JP2017009486A - 吸着剤の再生システム及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸着剤を効率良く再生することで再生コストを低減することができる再生システム及び方法を提供する。【解決手段】汚染水から放射性物質を除去する海水除染ラインL3に設けられる吸着剤を再生処理する吸着剤の再生システム60において、吸着剤から放射性物質を除去する溶離溶液を通水する溶離溶液通水装置61と、吸着剤から溶離溶液を除去する洗浄液を通水する洗浄液通水装置62とを設ける。【選択図】図2
Description
本発明は、液体に含有する放射性物質を吸着分離する吸着剤の再生システム、並びに、吸着剤の再生方法に関するものである。
原子力発電プラントは、大量の冷却水を必要とすることから、湖、河川、海等の陸地の近傍に立設されている。このような原子力発電プラントで事故が発生した場合、放射性物質を含んだ汚染水が発生する。発生した汚染水は、貯蔵タンクに一時的に貯蔵し、処理装置を用いて順次汚染水から放射性物質を除去し、除去した放射性物質は貯蔵容器に貯蔵される一方、放射性物質が除去された処理水は河川などに放出される。このような汚染水の処理装置としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
ところで、汚染水に含まれる放射性物質としては、例えば、セシウムやストロンチウムなどがあり、従来、これらの放射性物質は、ゼオライト、モルデナイト、活性炭、タンニンなどの吸着剤により吸着除去されている。
ところで、汚染水に含まれる放射性物質(ストロンチウム)を吸着剤(ゼオライト)により吸着除去すると、放射性物質を吸着した吸着剤が放射性廃棄物として大量に発生してしまう。そこで、吸着剤を再生して再使用することで、放射性廃棄物の増加を抑制することが考えられる。そして、吸着剤を再生する技術としては、例えば、上記特許文献2に記載された技術があるが、さらに効率良く吸着剤を再生することが望まれている。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、吸着剤を効率良く再生することで再生コストを低減することが可能な吸着剤の再生システム及び方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の吸着剤の再生システムは、汚染水から放射性物質を除去する除染ラインに設けられる吸着剤を再生処理する吸着剤の再生システムにおいて、前記吸着剤から放射性物質を除去する溶離溶液を通水する溶離溶液通水装置と、前記吸着剤から前記溶離溶液を除去する洗浄液を通水する洗浄液通水装置と、を備えることを特徴とするものである。
従って、溶離溶液通水装置が吸着剤に溶離溶液を通水することで、この吸着剤から放射性物質を除去することができ、洗浄液通水装置が吸着剤に洗浄液を通水することで、この吸着剤から溶離溶液を除去することができる。その結果、溶離溶液と洗浄液により吸着剤を効率良く再生することで再生コストを低減することができる。
本発明の吸着剤の再生システムでは、前記溶離溶液通水装置は、前記吸着剤に対して前記汚染水の通水方向とは逆方向に前記溶離溶液を通水することを特徴としている。
従って、吸着剤に対して汚染水の通水方向と逆方向に溶離溶液を通水することで、下流側の比較的放射性物質が付着していない吸着位置側から、上流側の比較的放射性物質が付着している吸着位置側へ溶離溶液を通水することとなり、少ない量の溶離溶液により吸着剤の再生を効率良く行うことができる。
本発明の吸着剤の再生システムでは、前記吸着剤は、2価ないし3価の陽イオンを吸着可能な吸着剤であり、前記溶離溶液は、所定の洗浄液にキレート剤が添加された溶液であることを特徴としている。
従って、ゼオライトに対して、洗浄液にキレート剤が添加された溶離溶液を通水することで、溶離溶液により吸着剤を効率良く再生することができる。
本発明の吸着剤の再生システムでは、前記溶離溶液は、所定の洗浄液に前記キレート剤としてのエチレンジアミン四酢酸が添加されることで、前記エチレンジアミン四酢酸の濃度が10mMを超え且つ100mM以下の溶液であることを特徴としている。
従って、ゼオライトに対して、所定の濃度のエチレンジアミン四酢酸の溶離溶液を通水することで、エチレンジアミン四酢酸により吸着剤を効率良く再生することができる。
本発明の吸着剤の再生システムでは、前記吸着剤に通水した後の前記溶離溶液と前記洗浄液を濃縮処理する濃縮処理装置が設けられることを特徴としている。
従って、濃縮処理装置により吸着剤に通水した後の溶離溶液と洗浄液を濃縮処理することで、放射性廃棄物を減容することができる。
本発明の吸着剤の再生システムでは、前記濃縮処理装置は、二次廃棄物が除去された処理液を前記洗浄液通水装置に戻して前記洗浄液として利用することを特徴としている。
従って、放射性廃棄物を減容することができると共に、洗浄液を再利用して処理コストを低減することができる。
本発明の吸着剤の再生システムでは、前記濃縮処理装置は、二次廃棄物が除去された溶離溶液を前記溶離溶液通水装置に戻して前記溶離溶液として利用することを特徴としている。
従って、放射性廃棄物を減容することができると共に、溶離溶液を再利用して処理コストを低減することができる。
また、本発明の吸着剤の再生方法は、汚染水から放射性物質を除去する除染ラインに設けられる吸着剤を再生処理する吸着剤の再生方法において、前記吸着剤に対して前記汚染水の通水方向とは逆方向に放射性物質を除去する溶離溶液を通水する工程と、前記吸着剤に対して前記汚染水の通水方向とは逆方向に溶離溶液を除去する洗浄液を通水する工程と、を備えることを特徴とするものである。
従って、溶離溶液と洗浄剤により吸着剤を効率良く再生することで再生コストを低減することができる。
また、本発明の吸着剤の再生方法は、汚染水から放射性物質を除去する除染ラインに設けられる吸着剤を再生処理する吸着剤の再生方法において、エチレンジアミン四酢酸が添加されることで、前記エチレンジアミン四酢酸の濃度が10mMを超え且つ400mM以下の溶離溶液を前記吸着剤に通水することで、ストロンチウムを除去する、ことを特徴とするものである。
従って、所定濃度のエチレンジアミン四酢酸を吸着剤に通水することで、ストロンチウムを除去することができ、吸着剤を効率良く再生することで再生コストを低減することができる。
本発明の吸着剤の再生システム及び方法によれば、吸着剤から放射性物質を除去する溶離溶液を通水し、吸着剤から溶離溶液を除去する洗浄液を通水するので、溶離溶液と洗浄剤により吸着剤を効率良く再生することで再生コストを低減することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る吸着剤の再生システム及び方法の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、放射性物質の処理システムを表す概略構成図である。
本実施形態において、図1に示すように、放射性物質の処理システム10は、汚染水としての海水から放射性物質を除去するものであり、第1汚濁物質除去装置11と、第2汚濁物質除去装置12と、海水除染装置13とを備えている。
第1汚濁物質除去装置11は、フィルタ21と、ポンプ22と、開閉弁23と、第1汚濁物質除去タンク24と、開閉弁25と、貯留タンク26とを有している。即ち、第1汚濁物質除去ラインL1は、上流部に海水中に浸漬されるフィルタ21が装着され、下流側にポンプ22、開閉弁23、第1汚濁物質除去タンク24、開閉弁25、貯留タンク26が順に装着されている。第1汚濁物質除去タンク24は、海水を粗ろ過するものであり、海水中における第1所定粒径以上の異物を除去する。
第2汚濁物質除去装置12は、開閉弁31と、ポンプ32、第2汚濁物質除去タンク33(33a,33b)とを有している。即ち、第2汚濁物質除去ラインL2は、上流部が第1汚濁物質除去ラインL1の下流部に接続され、下流側に開閉弁31、ポンプ32が順に装着された後、2つの分岐ラインL2a,L2bに分岐し、各分岐ラインL2a,L2bにそれぞれ第2汚濁物質除去タンク33a,33bが装着され、再び1つの第2汚濁物質除去ラインL2となる。第2汚濁物質除去タンク33は、海水を精密粗ろ過するものであり、海水中における第1所定粒径より小さい第2所定粒径以上の異物を除去する。
海水除染装置13は、開閉弁41と、第1除染槽(カラム)42と、第2除染槽(カラム)43と、第3除染槽(カラム)44と、第4除染槽(カラム)45と、第5除染槽(カラム)46と、開閉弁47と、処理タンク48とを有している。即ち、海水除染ラインL3は、上流部が第2汚濁物質除去ラインL2の下流部に接続され、下流側に開閉弁41、第1除染槽42、第2除染槽43、第3除染槽44、第4除染槽45、第5除染槽46、開閉弁47、処理タンク48が順に装着されている。
各除染槽42,43,44,46,46は、内部に吸着剤として、2価ないし3価の陽イオンを吸着することができる合成ゼオライトが充填され、海水を上部から下方に通水することで、放射性物質(ストロンチウムなど)を除去することができる。処理タンク48は、放射性物質が除去された海水を貯留する。なお、本実施形態では、吸着剤としてゼオライトを適用したが、ゼオライトに限定されるものではない。例えば、吸着剤として、活性炭、モルデナイト、タンニンなどを適用してもよい。また、本実施形態では、除染槽を5個配置したが、その数に限定されるものではない。
そのため、まず、第1汚濁物質除去装置11にて、ポンプ22を駆動すると共に開閉弁23,25を開放すると、第1汚濁物質除去ラインL1を通してフィルタ21に吸引力が作用し、フィルタ21が海水を吸引して第1汚濁物質除去ラインL1に取り込む。すると、海水は、第1汚濁物質除去タンク24により含有する第1所定粒径以上の異物(汚濁)が除去された後、貯留タンク26に貯留される。次に、第2汚濁物質除去装置12にて、ポンプ32を駆動すると共に開閉弁31を開放すると、第2汚濁物質除去ラインL2を通して貯留タンク26に吸引力が作用し、貯留タンク26の海水が第2汚濁物質除去ラインL2に流れる。すると、海水は、第2汚濁物質除去タンク33により含有する第2所定粒径以上の異物(汚濁)が除去される。なお、第2汚濁物質除去タンク33は、第2汚濁物質除去タンク33a,33bが並設された分岐ラインL2a,L2bに設けられていることから、海水を交互に流して処理してもよい。
続いて、海水除染装置13にて、開閉弁41,47を開放すると、第2汚濁物質除去装置12で処理された海水が海水除染ラインL3に流れる。すると、海水は、各除染槽42,43,44,45,46にて、合成ゼオライトにより放射性物質(ストロンチウムなど)が除去され、処理水が処理タンク48に貯留される。そして、処理タンク48の処理水は、海洋に戻される。
ところで、各除染槽42,43,44,45,46は、合成ゼオライト(以下、ゼオライト)により放射性物質として、主にストロンチウム(Sr)を吸着して除去することから、除染時間の経過と共にその吸着性能が低下する。そのため、定期的にゼオライトを再生する必要がある。
図2は、本実施形態の吸着剤の再生システムの一例を表す概略構成図である。なお、海水除染装置13は、前述したように、5個の除染槽42,43,44,45,46が直列に配置されているが、第1除染槽42と第5除染槽46だけを表し、他の除染槽43,44,45は、省略してある。
本実施形態の吸着剤の再生システムは、汚染水から放射性物質を除去する除染ラインに設けられる吸着剤を再生処理するものである。ここでは、各除染槽42,43,44,45,46に充填された吸着剤としてのゼオライトから放射性物質としてのストロンチウムを分離して除去する。
本実施形態において、図2に示すように、海水除染装置13において、海水除染ラインL3に5個の第1除染槽42〜除染槽46が直列に配置されており、第1除染槽42より上流側に開閉弁41が配置され、第5除染槽46より下流側に開閉弁47が配置されている。この場合、各除染槽42〜46は、複数組(本実施形態では、2組)が並列に配置されている。即ち、海水除染ラインL3は、中途部が並列をなす海水除染分岐ラインL3a,L3bに分岐され、一方の海水除染分岐ラインL3aに第1除染槽42aから第5除染槽46aが配置され、他方の海水除染分岐ラインL3bに第1除染槽42bから第5除染槽46bが配置されている。そして、一方の海水除染分岐ラインL3aは、第1除染槽42aの上流側に切替弁51aが配置され、第5除染槽46aの下流側に切替弁52aが配置され、他方の海水除染分岐ラインL3bは、第1除染槽45bの上流側に切替弁51b,52bが配置され、第5除染槽46bの下流側に切替弁52bが配置されている。
そのため、切替弁51a,52aを開放し、切替弁51b,52bを閉止することで、第1除染槽42aから第5除染槽46aを使用して海水からゼオライトによりストロンチウムを分離除去する。また、切替弁51a,52aを閉止し、切替弁51b,52bを開放することで、第1除染槽42bから第5除染槽46bを使用して海水からゼオライトによりストロンチウムを分離除去する。
本実施形態において、吸着剤の再生システム60は、溶離溶液通水装置61と、洗浄液通水装置62とを備えている。
溶離溶液通水装置61は、第1除染槽42(42a,42b)から第5除染槽46(46a,46b)に充填された各ゼオライト(吸着剤)からストロンチウム(放射性物質)を除去する溶離溶液を通水するものである。また、洗浄液通水装置62は、溶離溶液通水装置61により第1除染槽42(42a,42b)から第5除染槽46(46a,46b)の各ゼオライトに溶離溶液を通水した後、各除染槽45,46のゼオライトから溶離溶液を除去する洗浄液を通水するものである。
即ち、供給ラインL11は、先端部が供給分岐ラインL11a,L11bに分岐され、一方の供給分岐ラインL11aが海水除染分岐ラインL3aにおける第5除染槽46aと切替弁52aとの間に接続され、他方の供給分岐ラインL11bが海水除染分岐ラインL3bにおける第5除染槽46bと切替弁52bとの間に接続されている。そして、供給分岐ラインL11a,L11bは、それぞれ切替弁71a,71bが設けられ、供給ラインL11は、ポンプ72が設けられている。
排出ラインL21は、基端部が排出分岐ラインL21a,L21bに分岐され、一方の排出分岐ラインL21aが海水除染分岐ラインL3aにおける第1除染槽42aと切替弁51aとの間に接続され、他方の排出分岐ラインL21bが海水除染分岐ラインL3bにおける第1除染槽42bと切替弁51bとの間に接続されている。そして、排出分岐ラインL21a,L21bは、それぞれ切替弁73a,73bが設けられている。
溶離溶液供給ラインL12は、開閉弁74が設けられ、基端部に溶離溶液貯留タンク75が設けられ、先端部が供給ラインL11の基端部に接続されている。一方、溶離溶液排出ラインL22は、開閉弁76が設けられ、基端部が排出ラインL21の先端部に接続され、先端部に溶離溶液排水タンク77が設けられている。
また、洗浄液供給ラインL13は、開閉弁78が設けられ、基端部に洗浄液貯留タンク79が設けられ、先端部が供給ラインL11の基端部に接続されている。一方、洗浄液排出ラインL23は、開閉弁80が設けられ、基端部が排出ラインL21の先端部に接続され、先端部に洗浄液排水タンク81が設けられている。
この場合、溶離溶液通水装置61は、各除染槽42〜46のゼオライトに対して汚染水の通水方向とは逆方向に溶離溶液を通水する。また、洗浄液通水装置62は、各除染槽42〜46のゼオライトに対して汚染水の通水方向とは逆方向に洗浄液を通水する。
前述したように、第1除染槽42(42a,42b)から第5除染槽46(46a,46b)に充填され吸着剤は、ゼオライトであり、ゼオライトからストロンチウムを分離除去する溶離溶液は、所定の洗浄液(例えば、純水)にキレート剤が添加された溶液である。具体的に、この溶離溶液は、純水にキレート剤としてのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)が添加されたものであり、溶離溶液におけるエチレンジアミン四酢酸の濃度は、10mM[mmol/L]を超え、且つ、100mM[mmol/L]以下の溶液であることが望ましい。また、その後、ゼオライトから溶離溶液を分離除去する洗浄液は、例えば、純水である。
なお、図6は、EDTA洗浄濃度に対するSr溶離率を表すグラフである。ここで、溶離溶液におけるエチレンジアミン四酢酸の濃度を、10mMを超え、且つ、100mM以下の溶液としたが、図6に示すように、溶離溶液におけるエチレンジアミン四酢酸の濃度が100mMを超えても、Sr溶離率がほとんど上昇しないことから、好ましくは、10mMを超え、且つ、100mM以下であることがこのましい。
ここで、本実施形態の吸着剤の再生システムを用いた吸着剤の再生方法について説明する。図3は、放射性物質の処理方法を表す概略図、図4は、吸着剤の一次洗浄方法を表す概略図、図5は、吸着剤の二次洗浄方法を表す概略図である。
本実施形態の吸着剤の再生方法は、汚染水から放射性物質を除去する海水除染ラインL3に設けられる吸着剤(ゼオライト)を再生処理するものであって、吸着剤に対して汚染水の通水方向とは逆方向に放射性物質(ストロンチウム)を除去する溶離溶液を通水する工程と、吸着剤に対して汚染水の通水方向とは逆方向に溶離溶液を除去する洗浄液を通水する工程とを備えている。このとき、エチレンジアミン四酢酸が添加されることで、エチレンジアミン四酢酸の濃度が10mMを超え且つ400mM以下の溶離溶液を吸着剤に通水することでストロンチウムを除去する。
図3に示すように、海水除染装置13にて、切替弁51a,52aを開放し、切替弁51b,52bを閉止すると、海水が海水除染ラインL3から海水除染分岐ラインL3aに流れることで、第1除染槽42aから第5除染槽46aを使用し、海水からゼオライトによりストロンチウムを分離除去する。ここで、吸着剤の再生システム60の溶離溶液通水装置61及び洗浄液通水装置62は、作動していない。
第1除染槽42aから第5除染槽46aを使用して海水からストロンチウムを分離除去すると、各ゼオライトに吸着されるストロンチウムの量が増加し、吸着効率が低下する。そのため、図4に示すように、切替弁51a,52aを閉止し、切替弁51b,52bを開放し、海水を海水除染ラインL3から海水除染分岐ラインL3bに流すことで、第1除染槽42bから第5除染槽46bを使用し、海水からゼオライトによりストロンチウムを分離除去する。このとき、吸着剤の再生システム60により第1除染槽42aから第5除染槽46aの各ゼオライトを再生処理する。
まず、切替弁71a,73aを開放する一方、切替弁71b,73bを閉止し、開閉弁74,76を開放する一方、開閉弁78,80を閉止し、ポンプ72を駆動する。すると、溶離溶液貯留タンク75の溶離溶液が溶離溶液供給ラインL12、供給ラインL11、供給分岐ラインL11aを通って第5除染槽46aから第1除染槽42aの順に通水される。そして、第5除染槽46aから第1除染槽42aを通水された溶離溶液は、排出分岐ラインL21a、排出ラインL21、溶離溶液排出ラインL22を通って溶離溶液排水タンク77に排出される。この作業を所定期間継続することで、第1除染槽42aから第5除染槽46aに充填された各ゼオライトは、吸着したストロンチウムが溶離され、再生処理される。
次に、図5に示すように、開閉弁74,76を閉止する一方、開閉弁78,80を開放し、ポンプ72を駆動する。すると、洗浄液貯留タンク79の洗浄液が洗浄液供給ラインL13、供給ラインL11、供給分岐ラインL11aを通って第5除染槽46aから第1除染槽42aの順に通水される。そして、第5除染槽46aから第1除染槽42aを通水された洗浄液は、排出分岐ラインL21a、排出ラインL21、洗浄液排出ラインL23を通って洗浄液排水タンク81に排出される。この作業を所定期間継続することで、第1除染槽42aから第5除染槽46aに充填された各ゼオライトは、付着した溶離溶液が洗浄され、再生処理される。
その後、第1除染槽42aから第5除染槽46aの各ゼオライトが再生処理される一方、第1除染槽42bから第5除染槽46bの各ゼオライトに吸着されるストロンチウムの量が増加し、吸着効率が低下すると、切替弁51a,52aを開放し、切替弁51b,52bを閉止し、海水を海水除染ラインL3から海水除染分岐ラインL3aに流すことで、第1除染槽42aから第5除染槽46aを使用し、海水からゼオライトによりストロンチウムを分離除去する。そして、このとき、吸着剤の再生システム60により第1除染槽42bから第5除染槽46bの各ゼオライトを再生処理する。
図7は、吸着剤の再生状態を表すグラフ、図8は、吸着剤の再生率を表すグラフである。
図7に示すように、第1除染槽42から第5除染槽46のゼオライトに対して溶離溶液を通水して洗浄時間が経過すると、ゼオライトからのストロンチウムの溶離率が一時的に増加した後、ほぼ0まで低下する。このことから、第1除染槽42から第5除染槽46に対する溶離溶液の適正な通水時間が規定される。また、図8に示すように、第1除染槽42から第5除染槽46のゼオライトに対して溶離溶液による洗浄回数が増加するごとに、ゼオライトによるストロンチウムの捕集率(吸着剤の再生率)が若干低下するものの、10回の洗浄回数に対しても、ゼオライトによるストロンチウムの捕集率は、使用前の70%以上を維持することができる。
ところで、本実施形態の吸着剤の再生システム60は、吸着剤としてのゼオライトを再生した場合、溶離溶液排水タンク77に放射性物質(ストロンチウム)を含んだ溶離溶液が貯留され、洗浄液排水タンク81に放射性物質(ストロンチウム)や溶離溶液を含んだ洗浄液が貯留され、これらが放射性物質を含んだ二次廃棄物となってしまう。そこで、本実施形態では、この放射性物質を含んだ二次廃棄物を処理することで減容化を可能としている。
図9は、放射性廃棄物の処理方法を表す概略図である。吸着剤の再生システム60は、図9に示すように、ゼオライト(吸着剤)101に通水した後の溶離溶液(EDTA溶液)と洗浄液を濃縮処理する濃縮処理装置111が設けられている。即ち、溶離溶液貯留タンク75から、ストロンチウムを吸着したゼオライト101aに対して、溶離溶液(EDTA溶液)を通水すると、ストロンチウムが除去されて溶離溶液が付着したゼオライト101bとなる。洗浄液貯留タンク79から、溶離溶液が吸着したゼオライト101bに対して、洗浄液を通水すると、溶離溶液が除去されて再生されたゼオライト101cとなる。濃縮処理装置111は、溶離溶液排水タンク77にあるEDTA+Sr溶液と、使用済洗浄液とを濃縮処理(例えば、RO膜による分離、蒸発処理など)することで、洗浄液(処理液)とEDTA+Srに分離する。そして、洗浄液を洗浄液貯留タンク79に戻す一方、EDTA+Srを二次廃棄物として処理する。
なお、二次廃棄物の処理方法は、上述した構成に限定されるものではない。図10及び図11は、別の放射性廃棄物の処理方法を表す概略図である。
図10に示すように、ゼオライト(吸着剤)101に通水した後の溶離溶液(EDTA溶液)と洗浄液を濃縮処理する濃縮処理装置112,113が設けられている。即ち、濃縮処理装置112は、溶離溶液排水タンク77にあるEDTA+Sr溶液を濃縮処理(例えば、乾燥処理など)することで、洗浄液(処理液)とEDTA+Srに分離する。そして、洗浄液を洗浄液貯留タンク79に戻す一方、EDTA+Srを二次廃棄物として処理する。また、濃縮処理装置113は、使用済洗浄液を濃縮処理(例えば、RO膜による分離、蒸発処理など)することで、洗浄液(処理液)とEDTA(+Sr)に分離する。そして、洗浄液を洗浄液貯留タンク79に戻す一方、EDTA(+Sr)を溶離溶液排水タンク77に送給する。
また、図11に示すように、ゼオライト(吸着剤)101に通水した後の溶離溶液(EDTA溶液)と洗浄液を濃縮処理する濃縮処理装置114,115が設けられている。即ち、濃縮処理装置114は、溶離溶液排水タンク77にあるEDTA+Sr溶液を分離処理(例えば、RO膜による分離など)することで、EDTA溶液(処理液)とSrに分離する。そして、EDTA溶液を溶離溶液貯留タンク75に戻す一方、Srを二次廃棄物として処理する。また、濃縮処理装置115は、使用済洗浄液を濃縮処理(例えば、RO膜による分離、蒸発処理など)することで、洗浄液(処理液)とEDTA(+Sr)に分離する。そして、洗浄液を洗浄液貯留タンク79に戻す一方、EDTA(+Sr)を溶離溶液排水タンク77に送給する。
このように本実施形態の吸着剤の再生システムにあっては、汚染水から放射性物質を除去する海水除染ラインL3に設けられる吸着剤を再生処理する吸着剤の再生システム60において、吸着剤から放射性物質を除去する溶離溶液を通水する溶離溶液通水装置61と、吸着剤から溶離溶液を除去する洗浄液を通水する洗浄液通水装置62とを設けている。
従って、溶離溶液通水装置61が吸着剤に溶離溶液を通水するこことで、この吸着剤から放射性物質を除去することができ、洗浄液通水装置62が吸着剤に洗浄液を通水することで、この吸着剤から溶離溶液を除去することができる。その結果、溶離溶液と洗浄剤により吸着剤を効率良く再生することで再生コストを低減することができる。
本実施形態の吸着剤の再生システムでは、溶離溶液通水装置61は、吸着剤に対して汚染水の通水方向とは逆方向に溶離溶液を通水する。従って、吸着剤に対して汚染水の通水方向と逆方向に溶離溶液を通水することで、下流側の比較的放射性物質が付着していない吸着位置側から、上流側の比較的放射性物質が付着している吸着位置側へ溶離溶液を通水することとなり、少ない量の溶離溶液により吸着剤の再生を効率良く行うことができる。
本実施形態の吸着剤の再生システムでは、吸着剤をゼオライトとし、溶離溶液を所定の洗浄液にキレート剤が添加された溶液としている。具体的に、所定の洗浄液にキレート剤としてのエチレンジアミン四酢酸が添加されることで、エチレンジアミン四酢酸の濃度が10mMを超え且つ400mM以下の溶離溶液としている。従って、ゼオライトに対して、所定濃度のエチレンジアミン四酢酸溶液を通水することで、溶離溶液により吸着剤を効率良く再生することができる。
本実施形態の吸着剤の再生システムでは、吸着剤に通水した後の溶離溶液と洗浄液を濃縮処理する濃縮処理装置111,112,113,114,115を設けている。従って、濃縮処理装置111,112,113,114,115により吸着剤に通水した後の溶離溶液と洗浄液を濃縮処理することで、放射性廃棄物を減容することができる。
この場合、二次廃棄物が除去された処理液を洗浄液として利用することで、洗浄液を再利用して処理コストを低減することができる。また、二次廃棄物が除去された溶離溶液を溶離溶液として利用することで、溶離溶液を再利用して処理コストを低減することができる。
また、本実施形態の吸着剤の再生方法にあっては、吸着剤に対して汚染水の通水方向とは逆方向に放射性物質を除去する溶離溶液を通水する工程と、吸着剤に対して汚染水の通水方向とは逆方向に溶離溶液を除去する洗浄液を通水する工程とを設けている。従って、溶離溶液と洗浄剤により吸着剤を効率良く再生することで再生コストを低減することができる。
また、本実施形態の吸着剤の再生方法にあっては、エチレンジアミン四酢酸が添加されることで、エチレンジアミン四酢酸の濃度が10mMを超え且つ400mM以下の溶離溶液を吸着剤に通水することでストロンチウムを除去している。従って、所定濃度のエチレンジアミン四酢酸を吸着剤に通水することで、ストロンチウムを除去することができ、吸着剤を効率良く再生することで再生コストを低減することができる。
なお、上述した実施形態にて、汚染水として海水を適用したが、海水に限らず、地下水やその他の水に対しても適用することができる。
10 放射性物質の処理システム
11 第1汚濁物質除去装置
12 第2汚濁物質除去装置
13 海水除染装置
24 第1汚濁物質除去タンク
33,33a,33b 第2汚濁物質除去タンク
42 第1除染槽
43 第2除染槽
44 第3除染槽
45,45a,45b 第4除染槽
46,46a,46b 第5除染槽
51a,51b,52a,52b 切替弁
60 吸着剤の再生システム
61 溶離溶液通水装置
62 洗浄液通水装置
71a,71b,73a,73b 切替弁
72 ポンプ
74,76,78,80 開閉弁
75 溶離溶液貯留タンク
77 溶離溶液排水タンク
79 洗浄液貯留タンク
81 洗浄液排水タンク
111,112,113,114,115 濃縮処理装置
L3 海水除染ライン
L11 供給ライン
L12 溶離溶液供給ライン
L13 洗浄液供給ライン
L21 排水ライン
L22 溶離溶液排水ライン
L23 洗浄液排水ライン
11 第1汚濁物質除去装置
12 第2汚濁物質除去装置
13 海水除染装置
24 第1汚濁物質除去タンク
33,33a,33b 第2汚濁物質除去タンク
42 第1除染槽
43 第2除染槽
44 第3除染槽
45,45a,45b 第4除染槽
46,46a,46b 第5除染槽
51a,51b,52a,52b 切替弁
60 吸着剤の再生システム
61 溶離溶液通水装置
62 洗浄液通水装置
71a,71b,73a,73b 切替弁
72 ポンプ
74,76,78,80 開閉弁
75 溶離溶液貯留タンク
77 溶離溶液排水タンク
79 洗浄液貯留タンク
81 洗浄液排水タンク
111,112,113,114,115 濃縮処理装置
L3 海水除染ライン
L11 供給ライン
L12 溶離溶液供給ライン
L13 洗浄液供給ライン
L21 排水ライン
L22 溶離溶液排水ライン
L23 洗浄液排水ライン
Claims (9)
- 汚染水から放射性物質を除去する除染ラインに設けられる吸着剤を再生処理する吸着剤の再生システムにおいて、
前記吸着剤から放射性物質を除去する溶離溶液を通水する溶離溶液通水装置と、
前記吸着剤から前記溶離溶液を除去する洗浄液を通水する洗浄液通水装置と、
を備えることを特徴とする吸着剤の再生システム。 - 前記溶離溶液通水装置は、前記吸着剤に対して前記汚染水の通水方向とは逆方向に前記溶離溶液を通水することを特徴とする請求項1に記載の吸着剤の再生システム。
- 前記吸着剤は、2価ないし3価の陽イオンを吸着可能な吸着剤であり、前記溶離溶液は、所定の洗浄液にキレート剤が添加された溶液であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸着剤の再生システム。
- 前記溶離溶液は、所定の洗浄液に前記キレート剤としてのエチレンジアミン四酢酸が添加されることで、前記エチレンジアミン四酢酸の濃度が10mMを超え且つ400mM以下の溶液であることを特徴とする請求項3に記載の吸着剤の再生システム。
- 前記吸着剤に通水した後の前記溶離溶液と前記洗浄液を濃縮処理する濃縮処理装置が設けられることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の吸着剤の再生システム。
- 前記濃縮処理装置は、二次廃棄物が除去された処理液を前記洗浄液通水装置に戻して前記洗浄液として利用することを特徴とする請求項5に記載の吸着剤の再生システム。
- 前記濃縮処理装置は、二次廃棄物が除去された溶離溶液を前記溶離溶液通水装置に戻して前記溶離溶液として利用することを特徴とする請求項5に記載の吸着剤の再生システム。
- 汚染水から放射性物質を除去する除染ラインに設けられる吸着剤を再生処理する吸着剤の再生方法において、
前記吸着剤に対して前記汚染水の通水方向とは逆方向に放射性物質を除去する溶離溶液を通水する工程と、
前記吸着剤に対して前記汚染水の通水方向とは逆方向に溶離溶液を除去する洗浄液を通水する工程と、
を備えることを特徴とする吸着剤の再生方法。 - 汚染水から放射性物質を除去する除染ラインに設けられる吸着剤を再生処理する吸着剤の再生方法において、
エチレンジアミン四酢酸が添加されることで、前記エチレンジアミン四酢酸の濃度が10mMを超え且つ400mM以下の溶離溶液を前記吸着剤に通水することで、ストロンチウムを除去する、
ことを特徴とする吸着剤の再生方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2015126495A JP2017009486A (ja) | 2015-06-24 | 2015-06-24 | 吸着剤の再生システム及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2015126495A JP2017009486A (ja) | 2015-06-24 | 2015-06-24 | 吸着剤の再生システム及び方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2017009486A true JP2017009486A (ja) | 2017-01-12 |
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ID=57763193
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2015126495A Pending JP2017009486A (ja) | 2015-06-24 | 2015-06-24 | 吸着剤の再生システム及び方法 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2017009486A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2018205267A (ja) * | 2017-06-09 | 2018-12-27 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | ホウ素再利用システム及びホウ素再利用システムの運転方法 |
-
2015
- 2015-06-24 JP JP2015126495A patent/JP2017009486A/ja active Pending
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