JP2017005005A - リードフレームの製造方法、およびリードフレーム - Google Patents

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篤 大高
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Shuji Nomiya
秀司 野宮
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Masato Shingu
将人 新宮
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Masakazu Seki
政一 関
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Kazuhiro Kikuchi
一弘 菊池
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Abstract

【課題】半導体装置の多品種少量生産に対応可能なリードフレームの品質向上と低コスト化を実現する。【解決手段】板状のリードフレーム素材にプレス加工を施すことにより、複数のリードフレーム単位体2を連結部6で相互に連結した形状のリードフレームパターンを形成するプレス加工工程と、プレス加工工程の後、複数のリードフレーム単位体2を個片化する個片化工程と、を備える。プレス加工工程では、折り曲げによって分断可能な分断予定部7を連結部6に形成しておく。そして、個片化工程では、連結部6を折り曲げて分断予定部7を分断することにより、複数のリードフレーム単位体2を個片に分離する。【選択図】図5

Description

本発明は、リードフレームの製造方法、およびリードフレームに関する。
一般に、半導体装置と呼ばれるもののなかには、トランジスタやダイオード、あるいはそれらを抵抗やコンデンサとともに集積化した集積回路などがある。近年、半導体装置の製造工程では、多品種・少ロット生産が増加する傾向にある。このため、半導体装置の製造工程では、リードフレームを個片で取り扱う必要が生じており、これにともなってリードフレームの製造工程にも、多品種少量生産への対応が求められている。
そこで、リードフレームの製造工程の一形態として、板状のリードフレーム素材にプレス加工を施すことによりリードフレームパターンを形成し、その後、所定のリードフレーム単位体ごとにリードフレームを個片化したものを完成品として製造する場合がある。このようなリードフレームの製造工程では、リードフレームを個片化した後に、個片のリードフレームを洗浄する洗浄工程や、個片のリードフレームを外観検査する検査工程などを設けている。また、従来においては、リードフレームを個片化する際に、ダイサーブレードを用いてリードフレームを切断するか、間欠構造を有するパンチ・ダイを主とするカット機構を用いてリードフレームを切断している。
しかしながら、ダイサーブレード等の切断用工具を用いてリードフレームを個片化する場合は、次のような不具合を招くおそれがある。
すなわち、ダイサーブレード等を用いた切断加工では、個片化後のリードフレームに加工カスや汚れなどが残る。このため、個片化工程の後に洗浄工程を設け、そこでリードフレームを洗浄する必要がある。ただし、洗浄前に行われる個片化工程でリードフレームのサイズがかなり小さくなるため、個片化前の状態に比べて、リードフレームのハンドリングが難しくなる。したがって、個片化後のリードフレームを洗浄工程で洗浄する場合、あるいは、個片化後のリードフレームを工程間で受け渡す場合などに、不用意にリードフレームに過剰な力が加えてしまうと、リードフレームに変形等が生じ、品質低下の原因となる。また、個片化後の洗浄工程では、小サイズのリードフレームを1つずつピックアップして洗浄用のカゴに収納する必要がある。このため、洗浄工程に多大な手間がかかり、コストアップの原因となる。
本発明の主な目的は、半導体装置の多品種少量生産に対応可能なリードフレームの品質向上と低コスト化を実現する技術を提供することにある。
本発明の第1の態様は、
板状のリードフレーム素材にプレス加工を施すことにより、複数のリードフレーム単位体を連結部で相互に連結した形状のリードフレームパターンを形成するプレス加工工程と、
前記プレス加工工程の後、前記複数のリードフレーム単位体を個片化する個片化工程と、
を備え、
前記プレス加工工程では、折り曲げによって分断可能な分断予定部を前記連結部に形成しておき、
前記個片化工程では、前記連結部を折り曲げて前記分断予定部を分断することにより、前記複数のリードフレーム単位体を個片に分離する
ことを特徴とするリードフレームの製造方法である。
本発明の第2の態様は、
複数のリードフレーム単位体を連結部で相互に連結し、かつ、前記連結部に折り曲げによって分断可能な分断予定部が設けられたリードフレームパターンを板状のリードフレーム素材にプレス加工によって形成した後、前記連結部を折り曲げて前記分断予定部を分断することにより得られるリードフレームであって、
前記連結部の分断面には、前記プレス金型による切断面と、前記折り曲げによる破断面とが混在している
ことを特徴とするリードフレームである。
本発明によれば、半導体装置の多品種少量生産に対応可能なリードフレームの品質向上と低コスト化を実現することができる。
本発明の実施形態に係るリードフレームの製造方法の工程フロー図である。 プレス加工によって形成されるリードパターンの一部を拡大した平面図である。 リードパターンが形成されたリードフレームの全体構成を示す平面図である。 曲げ加工後のリードフレームの状態を示す図である。 分断予定部が形成された連結部を含むリードフレームパターンの一部を拡大した平面図である。 シャー切断による半抜き加工の様子を示す側断面図である。 抜き切断による半抜き加工の様子を示す側断面図である。 分断予定部が形成された連結部の構造を説明する図であり、図中(A)は平面図、(B)はリードフレームの短手方向から見た側断面図である。 本発明の実施形態に係る折り曲げ治具の構成例を示す側面概略図である。 (A)は図9のP1方向から折り曲げ治具を見た図であり、(B)は図9のP2方向から折り曲げ治具を見た図である。 連結部の分断面の状態を説明する図である。 リードフレームパターンの他の形状例を示す平面図である。 連結部に形成される分断予定部の他の構造例を説明する平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明の実施形態においては、最初に「リードフレームの製造方法」について説明し、その後で、当該製造方法によって得られる「リードフレームの構成」について説明する。
<リードフレームの製造方法>
図1は本発明の実施形態に係るリードフレームの製造方法の工程フロー図である。
本発明の実施形態に係るリードフレームの製造方法は、大きくは、プレス加工工程S1と、洗浄工程S2と、個片化工程S3と、を備える。プレス加工工程S1は、リードフレーム素材にプレス加工を施す工程である。洗浄工程S2は、リードフレームを洗浄する工程である。個片化工程S3は、リードフレームを個片化する工程である。以下、各工程について詳しく説明する。
(プレス加工工程S1)
まず、プレス加工工程S1で用いるリードフレーム素材について説明する。
リードフレーム素材は、後述するリードフレームパターンの形成に用いられる金属製の薄い板状体である。リードフレーム素材としては、たとえば、銅または銅系合金、あるいは鉄系合金などからなる金属板を用いることができる。リードフレーム素材は、たとえば、数百mの長さを有する金属板をコイルに巻いた、いわゆる金属条の形態でプレス加工工程S1に提供される。本実施形態では、主として、パワートランジスタ等のパワー半導体用途のリードフレームを想定している。この種のリードフレームには高い放熱性が要求される。このため、パワー半導体用途で用いられるリードフレーム素材の板厚寸法は0.1mm以上、0.5mm以下となる。
プレス加工工程S1では、上述したリードフレーム素材にプレス加工を施すことにより、当該リードフレーム素材に所定のリードフレームパターンを形成する。
図2はプレス加工によって形成されるリードパターンの一部を拡大した平面図である。また、図3は当該リードパターンが形成されたリードフレームの全体構成を示す平面図である。
(方向の定義付け)
本実施形態では、個片化前のリードフレームの状態を基準に、当該リードフレームの長手方向をX方向、当該リードフレームの短手方向をY方向、当該リードフレームの厚み方向をZ方向と定義する。
図示したリードフレーム1は、全体に長尺状に形成されている。このリードフレーム1においては、リードフレームパターンを構成する複数のリードフレーム単位体2がX方向に一列に並んで連結されている。各々のリードフレーム単位体2は、ほぼ矩形に区画されている。ここで記述する矩形の概念には、長方形と正方形の両方を含むものとする。各々のリードフレーム単位体2には、それぞれ同じパターン形状をもって、枠部3と、開口部4と、複数のリード部5とが形成されている。
枠部3は、一つのリードフレーム単位体2を区画している。開口部4は、枠部3の略中央部に形成されている。複数のリード部5は、枠部3の内側に形成されている。また、複数のリード部5は、開口部4の周囲に形成されている。リード部5は、電気的な接続用の端子として用いられる部分である。リード部5の内側の端部は、開口部4の縁を形作っている。リード部5の外側の端部は、枠部3の内周縁につながっている。本実施形態では、一例として、枠部3が長方形に形成され、開口部4が正方形に形成されている。
また、X方向で隣り合う2つのリードフレーム単位体2の間には、それぞれ連結部6が形成されている。連結部6は、リードフレームパターンの一構成要素となる。連結部6はY方向の中間部に1つずつ形成され、この連結部6の介在によって各々のリードフレーム単位体2が相互に連結されている。なお、本実施形態ではY方向の一箇所に連結部6を設けているが、Y方向の複数箇所に連結部6を設けてもよい。
上記のリードフレームパターンは、たとえば、高速プレス機とプレス金型を用いた順送プレス工法により形成することが可能である。順送プレス工法では、リードフレーム素材を一方向に順に搬送しながら、その搬送方向に並ぶ複数のプレス加工ステージでリードフレーム素材に複数回のプレス加工を行うことにより、長尺状のリードフレームに所望のリードフレームパターンを形成する。順送プレス工法に基づくプレス加工工程S1では、上述したリードパターンを形成するための打ち抜き加工のほかに、各々のリード部5を所定の形状(たとえば、L字形など)に曲げる曲げ加工を行う。図4に曲げ加工後のリードフレームの状態を示す。なお、図2および図3においては、説明の便宜上、曲げ加工前のリードフレームの状態を示している。
また、本実施形態では、プレス加工工程S1のなかで、図5に示すように、連結部6に分断予定部7を形成する。分断予定部7は、折り曲げによって分断可能な部分であって、後述する個片化工程13で連結部6を折り曲げたときに分断されることを予定している部分である。ここで記述する「分断」とは、つながっているものを切り離すことをいう。本実施形態では、連結部6に分断予定部7を形成するために半抜き加工を利用する。半抜き加工は、上述した打ち抜き加工や曲げ加工と同様に、プレス加工の一つの形態に属するものである。
順送プレス工法に基づくプレス加工工程S1では、打ち抜き加工および曲げ加工を行った後に、半抜き加工を行う。打ち抜き加工や曲げ加工については、公知の方法を用いることができる。そのため、ここでは半抜き加工について詳しく説明する。
本発明で好適に適用可能な半抜き加工には、主に2つの方式がある。一つは、シャー切断による半抜き加工であり、もう一つは、抜き切断による半抜き加工である。以下、各加工方式について順に記述する。
(シャー切断による半抜き加工)
図6はシャー切断による半抜き加工の様子を示す側断面図である。
半抜き加工に用いるプレス金型の要素には、ダイ11とストリッパー12とパンチ13とがある。ダイ11は、被加工物がセットされる部分である。ストリッパー12は、プレス金型の駆動時に、ダイ11にセットされている被加工物を押さえつけるものである。また、ストリッパー12は、パンチ13をガイドする役目を果たす。パンチ13は、被加工物に剪断力を加えるものである。パンチ13は、予め決められた上死点と下死点の間で昇降動作する。シャー切断で用いるパンチ13の刃先は鋭角になっている。
上記構成からなるプレス金型を用いて半抜き加工を行う場合は、まず、半抜き加工の加工対象(被加工物)となる連結部6がダイ11の上にセット(載置)される。次に、プレス金型の駆動により、ストリッパー12とパンチ13が下降する。このとき、最初にストリッパー12の下端が連結部6の上面に接触する。これにより、連結部6は、ストリッパー12によってダイ11に押し付けられる。このため、連結部6の一部は、ダイ11とストリッパー12の間に挟まれて固定された状態になる。
次に、その固定状態のもとでパンチ13がストリッパー12にガイドされながら更に下降する。これにより、パンチ13の刃先が連結部6の上面に接触する。このとき、連結部6には剪断力が加わる。このため、パンチ13の刃先がストリッパー12の下面よりも下方に突出すると、それにしたがって連結部6がパンチ13により切断される。ただし、半抜き加工では、図示のようにパンチ13の刃先がダイ11の上面と同じ高さに達する前(換言すると、連結部6が完全に切断される前)に、パンチ13が下死点に達し、そこからパンチ13が上死点に向かって上昇する。このため、連結部6には段付き状に分断予定部7が形成される。
(抜き切断による半抜き加工)
図7は抜き切断による半抜き加工の様子を示す側断面図である。
半抜き加工に用いるプレス金型の要素は、上記同様にダイ11とストリッパー12とパンチ13である。シャー切断との違いは、パンチ13の刃の形状にある。すなわち、シャー切断に用いられるパンチ13の刃先は鋭角になっているが、抜き切断に用いられるパンチ13の刃先は略直角になっている。
ちなみに、抜き切断による半抜き加工の流れは、基本的にシャー切断の場合と同様であるため、ここでは詳しい説明を省略する。
図8は分断予定部が形成された連結部の構造を説明する図であり、図中(A)は平面図、(B)はリードフレームの短手方向から見た側断面図である。
図示のように、連結部6は、分断予定部7を境にX方向で一方と他方に区分されている。分断予定部7は、連結部6の一部に段差を付けたかたちで形成されている。また、分断予定部7は、連結部6をY方向に横切るかたちで形成されている。
ここで、リードフレーム素材の板厚寸法と、半抜き加工に適用する半抜き量と、分断予定部7の厚み寸法との関係について述べる。
まず、上記図6および図7に示す半抜き加工において、リードフレーム素材の厚み寸法をT1とし、ストリッパー12の下端位置を基準としたパンチ13の刃先の突出寸法をT2(<T1)とする。そうすると、半抜き加工された連結部6には、図8(B)に示すように、「T1−T2」相当の厚み寸法T3で分断予定部7が形成される。この場合、パンチ13の刃先の突出寸法T2は、半抜き加工に適用する半抜き量に相当する。このため、分断予定部7の厚み寸法T3は、半抜き加工の原理上、リードフレーム素材の板厚寸法T1から半抜き量T2を差し引いた値とほぼ等しくなる。したがって、たとえば、リードフレームの板厚寸法T1が0.30mm、半抜き量T2が0.18mmであるとすると、分断予定部7の厚み寸法T3は約0.12mmとなる。
上記半抜き加工によって形成される分断予定部7の厚み寸法T3は、X方向で2つのリードフレーム単位体2を連結している連結部6を折り曲げたときに、これにともなう曲げ応力によって分断予定部7が分断される寸法に設定する必要がある。
その場合の分断予定部7の厚み寸法T3は、0.07mm以上、0.15mm以下とするのが好ましい。その理由は、分断予定部7の厚み寸法T3が0.07mm未満になると、連結部6に求められる機械的な強度が不足し、リードフレームの取り扱いが難しくなるおそれがあるからである。また、分断予定部7の厚み寸法T3が0.15mm超になると、リードフレームの取り扱いは容易になるものの、最終的にリードフレームを個片化するときに、分断予定部7を手切り等で分断することが難しくなるからである。ここで記述する「手切り」とは、ダイサーブレードなどの切断用工具を使用せずに、対象物を手(手作業)で切り離すことをいう。
一般に、パワー半導体用途のリードフレームでは、リードフレーム素材の板厚寸法T1が0.1mm以上、0.5mm以下の範囲となっている。その場合、半抜き加工に適用する半抜き量T2は、リードフレーム素材の板厚寸法T1に応じて適宜設定(増減)するとよい。具体的には、リードフレーム素材の板厚寸法T1が小さくなるほど半抜き量T2が少なく、また、リードフレーム素材の板厚寸法T1が大きくなるほど半抜き量T2が多くなるように設定するとよい。これにより、リードフレーム素材の板厚寸法T1が0.1mmである場合は、当該板厚寸法T1が0.5mmである場合に比べて、半抜き量T2が少なく設定される。
具体例として、リードフレーム素材の板厚寸法T1が0.1mmである場合、半抜き量T2は、リードフレーム素材の板厚寸法T1の30%相当量以下、すなわち0.03mm以下に設定するとよい。この場合、分断予定部7の厚み寸法T3は、0.07mm以上となる。このため、連結部6に必要強度を確保し、リードフレーム1を容易に取り扱うことが可能となる。また、リードフレーム素材の板厚寸法T1が0.5mmである場合、半抜き量T2は、リードフレーム素材の板厚寸法T1の70%相当量以上、すなわち0.35mm以上に設定するとよい。この場合、分断予定部7の厚み寸法T3は、0.15mm以下となる。このため、分断予定部7を手切り等で容易に分断することが可能となる。
(洗浄工程S2)
次に、洗浄工程S2では、プレス加工を終えたリードフレームを洗浄する。リードフレームの洗浄は、主として、上述したプレス加工で使用される加工油をリードフレームから除去する目的で行われる。リードフレームは、高い清浄度が要求される半導体装置の一部品となる。このため、一連のリードフレームの製造工程のなかで、リードフレームに付着した加工油を除去しておくことは必須となる。リードフレームの洗浄には、リードフレーム洗浄装置(不図示)を用いる。リードフレーム洗浄装置は、薬液や水などの洗浄液を用いてリードフレームを洗浄するものである。より具体的には、リードフレーム洗浄装置は、洗浄液を用いた洗浄ステップ、液切りステップ、乾燥ステップなどを経て、リードフレームを洗浄する。
リードフレームの洗浄方式としては、バッチ式を採用することができる。バッチ式の洗浄では、複数のリードフレームを洗浄用のカゴに収納してまとめて洗浄する。その場合、仮に、洗浄用のカゴに収納する被洗浄物のサイズが数十mm角程度の小サイズであると、被洗浄物を1つずつカゴに詰めるときのハンドリングに手間がかかる。この点、本実施形態においては、洗浄工程S2の段階でも、X方向に並んだ複数のリードフレーム単位体2が個片化されずにつながっている。このため、洗浄用のカゴにリードフレームを収納する際に、ハンドリングに手間がかからない。また、リードフレームの取り扱いも容易であるため、洗浄に係る作業を効率良く行うことができる。
(個片化工程S3)
次に、個片化工程S3では、連結部6を折り曲げて分断予定部7を分断することにより、複数のリードフレーム単位体2を個片に分離する。
この個片化工程S3においては、連結部6に適度な曲げ力F(図8(B)を参照)を加えて、分断予定部7を境に連結部6を折り曲げることにより、分断予定部7を分断する。この分断作業は、基本的に作業者の手作業、つまり手切りによって行う。分断予定部7を手切りによって分断する場合は、リードフレーム1を両手で持って、リードフレーム1の端から順に、各々のリードフレーム単位体2を1つずつ分離すればよい。このような手切りによる分断では、加工油等を使用することなくリードフレーム1が個片化される。
ただし、作業者が両手でリードフレーム1を持って折り曲げるようにすると、リードフレーム1に余計な力が加わって変形等を生じるおそれもある。その場合は、必要に応じて、折り曲げ治具を用いるとよい。
図9は本発明の実施形態に係る折り曲げ治具の構成例を示す側面概略図である。また、図10(A)は図9のP1方向から折り曲げ治具を見た図であり、図10(B)は図9のP2方向から折り曲げ治具を見た図である。
図示した折り曲げ治具21は、レール部22と、ベース部23と、受け部24と、ストッパー部25と、を備えている。レール部22は、ベース部23の上に斜めに設置されている。レール部22は、個片化の対象となるリードフレーム1を移動(スライド)自在に支持するものである。レール部22の上面には、L字形に曲げられたリード部5を収容する一対のガイド溝22aが形成されている。レール部22の高位側は、第1の支柱26を用いてベース部23に支持されている。レール部22の低位側は、第2の支柱27を用いてベース部23に支持されている。第1の支柱26と第2の支柱27は、ベース部23の上面から垂直に起立している。また、第1の支柱26と第2の支柱27は、ベース部23の下面側からボルト等により固定されている。
受け部24は、レール部22に支持されたリードフレーム1の各リードフレーム単位体2のうち、分離(折り曲げ)の対象となる端のリードフレーム単位体2を下から支持するものである。受け部24は、レール部22よりも幅狭に形成されている。受け部24は、レール部22の低位側の端部から、レール部22と同じ傾斜角度で斜め下方に延出している。ストッパー部25は、連結部6を折り曲げるときに、折り曲げの最大角度を規制するものである。本実施形態では、一例として、折り曲げの最大角度を90度に規制するようにストッパー部25を配置している。ストッパー部25は、レール部22の低位側の端部と対向する位置に配置されている。
次に、上記構成からなる折り曲げ治具21を用いて分断予定部7を分断する場合の手順について説明する。
まず、リード部5の曲げ方向を下向きにして、レール部22の上にリードフレーム1をセットする。このとき、レール部22の長さ方向でリードフレーム1を図示しない位置決め部材により位置決めする。これにより、レール部22の低位側では、リードフレーム1の最端に配置されたリードフレーム単位体2とこれに隣接するリードフレーム単位体2との連結部6が、レール部22と受け部24の境界部に配置される。また、最端のリードフレーム単位体2は、受け部24に支持された状態になる。
次に、最端のリードフレーム単位体2を作業者が手で摘んでR方向(図9参照)に折り返す。そうすると、最端のリードフレーム単位体2につながる連結部6が最大90度の角度で折り曲げられ、この折り曲げの途中で分断予定部7が曲げ応力に屈して分断される。これにより、最端のリードフレーム単位体2がリードフレーム1から個片に分離される。このような折り曲げ治具21を用いた分断でも、手切りの場合と同様に、加工油等を使用することなくリードフレーム1が個片化される。
このようにして1つのリードフレーム単位体2を個片に分離したら、これに続いてリードフレーム1をレール部22に沿って所定量だけスライドさせる。これにより、次に分離すべきリードフレーム単位体2がレール部22から受け部24へと進出する。あとは上記同様の手順でリードフレーム1の端から順にリードフレーム単位体2を1つずつ個片に分離する。
上述のようにリードフレーム1から個片に分離した各々のリードフレーム単位体2(以下、「個片のリードフレーム」ともいう。)は、最終的に外観検査などを経て、梱包され、出荷される。その際、外観検査では、たとえば、個片のリードフレームに傷や変形、凹みなどがないかどうかを目視等で検査する。
本実施形態においては、上述した個片化工程のなかで外観検査をあわせて行う。その場合は、リードフレーム単位体2の個片化と外観検査を連続的に行うことが好ましい。以下に、具体的な作業手順を説明する。
まず、作業者は、連結部6を折り曲げて分断予定部7を分断することにより、リードフレーム1から1つのリードフレーム単位体2を個片に分離する。次に、作業者は、先ほど分離した1つのリードフレーム単位体2を手に持ったまま、当該リードフレーム単位体2の外観検査を行う。外観検査の結果、良品と判断したリードフレーム単位体2は、それ専用の場所に置き、不良品と判断したリードフレーム単位体2は、良品とは別の場所に置く。
以降は、上記同様の手順でリードフレーム単位体2の個片化と外観検査を繰り返す。そして、外観検査で良品と判断したリードフレーム単位体2については、たとえば、梱包のために数十個単位で積み重ねて整列し、トレイなどに収納する。これにより、リードフレームの製造工程では、個片のリードフレーム(リードフレーム単位体2)が最終製品として完成し、この最終製品が半導体装置の製造工程(組立工程)に提供される。
<リードフレームの構成>
次に、上記製造方法によって得られるリードフレームの構成について説明する。
上記の個片化工程S3において、連結部6の折り曲げによりリードフレーム単位体2を個片に分離すると、これによって得られる個片のリードフレームには、以下のような構造的特徴が現れる。
すなわち、上記の個片化工程S3で連結部6の折り曲げにより分断予定部7を分断すると、図11に示すように、連結部6の分断面8に、切断面(剪断面)8aと破断面8bとが混在した状態になる。切断面8aは、上述したプレス加工工程S1において、プレス加工により形成されるものである。より具体的には、切断面8aは、プレス加工に用いるプレス金型のダイ11やパンチ13により形成されるものである。これに対して、破断面8bは、上述した個片化工程S3において、連結部6の折り曲げ(手切り等)により形成されるものである。より具体的には、連結部6を折り曲げたときに、分断予定部7に生じる曲げ応力に屈して分断予定部7が破断することにより形成されるものである。連結部6の分断面8は、連結部6の厚み方向(図中、Z方向)で切断面8aと破断面8bに分かれる。また、連結部6の厚み方向における切断面8aの寸法T4は、上述した半抜き量T2(図6〜図8を参照)に相当する寸法になる。ちなみに、半抜き加工による分断予定部7を連結部6に形成し、連結部6の折り曲げによって分断予定部7を分断した場合は、半抜き加工を施した断面に、分断前の連結跡が微小な幅で層状に残ることがある。
<実施形態の効果>
本発明の実施形態によれば、以下に記述する1つまたは複数の効果が得られる。
(1)本実施形態においては、プレス加工工程S1で連結部6に分断予定部7を形成しておき、その後の個片化工程S3では、連結部6を折り曲げて分断予定部7を分断することによりリードフレーム単位体2を個片化している。これにより、ダイサーブレードなどの切断用工具を使用することなく、リードフレーム1の個片化を行うことができる。このため、個片化工程S3の前に洗浄工程S2を設けてリードフレーム1を洗浄しておけば、個片化後に洗浄する必要がなくなる。したがって、洗浄工程S2においては、ハンドリングが容易な個片化前の状態でリードフレーム1の洗浄を行うことができる。また、従来のように個片化によって小サイズとされたリードフレームを1つずつピックアップして洗浄用のカゴに収納する必要がなくなる。よって、リードフレームの洗浄を効率良く行うことができる。また、一連のリードフレームの製造工程のなかで個片化工程S3を最終工程に位置付けることができる。このため、個片のリードフレームを工程間で受け渡す必要がなくなる。よって、リードフレームに変形等が生じる機会を減らすことができる。その結果、半導体装置の多品種少量生産に対応可能なリードフレームの品質向上と低コスト化を実現することが可能となる。
(2)本実施形態においては、連結部6に半抜き加工によって分断予定部7を形成している。このため、分断予定部7の厚み寸法を精度良く制御することができる。また、半抜き加工を抜き切断で行うと、最終的に製品にならない加工カスが生じるが、半抜き加工をシャー切断により行えば、不要な加工カスの発生を抑えることができる。
(3)個片化工程で分断予定部7を手切りにより分断すれば、個片のリードフレームを持ち直さなくても、そのまま外観検査に移行することができる。また、分断予定部7を折り曲げ治具21を用いて分断すれば、リードフレームに変形等を生じさせるリスクを減らすことができる。
(4)個片化工程S3においてリードフレーム単位体2の個片化と外観検査を連続的に行うことにより、それらを別程に分けて行う場合に比べて、個片のリードフレームをピックアップし直す回数が減らすことができる。このため、リードフレームに変形等を生じさせるリスクを低減しつつ、生産効率を高めることができる。
<変形例等>
本発明の技術的範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
たとえば、プレス加工工程S1で形成されるリードフレームパターンは、上記図3に示した形状に限らず、たとえば図12に示すような形状であってもよい。図示したリードフレーム1においては、X方向に並ぶ複数のリードフレーム単位体2がY方向の両端をそれぞれ連結部6として相互に連結されている。また、各々の連結部6には分断予定部7が形成され、この分断予定部7を境に各リードフレーム単位体2が個片に分離される構成になっている。
また、上記実施形態においては、連結部6に半抜き加工によって分断予定部7を形成したが、本発明はこれに限らず、たとえば、打ち抜き加工によって分断予定部を形成することも可能である。具体的には、たとえば図13に示すように、連結部6をY方向に横切るように複数のスリット7aを形成することにより、分断予定部7を構成してもよい。複数のスリット7aは打ち抜き加工によってミシン目状に形成することが可能である。また、Y方向に並ぶスリット7aの間の接合部分に、Y方向と平行にV溝(不図示)を形成すれば、より切り離しが容易になる。
また、上記実施形態においては、個片化工程S3のなかでリードフレーム単位体2の個片化と外観検査をあわせて行うこととしたが、本発明はこれに限らず、個片化工程と外観検査工程を別工程に分けて行ってもよい。
また、上記実施形態においては、個片化工程S3で折り曲げ治具21を使用する場合に、連結部6を作業者の手作業で折り曲げるものとしたが、本発明はこれに限らず、たとえば折り曲げ治具21に突き上げ機構(不図示)を設け、この突き上げ機構でリードフレーム単位体2を突き上げることにより、連結部6を折り曲げる構成としてもよい。
また、上記実施形態においては、パワー半導体用途に適したリードフレームを例に挙げて説明したが、本発明はそれ以外の用途で用いられるリードフレームに適用してもかまわない。
また、上記実施形態においては、半導体素子等を搭載するためのダイパッド部を有しない、ダイパッドレス構造のリードフレームを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、ダイパッド部を有するリードフレームに適用することも可能である。
<本発明の好ましい態様>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
板状のリードフレーム素材にプレス加工を施すことにより、複数のリードフレーム単位体を連結部で相互に連結した形状のリードフレームパターンを形成するプレス加工工程と、
前記プレス加工工程の後、前記複数のリードフレーム単位体を個片化する個片化工程と、
を備え、
前記プレス加工工程では、折り曲げによって分断可能な分断予定部を前記連結部に形成しておき、
前記個片化工程では、前記連結部を折り曲げて前記分断予定部を分断することにより、前記複数のリードフレーム単位体を個片に分離する
ことを特徴とするリードフレームの製造方法。
(付記2)
前記プレス加工工程では、前記分断予定部を半抜き加工によって形成する
ことを特徴とする付記1に記載のリードフレームの製造方法。
(付記3)
前記個片化工程では、前記分断予定部を手切りによって分断する
ことを特徴とする付記1または付記2に記載のリードフレームの製造方法。
(付記4)
前記個片化工程では、前記分断予定部を折り曲げ治具を用いて分断する
ことを特徴とする付記1または付記2に記載のリードフレームの製造方法。
(付記5)
前記プレス加工工程の後で、かつ、前記個片化工程の前に、リードフレームを洗浄する洗浄工程を有する
ことを特徴とする付記1〜4のいずれか1つに記載のリードフレームの製造方法。
(付記6)
前記個片化工程では、前記リードフレーム単位体の個片化と外観検査を連続的に行う
ことを特徴とする付記1〜5のいずれか1つに記載のリードフレームの製造方法。
(付記7)
前記リードフレーム素材の板厚寸法が0.1mm以上、0.5mm以下である
ことを特徴とする付記1〜6のいずれか1つに記載のリードフレームの製造方法。
(付記8)
前記半抜き加工によって形成される前記分断予定部の厚み寸法を0.07mm以上、0.15mm以下とする
ことを特徴とする付記1〜7のいずれか1つに記載のリードフレームの製造方法。
(付記9)
前記半抜き加工をシャー切断によって行う
ことを特徴とする付記2に記載のリードフレームの製造方法。
(付記10)
前記半抜き加工を抜き切断によって行う
ことを特徴とする付記2に記載のリードフレームの製造方法。
(付記11)
複数のリードフレーム単位体を連結部で相互に連結し、かつ、前記連結部に折り曲げによって分断可能な分断予定部が設けられたリードフレームパターンを板状のリードフレーム素材にプレス加工によって形成した後、前記連結部を折り曲げて前記分断予定部を分断することにより得られるリードフレームであって、
前記連結部の分断面には、前記プレス金型による切断面と、前記折り曲げによる破断面とが混在している
ことを特徴とするリードフレーム。
1…リードフレーム
2…リードフレーム単位体
3…枠部
4…開口部
5…リード部
6…連結部
7…分断予定部
11…ダイ
12…ストリッパー
13…パンチ
21…折り曲げ治具

Claims (7)

  1. 板状のリードフレーム素材にプレス加工を施すことにより、複数のリードフレーム単位体を連結部で相互に連結した形状のリードフレームパターンを形成するプレス加工工程と、
    前記プレス加工工程の後、前記複数のリードフレーム単位体を個片化する個片化工程と、
    を備え、
    前記プレス加工工程では、折り曲げによって分断可能な分断予定部を前記連結部に形成しておき、
    前記個片化工程では、前記連結部を折り曲げて前記分断予定部を分断することにより、前記複数のリードフレーム単位体を個片に分離する
    ことを特徴とするリードフレームの製造方法。
  2. 前記プレス加工工程では、前記分断予定部を半抜き加工によって形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載のリードフレームの製造方法。
  3. 前記個片化工程では、前記分断予定部を手切りによって分断する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のリードフレームの製造方法。
  4. 前記個片化工程では、前記分断予定部を折り曲げ治具を用いて分断する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のリードフレームの製造方法。
  5. 前記個片化工程では、前記リードフレーム単位体の個片化と外観検査を連続的に行う
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法。
  6. 前記半抜き加工をシャー切断によって行う
    ことを特徴とする請求項2に記載のリードフレームの製造方法。
  7. 複数のリードフレーム単位体を連結部で相互に連結し、かつ、前記連結部に折り曲げによって分断可能な分断予定部が設けられたリードフレームパターンを板状のリードフレーム素材にプレス加工によって形成した後、前記連結部を折り曲げて前記分断予定部を分断することにより得られるリードフレームであって、
    前記連結部の分断面には、前記プレス金型による切断面と、前記折り曲げによる破断面とが混在している
    ことを特徴とするリードフレーム。
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