JP2017003954A - 偏光フィルム及びそれを含む偏光板 - Google Patents
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Description
[1] ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向されている偏光フィルムであって、
厚みが15μm以下であり、ポリビニルアルコール系樹脂の複屈折率が0.040以上である、偏光フィルム。
[1]に記載の偏光フィルム。
[1]又は[2]に記載の偏光フィルム。
前記偏光フィルムの少なくとも一方の面上に積層される保護フィルムと、
を含む、偏光板。
本発明に係る偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂フィルム(以下、PVA系樹脂フィルムともいう。)に二色性色素が吸着配向されてなり、厚みが15μm以下であり、かつ、偏光フィルムを構成するポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVA系樹脂ともいう。)の複屈折率が0.040以上である。PVA系樹脂の複屈折率とは、PVA系樹脂の配向性を示す指標であり、PVA系樹脂の位相差値Rpvaの値を偏光フィルムの厚みで除して求められる値である。PVA系樹脂のRpvaの測定方法及び複屈折率の算出方法は、下記実施例の項の記載に従う。
ケン化度(モル%)=100×(水酸基の数)÷(水酸基の数+酢酸基の数)
で定義される。ケン化度は、JIS K 6726(1994)に準拠して求めることができる。ケン化度が高いほど、水酸基の割合が高いことを示しており、従って結晶化を阻害する酢酸基の割合が低いことを示している。
基材フィルムの少なくとも一方の面にPVA系樹脂を含有する塗工液を塗工した後、乾燥させることによりPVA系樹脂層を形成して積層フィルムを得る樹脂層形成工程、
積層フィルムを一軸延伸して延伸フィルムを得る延伸工程、
延伸フィルムのPVA系樹脂層を二色性色素で染色して偏光フィルムを形成することにより偏光性積層フィルムを得る染色工程
をこの順で含む方法によって製造することができる。染色工程後、偏光フィルムの外面に保護フィルムを貼合し、ついで基材フィルムを剥離除去することにより偏光フィルムと保護フィルムとを含む偏光板を得ることができる。上記のような基材フィルムを利用した方法は、薄膜の偏光フィルム及び偏光板を得るうえで有利である。
図1は、本発明に係る偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。図1に示される偏光板1のように本発明に係る偏光板は、上記本発明に係る偏光フィルム5と、その一方の面に第1接着剤層15を介して積層される第1保護フィルム10と、他方の面に第2接着剤層25を介して積層される第2保護フィルム20とを備える両面保護フィルム付偏光板であることができる。偏光板1は、第1保護フィルム10及び/又は第2保護フィルム20上に積層される他の光学層や粘着剤層等をさらに有していてもよい。
第1及び第2接着剤層15,25を形成する接着剤としては、水系接着剤又は活性エネルギー線硬化性接着剤を用いることができる。第1接着剤層15を形成する接着剤と第2接着剤層25を形成する接着剤とは同種であってもよいし、異種であってもよい。
〔偏光フィルムの作製〕
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%で厚み30μmの未延伸ポリビニルアルコールフィルム〔(株)クラレ製の「VF−PE#3000」〕を、20℃の純水に浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が1/2/100の水溶液に30℃で75秒間浸漬して染色処理を行った。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/4/100の水溶液に56.5℃で55秒間浸漬させ、続いて、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が9/3/100の水溶液に40℃で10秒間浸漬してホウ酸処理を行った。引き続き、5℃の純水で洗浄した後、60℃で乾燥処理を行って、一軸延伸ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向された厚み約13μmの偏光フィルムを作製した。一軸延伸は、主にヨウ素染色及びホウ酸処理の工程で行った。未延伸ポリビニルアルコールフィルムを基準とする延伸倍率は5.4倍であった。
得られた偏光フィルムと第1保護フィルム〔コニカミノルタオプト(株)製のTACフィルム「KC2UAW」、厚み:25μm〕との間、及び偏光フィルムと第2保護フィルム〔JSR(株)製の環状ポリオレフィン系樹脂フィルムである商品名「FEKB015D3」、厚み:15μm〕との間に水系接着剤を注入して、貼合し、第1保護フィルム/水系接着剤/偏光フィルム/水系接着剤/第2保護フィルムからなる積層フィルムを得た。得られた積層フィルムを熱風乾燥機に通して60℃で120秒間の加熱処理を行うことにより水系接着剤を乾燥させて、偏光板を得た。上記の水系接着剤には、ポリビニルアルコール粉末〔日本合成化学工業(株)製の商品名「ゴーセファイマー」、平均重合度1100〕を95℃の熱水に溶解して得られた濃度3重量%のポリビニルアルコール水溶液に架橋剤〔日本合成化学工業(株)製のグリオキシル酸ナトリウム〕をポリビニルアルコール粉末10重量部に対して2.5重量部の割合で混合した水溶液を用いた。
ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/6/100の水溶液に56.5℃で55秒間浸漬させ、続いて、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が9/6/100の水溶液に40℃で10秒間浸漬してホウ酸処理を行ったこと以外は、実施例1と同様の方法で偏光フィルム及び偏光板を作製した。
ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/5/100の水溶液に56.5℃で55秒間浸漬させ、続いて、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が9/5/100の水溶液に40℃で10秒間浸漬してホウ酸処理を行い、未延伸ポリビニルアルコールフィルムを基準とする延伸倍率を5.3倍としたこと以外は、実施例1と同様の方法で偏光フィルム及び偏光板を作製した。
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%で厚み20μmの未延伸ポリビニルアルコールフィルム〔(株)クラレ製の「VF−PE#2000」〕を乾式で約4倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、40℃の純水に浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.1/5/100の水溶液に28℃で60秒間浸漬して染色処理を行い、その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が10.5/7.5/100の水溶液に64℃で300秒間浸漬させ、引き続き、5℃の純水で洗浄した後、40℃で乾燥処理を行って、一軸延伸されたポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向された厚み約7μmの偏光フィルムを作製し、実施例1と同様の方法で偏光板を作製した。
ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/1.5/100の水溶液に56.5℃で55秒間浸漬させ、続いて、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が9/1.5/100の水溶液に40℃で10秒間浸漬してホウ酸処理を行ったこと以外は、実施例1と同様の方法で偏光フィルム及び偏光板を作製した。
ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/1/100の水溶液に56.5℃で55秒間浸漬させ、続いて、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が9/1/100の水溶液に40℃で10秒間浸漬してホウ酸処理を行ったこと以外は、実施例1と同様の方法で偏光フィルム及び偏光板を作製した。
(1)ポリビニルアルコール系樹脂の複屈折率の測定
得られた偏光フィルムについて、波長1000nmにおけるヨウ素の位相差値Ri及びポリビニルアルコールの位相差値Rpvaの値(単位:nm)を位相差測定装置〔王子計測機器(株)製の「KOBRA−WR0/IR」)を用いて測定した。具体的には、次のとおりである。
R(λ)= A+B/(λ2−6002)
に最小二乗法でフィッティングさせる。ここで、A及びBはフィッティングパラメータであり、最小二乗法により決定される係数である。
Rpva=A
Ri=B/(λ2−6002)
で表される。これらの式に基づいて、波長λ=1000nmにおけるRpvaの値を算出した。
複屈折率=Rpva(nm)/膜厚(nm)
からポリビニルアルコール(PVA)系樹脂由来の複屈折率を算出した。結果を表1に示す。
得られた偏光フィルムから縦約30mm×横約30mmサイズの試験片を切り出し、測定サンプルを作製した。得られた測定サンプルについて、単体透過率及び偏光度を測定した。結果を表1に示す。単体透過率及び偏光度は、下記の定義及び測定方法に基づく。
単体透過率(λ)=0.5×(Tp(λ)+Tc(λ))
偏光度(λ)=100×(Tp(λ)−Tc(λ))/(Tp(λ)+Tc(λ))
で定義される。
偏光フィルム約0.2gを純水170mlに加え、95℃にて完全に溶解させた後、マンニトール水溶液(12.5重量%)を30g加えて測定用サンプル溶液とした。この測定用サンプル溶液が中和点を迎えるまで、水酸化ナトリウム水溶液(1mol/l)を滴下し、その滴下量からポリビニルアルコールフィルム中のホウ素含有率(重量%)を下記式から算出した。
ホウ素含有率=1.08×水酸化ナトリウム水溶液滴下量(ml)/偏光フィルムの重量(g)
結果を表1に示す。
得られた偏光板を偏光板の吸収軸方向6cm×偏光フィルムの透過軸方向8cmで切り出して評価用サンプルを作製した。評価用サンプルを80℃(dry)設定されたオーブン中に1時間投入した後、サンプルを取り出し、15分間、23℃55%RHの環境下で静置した。その後、サンプルを室温の水道水に30分間浸漬してから、サンプルの端部に発生したクラックの本数を目視で観察した。結果を表1に示す。
Claims (4)
- ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向されている偏光フィルムであって、
厚みが15μm以下であり、ポリビニルアルコール系樹脂の複屈折率が0.040以上である、偏光フィルム。 - 前記複屈折率が0.050以下である、
請求項1に記載の偏光フィルム。 - ホウ素の含有率が3.0重量%以上6.0重量%以下である、
請求項1又は2に記載の偏光フィルム。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の偏光フィルムと、
前記偏光フィルムの少なくとも一方の面上に積層される保護フィルムと、
を含む、偏光板。
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