JP2017008828A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン1の停止中にポートインジェクタ35から燃料が漏れたとしても、その後の良好な始動性を確保する。【解決手段】排気通路4には排気浄化用の触媒43が配設され、ポートインジェクタ35への燃料配管(例えばデリバリパイプ36)には燃圧センサ103が配設されている。エンジン1が運転を停止した後の所定時期に、燃圧センサ103により検出される燃料の圧力が予め設定した閾値以上、低下していることを判定する判定手段(ステップST3〜5)と、この判定手段によって燃料の圧力が前記閾値以上、低下していると判定された場合に、クランキングを行うクランキング制御手段(ステップST6)と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、吸気通路に燃料噴射弁が配設されている内燃機関の制御装置に関し、特に、機関停止後の燃料噴射弁からの燃料漏れへの対策に係る。
従来より一般的に、車両等に搭載される内燃機関(以下、エンジンともいう)は、吸気通路に配設されたインジェクタ(燃料噴射弁)により燃料を噴射し、吸気と混合しながら気筒内に導入して、点火プラグにより点火するようになっている(例えば特許文献1を参照)。また、このような火花点火式のエンジンでは通常、排気通路に三元触媒を配設して、排気中のHC、COおよびNOxを効率良く浄化できるようになっている。
特開2007−327399号公報
ところで、前記のようにインジェクタによって吸気通路に燃料を供給するようにしたエンジンでは、その運転が停止した後にインジェクタの噴孔から燃料が漏れることがある。これは、インジェクタのニードル弁とシート部との間のシール面の馴染みが不十分であったり、このシール面が摩耗していたり、或いは異物が噛み込んでいたりして、微細な凹凸の隙間から燃料が漏れることによると考えられる。また、ニードル弁とシート部との同軸度がずれていて、隙間が大きくなることも考えられる。
そうしてエンジンの停止後にインジェクタからの燃料漏れが生じると、吸気ポートから吸気マニホルドにかけてリッチな混合気が形成されることになり、その後のエンジンの始動性が低下するおそれがある。さらに、混合気の空燃比が可燃範囲を超えてしまい、エンジンの始動が困難になることもあり得る。
このような問題点を考慮して本発明は、吸気通路に燃料を噴射する燃料噴射弁から燃料が漏れたとしても、内燃機関の良好な始動性を確保することを目的とする。
本発明では、内燃機関が運転を停止した後で、燃料配管における燃料の圧力が所定以上、低下していれば、燃料漏れが起きていると判定し、クランキングによって吸気通路内のリッチ混合気を掃気して、排気通路の触媒により処理するようにした。
すなわち、本発明に係る内燃機関の吸気通路には燃料噴射弁(インジェクタ)が配設されている一方、排気通路には排気浄化用の触媒が配設され、また、前記燃料噴射弁に燃料を供給する燃料配管には、燃料の圧力を検出する燃圧センサが配設されている。そして、本発明の制御装置は、内燃機関が運転を停止した後の所定時期に、前記燃圧センサにより検出される燃料の圧力が予め設定した閾値以上、低下していることを判定する判定手段と、この判定手段によって燃料の圧力の低下量が前記閾値以上であると判定された場合に、クランキングを行うクランキング制御手段と、を備えている。
前記の特定事項により、内燃機関が運転を停止した後の所定時期、例えば、燃料噴射弁からの燃料漏れによって燃料配管における燃料の圧力が所定以上、低下すると考えられる時間が経過したときに、燃圧センサからの信号によって燃料の圧力の低下が判定される。そして、燃料の圧力の低下量が予め設定した閾値以上であれば、内燃機関のクランキングが行われ、吸気通路内のリッチ混合気が掃気される。
こうして吸気通路内から掃気されたリッチ混合気は、気筒内から排気通路に流通して触媒により処理されるので、エミッションの悪化する懸念は少ない。前記の所定時期においては内燃機関が停止してからあまり時間が経過していないので、触媒の温度もあまり低下しておらず、十分な浄化性能が得られると考えてよい。そして、その後の機関始動時には吸気通路(吸気ポート)内の混合気の空燃比が適正なものとなるので、良好な始動性を確保することができる。
前記のように掃気したリッチ混合気を触媒によって処理する上で好ましいのは、この触媒の温度が活性化温度以上であることを確認することである。これは、例えば停止するまでの内燃機関の運転履歴、特に機関始動後に触媒を流通した排気の流量などによって、判定することができる。また、エンジン水温や排気系の温度状態などに基づいて判定することもできる。そして、触媒が未活性であればエミッションの悪化を防止するために、前記のようなリッチ混合気の掃気は行わないようにしてもよい。
同様に、排気通路に設けた空燃比センサからの信号や停止するまでの内燃機関の運転履歴などに基づいて、触媒の内部(担体の内部)やその近傍の排気通路が酸素過剰雰囲気であることを確認するようにしてもよい。リッチ混合気に含まれている有害成分は主にHCであり、これを浄化するには酸素過剰雰囲気が好ましいからである。なお、三元触媒には通常、酸素を吸蔵する機能(O2ストレージ機能)があるので、このことも考慮するのがより好ましい。
また、前記クランキング制御手段としては、内燃機関の始動モータなども考えられるが、好ましいのは、ハイブリッド車両のモータジェネレータを用いることである。これは、クランキングの際にフライホイールギヤに始動モータのピニオンが噛み合う音が発生せず、車両の乗員が違和感を覚え難いからである。
本発明に係る内燃機関の制御装置によると、内燃機関が運転を停止した後の所定時期に、燃料配管における燃料の圧力が或る程度以上、低下していれば、燃料噴射弁からの燃料漏れが起きていると判定し、クランキングによって吸気通路内のリッチ混合気を掃気するようにしたので、その後の良好な機関始動性を確保することができる。掃気されたリッチ混合気は排気浄化用の触媒によって処理されるので、エミッションの悪化する懸念は少ない。
実施の形態に係る車両のハイブリッドシステムの概略構成を示す図である。 エンジンの概略構成図である。 実施の形態に係るエンジン停止後の掃気制御の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態は一例として、本発明をハイブリッド車両に搭載されたガソリンエンジンに適用する場合について説明する。
−ハイブリッドシステムの概要−
図1に模式的に示すように本実施の形態のハイブリッドシステムは公知のものであり、エンジン1および2つのモータジェネレータMG1,MG2を有して、そのエンジン1の出力を、無段変速機としても機能する電気駆動系5を介して駆動輪6に伝達するようになっている。エンジン1について詳しくは後述するが、電気駆動系5は、モータジェネレータMG1,MG2の他に、リダクション機構51、動力分割機構52、インバータ53、HVバッテリ54などを備えている。
前記モータジェネレータMG1,MG2は、例えば交流同期電動機からなり、電動機または発電機として機能する。すなわち、モータジェネレータMG1,MG2はそれぞれインバータ53を介してHVバッテリ54に接続されており、モータジェネレータコントロールユニット55(以下、MG−ECU55という)によるインバータ53の制御によって、モータ動作と発電動作とに切替えられる。
例えば、動力分割機構52に接続されているモータジェネレータMG1は、エンジン1の出力により駆動されて、発電動作を行うことができる。こうして発電された電力はインバータ53を介してHVバッテリ54の充電に供され、必要に応じてモータジェネレータMG2にも供給される。また、モータジェネレータMG1はスタータモータとしても機能する。一方、リダクション機構51に接続されているモータジェネレータMG2は、HVバッテリ54からの電力供給を受けて走行用のモータとして機能する。モータジェネレータMG2は車両の制動時には発電動作し、運動エネルギーを回生することもできる。これにより、インバータ53を介してHVバッテリ54が充電される。
リダクション機構51は公知の遊星歯車機構であって、エンジン1やモータジェネレータMG1,MG2で発生した動力をデファレンシャル7および車軸を介して駆動輪6に伝達する。リダクション機構51は、駆動輪6の回転力をエンジン1やモータジェネレータMG1,MG2に伝達することもできる。動力分割機構52も公知の遊星歯車機構であって、エンジン1からの動力をモータジェネレータMG2とモータジェネレータMG1とに分配する。一例として動力分割機構52では、リングギヤがモータジェネレータMG2に連結され、サンギヤがモータジェネレータMG1に連結され、キャリアがエンジン1に連結されている。
前記のようなシステムの全体的な制御は、パワーマネジメントコントローラ200(以下、PMC200という)によって行われる。例えば、図示しないアクセルペダルの踏み込み量に対応するアクセル開度等に基づいて、PMC200が車両の駆動に必要なトルク、目標エンジン出力、目標モータトルクなどを計算し、エンジンコントロールユニット100(以下、EG−ECU100という)やおよびMG−ECU55に制御指令として出力する。これを受けてEG−ECU100は、エンジン1の運転制御を行い、MG−ECU55はインバータ53によりモータジェネレータMG1,MG2の動作制御を行う。これにより駆動輪6の駆動力および回転数などが制御される。
−エンジンの概要−
図2にはエンジン1の概略構成を示すように、本実施の形態のエンジン1は例えば4気筒のガソリンエンジンであって、各気筒2(図には1つのみ示す)には燃焼室11を区画するようにピストン12が収容されている。ピストン12とクランクシャフト13(出力軸)はコンロッド14によって連結されており、そのクランクシャフト13の回転角(クランク角)を検出するクランク角センサ101が、シリンダブロック15の下部に配設されている。また、シリンダブロック15の側壁には、ウォータジャケットに臨んで冷却水温度を検出する水温センサ102が配設されている。
一方、シリンダブロック15の上端にはシリンダヘッド16が組み付けられており、各気筒12内に臨むように点火プラグ20が配設されて、イグナイタ21からの電力の供給により火花放電するようになっている。また、シリンダヘッド16には、各気筒2内の燃焼室11に連通するように吸気ポート30および排気ポート40が形成され、それぞれの気筒2内に臨む開口部が吸気バルブ31および排気バルブ41によって開閉されるようになっている。
これら吸気バルブ31および排気バルブ41を動作させる動弁系は、吸気および排気の2本のカムシャフト32,42(カム軸)を備えており、これらが、図示しないタイミングチェーンを介して、クランクシャフト13により回転されるようになっている。なお、本実施の形態において吸気カムシャフト32の端部には、可変動弁機構17が取り付けられている。
そして、前記吸気ポート30の上流側(吸気の流れの上流側)に連通する吸気通路3には、エアフローメータ104、吸気温センサ105(エアフローメータ104に内蔵)、および、スロットルモータ34によって駆動される電子制御式のスロットルバルブ33が配設されている。また、吸気通路3の下流側には、各気筒2毎に吸気ポート30に燃料を噴射するようにインジェクタ35(燃料噴射弁であり、以下、ポートインジェクタ35という)が配設されている。
これら各気筒2毎のポートインジェクタ35は、共通のデリバリパイプ36(燃料配管)に接続されていて、図示しない燃料供給管を介して燃料ポンプにより圧送される燃料が、デリバリパイプ36において各気筒2毎のポートインジェクタ35に分配されるようになっている。また、デリバリパイプ36には燃圧センサ103が配設されており、その検出値に基づいて、目標とする燃料噴射量になるようにポートインジェクタ35の開弁時間が制御される。
そうしてポートインジェクタ35から吸気ポート30に噴射される燃料は、吸気の流れに乗って気筒2内に吸入され、可燃性の混合気を形成する。この混合気は気筒2の圧縮行程で圧縮され、点火プラグ20により点火されて燃焼する。これにより発生した既燃ガスは、気筒2の排気行程で排気ポート40に流出し、その下流側(排気の流れの下流側)に連通する排気通路4に流出してゆく。
この排気通路4には、排気浄化用の触媒43が配設され、その上流側には空燃比センサ106が、また、下流側には酸素濃度センサ107(いわゆるラムダセンサ)がそれぞれ配設されている。触媒43は例えば三元触媒であり、排気の空燃比が理論空燃比近傍の所定範囲にあるときに、HC、COおよびNOxを効率良く浄化することができる。また、本実施形態の触媒43は、酸素を吸蔵するO2ストレージ機能を有しているので、理論空燃比からある程度まで偏移しても、高い浄化性能を発揮する。
−制御系−
以上のように構成されたエンジン1は、PMC200との協調の下、EG−ECU100によって制御される。すなわち、EG−ECU100とPMC200とは、エンジン制御およびモータジェネレータ制御に必要な情報を互いに送受可能に接続されている。また、PMC200にはMG−ECU55も接続されていて、モータジェネレータ制御に必要な情報を互いに送受可能になっている。
前記EG−ECU100、PMC200およびMG−ECU55はそれぞれ、CPU(中央処理装置)、ROM(プログラムメモリ)、RAM(データメモリ)、ならびにバックアップRAM(不揮発性メモリ)などを備える公知の構成である。CPUは、ROMに記憶された制御プログラムやマップに基づいて各種の演算処理を実行する。また、RAMは、CPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶し、バックアップRAMは例えばエンジン1の停止時に保存すべきデータ等を記憶する。
図2を参照して上述したように、EG−ECU100には、クランク角センサ101、水温センサ102、燃圧センサ103、エアフローメータ104、吸気温センサ105、空燃比センサ106、酸素濃度センサ107などが接続されている。また、図1にのみ示すがPMC200には、図示しないアクセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ108の他、車輪速センサ109などが接続されている。
そして、PMC200は、アクセル開度センサ108の出力に基づいてアクセル開度を算出し、車輪速センサ109の出力に基づいて、駆動輪6の回転数や車速を算出し、さらに、車両の駆動に必要なトルク、目標エンジン出力、目標モータトルクなどを算出する。これらの目標エンジン出力、目標モータトルクなどに基づく制御指令が、PMC200からEG−ECU100およびMG−ECU55に出力される。
EG−ECU100は、上述した各種センサなどから入力される信号と、PMC200からの制御指令とに基づいて種々の制御プログラムを実行することにより、イグナイタ21による点火時期の制御、スロットルモータ34によるスロットル開度の制御(即ち、吸気量の制御)、およびポートインジェクタ35による燃料噴射制御を実行する。また、EG−ECU100は、以下に説明するようにエンジン1の停止後に必要に応じて、吸気ポート30などからリッチな混合気を掃気する制御を実行する。
−エンジンの停止後の掃気制御−
以下に、本実施の形態の特徴とするエンジン停止後の掃気制御について説明する。この制御は、エンジン1の停止後にポートインジェクタ35からの燃料漏れが発生していると判定した場合に、モータジェネレータMG1によりクランクシャフト13を強制的に回転(クランキング)させて、吸気ポート30などに滞留しているリッチな混合気を掃気するものである。
すなわち、エンジン1の運転が停止した後に、各気筒2毎のポートインジェクタ35の噴孔から燃料が漏れることがあり、これにより吸気ポート30から吸気マニホルド(吸気通路3におけるスロットルバルブ33よりも下流側)にかけてリッチ混合気が形成されると、その後のエンジン1の始動性が低下するおそれがある。また、そのリッチ混合気の空燃比が可燃範囲を超えてしまい、エンジン1の始動が困難になるおそれもある。
そのような燃料漏れの原因として、ポートインジェクタ35が新しい場合は、ニードル弁とシート部との間のシール面の馴染みが不十分であったり、このシール面に異物が噛み込んでいたりして、微細な凹凸の隙間から燃料が漏れることが挙げられる。また、ポートインジェクタ35の使用過程でシール面が摩耗し、隙間が大きくなることが考えられ、さらに、ニードル弁とシート部との同軸度がずれて、隙間が大きくなることも考えられる。
このような問題点を考慮して本発明は、エンジン1が運転を停止した後の所定時期に、燃圧センサ103によって検出される燃料の圧力が或る程度以上、低下していれば、ポートインジェクタ35からの燃料漏れが起きていると判定する。そして、クランキングによって吸気ポート30などからリッチ混合気を掃気し、触媒43によって処理させる。以下、図3を参照してエンジン停止後の掃気制御の具体的な処理について説明する。
図3のフローに示す処理は、例えばクランク角センサ101からの信号に基づいてエンジン1の停止が判定されたときに開始し(スタート)、まず、ステップST1において、触媒43が暖機状態になっているか否か判定する。これは、エンジン1が停止する前に触媒43が暖機状態になっていたかどうか、その運転履歴に基づいて(例えば始動後に触媒43を流通した排気の流量などに基づいて)判定することができる。
また、例えば水温センサ102からの信号に基づいて、エンジン1の冷却水温度が所定温度(排気通路4の触媒43の温度が活性化温度以上になっていることに対応するように、予め実験などによって設定された温度)以上か否か判定するようにしてもよい。また、前記の停止するまでのエンジン1の運転履歴と、現在の冷却水温度との両方によって判定することもできる。
そして、触媒43が暖機状態になっていないと否定判定(NO)すれば、リターンする一方、触媒43が暖機状態になっていると肯定判定(YES)すれば、触媒43は活性化しているのでステップST2に進み、ここでは、触媒43の内部およびその近傍の排気通路4が酸素過剰な状態であるか否か判定する。これは、例えば酸素濃度センサ107からの信号に基づいて判定することができる。なお、触媒43はいわゆるO2ストレージ機能を有しているので、エンジン1の停止直前に燃料カット制御が行われている場合など、運転履歴から触媒43内が酸素過剰な状態になっていることを判定することもできる。
そして、酸素過剰な状態ではないと否定判定(NO)すればリターンする一方、酸素過剰な状態であると肯定判定(YES)すれば、触媒43によってリッチ混合気を浄化できるので、ステップST3に進み、今度はエンジン1の停止後に所定時間が経過したか否か判定する。この所定時間は、エンジン1の停止後にポートインジェクタ35のニードル弁とシート部との間において、シール面の隙間から燃料が漏れることにより、デリバリパイプ36内の燃料の圧力が後述の閾値以上、低下すると考えられる時間であって、予め実験などによって適合されている。
そのような時間が経過するまではステップST3において否定判定(NO)し、リターンする一方、時間が経過して肯定判定(YES)すればステップST4に進み、燃圧センサ103からの信号を入力して、デリバリパイプ36内の燃料の圧力を算出する(燃料の圧力を検出)。こうして算出した燃料の圧力(燃圧)を、エンジン1の停止判定直後にRAMに記憶した燃圧値から減算して、燃圧低下量を算出し、その大きさが予め設定した閾値以上か否か、ステップST5において判定する。
この閾値は、前記したようにポートインジェクタ35のニードル弁とシート部との間において、シール面の隙間から燃料が漏れている場合に想定される、デリバリパイプ36内の燃圧の低下量であって、予め実験などによって適合されている。よって、燃圧の低下量が前記の閾値未満であり、ステップST5において否定判定(NO)すれば、燃料漏れは起きていないので、リターンする。
一方、燃圧の低下量が前記の閾値以上であり、ステップST5において肯定判定(YES)すれば、ポートインジェクタ35の噴孔から漏れた燃料が吸気ポート30から吸気マニホルドにかけてリッチな混合気を形成していると考えられる。そこで、ステップST6に進んで、モータジェネレータMG1を動作させるような制御指令をMG−ECU55に出力し、エンジン1のクランキングを実施した後にリターンする。この制御指令がEG−ECU100からPMC200を介してMG−ECU55に送信され、MG−ECU55によるモータジェネレータMG1の制御が行われて、クランキングが実施される。
こうしてエンジン1のクランキングが行われると、吸気ポート30などからリッチ混合気が掃気され、気筒2内を通過して排気通路4に流出して、触媒43によって浄化されることになる。このとき、触媒43は活性化しており、かつ酸素の過剰な雰囲気なので、リッチ混合気に含まれるHCを酸化し、無害化することができる。よって、エミッションが悪化する懸念は少ない。
前記図3のフローに示す処理のステップST3〜ST5を実行することによってEG−ECU100は、エンジン1が運転を停止した後の所定時期に、燃圧センサ103により検出される燃料の圧力が閾値以上、低下していることを判定する判定手段を構成する。また、ステップST6を実行することによってEG−ECU100は、前記判定手段によって燃料の圧力が閾値以上、低下していると判定された場合に、エンジン1のクランキングを行うクランキング制御手段を構成する。
以上、説明したように本実施の形態では、エンジン1の停止後、所定時間が経過したときに、デリバリパイプ36の燃圧の低下量が閾値以上であれば、ポートインジェクタ35からの燃料漏れが起きていると判定し、クランキングによって吸気ポート30などのリッチ混合気を掃気するようにしている。これにより、その後のエンジン1の始動時における吸気ポート30などの混合気の空燃比が適正なものとなり、良好な始動性を確保できる。
しかも、本実施の形態では、排気通路4の触媒43が活性化しており、しかも酸素の過剰な状態であることを確認した上で、前記リッチ混合気の掃気を行うようにしており、吸気ポート30などから掃気されたリッチ混合気がそのまま大気中に放出されることはないので、エミッションの悪化する懸念は少ない。
また、本実施の形態では、ハイブリッド車両においてエンジン1のクランクシャフト13に連結されたモータジェネレータMG1を利用して、前記のようなエンジン1の停止後のクランキングを行うようにしているので、車両の乗員に違和感を与える心配も少ない。仮に通常の始動モータを用いるとすれば、そのピニオンが噛み合う音が発生してしまい、エンジン1の停止後にクランキングが行われていることに乗員が違和感を覚える可能性があるからである。
−他の実施の形態−
前記した実施の形態では、エンジン1の停止後に排気浄化用の触媒43の状態(温度や酸素濃度など)を確認した上で、リッチ混合気の掃気制御を行うようにしているが、これに限らず、触媒43の状態は確認せずに掃気を行うようにしてもよい。通常、エンジン1の停止後の所定期間において触媒43の温度はあまり低下せず、また、三元触媒であればO2ストレージ機能があるからである。
また、図3のフローに示すステップST5の閾値を、同ステップST3の所定時間と対応づけて変更するようにしてもよい。例えば、所定時間として相対的に短い順に第1、第2および第3の3つの時間を設定しておき、これに対応して閾値も、相対的に小さい順に第1、第2および第3の3つの閾値を設定しておく。そして、第1の時間が経過したときに燃圧の低下量が第1の閾値以上であるか、第2の時間が経過したときに燃圧の低下量が第2の閾値以上であるか、というようにステップST5の判定を繰り返し行う。
こうすれば、ポートインジェクタ35から燃料の漏れ度合いが大きい場合には、これを相対的に早い時期に判定して、リッチ混合気の掃気を行うことができるので、ハイブリッド車両においてエンジン1が停止後、短時間で再始動されるような状況でも、良好な始動性を確保できる。一方、ポートインジェクタ35から燃料の漏れ度合いが小さい場合でも、これを見逃さずにリッチ混合気の掃気を行うことができる。
さらに、前記実施の形態ではハイブリッド車両に搭載されたエンジン1に適用する場合について説明し、リッチ混合気の掃気を行う場合には、モータジェネレータMG1を用いてクランキングするようにしているが、これにも限定されない。本発明は、ハイブリッドシステムを搭載しない場合でも有効なものであり、リッチ混合気を掃気するためのクランキングは、スタータモータを用いて行うようにしてもよい。
本発明は、エンジンの停止後にクランキングを行うだけで、ポートインジェクタからの燃料漏れが起きていても良好な始動性を確保できるものであり、自動車に搭載されたエンジンに適用して効果が高い。
1 エンジン(内燃機関)
3 吸気通路
30 吸気ポート
35 ポートインジェクタ(燃料噴射弁)
36 デリバリパイプ(燃料配管)
4 排気通路
43 排気浄化用の触媒
100 EG−ECU(判定手段、クランキング制御手段)
103 燃圧センサ

Claims (1)

  1. 内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関の吸気通路には燃料噴射弁が配設される一方、排気通路には排気浄化用の触媒が配設され、
    前記燃料噴射弁に燃料を供給する燃料配管には、燃料の圧力を検出する燃圧センサが配設され、
    前記内燃機関が運転を停止した後の所定時期に、前記燃圧センサにより検出される燃料の圧力が予め設定した閾値以上、低下していることを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって燃料の圧力の低下量が前記閾値以上であると判定された場合に、クランキングを行うクランキング制御手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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