以下、本発明の異なる充電電力の受電装置へ同時に充電する非接触型の電力伝送装置、受電装置、及び、送電装置を適用した実施の形態について説明する。
<実施の形態1>
実施の形態1は、磁界共鳴型電力伝送システムにおいて、コイルの共振周波数を高速にかつ正確にリアルタイムで調整できるようにすることを目的とする。
本発明が適用される磁界共鳴型電力伝送システムを説明する。
磁界共鳴を用いた方式(磁界共鳴型)では、電波を用いた方式と比べて大電力の伝送が可能であり、電磁誘導方式と比べて伝送距離を長くすることができまたは送受電用のコイルを小さくできる、というメリットがある。
磁界共鳴を用いた方式では、送電系コイルおよび受電系コイルの共振周波数を互いに同じ値に設定しておき、その近傍の周波数で電力伝送を行うことによって、高い効率でエネルギの伝送を行うことが可能になる。
磁界共鳴型電力伝送システムにおいて電力伝送の効率を高めるために、1次コイル側の発振信号の周波数に比して高い周波数を2次コイル側の共振周波数としたものがある(特許文献1)。これによると、キヤパシタンスを小さくし、1次コイルと2次コイルとの結合係数を見かけ上高くすることができるとのことである。
コイル同士の結合度を高めることによって、電力伝送の効率をある程度高めることが可能である。
また、電力伝送の効率を高めるために、各コイルの共振ピークができるだけ鋭くなるようにすることが考えられる。そのためには、例えば各コイルのQ値が高くなるように設計すればよい。
しかし、Q値を高くした場合には、両コイルの共振周波数のズレに対する感度が高くなってしまうという問題、つまり両コイルの共振周波数のズレによる電力伝送の効率の低下への影響が大きくなってしまうという問題がある。
例えば、温度などの環境要因の変化、人や金属などの導体または磁性体が近づくことによるインダクタンスや容量の変化などによって、コイルの共振周波数が変化してしまう。また、製造時におけるバラツキによる共振周波数のズレもある。
そのため、Q値が高い磁界共鳴型電力伝送システムにおいては、その最大限のメリットを生かすためには、コイルの共振周波数を環境変動などに対応して調整する仕組みが必要である。
コイルの共振周波数を目標周波数に合わせるためには、コイルのL(インダクタンス)またはコンデンサのC(容量)を調整する必要がある。
以下に述べる実施の形態1の電力伝送システム(電力伝送装置)1では、交流電源の電圧(ドライブ電圧)とコイルに流れる電流との位相差Δφを基に、コイル(共振回路)のLまたはCに対してリアルタイムの共振周波数制御を行う。
また、送電系コイルと受電系コイルとの結合が大きくなって双峰特性(スプリット)が現れたときに、電力伝送の効率の低下を抑えるため、ピーク(スプリットピーク)が交流電源の周波数において現れるように、送電系コイルまたは受電系コイルの共振周波数をシフトさせる。この場合の共振周波数制御を、双峰特性が現れていない場合の共振周波数制御と区別するため、「双峰共振制御」ということがある。
また、「双峰共振制御」を含まない場合の共振周波数制御を「通常の共振周波数制御」と記載することがある。単に「共振周波数制御」と記載したときは原則として「双峰共振制御」を含む。
図1および図2において、電力伝送システム100は、送電系コイルSC、受電系コイルJC、交流電源11、送電側制御部14、負荷となるデバイス21、および受電側制御部24を備える。
図2において、送電系コイルSCは、電力供給コイル12および送電共振コイル13を
備える。電力供給コイル12は、銅線またはアルミニウム線などの金属線が円周状に複数
回巻かれたものであり、その両端に交流電源11による交流電圧(高周波電圧)が印加さ
れる。
送電共振コイル13は、銅線またはアルミニウム線などの金属線が円周状に巻かれたコイル131と、コイル131の両端に接続されたコンデンサ132とからなり、それらによる共振回路を形成する。共振周波数f0 は次の(1)式で示される。
なお、Lはコイル131のインダクタンス、Cはコンデンサ132の静電容量である。
送電共振コイル13のコイル131は、例えばワンターンコイルである。コンデンサ132として、種々の形式のコンデンサが用いられるが、できるだけ損失が少なく十分な耐圧を有するものが好ましい。実施の形態1では、共振周波数を可変するために、コンデンサ132として可変コンデンサが用いられる。可変コンデンサとして、例えばMEMS技術を用いて製作された可変容量デバイスが用いられる。半導体を用いた可変容量デバイス(バラクタ)でもよい。
電力供給コイル12と送電共振コイル13とは、電磁的に互いに密に結合するように配置される。例えば、同一平面上にかつ同心上に配置される。つまり、例えば、送電共振コイル13の内周側に電力供給コイル12が嵌まり込んだ状態で配置される。または、同軸上で適当な距離をあけて配置してもよい。
この状態で、交流電源11から電力供給コイル12に交流電圧が供給されたときに、電力供給コイル12に生じた交番磁界による電磁誘導によって送電共振コイル13に共振電流が流れる。つまり、電磁誘導によって、電力供給コイル12から送電共振コイル13に電力が供給される。
受電系コイルJCは、受電共振コイル22および電力取出コイル23を備える。受電共振コイル22は、銅線またはアルミニウム線などの金属線が円周状に巻かれたコイル221と、コイル221の両端に接続されたコンデンサ222とからなる。受電共振コイル22の共振周波数f0 は、コイル221のインダクタンスおよびコンデンサ222の静電容量に基づいて上の(1)式で示される。
受電共振コイル22のコイル221は、例えばワンターンコイルである。コンデンサ222として、上に述べたように種々の形式のコンデンサが用いられる。実施の形態1では、共振周波数を可変するために、コンデンサ222として可変コンデンサが用いられる。可変コンデンサとして、例えばMEMS技術を用いて製作された可変容量デバイスが用いられる。半導体を用いた可変容量デバイス(バラクタ)でもよい。
電力取出コイル23は、銅線またはアルミニウム線などの金属線が円周状に複数回巻かれたものであり、その両端に負荷であるデバイス21が接続される。
受電共振コイル22と電力取出コイル23とは、電磁的に互いに密に結合するように配置される。例えば、同一平面上にかつ同心上に配置される。つまり、例えば、受電共振コイル22の内周側に電力取出コイル23が嵌まり込んだ状態で配置される。または、同軸上で適当な距離をあけて配置してもよい。
この状態で、受電共振コイル22に共振電流が流れると、それによって発生した交番磁界による電磁誘導によって電力取出コイル23に電流が流れる。つまり、電磁誘導によって、受電共振コイル22から電力取出コイル23に電力が送られる。
送電系コイルSCと受電系コイルJCとは、磁界共鳴によって無線で電力を伝送するため、図2に示されるように、コイル面が互いに平行になるように、かつコイル軸心が互いに一致するかまたは余りずれないように、互いに適当な距離の範囲内に配置される。例えば、送電共振コイル13および受電共振コイル22の直径が100mm程度の場合に、数百mm程度の距離の範囲内に配置される。
図2に示す電力伝送システム100において、コイル軸心KSに沿う方向が磁界KKの主な放射方向であり、送電系コイルSCから受電系コイルJCに向かう方向が送電方向SHである。
ここで、送電共振コイル13の共振周波数fsと受電共振コイル22の共振周波数fjとが、ともに交流電源11の周波数fdと一致しているときは、最大の電力が伝送される。しかし、もし、それらの共振周波数fs,fjが互いにズレたり、それらと交流電源11の周波数fdとがズレたりすると、伝送される電力は低下し、効率が低下する。
すなわち、図13において、横軸は交流電源11の周波数fd〔MHz〕であり、縦軸は伝送される電力の大きさ〔dB〕である。曲線CV1は、送電共振コイル13の共振周波数fsと受電共振コイル22の共振周波数fjとが一致している場合を示す。この場合に、図13によると、その共振周波数fs,fjは13.56MHzである。
また、曲線CV2,CV3は、受電共振コイル22の共振周波数fjが送電共振コイル13の共振周波数fsに対して、5パーセント、10パーセント、それぞれ高い場合を示す。
図13において、交流電源11の周波数fdが13.56MHzであるときに、曲線CV1では最高の電力が伝送されるが、曲線CV2,CV3では順次低下している。また、交流電源11の周波数fdが13.56MHzからシフトしたとき、上側に僅かにシフトしたときを除いて、曲線CV1〜CV3のいずれにおいても伝送される電力が低下している。
したがって、送電共振コイル13および受電共振コイル22の共振周波数fs,fjを、交流電源11の周波数fdに極力一致させる必要がある。
図14において、横軸は周波数〔MHz〕であり、縦軸はコイルに流れる電流の大きさ〔dB〕である。曲線CV4は、コイルの共振周波数が交流電源11の周波数fdに一致している場合を示す。この場合に、図14によると、その共振周波数は10MHzである。
また、曲線CV5,CV6は、コイルの共振周波数が、交流電源11の周波数fdに対して、高くなった場合または低くなった場合を示す。
図14において、曲線CV4では最大の電流が流れるが、曲線CV5,CV6ではいずれも電流が低下している。なお、コイルのQ値が高い場合には、共振周波数のズレによる
電流または伝送電力の低下への影響が大きい。
そこで、実施の形態1の電力伝送システム100では、送電側制御部14および受電側制御部24により、交流電源11の位相φvs、送電共振コイル13および受電共振コイル22に流れる電流の位相φis,φijを用いて、共振周波数制御を行う。
ここで、送電側制御部14は、送電系コイルSCに供給される電圧Vsの位相φvsおよび送電系コイルSCに流れる電流Isの位相φisを検出し、それらの位相差Δφsが所定の目標値φmsとなるように、送電系コイルSCの共振周波数fsを可変する。目標値φmsを表すデータは、後述する制御部152の内部メモリに格納される。
すなわち、送電側制御部14は、電流検出センサSE1、位相検出部141,142、および位相送信部145を有する。
電流検出センサSE1は、送電共振コイル13に流れる電流Isを検出する。電流検出センサSE1として、ホール素子、磁気抵抗素子、または検出コイルなどを用いることが可能である。電流検出センサSE1は、例えば電流Isの波形に応じた電圧信号を出力する。
位相検出部141は、電力供給コイル12に供給される電圧Vsの位相φvsを検出する。位相検出部141は、例えば、電圧Vsの波形に応じた電圧信号を出力する。この場合に、電圧Vsをそのまま出力してもよく、または適当な抵抗によって分圧して出力してもよい。したがって、位相検出部141は、単なる電線により、または1つまたは複数の抵抗器によって構成することも可能である。
位相検出部142は、電流検出センサSE1からの出力に基づいて、送電共振コイル13に流れる電流Isの位相φisを検出する。位相検出部142は、例えば、電流Isの波形に応じた電圧信号を出力する。この場合には、位相検出部142は、電流検出センサSE1の出力をそのまま出力してもよい。したがって、電流検出センサSE1が位相検出部142を兼ねるようにすることも可能である。
位相送信部145は、電力供給コイル12に供給される電圧Vsの位相φvsについての情報を、受電側制御部24に対して例えば無線で送信する。位相送信部145は、例えば、電圧Vsの波形に応じた電圧信号を、アナログ信号としてまたはデジタル信号として送信する。その場合に、S/N比を向上させるために、電圧Vsの波形に応じた電圧信号を整数倍に逓倍して送信してもよい。
受電側制御部24は、送電系コイルSCに供給される電圧VSの位相φvsおよび受電系コイルJCに流れる電流IJの位相φijを検出し、それらの位相差Δφjが所定の目標値φmjとなるように、受電系コイルJCの共振周波数fjを可変する。
すなわち、受電側制御部24は、電流検出センサSE2、位相受信部241、位相検出部242を有する。
電流検出センサSE2は、受電共振コイル22に流れる電流Ijを検出する。電流検出センサSE2として、ホール素子、磁気抵抗素子、または検出コイルなどを用いることが可能である。電流検出センサSE2は、例えば電流Ijの波形に応じた電圧信号を出力する。
位相受信部241は、位相送信部145から送信された位相φvsについての情報を受信し、その情報を出力する。位相送信部145において電圧信号を逓倍した場合には、位相受信部241において元に戻すために分周を行う。位相受信部241は、例えば、電圧Vsに応じた電圧信号を出力する。
位相検出部242は、電流検出センサSE2からの出力に基づいて、受電共振コイル22に流れる電流Ijの位相φijを検出する。位相検出部242は、例えば、電流Ijの波形に応じた電圧信号を出力する。この場合には、位相検出部242は、電流検出センサSE2の出力をそのまま出力してもよい。したがって、電流検出センサSE2が位相検出部242を兼ねるようにすることも可能である。
以下において、図3を用いてさらに詳しく説明する。なお、図3において、図2に示した要素と同じ機能を有する要素には、同じ符号を付して説明を省略しまたは簡略化することがある。
図3において、電力伝送システム(電力伝送装置)1Bは、送電装置3および受電装置
4を有する。
送電装置3は、交流電源11、電力供給コイル12および送電共振コイル13からなる送電系コイルSC、および共振周波数制御部CTsなどを備える。
受電装置4は、受電共振コイル22および電力取出コイル23からなる受電系コイルJC、および共振周波数制御部CTjなどを備える。
送電側の共振周波数制御部CTsは、位相比較部151、制御部152、及びブリッジ型平衡回路160を備える。位相比較部151は、位相検出部又は第2位相検出部の一例である。制御部152は、共振周波数制御部又は第2共振周波数制御部の一例である。ブリッジ型平衡回路160は、ブリッジ回路又は第2ブリッジ回路の一例である。
位相比較部151は、電流検出センサSE1で検出された電流Isの位相φisと、交流電源11の電圧Vsの位相φvsとを比較し、それらの差である位相差Δφsを出力する。
制御部152は、位相差Δφsの目標値φmsを設定して記憶する。したがって、制御部152には目標値φmsを記憶するための内部メモリが設けられる。目標値φmsとして、後で述べるように、例えば、「−π」、または「−πに適当な補正値aを加えた値」などが設定される。
なお、目標値φmsの設定は、予め記憶された1つまたは複数のデータの中から選択することにより行ってもよく、またCPUやキーボードなどからの指令によって行われるようにしてもよい。
制御部152は、位相比較部151の出力する位相差Δφsと、ブリッジ型平衡回路160から入力されるゲート信号Gateとに基づき、位相差が目標値φmsになるように、ブリッジ型平衡回路160に含まれる4つのスイッチ素子SW1〜SW4を駆動するための駆動信号を生成し、出力する。なお、目標値φmsは、目標となる位相差Δφsに対して正負が逆になるように設定されるので、位相差Δφsと目標値φmsとの絶対値が一致したときに、位相差Δφsと目標値φmsとの和は0となる。
ブリッジ型平衡回路160は、制御部152から入力される制御信号に基づき、位相比較部151の出力する位相差が目標値φmsになるように、コイル131の共振周波数をずらす。なお、ブリッジ型平衡回路160の回路構成と動作については、図4乃至図7を用いて後述する。
受電側の共振周波数制御部CTjは、目標値設定部243、位相比較部251、制御部252、及びブリッジ型平衡回路260を備える。ブリッジ型平衡回路260は、第1ブリッジ回路の一例である。位相比較部251は、第1位相検出部の一例である。制御部252は、第1共振周波数制御部の一例である。
制御部252は、位相差Δφjの目標値φmjを設定して記憶する。目標値φmjとして、後で述べるように、例えば、送電側制御部14における目標値φmsに「−π/2」を加算した値が設定される。つまり目標値φmjとして、「−3π/2」が設定される。または、それに適当な補正値bを加えた値などが設定される。なお、目標値φmjの設定方法などについては、目標値φmsの場合と同様である。
受電側の共振周波数制御部CTjの各部の構成および動作は、上に述べた送電側の共振周波数制御部CTsの各部の構成および動作と同様である。
なお、電力伝送システム100、100Bにおける送電側制御部14、受電側制御部24、共振周波数制御部CTs,CTjなどは、ソフトウエアまたはハードウエアにより、またはそれらの組み合わせにより、実現することが可能である。例えば、CPU、ROMおよびRAMなどのメモリ、その他の周辺素子などよりなるコンピュータを用い、適当なコンピュータプログラムをCPUに実行させてもよい。その場合に、適当なハードウエア回路を併用すればよい。
図4は、ブリッジ型平衡回路160の回路構成を示す図である。
ブリッジ型平衡回路160は、端子161、162、コンパレータ163、スイッチ素子SW1、SW2、SW3、SW4、抵抗器R2、R3、及びコンデンサC3を含む。
スイッチ素子SW1、SW2、SW3、SW4は、Hブリッジ型に接続されており、スイッチSW1とSW2の中点をノードN1、スイッチSW3とSW4の中点をN2とする。また、スイッチSW1とスイッチSW3は、端子161に接続されており、スイッチSW2とSW4は、端子162に接続されている。
ノードN1には抵抗器R2を介して、抵抗器R3とコンデンサC3の一端が接続されている。抵抗器R3とコンデンサC3は互いに並列に接続されている。なお、抵抗器R3とコンデンサC3の他端は接地されている。
スイッチ素子SW1〜SW4は、制御部152から入力される制御信号によってオン/オフが制御される。
端子161は、コンデンサ132の一端(図4中の右側の端子)に接続されている。コンデンサ132の他端(図4中の左側の端子)は、コイル131の一端(図4中の上側の端子)接続されている。端子162は、コイル131の他端(図4中の下側の端子)に接続されている。
コンパレータ163は、非反転入力端子が端子162と、スイッチSW2及びSW4との間に接続されており、反転入力端子が接地されている。コンパレータ163の非反転入力端子には、コイル131に流れるコイル電流ICOILを表す電圧値が入力される。
また、コンパレータ163の出力端子は制御部152に接続されており、コンパレータ163は、非反転入力端子に入力される。コンパレータ163は、コイル電流ICOILを表す電圧値と、接地電位との比較結果を表すゲート信号Gateを制御部152に入力する。
このようなブリッジ型平衡回路160は、制御部152からスイッチ素子SW1〜SW4に入力される制御信号SW1〜SW4のディーティ比が50%で、かつ、制御信号SW1及びSW4と制御信号SW2及びSW3との位相差が、180度である場合に、位相比較部151の出力が零になるように、制御を行う。
ただし、本実施の形態では、ブリッジ型平衡回路160の平衡動作点をずらすことにより、位相比較部151の出力が目標値φmsになるように、コイル131の共振周波数をずらす。
なお、図4には、ブリッジ型平衡回路160の回路構成を示すが、ブリッジ型平衡回路260(図2及び図3参照)の回路構成も同様である。ブリッジ型平衡回路260の場合は、コンデンサ131とコイル132の代わりに、コンデンサ222とコイル22が接続され、制御部252から出力される制御信号SW1〜SW4によって、スイッチ素子SW1〜SW4が駆動される。このため、ここでは、ブリッジ型平衡回路260の回路構成の図面は省略する。
図5乃至図7は、本実施の形態のブリッジ型平衡回路160を駆動する制御信号SW1〜SW4の波形を示す図である。
図5には、ゲート信号Gateと制御信号SW1〜SW4を示す。図5に示すゲート信号Gateは、コイル131に流れる所定の共振周波数のコイル電流ICOILの正弦波形をHレベル('1')とLレベル('0')に2値化した信号レベルを有する。このため、ゲート信号Gateは、デューティ比が50%の信号でなる。
制御部152は、位相シフタ(Phase Shifter)回路を含んでおり、Gate信号の位相を90度遅延させた制御信号SW2及びSW3と、制御信号SW2及びSW3をそれぞれ反転させた制御信号SW1及びSW4とを出力する。
図5に示す制御信号SW1〜SW4は、ゲート信号Gateと同様にディーティ比が50%で、かつ、制御信号SW1及びSW4と制御信号SW2及びSW3との位相差が、180度の場合のものである。これは、位相比較部151の出力が零になるように、制御が行われている場合の制御信号SW1〜SW4を表している。
ブリッジ型平衡回路160は、制御信号SW1及びSW4に基づいてスイッチ素子SW1及びSW4のオン/オフを同時に制御するとともに、制御信号SW2及びSW3に基づいてスイッチ素子SW2及びSW2のオン/オフをスイッチ素子SW1及びSW4とは逆相で同時に制御することにより、制御信号SW1〜SW4のデューティ比又は位相によって定まる平衡動作点に収束する回路である。
実施の形態1では、制御信号SW1〜SW4のデューティ比が50%である場合は、デューティ比が50%の制御信号SW1〜SW4によって実現される平衡動作点にブリッジ型平衡回路160の動作点が収束することにより、位相比較部151の出力が零になる。
また、制御信号SW1〜SW4のデューティ比が50%±Δ%(Δ≠0%)である場合は、デューティ比が50%±Δ%の制御信号SW1〜SW4によって実現される平衡動作点にブリッジ型平衡回路160の動作点が収束する。デューティ比が50%±Δ%である場合の平衡動作点は、デューティ比が50%である場合の平衡動作点とは異なる。
実施の形態1では、制御信号SW1〜SW4のデューティ比を50%±Δ%に設定するして平衡動作点をずらすことにより、位相比較部151の出力が目標値φmsになるように制御を行う。
図6には、ゲート信号Gateに対して、位相差を固定しつつ、デューティ比を変更した制御信号SW1〜SW4の波形を示す。
図6の右側に拡大して示すように、制御部152は、制御信号SW1〜SW4のデューティ比を変更する。この結果、ブリッジ型平衡回路160のスイッチ素子SW1〜SW4のオン/オフの期間の比率が変わり、コイル131の共振周波数をずらすことができる。本実施の形態では、位相比較部151の出力が目標値φmsになるように、制御部152が制御信号SW1〜SW4のデューティ比を変更する。
また、図7には、ゲート信号Gateに対して、デューティ比を50%に固定しつつ、位相差を変更した制御信号SW1〜SW4の波形を示す。
図7の右側に拡大して示すように、制御部152は、制御信号SW1〜SW4の位相を変更する。この結果、ブリッジ型平衡回路160のスイッチ素子SW1〜SW4のオン/オフのタイミングが変わり、コイル131の共振周波数をずらすことができる。本実施の形態では、位相比較部151の出力が目標値φmsになるように、制御部152が制御信号SW1〜SW4のデューティ比を変更する。
本実施の形態では、制御部152は、ゲート信号Gateに対する制御信号SW1〜SW4のデューティ比又は位相差を変更することにより、上述のように位相比較部151の出力が零になる動作点から、位相比較部151の出力が目標値φmsになる動作点に移行するように制御を行う。
次に、図8〜図11を参照して、電力伝送システム100Bにおける共振周波数制御の動作について説明する。
図8〜図11において、それぞれの各図(A)では、横軸は交流電源11の周波数f〔MHz〕であり、縦軸は各コイルに流れる電流Iの大きさ〔dB〕である。各図(B)では、横軸は交流電源11の周波数f〔MHz〕であり、縦軸は各コイルに流れる電流Iの位相φ〔radian〕である。図8〜図11のそれぞれにおいて、図(A)と図(B)とは対応している。
なお、位相φは、交流電源11の電圧Vsの位相φvs、つまり電力供給コイル12に供給される電圧Vsの位相φvsを基準とし、その位相差Δφを示している。つまり、位相φvsと一致した場合に位相φが0となる。
各曲線に付した符号CAA1〜4、CAB1〜4、CBA1〜4、CBB1〜4、CCA1〜4、CCB1〜4、CDA1〜4、CDB1〜4において、末尾の数字1、2、3、4は、それぞれ、電力供給コイル12、送電共振コイル13、受電共振コイル22、電力取出コイル23に対応することを示す。
そして、共振周波数制御において、送電共振コイル13、または送電共振コイル13と受電共振コイル22とを、その共振周波数fs,fjが10MHzとなるように制御する。
これら図8〜図11は、このような条件の下でコンピュータによるシミュレーションを行ってその結果を示したものである。
図8は送電側制御部14または送電装置3のいずれかのみによって共振周波数制御を行った場合を示し、図9は送電側制御部14または送電装置3および受電側制御部24または受電装置4の両方によって共振周波数制御を行った場合を示す。
図8において、送電共振コイル13について、その共振周波数fsが10MHzとなるように、共振周波数制御が行われる。この場合に、交流電源11の周波数fdを10MHzとし、目標値φmsとして「−π」が設定される。
曲線CAA2に示されるように、送電共振コイル13の電流Isは、交流電源11の周波数fdと一致する10MHzにおいて最大となっている。
曲線CAB2に示されるように、送電共振コイル13の電流Isの位相φisは、共振周波数fsである10MHzにおいて、−πとなっている。つまり、目標値φmsと一致している。
また、送電共振コイル13は、電力供給コイル12からみて直列共振回路と見ることができる。したがって、共振周波数fsよりも低い周波数fdにおいては容量性となって−π/2に近づき、高い周波数fdにおいては誘導性となって−3π/2に近づく。
このように、送電共振コイル13に流れる電流Isの位相φisは、共振周波数fsの近辺において大きく変化する。位相φisつまり位相差Δφsが−πとなるように制御することによって、送電共振コイル13の共振周波数fsを電圧Vsの周波数fdに高精度で一致させることができる。
なお、曲線CAA1に示されるように、電力供給コイル12に流れる電流Iも、共振周波数fsにおいて最大となる。曲線CAB1に示されるように、電力供給コイル12に流れる電流Iの位相φiは、共振周波数fsの近辺において0または進み位相となり、共振周波数fsから外れると−π/2となる。
図9において、送電共振コイル13および受電共振コイル22について、その共振周波数fs,fjが10MHzとなるように、共振周波数制御が行われる。この場合に、目標値φmsとして「−π」が、目標値φmjとして「−3π/2」が、それぞれ設定される。
つまり、目標値φmjには、目標値φmsに−π/2を加算した値「φms−π/2」、つまり目標値φmsよりもπ/2遅れた位相が設定される。
曲線CBA2および曲線CBB2については、図8における曲線CAA2および曲線CAB2とほぼ同様である。
曲線CBA3に示されるように、受電共振コイル22の電流Ijは、交流電源11の周波数fdと一致する10MHzにおいて最大となっている。
曲線CBB3に示されるように、受電共振コイル22の電流Ijの位相φijは、共振周波数fsである10MHzにおいて、−3π/2となっている。つまり、目標値φmjと一致している。また、周波数fdが共振周波数fsよりも低くなった場合に、位相差Δφが減少して−π/2に近づき、共振周波数fsよりも高くなった場合に、位相差Δφが増大して−5π/2つまり−π/2に近づく。
このように、送電共振コイル13および受電共振コイル22に流れる電流Is,Ijの位相φis,φijは、共振周波数fs,fjの近辺において大きく変化する。位相φis,φijつまり位相差Δφs,Δφjが−πまたは−3π/2となるように制御することによって、送電共振コイル13および受電共振コイル22の共振周波数fs,fjを電圧Vsの周波数fdに高精度で一致させることができる。
このように、実施の形態1の電力伝送システム100、100Bによると、送電系コイルSCおよび受電系コイルJCの共振周波数を高速にかつ正確にリアルタイムで制御することができる。
これにより、送電系コイルSCおよび受電系コイルJCの共振周波数を交流電源11の周波数fdに正確に一致させることができ、送電装置3から受電装置4に対し常に最大の電力を伝送することが可能である。
そのため、環境要因などの変化があっても、常に最大の電力を伝送することができ、高
い効率でエネルギの伝送を行うことができる。
また、実施の形態1の共振周波数制御方法によると、交流電源の電圧Vsに対するコイル電流の位相差Δφを基に制御を行うので、スイープサーチ法による場合のように電流の振幅の変動による影響を受けることがなく、正確な制御が行える。
なお、スイープサーチ法では、例えば、送電系コイルSCまたは受電系コイルJCにおけるLまたはCをスイープさせ、コイルの電流値が最大(ピーク)となる位置を試行錯誤的にサーチする。
しかし、このようなスイープサーチ法による場合には次の問題が考えられる。すなわち、(1)使用状態によってはコイルの電流値が常に変動するので、コイルの電流値の変動(振幅変動)によって誤検出が生じ、正確な調整を行うのが容易でない。
(2)調整のために往復スイープ動作が必要となり、調整に時間を要し、高速なリアルタイム制御が困難である。また、一度調整を行っても、使用環境が変わると再度調整を行う必要があるので、その都度使用を一時停止しなければならない。
しかし、実施の形態1の共振周波数制御方法によると、リアルタイムで制御を行っているので、交流電源11の周波数fdの変動や環境要因などの変動に対して常に補正が行われ、スイープサーチ法による場合のように再調整や一時停止などの必要がない。
また、実施の形態1の電力伝送システム100、100Bでは、送電共振コイル13および受電共振コイル22のQ値が高い場合に、両コイルの共振周波数のズレに対する感度が高くなってしまう。
しかし、実施の形態1の共振周波数制御方法によると、Q値が高くなることによって、位相φis,φijの共振周波数の近辺における変化割合が大きくなるので、これによって制御の感度も高くなる。その結果、位相差Δφs,Δφjをより高い精度で目標値φms,φmjに一致させることができ、Q値が高くなることによって一層高い効率の電力伝送を行うことができる。
次に、送電系コイルSCと受電系コイルJCとの結合が大きくなって双峰特性が現れたときの共振周波数制御(双峰共振制御)について説明する。
図10には、双峰特性が現れた場合であって、双峰共振制御を行っていない場合の、電流
Is,Ijおよび位相φis、φijの状態が示されている。
つまり、図10に示す状態は、例えば図9に示す状態で動作しているときに、受電系コイルJCが送電系コイルSCに近づいて結合が大きくなった場合に現れる。
図9において曲線CBA2,CBA3,に示すように単峰であったものが、図10においては、曲線CCA2,CCA3に示すように双峰となっている。これにより、共振周波数である10MHzにおいて、曲線CCA4に示すように、電力取出コイル23から取り出される電流が低下し、伝送電力が減少する。
そこで、双峰共振制御では、2つあるピークのうちの1つのピークが、共振周波数fsである10MHzにおいて現れるように、送電系コイルSCおよび受電系コイルJCの共振周波数をシフトさせる。
そのため、通常の共振周波数制御では目標値φmjとして「−3π/2」が設定されたが、双峰共振制御では、目標値φmjとしてさらに−π/2を加算した位相、つまりさらにπ/2だけ遅れた位相である「−2π」を設定する。つまり、目標値φmjを、「−3π/2」から「−2π」に切り替える。
このように、双峰共振制御においては、目標値φmjとして、「−2π」が設定される。
目標値φmsは、「−π」のままで変わらない。したがって、目標値φmsと目標値φmjとの差が、双峰共振制御になることによって、−π/2から−πに切り替わる。
図11において、曲線CDB2に示されるように、送電共振コイル13の電流Isの位相φisは、共振周波数fsである10MHzにおいて、−πとなっている。また、曲線CDB3に示されるように、受電共振コイル22の電流Ijの位相φijは、共振周波数fsである10MHzにおいて、−2πとなっている。
曲線CDA2,CDA3,CDA4に示されるように、いずれの電流Iも双峰共振制御によって増大している。例えば、曲線CDA4において、通常の共振周波数制御においては電流が約−30dBであったものが、双峰共振制御においては約−20dBとなり、約10dB増大している。
図12には、送電共振コイル13と受電共振コイル22との距離を、200mmから100mmの間で変化させた場合の、電力取出コイル23から取り出される電力の変化の状態が示されている。
なお、図12は、コイルの直径を100mmとし、電力供給コイル12と送電共振コイル13との間隔を50mm、受電共振コイル22と電力取出コイル23との間隔を40mmとしてシミュレーションを行った結果である。電力取出コイル23の負荷であるデバイス21として、10Ωの抵抗器を接続した。
図12において、曲線CU1は通常の共振周波数制御と双峰共振制御とを切り替えた場合、曲線CU2は双峰共振制御を行わなかった場合を、それぞれ示す。
双峰共振制御を行わない場合には、曲線CU2に示されるように、コイル間の距離が近づくにつれて電力が低下する。これに対し、曲線CU1に示されるように、コイル間の距離が140mm程度に近づいたときに双峰共振制御に切り替えると、電力は低下することなく、却って増大する。
なお、通常の共振周波数制御と双峰共振制御とを自動的に切り替える方法として、種々の方法が考えられる。
例えば、図15に示すように、制御部252に目標値設定部243Cと双峰検出部245を設け、目標値設定部243Cに、通常の共振周波数制御のための目標値φmj1と、双峰共振制御のための目標値φmj2とを記憶しておく。そして、双峰特性が現れたことを検出するための双峰検出部245を設ける。
目標値設定部243Cは、通常の共振周波数制御においては目標値φmj1を目標値φmjとして出力するが、双峰検出部245が検出信号S1を出力したときには、目標値φmj2を目標値φmjとして出力する。これによって、通常の共振周波数制御と双峰共振制御とが自動的に切り替えられる。
なお、双峰検出部245は、例えば、伝送電力が所定量よりも低下したこと、または、受電系コイルJCの距離が所定よりも近づいたことなどを検出するものでもよい。または、適当なタイミングで、2つの目標値φmj1,φmj2を切り替えて出力し、電力の大きい方の目標値φmを選択するようにしてもよい。
次に、実施の形態1の電力伝送システム100、100Bにおける共振周波数制御について、フローチャートを参照して説明する。
図16において、交流電源11の位相φvsを検出し(#11)、送電共振コイル13および受電共振コイル22の位相φis,φijを検出し(#12)、位相差Δφs,Δφjを求める(#13)。
そして、位相差Δφs,Δφjが目標値φms,φmjと一致するように、フィードバック制御を行う(#14)。
図17において、フィードバック制御では、双峰特性が現れたか否かによって(#21)、目標値φmj2,φmj1を切り替える(#22、23)。
このように、双峰特性が現れたときに双峰共振制御を行うことにより、伝送電力の低下を抑制することができ、電力伝送の効率を向上させることができる。
実施の形態1の電力伝送システム100、100Bは、電力供給コイル12および送電共振コイル13と、受電共振コイル22および電力取出コイル23とを含む。ここで、電力供給コイル12と電力取出コイル23が存在せずに、送電共振コイル13と受電共振コイル22との間で磁界共鳴によって電力を伝送する際の共振周波数は、実際に電力供給コイル12と電力取出コイル23が存在する場合に、送電共振コイル13と受電共振コイル22との間で磁界共鳴によって電力を伝送する際の共振周波数とは異なり、この相違によって双峰特性が現れる。
実施の形態1では、電力供給コイル12と電力取出コイル23が存在せずに、送電共振コイル13と受電共振コイル22との間で磁界共鳴によって電力を伝送する際の最適な共振周波数から、実際に電力供給コイル12と電力取出コイル23が存在する場合に、送電共振コイル13と受電共振コイル22との間で磁界共鳴によって電力を伝送する際の最適な共振周波数に共振条件を変更することにより、電力伝送の効率を向上させるものである。
また、実施の形態1では、ブリッジ型平衡回路160の平衡動作点をずらすことにより、共振周波数の可変を行うことができる。ブリッジ型平衡回路160は、スイッチ素子SW1〜SW4を含むブリッジ回路と抵抗器及びキャパシタで実現可能な簡易な回路である。
このため、実施の形態1によれば、簡易な構成で共振周波数の可変を行うことにより、電力伝送の効率を向上させることができる。
実施の形態1では、通常の共振周波数制御と、双峰特性が現れた場合の双峰共振制御とを、切り替えて行うことにより、送電装置3から受電装置4に対し常に最大の電力を伝送することができ、高い効率でエネルギの伝送を行うことができる。
上に述べた各実施の形態1においては、目標値φmsとして−πを、目標値φmjとして−3π/2または−2πを設定した。目標値φmsとして設定された「−π」は、目標値「β」の例である。また、目標値φmjとして設定された「−3π/2」および「−2π」は、それぞれ目標値「β−π/2」「β−π」の例である。
これら目標値φms,φmjは、送電側制御部14、受電側制御部24、フィードバック制御部144,244、共振周波数制御部CTs,CTjの構成に応じて、種々変更することが可能である。
なお、実施の形態1では、位相および位相差をラジアン(radian) で表した。位相または位相差をα〔radian〕としたとき、これは(α+2nπ)〔radian〕と等価である。nは任意の整数である。また、位相および位相差をラジアンではなく、度で表してもよい。
また、目標値φms,φmsの設定に際し、それらの値に補正値a,bを加えてもよいことを述べた。そのような補正値a,bは、例えば、実際に最大の電力が得られるように決めればよい。
上に述べた実施の形態1において、位相検出部141,142の構成は種々変更することが可能である。つまり、電圧波形または電流波形であってもよく、位相を示す値またはデータなどであってもよい。つまり電圧Vsまたは電流Isについての位相情報を含んだ信号またはデータであればよい。
上に述べた実施の形態1において、加算部152とゲイン調整部153、および加算部252とゲイン調整部253は、それぞれ演算部の例である。ドライバ156,256によってコンデンサ132,222であるMEMS可変容量デバイスを駆動したが、他の形態のコンデンサを駆動するようにしてもよい。また、ドライバ156によって、コンデンサではなく、コイルのインダクタンスを可変するように駆動してもよい。
上に述べた実施の形態1において、送電系コイルSC、受電系コイルJC、送電側制御部14、受電側制御部24、フィードバック制御部144,244、共振周波数制御部CTs,CTj、送電装置3、受電装置4、電力伝送システム100、100Bの各部または全体の構成、構造、回路、形状、個数、配置などは、本発明の主旨に沿って適宜変更することができる。
上に述べた実施の形態1の電力伝送システム(電力伝送装置)100、100Bは、例えば、携帯電話、モバイルコンピュータ、および携帯音楽プレーヤなどのモバイル機器に内蔵した二次電池の充電、または、自動車などの輸送機器の二次電池の充電などに適用することが可能である。
また、以上では、図4に示すようなブリッジ型平衡回路160をブリッジ回路の一例として用いる形態について説明したが、ブリッジ型平衡回路は、ブリッジ回路を含んで共振周波数を調整できる回路であれば、図4に示すブリッジ型平衡回路160の回路構成に限られるものではない。
また、以上では、ブリッジ型平衡回路160に入力する制御信号SW1〜SW4のデューティ比を変えて平衡動作点をずらすことにより、位相比較部151の出力が目標値φmsになるように制御を行う形態について説明した。
しかしながら、図6に示すように制御信号SW1〜SW4のデューティ比を変える代わりに、図7に示すように制御信号SW1〜SW4の位相を変えることによって同様の制御を行うこともできる。
Gate信号の位相を90度遅延させた制御信号SW2及びSW3と、制御信号SW2及びSW3をそれぞれ反転させた制御信号SW1及びSW4とを用いた場合に、ブリッジ型平衡回路160の平衡動作点は初期状態の平衡状態になり、位相比較部151の出力が零になる。なお、この場合に、制御信号SW1〜SW4のデューティ比を50%である。
また、制御信号SW1〜SW4の位相を上述の位相からずらした場合には、ブリッジ型平衡回路160の平衡動作点は初期状態の平衡動作点からずれ、これにより位相比較部151の出力は零ではなくなる。
従って、制御信号SW1〜SW4の位相を変えることによって、位相比較部151の出力が目標値φmsになるように制御を行えばよい。
また、以上では、制御信号SW1〜SW4のデューティ比又は位相をGate信号のデューティ比又は位相からずらすことによって、位相比較部151の出力が目標値φmsになるように制御を行う形態について説明したが、制御信号SW1〜SW4のデューティ比と位相をGate信号のデューティ比と位相からずらすことよって位相比較部151の出力が目標値φmsになるように制御を行ってもよい。
また、以上では、電力伝送システム100の送電系コイルSCが電力供給コイル12および送電共振コイル13を備え、受電系コイルJCが受電共振コイル22および電力取出コイル23を備え、送電側のブリッジ型平衡回路160と、受電側のブリッジ型平衡回路260とを含む形態について説明した。
しかしながら、電力伝送システム100は、送電系コイルSCが電力供給コイル12および送電共振コイル13を備え、受電系コイルJCが受電共振コイル22のみを含むとともに、ブリッジ型平衡回路については、送電側のブリッジ型平衡回路160のみを含む構成であってもよい。すなわち、電力取出コイル23を含まずに受電共振コイル22から電力を直接取り出すとともに、受電側のブリッジ型平衡回路260を取り除いた構成にしてもよい。
このような構成の場合には、送電側において、ブリッジ型平衡回路160が平衡動作点をずらすことにより、位相比較部151の出力する位相差が目標値φmsになるように、コイル131の共振周波数をずらすことになる。
また、これとは逆に、電力伝送システム100は、送電系コイルSCが送電共振コイル13のみを備え、受電系コイルJCが受電共振コイル22および電力取出コイル23を備え、受電側のブリッジ型平衡回路260とを含む形態について説明した。すなわち、電力供給コイル12を含まずに交流電源11から送電共振コイル13に直接的に電力を供給するとともに、送電側のブリッジ型平衡回路160を取り除いた構成にしてもよい。
このような構成の場合には、受電側において、ブリッジ型平衡回路260が平衡動作点をずらすことにより、位相比較部251の出力する位相差が目標値φmjになるように、受電共振コイル22の共振周波数をずらすことになる。
<実施の形態2>
図18は、実施の形態2の強結合系の非接触型の送電装置と受電装置を備える機器を有するシステムの一実施例を示す図である。図18に示す送電装置1と、受電装置を備える複数の機器2a、機器2b、機器2cを有するシステムは、磁界共鳴または電界共鳴を利用して送電装置1から機器2a、機器2b、機器2cそれぞれに電力を供給するシステムである。また、図18のシステムを用いることで機器2a、機器2b、機器2cが異なる充電電力(または受電電力)の機器の場合でも、機器2a、機器2b、機器2cの受電するバランスを調整することにより、同時に充電をすることができる。
図18に示す送電装置1には、電源部3、電力供給コイル4、送電共振コイル5が示されている。また、機器2a、機器2b、機器2c各々には、それぞれ受電共振コイル6a、6b、6c、電力取出コイル7a、7b、7c、負荷ZLa、ZLb、ZLcが示されている。なお、送電装置1と機器2a、機器2b、機器2cの詳細については後述する。
図18を用いて送電装置1と受電装置を備える機器2a、機器2b、機器2cについて、電力供給コイル4、送電共振コイル5、受電共振コイル6a、6b、6c、電力取出コイル7a、7b、7cを用いて送電と受電を行う場合について説明する。送電装置1の電源部3は、電力供給コイル4を介して送電共振コイル5に電力を供給する。電源部3は、例えば、発振回路を有し、送電共振コイル5と受電共振コイル6a、6b、6cとの間に共鳴を発生させる共振周波数で、不図示の外部電源から供給される電力を電力供給コイル4に供給する。
電力供給コイル4は、電源部3から供給される電力を電磁誘導により送電共振コイル5に供給する回路が考えられる。なお、電力供給コイル4と送電共振コイル5とは電磁誘導により電力が供給できる程度の位置に配置されている。
送電共振コイル5は、例えば、ヘリカル型のコイルなどを有する回路が考えられる。ヘリカル型コイルではなく、スパイラルコイルとコンデンサの組合せの回路も考えられる。また、送電共振コイル5はLC共振回路により表すことができ、送電共振コイル5の共振周波数(送電周波数f0)は式1によって示すことができる。
f0=1/2π√LC 式1
f0:送電共振コイルの共振周波数
L:送電共振コイルのインダクタンス
C:送電共振コイルのキャパシタンス
√LC:(LC)の1/2乗
受電共振コイル6a、6b、6cは、例えば、インダクタンスを可変可能なコイルまたはキャパシタンスが可変可能なコンデンサを有している回路であることが考えられ、受電共振コイル6a、6b、6c各々の共振周波数を可変することができる。また、受電共振コイル6a、6b、6c各々はLC共振回路により表すことができ、受電共振コイルの共振周波数f1は式2によって示すことができる。
f1=1/2π√Lvr・Cvr 式2
f1:受電共振コイルの共振周波数
Lvr:受電共振コイルのインダクタンス
Cvr:受電共振コイルのキャパシタンス
√LC:(Lvr・Cvr)の1/2乗
電力取出コイル7a、7b、7c各々は、対応する受電共振コイル6a、6b、6c各々から電磁誘導により電力を取り出す回路が考えられる。なお、受電共振コイル6a、6b、6cと対応する電力取出コイル7a、7b、7cは電磁誘導により電力が供給できる程度の位置に配置されている。
負荷ZLa、ZLb、ZLc各々は、電力取出コイル7a、7b、7c各々に接続されている。負荷ZLa、ZLb、ZLc各々は、例えば、バッテリーや電子機器などである。実際には負荷ZLa、ZLb、ZLcの前段に交流を直流に変換するための整流回路やAC−DCコンバータなどが接続されている。また、電圧を所定の電圧値に変換する電圧変換器、トランスや充電量を監視する検出回路などが接続されていてもよい。
受電共振コイル6a、6b、6cの共振周波数の可変について説明する。
送電装置1で充電する機器が1つである場合、例えば、図18において機器2aだけしかない場合、送電装置1から送電される送電電力の送電周波数f0と、機器2aが有する送電電力を受電する受電装置の受電共振コイル(LC共振回路)の共振周波数f1とを同じにする。その後、送電装置1は機器2aに供給可能な電力を送電する。
また、送電装置1で充電する複数の機器が同じ充電電力である場合、例えば、機器2a、機器2b、機器2cが同じ充電電力の場合、機器2a、機器2b、機器2c各々が有する受電装置の共振回路の共振周波数f1各々と送電周波数f0を同じにする。その後、送電装置1は機器2a、機器2b、機器2cに供給可能な電力を送電する。また、複数の機器が同じ充電電力である場合、送電装置1は機器すべてに供給可能な電力を送電する。本例では、送電装置1は機器2a、機器2b、機器2cの3台分の電力を送電する。
次に、送電装置1が充電する複数の機器が異なる充電電力である場合、例えば、機器2a、機器2b、機器2cが異なる充電電力の場合について説明する。機器2a、機器2b、機器2cのうち最大の充電電力の機器の共振周波数f1は送電周波数f0と同じにする。最大の充電電力の機器以外の機器の共振周波数は、機器各々の充電に必要な電力に応じて決まる共振周波数に設定し、電力授受のバランスを調整する。その後、送電装置1は機器各々に電力を送電する。複数の機器が異なる充電電力である場合、送電装置1は機器各々に対応する充電に必要な電力を送電する。本例では、送電装置1が送電する電力は、機器2a、機器2b、機器2cそれぞれに対応する充電電力の総和となる。
なお、上記送電周波数f0と上記共振周波数f1とを完全に一致させることは、実際の回路において実現することは難しいため、上記送電周波数f0と上記共振周波数f1とが決められた周波数範囲内にあれば同じと見なすこととする。
図19を用いて送電装置1の説明をする。
図19は、送電装置のハードウェアの一実施例を示す図である。図19に示す送電装置1は、制御部321、記憶部322、通信部323、アンテナ324、電力供給部325、送電部326を備えている。送電装置1は、例えば、共鳴型の充電パッドに代表されるような平置き充電台などが考えられる。また、送電装置1の送電部326の送電共振コイル上および送電共振コイルに囲まれている範囲に充電のために配置される1つ以上の機器各々は、送電共振コイルを介して略一定の電力を受電することができる。送電共振コイル上および送電共振コイルに囲まれている範囲のどの位置に受電共振コイルを置いても、送電共振コイルと機器の受電共振コイルの相対位置関係が同じと近似できているためである。
また、送電装置1は最大送電電力以下において送電元の電力を可変することが可能である。
制御部321は、送電装置1の各部を制御する。また、制御部321は機器2a、機器2b、機器2cを識別する識別情報と、機器2a、機器2b、機器2cに関連付けられる充電電力を示す情報とを前記機器各々からを取得する。制御部321は、取得した識別情報各々を用いて、機器の組合せと、組合せに関連付けられている機器各々の受電部335の有する共振回路の共振周波数またはQ値を可変する。制御部321は、1つ以上の機器の組合せと、1つ以上の機器の組合せ各々に関連付けられている機器各々の可変情報を有する組合せ情報を参照し、取得した識別情報各々を用いて、機器各々に関連付けられている可変情報を選択する。可変情報を用いて、1つ以上の機器の組合せと、機器各々の受電部の有する共振回路の共振周波数またはQ値を可変することで、充電電力が最大の機器の共振回路の共振周波数を送電周波数にする。また、可変情報を用いて、充電電力が最大の機器以外の機器各々の受電部の共振回路の共振周波数またはQ値を充電電力が最大の機器以外の機器各々に対応した各充電電力を充電可能な共振周波数またはQ値に可変する。続いて、制御部321は、例えば、取得した識別情報各々を用いて、識別情報に関連付けられている効率各々を参照し、取得した上記機器各々に対応する充電電力と効率を用いて送電電力を求める。
また、制御部321はCentral Processing Unit(CPU)、マルチコアCPU、プログラマブルなデバイス(Field Programmable Gate Array(FPGA)、Programmable Logic Device(PLD)など)を用いることが考えられる。
記憶部322は、後述する受電情報、効率情報、組合せ情報などを記憶している。記憶部322は、例えばRead Only Memory(ROM)、Random Access Memory(RAM)などのメモリやハードディスクなどが考えられる。なお、記憶部322にはパラメータ値、変数値などのデータを記録してもよいし、実行時のワークエリアとして用いてもよい。
通信部323は、アンテナ324と接続され、受電装置の通信部333と無線通信などの通信を行うためのインタフェースである。例えば、無線Local Area Network(LAN)やBluetooth(登録商標)などの無線接続を行うためのインタフェースなどが考えられる。通信部323は、充電電力が最大の機器には受電部の共振回路の共振周波数を送電周波数に可変する可変情報を送信する。また、通信部323は、充電電力が最大の機器以外の機器各々には受電部の共振回路の共振周波数を充電電力が最大の機器以外の機器各々に対応した各充電電力に応じて充電可能な共振周波数またはQ値に可変する可変情報を、機器各々に送信する。
電力供給部325は、図18で説明した電力供給コイル4と送電共振コイル5を用いて送電を行う場合、電源部3や電力供給コイル4を備えている。
また、電力供給コイル4を用いない場合、電源部3は送電共振コイル5に電力を直接供給する。電源部3は、例えば、発振回路と送電アンプを備える。発振回路は共振周波数f0を生成する。送電アンプは、外部電源から供給される電力を発振回路で生成した周波数で送電共振コイル5に入力する。また、発振回路の共振周波数を可変してもよく、可変制御は制御部321により行うことが考えられる。
送電部326は、図18に示した送電共振コイル5を有する。なお、送電部326のLC共振回路のコイルLとコンデンサCを、インダクタンスを可変可能なコイルまたはキャパシタンスが可変可能なコンデンサを用いて、共振周波数を可変してもよく、可変制御は制御部321により行うことが考えられる。
図20乃至図24を用いて受電装置を備える機器の説明をする。
図20は、受電装置を備える機器のハードウェアの一実施例を示す図である。図20に示す受電装置を供える機器2は、制御部331、記憶部332、通信部333、アンテナ334、受電部335、充電部336、機器構成部337を備えている。受電装置は、例えば、制御部331、記憶部332、通信部333、アンテナ334、受電部335、充電部336である。
制御部331は、機器2(図18の機器2a、2b、2c)の各部を制御する。制御部331は、機器を識別する識別情報と、機器に関連付けられる充電電力を示す情報と、を有する充電情報を生成し、機器から送電装置1に送信する。制御部331は、送電装置1から、機器の受電部335の有する共振回路の共振周波数またはQ値を可変する可変情報を受信する。
充電電力が最大の機器の場合、受電部335の共振回路の共振周波数を送電周波数に可変する。そして、充電電力が最大の機器以外の機器の場合、受電部335の共振回路の共振周波数を、充電電力が最大の機器以外の機器に対応した充電電力を、送電装置1から送電される送電電力から供給可能な周波数に可変する。
また、制御部331はCentral Processing Unit(CPU)、マルチコアCPU、プログラマブルなデバイス(Field Programmable Gate Array(FPGA)、Programmable Logic Device(PLD)など)を用いることが考えられる。
記憶部332、後述する充電情報、Q値可変情報などを記憶している。記憶部332は、例えばRead Only Memory(ROM)、Random Access Memory(RAM)などのメモリやハードディスクなどが考えられる。なお、記憶部332にはパラメータ値、変数値などのデータを記録してもよいし、実行時のワークエリアとして用いてもよい。
通信部333、アンテナ334と接続され、送電装置1の通信部333と無線通信などの通信を行うためのインタフェースである。例えば、無線Local Area Network(LAN)やBluetoothなどの無線接続を行うためのインタフェースなどが考えられる。
受電部335は、図18で示した受電共振コイル6a、6b、6cとブリッジ型平衡回路160などを有する。図21に受電部335の回路を示す。
図21に示した回路では、共振周波数を可変することで、電力授受のバランスを調整する。すなわち、受電部335が有するブリッジ型平衡回路160のスイッチ素子SW1〜SW4を駆動する制御信号SW1〜SW4のデューティ比又は位相を可変することで共振周波数を可変し、電力授受のバランスを調整する。また、最大の充電電力の機器のLC共振回路の共振周波数は送電周波数と同じにし、最大の充電電力の機器以外の機器のLC共振回路の共振周波数を可変して、送電周波数とは異なる周波数にする。
図21は、受電部35の回路構成を示す図である。
受電部35は、コイル6、キャパシタC1、及びブリッジ型平衡回路160を含む。コイル6は、図18に示すコイル6a〜6cに対応する。キャパシタC1は、コイル6a〜6cに直列に挿入されるキャパシタである。
ブリッジ型平衡回路160は、制御部331から入力される制御信号に基づき、コイル6の共振周波数をずらす。ブリッジ型平衡回路160は、実施の形態1のブリッジ型平衡回路160、260と同様である。
ブリッジ型平衡回路160は、端子161、162、コンパレータ163、スイッチ素子SW1、SW2、SW3、SW4、抵抗器R2、R3、及びコンデンサC3を含む。
スイッチ素子SW1、SW2、SW3、SW4は、Hブリッジ型に接続されており、スイッチSW1とSW2の中点をノードN1、スイッチSW3とSW4の中点をN2とする。また、スイッチSW1とスイッチSW3は、端子161に接続されており、スイッチSW2とSW4は、端子162に接続されている。
ノードN1には抵抗器R2を介して、抵抗器R3とコンデンサC3の一端が接続されている。抵抗器R3とコンデンサC3は互いに並列に接続されている。なお、抵抗器R3とコンデンサC3の他端は接地されている。
スイッチ素子SW1〜SW4は、制御部331から入力される制御信号によってオン/オフが制御される。
端子161は、コンデンサ132の一端(図21中の右側の端子)に接続されている。コンデンサ132の他端(図21中の左側の端子)は、コイル6の一端(図21中の上側の端子)接続されている。端子162は、コイル6の他端(図21中の下側の端子)に接続されている。
コンパレータ163は、非反転入力端子が端子162と、スイッチSW2及びSW4との間に接続されており、反転入力端子が接地されている。コンパレータ163の非反転入力端子には、コイル6に流れるコイル電流ICOILを表す電圧値が入力される。
また、コンパレータ163の出力端子は制御部331に接続されており、コンパレータ163は、非反転入力端子に入力される。コンパレータ163は、コイル電流ICOILを表す電圧値と、接地電位との比較結果を表すゲート信号Gateを制御部331に入力する。
このようなブリッジ型平衡回路160は、制御部331からスイッチ素子SW1〜SW4に入力される制御信号SW1〜SW4のディーティ比が50%で、かつ、制御信号SW1及びSW4と制御信号SW2及びSW3との位相差が、180度である場合に、共振周波数が送電周波数と等しくなるように、制御を行う。
図22乃至図24は、本実施の形態のブリッジ型平衡回路160を駆動する制御信号SW1〜SW4の波形を示す図である。
図22には、ゲート信号Gateと制御信号SW1〜SW4を示す。図22に示すゲート信号Gateは、コイル6に流れる所定の共振周波数のコイル電流ICOILの正弦波形をHレベル('1')とLレベル('0')に2値化した信号レベルを有する。このため、ゲート信号Gateは、デューティ比が50%の信号でなる。
制御部331は、位相シフタ(Phase Shifter)回路を含んでおり、Gate信号の位相を90度遅延させた制御信号SW2及びSW3と、制御信号SW2及びSW3をそれぞれ反転させた制御信号SW1及びSW4とを出力する。
図22に示す制御信号SW1〜SW4は、ディーティ比が50%で、かつ、制御信号SW1及びSW4と制御信号SW2及びSW3との位相差が、180度の場合のものである。これは、共振周波数が送電周波数と等しくなるように、制御が行われている場合の制御信号SW1〜SW4を表している。
図23には、ゲート信号Gateに対して、位相差を固定しつつ、デューティ比を変更した制御信号SW1〜SW4の波形を示す。
図23の右側に拡大して示すように、制御部331は、制御信号SW1〜SW4のデューティ比を変更する。この結果、ブリッジ型平衡回路160のスイッチ素子SW1〜SW4のオン/オフの期間の比率が変わり、コイル6の共振周波数をずらすことができる。本実施の形態では、共振周波数が送電周波数と異なるように、制御部331が制御信号SW1〜SW4のデューティ比を変更する。
また、図24には、ゲート信号Gateに対して、デューティ比を50%に固定しつつ、位相差を変更した制御信号SW1〜SW4の波形を示す。
図24の右側に拡大して示すように、制御部331は、制御信号SW1〜SW4の位相を変更する。この結果、ブリッジ型平衡回路160のスイッチ素子SW1〜SW4のオン/オフのタイミングが変わり、コイル6の共振周波数をずらすことができる。本実施の形態では、共振周波数が送電周波数と異なるように、制御部331が制御信号SW1〜SW4のデューティ比を変更する。
本実施の形態では、制御部331は、ゲート信号Gateに対する制御信号SW1〜SW4のデューティ比又は位相差を変更することにより、共振周波数が送電周波数と異なるように制御を行う。
充電部336は電力取出コイルと電力取出コイルに接続される整流回路とバッテリーを備えている。図18の受電共振コイル6aと電力取出コイル7aを用いて受電を行い、受電した電力を充電する場合、充電部336は電力取出コイル7aと電力取出コイル7aに接続される整流回路とバッテリーを備えている。同じように、受電共振コイル6bと電力取出コイル7bを用いて受電を行い、受電した電力を充電する場合、充電部336は電力取出コイル7bと電力取出コイル7bに接続される整流回路とバッテリーを備えている。受電共振コイル6cと電力取出コイル7cを用いて受電を行い、受電した電力を充電する場合、充電部336は電力取出コイル7cと電力取出コイル7cに接続される整流回路とバッテリーを備えている。
また、電力取出コイルを用いない場合、充電部336は受電部335の受電共振コイルに直接接続される。図18の受電共振コイル6aの場合、受電共振コイル6aに整流回路とバッテリーが接続される。受電共振コイル6bの場合、受電共振コイル6bに整流回路とバッテリーが接続される。受電共振コイル6cの場合、受電共振コイル6cに整流回路とバッテリーが接続される。なお、本例では充電部336のバッテリーを充電する回路として整流回路を用いたが、他の充電回路を用いてバッテリーを充電してもよい。
機器構成部337は機器の受電装置以外の部分を示す。機器がモバイル機器の場合、モバイル機器の受電装置以外の機能を実現する部分が機器構成部337である。
図25を用いて送電装置1の動作について説明をする。
図25は、送電装置の動作の一実施例を示すフロー図である。ステップS1では、送電装置1が機器から無線などの通信を用いて送信された充電情報を含む信号を受信する。通信部323は、受信した信号に含まれる充電情報を制御部321に転送する。充電情報は、機器を識別する識別情報と、機器各々の充電電力を示す情報とを有する。図26は、充電情報と受電情報と効率情報のデータ構造の一実施例を示す図である。図26に示す充電情報71a、71b、71cは、「ID」「充電電力」に記憶される情報を有している。充電情報71aは、例えば、図18の機器2aから送信され、「ID」に機器2aを表す識別情報として「A」が記憶され、「充電電力」に機器2aの充電電力として50Wを表す「50」が記憶されている。充電情報71bは、例えば、図18の機器2bから送信され、「ID」に機器2bを表す識別情報として「B」が記憶され、「充電電力」に機器2bの充電電力として5Wを表す「5」が記憶されている。充電情報71cは、例えば、図18の機器2cから送信され、「ID」に機器2cを表す識別情報として「C」が記憶され、「充電電力」に機器2cの充電電力として3Wを表す「3」が記憶されている。
続いて、ステップS1で制御部321は、機器2a、2b、2c各々から受信した充電情報を、記憶部322の受電情報に記憶する。受電情報は、機器を識別する識別情報と、機器各々の充電電力を示す情報とを有する。図26に示す受電情報72は、「ID」「充電電力」に記憶される情報を有している。本例の場合、機器2a、機器2b、機器2cから受信した充電情報71a、71b、71cを受電情報72に記憶する。
なお、ステップS1で制御部321は機器から充電情報を含む信号を受信した後、充電情報を含む信号が一定期間機器から送信されないことを確認すると、ステップS2に移行する。すなわち、充電する機器を確定する。例えば、機器2aが送電装置1に配置されると、充電情報71aを含む信号が機器2aから送電装置1に送信され、送電装置1が該信号を受信した後、一定期間経過しても新たに充電情報を受信しない場合にはステップS2に移行する。また、一定期間内に新たに充電情報を含む信号を機器2bから受信した場合、さらに一定期間待機し、一定期間経過しても新たに充電情報を受信しない場合にはステップS2に移行する。なお、充電する機器の確定は上記方法に限定されるものでなく、他の方法を用いてもよい。
ステップS2では、制御部321が受電情報を参照して送電装置1に配置された機器の数が単数であるか否かを判定し、単数であればステップS3(Yes)に移行し、複数であればステップS4(No)に移行する。例えば、図26の受電情報72を参照した場合、3つの機器2a、2b、2cが送電装置1に配置されていることを検出し、単数でないのでステップS4に移行する。
ステップS3では、制御部321が単数の場合の送電電力を設定する。単数の場合の送電電力は受電情報の充電電力と、記憶部322に記憶されている効率情報の効率とを用いて、送電電力を求める。送電電力は式3により表すことができる。
送電電力=充電電力/効率 式3
図26の効率情報73に効率情報の例を示す。図26の効率情報73は、「ID」「効率」に記憶される情報を有している。また、充電する機器が単数の場合と、複数の充電する機器各々の充電電力と効率が同じ場合に用いられる。「ID」には機器を識別する情報が記憶されている。本例では、識別する情報として「A」「B」「C」「D」「E」「F」「G」「H」・・・・が記憶されている。「効率」には機器各々に対応する効率が記憶されている。効率は、例えば、外部電源から送電装置1の電力供給部325へ供給される電力と、機器2の充電部336のバッテリーに供給される電力とを用いて求めることが考えられる。本例では、効率を示す情報として80%示す「0.8」、90%示す「0.9」、85%示す「0.85」などが記憶されている。
制御部321は、例えば、受電情報72を参照して識別情報「A」に対応する充電電力である50Wを示す「50」を取得し、効率情報73を参照して識別情報「A」に対応する効率である80%を示す「0.8」を取得する。その後、充電電力/効率を計算して送電電力62.5Wを求める。次に、制御部321は電力供給部325から出力される電力が62.5Wとなるように設定する。
ステップS4では、制御部321が受電情報を参照して複数の機器の充電電力が同じでかつ効率が同じであるか否かを判定し、同じときはステップS5(Yes)に移行し、異なるときはステップS6(No)に移行する。
ステップS5では、制御部321が複数の機器の充電電力が同じで、かつ効率が同じ場合の送電電力を設定する。複数の機器の充電電力が同じ場合の送電電力は、受電情報の充電電力と、充電する機器の数(台数)と、記憶部322に記憶されている効率情報の効率とを用いて、送電電力を求める。送電電力は式4により表すことができる。
送電電力=(充電電力/効率)×台数 式4
例えば、受電情報に記憶されている充電する機器の数が3台で、機器各々に対応する充電電力がすべて5Wで、効率がすべて0.8(80%)である場合は、式4を用いて送電電力18.75Wを求める。次に、制御部321は電力供給部325から出力される電力が18.75Wとなるように設定する。
ステップS6では、制御部321が受電情報を参照して最大の充電電力の機器以外を選択する。例えば、受電情報72の「充電情報」を参照して最大の充電電力の機器以外を選択する。本例では、最大の充電電力の機器は識別情報が「A」の機器であるので、識別情報が「B」「C」の機器を選択する。
ステップS7では、制御部321が選択した機器各々の受電部335の共振周波数またはQ値を可変する通知を、機器各々に送信する。ステップS7で制御部321は受信した識別情報を用いて組合せ情報を参照し、同時に充電する機器の組合せに対応する可変情報を取得する。
組合せ情報について説明する。図27は、組合せ情報のデータ構造の一実施例を示す図である。図27に示す組合せ情報81は、ブリッジ型平衡回路160のスイッチ素子SW1〜SW4を駆動する制御信号SW1〜SW4のデューティ比を可変する場合に用いる。組合せ情報81は、「機器組合せ」「可変情報」「効率情報」に記憶される情報を有している。「機器組合せ」には、機器の組合せが記憶されている。本例では、識別情報「A」「B」「C」に対応する3台の異なる機器の組合せについて記憶されている。「A」「B」の組合せ、「A」「C」の組合せ、「A」「C」の組合せ、「B」「C」の組合せ、「A」「A」「B」の組合せ、・・・「B」「B」「C」の組合せ、・・・・が記憶されている。
なお、本例では3台の組合せについて示しているが、3台に限定されるものではない。また、ここでは可変情報が、制御信号SW1〜SW4のデューティ比が50%に対して変化する量を表す形態について説明する。この変化量は、図23において示すΔ%に相当する部分である。制御信号SW1〜SW4は、受電部335のブリッジ型平衡回路160のスイッチ素子SW1〜SW4のオン/オフを制御するために用いられる制御信号である。
ここでは、制御信号SW1〜SW4がHレベルのときに、スイッチSW1〜SW4はオンになり、デューティ比は、制御信号SW1〜SW4の1周期におけるHレベルの区間の割合を表すものとする。
「可変情報」には、「機器組合せ」に記憶されている情報に関連付けて、機器各々の共振周波数またはQ値を可変する情報が記憶されている。すなわち、可変情報は、複数の機器の受電部335が送電部326から電力を受電する場合に、複数の機器の種類の組み合わせに応じて、各機器の受電量を最適化するために、各機器の受電部335が磁界共鳴によって送電部326から電力を受電する際の共振周波数を可変する度合を表す情報である。
本例では、可変情報として「CA」「CB」「CB1」「CB2」「CB3」「CB4」「CC1」「CC2」「CC3」「CC4」「CC5」「CC6」・・・・が記憶されている。「CA」は、識別情報「A」に対応する機器の受電部335のブリッジ型平衡回路160のスイッチ素子SW1〜SW4を制御する制御信号SW1〜SW4のデューティ比が50%に対して変化する量(変化量)を設定するために用いる値である。また、「CA」の示す値は、変化量を零(Δ=0%)にする値を示しており、この場合のコイル6aの共振周波数f1を送電周波数f0と同じ周波数に可変させるための値を示している。「CB」「CB1」「CB2」「CB3」「CB4」は、識別情報「B」に対応する機器の受電部335のブリッジ型平衡回路160のスイッチ素子SW1〜SW4を制御する制御信号SW1〜SW4のデューティ比が50%に対して変化する量(変化量)を設定するために用いる値である。「CC1」「CC2」「CC3」「CC4」「CC5」「CC6」は、識別情報「C」に対応する機器の受電部335のブリッジ型平衡回路160のスイッチ素子SW1〜SW4を制御する制御信号SW1〜SW4のデューティ比が50%に対して変化する量(変化量)を設定するために用いる値である。識別情報「B」「C」に対応する機器の変化量を設定するために用いる値は、コイル6cの共振周波数を送電周波数f0と異なるに周波数にする値である。すなわち、コイル6cにおける送電周波数f0に対する共振周波数またはQ値を変更するための値である。ただし、最大の充電電力の機器が識別情報「B」に対応する機器である場合には、コイル6bの共振周波数f1を送電周波数f0と同じ周波数に可変させる。本例では、「CB」の示す値を用いる。
なお、機器各々のコイル6a〜6cの共振周波数は、充電開始時の初期値として送電周波数f0と同じにしておくことが望ましい。共振周波数と送電周波数f0を同じ周波数にしておくことにより、単数の機器を充電する場合、充電電力と効率が同じ複数の機器を充電する場合、複数の機器のうち最大の充電電力の機器を充電する場合において、同じ周波数に可変する処理をしなくてよくなる。
「効率情報」には、「機器組合せ」に記憶されている情報に関連付けて、機器各々の効率を示す情報が記憶されている。本例では、効率情報として「EA1」〜「EA7」、「EB1」〜「EB6」、「EC1」〜「EC6」・・・・が記憶されている。「EA1」〜「EA7」は、識別情報「A」に対応する効率を示す値である。「EB1」〜「EB6」は、識別情報「B」に対応する効率を示す値である。「EC1」〜「EC6」は、識別情報「C」に対応する効率を示す値である。
なお、最大の充電電力の機器以外の機器の可変情報と効率情報の決定方法については後述する。
ステップS7において、例えば、充電電力が50Wの機器Aと、充電電力が5Wの機器Bと、充電電力が3Wの機器Cとを同時に充電する場合について説明する。制御部321は図26の受電情報72を用いて、図27の組合せ情報81を参照し、「機器組合せ」の「A」「B」「C」に関連付けられている可変情報「CA」「CB4」「CC4」を取得する。その後、機器Bに通知する可変情報「CB4」と機器Bを識別する識別情報を含む通知(送信データ)と、機器Cに通知する可変情報「CC4」と機器Cを識別する識別情報を含む通知(送信データ)とを生成する。そして、通信部323とアンテナ324を介して生成した通知各々を機器B、Cに送信する。なお、機器Aの共振周波数が送電周波数と同じでない場合には機器Aにも可変情報「CA」と機器Aを識別する識別情報を含む通知を送信する。
ステップS8では、制御部321が複数の機器の充電電力が異なる場合または効率が異なる場合の送電電力を設定する。複数の機器の充電電力が異なる場合または効率が異なる場合の送電電力は、受電情報の充電電力各々と、記憶部322に記憶されている組合せ情報の機器各々に対応する効率とを用いて、送電電力を求める。送電電力は式5により表すことができる。
送電電力= (充電電力1/効率1) 式5
+(充電電力2/効率2)
+(充電電力3/効率3)
+・・・・
例えば、受電情報に記憶されている充電する機器A、B、Cにおいて、機器Aの充電電力がPAであり効率がEA6、機器Bの充電電力がPBであり効率がEB5、機器Cの充電電力がPCであり効率がEC4である場合は、式6に示す送電電力となる。
送電電力= (PA/EA6) 式6
+(PB/EB5)
+(PC/EC4)
次に、電力供給部325から出力される電力が式6に示した電力になるように、制御部321は電力供給部325を設定する。ただし、送電電力の求め方は上記方法に限定されるものではない。なお、機器の数は3台に限定されるものではない。
ステップS9では、制御部321が電力供給部325に送電の開始を指示する。その後、電力供給部325は設定された電力を出力する。なお、途中で新に機器が追加された場合にはステップS1に移行する。また、充電が完了した機器がある場合にはステップS1に移行する。
最大の充電電力の機器以外の機器の可変情報と効率情報の決定方法について説明する。
決定する方法の1つとして、実際のシステムを用いて可変情報と効率情報を決定することが考えられる。または、実際のシステムの等価回路について回路シミュレータなどを用いて解析し、可変情報と効率情報を決定することが考えられる。
図28は、磁界共鳴と電界共鳴の非接触型充電システムの等価回路の一実施例を示す図である。図28の等価回路91は、図18で説明した4コイルを用いた磁界共鳴の非接触型充電システムを示している。等価回路92は、4コイルを用いた電界共鳴を用いた非接触型充電システムを示している。
等価回路91について説明する。コイルL1と抵抗R1から構成される回路は図18で説明した電力供給コイル4などを有する。コイルL2とコンデンサC2と抵抗R2から構成される回路は図18で説明した送電共振コイル5などを有する回路である。コイルL3とコンデンサC3と抵抗R3から構成される回路は図18で説明した受電共振コイル6a、6b、6cそれぞれを有する回路である。コイルL4と抵抗R4と抵抗ZLから構成される回路は図18で説明した電力取出コイル7aと負荷ZLa、電力取出コイル7bと負荷ZLb、電力取出コイル7cと負荷ZLcそれぞれを有する回路である。抵抗Rbは、電源部3と電力供給コイル4との間に存在する抵抗である。また、等価回路91にはコイルL1とコイルL2の相互インダクタンスM12、コイルL2とコイルL3の相互インダクタンスM23、コイルL3とコイルL4の相互インダクタンスM34が示されている。また、電流I1〜I4が示されている。
等価回路92について説明する。コイルL1と抵抗R1から構成される回路は図18で説明した電力供給コイル4を有する回路である。コイルL2とコンデンサC2と抵抗R2から構成される回路は図18で説明した送電共振コイル5を有する回路である。コイルL3とコンデンサC3と抵抗R3から構成される回路は図18で説明した受電共振コイル6a、6b、6cそれぞれを有する回路である。コイルL4と抵抗R4と抵抗ZLから構成される回路は図18で説明した電力取出コイル7aと負荷ZLa、電力取出コイル7bと負荷ZLb、電力取出コイル7cと負荷ZLcそれぞれを有する回路である。抵抗Rbは、電源部3と電力供給コイル4との間に存在する抵抗である。また、等価回路92にはコンデンサC2とコンデンサC3の相互キャパシタンスC23と、電流I1〜I4が示されている。
なお、磁界共鳴または電界共鳴のシステムにおいて、コイルL1と抵抗R1から構成される回路を使用しない場合またはコイルL4と抵抗R4から構成される回路を使用しない場合についても、等価回路を作成する。そして、作成した等価回路について回路シミュレータなどを用いて可変情報と効率情報を決定することが考えられる。
図29は、磁界共鳴の非接触型充電システムの等価回路の一実施例を示す図である。本例では、同時に充電する機器が2台の場合について説明する。機器が複数の場合であっても、送電装置1側のコイルL1と抵抗R1から構成される回路と、コイルL2とコンデンサC2と抵抗R2から構成される回路は、等価回路91と同じである。
図29の機器A側の受電部335のLC共振回路はコイルL3aとコンデンサC3aと抵抗R3aから構成され、電力取出コイルはコイルL4aと抵抗R4aから構成される。機器A側の負荷はZLaで示されている。機器B側の受電部335のLC共振回路はコイルL3bとコンデンサC3bと抵抗R3bから構成され、電力取出コイルはコイルL4bと抵抗R4bから構成される。機器B側の負荷はZLbで示されている。なお、本例では機器2台の例を示しているが、2台に限定されるものではない。
図30に図29に示した等価回路を用いてシミュレーションをした結果を示す。
図30は、シミュレーション結果の一例を示す図である。縦軸に電力バランスと効率が示され、横軸に機器Bの受電部335のブリッジ型平衡回路160のスイッチ素子SW1〜SW4を制御する制御信号SW1〜SW4のデューティ比が50%に対して変化する量(変化量:Δ%)が示されている。曲線e1は、機器Aの受電装置に対応する等価回路101のコンデンサC3のキャパシタンスを可変させた場合のシミュレーション結果である。曲線e2は、機器Bの受電装置に対応する等価回路101のコンデンサC3のキャパシタンスを可変させた場合のシミュレーション結果である。例えば、機器Aの充電電力が50Wで、機器Bの充電電力が5Wの場合、機器AのLC共振回路の共振周波数は送電周波数のまま可変させず、機器Bの変化量を可変させる。図30に示すように変化量を小さくしていくことで、機器Aの充電電力が増加し、機器Bの充電電力が低下していく様子がわかる。また、全体の効率を示す曲線e3には大きな変化がないこともわかる。
機器各々の組合せに対して上記のようなシミュレーションを行うことにより、組合せごとの機器各々の可変情報と効率情報を求めることができる。
なお、ここでは、一例として、変化量を小さくしていくことで、機器Aの充電電力が増加し、機器Bの充電電力が低下する形態を示すが、これとは逆に、変化量を大きくしていくことで、機器Aの充電電力が増加し、機器Bの充電電力が低下するようにしてもよい。
また、機器Bの受電部335のコイルL3bとコンデンサC3bと抵抗R3bから構成されLC共振回路のQ値は、LC共振回路に示した電流I3bを用いて示すことができる。図31は、送電周波数と受電部のQ値との関係の一例を示す図である。グラフ121は、等価回路91のコイルL3を可変させたときの共振周波数と電流I3の関係を示している。曲線a1は、コイルL3、コンデンサC3、抵抗R3から構成される回路に送電周波数f0を中心に交流電流を入力した場合を示している。本例では、該回路のコンデンサC3のキャパシタンスの値が、該回路の共振周波数と送電周波数f0とが同じになる値に設定されている。曲線bは、コイルL3、コンデンサC3、抵抗R3から構成される回路に直流電流を入力したときの電流I3の変化が示されている。グラフ121の送電周波数におけるQ値はIa1/Ibで示すことができる。Ia1は、共振周波数が送電周波数f0であるときの電流I3の値である。Ibは、送電周波数f0における電流を示している。
グラフ122は、等価回路91のコイルL3を可変させたときの共振周波数と電流I3の関係を示している。曲線a2は、コイルL3、コンデンサC3、抵抗R3から構成される回路に送電周波数f0を中心に交流電流を入力した場合を示している。本例では、該回路のコンデンサC3のキャパシタンスの値が、該回路の共振周波数と送電周波数f0とが異なる値に設定されている。曲線bは、コイルL3、コンデンサC3、抵抗R3から構成される回路に直流電流を入力したときの電流I3の変化が示されている。グラフ121の送電周波数におけるQ値はIa2/Ibで示すことができる。Ia2は、共振周波数が送電周波数f0でなときの電流I3の値である。Ibは、送電周波数f0における電流を示している。すなわち、共振周波数を可変させることによりQ値を可変させることができる。
図32を用いて機器2の動作について説明をする。
図32は、機器の動作の一実施例を示すフロー図である。ステップS131では、制御部331が充電情報を送電装置1に送信する。制御部331は、例えば、記憶部332に記憶されている機器ごとに割り振られた識別番号と機器ごとの充電電力を取得して、充電情報を生成する。その後、制御部331は充電情報を通信部333に転送し、アンテナ334を介して送電装置1に送信する。
ステップS132では充電情報を送電装置1に送信した後、制御部331は送電装置1から送信される通知を受信したか否かを判定し、通知が送信されてきたときはステップS133(Yes)に移行し、送信されてないときは待機(No)する。通知は図25のステップS7で送電装置1が送信した通知(送信データ)である。判定は、例えば、受信した通知に含まれる識別情報が、通知を受信した機器と同じであれば受信したと判定する。
ステップS133では、制御部331が受信した通知に含まれる可変情報を用いて、Q値可変情報を参照してQ値を変更する。Q値可変情報は記憶部332に記憶され、「可変情報」「設定値」に記憶される情報を有している。
図33は、Q値可変情報のデータ構造の一実施例を示す図である。Q値可変情報141は、例えば、機器Aの受電部335の変化量を可変する設定値が可変情報に関連付けられて、記憶部332に記憶されている。Q値可変情報142は、例えば、機器Bの受電部335の変化量を可変する設定値が可変情報に関連付けられて、記憶部332に記憶されている。Q値可変情報143は、例えば、機器Cの受電部335の変化量を可変する設定値が可変情報に関連付けられて、記憶部332に記憶されている。「可変情報」には、機器各々の受電部335の変化量を設定する値が記憶されている。本例では、機器Aの「可変情報」として変化量を設定する値「CA」「CA1」「CA2」・・・「CA8」・・・・が記憶されている。機器Bの「可変情報」として変化量を設定する値「CB」「CB1」「CB2」・・・「CB8」・・・・が記憶されている。機器Cの「可変情報」として変化量を設定する値「CC」「CC1」「CC2」・・・「CC8」・・・・が記憶されている。「設定値」には、デューティ比を表す制御データが記憶されている。デューティ比によってスイッチSW1〜SW4を開閉させる割合が決まる。本例では、機器Aの「設定値」としてデューティ比を表す「dataA0」「dataA1」「dataA2」・・・「dataA8」・・・・が記憶されている。機器Bの「設定値」としてデューティ比を表す「dataB0」「dataB1」「dataB2」・・・「dataB8」・・・・が記憶されている。機器Cの「設定値」としてデューティ比を表す「dataC0」「dataC1」「dataC2」・・・「dataC8」・・・・が記憶されている。
また、変化量が位相差を表す場合は、設定値として位相を表す情報が記憶されている。これは、電界共鳴の場合でも、磁界共鳴の場合でも同様である。
ステップS134では、制御部331がQ値の変更が完了したことを検出すると、充電開始状態に移行する。なお、充電開始状態であることを送電装置1に通知してもよい。
ステップS135では制御部331が、充電が完了したことを検出する。制御部331は充電の完了を検出すると、充電を終了して処理を終了(Yes)し、充電の完了を検出していないときは充電を継続(No)する。充電の完了は、例えば、バッテリーの出力電圧を計測して、閾値以上であれば充電を完了する。なお、充電を完了したことを送電装置1に通知して、送電装置1が充電を終了してもよい。
従来、送電装置の充電台の上では一定電力を受ける構成となっているため、機器各々が受け取る充電電力は同じ値となってしまうため、充電電力が異なる機器を充電すると、電力の過多または不足と言う問題が発生する。しかし、本実施の形態によれば、複数の充電電力が異なる機器へ同時に給電を行う場合でも、充電電力が異なる機器に適切な電力を供給することができる。
また、図30に示したように、電力バランスを調整することが可能となるため、充電電力が異なる複数の機器に対して同時に充電を行うことが可能となる。また、その際の送電する効率(曲線e3)も高い状態を維持できるため、送電時のロスも最小とすることができる。
また、受電側の機器A(50W)と機器B(5W)において、機器Bの充電電力の比を予めA:B=10:1となる条件にしている場合、機器Bを単数で充電しようとすると送電効率が極端に低くなってしまう問題が想定される。さらに、A:B=5:1のような組合せに対応できない問題も想定される。しかし、本実施の形態によれば組み合わせる電力バランスに応じた共振周波数またはQ値の調整ができるため、上記問題を解決することが可能である。
また、同じ機器が複数の場合であっても、バッテリーの充電状況などにより、必要な充電電力が異なる場合がある。また、充電台上に電力分布差がある場合も、必要な充電電力が異なる場合がある。例えば、充電台の中央での受電力が大きい場合、中央に5Wの機器を配置し、充電台の端に50Wの機器を配置できない場合が想定される。しかし、本実施の形態を用いることにより、予めバッテリーの充電状況や充電台の電力分布を加味して、電力バランスに応じた共振周波数またはQ値の調整をすることで、上記問題を解決することも可能となる。
また、実施の形態2では、ブリッジ型平衡回路160を用いて共振周波数の可変を行うことができる。ブリッジ型平衡回路160は、スイッチ素子SW1〜SW4を含むブリッジ回路と抵抗器及びキャパシタで実現可能な簡易な回路である。
このため、実施の形態2によれば、簡易な構成で共振周波数の可変を行うことにより、電力伝送の効率を向上させることができる。
なお、以上では、送電装置1が、電源部3、電力供給コイル4、及び送電共振コイル5を含む形態について説明したが、送電装置1は、電力供給コイル4を含まずに、電源部3から送電共振コイル5に直接的に電力を供給するようにしてもよい。
<実施の形態3>
図34は、実施の形態3の送電装置と受電装置を有するシステムの一実施例を示す図である。図35は、実施の形態3の送電装置と受電装置を有するシステムの一実施例を示す図である。実施の形態2では、図34の送電装置1が主体となり機器各々に可変情報を送信している。すなわち、図34の制御部321が可変情報を求め、機器各々に可変情報を送信している。
実施の形態3では、機器のうちの1つが主体(第1の機器)となり、送電装置と他の機器(第2の機器)を制御する。図35の例では、機器2a(第1の機器)が主体となり、機器2a以外の機器である機器2b(第2の機器)に可変情報を送信する。また、機器2aは送電装置1に機器2aと機器2bに送電する送電電力を供給するために必要な情報を送信する。その後、送電装置1は機器2aと機器2bに送電をする。
図35の制御部331aは機器2aの各部を制御する。図35に示した機器のうち機器2aが主体になる場合、制御部331aが機器2a、2bの可変情報を求め、機器2bに可変情報を送信する。
また、機器2aを識別する識別情報と、機器2aに関連付けられる充電電力を示す情報と、を有する記憶部332aなどに記憶されている充電情報を、制御部331aは取得する。また、制御部331aは機器2bから送信された充電情報を、通信部333aを介して取得する。
また、制御部331aが、機器2a、2bに対応する充電電力と効率を用いて送電電力を求め、送電電力を示す情報を送電装置1に送信する。なお、機器2a、2bに対応する充電電力と効率を、機器2aから送信し、送電装置1で送電電力を求めてもよい。送電電力は、例えば、取得した識別情報各々を用いて、識別情報に関連付けられている効率各々を参照し、取得した上記機器各々に対応する充電電力と効率を用いて送電電力を求めることが考えられる。
また、制御部331aは、機器2aの受電部335aと機器2bの受電部335bがそれぞれ有する共振回路の共振周波数またはQ値を可変する可変情報を生成する。例えば、機器2aは記憶部332aに記憶されている、1つ以上の機器の組合せと、1つ以上の機器の組合せ各々に関連付けられている機器各々の可変情報を有する組合せ情報を参照し、取得した識別情報を用いて、機器各々に関連付けられている可変情報を選択する。
機器2aの共振周波数またはQ値を可変する場合には、可変情報を用いて共振回路の共振周波数またはQ値を可変する。機器2bの共振周波数またはQ値を可変する場合には、機器2aから機器2bに対応する可変情報を送信する。該可変情報を受信した機器2bは、該可変情報を用いて共振回路の共振周波数またはQ値を可変する。
なお、機器2aが充電電力が最大の機器の場合、受電部335aの共振回路の共振周波数を送電周波数に可変する。機器2aが、充電電力が最大の機器以外の場合、受電部335aの共振回路の共振周波数を、充電電力が最大の機器以外の機器に対応した充電電力を、送電装置1から送電される送電電力から供給可能な周波数に可変する。
図35の制御部331bは機器2bの各部を制御する。制御部331bは、機器を識別する識別情報と、機器に関連付けられる充電電力を示す情報と、を有する充電情報を生成する。そして、充電情報を通信部333bから通信部333aへ送信する。また、機器2aから送信される可変情報を、制御部331bは通信部333bを介して取得する。
機器2bが、充電電力が最大の機器の場合、受電部335bの共振回路の共振周波数を送電周波数に可変する。機器2bが、充電電力が最大の機器以外の場合、受電部335bの共振回路の共振周波数を、充電電力が最大の機器以外の機器に対応した充電電力を、送電装置1から送電される送電電力から供給可能な周波数に可変する。
図35の制御部321は送電装置1の各部を制御する。また、図35の制御部321は、送電電力を示す情報を機器2aから取得する。または、機器2a、2bに対応する充電電力と効率を、機器2aから受信し、送電電力を求める。その後、制御部321は送電を行う制御をする。
主体となる機器(受電装置を有する第1の機器)の動作について説明する。
図36、図37は、主体となる機器の動作の一実施例を示すフロー図である。ステップS1701では、第1の機器に記憶されている充電情報と、第1の機器が受信した無線などの通信を用いて第2の機器から送信された充電情報と、を主体となる第1の機器の制御部が取得する。例えば、第1の機器が機器2aで、第2の機器が機器2bである場合、通信部333aは、受信した信号に含まれる機器2bの充電情報を制御部331aに転送する。
続いて、ステップS1701で制御部331aは、機器2bから受信した充電情報を、記憶部332aの受電情報に記憶する。受電情報は、機器を識別する識別情報と、機器各々の充電電力を示す情報とを有する。充電情報と受電情報については図26を参照。
なお、ステップS1701で制御部331aは機器から充電情報を含む信号を受信した後、充電情報を含む信号が一定期間機器から送信されないことを確認すると、ステップS1702に移行する。すなわち、充電する機器を確定する。例えば、機器2a、2bが送電装置1に配置されると、充電情報71a、71bを取得した後、一定期間経過しても新たに充電情報を受信しない場合にはステップS1702に移行する。また、一定期間内に新たに充電情報を含む信号を機器2cから受信した場合、さらに一定期間待機し、一定期間経過しても新たに充電情報を受信しない場合にはステップS1702に移行する。なお、充電する機器の確定は上記方法に限定されるものでなく、他の方法を用いてもよい。
ステップS1702では、主体となる機器の制御部が受電情報を参照して送電装置1に配置された機器が主体だけであるか否かを判定する。主体だけの場合(Yes)であればステップS1703に移行し、機器が主体以外にある場合(No)にはステップS1704に移行する。例えば、図26の受電情報72を参照した場合、3つの機器2a、2b、2cが送電装置1に配置されていることを検出し、主体以外に機器があるのでステップS1704に移行する。
ステップS1703では、主体となる機器の制御部が送電電力を設定する。主体だけの場合の送電電力は受電情報の充電電力と、記憶部332aに記憶されている効率情報の効率とを用いて、送電電力を求める。送電電力は式3により表すことができる。
制御部331aは、例えば、受電情報72を参照して識別情報「A」に対応する充電電力である50Wを示す「50」を取得し、効率情報73を参照して識別情報「A」に対応する効率である80%を示す「0.8」を取得する。その後、充電電力/効率を計算して送電電力62.5Wを求める。
ステップS1704では、主体となる機器の制御部が受電情報を参照して複数の機器の充電電力が同じでかつ効率が同じであるか否かを判定し、同じ場合(Yes)にはステップS1705に移行し、異なる場合(No)には図37のステップS1706に移行する。
ステップS1705では、主体となる機器の制御部が複数の機器の充電電力が同じで、かつ効率が同じ場合の送電電力を設定する。複数の機器の充電電力が同じ場合の送電電力は、受電情報の充電電力と、充電する機器の数(台数)と、記憶部332aに記憶されている効率情報の効率とを用いて、送電電力を求める。送電電力は式4により表すことができる。例えば、受電情報に記憶されている充電する機器の数が3台で、機器各々に対応する充電電力がすべて5Wで、効率がすべて0.8(80%)である場合は、式4を用いて送電電力18.75Wを求める。
図37のステップS1706では、主体となる機器の制御部が受電情報を参照して最大の充電電力の機器以外を選択する。例えば、制御部331aが受電情報72の「充電情報」を参照して最大の充電電力の機器以外を選択する。本例では、最大の充電電力の機器は識別情報が「A」の機器であるので、識別情報が「B」「C」の機器を選択する。
図37のステップS1707では、主体以外の選択された機器各々の受電部の共振周波数またはQ値を可変する通知を、主体となる受電装置の制御部が選択された機器各々に送信する。ステップS1707で制御部331aは受信した識別情報を用いて組合せ情報を参照し、同時に充電する機器の組合せに対応する可変情報を取得する。
ステップS1707において、例えば、主体である充電電力が50Wの機器Aと、充電電力が5Wの機器Bと、充電電力が3Wの機器Cとを同時に充電する場合について説明する。制御部331aは図26の受電情報72を用いて、図27の組合せ情報81を参照し、「機器組合せ」の「A」「B」「C」に関連付けられている可変情報「CA」「CB4」「CC4」を取得する。その後、機器Bに通知する可変情報「CB4」と機器Bを識別する識別情報を含む通知(送信データ)と、機器Cに通知する可変情報「CC4」と機器Cを識別する識別情報を含む通知(送信データ)とを生成する。そして、通信部333aとアンテナ334aを介して生成した通知各々を機器B、Cに送信する。
図37のステップS1708で主体となる機器の制御部は、主体となる機器の共振周波数またはQ値を可変する必要がある場合に、可変情報を用いて、記憶部332aに記憶されているQ値可変情報を参照して、共振周波数またはQ値を変更する。
図37のステップS1709では、主体となる機器の制御部が複数の機器の充電電力が異なる場合または効率が異なる場合の送電電力を設定する。複数の機器の充電電力が異なる場合または効率が異なる場合の送電電力は、受電情報の充電電力各々と、記憶部332aに記憶されている組合せ情報の機器各々に対応する効率とを用いて、送電電力を求める。送電電力は式5により表すことができる。
ステップS1710では、主体となる機器の制御部が通信部を介して送電電力情報を送電装置に送信する。制御部331aが通信部333aを介して送電電力情報を送電装置1に送信する。
ステップS1711で主体となる機器の制御部は充電処理を行う。例えば、制御部331aがQ値の変更が完了したことを検出すると、充電開始状態に移行する。なお、充電開始状態であることを送電装置1に通知してもよい。
ステップS1712で主体となる機器の制御部は充電完了したことを検出する。制御部331aは充電の完了を検出すると、充電処理を終了(Yes)し、充電の完了を検出していない場合(No)は充電を継続する。充電の完了は、例えば、バッテリーの出力電圧を計測して、閾値以上であれば充電を完了する。なお、充電を完了したことを送電装置1に通知して、送電装置1が充電を終了してもよい。
主体となる機器以外の機器の動作について説明する。
図38は、主体以外の機器の動作の一実施例を示すフロー図である。実施の形態3の場合、ステップS1901では主体となる機器以外の機器の制御部が充電情報を主体となる機器に送信する。制御部331bは、例えば、記憶部332bに記憶されている機器ごとに割り振られた識別番号と機器ごとの充電電力を取得して、充電情報を生成する。その後、制御部331bは充電情報を通信部333bに転送し、アンテナ334bを介して機器2aに送信する。
ステップS1902では充電情報を機器2aに送信した後、制御部331bは機器2aから送信される通知を受信したか否かを判定し、通知が送信されてきた場合(Yes)はステップS1903に移行し、送信されてない場合(No)は待機する。判定は、例えば、受信した通知に含まれる識別情報が、通知を受信した機器と同じであれば受信したと判定する。
ステップS1903では、制御部331bが受信した通知に含まれる可変情報を用いて、記憶部332bに記憶されているQ値可変情報を参照してQ値を変更する。
ステップS1904では、制御部331bがQ値の変更が完了したことを検出すると、充電処理を行う。なお、充電処理状態であることを送電装置1に通知してもよい。
ステップS1905では制御部331bが、充電が完了したことを検出する。制御部331bは充電の完了を検出すると、充電を終了して処理を終了(Yes)し、充電の完了を検出していない場合(No)は充電を継続する。充電の完了は、例えば、バッテリーの出力電圧を計測して、閾値以上であれば充電を完了する。なお、充電を完了したことを、機器2aを介して送電装置1に通知し、充電を終了してもよい。
実施の形態3の送電装置の動作について説明する。
図39は、実施の形態3の送電装置の動作の一実施例を示すフロー図である。ステップS2001では図35の送電装置の制御部321が送電電力情報を主体となる機器2aから受信する。
ステップS2002では、電力供給部325と送電部326から送電電力情報に示される電力を送電できるように、制御部321が設定をする。
ステップS2003では、送電準備が完了したことを検出すると、制御部321が充電処理を行う。なお、充電処理状態であることを充電装置2aに通知してもよい。
ステップS2004では制御部321が、充電が完了したことを検出する。制御部321は充電の完了を検出すると、充電を終了して処理を終了(Yes)し、充電の完了を検出していない場合(No)は充電を継続する。
実施の形態3によれば、複数の充電電力が異なる機器へ同時に給電を行う場合でも、充電電力が異なる機器に適切な電力を供給することができる。
また、電力バランスを調整することが可能となるため、充電電力が異なる複数の機器に対して同時に充電を行うことが可能となる。また、送電時のロスも最小とすることができる。
また、実施の形態3によれば組み合わせる電力バランスに応じた共振周波数またはQ値の調整ができる。
また、実施の形態3を用いることにより、予めバッテリーの充電状況や充電台の電力分布を加味して、電力バランスに応じた共振周波数またはQ値の調整をすることも可能となる。
なお、主体となる機器がひとつの場合について説明したが、複数の機器が上記説明した処理を分割して行ってもよい。
<実施の形態4>
図40は、実施の形態4の送電装置、受電装置および外部装置を有するシステムの一実施例を示す図である。実施の形態4では図40に示した送電装置1から機器2a、2bに充電するための制御を外部装置2100が行う。
外部装置2100はコンピュータなどの装置で、送電装置1、機器2a、2bと通信をすることができる。外部装置2100は、例えば、サーバやクラウドなどが考えられる。
制御部2101はCentral Processing Unit(CPU)、マルチコアCPU、プログラマブルなデバイス(Field Programmable Gate Array(FPGA)、Programmable Logic Device(PLD)など)を用いることが考えられる。
記憶部2102は、後述する受電情報、効率情報、組合せ情報などを記憶している。記憶部2102は、例えばRead Only Memory(ROM)、Flash−ROM、Random Access Memory(RAM)、FeRAMなどのメモリやハードディスクなどが考えられる。なお、記憶部2102にはパラメータ値、変数値などのデータを記録してもよいし、実行時のワークエリアとして用いてもよい。また、記憶部2102(ROM、Flash−ROM、FeRAMなどの不揮発性メモリ)にはプログラムが格納され、実行時に制御部が読み取りながら処理を実行する。
通信部2103は、アンテナ2104と接続され、送電装置1、機器2a、2bの通信部と無線通信などの通信を行うためのインタフェースである。例えば、無線Local Area Network(LAN)やBluetoothなどの無線接続を行うためのインタフェースなどが考えられる。
また、外部装置2100は記録媒体読取装置、入出力インタフェースを備えていてもよい。記録媒体読取装置は、制御部2101の制御に従って記録媒体に対するデータのリード/ライトを制御する。そして、記録媒体に記録媒体読取装置の制御で書き込まれたデータを記録させたり、記録媒体に記録されたデータを読み取らせたりする。また、着脱可能な記録媒体は、コンピュータで読み取り可能なnon-transitory(非一時的)な記録媒体として、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置(HDD)などがある。光ディスクには、Digital Versatile Disc(DVD)、DVD−RAM、Compact Disc Read Only Memory(CD−ROM)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、Magneto-Optical disk(MO)などがある。なお、記憶部2102もnon-transitory(非一時的)な記録媒体に含まれる。なお、記録媒体、記録媒体読み取り装置は、必須ではない。
入出力インタフェースには、コンピュータなどの入出力部が接続され、利用者が入力した情報を受信し、バスを介して制御部2101または記憶部2102などに送信する。入出力部の入力装置は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(マウスなど)、タッチパネルなどが考えられる。なお、入出力部の出力部であるディスプレイは、例えば、液晶ディスプレイなどが考えられる。また、出力部はCathode Ray Tube(CRT)ディスプレイ、プリンタなどの出力装置であってもよい。
また、上記に示したハードウェア構成を有するコンピュータを用いることによって、後述する実施の形態4における各種処理機能を実現してもよい。その場合コンピュータが有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に記録しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶部2102に記録する。そして、コンピュータは、自己の記憶部2102からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。
制御部2101は、外部装置2100の各部を制御する。また、制御部2101は機器2a、2bを識別する識別情報と、機器2a、2b各々に関連付けられる充電電力を示す情報と、を機器2a、2b各々から取得する。制御部2101は、取得した識別情報各々を用いて、機器2a、2bの組合せと、組合せに関連付けられている機器2a、2b各々の受電部の有する共振回路の共振周波数またはQ値を可変する可変情報を生成する。制御部2101は、1つ以上の機器2a、2bの組合せと、1つ以上の機器2a、2bの組合せ各々に関連付けられている機器2a、2b各々の可変情報を有する組合せ情報を参照し、取得した識別情報各々を用いて、機器2a、2b各々に関連付けられている可変情報を選択する。制御部2101は、可変情報を機器2a、2b各々に送信する。
制御部2101は、機器2a、2bに対応する充電電力と効率を用いて送電電力を求め、送電電力を示す情報を送電装置1に送信する。なお、機器2a、2bに対応する充電電力と効率を、外部装置2100から送信し、送電装置1で送電電力を求めてもよい。送電電力は、例えば、取得した識別情報各々を用いて、識別情報に関連付けられている効率各々を参照し、上記機器各々に対応する充電電力と効率を取得し、取得した充電電力と効率を用いて送電電力を求めることが考えられる。ただし、送電電力の求め方は上記方法に限定されるものではない。
外部装置の動作について説明する。
図41、図42は、外部装置の動作の一実施例を示すフロー図である。ステップS2201では、機器2a、機器2bから無線などの通信を用いて送信された充電情報を外部装置2100の制御部2101が取得する。通信部2103は、受信した信号に含まれる機器2a、2bの充電情報を制御部2101に転送する。
続いて、ステップS2201で制御部2101は、機器2a、2bから受信した充電情報を、記憶部2102の受電情報に記憶する。受電情報は、機器を識別する識別情報と、機器各々の充電電力を示す情報とを有する。充電情報と受電情報については図26を参照。
なお、ステップS2201で制御部2101は機器から充電情報を含む信号を受信した後、充電情報を含む信号が一定期間機器から送信されないことを確認すると、ステップS2202に移行する。すなわち、充電する機器を確定する。例えば、機器2a、2bが送電装置1に配置されると、充電情報71a、71bを取得した後、一定期間経過しても新たに充電情報を受信しない場合にはステップS2202に移行する。また、一定期間内に新たに充電情報を含む信号を機器2cから受信した場合、さらに一定期間待機し、一定期間経過しても新たに充電情報を受信しない場合にはステップS2202に移行する。なお、充電する機器の確定は上記方法に限定されるものでなく、他の方法を用いてもよい。
ステップS2202では、制御部2101が受電情報を参照して送電装置1に配置された機器が単数であるか否かを判定し、単数の場合(Yes)であればステップS2203に移行し、複数ある場合(No)にはステップS2204に移行する。例えば、図26の受電情報72を参照した場合、3つの機器2a、2b、2cが送電装置1に配置されていることを検出してステップS2204に移行する。
ステップS2203では、制御部2101が送電電力を設定する。送電電力は受電情報の充電電力と、記憶部2102に記憶されている効率情報の効率とを用いて、送電電力を求める。送電電力は式3により表すことができる。
制御部2101は、例えば、受電情報72を参照して識別情報「A」に対応する充電電力である50Wを示す「50」を取得し、効率情報73を参照して識別情報「A」に対応する効率である80%を示す「0.8」を取得する。その後、充電電力/効率を計算して送電電力62.5Wを求める。
ステップS2204では、制御部2101が受電情報を参照して複数の機器の充電電力が同じでかつ効率が同じであるか否かを判定し、同じ場合(Yes)にはステップS2205に移行し、異なる場合(No)には図42のステップS2206に移行する。
ステップS2205では、制御部2101が複数の機器の充電電力が同じで、かつ効率が同じ場合の送電電力を設定する。複数の機器の充電電力が同じ場合の送電電力は、受電情報の充電電力と、充電する機器の数(台数)と、記憶部2102に記憶されている効率情報の効率とを用いて、送電電力を求める。送電電力は式4により表すことができる。
例えば、受電情報に記憶されている充電する機器の数が3台で、機器各々に対応する充電電力がすべて5Wで、効率がすべて0.8(80%)である場合は、式4を用いて送電電力18.75Wを求める。
図42のステップS2206では、制御部2101が受電情報を参照して最大の充電電力の機器以外を選択する。制御部2101が、例えば、受電情報72の「充電情報」を参照して最大の充電電力の機器以外を選択する。本例では、最大の充電電力の機器は識別情報が「A」の機器であるので、識別情報が「B」「C」の機器を選択する。
図42のステップS2207では、選択された機器各々の受電部の共振周波数またはQ値を可変する通知を、制御部2101が選択された機器各々に送信する。ステップS2207で制御部2101は受信した識別情報を用いて組合せ情報を参照し、同時に充電する機器の組合せに対応する可変情報を取得する。
ステップS2207において、例えば、充電電力が50Wの機器Aと、充電電力が5Wの機器Bと、充電電力が3Wの機器Cとを同時に充電する場合について説明する。制御部331aは図26の受電情報72を用いて、図27の組合せ情報81を参照し、「機器組合せ」の「A」「B」「C」に関連付けられている可変情報「CA」「CB4」「CC4」を取得する。その後、機器Aに通知する可変情報「CA」と機器Aを識別する識別情報を含む通知と、機器Bに通知する可変情報「CB4」と機器Bを識別する識別情報を含む通知と、機器Cに通知する可変情報「CC4」と機器Cを識別する識別情報を含む通知とを生成する。そして、通信部2103とアンテナ2104を介して生成した通知各々を機器A、B、Cに送信する。
図42のステップS2208では、制御部2101が複数の機器の充電電力が異なる場合または効率が異なる場合の送電電力を設定する。複数の機器の充電電力が異なる場合または効率が異なる場合の送電電力は、受電情報の充電電力各々と、記憶部2102に記憶されている組合せ情報の機器各々に対応する効率とを用いて、送電電力を求める。送電電力は式5により表すことができる。
ステップS2209では、制御部2101が通信部2103を介して送電電力情報を送電装置1に送信する。制御部2101が通信部2103を介して送電電力情報を送電装置1に送信する。
ステップS2210で制御部2101は充電処理を行う。例えば、制御部2101がQ値の変更が完了したことを検出すると、充電開始状態に移行する。なお、充電開始状態であることを送電装置1に通知してもよい。
ステップS2211で制御部2101は充電完了したことを検出する。制御部2101は充電の完了を検出すると、充電処理を終了(Yes)し、充電の完了を検出していない場合(No)は充電を継続する。充電の完了は、例えば、バッテリーの出力電圧を計測して、閾値以上であれば充電を完了する。なお、充電を完了したことを送電装置1に通知して、送電装置1が充電を終了してもよい。
実施の形態4における機器の動作について説明する。
図43は、実施の形態4における機器の動作の一実施例を示すフロー図である。実施の形態4の場合、ステップS2401では制御部が充電情報を外部装置に送信する。例えば、制御部331aは、例えば、記憶部332aに記憶されている機器ごとに割り振られた識別番号と機器ごとの充電電力を取得して、充電情報を生成する。その後、制御部331aは充電情報を通信部333aに転送し、アンテナ334aを介して外部装置2100に送信する。
ステップS2402では充電情報を外部装置2100に送信した後、機器の制御部は外部装置2100から送信される通知を受信したか否かを判定し、通知が送信されてきた場合(Yes)はステップS2403に移行し、送信されてない場合(No)は待機する。判定は、例えば、受信した通知に含まれる識別情報が、通知を受信した機器と同じであれば受信したと判定する。
ステップS2403では、機器の制御部が受信した通知に含まれる可変情報を用いて、機器の記憶部に記憶されているQ値可変情報を参照してQ値を変更する。
ステップS2404では、機器の制御部がQ値の変更が完了したことを検出すると、充電処理を行う。なお、充電処理状態であることを送電装置1に通知してもよい。
ステップS2405では機器の制御部が、充電が完了したことを検出する。制御部は充電の完了を検出すると、充電を終了して処理を終了(Yes)し、充電の完了を検出していない場合(No)は充電を継続する。充電の完了は、例えば、バッテリーの出力電圧を計測して、閾値以上であれば充電を完了する。なお、充電を完了したことを、外部装置2100を介して送電装置1に通知し、充電を終了してもよい。
実施の形態4の送電装置の動作について説明する。
図44は、実施の形態4の送電装置の動作の一実施例を示すフロー図である。ステップS2501では図40の送電装置1の制御部321が送電電力情報を外部装置2100から受信する。
ステップS2502では、電力供給部325と送電部326から送電電力情報に示される電力を送電できるように、制御部321が設定をする。
ステップS2503では、送電準備が完了したことを検出すると、制御部321が充電処理を行う。なお、充電処理状態であることを機器2aに通知してもよい。
ステップS2504では制御部321が、充電が完了したことを検出する。制御部321は充電の完了を検出すると、充電を終了して処理を終了(Yes)し、充電の完了を検出していない場合(No)は充電を継続する。
実施の形態4によれば、複数の充電電力が異なる機器へ同時に給電を行う場合でも、充電電力が異なる機器に適切な電力を供給することができる。
また、電力バランスを調整することが可能となるため、充電電力が異なる複数の機器に対して同時に充電を行うことが可能となる。また、送電時のロスも最小とすることができる。
また、実施の形態4によれば組み合わせる電力バランスに応じた共振周波数またはQ値の調整ができる。
また、実施の形態4を用いることにより、予めバッテリーの充電状況や充電台の電力分布を加味して、電力バランスに応じた共振周波数またはQ値の調整をすることも可能となる。
<実施の形態5>
図45、図46は、実施の形態5の送電共振コイルと受電共振コイルの位置関係を示す図である。図45、図46に示す受電共振コイル6a、6bは同じコイルで、受電共振コイル6a、6bを備える機器各々の効率も同じとする。図46に示す受電共振コイル6cは、受電共振コイル6a、6bとは異なるコイルで、受電共振コイル6cを備える機器各々の効率も受電共振コイル6a、6bはと異なるものとする。
図45の26Aに示す図は、送電共振コイル5に対して受電共振コイル6a、6bは同じ距離にあり、姿勢も同じである。図45の26Bに示す図は、送電共振コイル5に対して受電共振コイル6a、6bの姿勢は同じであるが、受電共振コイル6a、6bの距離が異なる。図45の26Cに示す図は、送電共振コイル5に対して受電共振コイル6a、6bの距離も姿勢も異なる。送電共振コイル5に対する受電共振コイル6a、6bの距離または姿勢が異なると、効率も変化するため、効率の変化を加味して共振周波数またはQ値を調整し、送電電力も求めなければならない。
図46の27Aに示す図は、送電共振コイル5に対して受電共振コイル6a、6cは同じ距離にあり、姿勢も同じである。図46の27Bに示す図は、送電共振コイル5に対して受電共振コイル6aが受電共振コイル6cより近い距離にあり、受電共振コイル6a、6cの姿勢は同じである。図46の27Cに示す図は、送電共振コイル5に対して受電共振コイル6cが受電共振コイル6aより近い距離にあり、受電共振コイル6a、6cの姿勢は同じである。送電共振コイル5に対する受電共振コイル6a、6cの距離または姿勢が異なると、効率も変化するため、図46に示すような場合でも、効率の変化を加味して機器の共振周波数またはQ値を調整し、送電電力も決めなければならない。
そこで、実施の形態5では送電装置と機器の位置関係による効率が変化した場合でも、該効率を加味して、機器に適切な電力を供給することができるようにする。
図47は、実施の形態5における主体となる制御部の一実施例を示す図である。図48は、実施の形態5の状態−効率情報のデータ構造の一実施例を示す図である。図49は、実施の形態5の組合せ情報のデータ構造の一実施例を示す図である。
取得部2801は、送電装置と機器の位置関係を求めるために用いる情報を取得する。取得部は例えば撮像装置が考えられる。位置関係を求めるために用いる情報は、撮像装置が撮影した画像情報やセンサにより計測した位置関係を示す情報などが考えられる。ただし、位置関係を求めるために用いる情報は、画像データに限定されるものではなく、位置関係が分かるものであればよい。
図47に示す検出部2802、効率算出部2803、選択部2804、可変情報算出部2805、送電電力算出部2806は、主体となる装置の制御部に設けられる。すなわち、送電装置1、機器、外部装置の何れかに設けられる。
検出部2802は、位置関係を求めるために用いる情報を取得して、送電装置と機器の位置関係を示す状態情報を求める。状態情報は、例えば、機器の3次元空間上の位置と姿勢を示す情報が考えられる。位置は、特定マーカーを付けられた機器を撮像装置により撮影し、撮影した画像情報に対して画像処理などを用いて解析をして機器を認識し、認識した機器を撮影した位置からの視野位置と深度(距離)より、3次元空間上の位置を推定する。姿勢は、認識した機器のマーカーと外形画像を用いて姿勢を推定する。
効率算出部2803は求めた状態情報から効率を示す効率情報を求める。例えば、図48の状態−効率情報2901を用いて求めることが考えられる。状態−効率情報2901は、「ID」「状態情報」「効率情報」に記憶される情報を有している。「ID」には機器を識別する情報が記憶されている。本例では、識別する情報として「A」「B」・・・・が記憶されている。
「状態情報」には、例えば、機器の3次元空間上の位置を示す位置情報と姿勢を示す姿勢情報が記憶されている。本例では、位置情報には位置に関する情報「LA1」「LA2」・・・「LB1」「LB2」・・・・などが記憶されている。姿勢情報には姿勢に関する情報「RA1」「RA2」・・・「RB1」「RB2」・・・・などが、「ID」「位置情報」に記憶される情報に関連付けられて記憶されている。
「効率情報」には送電装置と機器の位置関係から求められる効率が記憶されている。本例では、効率を示す情報として「EA11」「EA12」・・・「EA21」「EA22」・・・「EB11」「EB12」・・・「EB21」「EB22」・・・・などが「ID」「状態情報」に記憶される情報に関連付けられて記憶されている。なお、記憶されている効率情報は実験やシミュレーションなどにより求めることが考えられる。
選択部2804は、機器各々から取得した第1の充電情報と効率情報を用いて、第2の充電情報を求める。第1の充電情報は、例えば図26の受電情報72に記憶されている機器各々の充電情報である。効率情報は、効率算出部2803で求めた位置関係に基づく効率情報である。第2の充電情報は、例えば、機器から取得した第1の充電電力(機器が要求した電力)が5Wで、位置関係に基づく効率情報(単体効率)10%であるとき、第2の充電情報は第1の充電電力/単体効率=50W(=5/0.1)で表すことができる。
また、第1の充電電力20Wで、単体効率80%であるとき、第2の充電情報は第1の充電電力/単体効率=25W(=20/0.8)で表すことができる。
続いて、選択部2804は求めた第2の充電情報のうち最大の第2の充電情報に対応する機器以外を選択する。
可変情報算出部2805は、選択部2804で選択された機器の効率情報の組合せから可変情報を求める。例えば、図49の組合せ情報3001を用いて求めることが考えられる。組合せ情報3001は「組合せ」「可変情報」に記憶される情報を有している。
「組合せ」には、機器ごとの効率の組合せが記憶されている。本例では、識別情報「A」「B」・・・・に対応する異なる機器の効率の組合せについて記憶されている。機器の効率の組合せについて説明する。1つの機器Aの効率が「EA11」である場合には「組合せ」には「EA11」だけが記憶されている。また、2つの機器A1、A2が同じ効率「EA11」である場合には「組合せ」には機器A1、A2の効率「EA11」「EA11」が記憶されている。2つ以上の同じ機器が同じ効率の場合についても上記と同じことが言える。また、機器A1の効率が「EA11」で、機器B1の効率が「EB11」である場合には「組合せ」には2つの機器A1、B1の効率「EA11」「EB11」が記憶されている。他の組合せについても同じことが言える。
「可変情報」には、「組合せ」に記憶されている情報に関連付けて、機器各々の共振周波数またはQ値を可変する情報が記憶されている。本例では、機器A1、A2の可変情報「CA11」「CA12」と、機器B1、B2の可変情報「CB11」「CB12」・・・・が記憶されている。「CA11」「CA12」・・・・の示す値は、識別情報「A1」「A2」・・・・に対応する機器の受電部335の変化量の設定をするために用いる値である。「CB11」「CB12」・・・・は、識別情報「B1」「B2」に対応する機器の受電部335の変化量の設定をするために用いる値である。
また、可変情報算出部2805は、選択した機器各々の受電部335の共振周波数またはQ値を可変する可変情報を含む通知を、選択された機器各々に送信する。
なお、充電開始前は機器の受電部335の共振周波数またはQ値は、第1の充電情報の充電電力を充電するための最適値に設定されているものとする。最適値は、例えば、送電装置1から機器へ充電が最も効率よくできる値である。
送電電力算出部2806は送電装置1から送電される全ての機器の第2の充電電力を用いて送電電力を求める。
実施の形態5の主体となる制御部の動作について説明する。
図50は、実施の形態5における主体となる制御部の動作の一実施例を示す図である。図50のステップS3101では、主体となる制御部が機器各々の第1の充電情報を取得する。送電装置1が主体の場合、ステップS3101ではステップS1と同様に機器各々の第1の充電情報を取得する。機器が主体の場合、例えば図35の機器2aが主体の場合には、ステップS3101はステップS1701と同様に機器各々の第1の充電情報を取得する。外部装置2100が主体の場合、ステップS3101ではステップS2201と同様に機器各々の第1の充電情報を取得する。
ステップS3102では主体となる制御部が機器各々の状態情報を求める。
送電装置1が主体の場合、例えば図34の送電装置1の制御部321が送電装置1に設けられている取得部2801から送電装置1と機器各々との位置関係を求めるために用いる情報を取得し、送電装置と機器の位置関係を示す状態情報を求める。
機器が主体の場合、例えば図35の機器2aの制御部331aが送電装置1に設けられている取得部2801から送電装置1と機器の位置関係を求めるために用いる情報を取得し、送電装置と機器の位置関係を示す状態情報を求める。また、取得部2801を機器各々に設けて、機器各々が送電装置1と機器との位置関係を求めるために用いる情報を取得し、機器2aの制御部331aが取得した情報各々を収集してもよい。
外部装置2100が主体の場合、例えば図40の制御部2101が送電装置1に設けられている取得部2801から送電装置1と機器の位置関係を求めるために用いる情報を取得し、送電装置と機器の位置関係を示す状態情報を求める。また、機器各々に取得部2801を設けて、機器各々が送電装置1と機器との位置関係を求めるために用いる情報を取得し、外部装置2100の制御部2101が取得した情報各々を収集してもよい。
ステップS3103では、主体となる制御部が状態情報各々を用いて機器各々の効率情報を推定する。
送電装置1が主体の場合、例えば図34の送電装置1の制御部321の効率算出部2803が制御部321の検出部2802から状態情報を取得し、機器各々の効率情報を推定する。例えば、記憶部322に記憶されている状態−効率情報2901を用いて求めることが考えられる。
機器が主体の場合、例えば図35の機器2aの制御部331aの効率算出部2803が制御部331aの検出部2802から状態情報を取得し、機器各々の効率情報を推定する。例えば、記憶部332aに記憶されている状態−効率情報2901を用いて求めることが考えられる。
外部装置2100が主体の場合、例えば図40の制御部2101の効率算出部2803が制御部2101の検出部2802から状態情報を取得し、機器各々の効率情報を推定する。例えば、記憶部2102に記憶されている状態−効率情報2901を用いて求めることが考えられる。
ステップS3104では、主体となる制御部が最大の第2の充電電力の機器以外を選択する。
送電装置1が主体の場合、例えば図34の送電装置1の制御部321の選択部2804は、機器各々から取得した第1の充電情報と効率情報を用いて、第2の充電情報を求める。
機器が主体の場合、例えば図35の機器2aの制御部331aの選択部2804は、機器各々から取得した第1の充電情報と効率情報を用いて、第2の充電情報を求める。
外部装置2100が主体の場合、例えば図40の制御部2101の選択部2804は、機器各々から取得した第1の充電情報と効率情報を用いて、第2の充電情報を求める。
ステップS3105では、主体となる制御部が選択された機器(最大の第2の充電電力の機器以外の機器)と、該選択された機器の効率情報との組合せを用いて、可変情報を求める。
送電装置1が主体の場合、例えば図34の送電装置1の制御部321の可変情報算出部2805が選択された機器の効率情報の組合せから可変情報を求める。例えば、図49の組合せ情報3001を用いて求めることが考えられる。例えば、記憶部322に記憶されている組合せ情報3001を用いて求めることが考えられる。
機器が主体の場合、例えば図35の機器2aの制御部331aの可変情報算出部2805が選択された機器の効率情報の組合せから可変情報を求める。例えば、記憶部332aに記憶されている組合せ情報3001を用いて求めることが考えられる。
外部装置2100が主体の場合、例えば図40の制御部2101の可変情報算出部2805が選択された機器の効率情報の組合せから可変情報を求める。例えば、記憶部2102に記憶されている組合せ情報3001を用いて求めることが考えられる。
ステップS3106では、主体となる制御部が可変情報を選択された機器各々に、受電部335の共振周波数またはQ値を可変する通知を送信する。送電装置1が主体の場合、ステップS3106ではステップS7と同様に選択された機器に可変情報を送信する。機器が主体の場合、例えば図35の機器2aが主体の場合には、ステップS3106ではステップS1707と同様に選択された機器に可変情報を送信する。外部装置2100が主体の場合、ステップS3106ではステップS2207と同様に機器各々の充電情報を取得する。
ステップS3107では主体となる制御部が送電電力を求める。
送電装置1が主体の場合、例えば図34の送電装置1の制御部321の送電電力算出部2806が、送電装置1から送電される全ての機器の第2の充電電力を用いて送電電力を求める。
機器が主体の場合、例えば図35の機器2aが主体の場合には、制御部331aの送電電力算出部2806が、送電装置1から送電される全ての機器の第2の充電電力を用いて送電電力を求める。
外部装置2100が主体の場合、制御部2101の送電電力算出部2806が、送電装置1から送電される全ての機器の第2の充電電力を用いて送電電力を求める。
ステップS3108では主体となる制御部が送電電力情報を送電装置1に送信する。送電装置1が主体の場合、ステップS3108では送電電力情報を送電装置1に送信し、ステップS9で説明したように充電を開始する。機器が主体の場合、例えば図35の機器2aが主体の場合には、ステップS3108ではステップS1710と同様に送電電力情報を送電装置1に送信する。その後、充電を開始する。外部装置2100が主体の場合、ステップS3108ではステップS2209と同様に送電電力情報を送電装置1に送信する。その後、充電を開始する。
実施の形態5によれば、複数の機器へ同時に給電を行う場合でも、充電電力が異なる機器に適切な電力を供給することができる。
また、電力バランスを調整することが可能となるため、充電電力が異なる複数の機器に対して同時に充電を行うことが可能となる。また、送電時のロスも最小とすることができる。
また、実施の形態5によれば組み合わせる電力バランスに応じた共振周波数またはQ値の調整ができる。
また、実施の形態5を用いることにより、予めバッテリーの充電状況や充電台の電力分布を加味して、電力バランスに応じた共振周波数またはQ値の調整をすることも可能となる。
変形例について説明する。
送電電力に制限がある場合について説明する。
例えば、機器Aの第1の充電電力が5W、効率情報が0.1、第2の充電電力が50Wで、機器Bの第1の充電電力が20W、効率情報が0.8、第2の充電電力が25Wであるとき、送電装置1から送電できる電力が50Wである場合について説明する。機器Aの第2の充電電力が50Wで機器Bの第2の充電電力が25Wの合計は75Wであるので、送電装置1から送電できる電力が50Wである場合には不足している。そこで、機器Aの第1の充電電力が5Wと機器Bの第1の充電電力が20Wの比1:4を求め、この比を用いて送電電力50Wを分け、機器A、機器Bの第2の充電電力を求める。機器Aの第2の充電電力は31.25W、機器Bの第2の充電電力は18.75Wになる。すなわち、機器各々の第1の充電電力の比を用いて送電電力を分け、機器各々の第2の充電電力を求める。そして、求めた機器各々の第2の充電電力を用いて、可変情報と送電電力を求める。
変形例によれば、送電電力に制限がある場合でも、充電電力が異なる機器に適切な電力を供給することができる。
以上、本発明の例示的な実施の形態の電力伝送装置、受電装置、及び、送電装置について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
以上の実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
交流電源から電力を受電する送電系コイルと、
前記送電系コイルとの間で生じる磁界共鳴によって前記送電系コイルから電磁誘導により電力を受電する2次側共振コイルと、前記2次側共振コイルから電磁誘導によって電力を受電する2次側コイルとを有する受電系コイルと、
前記2次側共振コイルに接続されるスイッチ素子を有する第1ブリッジ回路と、
前記送電系コイルに供給される電圧の第1位相と、前記受電系コイルに流れる電流の第2位相とを検出する第1位相検出部と、
前記第1位相検出部によって検出される前記第1位相と前記第2位相との位相差が第1目標値となるように、前記第1ブリッジ回路のスイッチ素子を駆動するパルス電圧のデューティ比又は位相を可変することにより、前記受電系コイルの共振周波数を可変する第1共振周波数制御部と
を含む、電力伝送装置。
(付記2)
前記1次側共振コイルに接続されるスイッチ素子を有する第2ブリッジ回路と、
前記1次側コイルに供給される電圧の第3位相と、前記1次側共振コイルに流れる電流の第4位相とを検出する第2位相検出部と、
前記第2位相検出部によって検出される前記第3位相と前記第4位相との位相差が第2目標値となるように、前記第2ブリッジ回路のスイッチ素子を駆動するパルス電圧のデューティ比又は位相を可変することにより、前記送電系コイルの共振周波数を可変する第2共振周波数制御部と
をさらに含む、付記1記載の電力伝送装置。
(付記3)
前記第1目標値は−3π/2である、付記1記載の電力伝送装置。
(付記4)
前記第1共振周波数制御部は、前記送電系コイルと前記受電系コイルとの結合度が大きくなって双峰特性が現れたときに、前記第1目標値を切り替えて−2πに設定する、付記2記載の受電装置。
(付記5)
交流電源に接続される1次側コイルと、前記1次側コイルから電磁誘導によって電力を受電する1次側共振コイルとを有し、受電系コイルとの間で生じる磁界共鳴によって前記受電系コイルに電力を送電する送電系コイルと、
前記1次側共振コイルに接続されるスイッチ素子を有するブリッジ回路と、
前記1次側コイルに供給される電圧の第1位相と、前記受電系コイルに流れる電流の第2位相とを検出する位相検出部と、
前記位相検出部によって検出される前記第1位相と前記第2位相との位相差が目標値となるように、前記ブリッジ回路のスイッチ素子を駆動するパルス電圧のデューティ比又は位相を可変することにより、前記送電系コイルの共振周波数を可変する共振周波数制御部と
を含む、送電装置。
(付記6)
前記目標値は−πである、付記5記載の送電装置。
(付記7)
交流電源から電力を受電する送電系コイルとの間で生じる磁界共鳴によって前記送電系コイルから電力を受電する2次側共振コイルと、前記2次側共振コイルから電磁誘導によって電力を受電する2次側コイルとを有する受電系コイルと、
前記2次側共振コイルに接続されるスイッチ素子を有するブリッジ回路と、
前記送電系コイルに供給される電圧の第1位相と、前記受電系コイルに流れる電流の第2位相とを検出する位相検出部と、
前記位相検出部によって検出される前記第1位相と前記第2位相との位相差が目標値となるように、前記ブリッジ回路のスイッチ素子を駆動するパルス電圧のデューティ比又は位相を可変することにより、前記受電系コイルの共振周波数を可変する共振周波数制御部と
を含む、受電装置。
(付記8)
前記目標値は−3π/2である、付記7記載の受電装置。
(付記9)
前記送電系コイルと前記受電系コイルとの結合度が大きくなって双峰特性が現れたときに、前記目標値を切り替えて−2πに設定する、付記8記載の受電装置。
(付記10)
送電装置に配設され、交流電源から電力を受電する送電部と、
受電側の機器に配設され、前記送電部との間で生じる磁界共鳴によって前記送電部から電力を受電する2次側共振コイルと、前記2次側共振コイルから電磁誘導によって電力を受電する2次側コイルとを有する受電部と、
前記2次側共振コイルに接続されるスイッチ素子を有するブリッジ回路と、
前記受電部を含む受電側の機器を識別する識別情報と、前記機器の充電電力を示す情報とを含む充電情報を生成する充電情報生成部と、
前記送電装置から複数の機器が受電する場合において、自己の機器の充電電力が最大ではない場合は、前記受電部の有する共振回路の共振周波数またはQ値を可変する可変情報に基づいて前記ブリッジ回路のスイッチ素子を駆動するパルス電圧のデューティ比又は位相を可変することにより、前記受電部の前記共振回路の共振周波数またはQ値を、充電電力が最大の機器以外の機器に対応した充電電力を、前記送電装置から送電される送電電力から供給可能な周波数に可変する、制御部と
を含む、電力伝送装置。
(付記11)
前記制御部は、自己の機器の充電電力が最大である場合は、前記共振回路の共振周波数またはQ値を前記1次側共振コイルから前記2次側共振コイルに送電される電力の送電周波数に設定する、付記10記載の電力伝送装置。
(付記12)
前記可変情報は、複数の機器の受電部が送電部から電力を受電する場合に、複数の機器の種類の組み合わせに応じて、各機器の受電部が磁界共鳴によって前記送電部から電力を受電する際の共振周波数を可変する度合を表す情報である、付記10又は11記載の電力伝送装置。
(付記13)
交流電源に接続される1次側コイルから電磁誘導によって電力を受電する1次側共振コイルとの間で生じる磁界共鳴によって前記1次側共振コイルから電力を受電する2次側共振コイルと、前記2次側共振コイルから電磁誘導によって電力を受電する2次側コイルとを有する受電部と、
前記2次側共振コイルに接続されるスイッチ素子を有するブリッジ回路と、
前記受電部を含む受電側の機器を識別する識別情報と、前記機器の充電電力を示す情報とを含む充電情報を生成する充電情報生成部と、
前記送電装置から、前記受電部の有する共振回路の共振周波数またはQ値を可変する可変情報を受信する受信部と、
前記送電装置から複数の機器が受電する場合において、自己の機器の充電電力が最大ではない場合は、前記受電部の有する共振回路の共振周波数またはQ値を可変する可変情報に基づいて前記ブリッジ回路のスイッチ素子を駆動するパルス電圧のデューティ比又は位相を可変することにより、前記受電部の前記共振回路の共振周波数またはQ値を、充電電力が最大の機器以外の機器に対応した充電電力を、前記送電装置から送電される送電電力から供給可能な周波数に可変する、制御部と
を含む、受電装置。