JP2017002044A - ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩とラクトースとを含む安定した無定形粉末およびその調製方法 - Google Patents

ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩とラクトースとを含む安定した無定形粉末およびその調製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】化学式(1)で表されるソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩を含む安定した新規物質を提供すること。【解決手段】安定化剤としてラクトースを含む安定した無定形粉末、その調製方法、及びこれを有効成分とする泌尿器疾患、呼吸器疾患または消化器疾患の予防または治療用の医薬組成物。安定した無定形粉末は、優れた熱安定性を示すだけでなく、均質な品質および高純度で生産可能なので、前記疾患の予防または治療剤として有用に使用する方法。【選択図】図1

Description

本発明は、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩に、安定化剤としてラクトースを結合してなる、安定した無定形粉末、その調製方法、および前記無定形粉末を活性成分として含む医薬組成物に関するものである。
国際出願公開WO96/20194には、下記化学式1のソリフェナシン(solifenacin)が、化合物名1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル(1R)−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−カルボン酸であって、神経性頻尿、神経因膀胱、夜尿症、不安定膀胱、膀胱頸縮、慢性膀胱炎などにおける尿失禁および頻尿等の泌尿器疾患、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支炎、喘息、鼻炎等の呼吸器疾患、過敏性腸症候群、痙攣性大腸炎、憩室炎等の消化器疾患の予防または治療剤として有用であると開示されている。
(化学式1)
ソリフェナシンまたはその塩を含む一連のキヌクリジン誘導体は、ムスカリンM3受容体に対する優れた選択的拮抗作用をもって、神経性頻尿、神経因膀胱、夜尿症、不安定膀胱、膀胱痙縮や慢性膀胱炎などの泌尿器疾患や慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支炎、喘息、鼻炎などの呼吸器疾患の予防または治療剤として有用であると報告されている。
欧州特許第0801067号の実施例8には、ソリフェナシン塩酸塩の調製方法が記載されており、アセトニトリルおよびジエチルエーテルを含む混合溶媒中で結晶化した結晶が212℃〜214℃の融点を有すること、比旋光度([α]25Dが98.1(c=1.00、EtOH))を示すことが記載されている。
しかし、ソリフェナシンまたはその塩の非晶質体に対して、またはソリフェナシンのコハク酸塩を一般的な製剤化法により製剤化する際に、調製された製剤において、主薬であるソリフェナシンコハク酸塩が経時的に著しく分解されることについては、前記欧州特許には記載はもちろん、示唆さえもなかった。
一方、2003年6月に日本の厚生労働省が発表した医学審発第0624001号には、製剤の規格設定、つまり安定性試験で確認される製剤中の分解生成物(不純物)に関する事項が記録されている。これによると、1日に投与される原薬の量が10mg未満の場合に、製剤中の分解生成物の安全性確認が必要な閾値は、原薬中に含まれる分解生成物の割合が1.0%か、または分解生成物の1日総摂取量が50μgのいずれか低いもので、1日に投与される原薬の量が10mg以上100mg以下の場合に、製剤中の分解生成物の安全性確認が必要な閾値は、原薬中に含まれる分解生成物の割合が0.5%か、または分解生成物の1日総摂取量200μgのいずれか低いものと記録された。そのため、一般的に分解生成物の安全性確認をせずに設定できる分解生成物量の規格値としては、例えば、薬物含有量が5mgの製剤の場合は、原薬中に含まれる分解生成物の割合が1.0%以下であり、例えば、薬物含有量が10mgの製剤である場合は、原薬中に含まれる分解生成物の割合が0.5%以下である。
現在、臨床試験の結果に基づいて、市販予定であるソリフェナシン製剤には、2.5mg錠、5mg錠および10mg錠がある。
一方、製剤学的に優れた物性の塩および結晶形を調製するためには、(1)優れた溶解度、(2)優れた安定性、(3)非吸湿性、(4)錠剤剤形への加工性のような物理化学的な基準を満たさなければならない。安定性が高い薬物は、長期間保管しても変質しない利点があり、溶解度の高い薬物は経口服用時に胃や腸で速く吸収されるので、低い服用量にも高い血中濃度を示すために、高い効果が期待できる。一般的に、医薬品の無定形の形態は、溶解度が高く、胃や腸で速い吸収が起こるが、結晶形の形態に比べ安定性に劣る欠点を有している。従って、ソリフェナシンまたはその塩の溶解度を向上させ、安定性を確保するために、ソリフェナシンまたはその塩を含む安定した無定形の薬学的組成物に対する必要性が存在する。
国際出願WO96/20194 欧州特許第0801067号
日本医学審発第0624001号
本発明の目的は、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩を含む安定した新規物質を提供することである。
本発明の他の目的は、前記物質の調製方法を提供することである。
本発明のまた他の目的は、前記物質を活性成分として含む医薬組成物を提供することである。
前記目的により、本発明は、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩、およびラクトースを含む無定形粉末を提供する。
また、本発明は、(1)ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩とラクトースとを、水または水と有機溶媒との混合溶媒に溶解する段階と、(2)段階1で生成された溶液を凍結乾燥して固相粉末を得る段階とを含む、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩、およびラクトースを含む無定形粉末の調製方法を提供する。
また、本発明は、前記無定形粉末を有効成分として含む医薬組成物を提供する。
本発明によるソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩とラクトースを含む無定形粉末は、熱安定性に優れ、溶解度が高いので、生体利用率(bioavailability)が良子なので、これを有効成分として含む医薬組成物は、泌尿器疾患、呼吸器疾患または消化器疾患の予防または治療剤として有用に用いられる。
図1は、実施例1で調製されたソリフェナシンおよびラクトースを含む無定形粉末のX線粉末回折度(XPRD)を示す。 図2は、実施例1で調製されたソリフェナシンおよびラクトースを含む無定形粉末を60℃で10日間保管した後測定したX線粉末回折度を示す。
本発明は、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩、および安定化剤としてラクトースを含む無定形粉末を提供する。
本発明の無定形粉末において、ラクトースは、ソリフェナシンと共に無定形粉末を形成することによりソリフェナシンの熱安定性等の安定性を大幅に増加させることができる。
本発明で使用されるラクトースは、ガラクトースとグルコースとが結合された二糖類として乳糖とも呼ばれており、s−D−ガラクトシル−(1、4)−D−グルコースの構造を有する。分子式はC122211であり、形態によりα、s型の2種類がある。ラクトースは哺乳類の乳の成分であり、主に育児用調製粉乳の配合原料と医療用栄養剤として利用される安全な安定化剤である。
本発明で使用されるラクトースは、下記化学式(2)の構造を有することができる。
(化学式2)
本発明で使用される「ソリフェナシンの薬学的に許容される塩」としては、ソリフェナシンと、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、または、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、ピクリン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、グルタミン酸などの有機酸との酸付加塩や、第四級アンモニウム塩が挙げられる。その中でも、下記化学式3のソリフェナシンコハク酸塩が医薬としての効用の面から好ましい。
(化学式3)
本発明の無定形粉末は、総重量を基準に、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩を10重量%〜70重量%、15重量%〜65重量%、または20重量%〜60重量%の量で含むことができ、ラクトースを30重量%〜90重量%、35重量%〜85重量%、または40重量%〜80重量%の量で含むことができる。
本発明の無定形粉末は、X線粉末回折分析(XPRD)において無定形の特徴を示す。その具体例として、本願実施例1で調製された無定形粉末と、これを60℃で10日間保管した後のX線粉末回折度とを、図1および図2にそれぞれ示す。
本発明の無定形粉末は、カール・フィッシャー滴定法(Karl-Fischer titration;以下KFと言う)により測定した時の水分含有量が1重量%〜10重量%である。好ましくは、前記無定形粉末の水分含有量は約2.6重量%である。
本発明による無定形粉末は、60℃で10日間放置した場合にも、水分含有量を2.6%前後に維持しながら溶けずに安定した無定形を維持する。
本発明の安定した無定形粉末は、(1)ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩とラクトースとを、水または水と有機溶媒との混合溶媒に溶解させる段階と、(2)段階1で生成された溶液を凍結乾燥して固相粉末を得る段階とを含む調製方法によって調製することができる。
一具体例において、本発明の調製方法に使用可能なソリフェナシンの薬学的に許容される塩は、ソリフェナシンコハク酸塩で良い。
本発明の調製方法の段階(1)において、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩とラクトースとを、水または水と有機溶媒との混合溶媒に溶解させるが、この際、各成分の溶解順は任意に定めることができる。例えば、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩を、水または水と有機溶媒との混合溶媒に溶解させた後、生成された溶液にラクトースを添加するか、ラクトースを水または水と有機溶媒との混合溶媒に溶解させた後、生成された溶液にソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩を添加するか、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩とラクトースとを、水または水と有機溶媒の混合溶媒に同時に添加して溶解させることができる。
前記ラクトースは、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩1当量に対して1当量〜4当量、好ましくは1当量〜2当量の量で使用できる。
前記水または混合溶媒は、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩の体積を基準に、1倍〜100倍、好ましくは5倍〜50倍の量で使用できる。
水と有機溶媒との混合溶媒は、水と、メタノール、エタノール、アセトン、およびアセトニトリルからなる群より選択された有機溶媒との混合溶媒であって、水と有機溶媒との混合比は、体積比で1:100〜100:1であり得る。
本発明の調製方法の段階(2)において、凍結乾燥は−90℃〜−10℃で1日〜10日間で行うことができる。
段階2の凍結乾燥を経て生成された固形物、例えば、固相粉末を通常の方法によって回収および乾燥することにより、本発明の安定した無定形粉末を得ることができる。
本発明は、また、前記無定形粉末を有効成分とする医薬組成物を提供する。このような医薬組成物は、前記無定形粉末に、薬学的に許容される各種添加剤を適宜添加して調製することができる。前記添加剤としては、薬学的に許容され、また、薬理的に許容されるものであれば、本発明の目的を損なわない範囲で如何なるものも使用できる。例えば、崩壊剤、酸味料、発泡剤、人工甘味料、香料、滑沢剤、着色剤、安定化剤、緩衝剤、抗酸化剤、界面活性剤などが使用でき、特にこれらに制限されない。崩壊剤としては、例えば、トウモロコシでん粉、ジャガイモでん粉、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。酸味料としては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などが挙げられる。発泡剤としては、例えば、重炭酸ソーダなどが挙げられる。人工甘味料としては、例えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチン(Thaumatin)などが挙げられる。香料としては、例えばレモン、レモンライム、オレンジ、メンソールなどが挙げられる。滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、スクロース脂肪酸エステル、タルク、ステアリン酸などが挙げられる。着色剤としては、例えば、黄色三二酸化鉄、赤色三二酸化鉄、食用黄色4号、5号、食用赤色3号、102号、食用青色3号などが挙げられる。緩衝剤としては、クエン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、アスコルビン酸またはその塩類、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニンまたはその塩類、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、リン酸、ホウ酸またはその塩類などが挙げられる。抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸、亜硝酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エリソルビン酸、酢酸トコフェロール、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、プロピルガレートなどが挙げられる。界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エステル(ポリソルベート80)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが挙げられる。
前記添加剤を単独で、または2種以上組み合わせて、適切に使用することができる。
本発明の医薬組成物は、有効成分として前記無定形粉末を組成物の総重量を基準として0.1重量%〜99重量%、好ましくは0.1重量%〜95重量%、より好ましくは1重量%〜70重量%の量で含むことができている。
一方、本発明の医薬組成物を、当分野で公知の任意の製剤学的方法に応じて様々な形態の薬学製剤として製剤化することができる。
例えば、本発明の医薬組成物は、カプセル、錠剤、分散液および懸濁液のような経口投与形態で製剤化することができる。前記カプセルまたは錠剤は、腸溶性被覆された形態であるか、または腸溶性被覆された無定形粉末のペレットを含有することができる。本発明に係る製剤は、様々な経路、例えば、経口または非経口経路を介して有効量で患者に投与することができる。
本発明の安定した無定形粉末の投与量は、通常は医薬用途(適応症)により適宜選択されるが、治療学的に有効な量または予防学的に有効な量であれば特に制限されない。一般的な1日投与量は、成人を基準にソリフェナシン0.01mg〜100mg、0.5mg〜50mg、0.5mg〜10mg、または0.5mg〜4mgの該当量で有り得る。本発明の製剤は、一日に、単一投与または分割投与の形態で投与することができる。しかし、有効成分の実際投与量は、投与経路、患者の年齢、性別、体重、および疾患の重症度など、様々な関連因子に照らして決定するべきであり、前記投与量は、如何なる面からであれ、本発明の範囲を限定するものではない。
(実施例)
以下、本発明を下記の実施例によりさらに詳細に説明する。ただし、下記実施例は、本発明を例示するためだけのものであって、本発明の範囲がこれらのみに限定されるものではない。
[参考例:使用機器および測定条件]
下記の実施例に記述された分析値は、次のように測定した。
1)化学純度(%):各実施例で得られた収得物に対してカラムを用いた高性能の液状クロマトグラフィー(HPLC)
(・カラム:Develosil ODS-UG-5カラム、内径4.6mm×長さ150mm、
・検出波長:210nm、
・流速:1.0ml/分、
・溶離液: アセトニトリル:リン酸二水素カリウムバッファー
=50:50(v/v)、
・オーブン温度:40℃)
を行い、クロマトグラムに現れた溶媒ピークを除く、すべてのピーク面積と無定形粉末のピーク面積とから化学純度を算出した。
この時、リン酸二水素カリウムバッファーは0.064Mのリン酸二水素カリウム水溶液に0.1Mのリン酸を添加し、pH6.0に調節して調製した。
2)X線回折分光スペクトル(thin film X-ray diffraction spectrum):D8アドバンスX線粉末回折スペクトロメーター(D8 Advance X-ray powder diffraction spectrometer; Bruker、Germany)を用いて、Cu−Kα放射線(波長λ=1.54050Å)を照射して測定した。
3)示差走査熱量(DSC)は、示差走査熱量計(STA S-1000、Scinco社、韓国)を用いて、+1℃/分の速度で測定した。
4)核磁気共鳴スペクトル(NMR):300MHz FT−NMRスペクトロメーター(Bruker、Germany)を用いて測定した。
5)融点:融点測定器(Auto melting point apparatus、Buchi/Swiss、B-545)を用いて測定した。
6)水分含量:カール・フィッシャー滴定法(KF)で測定した。
<実施例1:無定形粉末の調製I>
ソリフェナシンコハク酸塩20gと水200mlとを混合した後、常温で撹拌して溶解させた。この溶液にラクトース14.2gを加えて溶解させた後、メンブレン(0.45μm HV、入手先:Durapore)ろ過を行った。ろ液をコンフラットフラスコに入れた後、急速冷却して凍らされた後、凍結乾燥機(lyophilizer)において−80℃で3日間凍結乾燥した。得られた固形物を回収して固相粉末32.3g(収率:94.5%)を得た。
調製された固相粉末の分析値は以下の通りである。
純度:99.96%(HPLCで測定)
1H-NMR (D2O, 300MHz) d 6.8〜7.2 (m, 10H), 6.06 (d, 1H), 4.61 (d, 1H), 4.39 (d, 1H), 3.45〜3.90 (m, 15H), 3.11〜3.24 (m, 5H), 2.68 (t,3H), 2.45 (s, 4H), 2.08 (s, 1H), 1.86 (m, 1H), 1.73 (m, 2H)
水分含量:約2.6%
また、調製された固相粉末のXRDスペクトルを図1に示す。
図1から分かるように、前記固相粉末は、無定形の特徴的なピークを示した。
<実施例2:無定形粉末の調製II>
ソリフェナシンコハク酸塩10gと水50mlとを混合した後、常温で撹拌して溶解させた。この溶液にラクトース7.1gを加えて溶解させた後、メンブレンろ過を行った。ろ液をコンフラットフラスコに入れた後、急速冷却して凍らされた後、凍結乾燥機において−80℃で3日間凍結乾燥した。得られた固形物を回収して固相粉末15.7g(収率:91.8%)を得た。
調製された固相粉末の分析値は以下の通りである。
純度:99.91%(HPLCで測定)
H―NMRおよび水分含量の結果は実施例1と同一である。
<実施例3:無定形粉末の調製III>
ソリフェナシンコハク酸塩10gと水200mlとを混合した後、常温で撹拌して溶解させた。この溶液にラクトース7.1gを加えて溶解させた後、メンブレンろ過を行った。ろ液をコンフラットフラスコに入れた後、急速冷却して凍らされた後、凍結乾燥機において−80℃で3日間凍結乾燥した。得られた固形物を回収して固相粉末15.8g(収率:92.8%)を得た。
調製された固相粉末の分析値は以下の通りである。
純度:99.94%(HPLCで測定)
H―NMRおよび水分含量の結果は実施例1と同一である。
<実施例4:無定形粉末の調製IV>
ソリフェナシンコハク酸塩20gと水800mlとを混合した後、常温で撹拌して溶解させた。この溶液にラクトース14.2gを加えて溶解させた後、メンブレンろ過を行った。ろ液をコンフラットフラスコに入れた後、急速冷却して凍らされた後、凍結乾燥機において−80℃で4日間凍結乾燥した。得られた固形物を回収して固相粉末31.4g(収率:91.2%)を得た。
調製された固相粉末の分析値は以下の通りである。
純度:99.93%(HPLCで測定)
H―NMRおよび水分含量の結果は実施例1と同一である。
<実施例5:無定形粉末の調製V>
ソリフェナシンコハク酸塩10gと水100mlとを混合した後、常温で撹拌して溶解させた。この溶液にラクトース14.2g(2.0eq.)を加えて溶解させた後、メンブレンろ過を行った。ろ液をコンフラットフラスコに入れた後、急速冷却して凍らされた後、凍結乾燥機において−80℃で3日間凍結乾燥した。得られた固形物を回収して固相粉末21.4g(収率:88.6%)を得た。
調製された固相粉末の分析値は以下の通りである。
純度:99.93%(HPLCで測定)
<実施例6:無定形粉末の調製VI>
ソリフェナシンコハク酸塩10gと水100mlとを混合した後、常温で撹拌して溶解させた。この溶液にラクトース21.3g(3.0eq.)を加えて溶解させた後、メンブレンろ過を行った。ろ液をコンフラットフラスコに入れた後、急速冷却して凍らされた後、凍結乾燥機において−80℃で4日間凍結乾燥した。得られた固形物を回収して固相粉末23.5g(収率:75.2%)を得た。
調製された固相粉末の分析値は以下の通りである。
純度:99.92%(HPLCで測定)
<実施例7:無定形粉末の調製VII>
ソリフェナシンコハク酸塩10gと水100mlとを混合した後、常温で撹拌して溶解させた。この溶液にラクトース28.4g(4.0eq.)を加えて溶解させた後、メンブレンろ過を行った。ろ液をコンフラットフラスコに入れた後、急速冷却して凍らされた後、凍結乾燥機において−80℃で3日間凍結乾燥した。得られた固形物を回収して固相粉末30.1g(収率:78.4%)を得た。
調製された固相粉末の分析値は以下の通りである。
純度:99.91%(HPLCで測定)
<比較例1:無定形ソリフェナシンの調製>
ソリフェナシンコハク酸塩20gと水200mlとを混合した後、常温で撹拌して溶解させた後、メンブレンろ過を行った。ろ液をコンフラットフラスコに入れた後、急速冷却して凍らされた後、凍結乾燥機において−80℃で2日間凍結乾燥して、無定形ソリフェナシン19.7g(収率:98.4%)を個体として得た。
純度:99.94%(HPLCで測定)
DSCの吸熱ピーク:145℃
水分含量:1.5%
XRD:無定形
<比較例2:ソリフェナシンコハク酸塩とラクトースとの混合物の調製>
ソリフェナシンコハク酸塩20gとラクトース14.2gとを単純混合して混合物を調製した。
純度:99.88%(HPLCで測定)
融点:155℃〜160℃
水分含量:2.4%
<試験例:熱安定性試験>
実施例1と比較例1および2で調製された物質の熱安定性を比較するために、前記物質を安定性チャンバーに投入して、60℃で10日間保管した後、生成されたRRT(Relative retention time)不純物含量を測定した。その結果を下記表1〜表3に示す。
前記表1〜3の結果から分かるように、実施例1の無定形粉末は、60℃の過酷条件で保管時、純度や不純物の含有量から見て、いずれも比較例1の無定形ソリフェナシンおよび比較例2のソリフェナシンコハク酸塩とラクトースとの混合物に比べて優れた熱安定性を示すことが分かった。
特に、比較例1の無定形ソリフェナシンと、比較例2のソリフェナシンコハク酸塩とラクトースとの混合物とは、60℃で1日の内にすべて溶けて結晶性を確認することができない結果を示し、実施例1のソリフェナシンコハク酸塩およびラクトースを含む無定形粉末は、60℃、10日以上の条件でも水分含量を約2.6%維持しながら、溶けずに安定した無定形を維持することが確認できた。
従って、本発明に係るソリフェナシンコハク酸塩およびラクトースを含む無定形粉末は、従来の無定形ソリフェナシンまたはソリフェナシンコハク酸塩とラクトースとの混合物に比べ、向上した安定性を有することは無論、より高純度の薬剤として患者に提供することができる。

Claims (14)

  1. (化学式1)
    上記化学式1のソリフェナシン(solifenacin)またはその薬学的に許容される塩、およびラクトースを含む無定形粉末。
  2. 粉末の総重量を基準に、前記ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩を10重量%〜70重量%およびラクトースを30重量%〜90重量%を含むことを特徴とする、請求項1に記載の無定形粉末。
  3. (化学式3)
    前記ソリフェナシンの薬学的に許容される塩は、上記化学式3のソリフェナシンコハク酸塩であることを特徴とする、請求項1に記載の無定形粉末。
  4. Cu−Kα放射線を用いるX線粉末回折分析(XPRD)において無定形を示すことを特徴とする、請求項1に記載の無定形粉末。
  5. (1)ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩とラクトースとを、水または水と有機溶媒との混合溶媒に溶解させる段階と、
    (2)前記段階(1)で生成された溶液を凍結乾燥して固相粉末を得る段階とを含む無定形粉末の調製方法。
  6. (化学式3)
    前記ソリフェナシンの薬学的に許容される塩は、上記化学式3のソリフェナシンコハク酸塩であることを特徴とする、請求項5に記載の調製方法。
  7. 前記段階(1)において、前記水または水と有機溶媒との混合溶媒が、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩の体積を基準に、1倍〜100倍の量で用いられることを特徴とする、請求項5に記載の調製方法。
  8. 前記段階(1)において、前記有機溶媒は、メタノール、エタノール、アセトン、およびアセトニトリルからなる群より選択されることを特徴とする、請求項5に記載の調製方法。
  9. 前記混合溶媒のうち、水と有機溶媒との混合比は、体積比として1:100乃至100:1であることを特徴とする、請求項5または8に記載の調製方法。
  10. 前記段階(1)において、前記ラクトースはソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩1当量に対して1当量〜4当量の量で使用されることを特徴とする、請求項5に記載の調製方法。
  11. 前記段階(2)における前記凍結乾燥は、−90℃〜−10℃で1日〜10日間で行われることを特徴とする、請求項5に記載の調製方法。
  12. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の無定形粉末を含む医薬組成物。
  13. 前記医薬組成物は、泌尿器疾患、呼吸器疾患または消化器疾患の予防または治療用であることを特徴とする、請求項12に記載の医薬組成物。
  14. 前記泌尿器疾患は、神経性頻尿、神経因膀胱、夜尿症、不安定膀胱、膀胱頸縮、慢性膀胱炎などにおける尿失禁および頻尿からなる群より選択され、前記呼吸器疾患は、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支炎、喘息、鼻炎からなる群より選択され、前記消化器疾患は、過敏性腸症候群、痙攣性大腸炎、憩室炎からなる群より選択されることを特徴とする、医薬組成物。
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