JP2016190373A - 熱転写シート及び印画方法 - Google Patents
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Abstract
Description
一方、昇華型熱転写方式においては、ベースフィルム側からサーマルヘッドにより熱転写シートに熱を加え、シアン、マゼンタ及びイエロー等の各染料層をサーマルヘッドの熱に比例して被転写体に転写(昇華型熱転写)し、濃度階調により図形や顔写真等を転写(出力)する。
一方、昇華型熱転写方式は、シアン、マゼンタ及びイエロー等の各染料インキの濃度階調により出力するため、顔写真や風景写真等の高い色再現性が要求される画像の転写に適している。
また、前記離型層は、ガラス転移温度が0℃以上60℃以下である樹脂を前記離型層の全固形分に対して、50質量%以上で含有することを特徴とする熱転写シートの構成とした。
図1は本発明の熱転写シートの一つの実施形態を示す。図示した熱転写シート1は、基材シート2の一方の面に、熱転写性色材層3と保護層4とが面順次に設けられている。すなわち、熱転写性色材層3、保護層4、熱転写性色材層3、保護層4、・・・と熱転写性色材層3と保護層4とが面順次に繰り返し設けられている。図示した熱転写シートは熱転写性色材層3が1色(1単位)で示したが、これに限らずにイエロー、マゼンタ、シアン、更に必要に応じてブラックの色材層を面順次に設け、フルカラーの熱転写画像を形成でき、その後に保護層を設けることができる。
(基材シート)
本発明の熱転写シート1に用いられる基材シート2は、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであれば、いずれのものでもよい。例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等の樹脂フィルム等が挙げられる。
本発明による熱転写シートは、上記した基材シートの、背面層を設けた面とは反対側の面に熱転写性色材層3を備えるものである。本発明の熱転写シートは、所望の画像がモノカラーである場合には、熱転写性色材層として適宜選択した1色の層のみ形成してもよいし、所望の画像がフルカラー画像である場合には、熱転写性色材層として、シアン、マゼンタ及びイエロー(更に、必要に応じてブラック)を選択し形成することができる。
本発明の熱転写シートは基材シート上に、熱転写性色材層と保護層とを面順次に設けた構成であり、その保護層4は少なくとも離型層6、転写層7を積層している。
その離型層6は、熱転写時に被転写体に移行するもの、あるいは基材シート側に残るもの、あるいは凝集破壊するもの等を適宜選択することができるが、熱転写により離型層が基材シート側に残存し、離型層と転写層との界面が熱転写された後の保護層表面になるようにすることが、本発明における熱転写シートの転写跡が残って問題が生じることに対し、その転写跡の痕跡を確実に判読できないようにする方法を、より確実にするので、好ましく行われる。
この離型層6は、熱転写シートにおける転写層の基材シートからの熱転写時の剥離性を高め、さらに熱転写後に使用された熱転写シートの表面に残存して、熱転写シートを巻き取る巻取部の近傍で、その熱転写シートが加熱されて、背面層と離型層が融着する働きをする。その離型層は、上記の剥離性、融着性などの機能を果たすために、ガラス転移温度が0℃以上60℃以下である樹脂を含有する。
それは、熱転写シートの巻取り状で保管する際のブロッキングと、熱転写シートの転写跡の痕跡を判読させないように処理する際の背面層との融着性を考慮しているからである。離型層に含有するガラス転移温度が0℃以上60℃以下である樹脂以外の樹脂やワックスが、すべてガラス転移温度(ワックスの場合には、軟化点もしくは融点)が0℃未満の場合には、ガラス転移温度が0℃以上60℃以下の樹脂が少ないと、上記ブロッキングが生じやすい。また一方で、離型層に含有するガラス転移温度が0℃以上60℃以下である樹脂以外の樹脂のガラス転移点あるいはワックスの軟化点もしくは融点が60℃を超える場合、ガラス転移温度が0℃以上60℃以下の樹脂が少ないと、背面層との融着性が弱まり好ましくない。
以上のように、ガラス転移温度が0℃以上60℃以下である樹脂の離型層における含有率を高めることが必要であり、本発明では上記の規定に到ったものである。
離型層の形成方法は、上記の染料層で説明した方法と同様でよく、その厚さは乾燥固形基準で0.5〜5.0g/m2程度である。
上記の離型層の上に転写層7が形成されるが、この転写層は熱転写シートから転写されて、保護層の機能を果たす。この転写層は、従来から保護層形成用樹脂として知られている各種の樹脂で形成することができる。保護層形成用樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂として、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物や、電離放射線硬化性樹脂、紫外線遮断性樹脂等を例示することができる。このほかに必要に応じて、紫外線吸収剤、有機フィラー及び/又は無機フィラーを適宜添加することが出来る。
転写層の形成方法は、上記に説明した材料を用いて、上記の染料層で説明した方法と同様でよく、その厚さは乾燥固形基準で3〜30g/m2程度である。
本発明の熱転写シートにおける基材シートの熱転写性色材層、保護層の設けられた面と反対面に、背面層5が設けられる。
背面層は、基材シートの他方の面に、耐熱性、及び印画時におけるサーマルヘッドの走行性等を向上させるために設けられている。
本発明の印画方法について、説明する。
図3は、本発明の印画方法の一つの例を説明する概略図であり、本発明の熱転写シート1を用いて、被転写体10に第1転写装置30を用いて、熱転写画像を形成し、さらに、その熱転写画像を少なくとも覆うように、保護層を熱転写する。その後で、その熱転写シート1を巻取部41で巻き取り、インラインで、第2転写装置42を用いて、巻取部41で巻き取られたその熱転写シート1を加熱して、背面層と離型層を融着させることを説明するための全体装置50の概略図である。
上記装置50は、矢印R1で示す方向に熱転写シート1を送り出す送出部20と、送出部20の下流側に配置された第1転写装置30と、その第1転写装置30の下流側に配置され、矢印R2で示す方向に熱転写による画像及び保護層が転写され形成して使用された熱転写シート1、すなわち熱転写性色材層及び保護層が転写された後の熱転写シート1を巻き取る巻取部41と、転写され使用され、巻取部41で巻き取られた熱転写シート1を、背面層5側から加熱する第2転写装置42と、を備えている。
図3に第1転写装置30における第1加熱体31とプラテンロール32との間に、被転写体10と熱転写シート1とが、保護層の転写層7と、被転写体10の熱転写画像13を有する面(受容層12)とが重ね合わされて加熱及び加圧された状態を示す拡大図を示した。熱転写シート1の背面には、背面層5が設けられ、その背面層5と第1加熱体31とが接している。その第1加熱体31から熱転写シート1の背面層側を所定のパターンで加熱して、被転写体10に対し所定のパターンの熱転写画像13が転写される。さらに、その熱転写画像上に、転写層7が熱転写シート1から、第1加熱体31から加熱されて、熱転写画像を覆うようにベタ状に転写される。
本発明の印画方法で用いられる被転写体10は、従来公知のいずれの被転写体でも使用することができる。例えば、天燃パルプ紙、コート紙、トレーシングペーパー、加熱転写時の熱で変形しないプラスチックフィルム、ガラス、金属、セラミックス、木材、布等いずれのものでもよく、またこれらを基材11として、その基材上に染料など熱転写性色材を定着しやすいように、従来から知られた受容層12を設けることができる。
制限するものではない。なお、文中、部または%とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
以下の組成を有する熱転写性色材層用組成物、離型層用組成物A、転写層用組成物1、転写層用組成物2及び背面層用組成物をそれぞれ、調製した。
(熱転写性シアン色材層用組成物)
・C.I.ソルベントブルー63 3.5部
・ポリビニルアセタール樹脂(積水化学工業(株)製、商品名エスレックKS−5)
3.5部
・トルエン 46.5部
・メチルエチルケトン 46.5部
・ポリエステル樹脂(ガラス転移温度53℃、バイロン220) 100部
・シリコーン樹脂フィラー(平均粒径1μm、トスパール120、モメンティブ・パーフォーマンス・マテリアルズ社製) 2部
・メチルエチルケトン 50部
・トルエン 50部
・アルミナゾル(固形分10%) 50部
(アルミナゾル200(羽毛状形態) 日産化学工業(株)製)
・ポリビニルピロリドン樹脂(K−90 ISP社製) 5部
・水 25部
・イソプロピルアルコール 20部
・アクリル樹脂(ガラス転移温度105℃、ダイアナールBR87、三菱レイヨン(株)製) 20部
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
・ポリビニルアセタール樹脂(水酸基価12質量%) 60.6部
(エスレックKS−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート(NCO=17.3質量%) 4.2部
(バーノックD750 大日本インキ化学工業(株))
・ステアリルリン酸亜鉛 10部
(LBT1830精製 堺化学工業(株)製)
・ステアリン酸亜鉛 10部
(SZ−PF 堺化学工業(株)製)
・ポリエチレンワックス 3部
(ポリワックス3000 東洋アドレ(株)製)
・エトキシ化アルコール変性ワックス 7部
(ユニトックス750 、東洋アドレ(株)製)
・タルク 1.5部
(ミクロエースP−3 日本タルク工業(株))
・メチルエチルケトン 200部
・トルエン 100部
その基材シートの一方の面に、調製した上記背面層用組成物を、乾燥後の厚さが2.0g/m2になるように、グラビアコーターで塗工し、100℃で乾燥させ、背面層を形成した。
上記の熱転写性色材層の設けられた基材シートの表面で、図1に示すような保護層の配置で、上記離型層用組成物Aで、乾燥後の厚さが2.0g/m2になるように、グラビアコーターで塗工し、100℃で乾燥させ、離型層を形成した。その離型層を形成した形状と同様の形状で、離型層の上に、上記転写層用組成物1を乾燥後の厚さが0.5g/m2になるように、グラビアコーターで塗工し、乾燥させて転写層1を形成した。さらにその転写層1の上に、上記転写層用組成物2を乾燥後の厚さが2.0g/m2になるように、グラビアコーターで塗工し、乾燥させ、転写層2を形成して、基材シート/離型層/転写層1/転写層2の積層条件で、保護層を形成し、図1、2に示すような熱転写シートを作製した。
離型層塗工液を下記に変更した以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(離型層用組成物B)
・ポリエステル樹脂(ガラス転移温度60℃、バイロンGK250) 100部
・シリコーン樹脂フィラー(平均粒径1μm、トスパール120、モメンティブ・パーフォーマンス・マテリアルズ社製) 2部
・メチルエチルケトン 50部
・トルエン 50部
離型層塗工液を下記に変更した以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(離型層用組成物C)
・アクリル樹脂(ガラス転移温度35℃、ダイヤナールBR−79) 100部
・シリコーン樹脂フィラー(平均粒径1μm、トスパール120、モメンティブ・パーフォーマンス・マテリアルズ社製) 2部
・メチルエチルケトン 50部
・トルエン 50部
上記実施例1で作製した熱転写シートで、離型層用組成物を下記の離型層用組成物Dに変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写シートを作製した。
(離型層用組成物D)
・シリコーン変性アクリル系樹脂(ガラス転移温度69℃、ダイセル化学工業(株)製、セルトップ226、固形分50%) 100部
・シリコーン樹脂フィラー(平均粒径1μm、トスパール120、モメンティブ・パーフォーマンス・マテリアルズ社製) 2部
・メチルエチルケトン 50部
・トルエン 50部
上記実施例1で作製した熱転写シートで、離型層用組成物を下記の離型層用組成物Eに変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写シートを作製した。
(離型層用組成物E)
・ポリエステル樹脂(ガラス転移温度67℃、バイロン200) 100部
・シリコーン樹脂フィラー(平均粒径1μm、トスパール120、モメンティブ・パーフォーマンス・マテリアルズ社製) 2部
・メチルエチルケトン 50部
・トルエン 50部
上記実施例1で作製した熱転写シートで、離型層用組成物を下記の離型層用組成物Fに変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写シートを作製した。
(離型層用組成物F)
・ポリエステル樹脂(ガラス転移温度−15℃、バイロン550) 100部
・シリコーン樹脂フィラー(平均粒径1μm、トスパール120、モメンティブ・パーフォーマンス・マテリアルズ社製) 2部
・メチルエチルケトン 50部
・トルエン 50部
(耐ブロッキング性の評価)
○:ブロッキングが認められず、良好である。
△:一部にブロッキングが認められるが、問題なく使用できる。
×:ブロッキングが認められ、不良である。
(後加熱による融着性の評価)
○:上記の融着が認められ、良好である。すなわち熱転写シートの熱転写性色材層の転写跡の痕跡を判読できないようにすることが出来ている。
×:上記の融着が認められず、不良である。すなわち熱転写シートの熱転写性色材層の転写跡の痕跡を判読できてしまうものである。
それに対して、比較例1、2の熱転写シートは保護層における離型層は、その離型層に含有する樹脂のガラス転移温度が60℃より高く、背面層側と離型層側との融着性が低く、背面層側と離型層側は接着しておらず、熱転写シートの熱転写性色材層の転写跡の痕跡が判読できてしまい、情報が漏えいするものであり、非常に問題があった。
2 基材シート
3 熱転写性色材層
4 保護層
5 背面層
6 離型層
7 転写層
10 被転写体
11 基材
12 受容層
13 熱転写画像
20 送出部
21 ガイドロール
30 第1転写装置
31 第1加熱体
32 プラテンロール
40 巻取装置
41 巻取部
42 第2転写装置
43 第2加熱体
50 全体装置
Claims (4)
- 基材シートの一方の面に少なくとも1色の熱転写性色材層と保護層とが面順次に形成され、前記基材シートの他方の面に、背面層が設けられた熱転写シートであって、前記保護層が基材シート側から離型層、転写層を順次積層し、前記離型層はガラス転移温度が0℃以上60℃以下である樹脂を含有することを特徴とする熱転写シート。
- 前記離型層は、ガラス転移温度が0℃以上60℃以下である樹脂を前記離型層の全固形分に対して、50質量%以上で含有することを特徴とする請求項1に記載する熱転写シート。
- 請求項1または2に記載の熱転写シートを用いて、被転写体に熱転写により画像を形成し、前記画像を少なくとも覆うように、前記保護層の転写層を熱転写してから、当該熱転写シートを巻取部で巻き取り、前記巻取部で巻き取られた当該熱転写シートを加熱して、前記背面層と、前記転写層が転写された面とを融着させることを特徴とする印画方法。
- 前記背面層と、前記転写層が転写された面とを融着させる加熱は、前記熱転写シートの背面層側から、ヒートローラーまたはサーマルヘッドで加熱することを特徴とする請求項3に記載する印画方法。
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