JP2016217257A - 排気浄化装置 - Google Patents

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雄貴 鈴木
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【課題】排気通路に配設された排気浄化触媒に堆積したデポジットを除去可能とする排気浄化装置を提供する。【解決手段】排気通路4に配設されたCCO21に対する排気ガス流れ方向を切り替え可能とする切替ユニット9を備えさせる。CCO21の一方側の開口部から他方側の開口部へ向かう方向に排気ガスが流れている状態で、CCO21に流入する排気ガスの温度を温度センサ45aによって検出し、その排気ガスの温度がデポジット堆積温度域である積算時間が所定時間に達した場合には、切替ユニット9によって、CCO21の他方側の開口部から一方側の開口部へ向かう方向に排気ガスが流れるように切り替える。これにより、CCO21の一方側の開口部を高温にし、この一方側の開口部に堆積しているデポジットを焼失させてCCO21の排気浄化機能を回復させる。【選択図】図1

Description

本発明は内燃機関に備えられる排気浄化装置に係る。
従来、例えば自動車等に搭載されるディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという場合もある)の排気通路に、排気浄化触媒およびDPF(Diesel Particulate Filter)が配設された構成が知られている(特許文献1を参照)。
例えば排気浄化触媒が酸化触媒である場合、排気ガス中に含まれるHC(炭化水素)およびCO(一酸化炭素)は、この酸化触媒によって酸化されて浄化される。また、DPFは排気ガス中に含まれるPM(Particulate Matter)を捕集し、このPMが大気中に放出されることを抑制する。
特開2014−222021号公報
エンジンの運転中には、排気ガス中の煤とHCとが結合することに起因するデポジットが生成され、このデポジットが排気浄化触媒に堆積することがある。
このデポジットは、例えば500℃程度の比較的高温の環境下では焼失する。排気浄化触媒にあっては、仮にエンジンが低負荷運転状態であっても、触媒内部での酸化反応(例えばDPF再生処理が実行されたことに伴う酸化反応等)によって、排気ガス流れ方向の中央部分や下流端部分が比較的高温(500℃以上)となる。このため、これら中央部分や下流端部分にあってはデポジットは殆ど堆積しない。
しかしながら、排気浄化触媒の排気ガス流れ方向の上流端部分は、比較的温度が低いため(エンジンの低負荷運転状態では例えば160℃〜350℃程度)、この上流端部分にデポジットが堆積することになる。このように排気浄化触媒の上流端部分にデポジットが堆積すると、排気浄化触媒の排気浄化機能が大幅に減少してしまうことになる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排気通路に配設された排気浄化触媒に堆積したデポジットを除去可能とする排気浄化装置を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、内燃機関の排気通路に配設され且つ一方側の開口部と他方側の開口部との間で排気ガスの流通が可能な排気浄化触媒を備える排気浄化装置を前提とする。この排気浄化装置に対し、前記排気浄化触媒における排気ガスの流通方向を切り替え可能な切替手段と、前記排気浄化触媒に流入する排気ガスの温度を推定または検出する排気ガス温度認識手段と、前記排気浄化触媒における排気ガスの流通方向が、前記一方側の開口部から前記他方側の開口部へ向かう方向である際に、前記排気ガス温度認識手段によって推定または検出された排気ガスの温度が予め規定されたデポジット堆積温度域である状況の積算時間が所定時間に達した場合、前記排気浄化触媒における排気ガスの流通方向を、前記他方側の開口部から前記一方側の開口部へ向かう方向に切り替えるように前記切替手段を制御する制御部とを備えさせている。
この特定事項により、排気ガスが排気浄化触媒の一方側の開口部から他方側の開口部へ向かって流れている状態で、排気ガス温度認識手段によって推定または検出された排気ガスの温度がデポジット堆積温度域である状況の積算時間が所定時間に達した場合には、制御部は、排気浄化触媒における排気ガスの流通方向を、他方側の開口部から一方側の開口部へ向かう方向に切り替えるように切替手段を制御する。これにより、排気浄化触媒の前記一方側の開口部(デポジットが堆積している開口部)が、排気浄化触媒における排気ガスの流通方向の下流側の開口部となることで、この開口部の温度が上昇する(排気浄化触媒内部での酸化反応によって排気ガス温度が上昇し、この排気ガスの熱を受けることで、この開口部の温度が上昇する)。言い換えると、切替手段の切り替えに伴って、排気浄化触媒において高温となる領域が他方側の開口部から一方側の開口部にシフトする(デポジットが堆積している開口部が高温の領域に変更される)。これにより、前記一方側の開口部に堆積していたデポジットを焼失させることができる。つまり、排気浄化触媒の一方側の開口部に堆積していたデポジットを除去することで、排気浄化触媒の排気浄化機能を回復させることができる。
本発明では、排気浄化触媒の開口部にデポジットが堆積していると推定される状況において、排気浄化触媒における排気ガスの流通方向を切り替えることで、この開口部を高温にしてデポジットを除去するようにしている。これにより、排気浄化触媒の排気浄化機能を回復させることができる。
実施形態に係るディーゼルエンジンおよびその制御系統の概略構成を示す図である。 ECU等の制御系の構成を示すブロック図である。 各切替弁が第1の切替位置となった初期状態を説明するための排気系の概略構成図である。 各切替弁が第1の切替位置となって所定時間経過後の状態を説明するための排気系の概略構成図である。 各切替弁が第2の切替位置となった状態を説明するための排気系の概略構成図である。 デポジット除去制御の手順を示すフローチャート図である。 DPF再生処理時における触媒入口ガス温度および触媒出口ガス温度の推移の一例を示す図である。 排気ガス温度とそれに応じたSOFおよびSootそれぞれの除去比率との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、自動車に搭載されたコモンレール式筒内直噴型多気筒(例えば直列4気筒)ディーゼルエンジンに本発明を適用した場合について説明する。また、本実施形態では、排気浄化触媒としてCCO(Catalytic Converter Oxidation:酸化触媒コンバータ)が採用された場合について説明する。
−エンジンの構成−
先ず、本実施形態に係るディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)の概略構成を、図1を参照して説明する。
本実施形態に係るエンジン1は、各気筒の燃焼室1aに、その燃焼室1a内での燃焼に供される燃料を噴射するインジェクタ(燃料噴射弁)2がそれぞれ配置されている。各気筒のインジェクタ2はコモンレール11に接続されている。コモンレール11にはサプライポンプ10が接続されている。
サプライポンプ10は、燃料タンクから燃料を汲み上げ、この汲み上げた燃料を高圧にした後に燃料通路10aを介してコモンレール11に供給する。コモンレール11は、サプライポンプ10から供給された高圧燃料を各インジェクタ2に分配する。
また、前記サプライポンプ10は、燃料タンクから汲み上げた燃料の一部を、添加燃料通路10bを介して燃料添加弁12に供給する。また、前記燃料添加弁12は、排気マニホールド4aを流れる排気ガスに対して所定量および所定タイミングで燃料添加を必要に応じて実行するようになっている。
エンジン1の吸気系には吸気通路3が、排気系には排気通路4がそれぞれ設けられている。吸気通路3には、吸入空気流れ方向の上流側から下流側に向けて順に、エアクリーナ31、エアフローメータ43、後述するターボチャージャ6のコンプレッサインペラ63、インタークーラ8、および、吸気絞り弁5が配設されている。吸気絞り弁5はスロットルモータ51によって開度が調整される。なお、吸気通路3は、吸気絞り弁5の下流側に配置された吸気マニホールド3aにおいて各気筒に対応して分岐している。
排気通路4は、エンジン1の各気筒の燃焼室1aと繋がる排気マニホールド4aによって各気筒毎に分岐した状態から一つに集合するように構成されている。
この排気通路4には、排気ガス流れ方向の上流側から下流側に向けて順に、後述するターボチャージャ6のタービンホイール62、CCO21、DPF22が配設されている。CCO21は、排気ガス中に含まれるHC(炭化水素)およびCO(一酸化炭素)を酸化して浄化する。DPF22は、排気ガス中のPM(粒子状物質)を捕集する。
本実施形態の特徴の一つとして、排気通路4にあっては、CCO21における排気ガスの流通方向(CCO21の一方側の開口部と他方側の開口部との間での排気ガスの流通方向)が切り替え可能となっている。以下、具体的に説明する。
排気通路4には、CCO21における排気ガスの流通方向が切り替え可能な切替ユニット(本発明でいう切替手段)9が備えられている。この切替ユニット9は、一端(排気ガスの流れ方向の上流側)が後述するターボチャージャ6のタービンホイール62に繋がる上流側排気通路4bに接続されている。また、この切替ユニット9は、他端(排気ガスの流れ方向の下流側)がDPF22に繋がる下流側排気通路4cに接続されている。
そして、切替ユニット9は、CCO21の一方側(図1における上側)の開口部に連通する第1連通路91と、CCO21の他方側(図1における下側)の開口部に連通する第2連通路92とを備えている。
また、これら連通路91,92よりも上流側(排気ガスの流れ方向の上流側)には、第1分岐通路93および第2分岐通路94が設けられている。具体的に、第1分岐通路93は、一端(排気ガスの流れ方向の上流側端)が前記上流側排気通路4bに接続されていると共に、他端(排気ガスの流れ方向の下流側端)が前記第1連通路91に接続されている。また、第2分岐通路94は、一端(排気ガスの流れ方向の上流側端)が前記上流側排気通路4bに接続されていると共に、他端(排気ガスの流れ方向の下流側端)が前記第2連通路92に接続されている。これら第1分岐通路93および第2分岐通路94における上流側排気通路4bとの接続位置(上流側排気通路4bから第1分岐通路93および第2分岐通路94が分岐される位置)には、上流側切替弁9Aが設けられている。この上流側切替弁9Aは、上流側排気通路4bと第1分岐通路93とを連通すると共に上流側排気通路4bと第2分岐通路94とを遮断する第1の切替位置(図3および図4を参照)と、上流側排気通路4bと第2分岐通路94とを連通すると共に上流側排気通路4bと第1分岐通路93とを遮断する第2の切替位置(図5を参照)との間で切り替え可能となっている。
一方、前記連通路91,92よりも下流側(排気ガスの流れ方向の下流側)には、第3分岐通路95および第4分岐通路96が設けられている。具体的に、第3分岐通路95は、一端(排気ガスの流れ方向の下流側端)が前記下流側排気通路4cに接続されていると共に、他端(排気ガスの流れ方向の上流側端)が前記第1連通路91に接続されている。また、第4分岐通路96は、一端(排気ガスの流れ方向の下流側端)が前記下流側排気通路4cに接続されていると共に、他端(排気ガスの流れ方向の上流側端)が前記第2連通路92に接続されている。これら第3分岐通路95および第4分岐通路96における下流側排気通路4cとの接続位置(第3分岐通路95と第4分岐通路96とが集合されて下流側排気通路4cに接続される位置)には、下流側切替弁9Bが設けられている。この下流側切替弁9Bは、下流側排気通路4cと第4分岐通路96とを連通すると共に下流側排気通路4cと第3分岐通路95とを遮断する第1の切替位置(図3および図4を参照)と、下流側排気通路4cと第3分岐通路95とを連通すると共に下流側排気通路4cと第4分岐通路96とを遮断する第2の切替位置(図5を参照)との間で切り替え可能となっている。
前記切替ユニット9よりも上流側(CCO21よりも上流側であってタービンホイール62よりも下流側)の前記上流側排気通路4bにはA/Fセンサ44および第1排気温センサ(本発明でいう、排気浄化触媒に流入する排気ガスの温度を検出する排気ガス温度認識手段)45aが配置されている。この第1排気温センサ45aの出力信号によりCCO21に流入する排気ガスの温度を検出する。また、前記切替ユニット9よりも下流側(CCO21よりも下流側であってDPF22よりも上流側)の前記下流側排気通路4cには第2排気温センサ45bが配置されている。この第2排気温センサ45bの出力信号によりCCO21から流出する排気ガスの温度(DPF22に流入する排気ガスの温度)を検出する。更に排気通路4には、DPF22の上流側圧力と下流側圧力との差圧を検出する差圧センサ4Aが設けられている。
エンジン1にはターボチャージャ6が装備されている。ターボチャージャ6は、ロータシャフト61を介して連結されたタービンホイール62とコンプレッサインペラ63とを備えている。このターボチャージャ6は、タービンホイール62が受ける排気流(排気圧)を利用してコンプレッサインペラ63を回転させることにより吸入空気を過給する。
また、エンジン1にはEGR装置7が装備されている。このEGR装置7は、吸気マニホールド3aと排気マニホールド4aとを接続するEGR通路71を備えている。このEGR通路71には、EGRバルブ72およびEGRクーラ73が設けられている。
−ECU−
ECU100は、図示しないCPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータと入出力回路とを備えている。図2に示すように、ECU100の入力回路には、クランクポジションセンサ40、レール圧センサ41、スロットル開度センサ42、エアフローメータ43、A/Fセンサ44、各排気温センサ45a,45b、水温センサ46、アクセル開度センサ47、吸気圧センサ48、吸気温センサ49、差圧センサ4Aなどが接続されている。これらセンサの機能は周知であるのでここでの説明は省略する。
一方、ECU100の出力回路には、前記インジェクタ2、吸気絞り弁5、サプライポンプ10、燃料添加弁12、EGRバルブ72、上流側切替弁9A、下流側切替弁9Bが接続されている。
そして、ECU100は、前記各種センサからの出力、その出力値を利用する演算式により求められた演算値に基づき、必要に応じて前記ROMに記憶された各種マップを参照して、エンジン1の各種制御を実行する。一例としてECU100は、インジェクタ2による燃料噴射制御(パイロット噴射、メイン噴射、アフタ噴射、ポスト噴射それぞれの噴射量・噴射時期の制御)、EGRバルブ72の開度制御、燃料添加弁12の燃料添加制御、各切替弁9A,9Bの切り替え制御等を含むエンジン1の各種制御を実行する。更に、ECU100は、下記のDPF再生処理を実行する。
ここでDPF再生処理について簡単に説明する。
ディーゼルエンジン1においては、排気ガス中に含まれるPMをDPF22によって捕集するが、こうして捕集されたPMはDPF22のセルの壁面に堆積して排気ガスの流れの妨げとなり、徐々に通気抵抗が大きくなってゆく。
DPF再生処理は、前記燃料添加弁12からの燃料添加やインジェクタ2からのポスト噴射を実施して排気ガス中に燃料を供給することにより、DPF22に堆積したPMを燃焼除去するものである。すなわち、排気ガス中に供給された燃料は排気ガスとともにCCO21に達して酸化され、この酸化反応に伴う発熱で排気ガス温度が上昇し、DPF22の温度が上昇する。DPF22の温度がPMの燃焼を可能にする温度(例えば600℃以上)まで上昇すれば、DPF22に堆積したPMが燃焼を始め、この燃焼に伴う発熱でDPF22の温度は更に上昇する。このような状態を所定時間維持することにより、堆積したPMは除去され、DPF22のPM捕集能力が回復する。
このDPF再生処理は、DPF22のPM捕集量が所定値に達したことが推定された場合に実行される。つまり、前記差圧センサ4Aの出力信号(差圧)とPMの堆積量との関係をマップ化してECU100のROMに記憶しておき、このマップによりPMの堆積量を求め、この求められたPMの堆積量が所定値に達した際にDPF再生処理は実行される。
−デポジット除去制御−
次に、本実施形態の特徴とする制御であるデポジット除去制御について説明する。
前述したように、エンジン1の運転中には、排気ガス中の煤とHCとが結合することに起因するデポジットが生成され、このデポジットがCCO21に堆積することがある。このデポジットは、例えば500℃程度の比較的高温の環境下では焼失する。CCO21にあっては、仮にエンジン1が低負荷運転状態であっても、CCO21内部での酸化反応(例えば前述したDPF再生処理が実行されたことに伴う酸化反応等)によって、排気ガス流れ方向の中央部分や下流端部分が比較的高温(500℃以上)となる。このため、これら中央部分や下流端部分にあってはデポジットは殆ど堆積しない。しかしながら、CCO21の排気ガス流れ方向の上流端部分は、比較的温度が低いため(エンジン1の低負荷運転状態では例えば160℃〜350℃程度)、この上流端部分にデポジットが堆積することになる。
図7は、DPF再生処理時においてCCO21に流入する排気ガスの温度(触媒入口ガス温度)およびCCO21から流出する排気ガスの温度(触媒出口ガス温度)の推移の一例を示す図である。この図7では、タイミングt1からDPF再生処理が開始されている。このDPF再生処理が開始されると、CCO21内部での酸化反応によって触媒出口ガス温度は比較的高温に達する。図7に示すものでは、タイミングt2でデポジット焼失温度T1(500℃)に達している。このため、CCO21における中央部分や下流端部分にあってはデポジットは殆ど堆積しない。これに対し、触媒入口ガス温度は、DPF再生処理を実行したとしても、比較的低温(図中の温度T1未満)となっている。このため、CCO21における排気ガス流れ方向の上流端部分にはデポジットが堆積することになる。
また、図8は、排気ガス温度と、それに応じたSOF(可溶有機成分)およびSoot(デポジットの成分である煤)それぞれの除去比率との関係をTG分析した結果を示す図である。この図8に示すように、排気ガス温度が図中の温度T1(500℃)未満の範囲にある場合には、温度が高くなるに従ってSOFの除去比率は高くなるものの、Sootは殆ど除去されない。これに対し、排気ガス温度が図中の温度T1以上の範囲にある場合には、温度が高くなるに従ってSootの除去比率は高くなる。つまり、Sootを効果的に除去するためには排気ガス温度を温度T1以上とすることが有効であることが判る。
なお、排気ガスの温度と排気ガス中に発生する成分との関係の一例としては、前述した如く、この排気ガス温度が160℃〜350℃である場合には、固相または液相の芳香族HC酸化物や脂肪族HC酸化物が発生し、これらがデポジットとしてCCO21に堆積する。また、排気ガス温度が160℃未満である場合には、液相のHC重質分が発生する。また、排気ガス温度が350℃〜500℃である場合には固相のHC炭化物が発生することになる。そして、排気ガス温度が500℃を超えていると、前記デポジットやHC炭化物は焼失することになる。
前述したようにCCO21の上流端部分にデポジットが堆積すると、CCO21の排気浄化機能が大幅に減少してしまうことになる。また、CCO21の内部が閉塞することで、圧力損失が増大してエンジン出力の低下を招いたり、CCO21に損傷を招いたりする可能性がある。更には、CCO21内部での温度勾配が大きくなることに起因してCCO21に損傷を招いたり、DPF22へ導入する排気ガス温度を十分に高めることができなくなってDPF再生処理が良好に行えなくなったりする。
本実施形態では、この点に鑑み、CCO21の上流端部分にデポジットが堆積していると推定される状況になると、前記切替ユニット9によって、CCO21における排気ガスの流通方向を切り替える。これにより、それまで排気ガス流れ方向の上流側端であった前記CCO21の上流端部分が、排気ガス流れ方向の下流側端(下流端部分)となることで、この部分に高温の排気ガスが流れることになり、これにより、CCO21の前記上流端部分(排気ガスの流通方向が切り替えられたことで下流端となる部分)からデポジットを除去するようにしている。
そして、CCO21の上流端部分にデポジットが堆積していることを推定する手法としては、CCO21における排気ガスの流通方向が、一方側の開口部(例えば図1における上側の開口部)から他方側の開口部(例えば図1における下側の開口部)へ向かう方向である際に(図3に示すように各切替弁9A,9Bが第1の切替位置となっている際に)、前記第1排気温センサ45aによって検出された排気ガスの温度が予め規定されたデポジット堆積温度域(例えば160℃〜350℃)である状況の積算時間が所定時間に達すると、デポジット堆積量が所定量に達したと判断する(図4に示す状態を参照)。そして、この場合、デポジット除去制御を実行する。前記所定時間は、実験またはシミュレーションによって予め規定されている。
このデポジット除去制御では、前述した如く、切替ユニット9の各切替弁9A,9Bを切り替えることによって、CCO21における排気ガスの流通方向を、他方側の開口部(例えば図1における下側の開口部)から一方側の開口部(例えば図1における上側の開口部)へ向かう方向に切り替えるように制御する(図5に示すように各切替弁9A,9Bを第2の切替位置に切り替えるように制御する)。これにより、それまで排気ガス流れ方向の上流側端であった前記一方側の開口部が、各切替弁9A,9Bの切り替えによって排気ガス流れ方向の下流側端となり、この一方側の開口部には、CCO21を通過した排気ガスが達することになる。この排気ガスはCCO21内部での酸化反応によって高温となっているので、この高温の排気ガスによって、前記堆積しているデポジットが除去されることになる(図5に示す状態を参照)。
このように各切替弁9A,9Bを切り替える制御が前記ECU100によって行われる。このため、ECU100においてこの各切替弁9A,9Bの切り替え動作を実行する機能部分が本発明でいう制御部として構成されている。また、この制御部、前記排気通路4、前記CCO(排気浄化触媒)21、切替ユニット(切替手段)9、第1排気温センサ(排気ガス温度認識手段)45a等によって本発明に係る排気浄化装置が構成されている。
以下、このデポジット除去制御の具体的な手順について図6のフローチャートに沿って説明する。このフローチャートは、エンジン1の始動後、前記ECU100において所定時間毎に繰り返し実行される。
先ず、ステップST1において、前記第1排気温センサ45aによって検出されている排気ガスの温度(CCO21の上流側の排気ガスの温度)がデポジット堆積温度域であるか否かを判定する。例えば、第1排気温センサ45aによって検出されている排気ガスの温度が160℃〜350℃の範囲内にあるか否かを判定する。
排気ガスの温度がデポジット堆積温度域でない場合には、ステップST1でNO判定され、現在の運転状態はデポジットが堆積する状態ではない(デポジットの堆積量が増加していく状態ではない)として、そのままリターンされる。
一方、CCO21の上流側の排気ガスの温度がデポジット堆積温度域であり、ステップST1でYES判定された場合には、ステップST2に移り、前回ルーチンにおいてデポジット除去制御が終了した以降において、CCO21の上流側の排気ガスの温度がデポジット堆積温度域にある状態の積算時間(堆積温度域積算時間)が所定時間A以上に達したか否かを判定する。つまり、デポジット除去制御が終了した以降において、排気ガスの温度がデポジット堆積温度域にある状態の積算時間を計測しておき、ステップST2は、この積算時間が所定時間A以上に達したか否かを判定している。
この精算時間が所定時間A未満であり、ステップST2でNO判定された場合には、CCO21におけるデポジットの堆積量は比較的少なく、デポジット除去制御(各切替弁9A,9Bの切り替え制御)は未だ必要ないとしてステップST3に移る。
このステップST3では、DPF22のPM捕集量が所定値に達したことでDPF再生処理要求が生じているか否かを判定する。
未だDPF再生処理要求が生じていない場合には、そのままリターンされる。
一方、DPF再生処理要求が生じており、ステップST3でYES判定された場合には、ステップST4に移り、DPF再生処理を開始する。つまり、前記燃料添加弁12からの燃料添加やインジェクタ2からのポスト噴射を実施して排気ガス中に燃料を供給することにより、DPF22に堆積したPMを燃焼除去する。
その後、ステップST5でDPF再生処理が完了したか否かを判定する。このDPF再生処理が完了したか否かの判定は、前記差圧センサ4Aによって検出されるDPF22の上流側圧力と下流側圧力との差圧が所定値未満となった場合に、DPF再生処理が完了したと判定される。DPF再生処理が完了したと判定されるまでは(ステップST5でYES判定されるまでは)DPF再生処理が継続される。そして、DPF再生処理が完了したと判定されると、前記燃料添加弁12からの燃料添加やインジェクタ2からのポスト噴射は停止される。なお、DPF再生処理途中でエンジン1が停止した場合、次回のエンジン始動時にあっては、このエンジン始動と略同時にDPF再生処理が開始されることになる。つまり、ステップST4から制御が開始される。
一方、前記堆積温度域積算時間が所定時間A以上であり、ステップST2でYES判定された場合には、ステップST6に移り、前記各切替弁9A,9Bを切り替える。例えば、それまで図3および図4に示すように各切替弁9A,9Bが第1の切替位置(上流側切替弁9Aが上流側排気通路4bと第1分岐通路93とを連通すると共に上流側排気通路4bと第2分岐通路94とを遮断し、下流側切替弁9Bが下流側排気通路4cと第4分岐通路96とを連通すると共に下流側排気通路4cと第3分岐通路95とを遮断する切替位置)となっていた場合には、図5に示すように各切替弁9A,9Bを第2の切替位置(上流側切替弁9Aが上流側排気通路4bと第2分岐通路94とを連通すると共に上流側排気通路4bと第1分岐通路93とを遮断し、下流側切替弁9Bが、下流側排気通路4cと第3分岐通路95とを連通すると共に下流側排気通路4cと第4分岐通路96とを遮断する切替位置)に切り替える。
これにより、CCO21の前記一方側の開口部(デポジットが堆積している開口部;図4における上側の開口部)が、CCO21における排気ガスの流通方向の下流側の開口部となることで、この開口部の温度が上昇する。言い換えると、各切替弁9A,9Bの切り替えに伴って、CCO21において高温となる領域が他方側の開口部(図5における下側の開口部)から一方側の開口部(図5における上側の開口部)にシフトする(デポジットが堆積している開口部が高温の領域となる)。これにより、前記一方側の開口部に堆積していたデポジットを焼失および除去することができる。
ステップST7では、前記デポジット除去制御によってデポジットの全量が除去できるタイミングよりも、DPF再生処理要求が生じるタイミングの方が早く訪れるか否かを判定する。この判定は、前記堆積温度域積算時間に基づいて求められるデポジット堆積量と現在の排気ガスの温度(第2排気温センサ45bによって検出されている排気ガスの温度)とから、デポジットの全量が除去できるタイミングを求めると共に、差圧センサ4Aの出力信号(差圧)から求められる現在のPM堆積量と、エンジン回転速度およびインジェクタ2からの燃料噴射量とに応じたPM発生量とから、DPF再生処理要求が生じるタイミングを求め、これらタイミングを比較することにより行われる。具体的に、デポジットの全量が除去できるタイミングを求める手法としては、堆積温度域積算時間に基づいて求められるデポジット堆積量と、現在の排気ガスの温度と、デポジットの全量を除去するのに要する時間との関係を予め実験等により求めてマップ化してECU100のROM内に記憶しておき、このマップにより、デポジットの全量が除去できるタイミングを求めることが挙げられる。また、DPF再生処理要求が生じるタイミングを求める手法としては、現在のPM堆積量と、エンジン回転速度およびインジェクタ2からの燃料噴射量とに応じたPM発生量と、DPF再生処理要求が生じるまでの時間との関係を予め実験等により求めてマップ化してECU100のROM内に記憶しておき、このマップにより、DPF再生処理要求が生じるタイミングを求めることが挙げられる。
DPF再生処理要求が生じるタイミングよりも前に、デポジットの全量が除去できるタイミングが訪れると判断された場合には、ステップST7でNO判定され、ステップST8に移る。このステップST8では、前記第2排気温センサ45bによって検出されている排気ガスの温度(CCO21の下流側の排気ガスの温度)がデポジット除去可能温度以上となっているか否かを判定する。つまり、第2排気温センサ45bによって検出されている排気ガスの温度が例えば500℃に達しているか否かを判定する。
CCO21の下流側の排気ガスの温度がデポジット除去可能温度未満であって、ステップST8でNO判定された場合には、ステップST9に移り、CCO21の下流側の排気ガスの温度を上昇させるための強制昇温制御が実行される。この強制昇温制御としては、例えば、インジェクタ2からの燃料噴射時期(例えばメイン噴射時期)を遅角側に補正したり、燃料添加弁12からの燃料添加を行ったりすることが挙げられる。
CCO21の下流側の排気ガスの温度がデポジット除去可能温度以上である場合(前記強制昇温制御を実行することなくデポジット除去可能温度以上となった場合、および、強制昇温制御を実行したことでデポジット除去可能温度以上となった場合の両方を含む)、ステップST8でYES判定されてステップST10に移る。このステップST10では、前記ECU100に備えられているタイマのカウントが開始される。このタイマがカウントアップするまでの時間は、CCO21に堆積しているデポジットの略全量が除去可能な時間として、予め実験やシミュレーションによって設定されている。
ステップST11ではタイマがカウントアップしたか否かが判定される。タイマが未だカウントアップしておらず、ステップST11でNO判定された場合には、現在の状態が維持される。
一方、タイマがカウントアップし、ステップST11でYES判定された場合には、ステップST12に移り、デポジット除去制御を終了してリターンされる。このデポジット除去制御の終了に伴って前記堆積温度域積算時間は「0」にリセットされる。このデポジット除去制御としては、各切替弁9A,9Bを切り替える(第2の切替位置にあった場合には第1の切替位置に戻す)ものであってもよいし、現在の各切替弁9A,9Bの切り替え状態が維持されるものであってもよい。なお、現在の各切替弁9A,9Bの切り替え状態を維持する場合には、前記タイマのカウント中にデポジットがCCO21に堆積している可能性があるので、第1排気温センサ45aによって検出されている排気ガスの温度がデポジット堆積温度域である期間が存在する場合には、その期間を前記ステップST2での堆積温度域積算時間に加算しておく。
なお、前記タイマのカウント中(未だデポジットの略全量が除去できていないタイミング)にエンジン1が停止した場合、次回のエンジン始動時にあっては、現在の各切替弁9A,9Bを切り替え状態が維持されると共にタイマのカウントが再開されることになる。
一方、デポジット除去制御によってデポジットの全量が除去できるタイミングよりも、DPF再生処理要求が生じるタイミングの方が早く訪れると判断された場合(ステップST7でYES判定された場合)には、ステップST4に移り、DPF再生処理を開始する。つまり、前記燃料添加弁12からの燃料添加やインジェクタ2からのポスト噴射を実施して排気ガス中に燃料を供給することにより、DPF22に堆積したPMを燃焼除去する。
その後、ステップST5でDPF再生処理が完了したか否かを判定する。このDPF再生処理が完了したか否かの判定は前述したとおりである。
このように、各切替弁9A,9Bが切り替えられた状態でDPF再生処理が実行された場合には、燃料添加弁12から添加された燃料やインジェクタ2からのポスト噴射された燃料がCCO21の内部で酸化反応することによって、排気ガスが高温(500℃以上)となるので、前述した強制昇温制御を実行することなく、排気ガス温度をデポジット除去可能温度以上にすることができる。この場合、DPF再生処理の完了に伴って前記堆積温度域積算時間は「0」にリセットされる。
以上の動作が繰り返されることにより、CCO21の一方側の開口部に堆積していたデポジットを焼失させることができる。つまり、CCO21の一方側の開口部に堆積していたデポジットを除去することで、CCO21の排気浄化機能を回復させることができる。
−他の実施形態−
以上説明した実施形態は排気浄化触媒としてCCO21が採用された場合について説明した。本発明はこれに限らず、排気浄化触媒としてNSR(NOx Storage Reduction)触媒が採用された場合についても適用が可能である。
また、前記実施形態は自動車に搭載されたコモンレール式ディーゼルエンジンに本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、自動車以外に搭載されるディーゼルエンジンにも適用可能である。また、ディーゼルエンジンに限らず、ガソリンエンジンに対しても本発明は適用可能である。
また、前記実施形態では、CCO21に流入する排気ガスの温度を第1排気温センサ45aによって検出するようにしていた。本発明はこれに限らず、インジェクタからの燃料噴射量やEGR率(EGRバルブ72の開度により設定されるEGR率)等によってCCO21に流入する排気ガスの温度を推定するようにしてもよい。この場合、ECU100においてこの排気ガスの温度を推定する機能部分が本発明でいう排気ガス温度認識手段に相当することになる。
本発明は、自動車に搭載されるコモンレール式ディーゼルエンジンにおいて、排気系に備えられた排気浄化触媒のデポジット除去制御に適用可能である。
1 エンジン(内燃機関)
4 排気通路
9 切替ユニット(切替手段)
21 CCO(排気浄化触媒)
45a 第1排気温センサ(排気ガス温度認識手段)
100 ECU

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に配設され且つ一方側の開口部と他方側の開口部との間で排気ガスの流通が可能な排気浄化触媒を備える排気浄化装置において、
    前記排気浄化触媒における排気ガスの流通方向を切り替え可能な切替手段と、
    前記排気浄化触媒に流入する排気ガスの温度を推定または検出する排気ガス温度認識手段と、
    前記排気浄化触媒における排気ガスの流通方向が、前記一方側の開口部から前記他方側の開口部へ向かう方向である際に、前記排気ガス温度認識手段によって推定または検出された排気ガスの温度が予め規定されたデポジット堆積温度域である状況の積算時間が所定時間に達した場合、前記排気浄化触媒における排気ガスの流通方向を、前記他方側の開口部から前記一方側の開口部へ向かう方向に切り替えるように前記切替手段を制御する制御部とを備えていることを特徴とする排気浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116677483A (zh) * 2023-06-30 2023-09-01 湖南三一中型起重机械有限公司 积碳清除控制系统、积碳清除控制方法及其控制装置

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