JP2016202072A - 発光装置およびトマト苗栽培装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トマト苗の第1花房着生葉位を低い位置にすることができる発光装置を提供すること。【解決手段】発光装置は、青色LED(31)と赤色発光蛍光体(34)と緑色発光蛍光体(33)とを、組み合わせて混色させている。発光装置の発光スペクトルが、420〜460nmの範囲に第1のピーク波長と、520〜570nmの範囲に第2のピーク波長と、610〜660nmの範囲に第3のピーク波長とを有している。上記第3のピーク波長の相対発光強度値が、上記第2のピーク波長の相対発光強度値の1.2倍以上かつ1.6倍以下である。【選択図】図3
Description
本発明は、トマト苗に光を照射するための発光装置およびこれを用いたトマト苗の栽培装置に関する。
従来から、植物の栽培においては、人工光によって、植物に必要な波長を有する光を効率よく照射して、植物の成長を促進することが行われている。植物の栽培に適した光には、赤色光と青色光とがある。赤色光は、特に光合成を促進する効果がある。青色光は、実や葉を大きく成長させる効果がある。
例えば、特開2002−27831号公報(特許文献1)には、400〜480nmの青色光および650〜700nmの赤色光をそれぞれ生成するLEDを用いた、植物育成用LED光源が、開示されている。このLED光源によれば、青色光と赤色光との混光を植物に照射することができるので、植物の成長を促進することができる。
ところで、トマト苗の成長においては、図4に示すように、一般に、本葉101が8段程度分化した後に、第1花房102の花芽が分化する。すなわち、トマト苗の第1花房102が着生する葉位(以下、「第1花房着生葉位」という)は、一般に、9段程度という高い位置である。
本葉101が1段分化するには、一般に、約一週間を要する。それ故、第1花房102の花芽が分化するまでには、約9〜10週間を要する。したがって、トマト苗の播種からトマトの実を収穫できるまで長期間を要していた。
そこで、本発明の課題は、トマト苗の第1花房着生葉位を低い位置にするのに使用できる発光装置を、提供することである。
本発明者らは、上記課題の解決のために、発光装置の出射光の波長がトマト苗の第1花房着生葉位に与える影響について、研究を重ねた。その結果、出射光に含まれる青色光の相対発光強度値に対して、出射光に含まれる赤色光の相対発光強度値を所定の割合にすることで、トマト苗の第1花房着生葉位を低い位置にできることを見出し、この知見に基づいてさらに研究を重ね、本発明を完成させた。
本発明の発光装置は、青色LEDと赤色発光蛍光体と緑色発光蛍光体とを、組み合わせて混色させた、発光装置であって、
発光スペクトルが、
420〜460nmの範囲に第1のピーク波長と、
520〜570nmの範囲に第2のピーク波長と、
610〜660nmの範囲に第3のピーク波長と、を有しており、
上記第3のピーク波長の相対発光強度値が、上記第2のピーク波長の相対発光強度値の1.2倍以上かつ1.6倍以下であることを特徴としている。
発光スペクトルが、
420〜460nmの範囲に第1のピーク波長と、
520〜570nmの範囲に第2のピーク波長と、
610〜660nmの範囲に第3のピーク波長と、を有しており、
上記第3のピーク波長の相対発光強度値が、上記第2のピーク波長の相対発光強度値の1.2倍以上かつ1.6倍以下であることを特徴としている。
本発明のトマト苗栽培装置は、
トマト苗が植えられる栽培部と、
上記栽培部に植えられたトマト苗を照射するように設けられた、上記発光装置と、を備えている。
トマト苗が植えられる栽培部と、
上記栽培部に植えられたトマト苗を照射するように設けられた、上記発光装置と、を備えている。
本発明の発光装置によれば、発光装置の出射光、すなわち、420〜460nmの範囲に第1のピーク波長と、520〜570nmの波長の範囲内に第2のピーク波長と、および610〜660nmの波長の範囲内に第3のピーク波長と、を有しており、第3のピーク波長の相対発光強度値が、上記第2のピーク波長の相対発光強度値の1.2倍以上かつ1.6倍以下である光を、トマト苗に照射して、トマト苗の第1花房着生葉位を低い位置にすることができる。
本発明のトマト苗栽培装置によれば、上記発光装置の出射光を、トマト苗に照射して、トマト苗の第1花房着生葉位を低い位置にすることができ、その結果、トマトの実をより早期に収穫できる。
以下、本発明を図示の実施形態により詳細に説明する。
図1は、本発明のトマト苗栽培装置の一実施形態の概略側面図を示している。
このトマト苗栽培装置は、2つの区画10,20を備えている。それぞれの区画10,20は、棚部1と、栽培部2と、複数の発光装置3とを有している。
区画10と区画20とは、垂直方向に隣り合うように設けられている。区画20は、区画10と略同じ大きさである。
区画10において、棚部1は、下部に位置し、略水平方向に延在している。栽培部2は、棚部1上に設けられている。栽培部2には、複数のトマト苗50が植えられている。栽培部2は、ロックウールからなる固形培地である。発光装置3は、トマト苗50の上方に位置し、発光装置3からの光がトマト苗50を直接照射するように設けられている。区画20も、区画10と同じ構成を有している。
図2は、発光装置3の要部の断面構造を説明するための要部模式断面図である。
図2に示すように、発光装置3は、リードフレーム30と、青色LEDチップ31と、リフレクタ38と、透光性樹脂32と、複数の緑色発光蛍光体33と、複数の赤色発光蛍光体34とを有している。
青色LEDチップ31は、リードフレーム30上に設けられている。青色LEDチップ31は、透光性樹脂32によって封止されている。青色LEDチップ31は、青色光を出射する。
複数の緑色発光蛍光体33と、複数の赤色発光蛍光体34とは、それぞれ透光性樹脂32中に分散されている。緑色発光蛍光体33は、青色LEDチップ31の青色光を吸収して緑色光を発する。赤色発光蛍光体34は、青色LEDチップ31の青色光を吸収して赤色光を発する。
リフレクタ38は、青色LEDチップ31を取り囲むように設けられている。リフレクタ38は、上記青色光と、上記緑色光と、上記赤色光とを反射するようになっている。
発光装置3が外部に出射する出射光は、上記青色光と、上記緑色光と、上記赤色光とを含み、これらを組み合わせて混色させた光である。上記青色光は、420nm〜460nmの波長(第1波長)の範囲内にピークを有している。上記緑色光は、520nm〜570nmの波長(第2波長)の範囲内にピークを有している。上記赤色光は、520nm〜570nmの波長(第3波長)の範囲内にピークを有している。
図3は、発光装置3の出射光のスペクトルの一例を示す図である。図3において、横軸は波長であり、縦軸は相対発光強度値である。なお、図3は、後述する比較例の発光装置の出射光のスペクトルの一例も示している。
図3に示すように、発光装置3の出射光のスペクトルは、第1のピークと、第2のピークと、第3のピークとを有している。上記第1のピークは、上記青色光に由来しており、波長が442nmであって、相対発光強度値が1である。上記第2のピークは、上記緑色光に由来しており、波長が544nmであって、相対発光強度値が0.37である。上記第3のピークは、上記赤色光に由来しており、波長が642nmであって、相対発光強度値が0.53である。
上記第3のピークの相対発光強度値は、上記第2のピークの相対発光強度値の約1.4倍である。また、上記第3のピークの相対発光強度値は、上記第1のピークの相対発光強度値の約0.53倍である。
(変形例)
(1)発光装置の出射光の第1のピーク波長は、420〜460nmの範囲にあればよい。また、上記出射光の第2のピーク波長は、520〜570nmの範囲にあればよい。さらに、上記出射光の第3のピーク波長は、610〜660nmの範囲にあればよい。
(1)発光装置の出射光の第1のピーク波長は、420〜460nmの範囲にあればよい。また、上記出射光の第2のピーク波長は、520〜570nmの範囲にあればよい。さらに、上記出射光の第3のピーク波長は、610〜660nmの範囲にあればよい。
(2)上記第3のピークの相対発光強度値は、上記第2のピークの相対発光強度値の1.2倍以上かつ1.6倍以下であればよい。
(3)上記第3のピークの相対発光強度値は、第1のピークの相対発光強度値の0.4倍以上かつ0.6倍以下であればよい。
(4)トマト苗栽培装置の区画の数は、1つ又は3つ以上でもよい。
(5)トマト苗栽培装置の区画10と区画20とは、水平方向に隣り合うように設けられていてもよい。
(6)栽培部2は、ウレタン、スポンジなどからなる固形培地や、培養土、培養液を収容する容器であってもよい。
(7)発光装置3は、栽培部2の側方や下方に位置していてもよい。
(8)発光装置3は、発光装置3からの光がトマト苗を間接照射するように設けられていてもよい。例えば、発光装置からの光が鏡等によって反射されて、トマト苗を照射するようになっていてもよい。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。
本発明のトマト苗栽培装置を用いて、トマト苗(「CF桃太郎ファイト」、タキイ種苗株式会社製)の第1花房着生葉位を調べた。それを実施例1〜3に示す。これに対して、本発明のトマト苗栽培装置とは、発光装置の出射光のスペクトルのみが異なるトマト苗栽培装置を用いて、上記トマト苗の第1花房着生葉位を調べた。それを比較例1〜3に示す。
(実施例1)
トマト苗の播種から26日目に台木植物(「グリーンセーブ」、タキイ種苗株式会社製)に上記トマト苗を接木した。接木したトマト苗を上記播種から35日目にポッドに移植した。上記播種から53日目に、トマト苗の第1花房着生葉位を調べた。試料数は、n=25とした。
トマト苗の播種から26日目に台木植物(「グリーンセーブ」、タキイ種苗株式会社製)に上記トマト苗を接木した。接木したトマト苗を上記播種から35日目にポッドに移植した。上記播種から53日目に、トマト苗の第1花房着生葉位を調べた。試料数は、n=25とした。
発光装置3の照射光強度を350μmol/m2/s、照射時間を12時間/日とした。暗期における気温を15℃、明期における気温を21℃とした。また、トマト苗栽培装置内の相対湿度を70%〜90%、CO2濃度を400ppm〜500ppmとし、トマト苗に対する灌水を10分/日とした。
(実施例2)
トマト苗の播種から21日目に上記台木植物にトマト苗を接木し、接木したトマト苗を上記播種から28日目にポッドに移植し、その後、上記播種から48日目に、トマト苗の第1花房着生葉位を調べた。その他は、実施例1と同様にして、トマト苗を栽培した。なお、試料数は、n=10とした。
トマト苗の播種から21日目に上記台木植物にトマト苗を接木し、接木したトマト苗を上記播種から28日目にポッドに移植し、その後、上記播種から48日目に、トマト苗の第1花房着生葉位を調べた。その他は、実施例1と同様にして、トマト苗を栽培した。なお、試料数は、n=10とした。
(実施例3)
暗期における気温を13℃、明期における気温を18℃とした。その他は、実施例2と同様にして、トマト苗を栽培した。
暗期における気温を13℃、明期における気温を18℃とした。その他は、実施例2と同様にして、トマト苗を栽培した。
(比較例1)
比較例1〜3で使用した発光装置の出射光のスペクトルは、図3に示すように、第1のピークと、第2のピークと、第3のピークとを有している。上記第1のピークは、波長が442nmであって、相対発光強度値が1である。上記第2のピークは、波長が544nmであって、相対発光強度値が0.21である。上記第3のピークは、波長が630nmであって、相対発光強度値が0.18である。そして、実施例1と同様にして、トマト苗を栽培した。
比較例1〜3で使用した発光装置の出射光のスペクトルは、図3に示すように、第1のピークと、第2のピークと、第3のピークとを有している。上記第1のピークは、波長が442nmであって、相対発光強度値が1である。上記第2のピークは、波長が544nmであって、相対発光強度値が0.21である。上記第3のピークは、波長が630nmであって、相対発光強度値が0.18である。そして、実施例1と同様にして、トマト苗を栽培した。
(比較例2)
実施例2と同様にして、トマト苗を栽培した。
実施例2と同様にして、トマト苗を栽培した。
(比較例3)
実施例3と同様にして、トマト苗を栽培した。
実施例3と同様にして、トマト苗を栽培した。
実施例1〜3と比較例1〜3とを比較することにより、発光スペクトルの違いがトマト苗の第1花房着生葉位に与える影響を調べた。
実施例1〜3および比較例1〜3の結果を、表1に示す。
実施例1と比較例1とを比較するとわかるように、実施例1の方が、トマト苗の第1花房着生葉位が低い位置になる割合が大きかった。
また、実施例2と比較例2とを比較するとわかるように、実施例2の方が、トマト苗の第1花房着生葉位が低い位置になる割合が若干大きかった。
実施例1,2と比較例1,2とを比較するとわかるように、接木および移植を行う時期を変えても、本発明によって、トマト苗の第1花房着生葉位が低い位置になった。
また、実施例3と比較例3とを比較するとわかるように、実施例3の方が、トマト苗の第1花房着生葉位が低い位置になる割合が大きかった。また、実施例3では、トマト苗の第1花房着生葉位が最も低い位置で6段目になった。
実施例2,3と比較例2,3とを比較するとわかるように、暗期および明期における温度を変えても、本発明によって、トマト苗の第1花房着生葉位が低い位置になった。
2 栽培部
3 発光装置
31 青色LEDチップ
33 緑色発光蛍光体
34 赤色発光蛍光体
50 トマト苗
3 発光装置
31 青色LEDチップ
33 緑色発光蛍光体
34 赤色発光蛍光体
50 トマト苗
Claims (3)
- 青色LEDと赤色発光蛍光体と緑色発光蛍光体とを、組み合わせて混色させた、発光装置であって、
発光スペクトルが、
420〜460nmの範囲に第1のピーク波長と、
520〜570nmの範囲に第2のピーク波長と、
610〜660nmの範囲に第3のピーク波長と、を有しており、
上記第3のピーク波長の相対発光強度値が、上記第2のピーク波長の相対発光強度値の1.2倍以上かつ1.6倍以下であることを特徴とする発光装置。 - 請求項1に記載の発光装置において、
上記第3のピーク波長の相対発光強度値が、上記第1のピーク波長の相対発光強度値の0.4倍以上かつ0.6倍以下であることを特徴とする発光装置。 - トマト苗が植えられる栽培部と、
上記栽培部に植えられたトマト苗を照射するように設けられた、請求項1または2に記載の発光装置と、を備えていることを特徴とするトマト苗栽培装置。
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|---|---|---|---|
| JP2015087804A JP2016202072A (ja) | 2015-04-22 | 2015-04-22 | 発光装置およびトマト苗栽培装置 |
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Publications (1)
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161206 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20170801 |
