3]の立ち上がりエッジがPSELb[4]の立ち下がりエッジよりも位相比較器34に先に入力される場合は、参照電圧VREFが最適電圧Voptより低いことを意味するため、UP信号によって参照電圧VREFは徐々に上がり、UP信号が出力されなくなる状態、すなわちPSEL[3]とPSELb[4]のエッジが同タイミングになって、PSEL[4:1]のオーバーラップがなくなると、参照電圧VREFは最適電圧Voptに一致する。
また、図7に示すように、PSELb[4]の立ち下がりエッジがPSEL[3]の立ち上がりエッジよりも位相比較器34に先に入力される場合は、参照電圧VREFが最適電圧Voptよりも高いことを意味し、DN信号によって基準電圧は徐々に下がり、DN信号が出力されなくなる状態、すなわちPSEL[4:1]のオーバーラップがなくなると、参照電圧VREFは最適電圧Voptに一致する。
このようにして調整したPSEL[4:1]を、スイッチSW1〜SW4の切替信号として用いると、多相信号Phase[4:1]の線形増加領域のみを抽出した単調変化信号SELoutをセレクタ24で生成できる。
このように、第2の実施形態では、参照電圧VREFが最適電圧Voptに一致するように位相同期部33で調整するため、複数のスイッチが重複してオンすることがなくなり、また、どのスイッチもオンしない期間が現れなくなり、線形な単調増加領域のみを含む単調変化信号SELoutを生成できる。
(第3の実施形態)
以下に説明する第3の実施形態は、第2の実施形態で説明した位相同期部33をデジタル化するものである。
以下に説明する第3の実施形態は、第2の実施形態で説明した位相同期部33をデジタル化するものである。
図8は第3の実施形態に係るセレクタ24の内部構成を示すブロック図である。図8のセレクタ24は、デジタル位相同期部41を有する他は、図5と同様に構成されている。
図8のデジタル位相同期部41は、デジタル位相比較器42と、デジタル積分器43と、デジタルフィルタ44と、DA変換器45とを有する。
デジタル位相比較器42は、隣接する2相のうち位相の早い相の立ち下がりエッジから後続する相の立ち上がりエッジの位相差を検出して、2値のデジタル信号として出力する。デジタル位相比較器42は、図8に示すように、1つのDフリップフロップで構成可能である。例えば、DフリップフロップのD入力端子にはPSEL[3]が入力され、クロック端子にはPSELb[4]が入力される。PSEL[3]とPSELb[4]のどちらの立ち上がりエッジが先に入力されるかで、Dフリップフロップの出力が1になるか−1(0)になるかが決定される。より具体的には、PSEL[3]の立ち上がりエッジの方が早ければ+1になり、PSELb[4]の立ち上がりエッジの方が早ければ−1(0)になる。
デジタル位相比較器42の出力は、デジタル積分器43で積分された後、デジタルフィルタ44により平滑化されて、DA変換器45に入力される。DA変換器45は、アナログ信号に変換して参照電圧VREFを生成する。
図9および図10は第3の実施形態におけるセレクタ24内部の信号波形図である。図9は参照電圧VREFが最適電圧Voptよりも低い場合の信号波形図、図10は参照電圧VREFが最適電圧Voptよりも高い場合の信号波形図である。
図9と図10は、各図の最後に記載されたデジタル位相比較器42の出力信号波形以外は、図6および図7と共通する。
このように、第3の実施形態は、デジタル位相同期部33を用いて参照電圧VREFの調整を行うため、構成を簡略化でき、またノイズの影響も受けにくくなる。
(第4の実施形態)
以下に説明する第4の実施形態は、量子化器25の内部構成に特徴を持たせたものである。
以下に説明する第4の実施形態は、量子化器25の内部構成に特徴を持たせたものである。
図11は第4の実施形態に係る位相−デジタル変換器1(TDC)の内部構成を示すブロック図である。図11のTDC1は、量子化器25の内部構成が第1〜第3の実施形態と異なっており、それ以外は共通するため、以下では、相違点を中心に説明する。
図11の量子化器25は、積分器51と、比較器52と、リセット信号生成部53と、スイッチ(切替部)SW5,SW6と、微分器54とを有する。
積分器51は、時間とともに電圧レベルが上昇する積分信号を生成する。比較器52は、キャリブレーションモード(Cal.Mode:第1モード)時にはセレクタ24が用いる参照電圧VREFと積分器51の出力信号とを比較し、通常モード(第2モード)時にはセレクタ24の出力信号と積分器51の出力信号とを比較した結果に基づいて、二値信号を生成する。
リセット信号生成部53は、比較器52から出力される二値信号の値が変化してから基準信号の立ち上がりまたは立ち下がりエッジが入力されるまでの間、リセット信号RSTを出力する。リセット信号生成部53は、例えば、2つのDフリップフロップ55,56と、これらDフリップフロップ55,56の出力信号同士でNAND演算を行うNANDゲート57と、を有する。
スイッチSW5,SW6は、リセット信号RSTの出力期間中に積分器51の動作を停止させる。微分器54は、カウンタ22のカウント値とリセット信号RSTとに基づいて、第2デジタル信号TDC[3:1]を生成する。
積分器51は、電流源58とキャパシタCの間に介挿されるスイッチSW5と、キャパシタCに並列接続されるスイッチSW6と、を有し、キャパシタCの一端側は比較器52の+入力端子に接続されている。比較器52の−入力端子には、セレクタ24の出力信号SELoutが入力される。
図12は量子化器25の内部の信号波形図である。リセット信号生成部53から出力されるリセット信号RSTが1のときはリセット状態であり、スイッチSW5はオフで、スイッチSW6はオンする。
リセット信号生成部53は、基準信号源11からの基準信号REFの立ち上がりエッジが入力されると、リセット信号を0にして、リセット状態を解除する(時刻t1)。これにより、スイッチSW1はオンに、スイッチSW2はオフになり、積分器51内のキャパシタCは電荷の蓄積を開始し、積分器51の出力信号(積分信号)CPoutの電圧レベルは、時間とともに線形に増大する(時刻t1〜t2)。
積分信号CPoutが参照電圧VREFまたはセレクタ24の出力信号SELoutを超えると、比較器52の出力信号CMPoutは1になり(時刻t2〜t3)、リセット信号は1になる。
その後、基準信号源11からの基準信号REFがハイになると、リセット信号は0になる(時刻t4)。リセット信号生成部53内のフリップフロップ55は、比較器52の出力信号CMPoutの立ち上がりエッジを検出すると、リセット信号RSTを1にしてリセット状態になる(時刻t5)。これにより、スイッチSW1はオフ、スイッチSW2はオンし、積分器51内のキャパシタCは放電動作を開始し、積分信号CPoutは0になる(時刻t6)。
量子化器25がこのような動作を行っている最中、カウンタ22は継続してカウントアップ動作を行う。微分器54は、リセット信号RSTが解除された時点でのカウンタ22のカウント値と、次にリセット信号RSTがリセット状態になった時点でのカウンタ22のカウント値とを記憶し、両カウント値の差分を検出する微分処理を行う。微分器54は、積分信号CPoutが0の時点から、積分信号CPoutがセレクタ24の出力信号SELoutまたは参照電圧VREFを超えるまでの時間を検出する。
微分器54の出力信号は相対的なデジタル値であり、その最大値である参照電圧VREFで規格化する必要があることから、キャリブレーションモードを設けている。キャリブレーションモードでは、比較器52は積分信号CPoutと参照電圧VREFとを比較し、微分器54は、積分信号CPoutが0の時点から、積分信号CPoutが参照電圧VREFを超えるまでの時間を検出する。
図12では、時刻t1〜t4がキャリブレーションモード期間であり、時刻t5以降は通常モード期間である。
微分器54は、上述したように、両カウント値の差分を検出して、その差分を参照電圧VREFで正規化したデジタル値TDC[3:1]を出力する。
上述したカウンタ22は、図1の受信機2に元々設けられているバイナリカウンタ14を流用することができる。流用ができる理由は、微分器54では、カウンタ22のカウント値の差分を取ることから、カウンタ22はカウントアップ動作を継続していればよく、カウント値には依存しないためである。
このように、第4の実施形態では、リセット状態が解除された時点のカウント値と、積分信号CPoutがセレクタ24の出力信号SELoutを超えた時点のカウント値との差分を微分器54で検出してTDC[3:1]を決定するため、量子化器25の処理をデジタル信号処理で実現可能となる。また、カウンタ22は常にカウントアップ動作を続けておけばよいため、図1の受信機2に元々設けられているカウンタ14のカウント値をそのまま使用でき、別個にカウンタ22を設けなくて済むため、位相−デジタル変換器1の内部構成を簡略化できる。
上述した実施形態で説明した受信機2および位相−デジタル変換器1の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、受信機1および位相−デジタル変換器1の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
また、受信機1の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
1 位相−デジタル変換器、2 受信機、3 アンテナ、4 低雑音増幅器、5 周波数変換器、6 分周器、7 低域通過フィルタ、8 A/D変換器、9 デジタル信号復調部、10 周波数シンセサイザ部、21 分周器、22 バイナリカウンタ、23 サンプルホールド部、24 セレクタ、25 量子化器、31 比較器、32 エンコーダ、33 位相同期部、34 位相比較器、35 チャージポンプ、36 ループフィルタ、41 デジタル位相同期部、42 デジタル位相比較器、43 デジタル積分器、44 デジタルフィルタ、45 DA変換器、51 積分器、52 比較器、53 リセット信号生成部、54 微分器、55,56 Dフリップフロップ、57 NANDゲート
2
2
Claims (10)
- 基準信号に同期して、第1〜第2n相(nは1以上の整数)の多相周期信号をサンプルホールドして、第1〜第2nの多相信号を生成する第1〜第2nのサンプルホールド部と、
前記第1〜第2nの多相信号に含まれる単調増加または単調減少する信号期間を、nビットの第1デジタル信号に基づいて1/2n周期ごとに選択して単調変化信号を生成するセレクタと、
前記単調変化信号を(m−n)ビット(mは2以上の整数で、m>n)の第2デジタル信号に量子化する量子化器と、を備え、
前記基準信号と前記第1〜第2n相の多相周期信号との位相差信号の上位側ビットは前記第1デジタル信号であり、前記位相差信号の下位側ビットは前記第2デジタル信号である位相−デジタル変換器。 - 電圧制御型発振器で生成された電圧制御発振信号を分周して前記第1〜第2n相の多相周期信号を生成する分周器を備える請求項1に記載の位相−デジタル変換器。
- 前記セレクタは、
前記第1〜第2nの多相信号のそれぞれと所定の参照信号とを比較した結果を示す2n個の二値信号を生成する第1比較器と、
前記2n個の二値信号を符号化して前記第1デジタル信号を生成する符号化部と、
前記第1〜第2nの多相信号のうち、隣接する2相のうち位相の早い相の立ち下がりエッジから後続する相の立ち上がりエッジまでの位相差を検出する位相比較器と、
前記位相比較器の出力を積分するチャージポンプと、
前記チャージポンプの出力信号を平滑化した信号を前記参照信号として前記比較器に供給するループフィルタと、を有する請求項1または2に記載の位相−デジタル変換器。 - 前記位相比較器で検出された位相差を表すデジタル信号の出力を積分するデジタル積分器と、
前記デジタル積分器の出力信号を平滑化するデジタルフィルタと、
前記デジタルフィルタの出力信号をアナログの前記参照信号に変換するデジタル−アナログ変換器と、を備える請求項3に記載の位相−デジタル変換器。 - 前記第1〜第2nの多相信号のいずれかの立ち上がりまたは立ち下がりエッジの数を計測するカウンタを備え、
前記量子化器は、
時間とともに電圧レベルが上昇する積分信号を生成する積分器と、
前記セレクタの出力信号と前記積分器の出力信号とを比較した結果に基づいて、二値信号を生成する第2比較器と、
前記第2比較器から出力される前記二値信号の値が変化してから前記基準信号の立ち上がりまたは立ち下がりエッジが入力されるまでの間、リセット状態に設定するリセット信号生成部と、
前記リセット状態の期間中は、前記積分器の動作を停止させる切替部と、
前記リセット状態が解除された期間内にカウントされた前記カウンタのカウント値に基づいて前記第2デジタル信号を生成する微分器と、を有する請求項1乃至4のいずれかに記載の位相−デジタル変換器。 - 前記微分器は、前記リセット信号が解除されたときの前記カウンタのカウント値と、次に前記リセット信号が入力されたときの前記カウンタのカウント値とに基づいて微分処理を行って前記第2デジタル信号を生成する請求項5に記載の位相−デジタル変換器。
- 前記第2比較器は、第1モード時には前記セレクタが出力可能な最大信号と前記積分器の出力信号とを比較し、第2モード時には前記セレクタの出力信号と前記積分器の出力信号とを比較した結果に基づいて、二値信号を生成し、
前記微分器は、前記第1モード時における前記第2比較器の比較結果に基づいて、前記微分処理した値を正規化して前記第2デジタル信号を生成する請求項5または6に記載の位相−デジタル変換器。 - 受信信号の位相と、電圧制御型発振器で生成された電圧制御発振信号の位相との位相差を検出する周波数変換器と、
前記周波数変換器の不要な高周波成分を除去する低域通過フィルタと、
前記低域通過フィルタを通過した信号をデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変換器と、
前記電圧制御発振信号の周波数を帰還制御する周波数シンセサイザと、を備え、
前記周波数シンセサイザは、
前記電圧制御発振信号の位相を検出する位相−デジタル変換器と、
前記電圧制御発振信号の位相を前記位相−デジタル変換器よりも粗く検出するカウンタと、
前記位相−デジタル変換器の出力値と前記カウンタのカウント値とに基づいて、前記電圧制御発振信号の周波数を制御するための制御信号を生成するループゲイン制御部と、を有し、
前記位相−デジタル変換器は、
基準信号に同期して、第1〜第2n相(nは1以上の整数)の多相周期信号をサンプルホールドして、第1〜第2nの多相信号を生成する第1〜第2nのサンプルホールド部と、
前記第1〜第2nの多相信号に含まれる単調増加または単調減少する信号期間を、nビットの第1デジタル信号に基づいて1/2n周期ごとに選択して単調変化信号を生成するセレクタと、
前記単調変化信号を(m−n)ビット(mは2以上の整数で、m>n)の第2デジタル信号に量子化する量子化器と、を備え、
前記基準信号と前記第1〜第2n相の多相周期信号との位相差信号の上位側ビットは前記第1デジタル信号であり、前記位相差信号の下位側ビットは前記第2デジタル信号である受信機。 - 前記量子化器は、前記カウンタのカウント値を利用して、前記第2デジタル信号を量子化する請求項8に記載の受信機。
- 前記受信信号を受信するアンテナを備える請求項8または9に記載の受信機。
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