JP2017003384A - パーティクル計測装置およびパーティクル計測方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】サンプリング気体を大流量化しても、高い検出率でサンプリング気体中の微細パーティクルを検出することができる凝縮核法によるパーティクル計測装置およびパーティクル計測方法を提供する。
【解決手段】高温の飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生器1と、飽和蒸気発生器1で発生した飽和蒸気が導入されるとともに、微小パーティクルを含むサンプリング気体が導入され、サンプリング気体中の微小パーティクルを核として飽和蒸気中の蒸気分子が凝縮された凝縮粒子が形成される凝縮管2と、凝縮管2で形成された凝縮粒子の個数を計測することにより微小パーティクルの個数を求めるパーティクル計測部4とを有し、飽和蒸気およびサンプリング気体は、いずれも層流状態で凝縮管2内に導入され、かつ凝縮管2内で飽和蒸気およびサンプリング気体の混合流が層流となるようにされる。
【選択図】図1
【解決手段】高温の飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生器1と、飽和蒸気発生器1で発生した飽和蒸気が導入されるとともに、微小パーティクルを含むサンプリング気体が導入され、サンプリング気体中の微小パーティクルを核として飽和蒸気中の蒸気分子が凝縮された凝縮粒子が形成される凝縮管2と、凝縮管2で形成された凝縮粒子の個数を計測することにより微小パーティクルの個数を求めるパーティクル計測部4とを有し、飽和蒸気およびサンプリング気体は、いずれも層流状態で凝縮管2内に導入され、かつ凝縮管2内で飽和蒸気およびサンプリング気体の混合流が層流となるようにされる。
【選択図】図1
Description
本発明は、微小パーティクルを核として蒸気分子を凝縮させることによりパーティクルを成長させてパーティクルの数を計測する凝縮核法によるパーティクル計測装置およびパーティクル計測方法に関する。
半導体デバイスを製造する際には、成膜、フォトリソグラフィ、エッチング等の種々の処理が存在するが、これらの処理においては、半導体基板上にパーティクルが付着すると、形成されたデバイスの性能が低下したり不良が発生したりするため、処理装置をクリーンルーム内に設置し、極めてパーティクルの少ない清浄な雰囲気で処理を行う必要がある。
このため、処理装置内やクリーンルーム内のパーティクルの個数を計測器で計測し、発塵を速やかに検出することが求められている。パーティクルはナノサイズの微小なものであってもデバイス性能に影響を与えるため、計測器としてはナノサイズの気中パーティクルを計測することができる凝縮核計数器(CNCまたはCPC)が用いられている。
凝縮核計数器は、微小パーティクルをアルコールや水等の過飽和蒸気中に通し、粒子を核として蒸気分子を凝縮させることにより、粒子を成長させ、検出部にて成長した粒子を検出するものである。光散乱による検出器の検出限界の粒径は通常100nm程度であるが、凝縮核計数器では粒子を成長させるため、数nmの粒子も検出可能である。
このような凝縮核計数器として、非特許文献1には、飽和部にて過飽和蒸気を形成した後、細管のサンプリングノズルを介してサンプリング気体を凝縮管の中心に導入し、その周りにシースエアーと呼ばれる空気を流すことで、サンプリング気体中の粒子(パーティクル)の壁への付着を抑制するものが記載されている。
さらに、非特許文献2には、サンプリング気体と高温の飽和蒸気を乱流混合させて凝縮を起こし、断熱管を通過させることで粒子(パーティクル)の成長サイズを制御する蒸気混合型凝縮核計数器が記載されている。
さらにまた、非特許文献3には、凝縮核計数器の原理と、非特許文献1、2に記載されたものを含む種々の凝縮核計数器の性能評価を行った結果が記載されている。
カタログ TSI社 model 3025A
福島信彦 博士論文(平成7年) 「蒸気混合型凝縮核計数器とその応用に関する研究」 1章〜2章、3.2.2(1−103ページ)
奥山喜久夫ら エアロゾル研究,8(3),200−211ページ(1993)
ところで、近時、低濃度で100nm以下の微小な気中パーティクルを計測することが要求されており、このようなパーティクルを精度よく測定するためにはサンプリング流量を増加させる必要がある。
しかし、非特許文献1に記載された計測器でサンプリング気体の流量を増加させると、細管であるサンプリングノズルからのサンプリング気体の噴出速度が極めて高いものとなる。このためサンプリング気体が乱流となり、パーティクルを核として蒸気分子が凝縮して形成された凝縮粒子が壁部へ付着し、検出率が低いものとなる。サンプリングノズルの径を太くすることで流速が低下し、乱流を抑制することが可能となるが、壁からの伝熱と加湿が不十分なため飽和度が低い領域が生じる。このため、検出され得る大きさに成長しない粒子が少なからず存在し、やはり検出率が低いものとなる。
一方、非特許文献2に記載された蒸気混合型凝縮核計数器は、大流量化の実現可能性を示したものであるが、サンプリング気体と高温飽和蒸気とを乱流混合により混合するため、非特許文献3にも記載されているように、サンプリング気体中のパーティクルを核として蒸気分子が凝縮して形成された凝縮粒子が凝縮管の内壁に付着しやすく、検出率が低いものとなる可能性がある。
したがって、本発明は、サンプリング気体を大流量化しても、高い検出率でサンプリング気体中の微細パーティクルを検出することができる凝縮核法によるパーティクル計測装置およびパーティクル計測方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点は、高温の飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生器と、前記飽和蒸気発生器で発生した前記飽和蒸気が導入されるとともに、微小パーティクルを含むサンプリング気体が導入され、前記サンプリング気体中の微小パーティクルを核として前記飽和蒸気中の蒸気分子が凝縮された凝縮粒子が形成される凝縮管と、前記凝縮管で形成された凝縮粒子の個数を計測することにより前記微小パーティクルの個数を求めるパーティクル計測部とを有し、前記飽和蒸気および前記サンプリング気体は、いずれも層流状態で前記凝縮管内に導入され、かつ前記凝縮管内で前記飽和蒸気および前記サンプリング気体の混合流が層流となるようにされることを特徴とするパーティクル計測装置を提供する。
本発明の第2の観点は、高温の飽和蒸気と、微小パーティクルを含むサンプリング気体とを、いずれも層流状態で凝縮管に導入し、かつ前記凝縮管内で前記飽和蒸気および前記サンプリング気体の混合流が層流となるようにし、前記凝縮管内で前記サンプリング気体中の微小パーティクルを核として前記飽和蒸気中の蒸気分子を凝縮させて凝縮粒子を形成し、前記凝縮管で形成された凝縮粒子の個数を計測することにより前記微小パーティクルの個数を求めることを特徴とするパーティクル計測方法を提供する。
前記凝縮管に導入された前記飽和蒸気および前記サンプリング気体のレイノルズ数、ならびに前記凝縮管内における前記混合流のレイノルズ数はいずれも4000より小さいことが好ましい。
前記飽和蒸気および前記サンプリング気体は、サンプリングノズルにより前記凝縮管の長手方向に平行な平行流となるように前記凝縮管に導入されるように構成することができる。この場合に、前記凝縮管は、一方向に延びかつ前記飽和蒸気の流れが平行流となる定常部を有し、前記サンプリングノズルは、前記定常部の中心部に前記定常部の軸方向と平行になるように挿入されていることが好ましい。
前記蒸気発生器は、本体容器と、本体容器に乾燥気体を導入する導入部と、前記本体容器の内壁に設けられ、液体を保持する液体保持部と、前記本体容器を加熱して、前記液体保持部に保持された液体を蒸発させるヒーターとを有し、前記乾燥気体は、旋回流の状態で前記本体容器内を通過し、前記本体容器の壁部で前記ヒーターの熱および前記液体の蒸気により前記乾燥気体が加温、加湿され、前記送出部から高温の飽和蒸気として送出される構成とすることが好ましい。
本発明によれば、飽和蒸気およびサンプリング気体は、いずれも層流状態で凝縮管内に導入され、かつ凝縮管内で飽和蒸気およびサンプリング気体の混合流が層流となるようにされるので、サンプリング気体を大流量化した場合でも、凝縮管の内壁に凝縮粒子が付着することが抑制され、サンプリング気体中の微細パーティクルを高い検出率で検出することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<パーティクル計測装置の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るパーティクル計測装置を示す断面図である。
<パーティクル計測装置の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るパーティクル計測装置を示す断面図である。
パーティクル計測装置100は、蒸気混合型凝縮核計数器として構成されるものであり、蒸気発生器1と、凝縮管2と、サンプリングノズル3と、パーティクル計測部4とを有する。
蒸気発生器1は、高温の飽和蒸気を発生するものであり、その構造は特に限定されない。蒸気発生器1としては、例えば、本体容器と、その内壁に設けられた吸水性を有する多孔質シートであるウィックとを有するものを用いることができる。ウィックには液体タンクから水やアルコール等の液体が供給される。ウィックは液体タンクから供給される液体により湿らされた状態とされ、本体容器に壁部がヒーターにより加熱されることによりウィックに保持された液体が蒸発する。そして、本体容器に乾燥気体、例えば乾燥清浄空気を通過させ、これを液体が蒸発して形成された蒸気により加温および加湿して、高温の飽和蒸気を発生させる。
凝縮管2は、飽和蒸気が導入される導入部11と、導入部11と直交する方向に延び、その中に飽和蒸気が平行流として流れる定常部12とを有しており、導入部11を介してその中に蒸気発生器1で発生した飽和蒸気が供給される。導入部11と定常部12との間は曲管部13となっている。凝縮管2の壁部は、断熱材料で構成された断熱壁となっている。なお、凝縮管2の壁部を伝熱材料で構成して外側から所望の温度に加熱してもよい。凝縮管2は、大流量化が可能なようにその直径が大きく設定され、例えばパーティクル計測部4の最大検出面積に対応する直径とされる。凝縮管2への飽和蒸気の供給条件は、凝縮管2の中を流れる飽和蒸気流が層流となるように設定される。例えば、凝縮管2の直径に対し、飽和蒸気流が層流となるように、供給される飽和蒸気の流量等が調整されるようになっている。
サンプリングノズル3は、凝縮管2の定常部12の中心部に定常部12の軸方向と平行になるように挿入されており、ナノレベルの微小パーティクルを含む気体をクリーンルーム等からサンプリングし、凝縮管2の長手方向に平行な平行流となるように凝縮管2に導入するようになっている。サンプリング気体の温度は15〜30℃程度であり、サンプリングノズル3の壁部は、断熱材料で構成された断熱壁となっている。
サンプリングノズル3は、凝縮管2の定常部12において飽和蒸気流が平行流になった部分にサンプリング気体を供給することが可能な長さを有している。
サンプリングノズル3からは、従来よりも大流量のサンプリング気体が供給される。サンプリング気体の流量は、1〜100L/minとされる。そして、サンプリングノズル3から凝縮管2内に供給されるサンプリング流が層流になるように条件が設定される。具体的には、供給されるサンプリング気体の流量に対応して、サンプリングノズル3から凝縮管2内に供給されるサンプリング流が層流になるようにサンプリングノズル3の直径が設定される。例えば、サンプリング気体の流量が50L/min程度であれば、サンプリングノズル3の直径は20mm程度に設定される。サンプリングノズル3の径を小さくして流量(流速)を大きくした場合は、サンプリング気体の流れ(サンプリング流)が乱流になるおそれがある。
凝縮管2の定常部12では、飽和蒸気流とサンプリング流が層流状態で混合され、層流状態の混合流が形成される。本例の場合は、層流状態の飽和蒸気流と層流状態のサンプリング流とが平行に流れて混合されるので混合流が必然的に層流状態となるが、例えば、層流状態の飽和蒸気流と層流状態のサンプリング流が直交した状態で混合する場合等は、混合流が層流になるように、流量条件等を調整する必要がある。
流れの状態は、以下の式で示すレイノルズ数Reで表すことができ、Reが大きいほど流れの乱れが大きくなる。凝縮管2内で飽和蒸気流、サンプリング流、および混合流が所望の層流状態となるためには、飽和蒸気流、サンプリング流、および混合流のレイノルズ数Reが4000より小さいことが好ましい。
Re=ρVd/μ
ただし、ρは密度(大気、飽和蒸気)、Vは流速、dは管の内径[m]、μは粘度(大気、飽和蒸気)である。
Re=ρVd/μ
ただし、ρは密度(大気、飽和蒸気)、Vは流速、dは管の内径[m]、μは粘度(大気、飽和蒸気)である。
そして、飽和蒸気流とサンプリング流が混合されることにより、サンプリング流中の100nm以下程度の微小パーティクルを核として飽和蒸気流中の蒸気分子が凝縮され、パーティクル計測部4で計測可能なサブミクロンサイズ程度以上に成長した粒子となる。
この際のパーティクルの成長の程度は、凝縮管2の壁面温度および飽和蒸気の過飽和度、凝縮管2の定常部12におけるサンプリングノズル3の先端部に対応する位置からパーティクル計測部4側端部までの滞留時間、飽和蒸気およびサンプリング流の流量等によって決定される。滞留時間は、飽和蒸気およびサンプリング流の流量および凝縮管2の定常部12におけるサンプリングノズル3の先端部に対応する位置からパーティクル計測部4までの長さにより決定される。
凝縮管2の壁面温度は、40〜60℃が好ましく、飽和蒸気の過飽和度は1〜2程度が好ましく、滞留時間は0.1〜1sec程度、例えば0.2sec程度が好ましい。また、サンプリング気体の流量が上述した1〜100L/minの場合には、凝縮管2に供給される飽和蒸気の流量は0.2〜20L/minが好ましい。
パーティクル計測部4は、凝縮管2で形成された凝縮粒子の個数を計測することにより、気体中のパーティクルの個数を求めるものであり、一般的に用いる光学式のパーティクル計測器を用いることができる。その中でも広範囲のパーティクルを計測することができる光学系が好ましい。パーティクル計測部4は、筐体21と、筐体21内にレーザー光を照射するレーザー発振器22と、凝縮粒子がレーザー光を通過する際にパーティクルにより発生する散乱孔を受光する検出器23とを有し、受光された散乱光を電気信号に変換してパーティクルの数を計測する。
筐体21には排気口24が形成されており、排気口24には配管25が接続されている。配管25は、飽和蒸気発生器1の導入口に接続されている。配管25にはポンプ26およびフィルタ27等が設けられている。そして、フィルタ27によりパーティクル計測部4から排出された気体の水分や異物が除去されて乾燥気体、例えば清浄空気として飽和蒸気発生器1に供給されるようになっている。
<パーティクル計測装置の動作>
以上のように構成されたパーティクル計測装置100においては、ポンプ26を作動させ、蒸気発生器1に乾燥気体として乾燥清浄空気を通過させ、その中で水やアルコール等の液体をヒーターで加熱することにより発生した蒸気により高温の飽和蒸気を発生させる。
以上のように構成されたパーティクル計測装置100においては、ポンプ26を作動させ、蒸気発生器1に乾燥気体として乾燥清浄空気を通過させ、その中で水やアルコール等の液体をヒーターで加熱することにより発生した蒸気により高温の飽和蒸気を発生させる。
蒸気発生器1で発生した飽和蒸気は、凝縮管2に層流状態で供給される。このとき、凝縮管2内の飽和蒸気の流れが層流になるように飽和蒸気の流量等の条件が設定される。
一方、凝縮管2内へはサンプリングノズル3からサンプリング気体が層流状態で供給される。このときのサンプリング気体の流量は、1〜100L/minが好ましい。このとき、サンプリングノズル3から凝縮管2内に供給されるサンプリング流が層流になるように、サンプリング気体の流量に対応してサンプリングノズル3の直径が設定されている。
サンプリングノズル3からは、凝縮管2内で飽和蒸気が平行流になった部分にサンプリング気体が供給され、飽和蒸気流とサンプリング流が層流状態で混合され、層流状態の混合流が形成される。すなわち、凝縮管2内で飽和蒸気流、サンプリング流、および混合流がいずれも層流状態となるようにされる。このとき、飽和蒸気流、サンプリング流、および混合流のいずれも、レイノルズ数Reが4000より小さいことが好ましい。
そして、飽和蒸気流とサンプリング流が混合されることにより、サンプリング流中の100nm以下程度の微小パーティクルを核として飽和蒸気流中の蒸気分子が凝縮され、パーティクルがサブミクロンサイズ程度以上に成長する。
この際のパーティクルの成長の程度は、凝縮管2の壁面温度および飽和蒸気の過飽和度、凝縮管2の定常部12におけるサンプリングノズル3の先端部に対応する位置からパーティクル計測部4側端部までの滞留時間、飽和蒸気およびサンプリング流の流量等によって決定される。
パーティクル計測部4で確実に計測可能な粒子系に成長させるためには、凝縮管2の壁面温度は、40〜60℃が好ましく、飽和蒸気の過飽和度は1〜2程度が好ましく、滞留時間は0.1〜1sec程度、例えば0.2sec程度が好ましい。また、サンプリング気体の流量が上述した1〜100L/minの場合には、凝縮管2に供給される飽和蒸気の流量は0.2〜20L/minが好ましい。
凝縮管2内で微小パーティクルを核として蒸気分子が凝縮して形成された凝縮粒子は、パーティクル計測部4に送られ、そこでその個数が計測される。
この場合に、本実施形態では、凝縮管2において、飽和蒸気流が層流状態で流れ、サンプリングノズル3から供給されるサンプリング流も層流状態で供給され、これらが層流状態で混合されて、混合流も層流となる。このため、サンプリング気体を大流量化した場合でも、凝縮管2の内壁に凝縮粒子が付着することが抑制され、サンプリング気体中の微細パーティクルを高い検出率で検出することができる。また、飽和蒸気の温度、飽和度等の条件を最適化することにより、凝縮管2内で微細パーティクルに蒸気分子を確実に凝縮させることができ、微細パーティクルの検出率をより高めることができる。
<蒸気発生器の好ましい例>
次に、蒸気発生器1の好ましい例について説明する。
図2は蒸気発生器の好ましい例を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は蒸気出口部分の横断面図、(c)は清浄空気入口部分の横断面図である。
次に、蒸気発生器1の好ましい例について説明する。
図2は蒸気発生器の好ましい例を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は蒸気出口部分の横断面図、(c)は清浄空気入口部分の横断面図である。
本例の蒸気発生器1は、円筒状をなす本体容器31と、本体容器31の一方の端部に設けられた清浄空気等の乾燥気体を導入するための導入管32と、本体容器31の他方の端部に設けられた飽和蒸気を送出するための送出管33とを有している。導入管32および送出管33は、いずれもその軸方向が本体容器31における円周側面の接線方向になるように接続されている。
本体容器31の内部の中心部には、一方の端部から他方の端部に至り、円柱状をなす中心棒34が設けられている。また、本体容器31の内壁全面および中心棒34の表面全面には吸水性を有する多孔質シートであるウィック35が設けられている。さらに、本体容器31の周囲にはヒーター36が設けられている。また、ウィック35に水やアルコール等の液体を供給するための液体タンク(図示せず)が設けられている。
このように構成される蒸気発生器1においては、導入管32を介して乾燥清浄空気等の乾燥気体を本体容器31内に導入する。このとき、導入管32および送出管33は本体容器31の円周側面の接線方向になるように設けられているので、導入管32から本体容器31内に導入された乾燥清浄空気等の乾燥気体は、円周方向に沿った流れになり、本体容器31内には図2(a)に示すような旋回流が形成され、旋回流を保ったまま送出管33に至り、送出管33から送出される。
一方、液体タンク(図示せず)からウィック35に水やアルコール等の液体が供給されて保持され、ヒーター36により加熱されることにより液体が蒸発する。本体容器31に供給された乾燥気体は、旋回流となることにより、乾燥気体が本体容器31の壁面側から加熱および加湿される時間が長くなり、大流量の乾燥気体を供給した場合でも十分な温度に加熱することができ、かつ十分な過飽和度を得ることができる。
従来の蒸気混合型の凝縮核計数器に用いられている蒸気発生器は、図3に示すように、円筒状の容器本体41の一端側および他端側内壁全面にウィック44が設けられており、容器本体41の軸方向に乾燥気体が通過するようになっている。また、液体タンク(図示せず)からウィック44に水やアルコール等の液体が供給されて保持され、ヒーター(図示せず)により加熱されることにより液体が蒸発し、ヒーターによる熱および液体の蒸気により本体容器41内を通過する乾燥気体が加温、加湿され飽和蒸気として送出管43から送出される。
しかし、図3に示すような蒸気発生器は、サンプリング気体の大流量化にともなって、飽和蒸気を形成するための乾燥気体の流量が増加すると、供給される乾燥気体の流量に対してウィック44の面積が狭く、乾燥気体を効率的に加温、加湿することが困難である。
これに対して、図2の蒸気発生器は、本体容器31内で乾燥気体の旋回流を形成することができるので、乾燥気体が大流量であっても、図3の蒸気発生器よりも効率的に温・昇湿して所望の温度・湿度の飽和蒸気を発生させることができる。
<シミュレーション結果>
次に、本実施形態のパーティクル計測装置の熱流体シミュレーション結果について説明する。
次に、本実施形態のパーティクル計測装置の熱流体シミュレーション結果について説明する。
(第1のシミュレーション結果)
ここでは、図4に示すような寸法(mm)の凝縮管およびサンプリングノズルを用い、液体として水を用い、飽和蒸気の温度を90℃、流量を10L/minとし、サンプリング気体として25℃で大気圧の乾燥空気を用い、混合流の流量を60L/minとして、熱流体ソフトウェアであるANSYS−FLUENTを用いて、凝縮管内部におけるガスの流れおよびガス拡散を解析した。
ここでは、図4に示すような寸法(mm)の凝縮管およびサンプリングノズルを用い、液体として水を用い、飽和蒸気の温度を90℃、流量を10L/minとし、サンプリング気体として25℃で大気圧の乾燥空気を用い、混合流の流量を60L/minとして、熱流体ソフトウェアであるANSYS−FLUENTを用いて、凝縮管内部におけるガスの流れおよびガス拡散を解析した。
図5は、サンプリングノズルの直径を5mmとした場合と20mmとした場合の凝縮管内部のガスの流れを示す図である。この図に示すように、サンプリングノズルの直径が5mmでは凝縮管内部に乱流が生じるが、サンプリングノズルの直径を20mmにすることにより凝縮管内部の流れが層流になることが確認された。なお、サンプリングノズルの直径が5mmの場合のレイノルズ数が14000であったのに対し、サンプリングノズルの直径が20mmの場合のレイノルズ数は3500であった。
次に、サンプリングノズルから乾燥空気が吐出されてから凝縮管から出るまでの滞留時間およびその間の過飽和度を求めたところ、図5のシミュレーション条件で、滞留時間は約0.2secとなり、過飽和度は1〜2となって、市販の凝縮核計数器の凝縮管とほぼ同等であり、十分に蒸気分子が凝縮することが確認された。
次に、凝縮管の壁面が断熱壁の場合、壁面温度が20℃の場合、および60℃の場合について、過飽和度の変化を把握した。図6はその際の結果を示す図である。図6に示すように、壁面が断熱壁の場合および壁面温度が60℃の場合は、過飽和度が1〜2であり水の凝縮に適した範囲であるが、壁面温度が20℃と低い場合は過飽和度が高くなりすぎることが確認された。
(第2のシミュレーション結果)
ここでは、図3に示す従来の従来の蒸気混合型の凝縮核計数器に用いられている蒸気発生器と、図2に示す好ましい例である蒸気発生器とについて、壁面温度90℃、乾燥空気の流量と温度が10L/minおよび25℃の条件で、熱流体ソフトウェアであるANSYS−FLUENTを用いて温度変化を解析した。その結果を図7に示す。図7に示すように、図3の蒸気発生器では、送出される蒸気の温度上昇が不十分であるが、図2の好ましい例では、十分に高い温度となっていることが確認された。
ここでは、図3に示す従来の従来の蒸気混合型の凝縮核計数器に用いられている蒸気発生器と、図2に示す好ましい例である蒸気発生器とについて、壁面温度90℃、乾燥空気の流量と温度が10L/minおよび25℃の条件で、熱流体ソフトウェアであるANSYS−FLUENTを用いて温度変化を解析した。その結果を図7に示す。図7に示すように、図3の蒸気発生器では、送出される蒸気の温度上昇が不十分であるが、図2の好ましい例では、十分に高い温度となっていることが確認された。
また、送出される蒸気の過飽和度については、図3の蒸気発生器では高くなり過ぎる傾向にあったが、図2の好ましい例では適切な過飽和度になることが確認された。
<他の適用>
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、サンプリングノズルを凝縮管の平行流が形成される部分に凝縮管と平行になるように設けた例を示したが、これに限らず、サンプリング流と飽和蒸気流が層流状態で供給され、これらの混合流が層流になればよく、供給態様は限定されない。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、サンプリングノズルを凝縮管の平行流が形成される部分に凝縮管と平行になるように設けた例を示したが、これに限らず、サンプリング流と飽和蒸気流が層流状態で供給され、これらの混合流が層流になればよく、供給態様は限定されない。
1;蒸気発生器
2;凝縮管
3;サンプリングノズル
4;パーティクル計測部
11;導入部
12;定常部
21;筐体
22;レーザー発振器
23;検出器
24;排気口
25;配管
26;ポンプ
27;フィルタ
31;本体容器
32;導入口
33;送出口
35;ウィック
36;ヒーター
100;パーティクル計測装置
2;凝縮管
3;サンプリングノズル
4;パーティクル計測部
11;導入部
12;定常部
21;筐体
22;レーザー発振器
23;検出器
24;排気口
25;配管
26;ポンプ
27;フィルタ
31;本体容器
32;導入口
33;送出口
35;ウィック
36;ヒーター
100;パーティクル計測装置
Claims (10)
- 高温の飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生器と、
前記飽和蒸気発生器で発生した前記飽和蒸気が導入されるとともに、微小パーティクルを含むサンプリング気体が導入され、前記サンプリング気体中の微小パーティクルを核として前記飽和蒸気中の蒸気分子が凝縮された凝縮粒子が形成される凝縮管と、
前記凝縮管で形成された凝縮粒子の個数を計測することにより前記微小パーティクルの個数を求めるパーティクル計測部と
を有し、
前記飽和蒸気および前記サンプリング気体は、いずれも層流状態で前記凝縮管内に導入され、かつ前記凝縮管内で前記飽和蒸気および前記サンプリング気体の混合流が層流となるようにされることを特徴とするパーティクル計測装置。 - 前記凝縮管に導入された前記飽和蒸気および前記サンプリング気体のレイノルズ数、ならびに前記凝縮管内における前記混合流のレイノルズ数はいずれも4000より小さいことを特徴とする請求項1に記載のパーティクル計測装置。
- 前記飽和蒸気および前記サンプリング気体は、サンプリングノズルにより前記凝縮管の長手方向に平行な平行流となるように前記凝縮管に導入されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパーティクル計測装置。
- 前記凝縮管は、一方向に延びかつ前記飽和蒸気の流れが平行流となる定常部を有し、前記サンプリングノズルは、前記定常部の中心部に前記定常部の軸方向と平行になるように挿入されていることを特徴とする請求項3に記載のパーティクル計測装置。
- 前記蒸気発生器は、本体容器と、本体容器に乾燥気体を導入する導入部と、前記本体容器の内壁に設けられ、液体を保持する液体保持部と、前記本体容器を加熱して、前記液体保持部に保持された液体を蒸発させるヒーターとを有し、前記乾燥気体は、旋回流の状態で前記本体容器内を通過し、前記本体容器の壁部で前記ヒーターの熱および前記液体の蒸気により前記乾燥気体が加温、加湿され、前記送出部から高温の飽和蒸気として送出されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のパーティクル計測装置。
- 高温の飽和蒸気と、微小パーティクルを含むサンプリング気体とを、いずれも層流状態で凝縮管に導入し、かつ前記凝縮管内で前記飽和蒸気および前記サンプリング気体の混合流が層流となるようにし、
前記凝縮管内で前記サンプリング気体中の微小パーティクルを核として前記飽和蒸気中の蒸気分子を凝縮させて凝縮粒子を形成し、
前記凝縮管で形成された凝縮粒子の個数を計測することにより前記微小パーティクルの個数を求めることを特徴とするパーティクル計測方法。 - 前記凝縮管に導入された前記飽和蒸気および前記サンプリング気体のレイノルズ数、ならびに前記凝縮管内における前記混合流のレイノルズ数はいずれも4000より小さいことを特徴とする請求項6に記載のパーティクル計測方法。
- 前記飽和蒸気および前記サンプリング気体は、サンプリングノズルにより前記凝縮管の長手方向に平行な平行流となるように前記凝縮管に導入されることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のパーティクル計測方法。
- 前記凝縮管は、一方向に延びかつ前記飽和蒸気の流れが平行流となる定常部を有し、前記サンプリングノズルは、前記定常部の中心部に前記定常部の軸方向と平行になるように挿入されていることを特徴とする請求項8に記載のパーティクル計測方法。
- 前記飽和蒸気は、蒸気発生器の本体容器内に、乾燥気体を旋回流の状態で通過させ、前記の本体容器内の壁部で前記乾燥気体を加温、加湿することにより発生されることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか1項に記載のパーティクル計測方法。
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2015
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